ほたる「例えば道を歩いていて、近くにビルがあるなら」
ほたる「予め購入しておいたミニ植木鉢をおもむろにカバンから取り出し」
ほたる「落とします」ガシャーン
ほたる「破片は片付けます。危ないからね」
ほたる「これで『植木鉢が落ちてきた』という結果は先取り出来たので」
ほたる「安心してビルの側を歩けます」
ほたる「これが植木鉢のプロ」
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雪美「……」
ほたる「わかった?」
雪美「…………ん……」
ほたる「と、いうわけで行こう」てくてく
ヒューン
ガシャアアアアアン!!
ほたる「………………」
雪美「………………」
ほたる「…………あれぇ、おかしいなぁ……」
雪美「……プロ…………ちゃんと……して……」
ほたる「……い、今のはちょっと調子が悪かっただけだから」
雪美「………………」
ほたる「えーっと、この道は危ないってことなので」
ほたる「向こうの公園を通ります」
ほたる「ビルから離れてるから植木鉢は降ってこれません」
ほたる「ついてきて雪美ちゃん」てくてく
雪美「…………ん……」てくてく
ヒューン
ガシャアアアアアン!!
ほたる「…………」
雪美「…………」
ほたる「おかしいなぁ……近くに高い建物はないのに、入り口を通ろうとしたら植木鉢が落ちてきた……」
雪美「…………ほたる、あれ…………見て………………」くいくい
ほたる「あっ木に植木鉢が生ってる…………いっぱい生ってる……」
ほたる「うーんと、この公園は危ないです……」
雪美「…………ちょっと……プロ…………」
ほたる「いやその……、人は間違いを起こす生き物なので……」
ほたる「プロは道具を使います」
ほたる「取り出しましたるは茄子さん印のありがたいお守り」
ほたる「これを頭上に掲げて歩けば」
カァー
ヒュンッ
ほたる「……カラスさんに持っていかれます」
雪美「…………プロ…………ダメダメ……」
ほたる「うぐう……あの、カラスさんも幸せになってくれたらいいなって……あげたんです、今のは」
雪美「言い訳……」
ほたる「待って違う手段考えるから……」
雪美「……ペロ…………おいで…………遊んで待と………………」
ほたる「長考の甲斐あってウルトラCが思い付きました」
雪美「流石……プロ……」
ほたる「まずペロさんが先を歩きます」
雪美「……囮……?」
ほたる「違うよ……」
ほたる「黒猫は本当は幸運の象徴なのです」
ほたる「幸運の象徴さんが歩いた道なら、私が歩いても安全です」
ほたる「……どう、かな……」
雪美「…………………………」
雪美「…………ペロ……お願い…………」
ペロ「にゃあ」とことこ
ほたる「じゃあ私たちも……」
ヒューン
ガシャアアアアアン!!
雪美「……………………」
ペロ「にゃあ」
ほたる「幸運の……象徴……なんですよ……本当なんです……」
ほたる「考えろ考えろほたる……」
雪美「………………」
ほたる「…………ペロさん、ビームとか出せませんか」
雪美「無理……」
ほたる「そっか……そっかぁ……」
ほたる「あの、雪美ちゃん。妙案ありませんか」
雪美「…………プロが……アマチュアに……意見求めてる……」
ほたる「対策立てるプロとは言ってないから大丈夫」
雪美「…………逆立ち」
ほたる「……逆立ち?」
雪美「植木鉢…………上から降る………………なら、”上を下に“……」
ほたる「あっなるほどぉ。流石雪美ちゃん」
ほたる「…………でも今日スカート……」
雪美「周り……誰もいない……」
ほたる「………………」
ほたる「さ、逆立ちして歩くのって……怖いなぁ……」ふらふら
雪美「ファイトー……」
ほたる「うう……いっせーの」ひょいっ
ボゴォッ!!
ヒュウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……
ほたる「きゃぁ!」ばたーん
ほたる「……ええ……? 今地面から植木鉢が飛び出してきたよね……?」
雪美「……ほたる……怪我……ない?」
ほたる「大丈夫……」
ヒューン
ガシャアアアアアン!!
