モバP「凛! 良いもの買ったぞ!」 (12)
凛「何さそんなにはしゃいで」
P「これこれ、カメラ。椿と一緒に買いに行ったんだ。藍子との散歩とか芽衣子との旅行がより一層華やかになるなぁ」
凛「IDOLの皆とけっこう出かけてるもんね」
P「よぉし。さっそくアイドルのオフショットを撮るぞ。オラ凛! 笑えぇ!」
凛「え? 私を撮るの? 笑顔を強要してる時点でオフショットとしてはちょっと……えっと、ニコォ」
P「は? 何だそのぎこちない笑いはァ! パワーオブスマイルの精神を忘れてしまったのか! 笑顔が苦手なんて失望しました。しょうがないなぁ。お前のために笑顔の先生を呼んである。来てください先生!」パンパン
凛「先生?」
卯月「どうも。先生です」
P「先生! 写真撮るから笑って!」
卯月「はい! ブイッ!」ニコォ
P「いい笑顔だ! ナイスショット! 大満足! よし凛太郎。うづきち君を見習って、」
未央「待ったぁ! 笑顔の達人であるこの未央ちゃんを忘れてもらっちゃ困るよ!」
P「貴様、ほんだみ! 何しに来た!」
未央「プロデューサーは分かってない。いいショットってのはこうやるんだよ! とりゃあ!」
凛「うわっ。何さ未央」
未央「ほらほら、しまむーも寄って寄って。三人でピースピース!」
卯月「もうっ未央ちゃんったら」
未央「ほら、ベストアングル! シャッターチャンスだよプロデューサー!」
P「……これもいいな。よし笑えぇ! チーズ!」
三人「ニコッ」
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P「さーて……ん?」
時子「……」
P「とっきー! 良いところにいた! 俺カメラ買ったんだよ。被写体になってよー。アイドルの写真を撮ってるんだよねー」
時子「……」
P「ちょっととっきー。無視はいただけないなぁ。せっかくお前の艶美な肢体を永久保存しようってのに」
時子「……」
P「わかった。キモイ物言いなのはわかった。だったら見てろよ。俺の一世一代のその姿」
時子「……」
P「お願いします時子様! アナタ様の御姿を私のカメラに収めることの許可をください! そのためなら地面を這いずって額を擦り付ける事も厭いません!」
時子「……無様ね。アナタにはプライドと言う物は無いのかしら」
P「そんなもんはアイドルを輝かせるための影になると決めた時に捨て去ったわ」
時子「ほんっとに無様。そうね。その無様な姿に免じて許可してあげるわ」
P「ありがとうとっきー! まずローアングルからやめて。カメラ踏もうとしないで! せめて頭にして!」
P「とっきーの写真ゲットだ。次は……ん?」
菜々「あー腰いた……マッサージしに行った方がいいかな」
P「菜々さぁーん! 写真撮らせてぇ!」
菜々「え゛っ? 何ですかいきなり!?」
P「ヒョー! これはいいカメラだから肌の細部までくっきり映るぜぇヒューゥッ!」
菜々「ちょ、待って、カメラを止めてください! 顔は、顔はやめて下さい!」
瑞樹「ストーップ。何やってるのプロデューサー君。菜々ちゃん。困ってるわよ」
P「川島さん。いやぁ、菜々さんっていいリアクションしてくれるからついですね。そうです。カメラ買ったのでアイドルの写真を撮りたいと思ってるんですけど。川島さんもどうです?」
瑞樹「あら、撮ってくれるの?」
P「この箱に今のあなたを永遠に収めることができますよ。菜々さんもせっかくなんで撮りましょうよ」
菜々「……今みたいに近づきすぎるのはダメですからね」
P「分かってますよ。うーん、はっちゃけるかはんなりするかどっちにします?」
P「うーむ。川島さんと菜々さんのダブルウサミンポーズもなかなか……ん?」
春菜「プロデューサーさん。何やらいいものを持ってますね」
P「よお春菜。今日もいい眼鏡っぷりだな」
