~ある朝~
青葉「今日も余裕で会社に着きそうだな・・んっ?」
~ケーキ屋~
ワイワイガヤガヤ!!
青葉「あれは・・テレビで評判のケーキ屋さんっ!?」
青葉「流石に混雑してますねぇ。あぁ、遠くから店の中のケーキが見えるけど、本当に美味しそうっ///」
青葉「でも今はそんなに持ちあわせてないし、並んでも時間は掛かりますからね。はぁ~、諦めないと・・んっ??」
「藁」バン
青葉「藁ですね? でもどうしてこんなところに??」
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?「あぁ、困ったな~」
青葉「ん?」
男「どうしようかな?」
青葉「あのう・・?」
男「んっ、何か用かい?」
青葉「何かあったんですか?」
男「あ、実はね・・この植物を一つ束ねようとしたんだけど、紐を切らしちゃってねぇ。」
青葉「あの・・これ、使えないでしょうか?」
男「藁か! ちょっと待っててね・・・」
男「よしっ、何とか束ねることが出来たよ!」
青葉「良かったぁ♪」
男「ありがとね、お嬢ちゃん。これ、お礼だよ。もらって!」
「栄養ドリンク」バン
青葉「えぇ!? もらっていいんですか!?」
男「はははっ、いいんだよ。」
青葉「すみません!」
~イーグルジャンプ~
青葉「おはようございまーす!」
コウ「ふわぁ~。おはよう青葉ー」フラフラ
青葉「八神さん、大丈夫ですか? 随分、お疲れのようですけど?」
コウ「いやさあ・・昨日急な仕事で徹夜したもんだから、眠くてさあ」
青葉「それは大変ですっ!? あっ、こんなものしかありませんが、どうぞ!」
コウ「おっ、栄養ドリンクか・・。悪いなぁ」
コウ「」ゴクゴク
コウ「ぷはぁ~!! スッキリー!!! いやあ、この栄養ドリンク良く効くなぁ~。」
青葉「良かったー♪ 元気になりましたね」
コウ「サンキュー、青葉♪ そうだ、これ私からの礼だ!ほらっ!」
「ムーンレンジャーのレアフィギュア」バン
青葉「えぇっー!? これってムーンレンジャーのフィギュアじゃないですかっ、しかもレア物のっ!?」
コウ「そう。昨日、商店街の福引で当てたもんなんだけど、私が持ってても仕方ないし、栄養ドリンクの礼も兼ねて青葉がもらってよ・・ね?」
青葉「そうなんですか! 分かりました・・頂きます」
青葉「おはようございます、はじめさん!」
はじめ「あっ、青葉ちゃん! おは・・・よう!?」ガタッ
青葉「あれっ、どうかしたんですか?」
はじめ「青葉ちゃん・・それって!?」ズイッ
青葉「えっ!?」ビクッ
はじめ「やっぱり、ムーンレンジャーのフィギュア・・しかもレア物の!!!」
青葉「あっ、これですか」
はじめ「青葉ちゃん。これ・・私に譲ってくれないかな?」
青葉「えっ?」
はじめ「ずっと前から欲しかったものなんだよ! もちろんタダじゃなくて、いくらか払うからさ!!」スッ
青葉「いっ、いえ・・お金なんていりませんよっ!? 欲しければ、はじめさんにあげますから!!」
はじめ「うぉぉぉぉっっーー、いいの!? ありがとう、青葉ちゃん♪ そうだ、タダっていうのも本当に悪いから、これ受け取ってよ!」
「ダイエット本」バン
青葉「えぇっ、このダイエット本って・・売り切れ続出で有名なやつじゃないですかっ!?」
はじめ「そう。知り合いから貰ったんだけど、見ての通り私には必要ないから青葉ちゃんにあげるね!」
青葉「ありがとうございます・・。(そもそも私にも必要ないかな・・・)」
ゆん「おはようさん!」
青葉「ゆんさん、おはようございます!」
ゆん「青葉ちゃんもおは・・よう・・なっ!?」
青葉「ゆんさん?」
ゆん「青葉ちゃん・・それっ!?」
青葉「えっ!?」
ゆん「そうや、間違いあらへんっ!!(ウチが欲しかったダイエットの本!! 発売当日に書店を回ったのに見つからんかったやつや!)」
青葉「あのぅ・・何がそうで、間違いないんですかっ?」
ゆん「いやっ・・あのなぁ、青葉ちゃん・・」
青葉「はい?」
