エレン「…え?」
ユミル「って言ってくる神様が出るらしいんだよ。訓練所に…。」
エレン「ここかよ。」
ユミル「ダズが言ってた」
エレン「ダズかよ。」
アルミン「…願い事かぁ」ウットリ
クリスタ「アルミンの願い事って?」
アルミン「あっ、えっと…その…」シドロモドロ
エレン「(頑張れアルミン!)」グッ
クリスタ「?」キョトン
ユミル「もったいつけんなよ。」イラッ
アルミン「かっ、壁の外を自由に探検したいんだ…!…変だよね」
クリスタ「全然変じゃない!素敵だよ…頑張ってね!」キラキラ
アルミン「う、うん!(女神)」
エレン「(…良かったな。アルミン!)」グッ
ユミル「死に急ぎ野郎がここにも…」ハァ
クリスタ「…ちょっと、ユ
ミル!」キッ
ミーナ「ちなみにミカサはどんな願い事なの?」スッ
ミカサ「……私は」
エレン「…」
ミカサ「家族を取り戻したい…カルラおばさんも…全員」チラッ
エレン「…」
シーン
ミーナ「そ…そっか…そうだよね、ごめんね」
ミカサ「気にしなくていい。空気を悪くして悪かった。エレン、アルミン朝食はすんだのだから、もう行こう」
エレン「そうだな…」ガタッ
アルミン「あ、待ってよ!」ガタッ
クリスタ「あっ、エレンの願い事はーーー」
ミカサ「…」ギロッ
ユミル「聞くなクリスタ。ミカサの様子で分かったろ。カルラおばさんっていうのは…エレンの母親だ」
クリスタ「…」シュン
ユミル「…女神様がしょげるな」ペシッ
クリスタ「あうっ」ヨロッ
ユミル「…そういえば最近夜に抜け出してないか?」
クリスタ「…最近、お腹の調子が悪くて」アセアセ
ユミル「(お腹の調子…ねぇ)」
消灯前・廊下
クリスタ「あっ、エレン!」
エレン「…クリスタ?どうしたんだよ」
クリスタ「エレンこそどうしたの?こんな所で立ち止まって…」
エレン「いや、今日は空が黒いなぁと思って…」ジッ
クリスタ「く、黒いかなぁ?」
エレン「おう、いつもより暗いだろ?」
クリスタ「そんな気もしてきたよ…」
エレン「クリスタは何してるんだ?もう消灯時間だぞ」キョトン
クリスタ「…エレンに一つ聞きたいことがあって」
エレン「なんだ?」
クリスタ「願い事…ある?」モジッ
エレン「願い事…あるに決まってるだろ」キョトン
クリスタ「…教えてほしいな」モジモジ
エレン「巨人がいない世界にしてほしい」
クリスタ「…」
エレン「ど、どうしたんだよ…怖い顔して…」タジッ
クリスタ「願い事をひとつ叶えてあげる」
エレン「は?」
クリスタ「エレンは、それでいいの?」
エレン「いいもなにも、願い事は願い事だし…」
クリスタ「叶えてあげる。その代わり、エレンの一番大切なものをちょうだい」
エレン「…クリスタ、神様にでもなったつもりか?」
クリスタ「すぐ分かるよ。…だから、エレンの一番大切なものをちょうだい」ジッ
エレン「(大事なもの…仲間…人類…命…)」
クリスタ「…」ジッ
エレン「(クリスタにあげなきゃいけないんだよな?…それだったら)」
クリスタ「…?」
エレン「あのさ、本当に巨人はいなくなるのか?この世界から…」
クリスタ「誓うよ。大丈夫。」
エレン「…(仲間をやるわけにはいけねーし)命かな。一番大事なのは」
クリスタ「!?…私に自分の命を差し出すの!?」
エレン「絶対に一匹残らず巨人が消えるんならな。」
クリスタ「そ、それでいいの!?エレンはいないんだよ!?」
エレン「それでたくさんの命が助かるんだ…かっこつけてるみたいだけど、それでいいよ」
クリスタ「…わ、分かった」コクッ
エレン「本当にクリスタが神様なのか?」
クリスタ「…ごめんね、エレンの命と引き換えに巨人全滅させるね」クッ
エレン「…頼んだ」コクッ
クリスタ「…」シュッ
パァッ………
クリスタ「エレンも、巨人と一緒に…消えた…よ」
クリスタ「皆の記憶からも……」
朝・食堂
アルミン「ふわぁ…」
ライナー「寝不足か?」
アルミン「…そうなんだ、何か大切な事を思い出せなくて、つい遅くまで」フワァ
ライナー「珍しいな。結局思い出せたのか?」
アルミン「それが全くなんだよ…」ウツラウツラ
ベルトルト「座学で眠ってしまわないようにね」
アルミン「…うん」ウツラウツラ
ミカサ「アルミン!」
アルミン「あぁ…ミカサおはよー」
ミカサ「エレンを見なかった?」
アルミン「エレン…?誰のこと?」キョトン
ミカサ「…ふざけてるの?ライナー、ベルトルト、エレンを見なかった?」
ライナー「エレン?聞いたことない名前だな」
ベルトルト「そんな名前の人いたっけ?」
ミカサ「…どういうこと」
アルミン「ミカサ、君寝ぼけてるんだよ」アハハ
ミカサ「エレンは実在する」
クリスタ「…」モグモグ
ミカサ「アニ、エレンを見なかった?」
アニ「…知らない」モグモグ
ミカサ「エレンという同期生がいることは?」
アニ「…知らない」モグモグ
ミカサ「ミーナ!エレンを知らない!?」タッタッタ
ミーナ「エレン?女子?」
ミカサ「…!!」
ユミル「なに騒いでんだ、あいつ」ジッ
クリスタ「…」モグモグ
ミカサ「(何かがおかしい!昨日まではいた!実在していた!…何故皆は嘘をつくの?)」
クリスタ「…」モグモグ
ミカサ「…クリスタ?」
クリスタ「!」ピクッ
ユミル「…どうしたんだよ」
ミカサ「ユミルでもいい。エレン・イェーガーを見なかった?」ジッ
ユミル「皆いってんだろ!そんなやついない」
ミカサ「…何かの冗談?…クリスタ?」ジッ
クリスタ「…っ」プルプル
バタンッ
キース「104期訓練兵、その場に起立!」
訓練兵「ハッ!」ビシッ!
