某宇宙戦艦物語の登場人物に似ていますが
全くの別物です(白目)
総統「大将……いよいよ我が帝国も」
総統「大小マゼランを統一し、新たな銀河へと進出した」
大将「はっ」
総統「しかし……退屈だ」
総統「たまには強敵に出会いたいものだね……」
大将「総統」
大将「恐れながら……これもまた、ひとつの理(ことわり)かと」
総統「ふふ……我が帝国が強すぎるだけ、という事かね?」
大将「はっ」
総統「ハッハッハッ」
総統「それじゃあ……そろそろ私は休ませてもらうよ」
大将「はっ! 総統万歳!」
―――――――――――
大将「総統」
大将「おはようございます」
総統「うむ、大将」
総統「何か変わった出来事は起きたかね?」
大将「我が帝国軍は快進撃を続け」
大将「本日もその領土を広げております」
総統「そうか」
大将「そして新たな銀河に進出した部隊が」
大将「植民に有望そうな惑星を発見。 現在、その惑星の知的生命体と」
大将「交渉に入った、との事です」
総統「ふむ……早くも足がかりとなる惑星を発見したか……」
総統「さて……我が帝国の新たな二等臣民となるか」
総統「それとも戦う事を選ぶか」
大将「総統」
大将「我が帝国が欲するものは、あくまで領土です」
大将「我々より劣る者達を同化するのは……」
総統「大将」
大将「はっ」
総統「君は私に意見するのかね?」
大将「い、いえ、決してその様な……」
総統「…………」
総統「大将」
大将「はっ」
総統「私はね……無理強いは好きではないのだよ」
総統「それに劣っている種族だからこそ」
総統「選択をさせているのだ」
総統「生か、死か、好きな方を『選べ』とね……」
大将「はっ……出過ぎた事を申しました」
総統「なに……気にする事ではない」
総統「これからも疑問に思うのなら、どんどん訪ねたまえ」
大将「はっ」
―――――――――――
大将「総統」
総統「どうかしたかね? 大将」
大将「はっ……それが」
大将「先日申し上げた、新たな銀河の植民候補惑星なのですが……」
大将「交渉が決裂しました」
総統「ほう……」
大将「これにより我が帝国軍が」
大将「この植民候補惑星に進撃する許可を頂きたく……」
総統「うむ。 良くわかった、大将」
総統「さっそく進撃の許可を与えよう」
大将「はっ! 総統万歳!」
総統「ところで……敵の戦力は どの程度なのかね?」
大将「はっ。 今現在、我が帝国が入手した情報ですと」
大将「その惑星を有する星系内でしか活動をしていない模様です」
総統「ほう」
総統「その程度の科学技術で我が帝国に楯突こうというのか……」
大将「はっ。 まったくもって度し難い愚か者です」
総統「甘く見るのは禁物だが……」
総統「正直、君の意見に賛成だ」
大将「はっ」
総統「もって数日、というところだろうが……続報を待つとしよう」
大将「どうぞ、吉報をお待ちください」
―――――――――――
大将「総統……」
総統「何かね? 大将」
大将「…………」
大将「本日は、非常に残念な報告をしなければなりません」
総統「残念、とは?」
大将「はっ……先日、ご許可を頂いた」
大将「新しい銀河の植民候補惑星なのですが……」
総統「それがどうかしたのかね?」
大将「現地指揮官率いる部隊が、壊滅的被害を被(こうむ)りました」
総統「ほう……」
総統「詳しく聞かせてくれたまえ」
大将「はっ」
大将「まず……この星系は Mクラスの恒星とそれの周りを囲む」
大将「8つの惑星で構成されております」
総統「…………」
大将「そして」
大将「この第三惑星が敵性知的生命体の母星です」
総統「うむ」
大将「我が帝国軍は、この星系・最外縁部を公転する惑星に 前線基地を築き」
大将「第5惑星付近で艦隊戦を展開、そして――」
総統「かなりの被害を被(こうむ)った、と……」
大将「その通りでございます」
総統「具体的な被害数は分かっているのかね?」
大将「はっ……」
大将「艦隊旗艦を含む大型戦艦8、空母6、巡洋艦22、軽巡34……」
大将「駆逐艦は100隻を超えます」
総統「ほう……」
総統「派遣した部隊の実に半数だね」
大将「はっ……」
大将「恐れ多くも総統からお預かりした大切な艦船を」
大将「帝国二等臣民どもが、いたずらに損耗させてしまいました」
総統「大将」
大将「はっ」
総統「そんな風に卑下するものではない」
総統「彼らは我が帝国に忠誠を誓い、立派に戦ったのだ」
大将「はっ……」
総統「今回の戦死者の家族にお悔やみと」
総統「帝国一等臣民の権利を与えたまえ」
