【ミリマス】恵美「エレナの好きなとこ」 (13)

 目が覚めてふと思う。アタシはエレナのどこが好きなんだろう。
 横で寝てるエレナを眺めながらぼんやり考える。
 例えばエレナの綺麗な瞳。笑った時のくしゃっとなる目尻もそうだ。

 「んー……」

 寝返りをうつエレナから柔軟剤とエレナの匂いが混ざった香りがする。
 そういえば、この匂いも好きだ。

 「んくしゅっ!」

 タオルケット1枚じゃまだ肌寒いのか、エレナがくしゃみをする。寝ながらするとか、器用だなあ。このくしゃみも、アタシは好き。

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 そろそろ準備をした方がいい。身体を揺さぶってエレナを起こす。

 「ん……アレ? 今何時」
 「8時半だよ」
 「え? 何時?」
 「8時半だってば」

 寝ぼけているエレナの耳には、人の声が届かない。そんなところも可愛くて好きだ。

 「あー……メグミ、朝ごはんどうする?」
 「……アタシ作っとくから、シャワー浴びておいで。寝癖すごいよ」
 「えっ、本当? エヘヘ、メグミの朝ごはんー♪」

 時々、子供みたいになんでもないことで無邪気になって喜んでくれる。そんなところも好きだ。

 一緒に暮らして半年。エレナの色んなところをそばで見てきた。
 いつも一生懸命なところ。意外と女の子らしいところ。
 仲間思いでいつもアタシと琴葉をたすけてくれるところ。トマトが嫌いなところ。
 アタシや琴葉の心配をしてくれるけど、自分は傘とか忘れてしまうところ。
 ……どんなエレナでも、アタシは好きだ。

 事務所からアタシ達の家まで電車で30分。
 なんとか席を確保すると5分もしないうちに隣に座ったエレナから寝息が聞こえてきた。

 「アハハ、琴葉ー、それはないヨー……むにゃ……」

 どんな寝言だ。こんなところも可愛い。
 たまにはけんかもするけれど、なんだかんだでエレナの方がいつもゆずってくれる。
 ……好きな人が出来て、それが同性で。告白して、エレナも好きって言ってくれて……好きな人と、初めて相思相愛になって。
 最初は不安があったけど、今ではエレナでよかったって本当に思う。

 最寄り駅でエレナを起こし、事務所までの道を手を繋いで歩く。
 エレナの温かい手が気持ちよかった。
 途中で通った神社を見て、ふとこんな話を思い出す。

 「そういえばさ。この前志保から聞いたんだけどここでだいぶ前に」
 「もー、メグミー! 怖い話はダメっていってるでしょ! やめてヨ!」

 そういえば、怖い話もダメなんだった。そんなところも可愛い。
 「もっとハッピーになれることをしようヨ! フフフーフンフフーフフッフー♪」

 いきなりアフタースクールパーティタイムを口ずさむ。そんなところも可愛い。

 ここまで考えてわかった。
 どんなエレナだろうと、アタシは好きだ。
 良いところも、ダメなところも。
 ありのままを愛せるように、支えられるように。エレナの隣にいたい。

 
 いつも真っ直ぐで素直で、容量がすこし悪くて、嘘が下手で。
 家族と仲が良くて、アタシの作る料理を美味しいって言ってくれて。

 今日も、アタシのそばにいてくれる。
 こんなアタシのことを、好きでいてくれる。

 事務所の前で手を離す。
 扉を開けようとするエレナを呼び止めた。

 「エレナ!」
 「ん? ナニ?」

 振り向いたエレナに、アタシはありたっけの思いを一言に込めてこう言った。

 「好きだよ」

終わりです
エレめぐ流行って

乙めぐエレ

おつおつ
この世界での琴葉が気になるので続編下さい

ミリオンでことめぐ、ゲッサンでことエレを推したのならミリシタではめぐエレではないだろうか

─┐″ ┌‐┐   ̄Tフ   ̄Tフ  ー‐ァ   ̄Tフ  ー‐ァ  │  │ 
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