【アイマス】秋月涼「異能力バトルロイヤル」【安価】 (78)

何番煎じか分からない安価能力スレ。

主人公は涼ちん固定で、戦いに参加する残りのアイドルと能力、たまに行動を安価で決めてもらいます。

・765、876、346、315プロのアイドルが参加できます。
・能力について
髪、両眼、口、血液、心臓、背中、右腕、左腕、両脚の9つの部位を選択し、そこに宿った能力を一つ獲得します。
・あまりに突拍子もない安価、連続ゲットは安価下で進行します。ご了承ください。
・割りと行き当たりばったりのスレ立てなので不備があればちょくちょく改善していきます。

まずは涼の能力↓1
(髪、両眼、口、血液、心臓、背中、右腕、左腕、両脚から一つ選択)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1490228332

右腕

バトルロイヤル開始1日目
8:59 315プロ屋上

涼(『ゲームマスター』を名乗る男から、能力を半ば強制的に受け取って今日で3日が経つ)

涼(いわゆる『準備期間』が終了するまで残り1分。そこから、同じような能力を持つ人達と最後の一人になるまで殺し合わなければならない)

涼(この戦いの勝者は、特典としてどんな願いも叶えられるらしい………)

涼「僕は、誰も殺したくない。他人を傷付けてまで叶えたい願いもない」

涼「だけど………他の誰かにむざむざ殺されたくもない」

タイル張りの地面に右手をつく。すると、石造りであるはずのタイルがまるで沼のように涼の右手を飲み込んだ。
突っ込んだ右手を無造作に動かす。ズブズブ、と音を立てて右手に「何か」が形作られる。

涼「僕は生き残る。この右腕を使って、何が何でも!」

決意と共に引き抜いた右手には、何処からか生み出された金属製のナイフが握られていた。

プレイヤーNo.1 秋月涼

願い……特になし。強いて言うなら生存
能力………『変化』 部位………右腕
右腕を非生物に潜り込ませ、その物質を別の非生物に変化させる。
形状、性質まで自由に変えられるが、質量を変えることはできない。

涼「9時になった………どうしようか?」

1 街中を歩いてみよう
2 家に帰ろう
3 しばらく動かないでおこう

↓1

9:10
315プロ社屋内、給湯室

涼「今日は午後から雑誌のインタビューと写真撮影かぁ」

気分転換に紅茶を淹れたていた涼の片手には、ポケットから取り出したスケジュール帳があった。
例え殺し合いの最中でも、アイドルの仕事は全うしなければと、湯気立つオレンジ色の液体とは対照的に、馬鹿に冷静な頭で彼は考える。
ティーカップを口元に運ぶ。心地よい酸味と苦味が喉を通ったと同時に、シンクに置いた涼の携帯電話がバイブレーションを発した。

涼「誰だろう?」

2人目の能力者です。
アイドル↓1
能力↓2(髪、両眼、口、血液、心臓、背中、左腕、両脚から一つ)

桜井夢子

涼「夢子ちゃん?」

電話の主は桜井夢子。かつて涼を欺き、競いあい、救われ、紆余曲折あって涼の最も身近な女性の一人となったアイドル。

夢子「突然だけど、ちょっと話があるの………大事な話が。
今から●□橋の下に来てもらいたいんだけど、大丈夫?」

大事な話、と聞いて涼の体が無意識に強ばった。もしかしたら、彼女も戦いに巻き込まれた一人かもしれない。
それならば、自分が力になれるのではないか。

涼「分かった。●□橋だね?すぐ行く!」

未だ熱を持っているカップをよそに、白いジャケットに袖を通した涼はすれ違う同僚の目も気にせず、約束の場所に向けて事務所を飛び出した。

9:30 ●□橋下

指定された●□橋は315プロから徒歩で15分もあれば見える、コンクリート造りの大きな橋だ。
橋下は広く、夜な夜なスプレーで落書きをする連中や、放課後に集合して遊ぶ小学生以外に立ち寄る者はいない。

この時も、秋月涼と桜井夢子の二人だけが、その橋下に存在していた。

涼「ごめん、待った?」

夢子「全然。ありがとね、わざわざそっちの事務所から走って……」

まるでデートに待ち合わせる男女のようなやり取り。雑誌記者がこの場にいれば、間違いなく次号のトップ記事にしたであろう光景。

涼「………それで、話って?」

真剣な面持ちで涼が話を切り出す。その姿に、夢子の顔が少しだけ陰りを帯びた。
数秒の沈黙。コートのポケットに両手を差し込んだまま俯いていた夢子が、やがて意を決したように顔を上げた。
左手の人差し指で涼の背後の虚空を示し、少し息を吸って紡いだ言葉。

