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比奈「ひなお? ひななお?」奈緒「ひなななお!」菜々「虹色ドリーマーです!」
比奈「ひなお? ひななお?」奈緒「ひなななお!」菜々「虹色ドリーマーです!」 - SSまとめ速報
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……346プロダクション、中庭……
夏樹「Rockin' Emotion……♪」ジャジャーン…
夏樹「ふぅ……」キュッ
夏樹「うーん……ソロギターなんだし、もうちょいアレンジしてもいいか。たまにはボサノバに寄せるのも悪くない」
夏樹「となると……柑奈とも相談してみるか。アコギならアイツに聞いて損は無いし」
夏樹「ちょっとチューニングも弄って……」キリキリ
……ァー…………
夏樹「えーっと……」ポンポーン
……ニャー……
夏樹「…………うん?」キュッ
ニャー、ニャー
夏樹「……猫?」
夏樹「……まあ、こんなだだっ広いプロダクションなら野良猫くらい入ってきてもしょうがないか」
ニャー
夏樹「……やたら鳴いてるな」
ニャーニャー
夏樹「木の上に登って降りられなくなったか?」
夏樹「……やれやれ、自主練は中断だな」パタン
夏樹「よっこらせ」ガチャッ
夏樹「えーと、声はあっちから……」
ニャー
ネコ「にゃー」プルプル
夏樹「あらら、本当に木の上にいるとは。しかも見事に震えてるな……そんな高い位置じゃないけど……」
ネコ「にゃー」
夏樹「随分と小さい体してるし、しょうがないか。お前、お母さんはどうしたよ」キョロキョロ
夏樹「……見当たらないってことは、そういう事なのかね」
ネコ「にゃー」
夏樹「事務室から脚立借りてくれば手は届きそうだけど……目を離すの怖いぞ、これ」
……ッチャ……ガッ……
夏樹「どうしたもんか……」
……ガッチャガッチャ……
夏樹「…………ん?」
春菜「猫ちゃん無事かにゃー!?」ガッチャガッチャガッチャガッチャ!!
夏樹「うおわぁっ!?」
春菜「あれ、夏樹ちゃん? どうしたんですか?」ガッチャン!!
夏樹「どうしたはこっちのセリフだよ!! 脚立抱えて突然現れたらビックリす」
春菜「しーっ!! そんな大声出したら猫ちゃんがビックリして落ちちゃいますよ!!」
夏樹「いやお前の方がうるさいから!!」
ネコ「にゃっ」
はるなつき「「あっ」」
春菜「す、すいません、結構焦ってて……」
夏樹「いや、こっちも悪かったよ」
春菜「それにしても夏樹ちゃんが見てくれていたみたいでよかったです! 断腸の思いで脚立を取りに行ったんですけど、もう気が気じゃなくて!」ゼェハァ
夏樹「大人しくしててくれてよかったな」
春菜「はい!」ハァヒィ
夏樹「……ちょっと座ってろ。息荒れすぎだから」
春菜「……お言葉に甘えまして」ガチャン
夏樹「脚立に座ったらダメじゃないか?」
春菜「ふぅ……よし! 猫ちゃん助けましょう!」スクッ
夏樹「もういいのか?」
春菜「ええ! 猫ちゃん待たせるのもかわいそうですから!」
夏樹「よし、じゃあ脚立を……」ガッチャン
春菜「あ、木にかけるのはやめておきませんか? 脅かしちゃうかもしれませんし……」
夏樹「それもそうだ。山型でなんとか届く高さだしそうしよう」
春菜「じゃあ私が登りますから……さ、支えててくださいね!」
夏樹「はいはい」ガチャッ
春菜「よっ、と……」ガチャガチャ
ネコ「にゃー」
春菜「もうちょっと待っててにゃー」
夏樹(さっきからナチュラルに語尾が「にゃー」になってるな……)
春菜「ふぅ……」
夏樹「1番高いところだけど大丈夫か?」
春菜「だ、大丈夫です! ほら、猫ちゃんまであとちょっと……」
夏樹「しっかり支えてるけど、無理な体重移動だけはやめてくれよー」
春菜「モチロンです!」
ネコ「にゃー」プルプル
春菜「よーしよし、いい子だからこっちおいでにゃー」
ネコ「にゃあ……」
春菜「ちっちっちっ……」チョイチョイ
夏樹「それで来るのか?」
春菜「やれることは何でもやりますよぉ……!」チョイチョイ
