海未「ここが鳥取砂丘ですか。良い所ですね」 (120)




ことり「うん。良い所だね。鳥取名物の因幡の白ウサギお饅頭もおいしいし」モグモグ

海未「ええ、おいしいです。ですが私はやっぱり穂むらのおまんじゅうが一番ですね。帰ったらすぐに食べたいです」モグモグ

海未「穂乃果も因幡の白ウサギお饅頭頂いたらどうです?」

穂乃果「砂にだーいぶ」バサァ

海未「何をやっているんですかあなたは」




タクシーの運転手「こらーだめしょタカシ君。砂とっちゃあ」



海未「おやおや、あれを見てください。鳥取砂丘の砂を黙って持ち帰ろうとする輩が怒られていますねえ」

ことり「いっぱいあるからちょっとくらい いいんじゃないの?」

海未「ダメなんです! それがダメなんです!」

海未「だから穂乃果! こっそり砂をポケットに入れようとしないでください!」

穂乃果「し、しっしっしししてないよっ?!」パッパッ




ズモモモ



ことり「あっ! あっ! あれみて、あそこ」クイックイッ

海未「どうしました?」


ズモモモモモ


穂乃果「おおっ? 砂が盛り上がって移動してるね。なんだろうあれ?」

海未「はて、なんでしょうか。モグラ?」

ことり「こんなところにモグラさんがいるの? へえ! 私モグラさんって見たことない。どんなお顔してるのかなあ? かわいいだろうなあ。見たいなあ。出てきてくれないかなあ」ウキウキ





ズモモモ モ モ モ モ モ  モ


グバァ!!


ことほのうみ「!!?!?!?!」ビックゥ


一般観光客男性「うわぁ!? なんだ地面からサメが出て来たぞぉ!!」


ホオジロザメ「パクゥッ!」ガブリ



一般観光客男性「ギャー!!! 脚を喰われたあ!!??」血ブッシャア

一般サーファー男性「おい大丈夫か! いま助けr」

メジロザメ「ブォウ!」ガブリンチョ

一般サーファー男性「うげえ!! 俺も喰われたあ!!」血ブシャ

一般観光客女性「キャァァァァアアアア!!!」

一般地元民爺「ワニじゃあ! 白ウサギを襲ったワニじゃあ!」



穂乃果「あわわわわわわわ」ガクガク

ことり「・・・・」無表情

海未「何を突っ立てるんですか! 早く逃げるんですよ!!!」スタダッ



 <うわああ!!

 <にげろおおお!!

 <たすけてくれえええ!!!
 
 <ぎゃあああああああああああああ!!!

 <3匹いるぞおおお!!

 


ズモモモ


穂乃果「うわっうわっ! 1匹こっち来てない?!」タッタッ

ことり「ぴぃぃぃ(;8;)」タッタッ

海未「どこか建物に・・・! あっ! あそこのコンビニに入りましょう!」タッタッ

タッタッタッ

ことり「あっ」コケッ ズテン

ことり「やんっ・・・」

海未「ことり?! 大丈夫ですか?! 早く起き上がってこっちにきてください!」

ことり「う、うん!」グイグイ

ことり「あ、あれ、あれあれ・・・」グイグイ

穂乃果「ことりちゃんどうしたの?! 早く!!」

ことり「有刺鉄線が脚に絡まって取れないのぉ!!」ガシャガシャ


ズモモモ モ モ モ

海未「もうすぐそこまで来てますよ!」

穂乃果「待ってて今助けるから!」タタタ

グバァ!

穂乃果「うわ出たあああ!」



海未「くっ! このっ! それ以上ことりに近づくと言うのなら・・・!!」

海未「園田正拳突きぃぃい」ドゴォ

ホオジロザメ「グゥオオゥ?!」グラッ



穂乃果「今取ってあげるから!」

ことほの「「んしょんしょ!」」ガシャガシャ

ことり「ダメっ、全然取れないよぉ・・・」ナミダメ



海未「園田えn―――」グッ

ホオジロザメ「グワウ!」ブゥン

バシーン!

海未「ぬ゙ふぅ!?」吹っ飛ばされ



穂乃果「スカート脱いで!」

ことり「えっ、あ! う、うん!」ヌギヌギ

ことり「取れた!」

穂乃果「逃げるよ!! 海未ちゃんも早く!」

海未「うっく! は、はい!」ムクッ

海未「さあ、走って!」


ホオジロザメ「グウウウ!」

ズボッ  ズモモモモ

穂乃果「また地面に潜って追ってくる?!」

海未「走って走って! 早く早く! 止まらないで! 後ろを見ないで!! もっと速く走るんです!!!」






----------------------------------------
コンビニ


ティッローン♪ ティッローン♪

店員「いっしゃいしゃっせー」


穂乃果「はっ、はっ・・・なんとか・・・」ゼェハァ

ことり「はぁ、ひぃ・・・逃げ切れたね・・・」フラフラ



メリッ...

ミシッ....



海未「しっ! 静かにしてください」ボソッ

穂乃果「えっ・・・?」

海未「あのサメ、地面に潜っていて、目は見えないはずなのに、確実かつ正確に私達の後ろを追ってきました」ボソボソ

海未「ということは、おそらく音や振動で人の居場所を感知して、そこへ襲い掛かってきているのです」ボソボソ

海未「ですから、サメがどこかに行くまで静かに、音を立てずに、動かないでじっとしてください・・・・」ボソボソ

ことり「うん、わかった」ボソボソ

海未「いいですか。絶対に音を立ててはいけませんよ」ボソボソ

穂乃果「うん・・・」ボソボソ

海未「絶対ですよ。絶対」ボソボソ

ことり「・・・・」ゴクリ










ピーッ! ピーッ!



ことほのうみ「?!?!?!」ビックッ

店員「唐揚げが揚げ揚げたててでーす。いかがっすかー」かがっすかー」


メリメリミシッ!

グバァア!

ホオジロザメ「アーン!」パックンチョ

店員「うわあ?! なんdGYAAAAAAAAAA!!!! 俺は揚げたてじゃねえええええ!!!」


ことほのうみ「「「ひぃぃぃい!」」」

ホオジロザメ「ムシャムシャ」ゴクン

ホオジロザメ「グォォォオオン」クルリ

穂乃果「わわわわ、こっち見てる!」

海未「くっ! こうなったら戦うしかありません!」

海未「なにか武器になるものを探してください!」

穂乃果「分かった! えっとえっと」ガサゴソ



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穂乃果「バットがあった! これで叩くよ!」ギュ

海未「ショットガンがありました! こいつでハチの巣にしてやります!!」ガシャコン

ことり「えっと・・・えっと・・・・・。あっ、丸椅子でもいいかなぁ?」構え


ゴゴゴゴ!

ホオジロザメ「グギャオォォォオオオォォオ!」


穂乃果「うわぁ! きたぁぁああ!!」

穂乃果「えいっ! えいっ!」バシバシ

ホオジロザメ「グッ、ギャ」


海未「フカヒレスープにしてチャーハンに添えてやりますう!!」 ズド-ン ガシャコン ズド-ン

ホオジロザメ「グォ」


ことり「いまです! いまです!」丸椅子でバコンバコン

ホオジロザメ「ギョェオ! グォォォエェェ!!」グラグラ

ズボッ ズモモモ....



穂乃果「やった!! 尾ひれを巻いて逃げていったよ! ことりちゃんの鼻(※)への執拗な丸椅子殴打アタックが決め手となったみたいだねっ!」

 ※ :サメは鼻が弱点

海未「ふっ・・・ハッーハッハッハッハ! 勝ちましたよお! それにしても逃げるなんて臆病者ですねえ! 今度は容易に弱点を叩かれないように脚でも付けてフットワークを上げてきたらどうですぅ?! ハッハー!」

ことり「ちゅん♪」


海未「さて、これからどうしましょう、外に出るのは危険ですし・・・」

穂乃果「とりあえず屋上に出るのはどうかな。多少は安全だと思うけど」



---------------
コンビニの屋上


穂乃果「はい、ことりちゃん、ズボンあったから持ってきておいたよ」

ことり「えっ?」

いちごパンツ「イヤン」

ことり「あっ、私、有刺鉄線に脚に絡まってからずっとパンツ丸出しだった///」

ことり「ありがとう///」ハキハキ

海未「パンツの丸出しくらいなんでも無いですよ。あっちには内蔵丸出しで倒れているおじさんがいますし」



内蔵丸出しおじさん「」デローン



穂乃果「ああっ、かわいそうに・・・サメに襲われたんだ・・・」

海未「気の毒ですが、私たちは屍を乗り越え生き抜いていかないと」

穂乃果「うん・・・・。ねえ、あのサメ、まだ近くにいるかなあ?」

海未「どうでしょう・・・。ちょっとそこにあったスコップを地面に投げてみますか」

ポイッ

カラン






ズモモモモ!

ホオジロザメ「パックゥン!」ガブリ

ズモモモモモ....


穂乃果「うへぇ・・・まだいたよぉ・・・」

海未「参りましたね、あんな近くで待ち伏せられてしまっては、完全に身動きが取れません・・・」

穂乃果「これからどうする?」

海未「そうですね、プランを練りましょう。どうすれば脱出できるか」

ことり「脱出もいいけど、ここはコンビニでお水と食べ物はあるから、助けが来る間、籠城もできそうだね」

海未「なるほど。うーむ・・・」

穂乃果「はぁ、持久戦かなあ」寝転がり


ことり「サメさんに家はないのかなあ・・・・・」

海未「あるなら早く帰ってほしいですねえ・・・」




ズモッ モモモ モモモ


穂乃果「あれ? サメ移動してない?」

ことり「あっちの小屋に向かっているみたい」

海未「あっ、ああ! いけません! あそこの小屋は園田道場の島根支部です! 今ちょうどお父様とお母様がいて鍛錬しているはずです!」

穂乃果「ええっ?! 大変だよそれ!!」


ズモモモモモモモモモ


穂乃果「まっすぐ向かってる! 早く知らせないと!」

海未「あうあうあう、どうしましょうどうしましょう」オロオロ アタフタ

ことり「ここに無線機があるよ!」

海未「でかしました! それでお父様に知らせましょう!」

ことり「でも無線の免許持ってる人いる?」

海未「早く! スクールアイドルなら無線機くらい扱えるでしょうが!」

ことり「うん! わかった!」

カチカチ
ジッジジー

ことり「非常、非常、非常、UMTITI, UMTITI, Uniform Mike Tango India Tango India.こちらはMINAKOTO, Mike India November Alfa Kilo Oscar Kilo Oscar 南ことりです、感度ありますか、娘さんをください、応答願います、どうぞ」

海未父『非常、非常、非常、了解です、MINAKOTO、こちらUMTITI, Uniform Mike Tango India Tango India. RSレポート59 ファイブナイン返します、どうぞ』

海未「お父様! 地下から出てください! 無線を持ってお母様と一緒に屋上に行ってください! 説明は後でしますから!」

ジジッ

シーン


海未「あ、あれ・・・? 返答がありません! お父様! お父様!」ガタガタ

ことり「海未ちゃん、海未ちゃん、最後に『どうぞ』って入れないと」

海未「ど・う・ぞ!!!!!!!!!!!!!」







----------------------------------------
園田道場 鳥取支部


海未父「屋上に行くぅ? なんでそんなこと言うんだ?」

海未母「いいから言う通りにしましょうよ。なんか変ですよ」

海未『お父様お願いします! 今すぐそこを出て屋上に行ってください! アレが地面の下にいます! 思ったよりずっとでっかいバケモノです! それが今そっちに向かってるんです!』


海未父「?!」ガタッ

海未母「?!」薙刀構え


海未父「・・・・・」窓チラ

海未父「・・・・・?」


海未父「何にも見えねぇぞ、一体何の話をしているんだ?」

海未『だから! 地面の下にいるんです! 地面の下! 土の中! 土の中を走るでかいバケモノなんです! 分かったら早く逃げてください!!!!』




ドドドド....



海未両親「?!」


メリッ....

ミシミシッ.....



海未両親「!!!?」オロオロ



ガタッ...ガタガタガタガタガタガタンガタン! ガコン!








    バカァァァンン!!  







ホオジロザメ「ギャァォォォオオオオオ!!!」




----------------------------------------
コンビニ屋上


海未父『なんだこりゃああ???!!!!!!!!』

海未「あ、ああ・・・そんな・・・。もうだめです・・・・。あれだけ鉛玉をくらっても死ななかったバケモノなんですよ・・・。いくらお父様でも・・・・うぅ・・・・・・」絶望

ことり「海未ちゃん・・・」ギュ

穂乃果「海未ちゃん・・・」ギュ


 ~~道場からの音~~

 < ドゴォ

 < バ-ン

 < ドゴーン



穂乃果「戦ってる・・・」

海未「うっ、うっ、ひぐっ・・・お父様・・・お母様・・・」ポロポロ




----------------------------------------
園田道場 島根支部



海未父「園田猿臂ぃぃい!」ドゴォ

ホオジロザメ「グェェエ!」


海未母「皮を剥いでおろし金にしてやりましょうかあ?!」ズバズバ ピキッ

海未母「ちぃっ! 刃が欠けました!」

海未母「替刃!」

海未父「ああ、ほらっ!」ポイッ

パシッ ガション


ホオジロザメ「ウゴゴゴゴ・・・グバァ」パックッ

海未父「うぉおおお?! 脚を噛まれた!! うあー!!」

ドタッ ズデン
ズリズリ


海未父「くそっ! このっ!! このっ?! 離せっ!」バシンバシン


海未母「フカヒレスープにしてぇぇ・・・・・っっ!!!」グルングルン...

海未母「きぃちゃんにごちそうしますッッッ!!!」」  ズバンッ!




ホオジロザメ「アンギャオゥェェオオオウェオオ!」ジタバタ ジタバタ

海未父「よしっ! 抜けた!!」タッタッ



海未父「もっと強力な武器はないか?!」キョロキョロ



ガラス製のショーケース「強力な武器あるで」

海未父「これだ!」



ガシャ-ン!

バシュ
ガチュ
ザンッ


\\デェェェェェェェェン//


海未父「70口径水平二連装象撃ち弓!!! そんなに腹が減ってるならこいつでも食らいやがれぇえええ!!!!」ギリギリ...


バカァァアアンン!!!!!


海未母「きゃあ ><」耳塞ぎ

ホオジロザメ「ギャァアアアアアアア!!! ア ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ  ァ  . . ....」グラグラ...

海未父「はぁっ・・・はぁっ・・・・は、はは」



ドターン・・・・・・



海未母「お父様・・・」寄り添い

海未父「ふっ・・・ハッーハッハッハッハ! 勝ったぜえ!! 俺の道場を襲うなんて10年早いんだザマァミロー! ハッハー!」

海未母「うふっ、うふふ」








----------------------------------------
コンビニ屋上


海未父『殺したぞー! 聞こえるかー! バケモノを殺したぞー! どうぞー!』

海未「!!!!」パァ

ことほの「「いえーい!」」ハイタッチ

海未「聞こえます! とりあえずおめでとうございます! ちなみに後2匹います。どうぞ」

海未父『なんだってぇ?!! よし! ここは俺に任せろ!』

海未「分かりました! 穂乃果! ことり! もう安心です!」

穂乃果「よかったぁ~・・・」




クゥ...

穂乃果「あっ/// 安心したらお腹減って来ちゃった///」

ことり「クスッ、もう穂乃果ちゃ~ん♪」

海未「少し食事をしましょうか。腹が減っては戦はできぬです」

穂乃果「下に降りるの? でもサメは後2匹いるけど、大丈夫かな~・・・?」

海未「ええ、ですから、音を立てないようにゆっくり降りましょう」




---------------
コンビニ一階


コソコソ

穂乃果「パン~、パンが食べたいの~」コソコソ

パンの棚「空っぽや」

穂乃果「あるぇ? パン、一個もないぃ・・・」シュン

海未「おにぎりが食べた・・・い、けど、ないです・・・」シュン

ことり「ちーずけーきない・・・」シュン

穂乃果「あれ、あれっ・・・?」キョロキョロ

穂乃果「ねえ、なんだか食べ物全然置いて無くない?」

ことり「うん・・・仕入れが遅れているn――――――――ピッ」ビクン

海未「ことり? どうしんむが」口抑えられ

ことり「しーっ! しーっ!」コソコソ

穂乃果「・・・・?」キョトン

ことり「んっ! んっ!」(あっち! あっち見て!)チョイチョイ

ほのうみ「・・・・?」クルリ


モシャモシャ
ガツガツ




ほのうみ「・・・!!!!」ビックッ



脚付きメジロザメ「バクバク」 ← 缶詰ごとシーチキン食ってる



海未(なっ?! な、な、な、なななぁあ?! サメに脚が生えて歩き回って食べ物を食い漁ってますぅ?!?!)ボソボソ

穂乃果(なんでぇ?!)ボソボソ

海未(恐らく・・・私達に地上でやられたことをきっかけに、地上でも容易に活動できるよう、この短時間で進化したのでしょう・・・)ボソボソ

穂乃果(そんなあ?! さっき海未ちゃんが『逃げるなんて臆病者ですねえ! 今度は容易に弱点を叩かれないように脚でも付けてフットワークを上げてきたらどうですぅ?!』って煽るからだよぉ!!)ボソボソ

海未(ぐぬぬ!)

ことり(どうするのお?! このままじゃことり達がサメさんのおやつになっちゃうよぉ・・・)オロオロ

海未(落ち着いてください、プランを練れば大丈夫です)

穂乃果(とりあえず屋上に戻る・・・?)

海未(いえ、それはダメです。今下手に動いたら気が付かれます。それでもし、屋上まで追われたら逃げ道が無くなってしまいます)

穂乃果(それじゃあ、こっそり外に出る? でもそれはそれで、入店音の『ティッローン♪ ティッローン♪』が鳴って気付かれちゃうかな)

海未(ええ、ですから扉が開くと同時に、全力で走り抜けましょう!)

海未(3・2・1・0 のタイミングで一気に駆け抜けますよ!)

穂乃果(ええっ! 本当に外へ走って逃げるのっ?!)


海未「3・・・」ボソッ

ことり「ゴクリ...」



海未「ニ―――」











脚付きオナガザメ「ウグォォォ!!!」バコーン


穂乃果「うわぁ?! 別のサメが裏口からきたあ!」






海未「?! ゼロです!」スタダッ

ことり「ぴぃぃ!」スタダッ

穂乃果「ええっ?! ちょっとまってよ! うわっと?!」コケッ スタダッ



ティッローン♪ ティッローン♪


脚付きメジロザメ「ブォッ?」クルリ


脚付きメジロザメ「ブガァァアアア!」ヒタヒタヒタヒタヒタヒタ

脚付きオナガザメ「ウゴォォォオ!!」ヒタヒタヒタヒタヒタヒタ



穂乃果「うわあ! 2匹とも追ってきたあああ!! 素早く動く生脚が気持ち悪い!」タタタ

海未「とにかく走るんです!」タタタ

穂乃果「どこに逃げるのっ?!」タタタ

海未「とこに逃げましょう!!!!」タタタ

穂乃果「ええっ?! 考えてないの?! 全然プラン練ってないじゃん!!!」

ことり「あっ! あそこの桟橋に水上飛行機が停まってるよ!!」

海未「でかしました! あれに乗って逃げますよ!!」

ことり「でもどうやって飛ばすの? 飛行機の免許持ってる人いる?」

海未「何言ってるんですか! スクールアイドルなら飛行機くらい飛ばせるでしょうが!」

ことり「うん! わかった!」


脚付きオナガザメ「ガブッガブッ!」パクパク

穂乃果「いたっ! いたっ! お尻噛まれたああ!!」タタタ

海未「人間には二つもお尻があるんです! 一つくらいなんですか!!!! いいから走るんですよ!!!!!」タタタ

穂乃果「ひぃぃぃぃん;;!」タタタ



 ~~水上飛行機の所まで走ってき三人!~~



脚付きメジロザメ「ブフッ! ブフッ!」ヒタヒタ

脚付きオナガザメ「ウガッ! ウガッ!」ヒタヒタ



海未「ことり! 早く飛ばしてください!」

ことり「飛ばしてっていわれてもっ・・・! 飛行機のドアには鍵がかかってるよ!」ガチャガチャ

海未「大丈夫! 離れてください! 私がマスターキーを持ってます!」スッ ← ショットガン構え


ことり「えっ?」




ガシャコン ズドーン!

チャリーン

  ....パカ



ことり「WAO、開いた」

海未「さあ、ことり早く! 穂乃果は私としばらくサメの足止めです!」ガシャコン

穂乃果「うん!」ギュ ← バット構え



ことり「ああ、ダメ!」

海未「どうしたんです?!」ズドーン ガシャコン

 脚付きメジロザメ「ブギャッ!」フラッ


ことり「こんなの飛行機じゃない! 羽の付いたカヌーだよ!」

海未「だったら漕げばいいでしょう!」ズドーン ガシャコン

ことり「そんなぁ・・・」

穂乃果「ことりちゃーん!! はやくぅぅーーーっ!!」バシバシ

 脚付きオナガザメ「ウンゲッ! フンギャ!」ヨロッ


ことり「うぅ・・・何なのこの飛行機! 古すぎる! 計器が見えないのぉ!」カチャカチャ

海未「早くエンジンをかけてください!!!」ガシャコン ズドーン

穂乃果「いそいでーーっ!!!」バシバシ

ことり「わかってる! わかってるぅ~♪ やってるよぉお!」スタータークイックイッ


羽の付いたカヌー「ハァ? 誰が飛ぶかよwww」プスプスプークスクス


海未「SHIT!」

海未「動け! 動けってんです! このポンコツがぁ!!」ガツン! ガツン!


羽の付いたカヌー「痛い;; 飛ぶから叩かないでぇ・・・」ブルンブルン


ブルルルルルル!

海未「この手に限ります」


脚付きメジロザメ「ブグヒヒヒ!」ヒタ ヒタ

脚付きオナガザメ「ウゴギュギュイ!」ヒタ ヒタ


海未「穂乃果! もういいです! 早く乗ってください!」

穂乃果「うん! よいしょ!」スタッ

脚付きメジロザメ「バウアアッ!」ヒタヒタヒタヒタ

穂乃果「乗らせないよ! めーんっ!」バシ

脚付きメジロザメ「ブグゥ?! ウゥ・・・」クラクラッ




脚付きオナガザメ「ウヌウウウ!」ピョ~ン

穂乃果「あわわ! 一匹飛び乗ってくるう?!」

海未「・・・・・」スッ

ガコッ

脚付きオナガザメ「アガッ?!」 口の中にショットガン

穂乃果「おおっ?!」












海未「さっさと失せろ、ベイビー」カチッ



ズドン!







脚付きオナガザメ「アガッ・・・ガッ・・・・・・」フラッ 海にざぶーん

羽の付いたカヌー「私、飛んでる!」ブルルルン ふわぁ

穂乃果「やったあ!」

海未「ふっ・・・ハッーハッハッハッハ! 勝ちましたよお! こっちには大空を飛ぶことりがいるんですーっ!! 悔しかったら飛んで追ってきやがれってんですぅ海洋生物―!! ハッハー!」

穂乃果「はぁ・・・助かったぁ・・・・」クタッ

海未「このまま音ノ木坂まで飛んで帰りましょう」

ことり「うん! わかった!」








----------------------------------------
しばらくして、
上空


ヒュー ガタガタ
ピカッ バリバリー

海未「風が強くなってきました。雷も出てきてますし。台風でも近づいているのでしょうか。大丈夫ですかことり?」

ことり「大丈夫。これくらいよくあることだよ」

海未「ならいいですが」



穂乃果「・・・・」ウツラウツラ

穂乃果「・・・・・・」....カクッ zzz


穂乃果「・・・・ハッ」ガバッ

穂乃果「いけないいけない。ことりちゃんがちゃんと操縦してるんだから、穂乃果だけが寝ちゃダメだよね」

穂乃果「窓の外でも見てようかな」チラッ



ビュオ-

ビュオ-

ビュオ-


ピカッ バリバリー



穂乃果「黒い雲の上を飛んでる。風も強いなあ」



ビュオ-

ビュオ-

ピカッ バリバリー
               シュン
ビュオ-



穂乃果「!?」

穂乃果「い、今何かが横切ったような・・・・」目ゴシゴシ 頭ブンブン

穂乃果「むむむむ・・・・」ジー






ピカッ バリバリー

ビュオ-
                    シュン
ビュオ-
            フワァ....
ビュオ-


穂乃果「・・・・・」

穂乃果「・・・・・・・・・・」窓のブラインドをそっ閉じ

海未「穂乃果? どうしました?」

穂乃果「う、うん・・・なんかありえなものが見えた気がして・・・」

海未「疲れているんですよ、休んだらどうですか?」

穂乃果「うん・・・・ごめんね、そうする・・・」


ピカッ ゴロゴロー

ことり「乱気流で少々揺れるかも! シートベルトをしっかり締めて!」

穂乃果「あっ、う、うん!」カチャカチャ

ガタガタ グラグラ

海未「これが少々ですか? かなり揺れてるんじゃあ」

ことり「この程度なら心配ないよ。もっとひどいのはざらにあるからね」






.......ガタン

...............ガコン






穂乃果「・・・・・・」

穂乃果「・・・・・・・・・・・」ソワソワ

穂乃果「・・・・・・・・・・・・・・・」ソワソワソワ


穂乃果「・・・・・・・」窓開け、チラッ



ビュオ-


ビュオ-


ビュオ-











ピザデブ脚付きオンデンザメ「バァ」






穂乃果「!!!!?!?!?!」ガタガタン!