ゆん「それ、ウチに譲ってもらえへんか?」
青葉「えぇっ?!」
ゆん「もちろんタダじゃあらへん。本の代金、支払うよ」スッ
青葉「あっ、いえ、お金はいらないんで!? その・・ゆんさんが欲しければ・・・どうぞ!!」
ゆん「いや、それは悪いわ。しっかり代金ww青葉「いえ。ほんとに大丈夫ですから!?」
ゆん「ホンマか? じゃあ、代金の代わりにこれ、青葉ちゃんにあげるわ!」
「ハリネズミのストラップ」バン
青葉「ストラップですか・・・それもハリネズミの?」
ゆん「可愛ええやろ♪ 昨日の帰りなぁ、駅の売店で見つけてすぐに買うたもんや。」
青葉「でも、これはゆんさんが買ったものじゃ・・」
ゆん「ええんよ、ウチは。それに青葉ちゃんに貰いっぱなしも悪いし、代金受け取れんやったら・・代わりとして物をあげる、これならええんやろなぁって思うてなぁ!」
青葉「そうですか・・。すみません、頂きます!」
ひふみ「おはよう・・・ございます」
青葉「あっ、ひふみ先輩。おはようございます♪」
ひふみ「おはよう・・・青葉ちゃん・・」
青葉「ひふみ先輩! これ見てください・・さっき、ゆんさんに貰ったんですよ」
ひふみ「っ///////!!??」キューン
青葉「ひふみ先輩?」
ひふみ(そ、宗次郎っ!?///// ど、どうして・・青葉ちゃん・・・が・・宗次郎をっ!!??///」ドキドキ
青葉「あっ、もしかして、これ宗次郎くんだって思っていませんか?」
ひふみ「っ!?」ドキッ
青葉「あっ、やっぱりそうでしたか。違いますよ・・これはストラップです。ただし、ハリネズミなので、ペットの宗次郎くんに見えるのは仕方ありませんよね」
ひふみ「ストラップ・・・。(けど、いいなぁ・・・。このストラップがあれば・・宗次郎が私の傍にいるっていつも思える・・・から)」
青葉「・・・・・ひふみ先輩」
ひふみ「えっ、なに?」
青葉「良かったら、譲りますよ! 受け取ってください!!」
ひふみ「え、えぇっっ!?/// う、嬉しい・・けど・・何だか・・悪い・・・よ///」
青葉「大丈夫ですよ、ひふみ先輩。それに私はハリネズミが好きなひふみ先輩だからこそ譲りたいと思ったんですよ!」
ひふみ「青葉ちゃん・・/// ありが・・とう♪」ニコッ
青葉(あっ、笑顔っ・・)
ひふみ「そうだ・・。これ・・タダでもらうのは・・・悪いから、あげる・・ね」
「八神コウの生写真」バン
青葉「や、八神さんの生写真っ!?」ビクッ
ひふみ「うん。前に・・コウちゃんと一緒に・・・写真を撮った時のね・・。」
青葉「貰っていいんですかっ?!」
ひふみ「いいよ・・。(本当は・・りんちゃんに渡したかったん・・・だけど・・中々渡す・・タイミングがなくて・・・)」
青葉「ありがとうございます♪」
青葉「~♪」
りん「あらっ、青葉ちゃん! 朝からゴキゲンね♪」
青葉「あっ、遠山さん。おはようございます!」
りん「おはよう♪」
青葉「遠山さん、見てください・・八神さんの生写真です!!!」
りん「っ!!!!!?????」
青葉「あれっ、遠山さん? どうなさったんですか?!」
りん「ごめんなさい。ちょっとね・・(コウちゃんの生写真って聞いたら、急に落ち着きがなくなったわ・・)。」
青葉「それで、実は前から八神さんの生の写真が欲しいって思ってたところだったんですよ♪」
りん「へぇ~、いいわねぇー。ところでその写真はいつ撮ったのかしら?」ニコニコッ
青葉「いえ、この写真は私が写したのではなくひふみ先輩が写したものらしいですよ。(あれっ、遠山さんの笑顔がなぜか怖いようにみえますが、気のせいでしょうか?)」
りん「そう♪ じゃあ、ひふみちゃんから貰ったって事ね・・。」
青葉「?」
りん「ねぇ、青葉ちゃん?」
青葉「はい?」
りん「コウちゃんの生写真・・私に譲ってもらえないかしら?」
青葉「えぇっ、あ・・あのう!?」
りん「タダとは言わないわ。欲しい物があるならなんでも言ってちょうだい! 例えば、今後社内で発表される新作ゲームの企画の機密情報とか、なんなら私のアートディレクターの席でもいいわよ!」
