ガヴリール「私、サターニャのこと………」 (30)
ガヴリール「────」
サターニャ「……………え?」
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――――――――――
この感情に気づいた時、私は不思議な気持ちになった
それはまるで、宙に浮いているような感じでもあるし
どこまでも落ちていく感じでもある
とにかく不思議な感じ、不思議な気分
いつからこの感情が芽生えてたか、なんて覚えてない
けど答えるとするなら、多分一目見た時からなんだろう
――――――――――
サターニャ「やっと来たわねガヴリール!」
ガヴリール「悪い悪い、寝過ごしちゃってさー」
サターニャ「待ち合わせ時間に遅れてくるなんてS級悪魔的行為を容易く成し遂げるなんて…」
「流石は私のライバルと褒めてあげるわ!」
ガヴリール「へいへい、んじゃ行こうぜ」スタスタ
サターニャ「ちょ、待ちなさいよー!」
――――――――――
今日はサターニャと2人きりで遊ぶ約束をしていた
誘ってきたのはサターニャからだった
もちろん私はすぐに了承した
この時の喜びは今でも覚えている
2人きりになれる機会があまりないからか、とても緊張する
少しはサターニャも意識してくれているだろうか
…なんて、このアホに期待するだけ無駄か
――――――――――
【ゲーセン】
you loss
サターニャ「だぁー!また負けたぁ!」
ガヴリール「お前ほんと弱いな」
サターニャ「アンタが強すぎるのよ!どんだけやり込んでるのよ!」
サターニャ「ふっ!はっ!はっ!ほっ!」シュバババッ タ-ン!
perfect!!
サターニャ「どうガヴリール?これが大悪魔の力よ!」
ガヴリール「ゼ-ハ-ゼ-ハ-」
ウィ-ン ポロッ
サターニャ「あーもう!取れないじゃない!」
ガヴリール「貸してみ」
「こういうのはコツがあるんだよ」
ウィ-ン ポロッ ガコン
サターニャ「や、やるじゃない!褒めてあげるわ!」
ガヴリール「おう」
ガヴリール「あれ撮らないか?」
サターニャ「プリクラ…?」
ガヴリール「今日遊びに来た証としてさ、どうだ?」
サターニャ「ふっふっふっ…いいわ、恰好良く写るから期待してなさい!」
サターニャ「ちょ、ちょっと…近くない?///」
ガヴリール「プリクラってこんなもんだろ」
サターニャ「そ、そーだったわね!忘れてたわ!!」
――――――――――
【映画】
サターニャ「うっ…ぐすっ……」ポロポロ
ガヴリール「………」ギュッ
サターニャ「…?」ポロポロ
ガヴリール「…握っててやるよ(ボソッ」
サターニャ「………アリガト」ポロポロ
サターニャ「な、中々良かったわね…」グスッ
ガヴリール「…だな」クスッ
――――――――――
サターニャ「今日はなかなか楽しかったわよガヴリール」
ガヴリール「私もだよサターニャ、ありがとな」
サターニャ「ちょ、調子狂うわね…」
「それじゃ今日は解散しましょうか」
ガヴリール「その前に少しいいか?」
「………話があるんだ」
――――――――――
【人気のない場所】
サターニャ「で、話ってなによ」
ガヴリール「じ、実は…」
「私、サターニャのこと………」
グサッ
ガヴリール「殺したかったんだ」ニヤァ
サターニャ「……………え?」クラッ
バタリッ
――――――――――
この殺意に気づいた時、私は不思議な気持ちになった
それはまるで、宙に浮いているような妙な不快感でもあるし
どこまでも落ちていくような絶望感でもある
とにかく気持ち悪い感じ、自分が自分じゃなくなる気分
いつからこの殺意が芽生えてたか、なんて覚えてない
けど答えるとするなら、多分サターニャを一目見た時からなんだろう
――――――――――
今日はサターニャと2人きりで遊ぶ約束をしていた
(またとないチャンスを手に入れたものだ)
誘ってきたのはサターニャからだった
(私から誘う勇気なんてないから、とても助かる)
もちろん私はすぐに了承した
(この機会を逃すわけには行かない、ってね)
この時の喜びは今でも覚えている
(千載一遇のチャンス、だからな)
2人きりになれる機会があまりないからか、とても緊張する
(緊張しないはずがない、2人きりになった時に実行するって決めたんだから)
少しはサターニャも意識してくれているだろうか
(そして、私の殺意に気づいてくれるだろうか)
…なんて、このアホに期待するだけ無駄か
(期待するくらいなら、辞めておけばいいのにな…)
ガヴサタかと思いきやまさかこう来るとは
いや、これもある意味ガヴサタなのか…?
