とときのたわわ (32)

何!?モバマス×月曜日のたわわだと!?

キャラ崩壊お許しください!

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月曜日・・・

それは自由な生活から一転好きでも無い

むしろ嫌悪すらする日常の始まりを意味する

憂鬱な気分を抑え込みつつ重い足を動かしこれからもほぼ毎日続くであろう満員電車へと向かう為に階段を降りていく

もしここから転げ落ちたら・・・ははっ、それは考えないでおこう

だが俺はそれほど憂鬱だった

「あぁ~!すいませーん!どいてくださーい!!」

背後から大きな声が聞こえ何事かと思って俺が振り向いた瞬間顔一面に広がる柔らかなクッションのような感触

温かな温もりとふわっとした甘い香り・・・

だが現実というのは良い事ばかりではない

階段を降りる途中だった俺はそのクッションの衝撃に耐えられず足を階段から滑らせてしまう

重力に従って落ちていく俺の身体と一緒に顔面に押し付けられたクッションも一緒に落ちていく

残り2、3段だったのが幸いして俺の背部と後頭部はダメージを受けたものの思った以上の痛みは無かった

が、問題はその後だ

目の前のクッションが俺の鼻と口を塞ぎ息が・・・息が出来ない・・・

「あの!大丈夫ですか!?ごめんなさい!」

危うく昇天しそうになった時ようやくクッションが俺の鼻と口を開放する

目の前に映ったのは・・・天使か?

「あの!すみません!大丈夫でしたか?」

平気だ・・・いや結構痛かったんだがあの顔にかかった感触に比べれば何とも無い

「ダメですっ!すぐ診てもらわないと!」

そう彼女は頑固に意見を曲げず俺は駅の救護室で手当てをしてもらう

これが彼女との・・・十時愛梨との最初の出会いだった

それがきっかけとなり彼女とお近づきになれた俺は彼女が収録の為月曜日だけこの時間の電車に乗る彼女のボディーガードとして一緒に出勤するようになった

テレビをあまり見ないおかげで彼女がアイドルだというのを俺は数か月後に知ることになった

少々天然っぽく人怖じしない性格みたいで危うい

しかし芯はあって意外と頑固・・・これが俺の彼女への見解だ

そんな雰囲気を本人も自覚しているらしいがこれが男受けするようで声をかけてくる男性が絶えないらしい

そこで俺みたいなボディーガードが必要となったようだ

だが彼女と出勤するようになって憂鬱な月曜日も多少は和らいだ

当然だろう

この満員電車でこんな美少女のアイドルに密着されて嬉しくないわけがない

『次は~○○~』

が、時間というのはどうも残酷だ

彼女は次の駅で降りてしまう

至福の感触とその時間の終わりに思わずため息が出た

「あの・・・会社に行くのってそんなに嫌ですか?」

楽しそうにお喋りしていた彼女が不意にそんな言葉をかけてきた

俺は何も答えられなかった

大人になるってのは何かを諦めるってことだ・・・それが辛いわけがない

だが彼女はその無言を肯定と捉えたらしい

「じゃあ元気の出るお守りあげますね♪手・・・出してください」

言われるがまま俺は彼女の目の前に手を差し出す

彼女の手からそっと手渡されたのは・・・黄色いボタン?

何だこれ?

受け取ったボタンを見つめていると彼女がそっと耳打ちをしてきた

「この前の収録の時・・・その・・・弾けちゃいました・・・」

少し顔を赤らめながらそう言う彼女

弾けた?どこが?・・・そんなもの言うまでもなかろう

今この瞬間も密着しているんだから

「あ・・・着いちゃいましたね」

思わず名残惜しい声が出てしまった

「ふふっ、無くさないでくださいね♪それ。今週もお仕事頑張ってくださいね。お兄さん♪」

名残惜しい声は彼女の耳にばっちり聞こえていたらしくそんなことを言われてしまった

小悪魔的な笑みを見つつ電車の扉が再び閉まる

・・・次の月曜日まで頑張れそうな気がしたのは俺が単純だからだろうか?

またある日の月曜日・・・気分はいつも以上に憂鬱だった

先方との取引時間に遅刻してしまった件だ

上司に時間の変更メールが届いていたらしいのだが俺自身への連絡は無し・・・要は忘れていたらしい

だが上司の態度はと言うと・・・止めよう・・・気分が悪くなる

ピリリッピリリッ

携帯にメールだ・・・愛梨ちゃんかな?

