フレデリカ「通販番組ごっこ」 (15)
これはモバマスssです
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杏「あー、暇」
杏「文香ちゃんと肇ちゃんはお昼の生放送番組に出てるし、フレデリカちゃんはどっかいっちゃったし」
杏「こーいう時に限ってプロデューサーもいないし」
杏「…ん」
杏「今度何かで冷やかされたり馬鹿にされた時に返せる言葉用意したいし、二人の放送見よっかな」
杏「ソファ、冷たいお茶、ポテチ、テレビ」
杏「ダメ人間街道ばんざーい!」
ピッ
文香『…そうですね。最近は、事務所の棚が溢れてしまいそうで…』
肇『そろそろ文香さん専用の本棚を置いてもいいかもしれませんね』
文香『ふふっ。それだと、尚更入り浸ってしまいそうです』
肇『良い事だと思いますけどね。職場とはいえ、リラックスできる空間がきちんとあると言うのは』
杏「おー、ちゃんとやってるじゃん。この二人だけのトークは安心して見てられるね」
肇『きちんと持ち込んだ本は読み終えたら持ち帰るべきだと思いますけど。鍛えられますよ、その貧弱な身体を』
文香『ふふふ…持ち込むくらいには力はありますが…肇さんほど、脳味噌まで筋肉にしたいとは思っていませんから』
肇『ふふっ、後で熱々のお茶でも淹れてあげます』
杏「おい」
肇『文香さんと仲良く喋っていたら、あっという間の30分でした』
文香『すみません…肇さんとは違い、会話に頭を使っているので、いかんせん喋るのが遅くて…』
肇『大丈夫です、おじいちゃんやおばあちゃんとの会話も楽しいですから』
杏「こいつら…」
文香『私達の他愛もない会話ですが…楽しんで頂けたでしょうか?』
肇『それでは今日はこの辺で、また来週も楽しみにしていてください』
文香『次の番組は…』
フレデリカ『いぇーい!おはこんぼんじゅー!フレちゃんと愉快な仲間たちの楽しいプライマルショッピングタイム!!』
肇・文香『っ?!』
フレデリカ『急に臨戦態勢取らないでくれると嬉しいかなー。本と陶器降ろしていーよ?』
杏「…え?」
フレデリカ『あれあれー?みんな元気足りてないみたいだねー、現金も足りてない?そんなあなたにじゃーん!金運の上がる壺みたいなやつ!』
文香『…その、話がよく分からないのですが…』
肇『この後の枠、フレデリカさんの通販番組らしいです。それとその湯呑み!私が作ったものなんですけど!』
フレデリカ『あ、これアウトレットで一品限りの逸品だよ…あ、もう売れたってさー』
肇『返して下さい!』
フレデリカ『なーんてね。半分くらい冗談だよー』
肇『ふぅ…良かったです』
文香『冗談は、どの部分なんでしょうか…』
フレデリカ『金運はアップしないかなー』
肇『あの!』
杏「…なんだこれ…なんだこれ」
フレデリカ『ご購入してくれた岡山県在住の藤原さんには、肇ちゃんからの有難いお言葉を!』
肇『…おじいちゃん!』
フレデリカ『その方から使用したリアルな感想も届いてるよー』
肇『壺もう届いてるんですか?!』
文香『…なるほど、そもそも今のは通販自体も冗談だった様ですね…既に肇さんが祖父へ贈った湯呑みを、わざわざ借りてきた、と』
肇『なんでオッケー出したんですかおじいちゃん!』
杏「やりたい放題だなー…杏出演してなくて良かった」
フレデリカ『まだ拙い部分はあるが、でも心が篭っていたのでオッケーです!だってさー』
肇『私が居ない間に…祖父に何が…』
フレデリカ『以上!半分どころか全部嘘!フレデリカの0から始めるトーク講座、今日からキミもパリジェンヌのコーナーでしたー』
肇『…これで、何を学べと…』
文香『…フレデリカさんの自由さ…でしょうか?』
杏「既に嫌という程知ってるんだよなぁ」
肇『それで、この後の枠って』
フレデリカ『今のはオープニングトーク!これから通販番組が始まるよー』
文香『…もう、帰っていいでしょうか?』
フレデリカ『売り上げで焼肉』
文香『私からの出品は此方になります…じ、じゃん!』
杏「…可愛いけど適応力やばいね」
文香『買ってみたはいいですが、上手く使えず起動出来なくなってしまったたぶれっと?を…』
肇『廃品押し付け番組じゃないんですが』
フレデリカ『それじゃー文香ちゃん!商品についての解説をどーぞ!』
文香『ええと…し、四角です…』
杏「その説明で誰が買うんだ」
文香『まず目につくのは、真っ黒で何も写していない画面でしょうか…黒、しかしそれは単に塗り潰されている訳ではなく、黒の良さをこれでもかと表現しているのです』
肇『起動しないだけでは?』