ネコ「……」ノソノソ
夏樹「おっ、効果ありか?」
春菜「そのまま、そのまま……降ろしてあげるからね……」ソーッ
ネコ「……うにゃあ!」ピョンッ
春菜「ああっ!? 猫ちゃん!?」
ネコ「にゃあ!」ポスッ
夏樹「へっ? うおっ!」
春菜「え?」
ネコ「にゃー」ゴロゴロ
春菜「な、夏樹ちゃんの胸に……」
夏樹「あ、あぶなかった……真正面に来てくれてよかったよ……」ナデナデ
ネコ「にゃあ」
春菜「…………」ムッスー
夏樹「……な、なんか悪かったな……」
春菜「いえ……無事だったからよかったです……ちょっと悲しいですけど……」
春菜「よいしょっと」スタッ
夏樹「お疲れ」ナデナデ
ネコ「うにゃあ」ゴロゴロ
春菜「……眼鏡ケースに入れられた眼鏡くらい納まりがいいですね……」
夏樹「わかりにくいなそれ」
春菜「うー……いいなぁ、夏樹ちゃん……」グスッ
ネコ「にゃー」
夏樹「コイツだって春菜が助けてくれようとしたことくらいわかってると思うぜ? ほら、交代」ヒョイ
春菜「え?」ポスッ
ネコ「にゃあ」
春菜「……えへへ」フニャ
夏樹「おーおー、これまたとろけた顔しちゃって」
春菜「にゃーにゃー♪」ナデナデ
ネコ「にゃー」
春菜「可愛いですねー」
夏樹「だな。よしよし」コチョコチョ
ネコ「うにゃあ」ゴロゴロ
春菜「色々ありましたけど、どこにも怪我がなさそうでよかったです……よっぽど夏樹ちゃんのお胸が柔らかかったんでしょうか?」
夏樹「へ?」
春菜「冗談ですよ♪ じゃあ私は脚立を返してきますから、猫ちゃんをお願いしますね」ヒョイ
夏樹「あ、おい春菜っ!」
ネコ「にゃー」
夏樹「くっ……」
春菜「すぐ戻ってきますからー!」ガッチャンガッチャンガッチャン……
夏樹「……逃げられた」
ネコ「にゃー」
夏樹「お前もお前で胸に飛び込まなくてよかったんだぞ?」コチョコチョ
夏樹「……しっかしまあ人懐っこい……多分誰かしらが面倒見てるなこれは」ナデナデ
夏樹「うちの部署だと里奈とか構ってそうだな……他の部署だと拓海とか、みくあたりか……」
ネコ「にゃー」
夏樹「…………」キョロキョロ
夏樹「に、にゃあ……」
ネコ「にゃあ!」
夏樹「ははっ、こんなところ見られたら卒倒もんだな」
ドサッ
夏樹「っ!?」バッ
李衣菜「な、なつきち……?」
夏樹「げっ!? だりー!?」
李衣菜「だ、大丈夫、何も見てないし、聞いてないから」
夏樹「待てだりー、話を聞いてくれ」
李衣菜「だりーがにゃあにゃあ猫と会話試みてたなんて誰にも言わないからー!!」ダッ
夏樹「あっ! ま、待てよだりー!」
ネコ「にゃあ」
夏樹「ぐっ……は、走れない……!」
春菜「戻りましたよー……あれ? そんな「走り出そうとしたけど猫ちゃん抱えているから大きな動きができないと気が付いて中腰で止まっちゃった」みたいな姿勢でどうしたんです?」
夏樹「的確な状況説明ありがとうな! その通りだよ!」
春菜「猫ちゃーん、お履行だったかにゃー?」
ネコ「にゃあ」
夏樹「は、春菜。ちょっとコイツ預かってくれ。アタシは今からだりーを追わないと……」ヒョイ
春菜「李衣菜ちゃんですか? そう言えばさっきすれ違いましたね」
夏樹「な、なんか変なこと言ってなかったか?」
春菜「「何も見てない!! なつきちがにゃつきちになってたなんて見てないから!!」って叫んでましたけど」
夏樹「だりぃいいいいいいいいいい!! どこだぁあああああああああああああ!!」ダッ
春菜「元気ですねぇ」ナデナデ
ネコ「にゃあ」
……数日後、第7部署……
比奈「おはようございま……ス……」
夏樹「……」ゴゴゴゴゴゴゴ
比奈「あ、えと……」
里奈「比奈っち、こっちこっち」チョイチョイ
比奈「あ、里奈ちゃん……何なんスかこの状況。夏樹ちゃんが尋常ならざる怒気を纏ってるように見えるんスけど……」
里奈「いやぁ、ちょっと弄りすぎちゃったっていうかー?」
比奈「いじ……?」
里奈「なつきちが最近「にゃつきち」って呼ばれてるのを知ってるぽよ?」
比奈「ああ、そこそこ噂になってるっスね。あれ何なんスか?」