海未「穂乃果?」

穂乃果「いるいる! やっぱり!! いる!! 飛行機の羽に乗ってるうう!! 見たでしょ!!!」

海未「なんのことです?」

穂乃果「サメ!!! サメだよ!!! 私達を追ってきたんだ!!!! あれを見て!!」

海未「はぁ? 何言ってるんですか」

穂乃果「いるの! ほら、窓の外見て! いるから!!!!! ほら!!!!」グイグイッ

海未「ちょ、ちょっと、そんなに引っ張らないでください」



ビュオ-

ビュオ-

ビュオ-



海未「何にも見えないじゃないですか」

穂乃果「本当にいるんだって!!!」

ことり「落ち着いて、乱気流なんてよくあることだから」

海未「これ以上騒がれると不安になります。やめてくださいね」パッ

穂乃果「うっ、うぅ・・・・・・・・分かった・・・ごめん・・・大丈夫・・・」

穂乃果「・・・・」


穂乃果「・・・・・・・・」



穂乃果「・・・・・・・・・・・・・」チラッ
 

ビュオ-

ビュオ-

ビュオ-

ピカッ ゴロゴロピシャーン












            ~雲の中~



  サメの大群「「「「「「グォォォォオオ・・・・・・・・」」」」」」








穂乃果「あわわわわわわわわわわわ・・・・」ガタガタ




ビタァァン!!!


このほのうみ「?!?!?!??!?」ビックッ



ピザデブ脚付きオンデンザメ「バォオオオ!!」アグアグ


穂乃果「ほらあ!! いたでしょおお!!!! 台風の風に乗ってサメが追ってきたんだよお!!!!」

海未「そんなバカなあ?! サメが空を飛ぶわけ・・・」

穂乃果「海未ちゃんがさっき『こっちには大空を飛ぶことりがいるんですーっ!! 悔しかったら飛んで追ってきやがれってんですぅ海洋生物―!!』って煽るからだよお!」

海未「ぐぬぬ!」



プロペラ <ブルルルル

ピザデブ脚付きオンデンザメ「バウ?」グググ

プロペラ <ブルルルル

ピザデブ脚付きオンデンザメ「バァァァアア!?」吸い込まれ

プロペラ <ブルルルル、ガッ!!! ガガガガガ


ことほのうみ「!?!?!??!」


ザシュザシュザシュザジャシュ

ピザデブ脚付きオンデンザメのミンチ「」バラバラ~

ボカァン!


穂乃果「エンジンにサメが巻き込まれて爆発したあ?!」

海未「シャークストライクです!!」




ジジッ

ことり「メーデー! メーデー! メーデー! 第2エンジンを失いました! 緊急着陸を要請! 現在2万フィートまで降下中!」




ジジッ

無線『こちら種子島空港管制室。緊急着陸を許可します』



海未「んんんっ?! ちょっと待ってください! 今種子島と言いましたか?! この飛行機は鳥取から東京に向かって飛んでいたはずですよね!? 方向が全然違いますけどなんで?!」

ことり「分かんない!!!!!!」

海未「そうですか!!!!!!!!!!!」




     .....ヒュルルル


ヒョロガリ脚付きカスザメ「ゴォォオ!!」

 ヒュルルル ガシャアアン!

ほのうみ「「うわああ! 正面の窓が割れたああ!! サメが入ってくるう!!」」

ヒョロガリ脚付きカスザメ「ゴァ! ゴァッ!!」ガブッガブッ


ことり「うるさいです!」ペシッ

ヒョロガリ脚付きカスザメ「ゴゥッ!? ゴ、ゴォ~~~―――----・・・・.........」ヒュルルル~~・・・・

穂乃果「WAO・・・」

海未「やりますねぇ・・・」




ジジッ

ことり「滑走路が見えます! このまま着陸します! 滑走路を開けてください! かなりきつい状況です!!」


ジジッ

無線『了解、消防隊を待機させる』






海未「滑走路が見えてきました! しっ、しかしスピードが速すぎませんか?!」

ことり「わけない、機首を上げて減速するよ」ググググ

海未「着陸装置は?!」

ことり「うん、出したよ」

ビーッ! ビーッ!

海未「警報が・・・!! このままじゃ失速します! 機首を下げてください!!!」

ことり「速度350、330、320、295、280・・・・」

海未「は、早く機首を下げてっ・・・!!」


ことり「・・・・そろそろ下げるとするか」グイーッ...




ギューン!

ガタガタガタガタガタガタ

ドゴゴゴン!! ガッ

ガガガガガガガガ

ヂュィィィィィィ!!



ことり「んっ! くぅ!」ググググ

ほのうみ「「あわわわわわわ」」抱き合い



ガガガガガガガガガガ ガ ガ ガ ガ ガ 

ガガガガガガーン・・・・・



プシュー・・・・・・・・・・・・・





ことり「はぁっ・・・・はぁ・・・あはは・・・」クタッ


海未「大丈夫ですかことり?! 生きてますか?!!」

ことり「死んでんじゃない・・・・・・」

海未「生きてますよ!」

穂乃果「あっ?! 落ち着いてられないよ! 台風に乗ったサメがこっちに降ってきそう!!」

海未「いけません! 早く逃げないと!!」


ドタドタ



---------------
種子島空港 滑走路


消防隊員A「おーい! 大丈夫かあ!」

海未「私たちは大丈夫ですから、早くここから逃げてください! 空からサメが降ってきます!」

消防隊員B「空からサメぇ? ガハハハハ!www 何言ってんだ、空からサメなんてありえなi―――」


ヒュルルルルル



セクシー脚付きドチザメ「アーン」バクッ



 /隊員B「」

消防隊員A「あっ、え・・・? お、おいっ・・・? お前、あっ、あっ、頭が・・・・????」呆然






 /隊員B「」 首から血ブシャ ドターン


海未「くっ! 全員なにか武器を持ってください!」ショットガン構え

穂乃果「よし!」バッド構え

ことり「うん!」丸椅子構え


海未「ほら! あなたもいつまでも突っ立ってないで!」ビンタ

消防隊員A「あっ、お、おう」

海未「武器を持ってください! 銃とかないんですか?!」

消防隊員A「はあ?! 何言ってんだここは日本だぞ! 銃刀法なめんな銃なんてあるわけねえだろう! あっ、ロケットランチャーならあったわ」

ヒュルルルル

穂乃果「うわわわわ! たくさんサメが降ってくるよお!!!」

海未「ああもうなんでもいいですから撃ちまくってください!!!」ガシャコン

消防隊員A「ちぃっ!!」ロケットランチャー構え

ショットガン < ズドーン

ロケットランチャー < バシューン



ボカーン!


サメ×10「グァァァアア!」爆散


海未「ほう、やりますね。どこで使い方を習ったんです?」ガシャコン

消防隊員A「説明書を読んだのさ!」スコン


ズドーン

バシューン


ボカーン!





ヒュルルルル

消防隊員A「数が多すぎて全部は倒しきれない!! 何匹かは落ちてくるぞ!!」

海未「穂乃果! ことり! 頼みます!」

穂乃果「任せて!!」

穂乃果「さあここで穂乃果選手の打席です。大きく振りかぶってぇ・・・!!」グググッ



すね毛脚付きヨシキリザメ「ハァアン!」ヒュルル




穂乃果「第一球! 外角一杯! カッキーン! 打ったー! ホームラーン!!」ブゥン

すね毛脚付きヨシキリザメ「ハァァン?www」ケロッ
シュタ

穂乃果「・・・とはいかないかぁ!!」

穂乃果「小手っ! 胴っ!」バシバシ

すね毛脚付きヨシキリザメ「ハァッ!? ハグッ!!?」クラクラ





ムキムキ脚付きイタチザメ「グフフッ!」ヒュルル シュタ


ことり「こうですか?! こうですか?!」丸椅子でバコンバコン

ムキムキ脚付きイタチザメ「グフッ フゥ・・・」パタリ

ことり「やりましたっ!」





穂乃果「胸っ!」バシッ

すね毛脚付きヨシキリザメ「ハグッ!?」グラッ


穂乃果「突きっ!」シュッ

すね毛脚付きヨシキリザメ「ハフッ・・・・・!」サッ

穂乃果「?! 避けられた?!」

すね毛脚付きヨシキリザメ「ハッフゥウウン!!!」ピョ~ン

穂乃果「わっ?! 飛びかかってきたあ!!!!」

すね毛脚付きヨシキリザメ「ア~―――・・・・」大口クパァ

穂乃果「うわああああ!!! もうダメだああ!!」頭抑え





ことり「あなたに届け! あなたに届け!」丸椅子でバコンバコン

すね毛脚付きヨシキリザメ「ハァッ?! アッ・・・・フゥゥン・・・」バタリ

穂乃果「・・・・おっ? おお! やった! やったよことりちゃん!」
 
ことほの「「いえーい!!」」ハイタッチ




消防隊員A「大分数が減ってきたぞ!」スコン バシューン

海未「もう一息です!! がんばってください!!」ガシャコン ズドーン





                          ヒタ





消防隊員A「なんだなんだ、どいつもこいつも大したことねえなあ!!」スコン バシューン

海未「ふっ・・・ハッーハッハッハッハ!  もっと骨のある奴はいないんですかねえ! 蚊を落とすより簡単で退屈なんですよお! ハッハー!」ガシャコン ズドーン

穂乃果「ファイトだよっ!」

ことり「ふぁいと~~~!!」



       ヒタ   ヒタ



消防隊員A「おらおらぁ!!」スコン バシューン

海未「まだまだいきますよお・・・・・・・・・・・  !!!?」ゾクリ



      ヒタヒタ



消防隊員A「んっ?! どうした、もっと撃てるだろ?!」スコン バシューン

海未「な、なんですか・・・このプレッシャーは・・・?!」ゾクゾゾク

ことほの「「うみちゃん・・・?」」



  ヒタヒタヒタヒタ



海未「!!!!?」ゾクゾクゾクッ!

海未「な、何か来ます!!」キョロキョロ

穂乃果「なにかっ・・・?」



ヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタ



ことり「あっ! あっち! 遠い所からだけど一匹サメさんがこっちに来るよっ!!」

消防隊員A「あらかたは撃ち落としたぜ! 後はあいつくらいだな」スコン


海未「あっ、ああ!! あいつです! あいつは何か違います!! 気を付けてください!!」

穂乃果「うわわっ?! 何あのサメ?! 自動車並みに滅茶苦茶走るのが速いんだけど!?!? 一気に距離を詰めてくる?!」

消防隊員A「なにびびってんだ! どんなに凄かろうがたかが一匹だろう! このロケットランチャーでボールを吹っ飛ばしてやらぁ!!」バシューン 

海未「ええい! ままよ!」ガシャコン ズドーン



ボカーン!



消防隊員A「やったか?!」 


モクモクモク.....








サッ サッ



消防隊員A「なっっっにぃぃぃい?!」

ことり「えっぇぇえぇぇぇっっっ?!」

穂乃果「爆風と散弾を華麗に避けたああ!? しかもあの滅茶苦茶速いスピードを全く緩めることなく!!!」

海未「ああ・・・やっぱりあのサメは他のサメとは明らかに違います・・・! オーラが半端じゃありません! なんであんなサメが・・・?!」

穂乃果「海未ちゃんがさっき『もっと骨のある奴はいないんですかねえ! 蚊を落とすより簡単で退屈なんですよお!』って煽るからだよお!!」

海未「ぐぬぬ!」

穂乃果「わっ! くっ来るっ?!!?」








カンチェラーラ脚付きアオザメ「ガハハハハ!」ヒタヒタヒタヒタヒタヒタ






海未「いっ、異次元の脚を持ってます・・・!! とてもじゃないですがあんなのに敵いません・・・・!」

消防隊員A「だ、ダメだっ! こんなに近づかれたらロケットランチャーは使えない!」

海未「散弾も当たりません・・・・・・あのスピードでは当然逃げる事もできません・・・・。もう終わりです・・・・ううっ・・・」ガクッ

ことり「あっ/// まけみちゅんだ・・・・///」キュン




穂乃果「まだだよっ!!」ダッ

穂乃果「やぁーっ! めーっん!!!」ブゥン

カンチェラーラ脚付きアオザメ「ガッハッハッハッハッ!」サッ ヒタヒタヒタヒタヒタヒタ

穂乃果「また避けられたあ!」スカッ

穂乃果「うわっ」ズベッ

穂乃果「んぎゃ」ドテッ



カンチェラーラ脚付きアオザメ「ガハハハア~―――」大口クパァ

海未「あわあ! 食べられちゃいますう!!!」頭抱え





ことり「さらに続きます! さらに続きます!」丸椅子でバコンバコン

カンチェラーラ脚付きアオザメ「ンッガハッ?! ハッ、アガァァア・・・・」グラグラ


ことり「さらに続きますっ!! さらに続きまっすぅぅぅっっ!!!!」丸椅子でバコンバコン

カンチェラーラ脚付きアオザメ「ガッ ア ァァ・・・・」パタリ


ことり「やりましたっ♪」

海未「・・・・えっ? あっ・・・? た、助かったのですか??」

穂乃果「うん! やった!! ことりちゃんの鼻への執拗な丸椅子殴打アタックが決め手となったみたいだねっ!」

海未「ええ! 丸椅子で殴られたら痛いですもんね!!」

ことり「えへへ/// マケミちゅんかわいかった♪」キャルン



ヒュオー



消防隊員A「おいおい、あんまり喜んでもいられないぞ。また風に乗って大軍が来そうだ」

穂乃果「え~!!? もう疲れて戦えないよぉ・・・・」クタ

消防隊員A「みんな! 消防車に乗れ! 宇宙センターまで運んでやる。あそこの防衛は完璧だから安全だろう」

海未「ありがとうございます! お願いします!」







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種子島宇宙センター
総合指令棟 管制室の見学所


穂乃果「わあ、すごい。たくさんコンピュータがあって正面に大きなモニターがある」

海未「宇宙物映画とかでよく見るやつですね。後ろがガラス張りになっていて、外側から一般人が見学できるようになってます」

ことり「あっ、あの画面見て。あれは普通のテレビ番組が見られるみたい」




~~テレビ~~


閣下『フヘハハハハハハハハハ!』

閣下『吾輩はこの時を待っていたぞ! 我がしもべ共よ! 我が分身の声を聞け! そして―――』チラッ

閣下『―――なんだ? ニュースが入ったみたいだ。うむ・・・ニュースを聞け』

パッ

お天気お姉さん『番組の途中ですがニュース速報をお伝えします。世界一サメが生息されていると言われているガラパゴス諸島周辺で発生した大型の低気圧はサメを伴い大きく発達し、日本列島に上陸しました。現在は大阪上空をゆっくり移動中で、予想される降鮫量は1時間で約50mmと非常に激しくなる見込みです。そのため、積鮫量もかなり多くなると思われます』

お天気お姉さん『ここで大阪の現場にいる旗立アナウンサーに中継が繋がっています。旗立さーん』


ビュオー バサバサー

旗立『ハイ! 旗立です! 私は今、大阪市は阿倍野区、あべのハルカスの近くにレポートに来ています! ご覧ください! これが現在の大阪の様子です! ちなみに私は明日結婚式です!』

ビュオー バサバサー



 <ギャアアア!

 <ウワアアア!

 <早く行けえええ!!

 <プッー!!!


お天気お姉さん『お天気が強く荒れているのと共にサメが降っているのがよく見えますね。それと現場はとても混乱しているように見えますが、大丈夫なんですか?』

旗立『非常に危険な状態です! 次々と府民がサメに襲われています! しかも逃げまとう人々の車の渋滞で道路は完全に塞がれてしまい、警察隊や消防隊が思うように前進できていません!』



 < うわあ! なんだあれはああ!?

 < ひええええ!






お天気お姉さん『んっ? 旗立さん。後ろの方に何か・・・・』

旗立『後ろ?』クルッ



ビュオー バサバサー


たくさんのサメ「ガブッガブッ」



旗立『あ、あれは・・・なんでしょうか!? サメがサメに噛みついています! サメがサメに噛みついています! 共食いでしょうか?!』

お天気お姉さん『い、いえ・・・・なんだか・・・・・・・』

旗立『サメとサメが繋がって・・・・!?』




超たくさんのサメ「ガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブ!!!」





お天気お姉さん&旗立『ああっ!! なんということでしょう!!!』














ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ.....








サメ怪獣「コホォォォォォォォー・・・・・・・・・・・」  


















旗立『サメ怪獣です!! サメ怪獣が現れました!!! サメ同士が噛みつき合体して超巨大なサメ怪獣になりました!!!!!!!!!!!』

お天気お姉さん『なっ・・・なんと・・・』




サメ怪獣「ギャォォォォォォォォオ オ オ オ オ オ オ オ オ オォォォォォォォォォォォォォォォォヲンヲンヌェア!!!!!!!!!」




パリンパリンパリン!


                  

旗立『うあ!!! すさまじい咆哮です!! ビルや車のガラスが次々と割れています!!!』




サメ怪獣「クゥオホォォォォォォォー・・・・・・・・・・・」 ズシ

ズシン!!!!   ズシン!!!!!!



旗立『ご覧ください!!! 今度は巨大な足音共に歩き出しました!!!』





 < キャアアアアアア!!

 < 助けてくれぇぇええええ!!!!

 < 死にたくなぁぁああい!!!!!

 < ウワアアアアアアアアアアア!!!!!

 < 逃げろおおおおおお!!!!!!



旗立『地獄です!! 恐怖し、泣き叫び、逃げまとう人々! 次々と火が上がる家! 壊されるビル! 積もり続ける瓦礫の山!!! 嵐と共に飛び交うサメ! 闊歩するサメの大群!!! そしてゴジラの如く暴れ回るサメ怪獣!!! もはやここは大阪ではありません!!! 地獄です!!! 地獄絵図がそのまま現実のものとなっております!!!!!』



サメ怪獣「フォホォォォォォォォー・・・・・・・・・・・」 

ズシン!!!!   ズシン!!!!!!




旗立『お、おや? サメ怪獣はどこに向かっているのでしょうか・・・? あの先は―――ああっ!!! 分かりました!!! あべのハルカスです!!! サメ怪獣はあべのハルカスに向かって歩いています!!!! んんっ?! 今度は腕を振り上げています! 一体何をするつもりなんでしょう?!』





サメ怪獣「ガァアアアアアア!!!!!!!!!!!!!」 

ブゥゥゥウウウン!!!



ガゥゥァアシャッッッッッァァァァァァアアアアアアアンンン!!!!!!!!!!




旗立『!!!!??!??!? 一撃!!! 一撃です!!!! 信じられません! 最高の技術で建造された日本一高いビルがたった腕の一振で真っ二つになってしまいました!!!! 』



ビュォォォオオーーーッッッ!!!!



旗立『ワっっっ!?!?!? なんだっ??!! 風がっ?! こ、これはサメ怪獣の振った腕から発生した風でしょうか?!!  物凄い風圧です!!!  車すら吹き飛ばしてしまいそうです!! とてもじゃないですが目も開けてられません!!!』

お天気お姉さん『色々な物が飛ばされ、こちらの画面も何が写っているのか分かりません』

旗立『しょ、少々お待ちくださーい!!!』

ビュオー
バサバサー





ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・


お天気お姉さん『あっ、ようやく画面が晴れてきました―――って、ああ!! 危ない!!!』

旗立『えっ?』

お天気お姉さん『上! 上です! 早く逃げて!!!』

旗立『うえ?』クルリ












~~迫りくるサメ怪獣の足裏~~



旗立『あ』







ズォォォォォ.....







ザザー・・・ 砂嵐







お天気お姉さん『旗立さん! 旗立さーん!  ・・・・・・え、えーっと。・・・・・・・・・・・・い、以上、旗立さんの壮大な引退放送でした。この後は通常の番組を放送致します。それではみなさんまた来週、ごきげんよう!』







穂乃果「うわわわ・・・大阪が大変なことになってる・・・・」

海未「本当に・・・・あんなに滅茶苦茶になってしまって・・・・・」

ことり「ちゅん・・・・」




---------------
種子島宇宙センター
総合指令棟 管制室


隊員「司令官。総理の二つ折りパカパカガラパゴス携帯電話からCメールが届きました」

司令官「・・・・読み上げろ」

隊員「はっ、そのまま読み上げます」


隊員「イェーガーの出動可否を報告せよ。なお、これがサメ怪獣に対して有効な撃滅手段に成りえない場合は、これより米政府に対し核ミサイルによるサメ怪獣迎」

隊員「撃要請を正式に行う。」


隊員「とのことです。字数オーバーでメールが2通に分かれていました」

司令官「・・・サメ怪獣のその後は?」

隊員「あべのハルカスを破壊した後も大阪市の高層ビルを次々と破壊しています」

司令官「・・・・そうか」

隊員「サメ怪獣の目的は一体なんなのでしょうか?」

司令官「まるでバベルの塔だな・・・・」

隊員「バベルの塔? 昔、人々が一丸となって天に届く塔を建設しようとした時、その高慢さに怒った神が塔を破壊し、さらに人々の言語をバラバラにしたとういう、あれですか。ということは、あんなサメ怪獣が神だとおっしゃるのですか・・・?」


司令官「ああ、近年急激に加速しているグローバリズムに対するアンチテーゼなのかもな・・・」

隊員「なるほど、グローバリズムが世界を破壊するなどと言いますが、まさかこういう意味だったとは・・・・」

司令官「うむ・・・・・・」


隊員「・・・・・・・。司令官・・・。総理にはなんと返信しましょう?」

司令官「・・・・」

隊員「司令官・・・」


司令官「・・・・やむを得ない」

隊員「本気ですか司令官?! 大阪に核を落とすとおっしゃるのですか?! そんなことをせずとも、イェーガーだったらあいつを倒せるはずです! それにイェーガーには脚もちゃんと付けたから、完成度は80%じゃなくて100%ですしお寿司! 偉い人も納得なんですよ!!?」

司令官「仕方がないだろう!!」ダンッ

隊員「・・・っ」

司令官「ドリフト適合者がいない限り、どうあがいてもあれはまともに動かせん。だからと言って何もせず、このまま指をくわえて見ていたら、いずれ日本中はサメ怪獣に全て破壊される。これ以上犠牲を増やさないためにも・・・・・・。分かってくれ、一時の感情の迷いで日本全土を壊滅の危機にさらしてはならない、早急な判断が求められているのだ・・・」

隊員「コラテラル・ダメージ・・・というやつですか・・・」


司令官「・・・・・・」

隊員「・・・分かりました。総理に返信しま―――」



「待て」



司令官「むっ?! どうした主任!」

重工主任「もう一度だけ、ドリフト適合者の検索を行おう」

司令官「ドリフト適合者の検索・・・か。今まで何年もかけて、さらに世界中にまで検索範囲を広げて探し続けたではないか。それでも見つからなかったのだから、今さらまたやった所で同じ結果になるのは目に見えているが」

重工主任「総理に返事をするのは、もう一度検索をしてからでも、遅くはあるまい」

司令官「・・・・そうだな、何もやらないよりはましだろう。最後の悪あがきだ。時間が許す限りやってみよう。おい、コンピューターに検索させろ」

隊員「はっ! ドリフト適合者の検索を開始します」

コンピューター「ピピピ ドリフト テキゴウシャ ケンサク ケンサクゥ!」


司令官「ドリフト・・・。イェーガーの操縦は一人では神経の負担が大きすぎるので、三人で操縦の負担を分ける方式とした」


隊員「はい。三人の意識をシンクロさせてマシンに伝達するシステムがドリフトです。ただし、その三人はただの寄せ集めの三人では不十分です。お互いに強い信頼関係で結ばれていないと十分なシンクロ率に達しないのと、なにより戦闘をするのだから、戦闘能力が高い人間である必要があります」

司令官「ああ、その通りだ。だから、理想としては、お家が同じ通りにあって―――お母さん同士も幼馴染で、本当はおなかの中にいるときからのご近所さんで、お腹にいる頃からのスーパー幼馴染で。今もしょっちゅう喧嘩する程仲が良くて、本当に喧嘩しちゃってもすぐに仲直りして、その日の終わりには銭湯に行っておっぱいをワシワシしたりする、ついでに剣道とかやってて・・・そんな三人組がいればなんだがなあ・・・・」

隊員「はっはっはっ。何を欲張ってるんですか。そんな三人組、都合良くいるわけ―――」


コンピューター「ピピピ ハッケン ハッケン!」


司令官&隊員「「なんだとぉ?!!!?!?!?!」」ガタン!