夢子『涼、あれ律子さんじゃない?』

涼「え?本当!?」

狼狽して一瞬後ろを振り向く涼。しかしその一瞬、自分から完全に注意が逸れたその一瞬を夢子は見逃さなかった。

ちょっと小休止。

続きは夜に更新します。

一撃で終わらせるつもりだった。
ポケットに隠した右手のナイフ。突き込むのは彼の喉元。
能力を使っておびき寄せ、至近距離まで接近し、一瞬後ろに注意を逸らして一切の抵抗をも許さず仕留める。
2日前、無用心にも街中で能力を使っていた涼を見かけた時から考えていた作戦だ。
自分の、桜井夢子の能力は正面切った戦闘ではおそらく最弱の能力。
ならば、どこまでも狡猾に、どこまでも臆病に戦うしかない。
今回も同じだ。二枚舌で愚かな敵を陥れ、自分が勝利を手に入れる。

ただ一つ。彼女に、桜井夢子に誤算があったとしたならば、

夢子「嘘━━━━━━━」

背後の異常な殺気に気付いた涼が、すぐさま夢子に振り向いたことと、

涼「━━━━━━━!」

とっさに涼が出した手が、能力の宿った右手だったことだろうか。

ちょっと質問なんだけど765にはミリマス含むの?

銀色に光るナイフの刃が、涼の右手に触れた先から白色の発泡スチロールに変化していく。薄く脆いスチロールの刃は途端に砕け、ボロボロと地面に落ちていく。

涼「っ!」

反射的に後方へ跳んだ涼は、暗殺に失敗し呆然とする目の前の少女を改めて視界に捉える。
今自分は、彼女に殺されかけたのか?
何故、さっきの突拍子もない彼女の言葉を鵜呑みにしてしまったのか?
様々な疑念が、頭の中で渦を巻く。
何よりも、彼女が━━━━━よりにもよって桜井夢子という少女が、

涼「君も、能力者なの?!」

夢子「………それ以外に、あなたを狙う理由は無いわ」

自分と殺し合う宿命を背負っているという紛れもない事実を、受け入れることができないでいた。

>>15
含みます。

涼「そんな………嘘だ、嘘だ!」

悲痛な絶叫が木霊しても、二人に気付く者は誰も居ない。

夢子「………ええ、そうね」

力なく返答し、夢子はコートの裏に隠した物を地面に放り投げた。
刃渡り15センチ程の、もう1本のナイフを。

夢子『降参よ。私にはもう、あなたを殺す手立てはないわ』

両手を挙げたまま、その場に目を伏せてガクリ、とひざまづく。
形勢不利と見るや否や、即座に夢子は降伏の意志を表示した。

無抵抗の桜井夢子。その数メートル前に秋月涼。そして両者の間に置かれたナイフと、数秒前にナイフだった発泡スチロール。

涼「降参って………『降参する』って言ったのかい?」

夢子「ええ。ただ、能力者同士の戦いに降参は無いわ。殺すか殺されるかだけ。だから」

ちら、とナイフを見る夢子。数秒遅れて、涼も同じナイフを見下ろした。

夢子『それでいいわ。そのナイフで私を刺して』

言葉が放たれる。自らの死を受け入れたその言葉は、蛇のようにしなやかに、緩やかに涼の脳髄に絡みついていった。

自分の方へ近付く足音を、目を伏せながら夢子は聞き、徐々に呼吸を整えていく。

無論、これから死ぬ為ではない。

夢子「私の能力はおそらく最弱の能力。もしここであなたに逃げられて私のことを他の能力者に知られたら、私に勝ち目は万に一つも無いわ」

夢子『だから、ナイフを拾って。ここまで来て』

夢子「………どのみち死ぬなら、あなたの手で終わりたいの」

ワインに毒を混ぜるように、真実に嘘を混ぜていく。
自分の『口』に宿ったこの能力を最も上手く使えるのは他ならぬ自分だと、夢子は確信を持っていた。

一歩、また一歩と足音が近付く。

その足音が止まり、涼が跪いた自分に刃を振り降ろす瞬間。その完全に敗北を忘れた瞬間に、夢子はあらかじめコートの袖に隠した三本目の凶器で切りつける算段だ。

足音が一歩、二歩。

涼「夢子ちゃん………僕は………」

ナイフを拾ったであろう金属音。目論見通りに相手が動いても尚、夢子の表情には余裕の笑みなど一滴たりとも零れはしない。

三歩、四歩。

夢子(あと1歩もない………早く来なさい、涼!)

