男「………………なんだよ」

妹「いつまで引きこもっているつもりですか？ お母様もお父様も悲しんでいますよ」

男「……だからなんだよ。俺には関係ない」

妹「病気でも無いのに朝から晩まで寝たきり……自分でおかしいと思わないんですか？」

男「向こう行けよ……」

妹「何があったかは知りませんが、○○家の人間として恥ずかしいとは」

男「どっか行けって言ってんだろうが！！」ガタッ

妹「………………貴方みたいな人が兄だなんて、私も恥ずかしいです」

男「………うるせぇ……」


兄様の様子がおかしくなって一年が経過した。
前まではあんなに優しかった兄様は、今は人が変わったように言葉遣いが乱暴になり、部屋に引き込もって一日中ベッドの上だ。

妹「（どんな手でいくら調べてもなにも出てこない。何故……？）」

ガチャ

幼「まったく……！ ……あら、妹ちゃん。また男のところに？」

幼ー××家の一人娘、男の許嫁

妹「はい。恥ずかしい兄です。迷惑をかけてごめんなさい」

幼「もう一年か……ごめんなさい、力になれなくて」

妹「いえ……今日はどのような用件で？」

幼「ええ……実はお父様が男との婚約を解消する、と話し合いに来て、私は着いてきただけなの」

妹「……当然のことでしょうね。なにもせずに１日寝たきりの人間に、大事な娘を任せる親なんているわけがないです」

幼「私は認めてないけどね。追い出されちゃった」

妹「え？」

幼「もしそれでもお父様が認めてくれないなら……ごめんなさい、ちょっと休ませてもらうわね」

妹「あ、はい」

幼「…………」ブツブツ

妹「（……認めないって、なんで？ あんなお兄様に執着する理由なんてないじゃない）」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1500537922