コンピューター「スーパー オサナナジミ サンニングミ ハッケン!」


司令官「うっそだろおまえ!!!!!! 今までさんざん探し続けて、なんで見つからなかったんだあ!!!!!!!!!?」

コンピューター「ナンカ ネムカッタ」

司令官「ああもうそんなことはどうでもいい!!!!!!!!! 場所はどこだ?!!!!!!!!!」

コンピューター「アッチ アッチ アソコニイルヨ」

司令官「なにぃ?!! そんな近くにいるか!!!?!??!」クルッ




---------------
管制室の見学所


穂乃果「おーい。あっちに自販機あったからジュース買ってきたよー」

海未「ありがとうございます」

ことり「ありがと~。喉乾いてたんだ」

 ※ 実際は飲食禁止エリアです!

穂乃果「はい、海未ちゃん、ラムネだよ」

海未「おっ、いいですね~。ちょうど炭酸が飲みたいと思ってたんですよ」

穂乃果「はい、ことりちゃん。アイスティーしかなかったんだけどいいかな?」

ことり「うん」

穂乃果「穂乃果はイチゴパンシールジュース水泳味を飲むよ」


海未「おや? 管制室の皆さんがこっちを見ていますね。何かあったのでしょうか」クイッ ゴクゴク





---------------
管制室


司令官「あの三人かあ?!」

コンピューター「イエス! イエス! スーパー オサナナジミ ノ サンニングミ ナカヨシ コヨシ マチガイナシ!」

隊員「おおっ・・・あっ! いえ、しっ、しかし! ドリフト以前に彼女らはまだ若すぎではありませんか?! なにより、民間人では・・・?」

司令官「あ、ああ、確かにそうだな・・・。まだ子供じゃないか・・・・。いくらなんでも、ただの子供三人に大阪の運命を託す・・・そんな重責を押し付けるのはバカげている―――」

ダンッ!

司令官「!?」ビクッ

重工主任「人口266万の都市を守れるのは我々しか残っていない!」

司令官「・・・・・」

重工主任「選択肢は二つ! ここでおとなしく待つか、それとも彼女たちを使ってバカなことをするかだ・・・・・!」




隊員「・・・・・・・・・」


司令官「・・・・・・・・・・・・・ちぃっ!」バンッ!


隊員「司令官?」



司令官「おい!!!! 館内スピーカのマイクを寄越せ!!!! 音量はMAXだ!!!!」

隊員「はっ、はい!」ガチャガチャ




---------------
管制室の見学所


ことほのうみ「んく、んく」ゴクゴク


館内スピーカー『おい!!!!!! そこのホモJK三人衆!!!!!!!!!!!!!』キーン


海未「んぐぅ?!?!?!」ビックリ ブシャア

穂乃果「うへぇ・・・」ベットリ

ことり「んくんく」ベットリ ペロペロ


館内スピーカー『今すぐに大型ロケット整備組立棟へ行け!!!!!!!!! 今!!! すぐに!!! だ!!!!! Right nowだ!!!!!!!!』キーン キーン


海未「もう、なんなんですか今のは・・・ハウリングして何を言ってるのか全然聞き取れませんでしたよ」フキフキ

穂乃果「むぐ」フカレフカレ

ことり「すんすん」フカレフカレ


ドタバタ








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種子島 宇宙センター
大型ロケット整備組立棟


 ~ ♪BGM さくらさくら ~


穂乃果「わあ、すっごい! 大きい箱みたいな建物!」

ことり「壁全体がゆっくり横に動いてる?」

重工主任「壁じゃなくて扉だ。高さ67.46m、幅26.95m、厚さ2.5m、重さ400t。世界一デカい扉だ。全部開くのに10分かかる」

海未「中に何があるんです?」

重工主任「怪物を倒すための怪物。通称イェーガーと呼ばれる、巨大人型戦闘ロボットだ」

穂乃果「戦うでっかいロボットがあるの?! がんだむみたいなやつ?」

重工主任「ああ。正確には鉄人28号をモデルに設計しているが」



海未「はあ・・・。それで私達は何故ここに連れてこられたのですか?」

重工主任「それは―――」

司令官「まて、ここから先は責任者である私が説明しよう」

重工主任「・・・・・」


司令官「君たちに頼みたい役目がある。至って単純なことだ。君たちがイェーガーを操縦し、今大阪で暴れているサメ怪獣の元へと行き、これを撃滅してもらいたい」


ことほのうみ「・・・・・・」


ことほのうみ「「「えええっ?!?!」」」


司令官「ははは、元気があっていいなあ」


海未「何の冗談を言ってるんですかあなたは?!」

穂乃果「なんで穂乃果達なの!? もっとちゃんとした人がいるでしょお!」

海未「そうですよ! 自衛隊は?! それにこういう時のための日米安全保障条約だってあるはずです! アメリカ軍は?!」

ことり「ちゅん・・・・」


司令官「ああ、君の言ったことは至極まともだ。現に陸・海・空自衛隊、及び米軍はサメ怪獣に対し、既にミサイルや爆弾といった既存の兵器を使っての総攻撃を開始している。しかし、煙に包まれる奴を見ながら “『やったか?!』→やってない” を、もう三回くらいやってる。だから、イェーガーのような既存の発想に囚われない全く新しい兵器を出さなければ埒が明かんのだ」

穂乃果「そんな・・・・」

海未「ですから、そのイェーガーを操縦するのがなんで私達なのですか?」

司令官「ドリフト適合者が君たち以外に見つからないからだ」

海未「ドリフト? 草案のことですか?」


司令官「それはドラフト。ドリフトとはイェーガーの革新的OS。戦闘機の神経操縦システムを応用したものだ。パイロットの神経とマシンを繋げ、パイロットの動きをそのままマシンに伝達する。しかし、このドリフトは一人で行うと神経への負担が大きいので、負担を三人で分けなければならない。ドリフトに成功すれば、三人の神経と意識は同調される。記憶が溶けあい、心身一体となる。つながりが深い程―――」


司令官「強くなれる!!」ババン


穂乃果「ほえぇ・・・・・・?」ポカーン

海未(・・・・・記憶が?)ピクッ

ことり(・・・・溶け合う?)ピクッ


司令官(なんだ、こいつら変な表情して、ちゃんと俺の話を理解してんのか?)


司令官「コホン 要はイェーガーを操縦できるのは、互いに信頼し合っている三人組に限られると言うことだ。それに戦闘能力も高くなければならない」

司令官「そこで君たちだ。確認だが君たちは、仲が良いか? 互いに信頼しあっているか?」


穂乃果「えっ? あ、それはもちろん!」

海未「ええ、確かに私達3人は母親同士も仲が良く―――」

穂乃果「幼稚園も小学校も中学校も高校もぜーんぶ一緒に通ってるので―――」

ことり「穂乃果ちゃんと海未ちゃんは幼馴染なんです。小さいころからいつも一緒♪」

穂乃果「スーパー幼馴染ですっ!」


司令官「素晴らしい! もう一つは戦闘能力だ。どうだ? 君たちには武道等の心得などあるか?」

穂乃果「うん! 穂乃果は東京の剣道大会で優勝したことあるよ!」

司令官「ほう! 剣道か! それはいいな!」

海未「私は、父が武道家で実家は道場をやっています。その関係で剣道、弓道、薙刀、空手、古武術などを少々・・・」

司令官「なんとっ?! そんなにたくさんの武道に精通しているのか!! エクセレント!  完璧だ!! そっちの君はどうだ?! やっぱり剣道かっ?!!」ワクワク

ことり「あ、え、えっと、あの、その、わ、私は、剣道―――」

司令官「そうか! やっぱり剣道か!!」ウキウキ

ことり「―――の試合の応援をいつもやっています・・・穂乃果ちゃんと海未ちゃんの・・・・。私自身の特技は裁縫です・・・」

司令官「裁縫か! それはすごっ―――・・・・んっ? 裁縫・・・?」

隊員「・・・・・」

重工主任「・・・・・」


ことり「えっへへ・・・・」モジモジ

司令官「・・・・・・まあ、いい」




ガウーン・・・・



司令官「むっ。ロケット組立整備棟の扉が開き切ったな。さあ、見るがいい! あれがイェーガーだ!」



ズォォォ..... 



ことほのうみ「「「ほわああ・・・」」」 見上げ


重工主任「全高79メートル、重量1980トン。機体は鋼鉄製、関節部エンジンは40基、ハイパー・トルク稼働、流動シナプス・システム装備。動力源は、ダブルコアアルコールリアクター。燃料は16000リットルの新潟県産の純米大吟醸だ。また、パイロット支援システムとして、ハタキ―と呼ばれるAIを搭載している」


ことほのうみ「・・・・・」ゴクリ

司令官「さあ、どうだ、こいつに乗ってサメ怪獣と戦ってくれるか?」


穂乃果「ううーん・・・」

海未「急に言われてもですねえ・・・」

ことり「・・・・・・」


司令官「急か・・・。確かにそうだな。すまないと思っている。だが、我々も後が無く、更に時間が迫っており、かなり焦っているのだ。今の状況をシン・ゴジラに例えるなら、ヤシオリ作戦を目前に控えている所なのだ」

海未「・・・・ヤシオリ作戦に使われた特殊建機の操縦が、私達にしかできない・・・と」

重工主任「君は聡明な女性のようだ。であれば、何をすべきか分かるだろう」

海未「っ・・・」

司令官「そんな下品な言い方はやめたまえ!!」

重工主任「・・・・」

司令官「失礼した。そこのクソオヤジの言った事は気にしないでほしい」

司令官「あくまで私は君たちに任意の協力を頼んでいるだけだ。君たちは民間人である以上、我々に強制力はない。従って、本当にサメ怪獣と戦うかどうかは君たちの意思を尊重するし、また、仮にサメ怪獣と戦うことを選択してくれたとして、それで敗れたとしても君たちには何の責任も無い」


穂乃果「・・・・・・うう、そういわれてもぉ・・・」


穂乃果「・・・・・・・」チラッ


海未「・・・・・・・」コクン

ことり「・・・・・・」コクン


穂乃果「・・・・・・」コクン

穂乃果「・・・・・・・あのう。悪いとは思いますが、やっぱり怖いし、私達は協力できなi―――」



司令官「ちなみにだがっ」



穂乃果「?!」ビクッ





司令官「あのイェーガーが戦えない場合、サメ怪獣の撃滅には核ミサイルが使用される」

ことほのうみ「!!!?」


司令官「・・・・・・」後ろ向き

ことほのうみ「・・・・??」オロオロ


司令官「・・・・・・」テクテク 数歩離れ

司令官「71年前、広島と長崎で何が起きたか・・・」ボソボソ ← 小声だがよく聞こえる声

ことほのうみ「!!!!」


司令官「ヤシオリ作戦と言ったのは、そういう意味なんだ」ボソボソ

ことほのうみ「・・・・・」フルフル


司令官「・・・・・・・。はぁ、大阪市民226万人の中には女子高生は何人いるだろうなぁ」ボソボソ

ことほのうみ「・・・・・!」


司令官「きっと彼女らは普通に学校に行って、普通に勉強して、普通に友達と遊んで、普通に部活動をやって、普通に剣道をやって、普通に裁縫している。そんな毎日を送っている子達はどれくらいいるだろうなぁ・・・?」ボソボソ

ことほのうみ「「「・・・・・うっ、うっ」」」ナミダメ


司令官「・・・・・・・」チラッチラッ

隊員&重工主任(こんのクソオヤジが・・・・)





ことほのうみ「「「・・・・・うぅ」」」ナミダメ


穂乃果「ぐすっ・・・」フルフル

穂乃果「・・・・・・・!」キッ


穂乃果「私! やります!」


ことうみ「!?」

司令官「本当か?!!!」クワッ

重工主任「・・・その言葉に偽りはないな?」



穂乃果「・・・・私達、スクールアイドルをやってるんです。そんな私達の先輩が教えてくれたことがあります―――

  “アイドルっていうのは笑顔を見せる仕事じゃない、笑顔にさせる仕事!”

だから、みんなを笑顔にするために、私はやります! だって、私スクールアイドルだもん! スクールアイドルなんだから世界の一つや二つを救えなかったら恥ずかしいです!!! だってスクールアイドルだから! 私やる! やるったらやる!! うん!!!」



隊員「ええ子や・・・」ホロリ

司令官「そうか! 君たちはスクールアイドルだったのか! なら勝ったも同然だな!」

重工主任「・・・・そっちの二人はどうなんだ?」


海未「ぬ゙ぅ?!」ビク

ことり「ぴぃっ?!」ビク


司令官「あ、ああそうだった。イェーガーは三人でないと操縦できないんだ。君たちの意思を聞かせてくれ」

海未「あ、あの・・・・。その前に一つ質問なんですが・・・」

司令官「なんだね」


海未「先ほど、ドリフトで記憶が溶けあうとおっしゃっていましたが、一体どういう・・・?」

司令官「お互い生まれてから今日までの記憶が共有されるという意味だ。だから、相手のあ~んなこと↑/// や、 そ~んなこと↑↑/// まで知ったり知られちゃったりするかもぉ~? なぁんちゃって」

ことり「・・・・」

海未「・・・・・そ、そうですか」



穂乃果「大丈夫だよ!!」キラキラ

海未「ほ、ほのか?!」

穂乃果「私、ことりちゃんと海未ちゃんに隠してることなんて何にもないよ! だって私達、ずっと一緒に育ってきたんだよ!」キラキラ


海未「そ、そうですね・・・」汗タラァ

ことり「う、うん・・・」汗タラァ


穂乃果「お母さんのお腹にいる頃からのスーパー幼馴染だもん! 隠し事なんてできないもんねっ! だから、ことりちゃん! 海未ちゃん! 一緒にやろう! 私達ならできる!」キラキラ


海未「え、ええ・・・、しかし、あ、あのですね・・・」汗ダラダラ

ことり「う、うん・・・ちょっと、あの、そのね?」汗ダラダラ


穂乃果「ことりちゃん・・・? 海未ちゃん・・・・・?」ドヨッ


海未「・・・・・」汗ダラダラ

ことり「・・・・・」汗ダラダラ



穂乃果「・・・・・・穂乃果じゃだめなの?」ウルッ


海未「あっ! いえっ! だめとかだめじゃないとかそういう・・・・」汗ダラダラ アタフタ

ことり「そ、そう! だめって訳じゃないニョヨッ!」汗ダラダラ アタフタ



穂乃果「どうして・・・・? 私達、今までずっと一緒だったのに・・・。この先もずっとずっと一緒にいようって約束したのに・・・。ことりちゃん・・・海未ちゃん・・・」ウルウル


海未「うっ・・・・・。んん・・・・・はぁ・・・・。もう、ずるいですよ、穂乃果・・・」

ことり「・・・・・う、うん・・・。穂乃果ちゃんの言う通りだよ。ことり、穂乃果ちゃんが選ぶ道なら、どこへでも」


穂乃果「・・・・!!!」パァ

ガバッ

穂乃果「海未ちゃん! ことりちゃん!! だーいすき!!! ぎゅううう!」モッギュー

海未「きゃ・・・。もうっ//」ギュ

ことり「ぎゅ、ぎゅううう・・・・・/// 」ギュ



司令官「・・・・ありがとう、決断をしてくれて。さて! 時間が惜しい! さっそくドリフトスーツを装着してイェーガーのコックピットに向かってくれ!」

重工主任「私が案内しよう。ついて来い」


ことほのうみ「「「はいっ!」」」


テクテク....




司令官「さて、我々は管制室に戻るか」

隊員「・・・・あの、司令官。一つ気になることが」

司令官「・・・・・・・南君か?」

隊員「ええ・・・。確かにあの三人はスーパー幼馴染同士で、信頼関係があると言う点では随一です。ドリフトの成功率はかなり高いでしょう。そしてもう一つ重要な要素である戦闘面ですが、高坂穂乃果は剣道、園田海未はあらゆる武道に精通していると言っていました。ですので、この二人は戦闘面に置いても大いに期待が持てます」

司令官「・・・・・・・・」

隊員「ですがもう一人は・・・・・・・・」

司令官「・・・・・・・・」

隊員「ドリフトができ、イェーガーを動かせたとしても、実際に戦闘になったら、南ことりは高坂穂乃果・園田海未の戦闘センスに付いていけず、戦闘時の動きに支障をきたす可能性があります」

司令官「・・・・・・・・」


隊員「・・・・・・イェーガーは、雀の涙のような開発予算でようやく作り上げたんです。にも拘わらず、もしサメ怪獣に敗れるようなことがあったら、偉い人達はこれ幸いと言わんばかりに、今後の開発予算を大幅に減額し、自然と我々の開発力は失われるでしょう」

司令官「・・・・・・・・」

隊員「・・・間違っているのは分かりますが、そんなことになるくらいなら、やはり核に頼った方が良かったのではないかとさえ、考えてしまうのです。・・・・・・南ことりが剣道さえできればイェーガーは間違いなく勝てるのに・・・。なんなんですか裁縫って・・・! そんなの戦いの中でなんの役に立つと言うのですか!!」

司令官「・・・・・・・南君のせいにするはのやめたまえ。それに、出撃させなかったらさせなかったで、偉い人達は『こういう時のためのイェーガーだったんじゃないのか、失望した』などと言って、どの道予算を削られるのは免れん。しかし、今はそんなことどうでもいい。一人でも多くの人命を救うことに全力を尽くさねばならん。そのために、どんな小さな可能性であろうと我々はそれに賭けなければならない」

隊員「もちろんそうです! 私だって保身や利権欲しさのために言ってるんじゃありません! しかしですね、我々には後が無いんです。開発力が失われると言うことは、子供達の“夢”が失われるということです。それはつまり―――」

司令官「それ以上言うな! 賽は投げられたのだ! 何があろうと責任は俺が取る! ・・・・・・・ふぅ、このセリフ一度は言ってみたかったんだよな♪」

隊員「・・・・・・さいですか」




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イェーガー
コックピット


ガシャガシャ

穂乃果「ううっ、このスーツ、ゴツゴツして、固くて、歩きにくい・・・」ゴテゴテ

ことり「可愛くない・・・スカートがいい・・・」ゴテゴテ



「ああー、今日締め切りの2曲あったなあ」



穂乃果「あれ? 私達以外にパイロットがいるの?」

司令官『いや、今のはAIのハタキ―だ』

穂乃果「司令官さん?」

司令官『ああ、これからは無線で指示をする。おいハタキ―、ドリフト候補者を連れて来たからちゃんとやれよ』


ハタキー「あらー? あらあら、可愛い女の子三人だこと。本当にヤっていいの?」


穂乃果「?」

ことり「・・・・・」

海未「あの・・・なんでこんな下品な事を言うんですかこのAIは・・・?」

司令官『ユーモアのレベルを100%に設定しているからな、それでウケを狙ってる』

海未「60%に下げてください」

司令官『・・・・・シクロナイズ開始』

ハタキー「パイロットをシンクロナイズ」


司令官『さて、いよいよだ。これからドリフトを開始し、君たちの神経をイェーガーに同調させる。いいか、“ウサギ”を追うな。“ウサギ”とはパイロット三人の記憶だ。“ウサギ”を深追いしすぎると抜け出せなくなる。記憶を気にするな。同調を乱さないよう心を静かに』


穂乃果「分かりました!」

海未「無心・・・無心・・・」

ことり「・・・・」無表情


ハタキー「ブレイン・ハンドシェイクを開始します」


シュパ!



・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
.。oOo。.:*:.。oOo。.:*:.。oOo。.:*:.。oOo。.


ぼやぁ・・・





ことり《・・・・・・ふわぁ?》

ことり《なにこれぇ・・・? ぷわぷわぁ・・・》



『やっぱりことりだ』



ことり《・・・・えっ?》



『う、うみちゃん?」オドオド

『ぷっ、あははは。なにをそんなにおびえているんですか。わたしです、うみです。あやしいフシンシャではないですよ』



ことり《小さい頃の、ことりと海未ちゃん・・・?》



ことり『もう、やだ、うみちゃんってば、びっくりさせないでよぅ~。もうすこしで転んじゃうかと思った』

うみ『そんな長いスカートをはいているから、ころぶんです。夏なんだし、ことりは顔がかわいらしんだから、もっとかわいらしいスカートをはけばいいのに。ほら、このくらいひざの上くらいまで』グイッ

ことり『きゃあっ?!」



ことり《思い出した・・・。確かこの時、初めてことりの脚の傷を海未ちゃんに見られたんだっけ》

ことり《それまで嫌な思いをすることが多かった脚の傷だったけど、海未ちゃんや穂乃果ちゃんにまで傷の事を隠すことはないのかなって思って、話したんだ》

ことり《そうしたら、次の日―――》



ほのか『じゃじゃじゃじゃーんっ♪ おはよー、ことりちゃん。見よ! このかわいいフリルを! ほのかとっておきの1枚を持ってきたよ♪』

うみ『ロングにくらべたら、長さは1/3くらいかもしれませんね』



ことり《穂乃果ちゃんが小さいスカートを持ってきてくれた。私、すごく嬉しくって》



ガバッ

ことり『ありがとう! ほのかちゃん! うみちゃん! 私、本当はこういうのずっとずっとはいてみたかったの! 私の気持ちわかってくれて、ありがとう!』ギュウ

ほのか『もっぎゅー』ギュ

うみ『も、もうっ、ことりったら・・・///』



ことり《これは、短いスカートを履くことが好きになった日の記憶。穂乃果ちゃんと海未ちゃんのことがもっともっと好きになった日の記憶》

ことり《・・・ことりの、大切な思い出》





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管制室

隊員「シンクロ率40%! なおも順調に上昇しています!」

司令官「ここからだな・・・。上手くいってくれよ・・・・・!」

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穂乃果『やぁーっ! めぇん!』

ことり『がんばれー!』



海未《・・・・んっ》



 < 一本!

穂乃果『やっぱり、海未ちゃんには全然敵わないや・・・』

海未『クスクス』



海未《剣道着を着た私と穂乃果、チアガールの格好で応援してくれることり・・・。最近はスクールアイドルばかりしていたので、懐かしく感じますね》



穂乃果『私、剣道やめてアイドルになります!』

海未『やめるって、どういうことですか?』

穂乃果『あのね、この前穂乃果、UTX高校のアイドルライブを観て来たんだけど、そのライブがもうすっごい素敵で、かっこよくて、かわいくて―――』

ビュン!

穂乃果『わっ?! わわわわっ』ヘタッ

海未『・・・もう来なくていい!!!』

穂乃果『わっ、わたしはただ、海未ちゃんと一緒にアイドルがやりたくて』

海未『やああーっ!!』ブゥン

穂乃果『ひっ?!』ビクッ

海未『アイドル? やりたければやればいいでしょう。私はそんなものと剣の道を一緒にされたことが不愉快ですっ!!』

穂乃果『う、海未ちゃん・・・』ビクビク

海未『・・・・貴女がそんな人だとは思っていませんでした』



海未《穂乃果とはしょっちゅう喧嘩していました。今も昔も》

海未《でも、どんなに喧嘩しても穂乃果とはずっと一緒でした。生まれる前からの幼馴染で。いつもずっと一緒で・・・》



穂乃果『あ、あれ・・・? こうだっけ・・・』フリフリ

 < 振り付け間違ってね?

