【デレマスSS】夜は短し歩けよ乙女 (21)

これは私のお話ではなく、彼女のお話である。
役者に満ちたこの世界において、誰もが主役を張ろうと切磋琢磨しているが、まったく意図せざるうちに彼女はその事務所の中の主役であった。そのことに当の本人は気づかなかった。今もまだ気づいていまい。
これは彼女が私を追い、事務所を歩き回った記録であり、また、私が彼女を追いかけた足跡である。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1491709930

このSSには、キャラ崩壊、独自設定、おかしい日本語などがあると思います
読者様に置かれましては、彼女の可愛さと彼のまぬけぶりを読み、粗を見つけては、部屋に潜むゴキブリを見つけた時のように、ボコボコ叩きのめしてくれるとありがたいです。

願わくば総選挙は佐久間まゆに


このSSは森見登美彦著「夜は短し歩けよ乙女」のパロディです。


ーー事務所にて

私はプロデューサー(以降P)さんにメロメロです。
スカウトされたあの日から、Pさんは私のハートを鷲掴みにし、その日から、私はアイドルになりました。
あの日から、Pさんへの情熱は絶えず私の心の中で燃えています。
しかし、プロデューサーとアイドル。付き合ってはいけない水と油のような存在です。
そのため、今夜「ミシロ作戦」を決行します。

とにかく、落し物を拾ったPさんは、落し物を渡すために私を探します。
→私はこの乃々ちゃんから借りた携帯のから「まゆさんは事務室に居ますけど……」と送ります
→事務室へ向かうPさん
→私は事務室で着替えをしていて、そこでPさんとバッタリあって、
「きゃぁ、Pさぁんのえっちぃ//」
→「すまない。……これは責任を取らないと行けないな。まゆ、結婚してくれ」
→「はい、こちらこそ///」
ってなります。絶対!!
……もうそろそろPさんが戻って来ますね。準備をしておきましょう。

――事務所 入口前にて
俺は佐久間まゆに首ったけである。
街で出会ったあの日から、彼女は俺の心を鷲掴みにした。その時、思い切ってスカウトしたら、1発OK。この事務所にアイドルとして来てくれた。まゆが読者モデルをやっていたと知ったのはその後だ。
……あの時は、怖かったなぁ。
そちら側の事務所へ延々と電話対応をしていた怒りのちひろから、何本エナドリを買っただろう。
鬼!悪魔!ちひ
…いや、エナドリ買っただけで許してくれるちひろさんって、天使じゃね。ツケOKだったし。
そんなことを考えながら事務所へ戻ろうとすると、自動ドアの向こう側に何か光っているものが見えた。
あれは。……まゆのイヤリング?

とりあえず書け

そこには、の深紅色のハートを模したまゆのイヤリングが二つ、床に落ちていた。
まゆが落としたのか? でも、イヤリングってそうそう落とさないよな。
まぁいいか、ここに落ちてるってことはまゆはまだ事務所にいるんだな。わたしに行かないとな。
テレリン♪♪
ん? メールか?
from森久保乃々
「まゆさんなら事務室にいますけど……」
……なんで、俺がまゆを探しているのがわかるんだ?

>>6
すみませんでした。
できる限り1日以上開けないようにします。
読んでくれてありがとうございます。

ーー事務室前にて
ふふ、Pさんだんだんこっちに来てますね、GPSをPさんのスーツに付けといてよかったです。
さあ、Pさん。こっちに来て。2人の未来はすぐそこですよ。
もうそろそろですね。中に入っとかないと。
そうして、事務室のドアを開けると、
「……ちひろさん?」
「!!! ま、まゆちゃん!? どうしてここに!?」
「ちひろさんこそどうs「まゆちゃん!ちょっと、きゅ、休憩室行きませんか!?顔がつかれてますますよ!?ささっ、早く早くっ!!!」

ーー事務室にて
……居ないじゃん。
事務室には誰も居なかった。
ちひろさんも居ないし、サボってるのかな。
まあ、まだ事務所のどこかに居るだろうし、探すか。夜も更けるし、まゆを女子寮に帰らさないと。

ーー休憩室にて
「だからねっ、私は何にもしてないよっ!! Pさんのスタドリをこっそり烏龍茶にすり替えてもバレないかなぁとか考えてなかったよ!!」
……聞きたかったことをすぐ言ってくれますね。動転しすぎじゃないですか、口調変わってますよ。
「……Pさん、この前スタドリの味が龍茶と似てるって言ってましたねぇ」
「その時はまだすり替えてないですよ!!!………………あっ」
「ボロが出ましたねぇ。うふふ、うふふふ♪」

――事務室にて
……はぁ、Pさんも大変ですね。
夜も深くなりましたね。Pさん、今はどこにいるんでしょうか?
私は、自分のスマホのGPSの追跡アプリを開いてPさんの居場所を確認しました。
……トレーニング室?