春菜「おだてても眼鏡しか出ませんよ。どうぞ」
P「フォーマルな眼鏡だ。これ、カメラ買ったんだよ。それでアイドルたちの写真を撮ってるんだ」
春菜「それなら最高の被写体を知ってますよ」
P「いや、お前を撮らせてくれるって選択肢は?」
春菜「こちらへどうぞ」
P「聞いてないなこのメガネっ娘」
春菜「さぁどうぞ。最高の被写体ですよ」
P「わかってたけど、やっぱメガネ単品かよ。せめてお前がこの眼鏡をかけて撮らせろや」
春菜「んー。アタシよりほかの子の方が……ん?」
楓「どうしたんですか春菜ちゃん、プロデューサーさん? あら、カメラ」
春菜「楓さん! いいところに来てくれました! 楓さんならアタシが厳選したこの最高の眼鏡を着こなしてくれるはず! どうぞ!」
楓「眼鏡ですか。こう見えて、眼鏡が好きなんですよ」
春菜「そうなんですか!?」
P「楓はそうだよな。なんたって眼鏡に目がねぇもんな!」
楓「そうですね。眼鏡には目がないですね。フフフ」
P・楓「アーッハッハッハ!」
春菜「もしかして楓さんも眼鏡スト? 眼鏡アイドルの未来は安泰ですね!」
P「眼鏡な楓と春菜のツーショットもいいね……ん?」
夏樹「そこでだな。お、よぉPさん。なかなかいいもん持ってんじゃん」
P「よぉなつきち。それと……」
李衣菜「プロデューサー。どもー」
P「リーナか。ギター教えてんのか」
夏樹「まあ日課みたいなもんだし。目を離すと歯ギターとかエアギターの練習しだすから監視も兼ねてな」
李衣菜「そんなことしないって。プロデューサーのそれ。もしかして私たちを撮りに来たんですか」
P「そうよ! 未来のロックギタリストアイドルの今を写真に収めたくてな。気前イイの頼むぜ!」
李衣菜「しょうがないですね。私もシド・ヴィシャスばりのロックなギタリスト目指してますんで、存分に撮っちゃっていいですよ!」
P「いいポーズだ! シドとは随分パンクロックの有名どころを……待て。シド・ヴィシャスはギタリストじゃなくてベーシストだろぉ! 何当たり前の様に嘘吐いてんだテメー!」
李衣菜「え? あれ? そうだっけなつきち?」
夏樹「だりー……さすがにそれは間違えるなよ」
P「未来のロックギタリストアイドルも程遠いか」
夏樹「長い目で見てやってくれよPさん」
李衣菜「あれ? あれー?」
P「ま、アイドルとしてはまだまだ成長途中か……ん?」
みく「ゲッ! バイバイ!」
P「よぉみくねこぉ。いいところにいた」
みく「うげっ、回り込まれた。Pチャンごーいんだからやーだ」
P「まぁみく、落ち着けよ。これ、新しくカメラを買ったんだ。お前を撮るためにな」
みく「んなわけないっしょ。どうせ藍子ちゃんや芽衣子ちゃんと出かける時にカメラがあれば楽しくなるとかで買ったでしょ」
P「ふふ。さすがみく。全てお見通しってわけか。だがアイドルの写真を求めているのも事実。みく。でかけんぞ」
みく「行ってらっしゃーいってやめて、痛いから引っ張んないでっ!」
P「みくが一番に輝ける場所……それは猫カフェだ!」
みく「にゃああぁあん♪ ねこちゃんかわいいにゃあ~」
P「いい蕩け具合だ。これはいい写真を期待できるぞ。ねこまみれになれ」
みく「うん。可愛いねこちゃんに囲まれるのもいいけど、久しぶりPチャンとこうやって二人でお出かけできたのも……よかったにゃ」
P「ほぉ、嬉しいこと言ってくれるねぇ。その笑顔をパシャリ」
みくかわ
P「みくの一枚が撮れて満足だ……ん?」
奈緒「お、Pさんだ。オッス」
加蓮「なんか珍しいもの持ってるね」
P「だろぉ。せっかく買ったんでアイドルたちの写真を撮ってるんだよ。どうよ。おまんらのツーショットを撮らしてくれよ」
加蓮「ツーショットかぁ。よく凛と三人で撮ってるし……そうだ。Pさん。カメラ貸して」
P「ほらよ」