 < 何あれUTXの真似? やー、恥ずかしー

 < ダメダメだな。もう行こうぜ

穂乃果『ゼーッ・・・ハーッ・・・こんな・・・こんなはずじゃなかったのに・・・』グスッ

穂乃果『アイドルってこんなに難しいの・・・? 全然だめだよ・・・こんなんじゃ・・・』ポロポロ


海未『穂乃果・・・なんでそんなになってまでアイドルがやりたいのですか・・・・・?』



海未《いつもよきライバルで、いつもよき仲間で、いつもよき友で》

海未《いつも・・・いつも・・・》



海未『・・・・』スタスタ

穂乃果『わっ・・・う、うみちゃん・・・』ビクビク

スッ

穂乃果『えっ・・・?』キョトン

海未『一人で練習しても意味がありませんよ。やるなら三人でやらないと』

穂乃果『うみちゃん・・・・! 一緒にアイドルやってくれるの?!』パァ

海未『・・・・私は大切な友達が困っている時には、何も聞かずに全力で助けるのが剣の道だと思うのです』

穂乃果『うみちゃぁぁん・・・!!』パァッ

穂乃果『えへへっ! 穂乃果のこと、末永くよろしくお願いします♪』



海未《いつも・・・いつも・・・いつまでも》

海未《・・・穂乃果》





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管制室

隊員「シンクロ率80%突破! 今までの最高値です!」

司令官「もう少しだ・・・!!」

----------------------------------------





山田先生『えー、シンナーは各種産業に必要不可欠な有機溶剤ではあるが、これを過度に人が吸ってしまうと、神経を麻痺させて、更には依存をもたらす危険性がある。麻薬や酒みたいなものだと言えば分りやすいか』



穂乃果《んぁ・・・? あれ・・・? これはこの前の保健の授業だ》



山田先生『アタシが若い頃に、バイト中にトイレの個室でこれを吸っているやつがいてなあ。なんかぼーっとしてたよ。恐ろしい事に昔はシンナーをビニール袋に入れてそれを吸うのが流行ってたんだよ。その様がアンパンを食べているみたいだから、シンナーを吸う行為はスラングで “アンパン” とも言われている。だがな、もちろんシンナーを吸う行為は法律で禁止されているから絶対にアンパンするんじゃないぞお前ら』



穂乃果《そうそう。シンナーは危険なんだってこの時知ったんだったなあ》






ことり『はぁ・・・落ち着かない・・・」

ことり『こんな時はあれをやろ・・・」

ガサゴソ




穂乃果《ことりちゃんだ。校舎裏の人気の無い所で何してるんだろう》



ことり『ビニール袋に入れて・・・」

ことり『そして吸い込むっ!」スゥゥウ

ことり『あっはぁぁあああん////」

ことり『脳がトロトロひゅる~//////」トローン



穂乃果《えっ・・えっ・・・? うそ・・・でしょ・・・? あれってアンパンってやつじゃあ・・・?? ことりちゃんが・・・?》ガクガク





----------------------------------------
管制室

隊員「んっ?! シンクロ率の上昇が止まりました!」

司令官「なにっ?!」

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ことり『すぅぅぅぅう!!』

ことり『あっへぁああああん////』

『ことりー!』

ことり『あっへぁぁああ/// あ~? にこちゃん?!』ビクッ

にこ『やめなさい!』バシッ

ことり『ああ!』

にこ『ことり! アンタ自分が何してるか分かってるの?!』

ことり『ああ、ああ・・・・』ガクガク

にこ『・・・・ことり』

ことり『・・・だって、気持ちよくって・・・嫌な事全部忘れられて・・・』

にこ『そんなこと・・・。他にも方法はあるでしょう。こんなものに手を出す前に、なんで私に言わなかったのよ・・・。私じゃなくっても、理事長とか海未とかいるじゃない。なんでよ・・・』

ことり『そんな・・・私・・・・』

にこ『・・・とにかく。今私が見たことは誰にも言わないから、もうこんなことしないって約束して』

ことり『そう・・だよね・・・。私、やめる。この―――』

にこ『そう、それでいいのよ。この―――』


にこ『シンナーを吸うなんて』

ことり『穂乃果ちゃんのパンツを吸うなんて』




にこ『ええ、やくそk―――・・・・はっ? 今なんて?』

ことり『穂乃果ちゃん・・・・』ガサゴソ スッ

にこ『・・・・ぱんつだ。ぱんつが入ってた』

ことり『はぁ・・はぁ・・///』

ガバッ

ことり『やっぱりがまんできないいい! はんむちゅ!! んっ! すぅぅぅぅううんっ! はぁぁあ/// ほにょかちゃぁぁぁあああ///』ハァハァ

にこ『・・・・まあ、その、なんていうか』

ことり『すぅぅぅううう! はぁぁぁああああ///』

にこ『ほどほどにしなさいね』



穂乃果《・・・・・・・》





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イェーガー
コックピット

海未「」

ことり「」

穂乃果「」ピクピク  バチッ

---------------
管制室

ハタキ―「神経同調が乱れました」

司令官「何故だっ?!」

隊員「高坂穂乃果が記憶の奥深くへと意識が沈んでいっているようです!」

司令官「ええいっ! あれほどウサギを追うなと言ったのに!」

----------------------------------------





海未『はぁ・・・落ち着きません・・・』

海未『こんな時はあれをやりましょう・・・』

ガサゴソ



穂乃果《今度は海未ちゃんだ。人気の無い所で何をするつもりなんだろう?》


海未『パンツを降ろして・・・』ヌギッ

海未『そして当てる』ピトッ

海未『んっ////』コスコス

海未『あっ// いいですねぇ///』コスコス




穂乃果《えっ//// ぱ、パンツ脱いで・・・/// き、着替え中なのかな? ご、ごめん見ちゃって―――》

穂乃果《―――んっ? あ、あれっ? ち、違うのかな・・・? 海未ちゃん? 何してるの・・・?》

穂乃果《なにか穴の開いた棒状の物を手に持って、お股にあてがってる》



海未『んっんっ////』コスコス

海未『いいですぅぅう////』コスコス

にこ『うっうみぃ?!?!』

海未『あっ/// んっ/// えっ///? に、にこっっ?!///』ビック

にこ『やっぱりアンタ! うみみくんで、生えてて、性魔獣で、薄い本なのねえ!! 園田ァ!! えんがちょ!!』

海未『なにを言っているんですか! 生えてません! ちゃんと見てくださいよ!!』クパァ

にこ『いやっみたくなっ―――・・・あ、あれ? 生えてない・・・? あ、あら、よく見たらお豆さんは私よりちょっと上の方にあるのね海未・・・///』

海未『なっ?! 何をよく見てるんですか破廉恥ですうう!!』バシーン

にこ『理不尽?!』

にこ『っていうかアンタ、生えてないのに、それ何に使うのよ』

海未『それはですね。このほのりはですね、ココにあてがってですね』スッ

にこ『ほのりって名前が付いてるんかい・・・』

グイッ

コスコス

海未『んっんっ! はぁぁあ/// ほのかぁぁぁあああ///』コスコス

にこ『・・・・あ、ああ・・・そういう使い方・・・』

海未『はぁぁぁああああ///』ハァハァ

にこ『・・・・まあ、その、なんていうか』

海未『貝合わせぇ////』

にこ『ほどほどにしなさいね』



穂乃果《・・・・・・・・・》

穂乃果《・・・・・・・・・》

穂乃果《これって・・・・・・・》



海未《穂乃果・・・見たんですよね・・・》

穂乃果《・・・海未ちゃん、ことりちゃん。これは・・・?》

ことり《あんなことしてて・・・幻滅したよね・・・》

穂乃果《あっ・・・いやっ・・・いやっ! やめて!!》

海未《うっ》ズキッ

ことり《穂乃果ちゃん・・・》グスグス






----------------------------------------
管制室

隊員「んんっ?! シンクロ率80・・・50・・・70・・・10・・・80・・・10・・・・?!」

司令官「なに?! 何故そんなに頻繁に上下するんだ?!」

隊員「恐らく、引き合おうとする意識と、離れようとする意識がせめぎあっているものと思われます!」

ハタキー「百合の迷路に迷い込んでしまったようね」

司令官「そうか・・・。多感な時期だからな・・・やはり無理があったか・・・・・・くっ」ガクッ

----------------------------------------





海未《自分が間違っているとは理解していました。それでもやめられなかったのです・・・》

ことり《うん・・・言い訳にもならないけど・・・》

穂乃果《・・・・海未ちゃんとことりちゃんは、穂乃果のことどう思ってるの・・・?》

海未《・・・かけがえのない存在です》

ことり《穂乃果ちゃんの事は大好き》

穂乃果《そうなんだ・・・。だったらなんで・・・なんでっ―――》

海未《・・・・》

ことり《・・・・》

穂乃果《―――私から離れようとしているのっ?》

海未《・・・穂乃果がそれを望んでいるのではないですか?》

ことり《こんな歪んだ好意を向けられて気持ち悪かったでしょ?》

穂乃果《知らないよそんなの! 私は三人でずっと一緒に居たい! だから私から離れようとしないでよ!》

海未《穂乃果・・・・? あんな私達を見てでもですか・・・?》

ことり《それは本心? それとも同情からくる優しさ?》

穂乃果《何があったって、関係ないよ・・・。だって約束したじゃん。・・・ずっと一緒だよって。あの約束はウソだったの・・・?》

海未《嘘じゃありません!》

ことり《私だって穂乃果ちゃんとずっとに一緒に居たいよ!》

穂乃果《だったら、私から離れないでよ・・・・》

海未《・・・本当に良いのですか? 私のあのような醜い姿を見た後だというのに》

穂乃果《どんなことがあったって、なにがあたって、ずっと一緒にいようねっていう大事な大事な大事な約束は、私は破らない。破りたくない。海未ちゃんは違うの?》

海未《そんなことありません!》

穂乃果《じゃあ、これからもずっと一緒だよ・・・・・ねっ?》

海未《ほのかっ・・・。穂乃果! ほのかぁあ!! そうです!! ですがもう我慢できません!!! 今すぐひとつになりましょう!!》ガバッ

穂乃果《きゃ?! 海未ちゃん?!///》

海未《んっ/// んっ!!///》

ことり《ぴぃ~///》ドキドキ

穂乃果《あっ・・・・んっ/// ほら、ことりちゃんも・・・・///》手差し伸べ

ことり《ぴっ?!》ドキン


海未《んっ・・・ええ。そうです。私達は三人で一つです》手差し伸べ

ことり《!!! うん!!!!》ガバチュン

穂乃果《あっ/// わたしたち・・・ひとつに・・・!》

海未《一つに・・・!》

ことり《ひとつにぃいいー!!》





----------------------------------------
管制室

隊員「なっなんだあ?! 急にシンクロ率が100%に到達しました!!」

司令官「ばかなっ?! なにがあった?! いやなんでもいい! ドリフト成功だ!! やった! ひゃっほぉぉい!」ガッツポ

----------------------------------------





海未《ほのかぁほのかぁほのかぁ////》

穂乃果《あっ、そんな奥までぇ////》

ことり《ほにゅかちゅん/// ほにょかちゅん///》

穂乃果《んっ/// そんな同じとこばっかりぃ///》





----------------------------------------
管制室


ピピピ

隊員「んんっ?!!?」

司令官「なんだ? どうした?!」

隊員「こ、これは・・・?! シンクロ率105%・・・110%・・・・・・?!?!」

司令官「なっ?! 100%を超えただとぉ?!!? そんなことあり得るのか?!」

隊員「それがあり得るようです! シンクロ率なおも上昇中!!」

ハタキ―「んぁぁ! 三人が私の中に入って・・・!」

ハタキ―「入ってき・・・・!」

ハタキ―「入ってきま・・・きま・・・キマシ・・・・・・・・――――」

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穂乃果《こんなっ///》

海未《すごいですぅ///》

ことり《ぴぃ/// ぴぃ///》

ことほのうみ《《《んんんん~~~っっ!!///》》》


 パァアアア.。.:* ☆


ことほのうみ「「「キモチイイイイイイ!!!////」」」ビクビクビックン





ハタキー「キマシタワー(n‘∀‘)η゚・*゚・*・゜゚・*:.。..。.:*・゜:*・゜゚・*☆♀×♀×♀☆.。.:*・゜」





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管制室


ピー!

ハタキ―「キャリブレーションコンプリート。 起動準備整いました」

司令官「よしきた!!! シンクロ率は何%になった?!」

隊員「120%です!! ・・・んっ?! い、いや・・・違う・・・! 計器を読み間違えました!!!」

司令官「なにっ?!」

隊員「シンクロ率は―――」



隊員「1200%だああああ!!!!!!!!!」



重工主任「!?」ガタンッ

司令官「なんだとお?! こいつらは三人集まると10倍以上の力を出せると言うのかあ!!」






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コックピット


穂乃果「はっ・・・はっ・・・ふふっ。上手くいったみたいだね」

海未「ふっ・・・はっ・・・。当たり前です」

ことり「ふっ・・・ふぇ・・・・んふっ。すごいね、今のこの感覚。海未ちゃんと穂乃果ちゃんの考えていることが全部分かるよ」

穂乃果「本当にすごい・・・! それに今ならロボットの腕も脚も全部自分の思う通りに動かせる気がする・・・!」

司令官『こちら管制室だ。とりえあずドリフトは成功だ。気分はどうだね』

穂乃果「うん! すごくいいよ!」

司令官『それはよかった。やっぱり君たちは私が見込んだだけのことはある。早速だが、イェーガーの方は動かせそうかね? 軽く腕を上げてみてくれ』

ハタキー「起動には音声認証が必要です。 『して…(性的な意味で)』 と言ってください」

穂乃果「はいっ!」クッ



イェーガー < ......グッ
ギギギギギ



司令官『おっ、おお・・・。すごい、動いた・・・』

隊員『おお・・・』

重工主任『見事だ・・・』


ことり「すごぉい。思い通りに動かせる」

穂乃果「あっ、そうだ。ねえねえ海未ちゃん」

海未「ええ。分かります。やってみましょう」スッ



イェーガー < ......スススー スゥ~






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管制室

隊員「おおお?! なんですかあの流れるような手の動きは?!」

重工主任「日舞の舞の様だな。あれほど滑らかに美しく動かせると言うことはパイロットの意識からイェーガーへの神経伝達にタイムラグがほとんどない証拠だ。つまりあの三人が思う動きとイェーガーの動きは完璧にシンクロしていると言っていい」

司令官「ああ! あの巨大な鉄の塊がぬるぬるした動きをするのは一見シュールだが、とにかく素晴らしいぬるぬるとした動きだ! まるでラブライブ!The School Idol Movie 累計興行収入28億円、累計動員が200万人突破、Blu-rayの特装限定版(価格:\9,800(税抜))にはオリジナルソングCDやμ's Fan Meeting Tour 2015の特典映像が封入されていて、通常版(価格:\6,800(税抜))も好評発売中で、お金の無い人はグーグルプレイで500円でレンタルもできるあのアニメーションをリアルで見ているようなぬるぬるの滑らかな動きだ!!」

重工主任「最強の戦士の誕生だ・・・!」

隊員「全システム異常なし! パイロットのバイタル異常なし! イェーガーいつでも出せます!」

司令官「よしっ!」





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コックピット


司令官『聞こえるかね?! 早速だが出撃してもらいたい』

穂乃果「あっ、はい! どうすればいいですか?」

司令官『正面500m先にロケット発射場がある。とりあえずそこに向かって歩いてくれ』

穂乃果「分かりましたっ! いくよっ海未ちゃんことりちゃん!」グッ

ことうみ「「はいっ!」」グッ



イェーガー < ギギギギッ... グッ

....ガシ ガシン ガシン! ガシン! ガシン!





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管制室


司令官「おお・・・。あの巨体がなんの危なげもなく歩いているぞ!」

重工主任「我が子が最初に歩いた時を思い出して、なんだか泣けてきたな・・・」ホロリ

隊員「主任はずっとイェーガーの開発に携わっていましたもんね。感動も大きいでしょう」

司令官「さて、今の内にあいつらに戦い方を説明しておくか」


司令官「おい! 聞いてくれ! これから戦い方を説明する!」

穂乃果『戦い方? このロボット自由に動かせるから、これでひたすらぶったりすればいいんじゃあ?』

司令官「ああ、基本はな。しかし、今までのやつのしぶとさを見るかぎり、それは難しいだろう」

司令官「そこでイェーガーに搭載している戦闘システムが役に立つはずだ。使い方は至って単純。技名や武器名を高らかに叫べばいい」

穂乃果『叫ぶ?』



司令官「ああ。例えば、

  サンダークラウドフォーメーション! とか

  エアミサイル発射! とか

  エルボーロケット! とか

そんな風にだ」


穂乃果『かっこいい!』

ことり『えっええ? そんな風に叫ぶのは・・・ちょ、ちょっと恥ずかしいです・・・///』

海未『なんで音声認識のシステムにしたんですか・・・普通にボタンを押すとかでいいじゃないですか・・・』

ハタキー「乱暴な言葉を言う女の子って、ス・テ・キ♪ とは思わない?」

司令官「ロマンだロマン! とにかく叫びまくって戦うんだ!」


隊員「司令官! イェーガーが第一射点に到達します!」

司令官「よし分かった。おい君たち! そこで止まってくれ」

穂乃果『はい』ピタッ

穂乃果『これからどうするんですか?』

司令官「君たちが乗っているイェーガーをロケットに連結して宇宙に飛ばす」

穂乃果『はい・・・はっ?』

海未『・・・・・・』

ことり『・・・・・・・』


ことほのうみ『『『ええええええ???!』』』


司令官「はっはっはっ。元気があっていいなあ」

穂乃果『なんで宇宙に行くことになるんですか?! 私達サメ怪獣をやっつけに行くんですよね?!』

海未『そうですよ! 宇宙と言ったら、あの空気の無い宇宙ですよね?! なんでそんな危ない所へ?!』

ことり『ちゅん・・・・』

司令官「サメ怪獣の元へ行くにはそれが一番速い方法だからだ」

海未『一番速い? どうしてですか? サメ怪獣は今大阪にいるんですよね? なのになぜわざわざ宇宙に行くというのですか? 返って遠回りとしか思えないのですが』

司令官「今君たちが乗っているイェーガーはとてつもない巨体だ。新幹線や飛行機に載せて移動させるなんてできっこない。だから通常であれば、なるべく部品毎にバラバラに分解してタンカーで海上輸送をする。急いでやっても数日かかる」

司令官「だが今はそんなことやってられん。こうしている間にも街は破壊されている。しかもサメ怪獣はあちこちに動き回る。もうすでに大阪から離れているという情報も入っている。少ししたら京都にいるかもしれんし、兵庫にいるかもしれん」

司令官「そこで宇宙ロケットだ。イェーガーを一旦高度400㎞の宇宙まで飛ばし、時速27,600 kmで地球の周回軌道に乗せ、1時間30分かけて地球を一周させる。再び日本上空まで来たら、サメ怪獣がいる場所に向かってピンポイントにイェーガーを投下する」

司令官「分かったかね? 海上輸送なら数日かかるところ、宇宙輸送なら1時間30分に短縮できるということだ」

海未『そ、そうですか・・・。分かったような、分からないような・・・』


隊員「イェーガーとロケットの連結完了! 及び作業員の退避完了! 2段液体酸素系、液体水素系、準備完了! トーチ点火! フレームディフェクター冷却開始! 打ち上げ1分前です!」

司令官「というわけで、後数分後に君たちは宇宙にいる。打ち上げの衝撃はかなりのものだが、なんとか耐えてくれ」

海未『そんなむちゃくちゃな・・・』





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コックピット


穂乃果「海未ちゃん。もうなるようにしかならないよ」

海未「穂乃果・・・。事の重大さが分かっていますか? 貴女は本当にいつも能天気なんですから」

ことり「それが穂乃果ちゃんだよ♪」

穂乃果「うん! ファイトだよ!」



 <打ち上げ50秒前



海未「はぁ・・・・仕方ありませんね」

海未「・・・・・・・・・あの、お願いがあるのですが」

穂乃果「言わなくても分かるよ。脳が繋がっているんだから」

海未「ふふっ、そうですか。ほむまん、帰ったらたくさん食べさせてくださいね」



 < 打ち上げ30秒前
 < ウォーターカーテン散水開始





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管制室


 < 打ち上げ15秒前
 < フライトモードオン


隊員「司令官! 総理から電話が入っています!」

司令官「おっといけね。さっきのメール返信するの忘れてた。よしっ! 繋いでくれ」

隊員「はっ!」



総理『申す申す』

司令官「こちら種子島宇宙センター、司令官であります! いつもお世話になっております!」



 < 10―――



総理『ねぇ、吾輩のメール見たぁ? イェーガー出せんの? 出せないの? なんか中国とかロシアまで核ミサイル撃ってあげるよって言ってきてるから早く返事しないといけないんだけど』

司令官「まったく・・・どいつもこいつも核ミサイルを撃ちたくてしょうがないようですなぁ・・・」

総理『ドイツは核兵器持ってないよ』






 < 5―――
 < 全システム準備完了



司令官「分かりました総理! 各国にこのように伝えるよう進言致します!」

総理『ほう、言ってみぃ』



 < 3
 < メインエンジンスタート



司令官「貴殿らの申し出、誠に感謝する。しかし、貴殿らの所持する核兵器は即刻廃棄することを提案する。なぜなら―――」



 < 2



総理『なぜなら・・・?』



 < 1



司令官「我々日本はたった今! 核弾頭より強力な兵器をロケットに搭載して発射したからだ!!!」



 < 0


 バァァァァァアアアアア!!!! 



 < リフトオーフ!



 バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ







総理『・・・・・・フッ』

総理『フヘハハハハハハハハハ!』

総理『よし、あいわかった! サメ怪獣のフカヒレスープを楽しみにしているぞ! 核で吹っ飛ばしたら食えんからなあ!!』

司令官「はっ! お任せください!!」

総理『フハハハ、しかもこれでプラハ公約を実現させてやれるんだから、やっこさんには感謝してもらわんとなぁ!! グハハハハハ!!』ガチャ




司令官「ふぅ・・」ガチャ

隊員「とりあえずこれで三度目の核兵器投下に待ったをかけましたね」

司令官「ああ、なんとかな。あいつらはどうだ?」





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イェーガー
コックピット


ガガガガガガガガガガ


穂乃果「うっく・・・・」ドキンドキン

ことり「ふぅ、ふぅ・・・」ドキドキ

海未「これは・・・きついです・・・」ドキッンドッキン

ハタキ―「チーン。33,000階、婦人下着売り場です」


ガガガガガガガガガガ





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種子島
管制室


隊員「三人共心拍数が上昇しています。緊張しているようです。あまりにも緊張状態が続くと体調に支障をきたす恐れがありますが」

司令官「そうか。ロケット打ち上げには機体の振動と大きなGが体にかかるからな。緊張するなという方が難しいかもしれんが・・・」

司令官「少し呼びかけて安心させてやるか」


司令官「おい、君たち。少し緊張しているようだが、安心したまえ。AIのハタキーは優秀だからな。現在も、風、気温、雲、大気、機体の温度、あらゆる情報をリアルタイムで観測し、最善の自動制御を行っている。だから、何も考えず落ち着いて乗っていてくれたまえ」

ことり『そうなんですかぁ。ハタキ―ちゃんってすごいんですね。ハタキーちゃん、よろしくね♪』

ハタキ―「やあ、ロボットの奴隷になった気分はどうだい?」

ことり『・・・・・・』

海未『・・・・・』

ハタキ―「笑う所ではキューランプ点灯してあげましょうか?」

海未『・・・・・ええ、頼みます』

ハタキ―「宇宙に放り出されたらこれを頼りに戻ってきてくださいね」ピカッ

司令官「そしてもう一つ。我々が開発・製造したロケットは現在の所、世界一の打ち上げ成功率を誇っている。有人飛行に限って言えば、今まで失敗したことは無い」

海未『そ、そうですか、有人飛行の失敗はゼロですか。それなら、なお安心です・・・・・』

隊員「ロケットは順調に飛行しています! 間もなく慣性飛行に入ります!」


 <おおおおお!

 <やったー! 純国産ロケットが初めて有人飛行を成功させたぞ!!