隠した三本目には、即効性の神経毒が仕込んである。一撃当ててさえしまえば、後は動けなくなった相手にどうとでもできる。

五歩、そして━━━━━━━通り過ぎる、六歩目。

夢子「………何の真似?」

七歩、八歩目の足音で、涼の気配を自分の背後に感じた夢子は、閉じていた目を開いて呟いた。
次にその双眸へ映る筈だったのは、歯を食い縛って刃を振り上げる涼の姿。
しかし、今夢子が見ている光景は、静寂に包まれた橋下の河川敷と、汚そうと決めながらついぞ汚れることのなかった自分の手。

カラン、と手からナイフが落ちる音を皮切りに、涼が言葉を発した。

涼「僕は、やっぱり殺し合いなんて嫌だよ。
今君と、一瞬だけど命をやり取りして改めて思ったんだ。
僕は君の能力を知らないし、このことについて誰かに喋るつもりもない。君がここで降参するなら、これ以上僕は攻撃する気もない。
…………情けない話、まだ踏ん切りがついてないんだ。僕」

生きる為に、他人を殺める踏ん切りが。
口には出さず、振り向きもせずに涼はその場を後にした。

22:00 秋月家

桜井夢子は能力者である。
今日の夢子の攻撃から、半ば自失状態の涼の頭に唯一刻まれた事実。

涼「夢子ちゃん………本気で僕を殺すつもりだった」

右手に握ったテレビのリモコンが、黒色の刃に変化する。昼間、夢子が持っていたナイフと同一のものだ。
ナイフはすぐさまフォークに、フォークは小さな箒に姿を変え、やがて元のリモコンへ戻っていく。

これからあと何人の能力者と出会うのか?
何人が自分と戦うつもりでいるのか?
自分は本当に生き残れるのか?

掌の物質と共に、涼の思考も移り変わる。

涼「そもそも、どうして僕にこんな力が………」

そして、いくら自問しても決して答えの出ない問いを胸に抱えたまま、秋月涼の一日は幕を閉じた。

同時刻 22:00 桜井家

何も変わらない筈だったのに。
今まで騙してきた幾人ものアイドルと同じ筈だったのに。
隠したナイフを、あの白いジャケットの後ろ姿に投げつけることもできた筈だったのに。

夢子「どうしてっ!」

いつからだろうか。嘘を吐く度に心が苦しくなるのを感じたのは。
欺くことに罪の意識を覚えたのは。
過去の行いを、消してしまいたいと思ったのは。

夢子「勝ち抜くんだ、絶対に。全部、私ごと全部、無かったことにする為に…………!」

嘘を嘘で重ね切った先に望みがあると信じて、夢子の意識は暗い夜へと沈んでいった。

プレイヤーNo.2 桜井夢子

願い……自身の消滅。(自身が今まで欺いたアイドルへの贖罪?)
能力………『如何様(イカサマ)』 部位………口
自分の言ったことを、例え嘘でも無条件に相手に信じさせる能力。
短時間に何度も同じ相手に使用すると効果が弱まる。

1日目終了。
脱落者………0人

という訳で初日終了です。
途中でダレて申し訳ありませんでした。

早速ですが、2日目に登場するアイドルと能力を決定します。
1人目↓1

2人目↓2

1人目の能力↓3(髪、両眼、血液、心臓、背中、左腕、両脚から一つ)

2人目の能力↓4(髪、両眼、血液、心臓、背中、左腕、両脚から一つ)

周子

ロコ

左腕

右腕

>>29
右腕は埋まってるので再安価↓1(髪、両眼、血液、心臓、背中、両脚から一つ)

血液

安価ありがとうございました。
明日の夜に2日目を更新したいと思います。

何か質問や改善点などあればお気軽にお願いします。

2日目

15:25 都内某喫茶店

「共同戦線?」

「そう。悪い条件じゃないでしょ?」

つい昨日殺し合った━━━━正確には、一方的に命を狙われた少年と狙った少女、秋月涼と桜井夢子が、一つのテーブルを挟んで向かい合っていた。

「私の能力は口に宿った『如何様』。相手に私の言葉を信じさせられるけど、はっきり言って直接対決にはまるで役に立たないわ。だから涼、あなたと組んで私はこの戦いを切り抜けたい」

話の内容こそ物騒だが、傍から見れば仲睦まじい男女の会話以外の何物でもないこの光景。

「………僕の能力は右腕で発動する『変化』の能力。生物以外は何でも別の物に変えることができる」

自分だけが夢子の能力を知るのはアンフェアだと感じたのか、誰に言われるでもなく涼は自身の能力を明かした。
嘘偽りのないことを証明するように、右手のティースプーンを瞬時にライターに変化させ、すぐさま元の形そのままに修復する。

右手の異能を直視した夢子は、確信したように頷いた。

「少なくとも、私よりは余程戦える能力だわ。
………お願い。虫の良い話だと思うかもしれないけど、私には絶対に叶えたい願いがあるの」

以前と違い、一分の嘘も混じらない真実の言葉のみで言葉を投げかける。
涼は黙ったまま。いくら彼が心優しい人物だとはいえ、つい先日命を狙ってきた相手との共闘など受け入れるだろうか。