やば寝落ちしたまま忘れてた
続き書きます
――――――――――
ポタ…ポタ…
ポロッ…カランカラン…
ガヴリール「は、はは、ははははは………」
ガヴリール「やった、やったんだ…サターニャを、サターニャを………」ポロポロ
ガヴリール「くそっ、なんで、なんで………」ポロポロ
ガヴリール「あんなにも殺したかったのに、なんでこんなに悲しいんだよっ……………!」ポロポロ
ガヴリール(……あぁ、そっか)
ガヴリール(私、サターニャのこと………)
ガヴリール「好き、だったんだ……………」
――――――――――
ガヴリール「ごめん、ごめんな…サターニャ………」ポロポロ
「なに、泣いてんのよ…」
サターニャ「ったく…人を刺したかと思えば泣き出して、どういうつもりよ………」ポタ…ポタ…
ガヴリール「サ、サターニャ………」
サターニャ「覚悟、出来てんでしょうね…!」ポタ…ポタ…
ギュッ
ガヴリール「………え?」ポロポロ
サターニャ「アンタが、どんな理由で、私を殺したかったのか、知らないけど……」
「私は、アンタを許すわ、ガヴリール」
ガヴリール「…何、言ってるんだよ」
「わ、私は刺したんだぞ!?わかってるのか!?」
サターニャ「わかってるわよ、その上で、許すって言ってるの」
ガヴリール「なんで、どうしてっ!?」
サターニャ「なんでって、決まっているでしょう?」
「私も、アンタのことが好きだからよ、ガヴリール」
ガヴリール「あっ、あぁ……」ポロポロ
「ごめん、ごめんなサターニャ………!」ポロポロ
サターニャ「いいって、言ってるじゃ、な………」
バタッ
――――――――――
サターニャ「…で、ガヴリールが襲われそうになったところを、このサタニキア様が華麗に助けたってわけ!」
「なぁ~っはっはっはっはぁ!!」
ヴィーネ「ちょっと、病院では静かにしなさいよ…」
ラフィエル「で、華麗に助けた後刺されてしまい、今に至る、と………」
サターニャ「うるさいわねぇ!ちょっと油断してただけよ!」
ラフィエル「へー、そうなんですかー」
サターニャ「ちょっとは信じなさいよぉ!!」
ヴィーネ「だから病院では静かに…」
ガヴリール「…あんま私のサターニャをいじるなよ、ラフィ」
ラフィエル「すいませんガヴちゃん、そんなつもりはなかったんですが…」
ヴィーネ「わ、私のサターニャ?ガヴったら何を言って…」
ガヴリール「あぁ、それはな…」
チュッ
「こういうことだ」ニヤ
サターニャ「ちょっ///」
ヴィーネ「え?………えっ?」
ラフィエル「あら~」ニコニコ
ヴィーネ「ど、どういうこ…」
ラフィエル「それじゃあ2人の時間を邪魔するわけにはいきませんね」
「行きましょうかヴィーネさん♪」
ヴィーネ「まって!離してラフィ…」シュン
サターニャ「き、消えた…」
ガヴリール「さて、2人きりだなサターニャ」
サターニャ「…そうね」
ガヴリール「………本当によかったのか?私はお前を殺そうと」「昨日も言ったけど」
サターニャ「私はアンタを許すわ、ガヴリール」
ガヴリール「私は好きな人を殺そうとするようなやつだぞ?」
サターニャ「構わないわよ」
ガヴリール「私は嫉妬深いぞ?何かあったら今度こそ殺ってしまうかもしれないんだぞ?」
サターニャ「それくらいどうってことないわ!なぜなら私は大悪魔ですもの!」
ガヴリール「………本当に、いいのか?」
サターニャ「いいわよ、大悪魔は寛大なの」
「それに、アンタを堕天させるわけにもいかないもの!」
ガヴリール「いや、もう堕天してるが」
サターニャ「えっ」
ガヴリール「そりゃ死ななかったとはいえ殺人未遂だしな」
「堕天しないわけがないだろ」
サターニャ「な、なら悪魔同士じゃない!」
「これでなにも問題は無いわ!!!」
ガヴリール「そりゃそうだけど…」
「変だよ、お前……」
サターニャ「アンタに言われたくないわよ!!」
ガヴリール「まぁでも…」
「変なヤツ同士、お似合いなのかもな」クスッ
サターニャ「…そうね!」
ガヴリール「なぁ、サターニャ」
サターニャ「なによ」
ガヴリール「私、サターニャのこと………」
「大好きだ!」
サターニャ「私もよ!ガヴリール!」
おわり
明らかに展開急ぎすぎだよねこれ、やっぱ寝ぼけて書き始めたやつはダメだな…
寝落ちしたままその後の展開も忘れたのでそのままハッピーエンドにしました、次はちゃんと書きますごめんなさい
急ではあるけど面白かった。おつ。
ガヴサタはいいものだ
きちんと完結させてくれてありがとう
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