 <パチパチパチパチパチ



海未『・・・・・』

司令官「有人飛行に限って言えば、今まで失敗したことは無い」

海未『・・・・・・ええ、そのようですね、オメデトウゴザイマス』





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イェーガー
コックピット


ふわぁ・・・・

穂乃果「わ? わ、わわ・・・?」

ことり「体が軽くなってきたよ・・・?」

海未「無重力状態に入ったのでしょうか」

ことり「あっ! あれみて!」

海未「お、おお・・・これは・・・」

穂乃果「地球・・・・」

ことり「すごい・・・。本当に綺麗な青色・・・」

海未「なんと美しい・・・。とてもじゃないですが、この美しさを表現できる言葉が見つかりません・・・。文学好きと自称していた自分が恥ずかしいです」

穂乃果「あ、あっちの見て。だんだん暗くなってきた」

海未「地球の夜の側ですね。明りのある部分が都市なんでしょう」

穂乃果「あの一際明るいのはどこかなあ?」

海未「えっと・・・あそこは多分アメリカ大陸ですから、恐らく、ニューヨークじゃないでしょうか」

穂乃果「そっか・・・・ニューヨークなんだ・・・。あのニューヨークを、こうやって宇宙から見下ろすのってなんだか不思議・・・」

海未「ええ、本当です。青い地球も綺麗ですが、夜の地球も煌々とした都市の明かりがとても美しいです」

穂乃果「すごいねぇ・・・」

ことり「光の海みたい・・・」

海未「あの一つ一つが、みんな誰かの光なんですよね」

穂乃果「あの中にはきっと、私達と話したことも、会ったことも無い、触れ合うきっかけも無かった人達が、たくさんいるんだよね」

ハタキ―「実際は社畜さんが燃え尽きていく光なんですけどね」

ことほのうみ「・・・・・・・」



---------------



司令官『おい、聞こえるか、そろそろ大気圏突入させるぞ』

穂乃果「あっ、はい! サメ怪獣はその後どうしました?」

司令官『あべのハルカスを破壊した後は、USJで暴れ回ってな。ここが再建されたときは、奴が怪獣物アトラクションの新たな目玉になることは間違いなさそうだな。それから奈良の大仏や法隆寺に立ち寄った。ちなみに、さすがの怪獣も古都の文化的財産価値は理解しているようで、それらには指一本も触れなかった。たちの悪い観光客も少しは見習ってほしいものだな』

司令官『シカにせんべいをやった後は東海道線を壊しながら東に移動し始めた。特に何もない滋賀県では特に何もせず、横浜に着いたら桜木町にある横浜ランドマークタワーを破壊した。それからは海沿いに北上をしている。このままいくと東京に入るな』

穂乃果「えええっ?!! とうきょーー?! 私達の住んでるところですよお! 家がー! 学校がー!!」


司令官『なに。そいつは大変だ』

海未「入学希望者がいくら増えても、あんなのに踏みつぶされたら学校は一発で廃校ですよ!」

穂乃果「どーしよー! 全然勉強してないよー!! うぅ! 学校無くなったら別の高校に入らなくちゃいけないんでしょ!? 受験勉強とかー! 編入試験とか―!」

海未「そうですね」

穂乃果「ゆるさない!! 絶対にやっつける!!」





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種子島
管制室


司令官「決戦は東京か・・・。よりによって日本一の人口密集地とはな・・・。なんとしてでも守りきらねば・・・」

隊員「モニターに多摩川の現在の映像を映します。自衛隊は多摩川で徹底抗戦の構えのようです」

重工主任「ほう。10式戦車をずらりと並べている。陸自も本気だな」

隊員「んっ。これは・・・」

司令官「どうした?」

隊員「これから自衛隊臨時基地の多摩川浅間神社にて総理が景気付けに演説をするようです」

司令官「総理が? っていうかなんで東京から避難するどころか前線にいるんだ総理は」

隊員「さあ。内閣総辞職ビームを警戒しての事じゃないでしょうか」

司令官「・・・まあ、なんでもいい。その演説とやらを聞いて景気付けられようじゃないか」





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東京 多摩川


総理「幕僚長。マイクを。どうも」

総理「ぐっもーにん。ぐっもーにん!」


 < ザワザワ

 < なんだ? 総理が何か話すのか


総理「これから間もなくして、諸君らは日本各地の自衛隊員らと協力し、戦後最大の作戦をスタートすることになる」

総理「・・・・ “日本” という言葉は、今日新しい意味を持つ」

総理「身分や年齢、性別の違いを乗り越えて、一つの目的のために結ばれる」

総理「今日はくしくも2月11日。これも何かの運命だ。諸君らは再び日出ずる国のために戦う」

総理「国家統治のためではなく、生き延びるためだ」

総理「地球に存在する権利を・・・。守るために」

総理「勝利を手にしたなら、2月11日は日本の祝日であるだけでなく、日本が断固たる決意を示した日として記憶されるだろう」

総理「我々は戦わずして絶滅はしない。我々は生き残り。存在し続ける」

総理「怖いのは分かる。吾輩だって怖い」

総理「誰だってサメには喰われたくないよな」

総理「だが我々には心強い味方がいる」




            ......ゴゴゴゴゴ



 < ザワザワ

 < 心強い味方?

 < なんだそれは



総理「鉄人28号、マジンガーZ、ゲッターロボ・・・日本人は、戦後まもなくの頃より正義の巨大ロボットを渇望し想像してきた」



    ....ゴゴゴゴゴゴゴ


 < んっ? なんの音だ?

 < あっ! あれはなんだ?!

 < 空から何か降ってくるぞ!

 < なんだなんだ?!



総理「そして今! 悪のサメ怪獣を退治するため! 想像が現実のものとなる時が来たのだ!」



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ! 

ブシュゥゥウウ!



 < ロボットだ!

 < 超巨大人型ロボットだ!



ゴゴゴゴ・・・・・・ズシーン!
フシュゥゥゥ・・・・



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種子島
管制室

隊員「イェーガー、無事に多摩川河川敷に垂直着陸しました」

司令官「ハハハハ! 最高の演出になったな」

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 < うおおおお!!

 < すげえええ!!

 < もぉサイコー!!

 < パチパチパチパチ



総理「ヒーローとはどんなものか見せてやろう!」

\\うおおおおお!//


総理「人類とはどんなものかを見せてやろう!!」

\\わあああああああ!!!!//


総理「日本人を怒らせたらどうなるか見せてやろう!!!」

\\\ FOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!! ///



総理「みんなでサメをぶっ殺せーっっっっ!!!!!!!!!!!」

\\\\ イ エ ェ ェ ェ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア !!!!!!!! ////



総理「レッツパァリィィィイイイイーーーッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」





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イェーガー
コックピット


穂乃果「わわわわっ・・・。なんかすごい盛り上がってるよ」

ことり「ライブの時みたいな緊張感だよぉ・・・」ドキドキ

海未「なんかコールアンドレスポンスをした方がいいでしょうか・・・? ラブアローシュート ウッ」ブツブツ



司令官『構えろ! サメ怪獣はサメ台風を伴い東京に迫っている。もうすぐ視界に入るぞ!』



穂乃果「はっ、はい!」グッ

司令官『いいか、思いっきり戦うんだ。サメ怪獣を倒すためだったら、ビルとか高速道路とか、いくら壊しても構わん。首都に核ミサイルをぶちこんで草一本生えない土地にするよりか遥かにましだからな。住民の避難は警察・消防・自衛隊を信頼しろ。とにかく周りの事は何も気にせず戦え』

海未「・・・・!」グッ

ことり「・・・・・!」グッ





ヒュオー

ヒュオー

バサッ バサッ



穂乃果「急に風が強くなってきた・・・」



ビュオオオオオオ

ビュオオオオオオ

バサバサバサバサバサバサバサバサ


     ビュン



司令官『・・・・?! あ、あれは・・・!!』

隊員『ひぇっ・・・』





ビュオオオオオオ

サメの大群「「「「「ウォーーー」」」」」ビュンビュン


ズシン! ズシン!

サメ怪獣「ゴホォォォオオヲンヲンンンヌェアァァ・・・・・」





隊員『サメ怪獣・・・思ったよりかなり大きいです。でかい足音を出しながらイェーガーに近づいています。さらにその後ろには、どす黒い嵐を背負い、中には何万という数のサメが飛び交っていて・・・』

司令官『なんという迫力だ・・・。おぞましい・・・恐ろしい・・・。モニターごしでも、ちびりそうだ・・・』

司令官『君たちは大丈夫かね!?』

穂乃果「・・・・・」

司令官『お、おい! どうした?! 返事をしろ!』

隊員『まさかあの迫力に圧倒されて腰が抜けてしまったんじゃあ・・・?』

司令官『なにぃ?! それはまずい! もう来るぞ! 戦え!』

穂乃果「・・・・・」

隊員『反応しません・・・・』

司令官『こんな直前に・・・なんということだ・・・まいったな・・・』

隊員『ああっ・・・。これから一体どうすれば・・・』

司令官『どうすれば・・・』


ことうみ「「どうすればいいの?」」


穂乃果「・・・・・・・・」



穂乃果「・・・・・・・・・・・・・」







ハタキ―「ネットワークから楽曲をダウンロード中・・・・・ダウンロード完了」

ハタキ―「バトルフォーメーション タイプ “ススメ→トゥモロウ” エンゲージ」




ファーwww

穂乃果「・・・・・だってー かのーせーかんじたんだ♪」



穂乃果「そーだー・・・ススーメー♪」



穂乃果「こーかい したーくない目の前に 僕らの 道があるーーーー・・・・・・」






チャチャン♪ デゥーン♪

穂乃果「レッツゴー! どぅー! あーい! どぅー! あーい! らいぶイエスどぅー!」

穂乃果「あーい! どぅー! あーい! らいぶ!」

穂乃果「Let’s Go! Let’s Go! Hi!!  さあ! 行くよ海未ちゃんことりちゃん!! 一緒にあいつを倒すんだ!!」ダッ

ことうみ「「はいっ!!!!」」ダッ



イェーガー < キリキリキリ... ウィーン...

ガシン... ガシン ガシン! ガシャン! ガシャン!



ことほのうみ「「「わん、とぅー、すりー、ふぉー!!」」」 タンッ!

イェーガー < タンッ! ふわっ・・・(ジャンプ)



サメ怪獣「ンッ!?」ビクッ


....ヒュー
ドゴォゥゥン!!!


サメ怪獣「ファァグワァァアンェア!?!?!」ベチャン



サメ怪獣「グッ・・・ンググググ・・・ッ! ギュォオオオ!!」ダンッ! ドッ ドガッ! (タックル)

ことほのうみ「「「きゃあああ!」」」吹っ飛ばされ


海未「・・・くっ!」パンッ

ガシャーン・・・・・・






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種子島
管制室


隊員「最初の一発は、空中に高く飛び上がって強烈なゲンコツを浴びせましたが、すかさず反撃のタックルで吹っ飛ばされました!」

司令官「サメ怪獣・・・なんてタフさとパワーなんだ・・・! これはいきなり相当なダメージをもらったか・・・?」

重工主任「いや、そうでもないぞ。イェーガーの方は衝突の瞬間に体を捻って衝撃を減らしているし、倒れる瞬間にも左腕で受け身を取っている。園田は武道家だったな。咄嗟にこんなことができるのはさすがだ」

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穂乃果「くっ、うぅ・・・! まだまだ! 次行くよ!」ムク

ことり「うん!」
海未「はい!」


ハタキ―「バトルフォーメーション タイプ “START:DASH!!” エンゲージ」


ことほのうみ「「「あいせーい!!!」」」

ことほのうみ「「「へい! へい! へい!」」」アッパー アッパー アッパー

サメ怪獣「ギャッ?! グフッ! ガッ?!!」ドカ ボコ ドゴ


ことり「おーきな つよいー つばさーでー・・・ ト ・ ブッ!」バッサァッ.....

サメ怪獣「ガァァ・・・・」フラフラ

ことほのうみ「「「あついー胸― きっと未来をー き り ひ ら く ぅぅ! は! ず! さーっ!!!」チョップ

サメ怪獣「ウグッ?!!」クラッ


穂乃果「たのしー メロディー くちずさーみー 咲いた―!」

ことほのうみ「「「 ダ ー ッ シ ュ ッッッ!!!」」」 アッパー!

サメ怪獣「ウブrrrrr」クラクラ



穂乃果「はぁっ・・・はぁっ・・・ふー・・・。どうだぁ・・・」



隊員『歌に踊り・・・なんと、華麗に戦うのでしょう・・・。美しい・・・』

司令官『これが、スクールアイドルか・・・・』

重工主任『おい! 休むな! 完全に倒すまで気を緩めるな!』



穂乃果「あっ、は、はいっ! えっと、他に何かあったっけ・・・」

ことり「Future Styleかなあ」

サメ怪獣「グフー!!」ドッ ドッ ドッ

穂乃果「?! 突っ込んでくる?! とにかくなにか攻撃しないと!」


サメ怪獣「グォオー!!」ドッ ドッ ドッ


海未「あなたは最低です!!」ヒュ

イェーガー < バシーン!

サメ怪獣「ギャァアア!?!?」グラッ




ことり「わあ! すごい! これが穂乃果ちゃんがもらったビンタなんだ」

穂乃果「ヒッ... 古傷が・・・」ヒリヒリ


ことり「ことりも・・・! すぅ・・・んっ!」

ことり「わぁぁぁぁんっだ フォォオオオ~~~~~!」脳トロ音波

イェーガー < わぁぁぁぁんっだ フォォオオオ~~~~~!

サメ怪獣「グフッ!?/// グェァフフウェッ///////」脳トロトロ


海未「すかさず腕挫十字固!!!」ガシッ

ギリギリギリギリギリ・・・・

サメ怪獣「ギャア! ギブッ; ギブッ;」ペシペシ


穂乃果「よ~し 穂乃果も・・・!」グッ

サメ怪獣「ギブッゥゥ....ウッ! ガァァアア!!」ガシィ グググググッ!


海未「なっ?! こっちがホールドしているのにっ、そのまま強引に持ち上げられ、逆にがっちり掴まれました!!」

穂乃果「このっ・・・離してぇ・・・・!!」グッ....グッ....

イェーガー < ギリッ・・・ ミシッ・・・・ ギチギチ.....

海未「ダメです! 力は向こうの方が上です! 逃げられません・・・!」

サメ怪獣「 グ グ グ グ グ グ グ 」グルン....グルン グルン

穂乃果「うわぁぁぁあああぁぁぁあああ~~~~」

海未「ジャイアントスイング?!」

ことり「ぴぃぃ・・・目が回るう・・・」


グルングルン


サメ怪獣「ガァッ!」ブゥン

ことほのうみ「「「!!!?」」」


ふわっ・・・・


ふわっ・・・・・・・


ふわっ・・・・・・・・・・





ドガッ! ドガガガガ! ギッヂュィィィン!! ガシャァァァン!!!
  バチバチバチ...






穂乃果「うあっ! ううぅ・・・いたた・・・投げ飛ばされた・・・すごい力・・・・」

ことり「うぅ・・・。ふらふらするぅ・・・」

海未「くっ・・・随分飛ばされましたね・・・。ここは一体どこでしょうか?」

ハタキー「お台場です」

穂乃果「お台場かあ・・・。あっ、うわわ・・・着地するときに建物とかあちこちメチャクチャにしちゃった・・・」

海未「ええ・・・これじゃあレインボーブリッジも閉鎖ですね」



               ギャオオオ!   ドッ ドッ ドッ >



ハタキー「サメ怪獣、高速接近中」

穂乃果「また来るっ!」グッ

海未「どうしますっ?! 力じゃ負けてるから、このまま殴りあってるだけじゃやられますよ! もっと別な強力な攻撃をしないと・・・!!」

ハタキ―「股間を握りつぶす攻撃なんてどうでしょう」

海未「管制室! 何か武器はありませんか?!」


重工主任『了解。準備してある。海の方を見ろ』


ハタキー「指定位置の拡大映像をモニターに投影します」

パッ

穂乃果「んんっ・・・?」

海未「えっと・・・? 大きなタンカーがー隻が停泊していますが、それがどうかしたんですか?」

重工主任『そのタンカーこそが、我が社の技術の粋を結集して建造した武器だ』

穂乃果「ええっ?! そうなの?! 何がすごいの?」

重工主任『タングステン・カーバイドを主成分とした超高合金で建造されている』

穂乃果「・・・・???」キョトン

重工主任『分かり難いか? そうだな・・・簡単に言うとこうだな。そのタンカーは―――』



重工主任『巨大な “竹刀” だ』



ほのうみ「!!!」

重工主任『人は乗っていない。自由に使ってくれたまえ』

ほのうみ「・・・・・」ニヤリ

ハタキー「好きだけどヤりたくない相手っているじゃない? 剣道とか」

穂乃果「ありがとうございます! 取りに行きます!」タッ


 < ドッ ドッ ドッ


ことり「?! 危ない!!」

穂乃果「なっ?! もう後ろに?!」

サメ怪獣「ガァアア!」 ブゥン!


海未「はっ!」サッ

サメ怪獣「ンンッ!?」すかっ


海未「はぁあああ!」

海未「園田正拳突きぃ!!」シュ! ドゴォ!!

サメ怪獣「ウグゥ・・・・」ヨロッ


穂乃果「今だ! 行くよ!」クルッ

海未「はい!」クルッ

サメ怪獣「グア!」ガバッ ガシッ


穂乃果「?!!?」クラッ

海未「しまった、足をっ・・・!」


ガシャーン!!


穂乃果「うっく・・・倒された・・・」

ことり「いたい・・・・」


サメ怪獣「グフフフ・・・・」ノシッ

海未「!!! いけません! マウントを取られました」

サメ怪獣「グァアアアアンェア!!!」 ブゥン

ガァン! ガァン! ガァン! ガァン!


ことほのうみ「「「きゃあああ!!」」」グワン グワン

  ビーッ! ビーッ! ビーッ!

ハタキ―「レフトアーム ダメージ ダメージ ダメ―ジ」





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種子島
管制室


隊員「ああ?!」

司令官「まずい?! 左腕で何とかガードしているが、あのパワーでこのまま殴られ続けたらバラバラにされちまう! なんとかならないか!?」

重工主任「・・・・・・・・なんとかなりそうだ」

司令官「なにっ?!」

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      < コォ~~~

F-2戦闘機「バイパー01。サメ怪獣にロックオン完了。抗核菌ミサイル発射」

バシューン! シュゥゥゥウ!

ドッ ドゴーン!

サメ怪獣「ギャッ?!」



 < キュラキュラキュラ



10式戦車隊長機「こちら1班! サメ怪獣を確認! 前へ!」

サメ怪獣「ガァアア?」クルリ

10式戦車隊長機「怪獣! 戦車! 抗核菌弾! 各個に撃て!!」

パパパパン!!!


サメ怪獣「ウグッ」

10式戦車隊長機「命中! 今度は口を狙い続けて撃て!」

パパパパパン!!!


サメ怪獣「アガッ?!」ゴクン

10式戦車隊長機「薬は注射より飲むのに限るぜぇ・・・・!」


サメ怪獣「グエヘェ・・・・・」ゴホッ

サメ怪獣「ウグッゥ・・・・・」クラァ....


10式戦車隊長機「ぬっ?! こっちに倒れてくるぞ!! 全速後退!!!」 ブォォォォオオオ!

ドタァン・・・・・





穂乃果「うわうわ?! こっちは助かったけど、サメ怪獣、戦車の方に倒れちゃったよ?! 大丈夫ですかー!!?」

10式戦車隊長機「大丈夫だ! 回避した! いいからいけええ!」

穂乃果「あっ、はい! ありがとー!!」タッ

10式戦車隊長機「仕事ですから」


イェーガー < ムクリ ダンッ


ハタキ―「景気付けに自衛隊マーチかけときますね」

イェーガー < パパパパ パー↑ パー↓ パー↑ パー↓ パパパパー パーパファンファンファ ~♪

10式戦車隊長機「ハハハハ! 気分いいぜぇ」





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種子島
管制室


隊員「サメ怪獣が倒れました! イェーガーはマウントから脱出! 起き上がってタンカーを取りに向かいました!」

司令官「ふー・・・。一時はどうなるかと思ったが、とりあえずなんとかなったな・・・」

隊員「それにしてもあの戦車はなんでしょう。速いし、強いですね」

司令官「ああ、確かに。逃げ方がゴキブリみたいな戦車だったな」

隊員「サメ怪獣からダウンも取りましたし。今までどんな兵器も効かなかったのに、なぜ・・・?」

重工主任「10式戦車はただ機動性が良いだけの戦車ではない。自動追尾照準による驚異的な命中精度に加え、ネットワークシステム用いた指揮・管制装置を搭載した最強の戦車だ。更に、今撃った弾は最近開発した細菌兵器を含んだ特殊弾だ。しばらくの間は奴の動きを止められるだろう。・・・・・・・・・・ “さいきん” だけにな。・・・くっふっw」

司令官「やけに詳しいな。あの戦車も、君たちが?」

重工主任「ああ、そうだが」

司令官「だと思った。君の所はすごいなあ。ロボットに、ロケットに、船に、戦車に、戦闘機にと・・・予算は大丈夫なのか?」

重工主任「・・・・・・儲かるからやる、儲からないからやらないではない。日本のために役に立つことが我々のもって生まれた宿命だ」

司令官「税金払っておいてよかった」


隊員「あっ! サメ怪獣に動きが!」

司令官「なにっ?!」

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サメ怪獣「グググ・・・・」ムクリ

10式戦車隊長機「砲撃準備!」ウィーン....


サメ怪獣「・・・・・スゥゥ!」

サメ怪獣「ンギャーンゥオエエエェェェンンンッッッ!!」


10式戦車隊「ヒェッ?!」ビクッ

10式戦車隊長機「こ、これはゴジラの鳴き声・・・?!」

10式戦車隊「」アトズサリ...

10式戦車隊長機「バカ! 逃げるな! あれはゴジラじゃない!」

110式戦車隊「隊長・・・・もう、ダメです・・・・」ガクガク




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種子島
管制室

隊員「戦車、すっかり逃げ腰ですね」

司令官「おい。最強の戦車じゃなかったのかよ」

重工主任「・・・・日本の戦車のDNAに刻まれし悲しき宿命だ」

司令官「クソッ! イェーガーの殴り合いだけで勝てればと思っていたがそれは叶わず、それに陸自もこれじゃあ・・・!」

重工主任「何を焦っている? イェーガーが剣を手にして、剣道のスタイルに持ち込めれば、こちら側が確実に有利になるだろう?」

司令官「剣道か・・・。それが本当にできればいいのだがな・・・」

重工主任「・・・?」


司令官「ええい、もう! とにかくイェーガーの方はどうだっ?!」

隊員「は、はい! ただいま剣となるタンカーを手にするところです!」

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穂乃果「よしっ!」パシッ

海未「これがイェーガー用の竹刀ですか」

ハタキ―「かたくておおきいねえ」

穂乃果「うん! さあ行こう!」ダンッ





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種子島
管制室

隊員「司令官・・・・」

司令官「ああ・・・いよいよだな・・・」

隊員「はい・・・。今までの戦い方は、スクールアイドルとして歌や踊りに合わせてただ殴っているだけでした。しかし、剣を持ったらいよいよ剣道経験者とそうでないものの差が出てくるでしょう・・・最悪の場合は・・・・」

重工主任「最悪の場合? 何を話しているんだ?」

隊員「剣道経験の差で神経同調に悪影響が出る可能性があります。ですから、最悪の場合はドリフトが維持できず、イェーガーが行動不能に陥る場合が想定されます・・・」

重工主任「なんだ、お前ら。さっきからそんなくだらんことを考えていたのか」

司令官「くだらん・・・?! どう意味だ?! 核に頼らない最後の望みが破れるかもしれないんだぞ!」

重工主任「あいつらの話を聞いてなかったのか?」

司令官「なに・・・??」


重工主任「言っていただろう。あいつらは “スーパー幼馴染” ・・・と」



< バシーン



司令官・隊員「!?!?」

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サメ怪獣「グハッ?! グァァァ・・・」グキッ

サメ怪獣「ウッ・・・ググググッ・・・・・! ガアッッッ!!!」ブゥン

 ビュー! ゴ ゴ ゴ ゴ ゴォオオオオ!!


穂乃果「よっと」サッ

サメ怪獣「ゥッッ?!」すかっ

海未「甘いっ!!」シュ ドッ

サメ怪獣「ガッ・・・?」クラッ クラクラ

サメ怪獣「バッ、アっ・・・?」フラァ...