文香『黒もまた、一つの色です』
肇『誰だって知ってますから!』
フレデリカ『わぁお!みんな欲しくなったよねー?』
杏「ならないよ」
文香『このガラクタのせいで…書籍は売り上げに悩み、私はどこぞの岡山陶器さんに「まだ使えないんですか?え?壊しちゃった?電子製品が使えないなんて今時アイドルやってられませんよ?んふっ」なんて馬鹿にされ…』
肇『言ってませんよ?言ってませんからね?』
フレデリカ『わぁお!みんな欲しくなったよねー?』
杏「だからならないって」
文香『かと言って、捨てるのは勿体無いですから…どなたか、上手く活用してくださる方の手に届く事をお祈りしていま』
肇『あ、これ電源ボタン押したらつきました』
文香『……』
杏「うっそでしょ…」
フレデリカ『さてさてー!次は岡山陶器さんからの出品!』
肇『それ引っ張るのやめませんか?』
フレデリカ『へいはじはじ?今日はどーんなスーパーアイテムを披露してくれるんだーい?』
杏「ノリうっぜぇ…」
文香『わ、わぁお…!そ、そりゃすげーや…すみません、いまの部分はカットで…』
杏「生放送」
肇『そうですね…私からは、最近事務所にも置かせていただいている、この陶芸セットを』
文香『…なんで持ち歩いてるんですか?』
肇『チャンスはいつあるか分かりませんから』
フレデリカ『それじゃー肇ちゃん。そのアイテムの説明どーぞ!』
肇『難しい事は言いません。買って、確かめ、あなただけの器をその手に掴んで下さい』
文香『なるほど…そうですね。自分で確かめない事には、物の善し悪しなど分からない事ですから…』
肇『最高の満足を、あなたへ』
文香『目で見て、感じて、ようやく自分のものとなる…本だけでは、伝え聞いただけでは分からない…ふふっ、肇さんらしいです』
フレデリカ『ごめん説明してもらっていーい?』
杏「放送事故でしょこれ」
肇『文香さんも、どうですか?』
文香『以前から気にはなっていましたし、いい機会かもしれません…ワンセット、頂いてもよろしいでしょうか?』
肇『では、そのタブレットと交換でどうですか?』
文香『身分証の提示をお願いします。本人確認が取れない方には、すみません…』
肇『あの!』
フレデリカ『ねーこれ通販番組なんだけどなー』
杏「こいつら結局何も売ってない」
フレデリカ『それじゃーラスト!フリーダムトークガイド入門編!』
肇『どんな内容なんですか…?』
文香『…なるほど、なかなか面白い問題ですね』
肇『あ、この会話事務所でした事あります!』
杏「視聴者に教えろよ!」
フレデリカ『まずは入門編の問題から!これは有名だから知ってるんじゃないかなー?5ページ目から出題!トロッコ問題!』
肇『あ、これは有名ですね』
文香『なかなか難しい問題ですが…確か』
フレデリカ『あんずちゃんは、ブレーキが効かず高さ10メートルの位置から30度に傾いたレールを走る、1台¥25000(税抜き)のトロッコを10000円を握り締めて買いに行きました!』
杏「何もかも違う」
文香『時速4kmで歩くあんずちゃんがポイントカードを忘れた事に気付いたはじめ姉さんが、30分後に時速1226.34kmで追い掛けました』
肇『私音速で走るんですか?!』
杏「所持金足りてないんだからそっち届けろよ!」
フレデリカ『このページに記載された数字の合計は?』
肇『1回聞いただけで覚えられる訳ないじゃないですか!』
杏「えっと…10+30+1+25000+10000+4+30+1226.34だから…36301.34かな…」
フレデリカ『答えは36306.34!』
杏「あれ、どっか聞き逃したかな」
フレデリカ『ちゃんと5ページの5も計算に入れたかなー?』
杏「…ぶん殴りたい」
フレデリカ『さてさて、今日はこの辺で!』
杏「売れよ!売れないだろうけどさ!」
肇『ふぅ…ツッコミ疲れました…』
文香『二度と、通販番組なんてやりません…』
フレデリカ『楽しんでもらえたかなー?以上!半分どころか全部嘘!フレデリカの0から始めるトーク講座、今日からキミもパリジェンヌのコーナーでしたー!来週も楽しみにねー!』
杏「オープニングトークなげぇよ!!」
金運欲しい欲しいです
50000兆円も欲しいです
お付き合い、ありがとうございました
最近書いたssです、よろしければ是非
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テンポよくて面白かった。乙
おつした
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