キース「大事な知らせがある!」
キース「今日の早朝、調査兵団の壁外調査で、壁外にいた巨人が消滅した…という知らせが入った!おそらく全ての巨人が」
訓練兵「!?」
キース「他所の確認も入念にし、異常がなければここは…国を守る自衛隊の訓練所となる!以上!質問はあるか!」
ジャン「なっ、何故!巨人は消滅したのですか」
キース「…原因不明だ」
コニー「あっ、あの!巨人がいねーってことは、家に帰っても」
キース「恐らく安全だ」
コニー「やったぁぁあー!久しぶりに帰るぞ!」
ミカサ「教官!」
キース「なんだ」
ミカサ「…エレン・イェーガーという104期訓練兵をご存知ですか」
キース「…知らんな」
ミカサ「…分かりました、ありがとうございます」
キース「それでは、今日の対人格闘技、立体機動訓練はなしとする!」
バタンッ
読んでる人いる?
いるよ
>>18
ありがとう!
ライナー「…巨人が消えた」
ベルトルト「…」
アニ「…どうなってんだい」
ユミル「…」
クリスタ「…」
ミカサ「(エレン、巨人がいなくなる世界を誰よりも望んでいた貴方がどうしていないの)」
クリスタ「…」ジッ
ミカサ「(エレン、貴方がいなければ私は何も出来ない…最後の…家族だったのに)」
クリスタ「……」プルプル
ミカサ「(…だけど死んでしまっては貴方を思い出すことさえできない。
だから私は、エレンを思い出すだけのために生きる…)」
ミカサ「(エレンのいない世界は耐えられない…。この世界は残酷…)」ジワッ
クリスタ「(ミカサ…涙目…ごめんね、ごめんねっ…)」ウルッ
ミカサ「(エレンのマフラー…あったかい)」ギュッ
夜・廊下
ミカサ「…」トコトコ
クリスタ「…ミカサ?」スッ
ミカサ「クリスタ…」
クリスタ「…目が真っ赤」ジッ
ミカサ「気にしないで。何でもない。」グスッ
クリスタ「…眠れない?」
ミカサ「…」コクッ
クリスタ「…願い事をひとつ叶えてあげる」
ミカサ「…クリスタ?」
クリスタ「そのかわり…ミカサの一番大切なものをちょうだい」
ミカサ「何を言っているの?」ジトッ
クリスタ「信じて?」
ミカサ「…藁をもすがる思い。なので、信じる」
クリスタ「…ありがとう」
ミカサ「…エレンをこの世界に返して欲しい」
クリスタ「分かったよ…代わりに一番大切なものをちょうだい」
ミカサ「(一番大切なもの?エレン?いや、そうしたら駄目。…なら)エレンのマフラー…」ググググッ
クリスタ「分かったよ」ググググッ
ミカサ「…くっ」パッ
クリスタ「…ありがとう。それじゃあ」
パァッ……
ミカサ「クリスタ?どこへ行った…エレン!!」
エレン「…zzz」
ミカサ「エレン!起きて!」
エレン「…ん」
ミカサ「…起きて!」
エレン「…ん」パチッ
ミカサ「…エレン」グスッ
エレン「ど、どうしてここに」
エレン「ミカサ?どうして泣いてるんだ?」
おわり
エレンがいなくなって困るミカサが書きたかった!
かわいそうだったからすぐやめたぜ!
読んでくれてありがとー!おやすみー!
以下
短いおまけ!
ミカサ「巨人を全滅させるために自分を犠牲にするなんて、本当に死に急ぎ野郎」ジロッ
エレン「悪かったよ…」シュン
ミカサ「もっと反省してほしい。とても寂しかった。」
エレン「…悪かったって!ところで本当に巨人がいなくなったのか?」
ミカサ「そうみたい。」
エレン「驚いたよな、まさかクリスタが…」
ミカサ「私も、とても驚いた。…クリスタが本物の女神だったなんて。」
ほんとにおしまい
乙!
クリスタマジ女神(結婚しよ)
(信仰しよ)
なんでライベルアニは消えなかったの?
知性持ちは乃至現状巨人じゃないのは含まないって事じゃね?
ライベルアニは巨人になれる人間であって、本質的に巨人じゃないから、とかじゃね(適当)
実際そうじゃない?
一応巨人化しても襲われているし
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