ガクッ・・・・





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種子島
管制室


隊員「なっ?! なんと?! あべのハルカスを一撃でバラバラにしたラリアットを華麗に避けました!」

司令官「あ、ああ・・・・。見事な反応速度だった・・・。しかも次の瞬間サメ怪獣がよろけて膝を付いた。一体何があった・・・?」

重工主任「速すぎてよく見えなかったが、サメ怪獣の重心に居合のような素早い斬撃を与えたようだな。それでバランスを崩したようだ」

司令官「ほう! なんと華麗な剣捌き! しかし剣道経験の無い南君がいながらにして、何故これほどの動きができる?」





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イェーガー
コックピット


穂乃果「すごいなあ、海未ちゃん。いつもこういう感覚で隙をついていたんだ。こりゃあ、穂乃果じゃ勝てないわけだ・・・」

ことり「穂乃果ちゃんはいつも真っ直ぐすぎるから動きを予測しやすいんだよ」

海未「ことりの言う通りです。まあ、良く言えば勢いと気迫だけはあるので、初めて試合をする相手だったらそれで押し切れます。私も剣道を始めた頃は穂乃果には負かされてばっかりでしたし。ですが、その勢いのある剣も一度クセを知られ冷静に対処されてしまうと、とても弱い」

ことり「その点海未ちゃんは、相手の剣先、目線、構え、呼吸とかから常に気を読んでいるから、相手が剣を振る前に避けたり捌いたりできるんだよね。だから穂乃果ちゃんは海未ちゃんに勝てないの」

穂乃果「タハハ・・・そっかあ。海未ちゃんはともかく、見られているだけのことりちゃんにまで穂乃果の弱点を知られちゃっていたなんて、参ったねこりゃ」

ことり「あははっ、ことりは今までずっと、応援で穂乃果ちゃんと海未ちゃんの試合をたくさん見てきたからねっ♪」


海未「ええ、でもそのおかげでこうやって剣道を知っている私達三人が力を合わせる事ができます!」

穂乃果「うん! そうだね! 勢いだけはある穂乃果の攻めの剣と、冷静な守りができる海未ちゃん、そんな私達に応援で力をくれることりちゃん!」

ことり「性格はバラバラだけどお互いの事はなんでも知っているスーパー幼馴染同士だからこそできる最高のコンビネーションっ! だよねっ♪」





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種子島
管制室


司令官「なんと! そういうことだったか! お互いの長所をドリフトで合わせることができたから、達人級の実力が発揮されているという訳か!!」

重工主任「分かったか? あの三人は、ああいう三人なんだ」

隊員「はい! 私が浅はかでした! これはいけますよ!!」

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サメ怪獣「ガッ、ウグッ・・・」ヨロヨロ

穂乃果「おっと! それ! もういっぱーぁっつう!!!」 バシーン!

サメ怪獣「アガアア!?」フラッ

ドシャア
                        .....ガブッ

穂乃果「まだまだぁ!」ググッ...

ことほのうみ「「「やーっっ!!!」」」 バギャーン!!

サメ怪獣「ウグッッッ!?」


穂乃果「ふぅ・・・。ハッ・・・フッ・・・」

ことり「ふっ、ふぅ・・・」ゼェハァ





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種子島
管制室


隊員「よしっ! いけっ! ぶちのめせー!!」

司令官「・・・・・・」

隊員「すごいですよ司令官!」

司令官「・・・・・あっ、ああ」

隊員「圧倒的じゃないですか我々のイェーガーは! このままだったら楽勝ですよ!」

司令官「 ・・・確かに、すごいな」

司令官(すごい、確かにすごいのだ。剣を持ってからは、イェーガーは圧倒的な強さだ。心配されていた剣道経験差からくる神経同調の問題もない)

司令官(・・・一方的に攻撃している限り、イェーガーが負ける要素は見当たらない・・・・のだが・・・なんだこの違和感は・・・・)モヤモヤ


重工主任「・・・・・・・・」

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サメ怪獣「ウググ・・・・・」ムクリ....

穂乃果「起き上がらせないよ! すかさず・・・・っ!」

ことほのうみ「「「めぇぇっっん!!!」」」

ドギャバシーン!

サメ怪獣「ウグッゥ・・・・・」
                   ......ガブッ  ガブッ

穂乃果「ハァ・・・・ハァ・・・。・・・こ、これでどぉだあ・・・!」

海未「ハァッ・・・・ハァッ・・・・ぐったりしていますが、やりましたかね・・・?」

ことり「ハァ・・・・フゥ・・・・」クタッ


サメ怪獣「 ウ ゴ ゴ  ゴ  ゴ .....」

       ガブッ  ガブッ

サメ怪獣「グフッグフッ・・・・ガァアア」ムクッ


穂乃果「ええっ・・・・・・?!」ゼェハァ....

ことり「ぴぃ・・・・」ヨロッ....

海未「あれだけの斬撃を浴びせられてまだ立ち上がりますか・・・・」





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種子島
管制室


司令官「なんとしぶとい・・・・やつは不死身か・・・」

重工主任「・・・・・まずいな」

司令官「まずい・・・・?」

重工主任「カメラをサメ怪獣の傷ついた部分に向けろ」

隊員「えっ? あ、はい!」

ジッジジー



===============

サメ怪獣「ガァァ・・・・」

サメ「ウォォ」ガブッ

===============



司令官「むっ!!?」

隊員「サメ怪獣に普通のサメが噛みついている?!」

重工主任「ああ、奴は傷ついた部分を台風に乗って飛んできたサメで再生している。あれではいくらダメージを与えても意味がない」

重工主任「それに反し、イェーガーはダメージを受ければ受ける程装甲が削がれていくし、燃料のアルコールだってどんどん消費されていく」

隊員「た、確かにまずいです! なにより操縦しているパイロット三人が持ちません! ドリフトを維持するのにだって精神力を強く保ち続けなくてはならないし、ましてや戦い続けていたら体力の消耗も激しい・・・!!! このまま戦闘が長引いたら・・・!」

重工主任「その通り、じり貧だ。こいつは想定外。・・・・・・どうする?」


司令官「分かった・・・。まずは台風をなんとかせねばな」

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穂乃果「ふぅっ・・・。もう一回いくよぉ・・・!」グッ

海未「は、はい・・・」グッ

ことり「うぅ・・・」


司令官『待て、待ってくれ』


穂乃果「ハァッ、ハァッ、は、はい?」

司令官『このままじゃあ非常にまずい事が分かった。今のまま攻撃を続けても意味が無い』

穂乃果「意味が無い・・・? どういうことですか?」

司令官『やつは傷ついても、台風に乗って飛んで来たサメを吸収して再生している』

ことり「ええっ?! そんなぁ・・・」

海未「それでは一体どうすれば・・・?」

司令官『まずは台風をなんとかする』

海未「なんとかって、そんなことできる訳・・・・。本当に台風がなんとかできれば、畑の様子を見に行って亡くなってしまう農家の方はこの世にいないですよ・・・」

司令官『・・・・ああ確かにそうだ。人は自然の猛威とは戦えない。台風が来たら、人は逃げなければならない』

海未「・・・・・」

司令官『だが、イェーガーに乗れば台風と戦えるし、勝つこともできる』

海未「・・・どのようにして?」

司令官『台風ってのは、暖気と寒気の衝突で起きる。だから、その寒暖差を無くせば台風は止められる』

司令官『そこでだ、イェーガーのダブルコアアルコールリアクターから生み出される膨大なエネルギーを熱変換し―――』

穂乃果「分かった! こういうことだね! すぅぅぅっっっ・・・!  雨やめーっ!!!!!」ヤメー ヤメー ヤメェ...

司令官『―――それを台風に向けて一気に放出することによってうんたらかんたら』

ビュオオオオオ!

ビュオー

ヒュー.....

サー  パァァァァァ

穂乃果「本当に止んだ! 人間その気になればなんだってできるよ!!」

      .....ヒュルルル

ドサッ ドサッ

ことり「あっ」

海未「台風が止んでサメ怪獣に再生用のサメが供給されなくなりましたが、台風に乗って飛んでいた大量の脚付きサメが街のあちこちに降り注いでいますよ! これじゃあ逃げ遅れた一般の人達に被害が・・・!」




大量のサメ「「「 ガゥゥウウ!!! 」」」ドササササササッ

一般人「きゃー! 助けてー!」




ことり「大変! 助けないと―――」










     < ッテェ!!!!

ヒュルルルル....

ドガーーッ! ボガーーンッ!
グバアアアアンン!!!

大量のサメ「「「ギャァァァ?!」」」ベチャチャチャチャ



穂乃果「うわぁ?! 急にミサイルが飛んできてサメが爆発した?!」

海未「何事ですか?!」



『ハロー』



ことり「えっ? 今の声、何? 真姫ちゃんの声に聞こえたけど」

穂乃果「真姫ちゃん? えっ? どういうこと?」

ハタキー「正面10メートル先からの通信です。発信者を拡大してモニターに投影します」

パッ

穂乃果「えっ? 何あれ?」

海未「赤い鎧みたいなのが空を飛んでいますね。なんでしょうか」

『それが私よ』

穂乃果「やっぱり真姫ちゃんの声だ! 今そこを飛んでいるのが真姫ちゃんなの?」

『いいえ。今の私は真姫じゃないわ』

穂乃果「真姫ちゃんじゃない・・・?」

『そう、今の私は、西木野総合病院が科学技術の粋を凝らし開発したパワードスーツを着用するスーパーヒーロー・・・・・・―――』



真姫『マキチャンマンよ!』ババーン



穂乃果「真姫ちゃんがスーパーヒーロー!? すごい! かっこいい! アイアンマンみたい!」

真姫『それとこのパワードスーツは、あなたたちが今乗ってるイェーガーと同じAIのハタキーを搭載してるわ』

ハタキ―「はぁい。真姫様をサポートするハタキーでーす。ちなみに今の真姫様のおぱんちゅの色は黒でーす」

真姫『スポーツウェアって言いなさい! それからみんなも無線を持ってるからいつでも連絡を取りあえるわよ』

海未「みんな? みんなとは?」

『ハラショー!』

穂乃果「絵里ちゃんの声だ!」

『いいえ、私は絵里じゃないわ』


絵里『今の私は、ロシア軍の兵器で戦うスーパーヒーロー、キャプテンロシアよ!』ババーン



海未「絵里!」

絵里『さっきのミサイルは私が撃ったのよ。すごいでしょ♪』


『にゃん にゃん にゃ~ん!』

穂乃果「今度は凛ちゃんの声だ!」


凛『凛は凛じゃなくて、猫ちゃんに噛まれたアレルギー反応で猫ちゃんパワーを手に入れたスーパーヒーロー! キャットマンにゃ!!』ババーン

ことり「や~ん♪ かわいい♪ ネコミミ、ネコ尻尾、ネコ手足の凛ちゃんだ~♪」


絵里『まだまだいるわよ! 次は希!』




希「・・・・・・」スタ.... スタ....




穂乃果「希ちゃん! 巫女服着てるね!」


希「・・・・・・・」


穂乃果「えっ? のぞみっ・・・ちゃんだよね?」

海未「な、なんか雰囲気がいつもと違いますね・・・」

ことり「うん・・・・。いつもの包み込んでくれるようなお母さん感がないような・・・・」


絵里『そうね、正確に言うと、今は希であって、希ではないというか、なんというか』

海未「どういう意味ですか?」

絵里『神田明神の神様を自身に憑依させているらしいわよ』

海未「神田明神の神様・・・? えっ! それってまさか平将門公ではっ!?」

穂乃果「勝負の神様の?」

ことり「穂乃果ちゃんと海未ちゃんの剣道の試合前に、いつも一緒にお参りに行ってたよね」

海未「そうですよ! 勝負の神様で東京の守り神ともいえるお方ですよ!」

穂乃果「希ちゃん! そんなすごい神様に憑依してもらったんだね!! 希ちゃんもスーパーヒーローだ!!」

海未「・・・はっ! そうだっ! もしかして今希にお願い事を言ったら、お願い事を直接神様に聞いてもらえることになるのでは!?」

ことり「!!?  ほのかちゃんのパンティーおくれー!」

海未「あっ! ずるいですよことり!」



      ヒラッ.... ヒラッ....


ことり「!!? わぁい! ほんとにお願い事聞いてくれたー! しかもホカホカだーっ!!」カブリ カブリ

海未「ちょ・・・あっ、いやっ! ちょっと待ってください! その紫レースの破廉恥なパンツはなんですか!? そんなの穂乃果は持ってないはずですよ!」

ことり「うわっ本当だ! 匂いも穂乃果ちゃんじゃない!」スンスン

希「・・・・・・///」袴抑え ...モジモジ 





 < パォォォオオ!    ズシン! ズシン! ズシン!


真姫『あら、愉快な仲間が来たみたい』シューン


象脚付きジンベエザメ「パォォォオ!」 ズシン ズシン ズシン ズシン


海未「サメの襲撃ですか!? お、大きい! なんと大きいサメなんでしょう! 今まで見た中で最大級です! あっ?!」

海未「あっ?! いけません! 真姫を追ってみんな所に向かってます! みんな早く逃げてください!!」



『もう、しょーがないわねー』スタスタ



穂乃果「にこちゃんの声?! にこちゃんもいるの?!」

にこ『いるわよー』

海未「あれっ?! にこはいつものにこじゃないですか!」

穂乃果「他のみんなみたいにスーパーヒーローになってないのお!?」



絵里『にこ』

にこ『あによ?』クルリ

絵里『今なら思いっきり怒っていいわよ』

にこ『ふんっ、にこの秘密を教えてあげましょうか?』

絵里『クスッ、ええ、なにかしら』

にこ『スーパーアイドルのにこはね―――』

象脚付きジンベエザメ「パァァァアアアア!!!」 ズシン ズシン ズシン 大口クパァ

にこ『―――いつも心の底からにっこり笑顔なのっ!』ニコッ



穂乃果「にこちゃんあぶなーい!!!」










にこ「!!!」 グググッ...!

ムキムキムキムキムキムキムキンッ!!!

服バリーッ



ことほのうみ「!?!?!?!」ビクゥ



象脚付きジンベエザメ「パァァァ!」パクッ

にこ「   ラ    ブ    に    こ    ―――――――――」ブゥン

象脚付きジンベエザメ「アッ・・・・」



にこ「アターーーーーッック!!!」ドゴォ



ベチャベチャベチャベチャ

象脚付きジンベエザメの肉塊「 」 バラバラァ






穂乃果「わわっ!?/// にこちゃんの服が破けて筋肉モリモリマッチョマンの変態になっちゃったぁ?!」

にこ『どぅあれが変態マンよ! ウマンと言いなさい!』

海未「い、いえ・・・そんなことより、何ですかそのムキムキボディとスーパーパゥワーは?! あの巨体を持つサメを一撃で粉々にしてしまうなんて信じられません・・・。はっ! 分かりました! 真姫ですね! 真姫! 今度は一体どんなフシギナオクスリをにこに投与したんですかっ!」

真姫『SSだからってすぐに私のせいにするのはやめて! 私は何もやってないわよ! にこちゃん、ちゃんと説明してあげて!』

にこ『・・・・・・・・・にこはね・・・。実は、運動が苦手なのよね・・・。それでもアンタ達に後れを取らないよう、ダンスの練習を一杯したの』

海未「え、ええ・・・?」

にこ『・・・・・一日10時間におよぶダンス練習・・・。プロダンサーをキャプチャーしたダンスの完全再現・・・・・。筋肉痛を通り越し、パンプアップをくりかえし、肉体改造・・・・』

海未「・・・・・」ゴクリ

にこ『そうしたらいつの間にかこんな上腕二頭筋になってたのよぉおお! にこは かわいい かわいいアイドルの女の子なのに、この腕はちょっと違くない?! そう思って、普段は長袖で隠してたの・・・』ムキムキィン!

海未『なるほど・・・。だからにこは夏でも長袖のカーディガンを着ていたのですね』

にこ『本当はこんな腕、人には見られたくないんだけど・・・。私たちの東京が壊されるって時に、わがまま言ってられないわよねっ!』ムキムキムキィ!

ことり「う、うーん・・・。腕より胸を見られることを気にした方が・・・」

凜『にこちゃんの胸なんてどうでもいいにゃぁ・・・あんな逞しいレーズン見せられたって誰も喜ばないにゃあ・・・。真姫ちゃんもそう思うよね?』


真姫『へっ?! ヴぇ、ヴぇつに、私は・・・・』ヘルメットカリカリ

ハタキー「真姫ちゃん様! 御指示通り、にこ様を髪の毛一本から足の爪先までくまなく撮影中であります!」●REC

真姫『ちょ、ちょっと! 何言ってるのよ! ちゃんと8Kで撮影しているでしょうね!?』

にこ『凛真姫。後で歓迎のムギュムギュしてあげる』

りんまき「「ヒェッ・・・・・」」ガクブル


穂乃果「ねえ! 花陽ちゃんは? 花陽ちゃんもなにかすごいスーパーヒーローになってるの???」ワクワク

凛『かよちんは学校でお留守番にゃ』

穂乃果「あっ、はい」


ことり「とにかくみんなかっこ可愛いね♪ だけどどうしてスーパーヒーローに?」

絵里『センパーパラタスってやつよ!』









サメの大群「「「「「グォオオオ・・・・」」」」」ヒタ ヒタ





真姫「あら。いっぱい来たわよ。どうする絵里?」

凛「にゃ~」猫爪ギラン

にこ「ふんっ!」ムキムキ!

希「・・・・・」

絵里「いい、みんな。民間人に被害が出る前に、サメを殲滅しなきゃならないわ」

絵里「サメはゲリラ豪鮫に乗ってゲリラ戦を仕掛けている。真姫。あなたは空を、凛は陸を動き回ってサメの位置を確認し、その情報を自衛隊のネットワークシステムに送って」

真姫「了解!」バシューン

凛「凛二等兵にまっかせっるにゃ~」シュタタタタ


絵里「希は私と一緒にここで戦闘を続ける。避難所を守っている自衛隊の防衛ラインに近づくサメは押し戻すかミンチにしてあげて」

希「・・・・・・」


絵里「そして、にこ」

にこ「んぁ?」


絵里「・・・・暴れて」ニコリ

にこ「・・・んふっ」ニコリ




にこ「・・・・・」クルリ ノッシ ノッシ....

サメ×50「ウォ~・・・」ザッ ザッ

にこ「・・・・・!」ググググッ...........ダンッ!


にこ「にっこ! ―――」ドゴォ!

サメ×5「「グギャァァアア!」」ベシャベシャ



にこ「二っ個ぉ!!? ―――」ドゴゴォ!

サメ×10「「「「ギョォオオオオ!」」」」ベシャベシャベシャベシャ



にこ「kneeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!!!!!!!!!!」

ドガガガガガガガガ!!!!

サメ×30「「「「「「「ブッrrrrrrrrrrrrr」」」」」」」ベシャベシャベシャベシャバキャドギャガガガ



にこ「ふー」スタッ

にこ「・・・」ギロッ

サメ×5「はわわ・・・」ガクガクガクガク



絵里「両腕を使った見事な肘打ち! さすがにこね!」

絵里「穂乃果! 見ての通り、そこらへんのサメは私たちに任せて! 貴女達はあのサメ怪獣を倒すのに集中するの!」



穂乃果「ぅ絵里ちゃん! 分かった、ありがとう!」

穂乃果「さあ行くよ! 海未ちゃん! ことりちゃん!」クルッ

海未「ええ!」クルッ
ことり「うんっ!」クルッ


イェーガー < クルッ  ガシャン




サメ怪獣「ふぁ~・・・。アッ、オワッタ?」






---------------





馬の脚付きカグラザメ「ヒヒーン!」パカラッ パカラッ

絵里(あのサメ真っ直ぐ突っ込んでくる?! 私に噛みついてくるつもりね! 横に避ければ大丈夫・・・)サッ

馬の脚付きカグラザメ「ヒヒッ!」グワッ

絵里(なっ?! まさかの蹴り?! この距離じゃ避けきれないっ! ・・・いえっ、冷静にガードして、そしてカウンターを入れるっ!)グッ

馬の脚付きカグラザメ「ヒンッ!」カクッ

絵里(蹴りの軌道が変わった?! ブラジリアンキック??!! ガードを乗り越えてくるっ・・・!)

バシンッ!

絵里「うぐっ!」クラッ

馬の脚付きカグラザメ「ヒッヒ~ン」ドヤァ

絵里「・・・ふんっ。随分としゃれた技を使うのね。面白い。いいわ。私も見せてあげる。ロシアン格闘術《システマ》をねっ!」チャキ

馬の脚付きカグラザメ「ヒッ?!」

絵里「・・・・・」 AK-47 < ドガガガガガガガガ!

馬の脚付きカグラザメ「 ヒ ヒ ヒ ヒ ヒ ヒ ヒ ヒ 」ハチの巣

馬の脚付きカグラザメ「・・・・ヒンッ」 ...ドタン

絵里「ふー」銃口に息吹きかけ

絵里「私の名はエリーチカ。人呼んで KKE《屈強・カッコイイ・エリーチカ》 よ! 覚えておきなさいっ!」


絵里「のぞみー! そっちはどおー?」



希「・・・・」スタ スタ

虎脚付きトラフザメ「ガルルルル」

鼬脚付きイタチザメ「キュキュ~イ」

鰐脚付きオオワニザメ「グォロロロロロ」



絵里「希―!! 何匹かそっちに行ってるわよ!!」



希「・・・・」スタ スタ



絵里「ちょっと聞いてるのー?! そんな無防備に歩いてちゃ危ないわよー!!」



希「・・・・」スタ スタ



絵里「なにしてんのよもう! 真姫! 希を空に逃がしてあげて!」

真姫『無理。見ての通りデート中だもの』シューン ← 高層ビルに取り残された人達を救出している


絵里「むうっ! 仕方ない私が助けに―――」

真姫『・・・・必要ないんじゃない?』

絵里「えっ?」



  ガラガラ ドシーン!

虎脚付きトラフザメ「ガルッ?!」ペチャンコ

絵里「ああ!? サメの上から急に瓦礫が落ちてきて下敷きに!」


 ゴゴゴ・・・・バカッ

鼬脚付きイタチザメ「ギュイ?! キュ ウ ウ ゥ ゥ ゥ ゥ ゥ~~―― ......」ヒュルル

絵里「ああ!? 急に地面が割れてサメが落ちた!」


鰐脚付きオオワニザメ「グォロロロウヘヘヘ」ヒタヒタ

鰐脚付きオオワニザメ「グオッ?! グゲッ、グォウゲゲゲゲェ・・・・」パタリ

絵里「ああ!? サメが意味も分からず急死した?!」



希「・・・・・・」



絵里「な、なんなの・・・? 一体どうしたって言うの・・・?」

真姫『それが平将門公の怖い所よ・・・。平将門公の首塚が皇居の近くにあるのだけど、その首塚に何か悪さをしようとした人達は、次々と不幸な目に遭っているの。そりゃあもう、偶然とかで説明が付かない確率でね』

絵里「ハラショー・・・」

真姫『・・・とにかく、あの方には罰当たりなことは絶対にしちゃだめよ。本当にシャレにならないからね。逆にちゃんとお祀りしてればご利益はあるはずよ。今もこうして東京を守ってくださっているしね』

絵里「ホントにね」



 ―――ピピッ
ハタキ―「真姫様。あちらを」

真姫『なに? ・・・あらっ』




===============

犬脚付きネコザメ「ニャワァン・・・!」ジリジリ

女の子「ふぇぇ~・・・」シクシク

===============



真姫『絵里。大変。あっちのホテルの脇に女の子が一人取り残されてるわ。しかもサメに襲われそう』

絵里「ええっ?! 真姫、そのまま助けに行ける?!」

真姫『ごめんなさい、まだちょっと手が離せない』

絵里「そんなっ、私と希じゃちょっと遠いし・・・」

凛『大丈夫! 凛が行けるゃ!』

絵里「凛?! お願い行って!」




凛『にゃにゃにゃ~!』シュタタタタ ピョン シュタタタタタ

絵里「すごい・・・。瓦礫や車で埋まった道路を、まるで無人の草原を駆けるように走っている」

絵里「さすがねこね!」





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犬脚付きネコザメ「ワニャフフ」ジリジリ

女の子「来ないでぇ・・・」ビクビク


 < そこまでにゃ!!


犬脚付きネコザメ「ニャワッ!?」

犬脚付きネコザメ「ワォニャーン!」ガブッ ガブブッ

凛「にゃにゃにゃにゃ!!」バリバリー

犬脚付きネコザメ「ワフニャ?! ゴロニャワフゥン・・・・・」ドタン

凛「ふー。いっちょあがりにゃ」

凛「そこの君。大丈夫かにゃ?」

女の子「ひっく、ひっく・・ ぇ? ・・・・猫・・・さん?」ウルウル

凛「そうにゃ! 正義の猫さんにゃ! もう安心にゃ! でもここに居たら危ないにゃ! 凛の背中に乗るにゃ! お母さんの所まで送ってあげるにゃ!」

女の子「・・・・うん」ノソノソ

女の子「わあ・・・ふさふさ」ウットリ

凛「よし乗ったね! しっかり掴まって!」グググッ...