「………今すぐにとは言わないわ。でも、よく考えておいて頂戴」

「いいよ」

席を立とうとした夢子をたちまち硬直させた、涼の一言。
目を閉じて、大きく深呼吸。聞き間違えかと思い、再び椅子に腰を下ろして少年に訪ね返した。

「今━━━何て言ったの、涼?」

「いいよ。やろうよ、共同戦線」

「はああああああああああーーーーー!?」

予想外の即答に対して出たのは、感謝の言葉でも、感涙でもなく。
覚悟していた交渉の困難さが、全くの徒労に終わった反動から出た絶叫だった。

「ほ、本気で言ってんの!?」

店の客が自分達を気にし始めたことに気付き、声を潜めてもう一度涼に問う夢子。
涼の顔に含みのある笑みや後悔の色は見当たらず、さもこれが当然のこととばかりにその席に佇んでいた。

「うん。だって夢子ちゃん、今日能力使ってないでしょ。昨日みたいに、君の言葉を素直に鵜呑みにするなんてことは無かったし。だからこの話は、君が本気で僕に頼んでいる話だと思ったんだ」

確かに、夢子は今日涼に能力を使っていない。『如何様』は同じ相手に連発すると効果が薄れる能力だが、今回夢子が能力を使わず本心だけで語った事実に、打算的な意味など存在していなかった。

「それに」

涼が言葉を続ける。

「僕は死にたくないけれど、君が死ぬのも見たくないんだ。だから、いざとなったら君を守れるような位置にいたいんだ」

自分の命に余裕がある訳ではなかった。
彼女格好つけたい訳でもなかった。

ただありのままにぶちまけた、涼のあまりに甘く、あまりに成し難い理想の余韻は、夢子の深いため息にかき消された。

「………ありがと。でもこれだけは確認させて」

今度こそ、完全に夢子は席を立った。バン、とテーブルに置かれた手は、同盟の成立と別れの切り出しに丁度良い合図となった。

「もし私達2人が勝ち残って、それこそ最後の2人になった時には、私は容赦なくあなたを殺すわ。
だから涼、あなたも私を殺す覚悟くらいはしておいた方がいいわよ」

「………うん。その時には、僕も踏ん切りがつくかもしれない」

店内にかかった時計が4時を指した。
二人が店を出るまで、それ以上交わされた言葉は無かった。

今日はここまで
後半は明日更新します。

おつの

16:20 都内オフィス街

「………本気で心配になってきた………」

夕陽に照らされた帰路の中、夢子は誰にも聞かれぬ声でひとり呟いた。
彼女が共闘を持ちかけた理由。戦力の補充の為、能力の情報流出を防ぐ為。
そして、涼を最後まで生かす為。
生き残りたいと彼は言ったが、万が一彼の身近な人物━━━━━例えば日高愛や水谷絵理、従姉妹の秋月律子が能力者となり、彼の命を狙ってきた時、果たして涼はまともに戦えるのだろうか。
自分を騙し、暗殺を謀った夢子すらあっさりと仲間と見なした涼のことだ。必ず、無意識にでも甘さを見せて死んでしまうだろう。

「………私だって、出来ればあなたに死んで欲しくなんかないのよ、涼」

「大丈夫だよ。だって………………先に死ぬのはあなただからさー、夢子ちゃん?」

その声は、夢子の正面から届いたものだった。
声の主は逃げも隠れもせず、堂々と夢子と相対してきたのだ。

「……何の用?ってか、あなた私と会ったことあるっけ?」

「とぼけるのはやめてよ~?調べはついてるんだからさ。
持ってるんでしょ、能力?」

その行為から見られるのは、自信。即ち敵対者を確実に仕留められるという、自分の能力に対しての確固たる自信。

「まぁ、すぐ終わるから動かないでよ。痛くないからさ、多分」

夢子と向かい合う、白磁の肌、銀色の髪を持つ少女━━━塩見周子の左手が、左手だけが、いつの間にか黒く染め上げられていた。

周子の左手、正確には左腕全体を覆うのは、この世のどんな物にも該当しない漆黒の瘴気。新月の夜の暗闇が溢れ出して止まらないような左腕のそれは、白銀を思わせる彼女の風貌と絶妙なコントラストを発生させていた。

「それじゃ、おおきに」

何でもないような口調で、夢子に左手が突き出される。

まずい、不味い、よく分からないがあの左手は何かマズイ。
夢子の心臓が、脳髄が、肌が、体細胞の一つ一つが危険信号を全力で鳴らす。先日の涼とは違い、眼前の彼女は本気で自分を消す気でいる。
真っ先に動いたのは、逃げる為の足ではなく、暗器を投げる手でもなく、自分が持つ唯一無二の能力、『如何様』の宿った唇だった。

