~朝の会議~
葉月「エエー、昨日、少しだけお話しした通り……我が社は今、未曽有の危機に瀕している…。」
一同「………」
葉月「理由は分かっているね?」
ひふみ「確か……出資会社が完全撤退したから…です…よね」
葉月「滝本くん、その通りだよ! 理由は近年、ソーシャルゲームが主流となり、コンシューマーは売り上げが落ちる一方だ、という事だそうだ!」
葉月「また、出資会社はうちからそっちに移行するとの事だ!」
うみこ「大変な事になりましたね!」
はじめ「あぁ~っ、このままだと無職にっ!!??」ジタバタ
ゆん「はじめっ、落ち着きや!!」
コウ「真面目にヤバいね、こりゃあ!!」
りん「…………」
ひふみ「あわ…わっ……!?」バタバタ
青葉「そんなぁっ!? 納得がいきませんよ…」
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葉月「まぁ、納得がいかないのは私も同じだよ…。だけど、時代に逆らえない時もあり、また時代の波やら変化に押される事は仕方なく、こうなるのも自然な事だ、という事なのだよ、涼風くん?」
青葉「………」
はじめ「すみません。質問いいですか?」
葉月「なにかね?」
はじめ「給料ってどうなりますか?」
ゆん「ふ、不謹慎ちゅうのは分かってますけど、ウチも気になりまして…。というか、今月はどうなんですか?」
葉月「それは遠山くんが答えるよ! ……遠山くん!」
りん「はい…。今月は何とか大丈夫よ。だけど、来月は…」
コウ「無理だ、と…そう言うんだな?」
りん「」コクン
うみこ「まぁ…分かってはいましたが……」
これは糞の予感
ひふみ「その前に…このまま…出資者が…いない場合……だと…この会社は……」
葉月「うむ。もちろん、このままだと倒産だね!」
青葉「ええええぇぇぇっっっっーーーーー!!??」
はじめ「倒産なんて勘弁してくださいよっ!? 私にとってイーグルジャンプは大切な場所で、やりがいのある仕事に巡り合えたし、良い職場なんですから!! それにまだまだ欲しいフィギュアがたくさんありますし、ヒーローショーにもいきたい所なのに…給料も無くなる、なんて耐えられませんよっ!?」
ゆん「ウチだって同じですわ。確かにこの会社には大して目標も無く入社しはったけど、今は青葉ちゃんやはじめのおかげで仕事の楽しさと目標が見つかりそうにあり、自然にイーグルジャンプに入社して良かったって思えるんです!! それやのに、倒産…なんて、ウチは嫌です!」
コウ「そりゃあ、私も同じだけど、今から出資者を見つけてうちの会社に出資してくれとか…言うのは明らかに!?」
葉月「いや、何事もないよ。」
青葉「ほんとですかっ、それは一体っ!?」
葉月「だが、これは大変なことだ! 涼風くんもだが、他も会社の為に我慢してこなす……という覚悟は出来ているかね?」
うみこ「覚悟、という事はやはりよほどな事なんですね!」
りん「………」
葉月「まぁ、やるやらないは別として方法だけはを伝えておこう!」
一同(何を言うのだろう、何をやるのだろう……?)
葉月「それは、君達がそれぞれスポンサーになってくれそうな企業に行き、そこで自分をアピールすることさ!!」
ひふみ「アピール……?」
葉月「あぁ。お偉いさんに対し、アピールして気に入られれば…きっとスポンサーも得られる事間違いない、という事さ!」
枕営業でしょ?