ほたる「……逆立ちもダメかぁ」
ほたる「突然ウサミン星人のUFOがやってきて乗せてくれたりしないかな……」
雪美「プロ…………横着しない…………」
ほたる「夕美さんあたり植木鉢コレクションしてたりしないかな……集める過程で上手にキャッチしてくれたら嬉しいな……」
ほたる「……別の方法考えよう……」
ほたる「プロデューサーさん」
雪美「急に……どうしたの……」
ほたる「プロデューサーさんに連絡して、送迎車に乗せてもらおう」
雪美「……他力本願…………」
ほたる「なりふり構っていられないもん」
ほたる「……………………電話圏外です………………」
ほたる「もう諦めよう」
雪美「ギブアップせい……」
ほたる「大丈夫、意外と植木鉢は痛くないです。植木鉢のプロなのでわかります」
雪美「御墨付き……」
ほたる「痛みを恐れていては……前に進めない……!」
ほたる「もう覚悟決めました。不退転不退転。いざ」てくてく
ヒューン
ガシャアアアガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャ
ほたる「雨あられだぁ……」
雪美「…………痛くないの……?」
ほたる「物量で押されるのは想定外かな……」
ほたる「雪美ちゃん空飛べたりしない……?」
雪美「私……人間……」
ほたる「地面潜ったり……」
雪美「植木鉢のプロ………………無茶振りばっかり…………」
ほたる「あっ車道歩けばいいんじゃあないかな?」
雪美「大迷惑……」
ほたる「折り畳み傘がありました……」
ほたる「これで植木鉢の雨を通り抜けてみます……」
雪美「不安……しかない…………」
ほたる「頑張ります。せーの……」
ヒューン
どじゃああああああん
うえきちゃん「…………」
ほたる「…………」
雪美「………………」
うえきちゃん「…………」
ほたる「えええ…………」
うえきちゃん「…………」
ほたる「……………………」
うえきちゃん「…………」
ほたる「……………………」
うえきちゃん「…………」
ほたる「…………あの、見られてますけど、何か御用で……」
うえきちゃん「…………………………」
ほたる「雪美ちゃああああああんもうやだあああああ」
雪美「プロ……壊れた…………おおよしよし…………」
ほたる「植木鉢なんかに絶対負けたりしない」
雪美「ファイトー……」
ほたる「私はプロ……私はプロ……私はプロ……」
ヒューン
ガシャアアアアアン!!
ほたる「今ッ……!」たたたっ
ほたる「落ちた直後のリスポーンはないはず……!」
キキーッゴシャアアア
ほたる「きゃっ」
ほたる「……トラックが突然歩道に飛び込んできた……もうなんなの……」
雪美「……トラックは……プロじゃない……?」
ほたる「そこまで道極められないよぉ……」
ほたる「いっそここに住もうかな……」
雪美「開き直った……」
ほたる「雪美ちゃんだけでも先に行って……私がここで植木鉢を食い止めるから……」
雪美「今まで……一度も…………食い止められてない……」
ほたる「プロを信じて」
雪美「ペロ…………行くなって……ペロを信じる……」
ほたる「雪美ちゃん……一緒に住んでくれるんだね……ありがとう……」
雪美「そこまでは……言ってない…………」
ほたる「今考えたんですけど」
雪美「はい……」
ほたる「あたり一面に散らばってる植木鉢……集めてヘルメットに出来ないかな……って」
雪美「……………………」
ほたる「接着剤とか……ないかな……」
雪美「…………」
ほたる「……ごめん……」
藍子「二人とも何してるの?」
ほたる「あ、藍子さん……何故ここに……?」
藍子「フレデリカちゃんとカフェで待ち合わせなんです」
雪美「…………ちょうどいい……藍子……途中まで…………一緒に……行く」
藍子「え? いいですけど……ちょうどいいって?」
ほたる「雪美ちゃん……?」
雪美「作戦……考えた」
藍子「それにしても奇遇でしたねぇ、街中で二人に会えるなんて」
ほたる「え、えぇ……まぁ……」
ヒュウウウウウウ
ピタッ
ほたる「…………あれ? 植木鉢が落ちてこない……空中で止まってる……!」
ペロ「説明しよう! 高森藍子の醸し出すゆるふわ空間には”危害を加える意思をゼロにする“能力があるのである!」
ほたる「すごい! これなら道を歩いても植木鉢が降ってきません……ありがとうございます藍子さん……!」
藍子「??? どういたしまして」
雪美「植木鉢……攻略完了……」ぐっ
おしまい
眠いしネタ切れたのでここで終わります
元ネタはTwitterです
ちょっと待てペロ喋ってんぞ
そりゃあ喋りますよ、ペロですから
ゆるふわ空間を抜けた瞬間、弾幕と化す植木鉢……
結果本当にスカートで逆立ちしたほたる…。
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