『今よ、涼!』

周子の後方、虚空にぶつける虚言。
出鱈目な筈のその言葉に、塩見周子は嫌が応にも反応せざるを得ない。
誰もいない背後に、周子は殺意の籠った左腕ごと身を翻す。

周子の視界から自分が外れた瞬間、夢子は袖口から小さな投擲用のナイフを取り出す。いつ襲撃されてもいいように、コネクションを使って集めた数々の暗器の一つ。
狙いは首元。距離はさほど無く、ある程度練習を重ねた今なら充分当てられるだろう。

ナイフを右手で掴み、狙いをつけて振りかぶり━━━━━━━
そこで、夢子の視界は身体を伴い一気に地面へ叩きつけられた。

「がっ………………!?」

分からない。自分の身に、何が起きたのか。
今理解できたのは、自分の四肢が地面に打ち付けられるようにして完全に拘束され、ナイフが手元を離れずに残っているということ。

「おっと危ない危ない。ちゃんと見ていてくれたみたいだねー」

背中に大きな重みを感じる。予定通りだったのか、それとも本当に安心したのか分からない周子の声。それを無視して眼球だけを動かし背中を見ると、夢子の上には筋肉質なスーツ姿の会社員、買い物袋を持った主婦、黄色い帽子を被った小学生と、およそ一般人にしか見えない風体の人々がのし掛かっていた。

「これが……あんたの能力…………!?」

「んー、ちょっと違うなぁ。
………あのさ、「自分たち以外にも組んでる連中がいる」って発想は出来ないかな?」

「ザッツライト!それはロコの能力、ロコのアーティファクトです!」

緩慢な足取りで倒れ伏す夢子に近づく周子とは別の方向から、殺し合いの戦場にはとても似つかわしくない、朗らかな声が響いた。

今日はここまでで。続きはまた明日更新します。

ロコの台詞が難しい………どうしてもルー語みたくなってしまう…………

流石に遅すぎない?

お待たせして申し訳ありませんでした。
只今から更新再開します。

物陰からひょっこり出てきた少女が、どうやら今夢子の自由を奪っている人々を支配下に置く張本人のようだった。
ロコと名乗った少女は軽い足取りで夢子に近付くと、力の入らない夢子の手からナイフをひったくり、そのまま周子に放り投げた。

「あっぶな!」

周子が左腕を小さく振った。それと同時に空中へ撒かれた瘴気が投げられたナイフに触れる。ボッ、というライターの火が付いたような音と共に、鋼で出来ていた筈のナイフはたちまち塵芥と化し、風に漂った。

「ちょっとー。いきなり投げられると流石のしゅーこもビックリするんだけど?」

「ソーリー!でも、これで彼女にもシューコの能力がどれだけデンジャラスかが分かったんじゃない?」

夢子の直感は本物だった。金属製のナイフを灰塵に変える能力を人体に直接食らえば、まず致命傷は免れないだろう。
焦る夢子の心境を知ってか知らずか、周子は静かに夢子の元へ歩みより、未だ瘴気を纏った左腕を夢子の顔前に翳した。

「まぁ、そういうことだから。恨まないでね?あたしも死にたくないし」

死にたくない、という周子の言葉に、ふと涼の言葉が重なった。
同じ「死にたくない」という願いを持ちながら、一方は他人を傷つけることを拒み、一方は安全を得る為に積極的に他人を傷つける。

「………でもその前に。さっき一緒にいた男の子。あの子も能力者なんでしょ?
━━━━教えて欲しいな、能力」

秋月涼と、目の前の少女。命を懸けた勝負の最中では、正しいのはきっと少女の方なのだろう。

「あの子の能力。教えてくれれば、もしかしたら助かるかもしれないよ?」

ならば私は、桜井夢子はどうする?
彼の綺麗事に殉じるか、彼女の言いなりとなって生き延びるか。

「残り僅かなポシビリティーに賭けるのも、ロコは悪くないと思うけど?」

私は━━━━━

1,涼の能力を喋る
2,黙秘する
夢子はどうする?↓1

2

『僕は死にたくないけれど、君が死ぬのも見たくないんだ』

私は、生き残る為なら、願いを叶える為なら、どんなことでもするつもりだった。

「………て」

「え?」

だけど、何故かその時だけは、

「隠れて、夢子ちゃん!」

『全員、上を見てみて』

脳裏に浮かんだあの綺麗事を、たとえ死んだとしても、私は信じてみたくなった。

『如何様』の能力で、夢子以外の全員が上空を見上げる。その視線の先にあったのは、十数個の石の礫。
投げたのは、息を切らしてその場に駆けつけた秋月涼、その右腕。
石礫は落ちるその瞬間、光沢を放つ三角形に、鋭い矢尻の雨霰に姿を変化させた。

「来たっ!?」

「アメイジング!」

周子は左腕の瘴気を振るい、ロコは夢子を拘束していた人間を盾にして、各々降り注ぐ矢を凌ぐ。しかし、矢の本来の目的は攻撃ではない。

(拘束が緩んだ………今だ!)