多分今夜で終わると思います。

事務所 トレーニング室にて

「そう、まゆちゃんを探しているのね。分かったわ。私に任せなさい。」

「ありがとうございますヘレンさん。
……あと、もう一つ聞きたいことがあるんですけど。」

「ヘイ! 何か?」

「……どうやってるんですかそれ!?」

ヘレンさんはトレーニング室の天井に足を向け、体を上下反対にして、俺と話している。

「フフフ、この位は地元レベルよ。世界レベルなら、こうっ!」
ビュッン
「っと、瞬間移動なんて、容易いことよ。」

そうやって、ヘレンは瞬時に俺の後ろに移動した。怖ぇよ。

「Pならコツを掴めば地元レベルくらいなら出来るわ。『ヘレン式飛行術』を身につけてどうおきなさい。いざという時に役立つわ。」

いざという時っていつだよ。

ーー事務所 ??にて

俺は、ヘレンさんに言われた通りの場所に来た。

俺はあの時……

ーー回想

ヘレンさんが言うには、

「飛行のコツは、地に足をつけずに生きること。わかりやすく言うなら、夢を見ること、そしたら、白昼夢が見れるのよ。」
だそうだ。

そして俺は、「トップアイドルとなったまゆと結婚してラブラブ生活」なんて地に足をつけない未来のビジョンを思い描いて見たところ、体がみるみる軽くなった。

「さあP、いいロケーションがあるわ、そこで彼女を待ちなさい。夜を歩き、……いや、翔びなさい。」

ーー回想終わり

……ここで、いいのかな。

ーートレーニング室にて

「……どうやってるんですか。それぇ?」

「ヘイ! それよりまゆちゃんは聞きたい事があるんじゃないの!」

……まぁ、このことは、保留に
……できないですよね。

「まゆちゃんが何も言わないなら私が先にいうわ。 ここにPは居ない。」

……この人には、おみとおしですね。

「それでは、Pさんはどこにいますか?」

GPSでは、Pさんではここにいるはずなのですが。

「ノンノン。PのGPSは私がとっておいたわ」

……あなたは私に、何がしたいのですか。

「ヘイ!そう鬼気迫らないで。まゆちゃんの恋の邪魔はしないわ」

「私は、まゆちゃんとPとの縁結びをしているのよ」


えん……むすび?

「そう、縁結び。GPSを取ったことも、浮いていることも」

……浮いていることって関係あるんですか?

「いや、GPSを取ったのはいらなかったかもしれないわね」

そっちじゃないです。

「ヘイ!細かいことはどうでもいいわ、
まゆちゃん、この事務所の1番高い場所。
入口門の時計の上。あそこに行きなさい。とても月がとても綺麗に見えるわ」

は…はい。ありがとうございます。でも、

「ふふ、1度は言って見たかったの、
『夜は短し歩けよ乙女』」

まゆ、そこまで歩いて行けませんけど。

「………………あ」

ーー事務所 大時計の上にて

時計は11時55分を指していた。少し眠くなったなと考えていた所。ヘレンさんの瞬間移動でまゆがやってきた。
そうだ、何を忘れているんだ。今日の夜はまゆをずっと探していたんだ。

「見つけましたよPさん♪」

そして、やっと見つかった。

「これ、まゆのイヤリングだろ、入口に落ちていたぞ」

そして、

「ありがとうございますPさん。ふふ、これのためにまゆをさがしてくれたんですね♪」

やっと言える!

「まゆ……月が綺麗だな。」

「っ! Pさん、そ、それは、夏目漱石的な意味で、う、受けとってもいいんでしょうか。」

「ああ、それでいい」

「ああっ、何だか夢のようです♪」

「……ああ、夢じゃなかったらで良かったのにな」

「……Pさん?」

「事務所を歩いている時に薄々気づいたんだ。今は夢の中だって。事務所に帰ってくる前の記憶を出す時になんか記憶が改変されていたんだ。鬼が天使になっていて」

「ヘレンさんの空中浮遊を見て確信したよ、ああ、ここは夢の中なんだなって」

「でも、夢の中だからまゆに告白出来た。自分の中の空想のまゆに」

「…………それでも、Pさんの中のまゆでもまゆはまゆです」

「それにまゆは、夢の中で告白されて、まゆ、とても嬉しいです。だって、夢は治外法権地区 。アイドルの恋愛ぐらい余裕で許されます」

「それに、Pさんの夢、まゆをトップアイドルにするんでしょう。まゆは、Pさんの夢を叶えさせたいです。だから、リアルでのこの思いは胸に秘めて」

そんなことを、言っているまゆの目から、涙がこぼれた。

ーー事務所 事務室にて

「っは!!」

……夢か。

「Pさん。大丈夫ですか♪」

「……まゆ、イヤリングは取れてないか?」

「え? はい、取れてませんけど。」

この世界はリアルだ、夢の中ではない。
ならば!

「まゆ! 俺の夢はまゆをトップアイドルにすることだ。だからまゆをトップアイドルにする。何があっても、死んでもいいさ」

「だから、そのお礼に、トップアイドル後に、俺をまゆのすきなようにしてくれ。俺を使ってまゆの夢を叶えてくれ。」

「………………はい。」

「では、まゆがトップアイドルになった時には、『まゆはPさんの残りの夢を叶えます』。それがまゆの夢です♪」

「まゆをトップアイドルにしたあとなんて『俺はまゆの夢を全て叶える』この夢しかないさ」

「じゃあ、ワガママを言います。
Pさん、まゆと、何時もずっとそばにいてくれますか♪」

「もちろん、今までも、これからも。」

再び、まゆの目から涙がながれた。

ーー事務所にて
エピローグ

「そういやまゆ、俺が寝ていた時、まゆはなにをしていたんだ?」

「Pさんが寝ていた時にはまゆも一緒に寝ていましたよ♪ 面白い夢を見ましたねえ。Pさんはどんな夢を見ましたか?」

「俺が見た夢は、ヘレンさんが中に浮いていて」

「……?」

「ヘレンさんが言うには、ヘレン式飛行術って言ってな」

「……!!」

「俺もそのコツを覚えたら、空を飛ぶことが出来て」

「……入口門の時計の上に行きましか?」

「……なんで、知ってるんだ。」

「ふふ、Pさんとまゆは同じ夢を見ているようですね♪」

「……奇遇だな」

「……たまたまですよ♪」


fin

ここまで読んで下さったかた、ありがとうございます。
HTML依頼します。

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