【ポケモン】中間管理録グズマ (38)
ーエーテルパラダイスー
ルザミーネ「醜い…!」
ルザミーネ「うんざり…!」
ルザミーネ「やれがんばリーリエだの……ふんばリーリエだの……」
ルザミーネ「ホモネタだの……レズだの……」
ざわ…
ルザミーネ「どれもこれも……」
ルザミーネ「美しさの本質を分かっていない……」
ルザミーネ「贋作……紛い物……!」
ルザミーネ「そうは思わないかしら…?」
ルザミーネ「ねぇ…?」
ルザミーネ「グズマ……!」
グズマ「おう……!」
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これは……
大勢のしたっぱを束ねるスカル団のボスでありながら……
暴君……エーテル財団代表ルザミーネの……
ご機嫌を常に……気にしなければならない……
いわば……中間管理職に位置する男……
グズマの苦悩と葛藤の物語である
ーポータウン・いかがわしき屋敷ー
ざわ… ざわ…
ざわ…
グズマ「あー……というわけでだ……!」
グズマ「代表がUBを手に入れる為……!俺達はそれに必要なポケモンを確保することになった……!」
グズマ「そのポケモンを捕まえる為の作戦……!」
グズマ「そのアイデアをお前らに募りてぇ……!」
グズマ「どうだ…?誰かアイデアのある奴は……!」
したっぱA「あ…あの……!グズマさん……!」
グズマ「あ……?」
したっぱA「標的の情報は……?」
グズマ「情報……?あー……」
グズマ「白い服を着た長い金髪のガキ……!」
したっぱA「え……?」
グズマ「そいつが匿っている筈だ……!」
ざわ…
したっぱB「そ……それだけ……?」
したっぱC「これじゃ情報が少な過ぎ……!」
したっぱC「っていうか無理……!」
したっぱA「何か……他にないんですか……!」
したっぱA「特定する為の……情報……!」
なぜか知らないが雰囲気にあってる
グズマ「(ぐっ……)」
したっぱD「あ……!」
したっぱA「どうした……?したっぱD……!」
したっぱD「白い服……!金髪のガキ……!」
したっぱD「間違いないッスカ……!」
したっぱD「そのガキ……!前に会った奴じゃないッスカ……!」
グズマ「あ……?」
グズマ「したっぱD!そいつについて知ってることを教えろ!」
したっぱD「確か……名前はリーリエ……!」
したっぱD「ククイ博士の助手……ッスカ……!」
・
・
・
グズマ「あー……したっぱDの情報を基に調べた結果……!」
グズマ「リーリエというガキが……今、アーカラ島にいることが分かったぜ……!」
したっぱA「アーカラ島……ですか……」
したっぱB「え……?ククイ博士の研究所はメレメレ島じゃ……」
グズマ「どうやら……島巡りのガキにくっついて旅をしているらしい……!」
ざわ…
したっぱC「島巡り……!」
グズマ「今……ガキ二人はプルメリに尾けさせている……!」
グズマ「……で、だ……!」
グズマ「改めて聞く……!」
グズマ「ガキの匿っているポケモンを奪う為……」
グズマ「奇案妙案……思い浮かんだ奴……!」
したっぱE「あの……」
グズマ「!」
したっぱE「普通に力ずくで奪えば良いのでは……?」
ざわ…
ざわ…
したっぱA「確かに……!」
したっぱB「それが一番手っ取り早い……!」
グズマ「当然俺もそれは考えた……!」
グズマ「……が、駄目……!」
したっぱE「え……?」
グズマ「入れ……!」
ガチャ…
したっぱF「はっ…!」
ざわ…
したっぱA「うっ……!」
したっぱB「傷だらけ……ひどい……!」
したっぱC「その傷は一体……!」
したっぱF「やられた……!島巡りのガキに……!」
ざわ… ざわ…
したっぱA「え……?」
したっぱF「こないだ小遣い巻き上げようと因縁付けてバトルした……!」
したっぱF「たかがガキ……そうたかを括って挑んだら……!」
したっぱF「ところがどっこい……!」