矢の雨を掻い潜り、桜井夢子は走る。
彼のもとへ。自分の方へ手を伸ばして迎えようとする、秋月涼のもとへ。
信じたその手は、しっかりと確かに、信じた彼の手に掴まれた。

「………まさか、そっちから出向いてくるとはね~」

「女の子を助けにくるなんて、まるでヒーローみたい!」

走り去る涼と夢子の背中を見つめながら、矢の雨をやり過ごした周子とロコが呟いた。

「『作品』はどう?動かせそう?」

「この3体はもう無理ね。でも、追うつもりなら既に何体かに追わせてるわ!」

「さっすがロコちゃ~ん!
………それで、能力は見えたの?」

「夢子ちゃんの方は完璧よ。ただ、男の子の方はもう少し見る必要があるかも………」

「そっかそっか~」

それだけ言って、周子は歩を進めた。
自分達の目的の為に、あの二人と戦う意思を固めて。

17:00 とある廃ビル

「やっぱり、あの二人も………」

「能力までは分からなかったけど、能力者なのは間違いないわ。
片方は左腕でナイフを塵にして、もう片方は人間を操ってた」

夕陽の差し込む廃ビルの窓際で、夢子と涼は息を潜めていた。
互いに手を握り、ひたすらにオフィス街を走り回って30分程でこの廃ビルにたどり着き、こうして身を隠している。

「………追ってくるかな」

「多分ね。人間を操れるなら、おそらく私達を尾けさせてるでしょう。
ここが割れるのも、時間の問題ね。
…………あの二人、あなた見たことある?」

「前に一緒に仕事したことはあるよ。名前は………左腕の方は、塩見周子さん。もう一人は………ロコさん、だっけ?」

酸欠状態の頭で、先刻見た顔と名前を必死で結び付ける。同盟相手を攻撃した以上、彼女らは明確に秋月涼の敵となってしまった。

「一つ、聞いてもいい?」

窓を覗き、外敵を警戒しながら夢子が涼に尋ねた。

「どうして、私があの場所で襲われてるのが分かったの?」

「………何となく」

「嘘は私の専売特許よ。何か言えない理由でもある訳?」

涼は黙っている。返答次第では、彼の動きにも警戒しなければならない。

「答えて」

「…………誰からとは言えないけど、教えてもらった。場所や状況、相手の人数が2人ってことまで」

一瞬考えたように、眉間に人差し指を押し当てた夢子。少しの間の後、再び夢子が口を開いた。

「その人、能力者ね?」

「多分。でも、信用はできると思うよ。もし敵とグルなら、わざわざ僕を呼んで勝率を下げるようなことはしない筈だし。それに………」

「しっ━━━━来たわ」

空気が変わるのが分かった。窓から見えたのは、あの二人。
塩見周子とロコが、正面から堂々と、廃ビルへと乗り込む瞬間が見えた。

二人の後ろには、先程ロコの盾となった筈のスーツ姿の男が、全く同じ顔を3つ並べて立っていた。

「何あれ?同じ顔の奴ばっかり操ってるってこと?」

「………いや、『操る』能力ではないのかもしれない」

掌大の瓦礫を掴みながら、涼が呟く。
瓦礫は黒く変色し、材質を鉄に変え、やがて小さな拳銃となった。

「弾は入ってるから、いざという時は使って」

それだけ言い残し、隠れていた部屋を後にしようとする涼。彼の右手がドアノブを回すその直前で、夢子が涼に問いかけた。

「一人で行く気?」

「………はっきりとした勝ち目がある訳じゃない。けど、このまま逃げてもどうしようもないのは分かる。
だったら、僕が相手を惹き付けている間に夢子ちゃんに何とかしてもらいたいんだ」

嘘だ。もしも彼の言う「いざという時」が来れば、彼は夢子だけでも逃がそうとするだろう。

「………何の為の、同盟だと思ってんのよ」

自分以外誰もいなくなった部屋で、拳銃を握り締めながら、夢子の言葉は虚しく消えた。

今回はここまで。
次の更新は夕方に出来ればと思います。

おつ

「隠れんぼのつもりだったんだけど、まさかそっちから出てきてくれるとはね~」

元はどこかの会社のオフィスであっただろう、廃ビルの一階。
乱雑に放置されたデスクや、無残に剥がれ落ちた壁が囲むその一角で、塩見周子と秋月涼は対峙していた。
涼の右手には刃渡り20センチ程のダガーナイフ。周子の左腕には、薄暗い部屋の中でもその禍々しさをはっきりと顕す暗闇の瘴気。共通するのは、生き残る為に相手を殺めることをも厭わない、漆黒の闘争心のみ。