青葉「わぁ~、それは絶対にアウトですよっーーー!!!???」
りん「じゃあ、何がいいのかしら?」
青葉「分かりました・・どうぞ。タダであげますから!」
りん「あらっ、いいの? 大切なものを、タダで渡すなんて?」
青葉「生写真を渡すのもあれですけど、相手から色々と取るのは嫌ですので。」
りん「そう♪ ありがとう、青葉ちゃん♪♪ でも、タダという訳にはいかないから、これでどうかしら?」
「一万円分のクオカード」
青葉「これって、クオカードですよねっ!? し、しかも一万円分っ?!」
りん「パーティーのビンゴゲームの景品にしようと思ったんだけど、訳あって景品にはしないで・・そのまま余ったものなのよ。ちょうど良かったわ♪」
青葉「は、はぁ・・・」
それ着服じゃ…
支援支援
青葉「一万円のクオカード・・・。初めて見ましたが、何に使えば・・」
うみこ「涼風さん!」
青葉「あっ、うみこさん、おはようございます!」
うみこ「おはようございます。ちょっとエラーについてですがね・・」
青葉「あっ、すみません。」
うみこ「いいえ。軽いチェックですので、すぐに修正して頂ければ結構ですよ。」
青葉「はい。すぐに取り掛かます!」
うみこ「んっ?」
「一万円分のクオカード」バン
うみこ「これはクオカードですか、しかも一万円分の?」
青葉「あっ、はい。実は遠山さんから頂きまして・・」
うみこ「そうですか、りんさんから・・。」
青葉「よければ、どうぞ! 私は特に必要ありませんので・・」
うみこ「い、いえ!? そんなつもりでは」
青葉「本当にどうぞ! 私が持っていてもあれですし」
うみこ「そんなつもりはなかったのですが・・・そうだ! では、物と交換でいきましょうか!」
青葉「交換?」
うみこ「物々交換ですよ! では、私はこれを!」
「レーション」バン
青葉「うみこさん、これは?」
うみこ「レーションです! 前に仲良くなった軍人さんから頂いたものなんですが」
青葉「そうですか・・」
青葉「レーションかぁ・・。昼食の時にもらおうかな?」
ねね「あおっちー!!」
青葉「わぁっ、ねねっち!? また抜け出してきたのっ? うみこさんに怒られるよっ!」
ねね「大丈夫ー♪ 今、うみこさんいないから!」
青葉「でも、戻って来てねねっちが抜け出したって知ったら、また大目玉だよ?」
ねね「その前に戻れば大丈夫だよ」
青葉「何回も抜け出してるのに、懲りてないね・・」
ねね「それよりなんか小腹がすいちゃってさぁ・・。あおっち、何か持ってない?」
青葉「そう言われても・・あっ、じゃあこれ食べる?」
「レーション」バン
ねね「なにこれ?」
青葉「さっき、うみこさんから貰ったレーションって食べ物。なんでも軍人が良く食べるものだって聞いたけど」
ねね「うみこさん、あおっちの所に行ったんだ・・。でも、食べるー!!」
ねね「」モグモグ
青葉「えぇっ、その場で食べるの?! ちゃんと自分のデスクに戻ってから食べなよっ!!」
ねね「えぇー、腹が減ってるから、今食べないと~。あっ、意外に美味しいっ!」
青葉「そうなんだ・・。(意外って、どんな想像してたんだろう、レーションを?)」
ねね「あー、美味しかったー♪ ありがとう、あおっちー! これあげるね!!」
「可愛い女子たち大全集」バン
青葉「なにっ、この本っ!?」
ねね「大学の同級生から「いらない」って言われて貰ったものだよ。 私が持っててもあれだし、あおっちにあげるね!」
青葉「私だっていらないよ・・。」
青葉「「可愛い女子たち大全集」なんて本見たことも聞いたこともないよ・・。そもそも、可愛い女の子たちの写真ばかり載ってる本なんて、男の人だったらまだしも私みたいな女子には需要ないよ!」
葉月「あれっ?」
青葉「んっ?」
葉月「おっ、涼風くんじゃないか!?」
青葉「あっ、葉月さん、こんにちは!」
葉月「こんにちは。それより、こんなところで何をしているのかね?」