したっぱF「あのガキのポケモン……滅法強い……!」
したっぱF「返り討ち……!圧倒的返り討ち……!」
したっぱF「おまけにあのガキのゲッコウガ……!」
したっぱF「トレーナーの言うことを聞かずに俺を攻撃……!」
したっぱF「とどのつまり……人から貰ったポケモン……!」
したっぱA「うっ……!」ぐにゃぁ……
体験版のサトシゲッコウガじゃねーかwww
グズマ「分かったか……!」
グズマ「正攻法でガキ共に勝つのは……並のしたっぱじゃ無理……!」
グズマ「インポッシブル……!」
スッ……
したっぱD「なら……こんなのはどうッスカ……?」
グズマ「……!」
したっぱD「グズマさんが……直接出向く……!」
グズマ「あ……?」
したっぱB「おおっ!確かにそれなら……!」
したっぱC「グズマさんならきっと勝てる……!」
したっぱE「ポッシブル……!」
グズマ「…………」
したっぱA「…………!」
したっぱA「いや待て……!なんか……!」
グズマ「馬鹿がっ……!」
したっぱD「えっ……?」
ざわ…
グズマ「俺様は組織のボス……!」
グズマ「そして奴等の旅はまだ序盤……!」
したっぱA「あっ……!」
したっぱBCDE「……?」
グズマ「ここまで言って気づくのは一人だけか……まあいい」
グズマ「遅いだろ……!普通もっと……!」
グズマ「ボスの登場……!」
したっぱD「うっ……!」
したっぱE「なるほど……!」
グズマ「どうだ……?何か他に案は……」
シーン…
グズマ「(ぐっ……!)」
グズマ「(どいつもこいつも……ガキ相手にビビってやがる……)」
グズマ「(萎縮……!圧倒的萎縮……!)」
グズマ「(なら……)」
グズマ「あー……ひとつ……」
グズマ「言い忘れていたぜ……」
グズマ「この作戦はお前らも知っての通り……」
グズマ「代表から受けた直々の命令……!」
グズマ「とどのつまり……」
グズマ「この作戦の成果は……直接……代表からの評価に結びつく……!」
ざわ…
したっぱABCDEF「(うっ……)」
グズマ「そしてそれは……何も……俺様だけの話に限ったことじゃねぇ……」
グズマ「この作戦で活躍した奴は……キッチリ代表へ報告する……!」
したっぱABCDEF「(グズマさん……!)」
グズマ「ここまで言って……まだ分からねぇか……?」
パンッ!!
したっぱABCDEF「!!」ビクッ
グズマ「これは……チャンス……!」
グズマ「俺等がエーテル財団に就職するための……またとないチャンスだってことだ……!」
ざわ… ざわ…
グズマさんの飛ばした檄に……
初めは圧倒されるしたっぱ達だったが……
スッ……
したっぱE「あの……良いですか……?」
グズマ「おう……!なんだ……言ってみろ……!」
したっぱE「では……」
したっぱE「囮作戦……なんてどうでしょう……?」
グズマ「あ……?」
グズマ「囮……?」
したっぱE「あっ……いやっ……!」
したっぱE「どうやって呼び出すかとかはまだ考えてないですが……」
したっぱE「島巡りのガキを何処かに呼び出してその隙に金髪のガキを襲えば……と……!」
グズマ「…………」
したっぱE「ううっ……!」
グズマ「……アリだな……!」
したっぱE「うっ……!」
グズマ「やりゃあ出来るじゃねぇか!」
グズマ「なるほど島巡りのガキをどっかに呼び出しちまえばどんなに強くても関係ねぇ……!」
グズマ「出たな……!いきなり……!妙案……!」
したっぱ「あ…ありがとうございますっ!」
グズマさんは……
したっぱA「あの……ピンチの時に襲い掛かるとか……」
褒めた……!
グズマ「ヤミラミ的発想……!!」
兎にも角にも褒めた……!
したっぱB「まとめて20連戦とか……」
グズマ「秀逸!」
したっぱC「~~~~~~は」
グズマ「卓抜……!奇抜……!」
たとえそれが平凡なアイデアであっても……!
気がつけば……!!
大挙ーーーー!!
グズマさんに褒められようと発案するしたっぱ……大挙……!