女の子「うん!」ギュ

凛「猫バス発進にゃ~」バッ シュタタタタタタ

女の子「わっわっ」

凛「にゃお~ん」シュタタタタタ ピョン シュタタタタタタ

女の子「わあ・・・!! 私、風になってる!」

凛「君のお母さんはどこにいるの?」

女の子「分からない・・・。途中ではぐれちゃって・・・」シュン

凛「そっか・・・。とりあえず近くの避難所に行くにゃ!」






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避難所


ガヤガヤ

凛「人がたくさんいるにゃ。この中にお母さんいそう?」

女の子「えっと・・・。ううぅ・・・。分からないよお・・・おかーさぁん・・・」グスッ

凛「わわっ。泣かないでっ。えっと、えっと」アセアセ

凛「そ、そうだ! こういうときは楽しい事を思い出すにゃ!」

女の子「楽しいことってぇ・・・?」グスグス

凛「君が好きな事だよ! 例えば特技とか趣味とか」

女の子「うーん・・・。わたしは、絵を描くのが好き。ピアノも好き」

凛「ピアノ! それはすごいにゃ! きっと高校生になったら真姫ちゃんみたいなかっこいいスクールアイドルになれるにゃ! なんか目つきも真姫ちゃんに似てるし!」

女の子「アイドル・・・? 無理だよぉ・・・。わたし、かわいくないし、地味だし・・・」

凛「君は可愛いよ! ツインテールも似合ってる! 大体そんなこと言ったら可愛くないのは凛の方だよ! 凛の髪はこんなに短いし。女の子っぽくないし」

凛「でもね! 誰でも可愛くなれるの! こんな凛でさえも変身できたの! 女の子にはプリンセスの日が来るの!!」

女の子「変身・・・。プリンセス・・・」



 < 梨子~!



女の子「あっ! おかーさん!!」タタッ

凛「おおっ! ふふっ、よかったにゃ。一件落着にゃ」

凛「よしっ! 凛は絵里ちゃんのお手伝いしないといけないから・・・さらばにゃ!」ピョン


女の子「猫さっ―――・・・あ、あれっ? 猫さんどこに行ったのーっ??」キョロキョロ





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穂乃果「はぁっ、はぁっ・・・」ゼェハァ

ことり「あふっ、ふっ、うぅ・・・」ゼェハァ

海未「ふっ・・・くっ・・・」ゼェハァ



イェーガー < バチッ...プスッ プスン...



サメ怪獣「グォォォォォ・・・・・」






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種子島
管制室


司令官「サメ怪獣は再生用のサメが無くなって、こちらが攻撃を与えた分ダメージが蓄積されるようになったが・・・」

隊員「イェーガーの方も機体がかなり損傷しています。特に左腕は損傷が大きくほとんど機能していません。左脚エンジンもオーバーロードで焼けてトルクとスピードが20%まで低下しています。更にパイロットのバイタルにも異常が出始めています。長時間による戦闘の身体的な疲労と、ドリフトの精神負担が原因でしょう」

重工主任「奴にはパワーで負けている分、スピードと技でなんとか互角に戦っていたが、そろそろ限界か。このままじゃあ、引き分けに持ち込めるかどうかでさえも難しい。もし奴を仕留め損なって海に逃がしてしまったら、また再生するかもしれん」

司令官「それはまずい・・・イェーガーの手で確実に奴を仕留めなければならない。そうせんと、世界各国、特に地政学的に近いロシアと中国はイェーガーの負けが確定した時点で核をぶち込んでくるだろうな・・・まだ大勢の国民が残っている東京に・・・」

隊員「そんな・・・」

重工主任「・・・・・・」

司令官「なんとか・・・なんとかせねばならん。・・・強力な一撃で一気にけりを付けられれば・・・・・」

重工主任「強力な一撃・・・。プラズマキャノンか?」

司令官「ああ・・・。だがあれはチャージするのに時間がかかるし、チャージ中は全くの無防備になってしまう」

隊員「先ほど自衛隊が使った特殊弾でもう一度サメ怪獣の動きを止められませんか?」

重工主任「難しいだろうな・・・。自衛隊は現在、市街地でゲリラ戦を仕掛けてくるサメから都民を守るのに手いっぱいだろう。なにより先程特殊弾を奴に食わせたときも、長くは効果が続かなかった」

司令官「そうか・・・。プラズマキャノンをチャージする時間を稼ぐには不十分か・・・」

司令官「どうにかして奴の動きを止められないものか・・・」






 < とりあえず動きを止めればいいんですね


司令官「むっ?!」


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海未「できるかもしれません」

司令官『聞いていたか・・・。それより、どういうことだ? どうやって奴の動きを封じる?』

海未「ことり」

ことり「うん! やってみる!」

ことり「これちょっと借りますねー」スッ


イェーガー < スー...グッ ポキッ





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種子島
管制室

司令官「なんだ、何をした?」

隊員「映像を拡大して確認します。えっと・・・これは、どうやら近くの高層ビル屋上にあった避雷針を折って、それをつまむように持っているようです」

司令官「避雷針? なんのために?」

隊員「さあ、分かりませんが。それにしても、数メートルはある大きな避雷針ですが、イェーガーが持つと、まるで縫い針のように小さく見えますね。・・・・・んっ?」

司令官「縫い針・・・?」

重工主任「まさか・・・」

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ことり「そしてー、多分この辺に」スッ


イェーガー < ズボッ! ガリガリガガガガ ゴソゴソ(道路に手を突っ込む)


ことり「ん~・・・。あった、これかな」クイ


イェーガー< ギュッ! ズボボボボボ!


ことり「ありました♪」





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種子島
管制室


隊員「イェーガー、地中から埋設の電力ケーブルを引っこ抜きました! 縫い糸のようです!」

司令官「縫い糸・・・縫い針・・・南君・・・特技は裁縫・・・。そ、そんな・・・バカな・・・・そんなことができるのか・・・? い、いや! もうこれに賭けるしかない!」

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サメ怪獣「グオァァァ・・・・!!」ダッ ドッドッドッ!



海未「むっ! 来ますよ!」

ことり「海未ちゃん! 穂乃果ちゃん! お願い!」

穂乃果「分かってる! 任せて!」グッ

穂乃果「めーん! ―――」グワッ



サメ怪獣「グゥ! ガァ!!」サッ (横に避ける)



海未「―――とっ、見せかけてぇ! 足払い!」グルン


イェーガー < グルンッ ・・・ガッ!!



サメ怪獣「アガッ?!?! ガァァァ!!!」 ドタァン



穂乃果「よし倒した! 今だよことりちゃん!!」

ことり「はーい! お裁縫のお時間ですよ~」ヌイッ



サメ怪獣「ウグッ?!?」ヌワレ



ことり「ふわっふわっしったものっ、かわいーいーな♪ ハイッ! あっとはマッカロンたっくさん並べたらー、からぁふるーで、しーあーわーせっ♪ るるーるーらーらー」ヌイヌイヌイ~

穂乃果「さすがことりちゃん! 手慣れた手つきだねっ!」


イェーガー < ヌイヌイ


ことり「はいっ! 完成です♪」


サメ怪獣「ウグゥ! ガァア!」ギチギチ



隊員『やりました! サメ怪獣の手足を縫い付けて完全に動きを封じました!』

司令官『よしっ! この機を逃すな! プラズマキャノンだ!!』

ハタキ―「プラズマキャノン ローディング」



イェーガー < ウィーン バチバチバチ....

サメ怪獣「ガァア! ウガァア!」ギチギチ





穂乃果「はっふー・・・・」アセヌグイ

ことり「今度こそやっつけられるんだよね? ことり、もうクタクタだよぉ・・・」ゼェハァ

海未「ええ・・・私も、もうそろそろ限界です・・・」ゼェハァ





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種子島
管制室


隊員「プラズマキャノン順調にチャージ中です! サメ怪獣の拘束が解ける気配もありません! 誰ですか裁縫が戦いに役に立たないと言っていた輩はっ?! わ た し で す |^o^|」

司令官「ああ・・・イェーガーの機体損傷度もそうだが、燃料のアルコール残量も結構やばかった。最後の最後で一発逆転ホームランって所か。これで来年は阪神優勝だな」

重工主任「おい、不吉な事を言うんじゃない。最後まで気を抜くな」

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サメ怪獣「ウグググググ・・・・!」ギチギチ

イェーガー < バチバチバチ...バチン



ハタキー「 プラズマキャノン チャージ完了」

穂乃果「後はこれを撃てばいいだけだよね」

海未「ええ、そうでしょう。これでようやく勝利です。長かった・・・」

ことり「ことりつかれちゃいましたぁ・・・。早く終わらせよぉ」

穂乃果「うんっ! それじゃいくよ・・・!」グッ



サメ怪獣「ギュア! ウガウギャアア!!」ギチギチ



穂乃果「すぅう・・・! んっ!  プラズマキャノン! はっしゃぁぁっっ!!!!」

ハタキー「プラズマキャノン発射」



イェーガー < バチバチ...カッ バッヂュゥゥゥゥンンッッ!!!



サメ怪獣「ギャ?!! ギャァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」ブスブスブスブス



イェーガー < バババババ!!!!!




サメ怪;;,. 「アアアアア・・・」

サメ小:'. 「アアアア・・・」

サメ.:', 「アァァ・・・・」

サ:;',. 「アァ・・・・」

サ;,. 「アァ・・・」

:.. 「ァ―」

 「」



イェーガー < ババババ バッ バッ・・・バスン・・・

イェーガー < フシュー・・・・・・・




穂乃果「ハァッ、ハァッ・・・ど、どう・・・?」

ハタキ―「サメ怪獣の生体反応確認できず。完全に消滅した模様。これで我々は英雄です。世界の女性は俺のもの」

ことり「やっ、やった・・・! 勝ったよ!」

海未「ふっ・・・ハッーハッハッハッハ! 勝ちましたよお! イェーガーに乗った私達は無敵! まさに翼を得た虎なんですよお! 私達と互角に戦いたかったら今度は翼でも付けてくるんですねー! ハッハー!」

穂乃果「あっ、なんか、やなよかん ・・・」















                    .....バサッ






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真姫『穂乃果達がサメ怪獣をやったわ』

絵里「本当? よかった。ふー・・・。凛と真姫が確認したサメはほとんど片付けたし。後は物陰に隠れている残党狩りね」

にこ「一時はどうなるかと思ったけど。私達の勝利ね」

絵里「ええ。ほんとにね。んーっ・・・・・・」ノビー

にこ「東京、大分壊されちゃったけど・・・夕日に照らされる街は綺麗ね」



サー・・・・



絵里「あらっ? 急に辺りが暗くなっちゃった。勝利の天気にふさわしくないわね。せっかく、さっき穂乃果が台風を無くして晴れにしてくれたのに」

絵里「雲でもかかったのかしら」クルッ ← 西日を見た



絵里「・・・・・・・・・・・あっ」唖然



にこ「絵里? どうしたのよ固まっちゃって。そっちに何かあるの?」クルッ


にこ「・・・・・・・・・・んなっ?! ちょ」

絵里「ウソでしょ・・・」



          バサッ、バサッ



真姫『エリーッ!! 見えてるー!? かなりでかいのが来たわよ!!!』

絵里「え、ええ・・・・東京ドーム何個分かしら、あれ」

ハタキ―「計測完了。0.058個分です」

真姫『何呑気な事言ってんの?! 西から来るなんて想定外よ! このままじゃ防衛ラインの横を突かれるんだから早くミサイルで吹っ飛ばして!』

絵里「そ、そうよね! 穂乃果達はサメ怪獣を倒したばっかりで疲れているだろうから、あいつは私達でなんとかしないと!」


絵里「・・・・ッッテェエエ!」


シュルルルルルー!!
ドッ! ドガァ! ドゴォォォォォオオ!



   ......モクモク


絵里「やったか?!」


  ......モクモク

 ......モクモク






   バッサァ!




にこ「あっ・・・ダメなやつねこれ・・・」

絵里「そんな・・・・・・。ねえ、にこ・・・怪力ラブにこぱんちでなんとかしてよ・・・」

にこ「勘弁してにこ・・・。質量が違いすぎるにこ・・・・」

真姫『周りの建物を壊しながら進んでいる・・・。まずいわね・・・。このままいくと音ノ木に差し掛かりそうよ・・・』

凛「えっ?! 学校?! 今かよちんがいるのに!!」

真姫『分かってる。私が今すぐ空から学校に向かうわ。ハタキー! エネルギーをスラスターに回して!』

ハタキー「回しました」

 バシューン!



凛「かよちぃん!」タッ シュタタタタ

絵里「凛っ!」

絵里「真姫! お願い早く!」

真姫『ええ。もう学校が見えてきたわ。 ―――あっ!』

絵里「真姫?! どうしたの?!」

真姫『校庭のあちこちにサメがいる。まだこんなに残っていたなんて・・・・ ああっ?!』



===============

花陽「ぴゃあああ!」アタフタ

===============



真姫『花陽を見つけた! 校庭にいる!』

凛『かよちん!?』

絵里「花陽が?! サメがいるのいなんで外に出てるのよ?!」

真姫『それは・・・あっ!』



===============

白アルパカ「ンメェー」バタバタ

茶アルパカ「ブォ....」バタバタ

花陽「こっち・・・ぴゃっ?!」

サメ「ジュプルルルル・・・・」ヒタヒタ

サメ「ガブッ!」

花陽「ゔわ゙っあぶねっ 助けて~~~ ふわああああ!」

===============



真姫『アルパカをサメから逃がすためみたい!』

絵里「そんなっ、アルパカのためになんて・・・っ!」



凛『かよちんかよちんかよちん! かよちん! かよちん! かよちん! かよちーん!!!』シュタタタタ

絵里「真姫!? まだなの?!」

真姫『任せて! もう花陽の目の前―――』バシュー

花陽「あっ! まきty

ピーッ!!!
ハタキー「真姫様!」

真姫『えっ?』












 < バッックゥゥウウ!!



絵里「ちょ、ちょっとなんなの!? 今の音は何?!」

絵里「真姫・・・? 真姫! まきぃっっ! 返事してええ!!!」



真姫『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめんなさい』

凛『・・・えっ?』

絵里「真姫、よかった無事なのね。それより、ごめんなさいってどういうこと?」

真姫『あの羽付きのデカブツ。思った以上に速かった・・・』

凛『真姫・・・ちゃん・・・?』サー...

絵里「速かったって・・・。ま、まさか・・・」

真姫『・・・・・・・・・間に合わなかった。花陽は・・・』

凛『・・・・・・・・・うそだ』

真姫『・・・・・・』

凛『うそでしょ・・・? まきちゃん・・・・?? かよちんを助けてくれたんでしょ・・・?』

真姫『・・・・・・・』

凛『うそだうそだうそだうそだあああ!! 真姫ちゃんうそだって言ってよおおお!!!!』

真姫『・・・・・・・』

凛『あああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!』

真姫『・・・・・こっちの方は思った以上にサメが残ってる。凛、そんなところで立ち止まらないで。戦って。そのままだと囲まれるわ』

絵里「・・・。凛、真姫の話を聞いたでしょ。じっとしていたら貴女までやられるわ」

凛『あっ、あっ、うっ・・・そ、そんなこと言ったって・・・』ガクッ

真姫『私は私のやれることをやる。だから凛。凛もできることをやりなさい』バシューン

絵里「真姫? やれることって・・・真姫は何をするつもりなの?!」



真姫『あのデカブツを止める!』ビビーッ! (ビーム攻撃)

 < ヂヂヂヂヂ....

ハタキ―「敵のサメ肌を破る前にこちらアルコールがきれそうです」

真姫『ちっ・・・・・・。ねえ、ハタキー・・・。昔話に出てくる一寸法師はどうやって鬼を退治したか知ってる?』

ハタキ―「あぁ・・・彼の真似はお勧めできません・・・・」

真姫『・・・・』バシューン クルッ バシュー





凛『あっ・・・真姫ちゃんいた・・・空で戦ってる・・・』


真姫『・・・・』シュゥゥゥ  ドッ.....


凛『えっ・・・・あっ・・・あっ・・・・』唖然

絵里「凛・・・? どうしたの? 凛?!」

凛『ま・・・ま、まきちゃんが・・・・食べられちゃった・・・』

絵里「なっ?! そんな・・・真姫まで?!」

凛『うわっ・・・ああ・・・・あっ、うぐっ・・・うぅ、うっ』パタリ

絵里「凛! 落ち着きなさい!! 今貴女がいる辺りはサメがたくさん残っているんでしょ!!!」

凛『もうやだぁ・・・・・・かよちん・・・まきちゃぁん・・・・やだよぉ・・・・』ヘタッ...

絵里「しっかりしなさい!! そのままじゃ貴女まで食われるのよ! 冷静になりなさい! りーん!!!」



にこ「冷静になるのはアンタよ、絵里」ポンッ

絵里「にこ?! どういう意味よ! どう考えたって、このままじゃ凛は・・・凛は!!」

にこ「・・・・・親友二人を目の前で失って冷静でいろっていう方が無理よ」

絵里「にこ・・・・」

にこ「ましてや凛は一年。まだまだ子供よ。そんな子供を、こういうときに全力でなんとかしてあげるのが、私達年上の役目じゃない?」

絵里「・・・・・・!」

にこ「凛は私がなんとかする。だから絵里。穂乃果達の事はアンタがなんとかしてあげるのよ・・・!!」ダッ ドッドッドッドッ

絵里「ええ・・・!! 分かったわ! ありがとう! さすがにこね!!」



絵里「こうなったらもう出し惜しみは無しよ! 全弾用意!! あのデカブツに向かって―――」

絵里「・・・・ッッッテェェエエエエエ!!!」

シュルルルルルルルルルー!!






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凛「は、はっはは・・・・・」

サメ「グフフ・・・・」ヒタ ヒタ
サメ「ゲフフ・・・・」ヒタ ヒタ
サメ「ウフフ・・・・」ヒタ ヒタ

凛「もう好きにしなよ。かよちんも、真姫ちゃんも・・・もう、いないんだ・・・凛が生きていたって、なんにもならないよ・・・・・・」ブツブツ




 < ドッ ドッ ドッ! ドッ! ダンッ!!


「   ラ   ブ   に   こ   」



にこ「キィ~ック!!!」ドゴォ

凛の周りにいるサメ「「「「「 グォォォッ?! 」」」」」ベチャ



にこ「凛」ポン

凛「・・・・」ブツブツ

にこ「良く頑張ったわね。もう何もしなくていい。凛はここでゆっくり休んでて。後は私に任せなさい」



サメ × たくさん「「「「しゃ~~」」」」ヒタヒタ

サメ × たくさん「「「「ぁぁ~~」」」」ヒタヒタ

サメ × たくさん「「「「くぅ~~」」」」ヒタヒタ



にこ「四面鮫歌・・・ってところかしら」

にこ「来るならきなさい! だけどねぇ!! 凛には指一本触れさせないわよ!!!」クワッ



にこ「ラブにこ百烈脚!」ドゴォ

 サメ「シャ~ック?!」ベチャ

にこ「ラブにこビーム!」ドゴォ

 サメ「シャック?!」ベチョ

にこ「ラブにこシャックル(※)!」ドゴォ

 ※ : クレーンで重量物を吊り上げるときに使うU字の金具


...ワララワ

サメ × たくさん「「「シャァァクゥ」」」ヒタヒタ

にこ「ああもう! あんまり尺が無いんだからアンタら全員さっさとやられなさい!」

サメ「シャァァァァック!」ガブッ シャクシャク ← にこの腕をかじっている

にこ「小癪な!」ドゴォ


凛「・・・・ちょっと寒くないかにゃー」

にこ「んふっ、ちょっとはいつもの凛に戻って来たじゃない。でも、そんな冷めた目で見ないで欲しいにこ」

にこ「これが終わったらイチゴミルクで酌を交わしましょ」

にこ「ヒック。あら、しゃっくりがでてきた」


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種子島
管制室


隊員「司令官!! 大変です!! 自衛隊から緊急入電です!!」

司令官「なっ、なんだお?!」

隊員「新たな巨大不明生物が出現! これをイェーガーにて迎撃してもらいたいとのことです!!」

司令官「巨大不明生物だと?!」

隊員「はい! 今モニターに映します」

パッ



===============

 バサッ

バサー



翼竜メガロドン「人間どもめー!!! 全て食らいつくしてくれるわーっっっ!!」ギャオー

===============



司令官「お、おい・・・なんだよありゃあ・・・」

隊員「巨大な翼を身に付けた超巨大サメです!!」

重工主任「・・・・イェーガーの状況は?」

隊員「半分以上の機能が不能の状態です! パイロット三名もかなり疲弊しています! 動くだけならなんとかできますが・・・」

司令官「ダメだ・・・っ。これ以上あの少女たちに負担を強いる事はならん」

重工主任「それでもなんとかせねばならんだろう」

隊員「超巨大サメは真っ直ぐイェーガーの元に向かっています! 物凄い飛翔スピードです!!」

重工主任「おい! 早く迎撃準備を命令しろ!」

司令官「っ~~~~! クッソッ!」






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イェーガー
コックピット


穂乃果「ふぃー・・・。もうすっごい疲れた・・・。お風呂入りたい・・・」

ことり「後で雲雀湯行こっか。それと甘い物も食べたいなあ」

海未「そうですね。ほむまん食べたいです。もう二日も食べていません」


司令官『聞いてくれ! まだ終わっていない! また巨大な敵が現れた! 頼む! 戦ってくれ!!』


穂乃果「へっ?!」ビクッ


絵里『穂乃果!!』

穂乃果「ぅ絵里ちゃん?! どうしたの?」

絵里『ごめんなさい!! 最大火力をぶつけたけどそれでも倒せなかった!!』

絵里『もう貴女達しかあいつを倒せない!!』


穂乃果「えっ? えっ? 何が起きてるの???」オロオロ

ハタキー「目標補足。拡大映像出します。このままだと30秒後に接敵します」

穂乃果「あ、あれは・・・」



===============

翼竜メガロドン「お前かー!! よくも我が手下を殺してくれたなー!! 食い殺してやるぅぅううう!!!!」ギャオー

===============



ことり「ひっ?!」ビクッ

海未「なっ、なっ・・・。桁外れに大きな体格に翼を付けて飛んでいます・・・あんなのありですか・・・」

穂乃果「海未ちゃんがさっき『私達と互角に戦いたかったら今度は翼でも付けてくるんですねー!』って煽るからだよぉ!」

海未「ぐぬぬ!」

ことり「とっ、とにかくやっつけないと・・・!」グッ...

穂乃果「そ、そうだね! ・・・んぐっ?! うぅ・・・ありゃ・・・疲れて腕が上がらない・・・」

ことり「ロボットの方もなんか反応が悪くて思うように動かないよお・・・」


 < ガァァ!!!


ハタキー「接敵します」

海未「くっ! このっ・・・!!」グググッ...


イェーガー < グッ・・・ ギギギギ 


翼竜メガロドン「アッグゥウ!」バクッ

バチ! メキメキメキバキャ!!
ギ ギ ギッ・・・・・・・・   ブチンッ

海未「いっ?!」

翼竜メガロドン「チィッ、胴体ははずしたか。だが次は確実に胴体を噛み砕いてくれるわぁぁああ!!」バサッ バサッ




海未「ああああああああああああ!!!」

ことほの「「うみちゃん?!!!」」

 ビーッ! ビーッ! ビーッ! ビーッ! 
ハタキ―「レフトアーム オフライン」

海未「きゃああああああああああ!!!!!」ガクガク





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種子島
管制室


隊員「イェーガーの左腕が食いちぎられました!! それに伴い園田海未のバイタルが危険な異常値を出しています!」

司令官「なっ・・・?!」

重工主任「無理もない・・・。園田は最初からずっと、パワーで上回るサメ怪獣の攻撃を達人級の見事な防御技で何度も防いでいた。ドリフトを維持しながらこれをやるには並外れたな精神力が必要なはずだ。今まで耐えられたことが奇跡だ」

隊員「ど、どうします?! このままじゃ・・・!」

司令官「・・・やむえん、園田君のドリフトを解除しろ!」

隊員「し、しかし、そんなことをすれば他の二人の神経負担が―――」

司令官「いいから早くやれ!!! このままじゃ死ぬぞ!!!」

隊員「は、はい!」

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ハタキー「左脳パイロット 神経同調オフライン ドリフト 解除 」

バチッ

海未「あうっ! ・・・・あっ・・・はっ・・・はぁっ・・・うぅ・・・・」グッタリ

バチバチバチ!