里奈「リナリナも人から聞いただけなんだけど……どうやら野良猫に向けてにゃーにゃー言ってたのを見ちゃっただりなちゃんが「なつきちがにゃつきちになってるー!」みたいなことを広めまくった系?」
比奈「あー……」
里奈「それを聞きつけたみくにゃんとかたくみんとかが「にゃつきち」目当てに来たもんだから……いい加減うんざりしてああなっちゃったぽよ☆」
比奈「可哀そうに……」
里奈「「にゃんにゃんにゃんと行く! 隠れ猫カフェの真実!」っていう番組のゲストも決まったんだって♪」
比奈「不本意な仕事獲得っスね」
里奈「「ジャガーコスもメイドコスもやったんだからネコ耳メイドもやろう」ってお偉いさんが密かに画策しているらしいぽよ☆」
比奈「……暫くは猫関係の仕事が多そうっスねぇ……」
里奈「何かストレス発散できそうなことがあるといい系~」
比奈「一般的な女子のストレス発散と言えば……やっぱり暴飲暴食っスかね?」
里奈「ポテチとコーラ用意すればいいかも?」
比奈「ピザとかもジャンキーでいいかもっスね」
里奈「アリアリ~♪」
夏樹「何をこそこそやってんだお前ら」
ひなりな「「うわあっ!?」」
夏樹「適当にだべってるだけなら休憩室貸してくれよ」
比奈「い、いいっスけど……何に使うんスか?」
里奈「まさか1人でポテチ豪遊ぽよ!? 1人ピザパぽよ!?」
夏樹「何だよそれ。そんなんじゃなくてだな……」
ガチャッ
七海「連れてきたれすよ~♪」
ナターリア「きたヨ~♪」
李衣菜「は、離してよ2人とも!!」ジタバタ
夏樹「サンキュー。お礼は後でな」
七海「今度のキス釣りロケには万全の状態で参加して欲しいのれす~」
夏樹「オッケー」
ナターリア「これで美味しいスシ屋に連れてってくれル!?」
夏樹「おう。アタシが知ってるところで良ければな」
ナターリア「ワーイ! 楽しみにしてるヨー♪」
里奈「買収してるぽよ……」
七海「じゃあナターリアちゃん、これからロケれすから準備してくださいね~」
ナターリア「あれ、今からだったカ?」
七海「今から山口まで飛んでロケれす」
比奈「山口!?」
ナターリア「ヒコーキ久しぶりだナー!」
七海「じゃあ七海たちはここで失礼するのれす」
ナターリア「バイバーイ!」
ガチャ、バタン
比奈「……た、たくましい……」
夏樹「さて」
李衣菜「な、なつきち? 怖いよ? アイドルがそんな顔しちゃダメだと思うんだけど……」
夏樹「悪いな2人とも。コイツにお仕置きしないといけないからちょっと出ててくれ。せめてもの慈悲ってやつだ」
比奈「あ、はいっス……」スタスタ
里奈「りょ!」スタスタ
李衣菜「比奈先生ぇ! 里奈さぁん!! 見捨てないでぇ!!」
比奈「いや、今回の件に関しては夏樹ちゃんに正義があると思うんで……」
里奈「がんばー♪」
李衣菜「いやあああああああああああああああああ!!」
バタン
比奈「……ところで里奈ちゃん」
里奈「んん?」
比奈「お仕置きって何するんスかね。人払いまでして」
里奈「あー……リナリナは1回見てるんだけどー……」
比奈「そうなんスか?」
里奈「ほら、たくみんが弄り倒したって言ったっしょ? あの時にもなつきちがお仕置きモードに入っちゃってさー☆」
比奈「ご、ごくり……一体何が……!」
李衣菜「待ってなつきち!! 何で手足を縛るの!? 何で手をワキワキさせてるの!? そんなハンマリング……? とかで鍛えた指で脇はだめだよ!! そんなテクニシャンなフィンガーでくすぐるのは危険わはははははははははははははははは!! ひっ、ひぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」
比奈「…………」
里奈「あれ食らうと涙とか涎まみれになっちゃうぽよ☆」
比奈「……南無南無……」
以上です
SSの内容と少し外れますが、紗南ちゃんSSR来たり、七海ちゃん上位だったり、そして何より比奈ちゃんに声が付きましたね。
より発展していくアイドルたちの今後が楽しみです。
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