ーーそして……
ガチャッ
エーテル財団「失礼します……!」
グズマ「あ……?」
グズマ「なんだァお前……!」
グズマ「今大事な……」
グズマ「!!」
ルザミーネ「ふふふ…………」
グズマ「(ぐっ……!!)」
グズマ「代表……!!」
ルザミーネ「それにしても汚い屋敷……」
ルザミーネ「少し様子を見に来たのだけれど……」
ルザミーネ「邪魔だったかしら……?」
グズマ「い……いや……!」
グズマ「丁度……!作戦の案を一通り出し終えた所よ……!」
ルザミーネ「そう……」
ルザミーネ「…………で」
ルザミーネ「結局のところこの中からどれにするつもりなのかしら?」
グズマ「うっ……!」
グズマ「今からそれを決めるところだ……!」
ルザミーネ「そう」
ルザミーネ「じゃあ続けて頂戴」
ざわ…
グズマ「よ…よし……」
グズマ「お前等!出たアイデアの中からどれが良いか……」
グズマ「これから一人一人……」
ルザミーネ「あら……多数決……?」
グズマ「えっ……?」
ルザミーネ「残念だわ……私の選んだ部下がそんなことも一人で決められないなんて……」
ルザミーネ「あなた……本当に私に必要なのかしら」
グズマ「あっ……あっ……!」
したっぱA「グ……グズマさん……!」
したっぱA「(タジタジ……!)」
したっぱA(あのグズマさんが……女相手にタジタジ……!)
グズマ「じゃ……じゃあ……!俺が決めるぜ……!」
グズマ「お前等もそれで良いな!」
したっぱABCDEF「はっ……はい……!」
ルザミーネ「…………」
グズマ「俺様が選ぶのは……!」
グズマ「囮作戦……!」
したっぱE「……!」
グズマ「(どうだ……!)」チラッ
ルザミーネ「…………」
グズマ「(ぐっ……!)」
グズマ「ーーは却下だァ!!」
したっぱE「ええっ……!?」
したっぱE「で…でも……!」
したっぱE「さっきはあんなに……!」
グズマ「黙れ……!」
グズマ「とにかく……囮は駄目だ……!」
したっぱE「そ……そんなぁ……!」
その後も……
グズマ「ヤミラミ作戦……!」
ルザミーネ「…………」
グズマ「ーーも却下!」
グズマ「20連戦作戦……!」
ルザミーネ「…………」
グズマ「ーーも、駄目……!」
グズマさんと代表のやり取りは続き……!
そして……!
したっぱA「いい加減にして下さい……!」
ざわ…
グズマ「あ……?」
したっぱA「さっきから代表の顔色を伺うばかり……!」
したっぱA「とどのつまり……どれなんですか……?」
したっぱA「グズマさんの……推す作戦は……!」
グズマ「うっ……!」
グズマ「そ……それは……!」
グズマ「(どれだ……?代表の気に入る作戦……!)」
グズマ「(ぐぐっ……!全く分からねぇ……!)」
グズマ「…………!」
シーン……
したっぱA「グズマさん……!」
グズマ「Shat Up!」
したっぱA「!!」
グズマ「吠えるなっ……!イワンコめっ……!」
したっぱA「うっ……!」
グズマ「言われなくても教えてやるぜ……!」
グズマ「俺様の答えは……!」
したっぱABCDEF「…………!」ゴクリン
グズマ「この中から選んで良い作戦なんて……!一つもねぇ……!」
グズマ「正解は……全消去っ……!」
したっぱB「でも……さっきはあんなに……!」
グズマ「うるせぇ……!」
グズマ「もっと出るはずだぜ……!ブッ壊れたアイデアっ……!」
グズマ「そうは思わねぇか……!」
グズマ「代表っ……!」
ルザミーネ「…………zzz」コクッ… コクッ…
グズマ「あ……?」
実はこの時……
既に時刻は夜の10時を回っていた…!
これは…お年寄りにとっては…とっくに就寝する時間……!
そうっ……!
エーテル財団の女王……ルザミーネがどんなに若く見えるといえど……
40超えのBBA……!!
とどのつまりおばあちゃん……!!
そして……!
グズマ……!部下の信用を失う……!
グズマ「グズマぁぁぁぁぁぁ!!なにやってるんだぁぁぁぁぁぁ!!」
終わり
くぅ疲こ完です!
もうリーリエはいないということにようやく気がつきました
僕にも現実と向き合う時が来たのだと思います
まず外に出掛けるときに使う為にリーリエのバッグをポチりました
乙
グズマァ! 何やってるんだぁ!
乙
しばらく現実に戻れそうじゃないですね
吠えるなイワンコにやられた
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