大将「はっ! 寛大なご処置に彼らも さらなる忠誠を誓うでしょう!」
総統「為政者として当然の事だよ……大将」
大将「総統万歳!」
総統「……それで?」
総統「我が帝国軍が敗走する事になった原因は、何なのかね?」
総統「正直、内惑星開発程度の技術力で ここまでの被害は想定外だ」
大将「大雑把に申し上げますと……」
大将「艦載機の戦力を見誤っておりました、というところでしょうか」
総統「艦載機、か……」
総統「派遣した部隊は航空母艦が少なかったという事なのだね?」
大将「新たに就任させた現地指揮官に」
大将「敵・艦載機群に注意するよう伝えております」
大将「また、増援部隊に多数の航空母艦及び、艦載機を派遣するよう」
大将「手配をしております」
大将「後は総統のご許可を賜(たまわ)りたく……」
総統「大将」
大将「はっ」
総統「私は仕事の出来る人間は好きだよ」
大将「はっ! 光栄であります!」
大将「さらに万全を期して」
大将「最前線基地で、隕石爆弾使用の準備を検討しております」
総統「ふむ……徹底しているね」
総統「残念だが」
総統「彼らの健闘もここまでか」
大将「その通りでございます」
総統「では、隕石爆弾使用も許可しよう」
大将「はっ! ありがとうございます!」
大将「吉報をお待ちください!」
総統「うむ」
大将「総統万歳!」
―――――――――――
大将「総統閣下……」
総統「どうかしたのかね? 大将」
大将「申し訳ございません」
大将「例の植民候補惑星の事でございます……」
総統「…………」
総統「どうやら、良くない報告のようだね」
大将「はっ……」
総統「話したまえ」
大将「……我が帝国軍は、先にお話した残存の艦艇と」
大将「増援の部隊とを合わせ」
大将「総数、約500隻規模の艦隊を組み、進撃を開始いたしました」
総統「いち恒星系を制圧するには、十分すぎる数だが……」
大将「わたくしめも そう思っておりました」
大将「大まかですが戦力差はおよそ20対1」
大将「必ず勝てると……いえ、負ける要素がないと判断していました」
総統「どうして覆されたのかね?」
大将「先日お話した、敵・艦載機」
大将「我が軍の技術顧問の見解は過小評価だった模様です」
総統「ほう……?」
大将「もちろん侮ったわけではありません」
大将「我が帝国軍とは、かなりかけ離れた設計思想だった為です」
総統「どの様な物か見てみたいものだな」
大将「それでは、この映像をご覧下さい」
ブウゥゥゥン…
総統「!?」
大将「驚かれるのも無理はありません」
総統「これは……人の形をしているな」
大将「その通りです」
総統「…………」
総統「なんという加速性……運動性……」
総統「我が帝国軍の艦載機のものとは比較にならんのではないか?」
大将「おっしゃる通りでございます」
大将「しかも……技術顧問が言うには」
大将「これだけの運動性を『人形の兵器』で実現させている事が」
大将「信じられない、と、言っておりました……」
総統「…………」
総統「この兵器の名は、何と言うのかね?」
大将「はっ……恐れながら」
大将「連中は、MS(モビ○スーツ)と呼んでおります……が」
総統「? どうした? 歯切れが悪いようだが?」
大将「どうも、不明な点が多く……」
大将「他にもバル○リーとか、MA(メタ○アーマー)とか、呼称されている物もあって」
大将「統一感がございません……」
総統「…………」
大将「それからもう一つ」
大将「規格外の大きさ、動きをする物もいまして……」
総統「それらは、MSとは呼ばれていないのかね?」
大将「左様でございます」
総統「規格外……と言っていたが」
総統「大きさ以外では どんな様子だ?」
大将「はっ……」
大将「いずれも前回の戦闘で見かけず、今回から参加した様なのですが」
大将「どうも、民間の研究機関に所属している模様です」
総統「待ちたまえ、大将」
総統「今……『民間』と言ったのかね?」
大将「はっ……そうでございます」
総統「軍に所属してない民間が、軍隊に匹敵する戦力を保持していると?」
大将「はっ……」
総統「…………」
大将「しかも、驚くべき事に」
大将「我が帝国でも見た事のない未知の動力源を使用し」
大将「しかもそれは一つや二つではないのです」
総統「」
大将「たとえば……連中はマジ○ガーZと呼ぶこの機体」
大将「『光○力エネルギー』というものを使用しております」
大将「こちらは『ゲッ○ー線』、こちらは『ビ○ラー』……といった具合に」
総統「…………」
大将「今ご説明いたした動力源は、いずれも名前しか分かっておらず」