加蓮「で、奈緒に渡してと……えいっ♪」
P「んがっ。何だよ俺の隣に来て」
加蓮「せっかくだし、Pさんとのツーショットが撮りたいなーなんて。奈緒、撮影よろしく」
奈緒「あたしはカメラマンか! まあいいけど……Pさん。付き合ってやってくれ」
P「んー。いいだろう! よし加蓮! 景気よく笑え! ニコー!」
加蓮「ニコッ。ありがとうPさん。じゃあ次は奈緒ね」
奈緒「え? あたし?」
加蓮「いいの? せっかくPさんと一緒に撮れるチャンスなのに」
奈緒「チャンスって、お前……! いいのかPさん?」
P「お前が良ければな。ほら、寄れ寄れ。離れてちゃ意味ねーぞ」
加蓮「じゃあ撮るよ。ハイチーズ……カシャ」
P「ふーむ、奈緒も借りてきた猫みたいになっちゃって……ん?」
光「プロデューサー、おはよう!」
P「おはよう光! いいところに来た! 光ならいい被写体になる! 光! ライダーポーズを頼む!」
光「カメラ! いいだろう! とぉ! ところでプロデューサー。ジャスティス・リーグは見に行ったか?」
P「11月23日公開のDCエクステンデッドユニバース最新作の『ジャスティス・リーグ』か。光は見に行ったのか?」
光「麗奈とな! ド迫力で楽しめたよ」
P「まあ見てる分には楽しかったな。にしてもアメコミのヒーロー映画も見るのかー。お前はむしろスペース・スクワッドの方を見そうだけどな」
光「もちろん見たぞ! ギャバンとデカレンジャーのクロスオーバー! あれには胸が熱くなった!」
P「やっぱ光は特撮ヒーローが好きなんだな」
光「ああ! 正義の心が尽き果てることは無い!」
P「アイドルたちの写真もたくさん撮れたし、そろそろ……ん?」
まゆ「おはようございますPさん」
P「おうまゆ」
まゆ「それ、椿さんと買いに行ったカメラですか? いいカメラですね」
P「だろー……あれ? お前に椿と買いに行ったって言ったっけ?」
まゆ「見せてもらっていいですか?」
P「あ、ああ。ほら」
まゆ「皆さん、いい笑顔ですね。色んな子の写真がありますね。加蓮ちゃんと奈緒ちゃんはツーショット……」
P「せっかく買ったしな。写真って結構面白いぞ」
まゆ「写真は大切ですよ。だって、思い出を形にできますし……まゆも写真、たくさん撮ってますから」
P「へー。まゆも写真好きだったんだ」
まゆ「大好きです。撮った写真を毎晩毎晩、何回見ても飽きることはありませんから」
P「じゃあ今度一緒に出掛けようか。一緒にカメラ持ってさ」
まゆ「ええ、ぜひ同伴させてもらいますね。ふふ」
P「充実した一日だった……ん?」
幸子「チラッ……チラッ」
P「なんだあのチラチラ見てくる動物は……どうしたんだこっしー」
幸子「プロデューサーさん。おはようございます。いや、どうにも風のうわさを聞いてですね、その……カメラを買ったとかどうとか」
P「そうだ! 幸子と言うカワイイを擬人化したカワイイの権化をカメラに収めるのを忘れてたぜ! 幸子、ほら、ポーズを決めろ! カワイイポーズを決めるんだ!」
幸子「そうですよ! せっかく神羅万象に存在するカワイイの頂点であるボクの写真に撮らないなんて仏様が許してもボクが許しませんよ!」
P「それお前が怒ってるだけじゃね? まあいいや! カワイイぜ幸子! 最高の被写体だ!」
幸子「フフーン! ボクを撮ってるカメラも嬉しそうですね! カメラとして本望だと思いますよ!」
P「よし! じゃあ今度、スカイダイビングをもう一回しよう! そして写真をもう一度撮ろう!」
幸子「いやです!」
オチ無し!
凛で始まり幸子で終わる久しぶりの短編集
SSは平和が一番。
あとキン肉マンでスーパーフェニックスが参戦予定なのでみんな読もう。シルバーマン大好き
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