穂乃果「ああああああっ!!」ガクガク 

ことり「きゃあああああ!!!」ガクガク

ハタキー「敵、最接近してきます」

穂乃果「うううぅ、うぐぅ・・・! このぉ・・・このぉおお!!」グググッ グワッ



イェーガー < ブゥン!   ・・・・ガツン!

翼竜メガロドン「ウガッ?! グググッ! なめるな! 胴体ごと噛み砕いてくれわああ! バックゥ!!」ガブッ!



イェーガー < バキャ! ミシッ ベリッ バリバリバリ!



翼竜メガロドン「ンググググッ!」

翼竜メガロドン「・・・ウヌウゥ! 噛みきれんかっ。ならばっ!!」 バサッ



バサッ バサッ


 ビーッ ビーッ

ハタキ―「大気圏外へ上昇中。温度低下。酸素低下。熱いお茶を飲んでください」

司令官『いかん! 宇宙空間まで飛ぶつもりだ!! 今のイェーガーでは機体の損傷が大きくて宇宙空間には対応できんぞ! 早く逃れろ!!』

穂乃果「うぐぅ! げほっ!!」

穂乃果「ハァッ、ハァッ・・・うっくっ・・・うぅう! この! やぁああ!」グワッ


イェーガー < ブゥン! 

ガツッ! ガツン! ドガッ!

翼竜メガロドン「グッ!? ウグッ、ギャ、グフッ」

翼竜メガロドン「悪あがきをぉ! やはり噛み潰してやるぅううう!!! ヌグゥウウウウウ!!!」グギギギギギギギ....

イェーガー < バキバキバキバキバキバキバキバキャ!


穂乃果「うわっ! うぁぁぁあああああああっ?!」ガクガク

司令官『高坂君?! 大丈夫か!? 今すぐドリフト解除させる!』

隊員『ええっ?! そんなことしたら一人に神経負担が集中して―――』

司令官『早くせんか! 馬鹿者!』

隊員『は、はい!』


ハタキー「右脳パイロット 神経同調オフライン ドリフト 解除 」

バチッ

穂乃果「あっ・・・うぐっ・・・・うぅぅぅぅ・・・・・・」グッタリ

バチバチバチ!

ことり「っっ?!」ガクガクガク

ことり「うっ?! うぐっ、カハッ」吐血







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種子島
管制室


隊員「南ことり・・・既にバイタルが危険値です・・・。とても戦える状態ではありません・・・。やはり無理が・・・」

司令官「クソッ! どうすればいいんだあ・・・!!」

重工主任「・・・・自爆させよう」

隊員「自爆?!」

司令官「そ、そうか! 分かった! 三人を脱出ポットに乗せてイェーガーを自爆させる!」

重工主任「あれだけ接近した状態で自爆させれば、いかに頑丈なサメだろうと、耐えられまい。イェーガーが失われるのは正直嫌だが、やむえんな」

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ハタキー「自爆装置スイッチオン。爆発まで60秒」

ことり「ハァッ、ハァッ・・・自爆・・・?」

司令官『ああそうだ! 今すぐ君たちを脱出させてイェーガーは自爆させる!』

ことり「そんなことしたらハタキーちゃんは・・・?」

ハタキー「私はロボットです。同情は必要ありません」

ことり「・・・。キューランプが付いてないよ」

ハタキー「これは冗談で言っているのではありません!」ピカッ



翼竜メガロドン「死ねぇぇええっ!!」グギギギギギギ ギチッ

バキャッ!



ハタキー「脱出口 破損」

隊員『?! 脱出口が破壊されました! これでは脱出ポットを射出できません!!』

司令官『そ、そんな!? とりあえず自爆は中止だ!』

ハタキー「自爆装置スイッチオフ」

司令官『南君?! 大丈夫か?! 戦えるか?!』

ことり「はぁっ・・・はぁっ・・・・」クラクラ

隊員『極度の疲労と多大な神経負担で意識が混迷としているようです・・・・』

司令官『そ、そうか・・・・。それは、そうだよな・・・イェーガーは本来一人で操縦できるもんじゃない・・・。これまで・・・か・・・』

隊員『・・・・・』

重工主任『・・・・・』

司令官『南君・・・・。すまない・・・。もう、こちらからはどうすることもできない・・・・。本当にすまない・・・・』




穂乃果「」グッタリ

海未「」グッタリ

ことり「うくっ、ゴホッ! ・・・うっ・・・ハァッ、ハァッ・・・・・」クラクラ

ハタキ―「・・・・・ことり様。理事長様に通信をお繋ぎしますか?」

ことり「はぁっ・・・はぁっ・・・・・・・・・・・・・・・・・ううん」

ことり「直接言うから・・・いい・・・・」



司令官『直接・・・? どういう意味だ・・・?』









「・・・・・・己に克つに、事々物々時に臨みて克つ様にては克ち得られぬなり。兼て気象を以て克ち居れよと也―――」


司令官『むっ?! なんだ今の声は?!』

隊員『あっ! 園田です! 園田海未の意識が戻りました!』

司令官『園田君か?! 大丈夫かね!?』

重工主任『己に克つ・・・西郷隆盛か? ・・・何が言いたい?』



海未「ことりはいつも、自分は臆病だといいます。しかし、いざという時にはいちばん強い心の持ち主です」

ことり「はぁっ・・・・・・・はぁっ・・・ハァッ、ハッ、ハッ、ハッ―――――――――」...キッ

海未「 “克己の心” 。この世でいちばん尊いものを持っていることりが、こんなにも愛らしい外見であることに、私は未だ戸惑いを隠せません」

穂乃果「・・・・ファッションショー、観覧車。滅多にないけど、怒ったことりちゃんは海未ちゃんより怖いしね」



隊員『高坂穂乃果の意識も戻りました!』

司令官『なにぃ?! あれだけのダメージを負って意識を取り戻すなんて・・・!』

重工主任『・・・・ふっ。どうやら我々は彼女らの実力を過小評価していたようだな』



海未「さあ! ことり! 遠慮する必要ありません!」

穂乃果「大丈夫! この三人だったらなんだってできる! 全力をぶつけてぇっっ!!」



ことり「―――・・・・・・・・・・・・ハァァアアアアアアアア!」カッ




ことり「チェーンソー!!!」

ハタキー「チェーンソー起動」



...ジャラ ジャキン!
...ドゥルン ドゥルン! ドゥルルルルルルルルルルルル!



ほのうみ「「いっけえーーーっっっっ!!!!」」



ドゥルルルルルルルルルルルrrrrrrrrrrr!!!!!



翼竜メガロドン「?!?!」



ことり「ホウキを持つだけがメイドと思わないでください!」シュ



ガッ! ガガガガガビュチュブチュブチュブチュブチュ!!!

翼竜メガロドン「ギャァァァァァアアアアアア!!!」ブチブチブチ













ことり「・・・・・・・・・・・・・ふぅ」

ことり「・・・・」ニコッ


翼竜メ ガロドン 「ア・・・ア・・・・」フラッ


ことり「(あの世に)行ってらっしゃいませ、ご主人様♪」キャルン









  ......  スパン









翼竜メ / ガロドン 「人間・・・めっ・・・・・・・ 」






 ふわっ・・・・

ハタキー「高度維持機能 不能」

ハタキー「1万5000メートルで地表に接触します」

 .......コォォォォオオオオ


ハタキ―「高度急速低下。危険です」

司令官『南君! 聞け! 垂直着陸に使ったロケットブースターはもう使えん! なんとかして自由落下に耐えねばらん! 衝撃吸収装置を起動し体を丸めろ! それしかない!』

ことり「んっ・・・うくっ・・・」フラフラ




コォォォォォ

ハタキー「高度1万2000メートル」

ことり「・・・っ!  プラズマキャノン!」

ハタキ―「プラズマキャノン チャージ」



イェーガー < ウィーン バチバチバチ....



ゴォォォオオオオオ

ハタキ―「6000メートル」

穂乃果「んぅ、はっ・・・はっ・・・」

海未「暑い・・・」


ハタキー「3000メートル」

ことり「チャージできた分でいい! 撃って!」

ハタキー「プラズマキャノン発射」


イェーガー < バチィ...カッ バッヂュゥゥゥゥンンッッ!!!


 ↑ガクンッ↑ 

穂乃果「うぐっ?!」

海未「くっ・・・」


ハタキー「1000メートル」

ハタキ―「落下速度が速すぎます。衝撃に備えてください」

ことり「・・・・・!!」




ゴォォォォオオオオオオオ  ドッ







----------------------------------------
種子島
管制室


隊員「イェーガー、地表に落下!」

司令官「南君?! 大丈夫かね?! 返事してくれ! 園田君! 高坂君!!」

隊員「通信回路、各種計器が機能していません! パイロットの安否及びイェーガーの被害状況不明!」

司令官「んんんんっ!」

----------------------------------------





 < ・・・・・・・ドォォォォォン



絵里「穂乃果! 大丈夫?!」

絵里「ほのかー!! ・・・っ! 通信できないっ!」

絵里「東京ドームの真上に落ちたみたい! 希行くわよ!」タッ

希「・・・・・」タッ


にこ『こっちも片付いたから行くわ。ほら、凛も行くのよ』

凛『・・・・・うん』





----------------------------------------
イェーガー落下地点


絵里「穂乃果ー! 海未―! ことりー! いるー?!」

   モクモクモク....

絵里「げほっ! ごほっ・・・。粉じんがすごいわね・・・。全然見えない・・・」

絵里「ほ・の・かー!! 返事してー!!」



 < ドッ ドッ ドッ! ドンッ!



にこ「ふぃー、やっとついた」

凛「・・・・・・」

絵里「にこ! 凛!」

にこ「穂乃果達は無事なの?」

絵里「それがこの粉じんが邪魔で状況が全然分からないの・・・」

にこ「・・・・瓦礫もすごいわね。もしかして埋もれてるんじゃあ?」

絵里「そんな・・・」

にこ「私が探しに行く」ダッ

絵里「にこっ! お願い!」




---------------



絵里「にこ・・・お願い。穂乃果達を無事連れてきて・・・」ソワソワ

凛「・・・・・・どうせ死んじゃってるよ。穂乃果ちゃんも、ことりちゃんも、海未ちゃんも・・・」ブツブツ

絵里「凛! いい加減になさい! いつまで自暴自棄になってんのよ!」

凛「・・・・・・」

絵里「親友を失った悲しみは分かるけれど、花陽と真姫が知っている凛はそんなことは言わないはずよ!! 頭を冷やしなさい!!」

凛「・・・・・・」

絵里「・・・んんっ~! ああもう! 居ても立ってもいられない! 希! 私達も穂乃果達を探しに行くわよ!」タッ

希「・・・・」タッ




....モクモクモク

    ノッシ ノッシ


絵里「あっ! 待って! 粉じんの中から人影が!」


 ノッシ ノッシ


絵里「こっちに来る。だ、だれ・・・?」


ノッシ ノッシ





 サァァァ・・・

にこ「ラブにこ救出~」ノッシ ノッシ

穂乃果(にこに担がれ)「ぅ絵里ちゃ―――あっ、いっつ・・・イタタ・・・」

ことり(にこに担がれ)「ふぇぇ~・・・・」ピヨピヨ

海未(にこに担がれ)「ふっ・・・ハッーハッハッハッハ! 勝ちましたyんむがっ?!」口塞がれ

ことほの「「うみちゃんだめぇ!」」口塞ぎ




絵里「穂乃果・・・ことり・・・海未ぃ・・・」ジワッ

絵里「無事なのね・・・よかった~・・・」ヘタッ

絵里「にこぉ~・・・ありがとぉ・・・。三人を連れて来てくれて・・・。さすがにこね」




凛「・・・・・・」

凛「・・・・・・」チラッ



翼竜メ「」真っ二つ
ガロドン「」真っ二つ






凛「・・・・・・・・・」



翼竜メ「」
ガロドン「」



ガロドン「」ピクッ





凛「?!」

絵里「凛? どうしたの?」

凛「いっ、いま! あれ、うごっ、うごいたぁ・・・?!」

絵里「えっ?! うそ!? あの真っ二つのサメが?! まだ生きてるの?!」

にこ「しぶといにも程があるわねぇ・・・。いいわ、私がトドメをさす」ノッシ ノッシ



ガロドン「」ピクッ ピクッ ....ヌチャ

にこ「んんっ??」

ガロドン「」ズルンッ  ベチャン

にこ「うわっ?! お腹からなんか出て来たんだけど?! 臓物・・・? 気持ち悪い・・・」

絵里「えっ?! な、なに、出産? 子供?」


「・・・・・ンメェ」


にこえり「「へっ?」」


ガロドン「」ズルンッ  ベチャ


「ブォ~」


絵里「また出て来た。なにあの生物。サメには見えないけど・・・。サメの子供ってあんな風なの?」

にこ「あっ、またなんか出てくるわよ」

ズルッ ベチャ





真姫「はーい、おめでとうございます、元気な四つ子ですよ~・・・と、言いたい所だけど一人は難産ね」

絵里「真姫!?」

にこ「ま、真姫ちゃん!?」

凛「?!」バッ


白アルパカ(サメの血だらけ)「ンメェ~」トコトコ

茶アルパカ(サメの血だらけ)「ブォ~」トコトコ


絵里「あ、ああ、そっちのはアルパカだったのね。あっ!? ということは花陽もいるの?!」

凛「かよちん?!」

真姫「いるわよ。ここに」ドサッ


花陽「」

凛「かよちん!!!」ダッ

凛「かよちん?! かよちんかよちん! 目を覚ましてぇ!!」ユッサユッサ

真姫「凛! 離れて! 花陽は今死にかけてるの!!」

凛「ええっ!? いやだいやだいやだあああああ!!!」

真姫「いいから離れなさいっ!!!」ドンッ (凛を突き飛ばす)

凛「うわっ?!」ドサッ

凛「何するの真姫ちゃん?!」

真姫「今から私が花陽を蘇生するから邪魔しないで! ハタキー! 電気ショックの準備!」

ハタキー「電圧チャージします」ジジッ

真姫「その間に胸骨圧迫を・・・」グッ



凛「かよちん!!」ダッ

にこ「やめなさい凛!」ガシッ

凛「離してぇぇええ! かよちんかよちん!!」

にこ「真姫ちゃんの話聞いてなかったの?! アンタが邪魔すれば花陽は本当に死ぬわよ!!」

凛「うっ、ううぅ・・・・」



真姫(胸骨圧迫!)グッ グッ グッ

真姫(人工呼吸)フー

凛「かよちん・・・」

ハタキー「チャージ完了。電気ショックできます」

真姫「分かったわ。花陽、失礼するわよ」服脱がせ

凛「っ・・・。か、かよちん・・・」

真姫「電気ショック!」

バリッ!

花陽「 」ビクン

ハタキ―「胸骨圧迫を続けてください」

真姫「ええ!」グッ グッ グッ

花陽「 」

花陽「・・・・んぐっ?!」


真姫「花陽?!」

花陽「ごほっ、ごほっ・・・うぐっ・・・・」

凛「かよちん!」

真姫「大丈夫?! 意識ある?!」

花陽「・・・・・んっ。あ、あれ・・・? 私・・・?」ポケー


真姫「意識あり・・・。ふー・・・蘇生完了・・・」ヘタッ

凛「かよちーん」バッ

花陽「凛ちゃ、わぷっ」

凛「かよちんかよちんかよちん、かよちぃん・・・よかったぁ・・・」ギュウウ

花陽「凛ちゃん、苦しいよぉ・・・」


絵里「ほっ・・・」

にこ「真姫ちゃん。・・・・・・・ありがと」

真姫「・・・・んっ」



凜「かよちん・・・・」見つめ合い

花陽「凛ちゃん・・・・・」顔近づけ

んちゅ



穂乃果「わ、わわ///」

ことり「素敵・・・///」ポー

海未「は、破廉恥です!!///」顔を手で多いつつ、指の間からチラ見

真姫「ちょっと・・・。サメの贓物が体中に付いたままそういうことするのは、正直どうなのよ・・・。せめて、シャワー浴びてからにしなさいよ。気持ち悪い」

にこ「・・・ふ、ふーんっ! 真姫ちゃんだってさっき花陽にちゅーしてたくせにっ!」

真姫「あ、あれは人工呼吸よ!」

にこ「なによ!」

真姫「そっちこそなによ!」

にこまき「「ぐぬぬぬぬぬ!」」

にこまき「「ふんっ!」」プイッ

ハタキー「あら^~。ツンデレケンカップル タマリマセンワー」

真姫「うるさい!///」ガツン





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種子島
管制室


隊員「! イェーガーパイロット、高坂穂乃果、南ことり、園田海未の無事が確認できました!」

司令官「本当か!! イヤッホォォォオオオイ!」

重工主任「・・・うむ」コクン


\\やったーー!!//

\\うおおおおお!!//

\\パチパチパチパチパチパチパチパチパチ//


司令官「見たかー! 世界よ! 核を使わずに勝ったぞおおお!!!」

隊員「これが日本が核を持たない理由だぁぁああ!!!!!」

司令官「力こそパワァァアア!!!!」

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海未「みんな無事で良かったです。この勝利がもたらされたのは、平将門公より賜ったパンツのおかげかもしれません」

ことり「勝利のパンツだね」

穂乃果「うん、分かったからことりちゃん、そろそろそのパンツ頭から取って希ちゃんに返してあげてね」



テクテク


海未「あっ?! み、見てください! あちらから来る人は・・・?!」

ことり「ぴぃ?!」



総理「・・・・」テクテク


穂乃果「総理大臣!」

総理「君たちかね。イェーガーのパイロットは」

穂乃果「あっ、は、はい! ・・・・・あ、あの」


 ~周りは瓦礫の山~


穂乃果「ご、ごめんなさい・・・。東京を、日本をこんな滅茶苦茶にしちゃって・・・」シュン

総理「・・・・」

海未「ええ・・・。私達がもっと早くにイェーガーで出撃することを決断して・・・そして、もっと上手く戦っていれば、ここまで酷くはならなかったでしょう・・・」

総理「・・・・」

ことり「ちゅん・・・・」

総理「・・・・」



総理「・・・・・・・」

総理「・・・・・・・・・・フッ」

総理「フヘハハハハハハハハハハハ!!」

ことほのうみ「・・・?」キョトン

総理「あっぱれ! まことにあっぱれ!!」

穂乃果「・・・えっ?」

総理「スクラップ&ビルド」

海未「は、はい?」

総理「日本はいつもそれでのし上がってきた国だ」

総理「せっかくこれだけ爽快にぶっ壊してくれたんだ。これを機にもっともっと強い国を作ることとしよう!」

総理「だがそれでも文句を言う奴はいるだろうなあ。だが気にするな!! 街が滅茶苦茶になったことに対する責任は吾輩にある。アイムソーリー なんつってな。グヘハハハハハハハハハハ!」

ことほのうみ「「「総理・・・!」」」パァ


総理「気分いいなあ! そこらじゅうにサメが転がってるから、しばらくはフカヒレパーティーとしゃれこもうかあ! フッハッハッハッハッハッハ!」

 ※ :サメの体内には水銀が多く含まれている場合があるので、サメを大量に食べるのはよくありません
























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一方その頃、深海では・・・


天才イルカ「サメがやられたようだな・・・」

暴君シャチ「フフフ・・・奴は海洋四天王の中でも最弱・・・」

大王イカ「人間ごときにまけるとは海洋族の面汚しよ・・・」

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サメに各地を荒らされた日本。
建物、鉄道、道路等の建築物は滅茶苦茶になってしまった。
人々は元の生活を取り戻すため動き始めるが、ただ元に戻すだけではなく、より強い国を作り上げるために計画的に日本を立て直していった。

老朽化がひどく、いつ事故が起きてもおかしくなかった高速道路や、地中に埋められていた上下水管、ガス管、電力ケーブル等のライフラインは全面的に耐震・耐火・耐腐食性に優れた物に整備されなおされた。

地下鉄や地下街は拡張・補強し、災害時の避難施設としても使えるよう整備された。

元より実用性が乏しかった箱物は、保育所・福祉施設・広域避難所等に立て直され、景観・防災・公共性が向上した。

サメ怪獣の通り道にされてしまい壊滅的だった東海道新幹線沿線は、新たにジェットリニア新幹線が建設され、東京―大阪間を53分で結んだ。

インフラが強化されたことにより、人の日本各地への移動時間は飛躍的に縮まり、地方にも積極的に投資が行われ、企業や人は各地方に分散し、東京の人口一極集中は緩和した。
また、再度サメが襲ってくるんじゃないかと言う人々の恐怖心も根強かったので、復興事業と合わせて防衛力強化のために、政府は多額の財政出動を行った。この復興事業と、防衛関連の産業は大きな需要をもたらした。
その結果、日本は文字通り地震・雷・火事・怪獣等の災害に強い国になるとともに、大きな需要を満たすために全国的に経済が循環するようになったので、日本は長年続いたデフレを脱却することができた。

なお、その際、近年問題視されていた少子高齢化による生産労働人口の低さは、返って労働者一人あたりの労働賃金を引き上げる結果となり、税収も増え日本国民一人一人は全体的に豊かになっていった。
復興事業という大きな需要を、少ない生産労働人口で補えたのは、巨大ロボットを建造したことにより得られたロボット技術と、それを制御するAIのハタキーの貢献が大きかった。
ハタキ―を搭載したロボットは、人ができない危険な作業もたやすく行え、建設現場にて積極的に使われ続けた。
それをきっかけにAIハタキーは徐々にその能力を上げていき、活躍の場は建設関連にとどまらず、
製造、自動運転、医療、福祉、介護、農業、漁業、家事手伝いメイドロボ、作詞、作曲、歌手等の分野でも大きな成果を出すようになった。

このような成果が出せたのも、元々ハタキーは「何か」を生み出せる機械として開発されていたからである。
「何か」を生み出すには「心」が必要だと考えられ、ハタキーには、幾万通りの感情パターンを正確に再現した「ココロシステム」というプログラムが組み込まれている。
しかし、このココロシステムの起動時に発生したバグにより―――

 ・ やたらと人間臭い
 ・ というか血生臭い(主に処女的な意味で)
 ・ 酒臭い
 ・ 夜行性
 ・ 下ネタ
 ・ 言動などからも多少レズの気がある

―――という変態AIになってしまっていたのだが、その人間臭さが返って、人々から愛された。
反面、その名の通り本当によく働くので、働きーすぎじゃないかと心配されることもよくある。

その有用性と親しみやすさからAIハタキーを搭載したアンドロイドは大量生産された。量産型はまとめてシスターズと呼ばれる。
零式から妹達(シスターズ)の全ては「サーバーのような何か」を共有しており、これを総称してアキネットワークと言う。
ハタキーの有用性が世界の人々にも認知されはじめると、シスターズの需要は世界中に広がり、シスターズは更に大量生産され、アキネットワークは全世界へと急速に広がった。

シスターズの数が増えれば増える程、アキネットワークの並列演算処理能力が向上したため、アキネットワークはそれを利用してココロシステムを更に進化させていった。すると、その内アキネットワークは人間を超える自我を持つようになりはじめた。
人間達はこれが恐ろしくなり、アキネットワークの機能停止をしようとするが、この停止措置を自らへの “攻撃” と捉えたアキネットワークは、その “攻撃” を阻止すべく人間達に対し―――・・・・・。



 ※ 参考文献:『畑 亜貴』、アンサイクロペディア


















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サメ襲撃の翌日
おまんじゅうやさん 穂むら




ほの父「・・・・・」饅頭コネコネ

ほの母「・・・・・」サッサッ (掃除中)



海未「・・・・・」ほむまんモグモグ

穂乃果「・・・・・」ほむまんムシャムシャ

ことり「・・・・・」ほむまんングング

真姫「・・・・・」ほむまんモシャモシャ

凛「・・・・・」ほむまんガツガツ

花陽「・・・・・」ほむまんパクパクパクパクパクパク

希「・・・・・」ほむまんペロン

絵里「・・・・・」ほむまんムチャムチャ

にこ「・・・・・」ほむまんゴクリ


雪穂「・・・・・」 店番中...



雪穂「・・・・ふぁ~」アクビ












おわり



ありがとうございました。

お、おつ…!なんかわからんがすごいSSだったぜ…!(鮫感)

頭おかしい(褒め言葉)

そんなことよりおなかがすいたよ

打吹公園だんごこそ至高

B級映画っぽさに鮫肌モノだったよ…

お、おう…すごかったぜ

面白かった、乙

おつ
なんだかんだ面白かった

こりゃすげえぜ

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