「もう一人は、伴田路子はどこにいる?」

「決まってるでしょ?そっちの相方を探しに行ってるよ」

順手でナイフを斜めに構える涼の前で、余裕綽々といった様子で周子が答えた。涼の視線が左腕に集中しているのを感じとり、わざとらしくその人差し指を涼へと向けた。

「私達も始めよっか。もたもたしてると彼女、ころっと死んじゃうかもよ?」

開幕を告げる周子の言葉を待たずに、涼が身を屈めて勢いよく地面を蹴りつけた。
凄まじい推進力を伴って、涼の体は一直線に周子へと向かっていく。刃先が狙う先は彼女の心臓。左腕で防ぐ暇をも与えないように、そこから更に右腕を伸ばす。脱兎の如く奇襲をかけた涼を目の当たりにしても、周子は指一本も反応できない。
銀色の刃が、防御の追い付く筈のない周子の胸に吸い込まれ━━━━━

「………っと危ない」

「なっ!?」

鮮血に染まる筈のその刃へ、突如周子の体を覆った瘴気に触れ、跡形もなく粉々に砕け散った。

「ぐっ!」

得物を失い、勢いのままに前進せざるを得ない涼の腹部に、カウンター気味の前蹴りが突き刺さった。
女性の力ながらも、先程の突進の速度も相まって元いた位置より少し後方まで涼の体が吹き飛ばされる。

「これ、ある程度なら自由に動かせるんだよね」

少し自慢気に語る周子を見据える涼を、呼吸が妨げられる程の鈍痛が襲う。うずくまりながらも、右腕を地面に潜り込ませた。
次の武器を、次の攻撃を、次の戦略を。
実現できるのは、自分のこの右腕だけだ。

「━━━こんな風にさっ!」

周子が左腕を横一文字に振ると、左腕を覆う瘴気が波状となって涼へと向かう。ギロチンの刃のような瘴気は、触れてしまえば鋼鉄だろうと問答無用で破壊する不可止の刃。

(刃物は無理だ。なら、厚みがあれば!)

涼が右手を引き抜くと同時に、瘴気を遮るように涼の前に防壁が出現する。
その厚さはマシンガンですら容易く防ぎ切る程で、普通の刃はもとより、名匠の鍛えた剣ですらその半分も貫けないだろう。

それが、実体を持つ刃だったならばの話だが。

「無駄だよ」

無音でぶつかり合う刃と盾。盾に触れた瞬間、瘴気は溶けるように霧散し、

「壁が………!」

堅固に築かれた防壁は、まるで砂でできた楼閣のように儚く崩れ去った。
守りを失った涼へ、第二波が到来する。左へ飛び退くと同時に、腕に訪れた激痛。

「ラッキー。厄介な右腕に傷がついた」

傷口に強酸をかけられたような、流れる血液ごと徐々に分解されていく痛み。だが、千切れる程の深さではなく、五本の指も問題なく動く。
すぐさま地面から長剣を生み出し、周子へと走り出した。

「はああああああああっ!」

右斜め下から左へ勢い良く切り上げた剣は、新たに発生した瘴気に触れて砕け散る。
砕けた剣の残骸を、短剣に変化させて横に薙ぎ払う。
再び発生した瘴気に粉々に短剣を砕かれた後、一度距離を取って左手に握っていた石片を右手に持ち替えた。
瞬時に石片は拳銃に変わり、雷管が弾ける音と共に、斬撃とは比較にならないスピードで鉛の弾丸が撃ち出される。
しかし点状の攻撃も、面状の障壁を形作った暗黒に阻まれ周子には届かない。

「しつっこい………なぁ!」

弾切れを見計らい、周子が左腕を大きく振り上げた。壁となっていた瘴気が消え、すぐさま現れた新たな瘴気が左腕の周囲で渦巻き、やがて幾重にも重なる波となる。

「ぐああああっ!」

連続で発生した刃状の瘴気は涼に直撃し、ジャケットを、服を、その奥の肉体を、悉く切り刻んでいく。

「ぐ、う、ああっ…………!」

背後の壁に叩きつけられ、体の前後から激しい痛みが湧き起こる。
響き渡ったのは、叫び声でなく呻き声。
自分の能力と彼女の能力とでは、相性が悪過ぎる。
致命的なまでに、相性が悪過ぎるのだ。
作った先から壊される。変化させた瞬間に、粉々に分解される。
これから何を生み出そうとも、あの左腕に全て破られてしまうだろう。
握った拳で、胸中に浮かぶ悔しさを乗せて後ろの壁に思い切り殴りつける。しかし、絶望したかのようなその仕草とは裏腹に、

「………まだやる気なの?君」

秋月涼の眼は、まだ死んではいなかった。

本日はここまで。次回は明日の夜に更新します。

長引いて本当に申し訳ありません。途中でもそろそろ次の能力者の安価を取ろうと思ってます。

涼&夢子VS周子&ロコ以外の
2VS2の描写になるの?