大将「それすら不明な機体も数多く存在します」
総統「…………」
総統「我が帝国軍の損害は?」
大将「……約500隻の艦艇の内」
大将「半数は沈められ……残った方も」
大将「航行に支障をきたす程の損傷を被(こうむ)っております」
大将「特に酷いのが空母群で……」
大将「生き残った艦は数隻、という有様です」
総統「……ふむ」
総統「どうやら、私自身も敵を侮っていた様だな」
総統「その植民候補惑星にも」
総統「なかなか切れ者が居るらしい」
総統「…………」
総統「大将」
大将「はっ……」
総統「その……植民候補の惑星」
総統「彼らは、何と呼んでいるのかね?」
大将「はっ。 彼らは自分達の母星を『地球』と呼んでおります」
総統「……地球か」
総統「覚えておこう」
大将「…………」
大将「総統」
総統「何かね?」
大将「私は……大きな失策を」
総統「大将」
大将「は、はっ!」
総統「これからの対策はあるのかね?」
大将「!」
大将「……準備させておきました、隕石兵器」
大将「あれならば、あるいは……」
総統「そうか……」
総統「ならば、さっそく使いたまえ」
総統「私は汚名返上の機会を奪ったりはしないよ」
大将「そ、総統……」
総統「ただし……あと二回失敗したら死刑だ」
大将「! こ、心得ております!」
大将「総統万歳!」
―――――――――――
中将「おはようございます、総統」
総統「うむ、おは……ん?」
総統「大将はどうしたのかね?」
中将「はっ。陣頭指揮を取るとおっしゃりまして……」
中将「大将自ら御出陣なさいました」
総統「ほう……」
総統「前線へ赴いたのか。ずいぶんと気合を入れている様だ」
総統「今回は良い報告を聞けそうだな」
中将「はっ。私もそう思います」
総統「では、私も私の仕事をしなくてはな」
―――――――――――
中将「総統……」
総統「ん? どうしたのかね、中将」
中将「非常に残念な報告をせねばなりません」
総統「……ほう」
総統「大将の事かね」
中将「はっ……」
総統「続けたまえ」
中将「分かりました」
中将「今回、大将は隕石兵器を駆使して地球艦隊を攻撃しましたが」
中将「配備していた基地ごと壊滅いたしました」
総統「……大将はどうなったのかね?」
中将「その戦いの後、残存艦艇をまとめ」
中将「新たな遠征艦隊を加え、艦隊戦を挑みました」
中将「その数、およそ2800隻」
総統「我が帝国軍全艦艇の一割に匹敵する艦艇数ではないか」
総統「それで……結果は?」
中将「三度にわたる激戦の末、大将は旗艦もろとも戦死……」
中将「艦隊は……全滅した、との事です」
総統「」
総統「一隻残らずか!?」
中将「足の速い駆逐艦数隻が、かろうじて離脱する事に成功し」
中将「今回の報告をする事になりました」
総統「何という事だ……」
中将「総統」
中将「これはもはや、我が帝国の危機にあたると思われます」
中将「恐れながら……我が帝国の総力を上げて、地球艦隊を迎え撃つべきかと……」
総統「うむ」
総統「これより我が帝国は、総力を結集し」
総統「地球艦隊を迎撃する!」
中将「はっ!」
総統「各星系に散らばる艦艇を必要最小限残し、我が帝国本星に終結」
総統「これを持って、地球艦隊を撃滅せよ!」
中将「総統万歳!」
―――――――――――
中将「…………」
総統「…………」
中将「総統……心中お察しします」
中将「しかし、何とか離脱は成功しました」
中将「どこかの植民惑星で再起を図りましょう」
総統「…………」
総統「……私はうぬぼれていたのだろうか」
中将「まさか。御立派な戦いぶりでございました」
中将「ただ、敵が……敵のテクノロジーが上回っていただけで」
中将「あえて言うのならば、運が無かったのでございます」
総統「…………」
総統「戦艦を蹴り一発で吹き飛ばしたり……」
総統「ブラックホールを小型ミサイルで打ち出したり……」
総統「惑星を真っ二つにぶった切ったりするテクノロジーなんて……」
総統「存在するのだな……」
おわり
信じてもらえるか分かりませんが
これずい分前に書いてたの発掘して加筆しました。
まさか本当に某宇宙戦艦がスパロボ参戦する日が来るなんて……
嬉しい限りです。
銀河の歴史がまた1ページ……
とんだ時代になったなぁ...
某宇宙連邦だって移動式巨大要塞からブラックホール砲連発したりできるから勝てる勝てる
尚その要塞は破壊された模様
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