青葉「あっ、今はトイレから出て、キャラデザ班のブースに戻る途中でして」
葉月「そうかね。んっ・・・」
青葉「えっ?」
葉月「そ・・それはっ!?」
青葉「え、えっ??」
葉月「涼風くん、その本・・どうしたのかね!?」
青葉「あっ、これですか? これはさっき、ねねっちから・・」
葉月「なにっ、桜くんからか! おっと・・・ゴホン!」
葉月「涼風くん・・・」
青葉「何でしょうか?」
葉月「その本・・・私に譲ってくれないかね?」
青葉「えぇっ!?」
葉月「その本・・前から欲しかったものでねっ/// 実はというと・・売り切れ続出だったから買う事を半分諦めていた所だったんだよっ/////」ハァハァ
青葉「は、はぁ・・そうだったんですか。・・分かりました」
葉月「おぉっ、譲ってくれるかね♪ じゃあ、私からも何かお返しをしなくてはならないね!」
青葉「えっ、あの・・別にお返しは・・。」
葉月「はははっ、遠慮することはないよ。人から物を貰うのなら、必ずお返しをするのが常識だからね」
青葉「そ、そうなんですか・・」
で・・・。
青葉「すみません。ただ今、戻りました」
コウ「青葉、遅い! 休憩の時もなるべく5分前にはデスク・・に・・って!?」
りん「どうしたの、コウちゃ・・ん・・・」
青葉「あははっ・・・」
「(テレビで評判のケーキ屋さんの)特大ケーキ」バン
はじめ「あぁっー、青葉ちゃんの持ってるのっー!?」
ひふみ「青葉ちゃん・・・それって・・・」
ゆん「テレビで評判のケーキ屋さんの、特大ケーキやないのっ?!」
青葉「はい。そうです」
ゆん「それ、どないしたんやっ?」
ひふみ「並んでも時間が・・掛かるし・・・値段も高くて・・・中々・・買えない・・・はず」
青葉「実は葉月さんに買って頂きまして・・」
りん「えぇっー、葉月さんからっ!?」
コウ「なんだ? 青葉ー、お前あの人に何したんだっ??」
青葉「別に何もしていませんよ・・。」
はじめ「何もしてないのなら、こんなもの買ってもらえるはずはないよ!? ってか、マジで美味そ~~♪♪」
ゆん「ちょっ、はじめぇっ?!」
青葉「そうですね。しいて言えば、葉月さんが欲しかった物をたまたま私が持っていまして・・。それを葉月さんに譲ったらお礼だと言われてこの特大ケーキを頂いたんです! 何でもたまたま寄って買ったものらしく、私に食べて貰えるだけでも幸せだよって葉月さんが気前よく・・」
コウ「成る程な・・」
りん「葉月さんも気前良すぎね・・。でも、まぁ、貰ったからいいんじゃない」
はじめ「青葉ちゃん、そのケーキ私に食べてさせてよ!」
ひふみ「はじめちゃん・・」
ゆん「意地汚いで、はじめぇ~!」
はじめ「いいじゃん! 別に~」
青葉「あのう、良かったら、後のお茶の時間にでも皆さんで頂きませんか?」
コウ「へっ?」
ゆん「えっ?」
青葉「こんだけの量だと持って帰っても私や家族だけは食べ切れませんし、せっかく皆さんお揃いですので・・どうかと思いまして」
はじめ「おーし!! 流石は青葉ちゃん、優しくて気前も良いねぇ~♪」
ゆん「もぅ~、食べれるとなると、ホンマに調子ええやから・・」
りん「あらっ、いいわねぇ~♪ ありがとう、青葉ちゃん♪」
コウ「せっかく青葉が言ってくれたんだ。後で、皆で食べような」
ひふみ「うん・・・///(青葉ちゃん・・・優しい///)」
ゆん「ありがとうな~、青葉ちゃん。ウチも全力でええお茶用意するかんね」
青葉「はははっ、そんなに気合を入れて頂かなくても・・」
その後、楽しいお茶会になりました。とりあえず、食べたかったケーキも食べれたし、何よりも皆さんと楽しめて一層絆が深められた気がします!これもあの藁から始まったことですが、私は後に・・この出来事を昔読んだ覚えがある「わらしべ長者」だと思い、おもわず笑顔になりました♪♪
おしまい
やさしい世界
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