>>66
とりあえず安価だけ取って、今の戦いが終わった後に登場させようと思ってます。

必ずしも2対2になったり、敵対する能力者だけとは限らないです。

今までの一連の応酬で、涼の心にあった疑問は確信へと変わった。
触れたもの全てを灰塵に帰す、一見無敵のようなあの能力にも、必ず弱点は存在する。
壁に叩きつけた右手が沈む。座り込む涼を覆うように、ドーム状の防壁が創出された。

「だから、無駄だよって言ってるじゃん?」

周子が左手を静かに掲げる。纏う瘴気はその量を、その質を増し、竜巻のように捻れ、荒れ狂う。

「終わりにしよか」

振り下ろした左手を号令にし、2発の波動が空を切った。涼の入った球体は、今まさに自らを破壊しようとする攻撃を前にしても、微塵も動かない。
無音の接触の後、涼を守る最後の砦は粉塵を伴い爆裂四散した。

「……………っ!」

息を殺して、祈るように拳銃を握りしめる夢子。
涼が部屋を出てから数分後、階下の戦闘を騒音で感じとり、居ても立ってもいられなくなった夢子は、受け取った拳銃での暗殺を試み、同じように部屋を去り、廃ビルに侵入した能力者を探していた。
能力者の一人、ロコを見つけたまでは良いものの、放った銃弾を護衛のスーツ男に阻まれ、残る二人の護衛から逃走している最中であった。
いくら銃を持っていようと、死を恐れず、恐怖を知らない彼等とまともに戦っても、まず夢子に勝利はない。

一室のデスクの下で体を縮こめる彼女のすぐ近くに、狩人はいた。もし見つかることがあれば、一撃で行動を停止できる場所へ正確に弾丸を撃ち込まなければならない。

足音が近づく。視界に男の脚が映り、やがてデスクの下へその大きな手を伸ばし、

『━━━━━━━』

「……死亡確認。帰投します」

男の背中が一つだけ、その一室を去っていった。

━━━━━何も残ってはいない。
障壁も、秋月涼も、自分以外のこの部屋の物は、全てこの左腕が分解し、消滅させた。
背伸びして、欠伸を一つ。自分の命を脅かす可能性が一つ消えたことによる安心からか、体の緊張を解き、部屋の扉に手をかけた。

「さて、夢子ちゃんに会いに行こうかな?生きてればだけど」

その勝利の確信が、扉に手をかけ能力を発動していない左腕が、防御を完全に失った背中が、

「……いや、それは僕の役目だ」

秋月涼の、反撃への糸口となった。

聞こえる筈の無かった声に、周子は反射的に身を翻した。背後から涼が突き出した刀が脇腹を掠め、白磁の肌を鮮血が彩る。

「そんな……っ!」

体勢を崩した周子に追撃を加えようと手首を返し、涼は刀を振り下ろした。
即座に周子の左腕から黒煙が吹き出し、刀をバラバラに分解していく。
分解していくように、周子には見えていた。

「ああああああぁっ!」

声を上げたのは、塩見周子。彼女の左肩口を貫通し突き刺さるのは、レイピアと呼ばれる細身の剣。瘴気に呑まれる瞬間、分解と同時に、同速度で涼の右手が刀から変化させたものだ。

「まさか………私の『分解』を!この短時間でっ!」

「………切欠は、最初の蹴りだった。「何故そのまま左腕で攻撃しないのか?」ずっと疑問に思っていたよ」

細身の剣は突き刺さったまま。人を刺す不快な感触を右手に抱きながら、涼は周子に手品の種明かしをするかのように語る。

「次に気になったのは壁が壊された時だ。防壁を破る程の破壊力を持ちながら、僕に攻撃を加えたのは新たに発射した2発目の衝撃波だった。
………正確には、「2発目でしか攻撃を加えられなかった」のだろうけど」

封じた左腕から瘴気を発生させようとする度に、右手に掴んだレイピアを周子の更に深くへ差し込んでいく。

「いっ、ぎ、ああああっ!!」

「はっきり言う!君の能力は『一回の発動につき一つのモノしか破壊できない』!
さっきの球体の内側には、木でもう1枚壁を作っていたんだ!だから2回の攻撃を━━━壁を破り、中の僕に止めをさす瘴気の刃をやり過ごせた!」

血に塗れたレイピアを勢い良く引き抜き、周子の眼前に切っ先を突きつける。これまで戦いの中でも純白を保ってきた彼女の体は、今や彼女自身の血で、所々赤く染まってしまっていた。

短いですが、今日はここまでで。

代わりといってはなんですが、3日目に登場する能力者の安価を取りたいと思います。

アイドル↓1

アイドル↓2

一人目の能力↓3(髪、両眼、心臓、背中、両脚から1つ)

二人目の能力↓4(髪、両眼、心臓、背中、両脚から1つ)

早耶

育ちゃん

心臓

背中

エタ?

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