レズ営業
>>5
そうか、やはりタイトル通り「何でもやる」のが社会人の根性なのかも知れない
ただし、「何でもやる」と言っても、ただ他の人から頼まれたことを何でもやるだけでは、
自分自身の個性を失うことになりかねない
どんな行動が自分や社会のためになるかは、自身が責任を持って判断しなければならないのである
幻夢コーポレーションを参考に
コウ「でも、そんな会社、どこにあるんですか? 手当たり次第、行っても意味がありませんよ?」
葉月「もちろん、それも事前に確保してある。実はうちみたいな会社でも条件次第でスポンサーになっても良いという候補がいくつか上がっていてね!」
はじめ「ま、マジですかっ!?」
葉月「あぁ。私も伊達にただ長年ディレクターを務めあげているわけじゃない…むしろ、いつかの倒産の危機も視野に入れた上で各社に交渉し、密かにこういう時の為のスポンサー確保にも力を入れていたのさ!」
ゆん「さ、流石は葉月さん…ですね!?」
うみこ「ていうか、仕事もそれくらい真面目に取り組んでもらえたら嬉しいんですけどね……」
青葉「それで、アピールというのは具体的に何をすればいいんですか?」
葉月「それは向こうの希望に答えることさ!」
ひふみ「希望に……?」
葉月「かくいうと、私がスタッフを女性ばかりにしていたのも…私の趣味ってだけじゃないのだよ?」
青葉「えっ?」
葉月「お偉いさんは男の人ばかりだものでねぇ……アピールにはぜひ女性が一番且つこういう事態にも備えて部下を女性ばかりにしたのだよ!」
りん「それは…私も初耳ですよ、葉月さん?」
葉月「私だけが考えたものだから、誰にも伝えてないだけさ。むしろ、こういうのは最終手段というべきものだから、いま明かしたのだよ!」
?
はじめ「えっ、それってどういう意味なんですか?」
ゆん「えぇと、お偉いさんが男の人ばかりで、ぜひ女性が一番……となりますと…」
コウ「あっ、まさかっ!?///」
うみこ「か、体を…///」
ひふみ「う、売るっ!?///」
りん「えっ、ちょっと待ってください!? いくら何でもそれはっ!?///」
葉月「ま、待ってっ!? そんな事は言っていないだろ!!///」
青葉「でも、葉月さんの言い方じゃそんな風にしか聞こえませんよ…」
葉月「違うって。これは決して体を売ってほしいと言っている訳じゃない!? それに大切な会社の為にそれ以上に大切な可愛い部下を差し出す、なんてバカな事はしない!!」
コウ「それじゃあ、違うと言うなら何をするんですか? その、希望に答えるって事自体が怪しく見えてしょうがないんですから!?」
葉月「そうだな。正直に言えば、お偉いさんの会社の方で困った事があった時には代役としてうちの部下をよこして代わりをやらせる、という事になっていね! それさえクリアしてくれれば困った時に向こうもスポンサーとして出資してもいいって条件なのだよ!!」
青葉「それを先に言ってくださいよっ!?」
コウ「まぁ、変なもんじゃなくて良かったよ…」
りん「そうね。」
葉月「それじゃあ、各自各々引き受けてくれるかね?」
ひふみ「体を売る…とか……そういう…の…で…なければ……いい…です……」
ゆん「これも会社を救う為や…よっしゃあ、ウチも一肌脱いだる!!」
はじめ「もちろん引き受けますよ…会社が倒産したら、無職の上に給料無しなんて嫌ですからね!」
葉月「ありがとう♪」
うみこ「ですが、こんな事をしててもよろしいんですか?」
葉月「んっ?」
うみこ「私たちはあくまでもゲーム制作が本職であって……便利屋ではないんですよ? それなのに、スポンサーさんの会社に行って仕事の代役を引き受けるなんて、そんな暇…あるんですか?」
コウ「まぁ、確かにそうかもな!」
りん「うみこちゃんの言った通り、会社を救う為とはいえ…代役を引き受けるなんてまるで代行屋みたいね…」
葉月「いやいや、しょうがないだろ!? それに今はゲーム制作の費用が足りず、仕事も無い上に金策をしないといけない状態だから、そこは勘弁してくれたまえ!!」
コウ「はいはい、分かりましたよ! 仕事が無いんじゃ、ここに居る意味がありませんし、いっちょやりますよ!」
りん「とりあえず、今回はしょうがないって事でいいわね…」
うみこ「はぁー、しょうがないですね。今回だけですよ……。ですが、次は同じ事が起きたら、その時は代行以外でお願いしますよ。」
葉月「はははっ、次は勘弁してもらいたいよ。うちは早々に倒産させたくはないからね!!」
青葉「あっ、もちろん私も頑張ります!」
葉月「うむ、涼風くんも期待はしているから、頑張ってくれたまえよ。」
葉月「では…各々、行く会社名と代役の内容を説明しよう!」
一同「」ゴクッ
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