メールを確認した後俺は指定された車両に乗り込む

「あ、お兄さん♪おはようございます!」

今日も朝から元気な顔を見せてくる彼女に憂鬱な気分も少し晴れた

毎度のことながら押し付けられる無防備な身体を何とか耐えながら電車が動き出す

「今日は愛梨が良い物持ってきましたよ♪」

何だろう?またボタンじゃないよな?という一抹の不安を感じつつ鞄を漁る彼女・・・

ちなみに前にもらったボタンはまだ俺の財布の中に入っている

「じゃ~ん♪愛梨特製クッキーです!」

そういえばお菓子作りが趣味で特技だって言っていたっけか?

袋に包んであっても良い香りが俺の鼻孔をくすぐる

朝飯を抜いてきた俺は今頂いても良いか聞いてみた

「はい♪じゃあ開けますね」

と彼女が袋を開けようとした瞬間

「わっ!」

電車が突然急ブレーキをかけてきた

衝撃で落ちそうになるクッキーを取ろうと手を伸ばす俺

だがクッキーは落ちてこなかった

「ふぅ・・危なかった~」

いつも以上に柔らかな感触が俺の身体を襲う

少し下を見てみればその柔らかな感触の元に受け止められたクッキーがあった

「あ♪これ楽ですね♪両手も使えますし♪」

・・・いろんな意味で俺もあなたも困ると思うんですが?

こういうところが彼女の良いところであり悪いところでもある

「はい、あ~ん♪」

・・・俺個人としては悪くない

またとある月曜日・・・この日は格別暑く、車内の湿度も高かった

「あつ~い・・・」

おもむろに上着を脱ぐ彼女・・・汗ばんだ彼女からふわっと甘い香りが漂う

俺は慣れた手つきで彼女の脱いだ上着を受け取る

そういえば収録のほうはまだ終わらないのか?と聞いてみた

テレビのことには詳しくないがもう流石に半月以上経っている

「あ、それもう終わっちゃったんですよ。でも何だかこの時間に来るのが癖になっちゃいまして♪」

並みの男なら一撃で勘違いしそうなセリフだが彼女のことをよく知る俺からすればいつものことだ

と言っても彼女は天然なんだか小悪魔なんだか時折分からなくなる時もあるが

それも彼女の魅力の一つなんだろう

「ふぅ~・・・あつ~い・・・」

おもむろに胸元を扇ぐ彼女・・・汗でぴったり張り付いた服装が彼女のボディラインを一層際立たせる

結構長い間ボディガードを引き受けているが一度本人の為にも自身の無防備さを自覚させたほうが良いのだろうか?

まぁそんなことになればオオカミの群れに羊を放つようなもんだ

しかし薄い服を着ているせいか・・・その・・・透けてしまっている

「?」

俺の恥ずかし気な視線に気が付いたのだろうか彼女の視線は自身の透けてる服へ注がれる

「!」

ようやく気付いたようだ

「あ、あの・・・上着・・・」

そっと上着を返すと大人しく上から着込み始めた

「あの・・・見ちゃいました?」

嘘を言っても仕方ないので次から気をつけようねと言っておいた

「あうぅ・・・内緒ですからね・・・」

くっつくのは良くて見せるのはダメなのか?

やはり俺は彼女についてはまだまだ知らないことが多いようだ

そしてまた別の月曜日・・・この日は特に珍しかった

「・・・」

いつもなら笑顔で話しかけてくる彼女がうつむいたまま無言だ

何かあったのかと尋ねると

「うちのプロデューサーさんが・・・その・・・辞めちゃいまして・・・」

芸能界も会社員も大して変わらないようだ

理由を聞くと元々人手不足が深刻だったようだ

そこで些細なミスから大事になりその人はやってられなくなったと・・・

気持ちは良く分かる・・・俺だって彼女がいなければどうなってたことやら

「私・・・どうなるんでしょう?」

心配することはないだろう

彼女が魅力的だってのは現在進行形で身に染みているのだから・・・勿論この伝わる柔らかい感触以外にもだ

だが芸能界ってのはそれだけじゃ生きていけないというのは素人の俺でも知ってる

『次は~〇〇~〇〇~』

「あ・・・もう降りなきゃ」

少し彼女が寂し気にそう言った

「じゃあまた来週です♪お兄さん♪」

・・・俺は覚悟を決めた

月曜日・・・

それは自由な生活から一転好きでも無い

むしろ嫌悪すらする日常の始まりを意味する

・・・失敗した

こんなきついとは思いもしなかった

クソみたいな無能上司で無くなったのはマシだが今度の上司は滅茶苦茶有能・・・これがまた困りもの

有能故に要求する事案はまさに限界ギリギリ・・・全力を出せばこなせる仕事ではあるものの少しでも手を抜けば即アウト

これで給料が大して変わらないってのは泣けてくる

「だ~れだ♪」

後頭部に柔らかい感触と目隠し・・・あどけない声と子供じみた行動・・・言うまでもない

後頭部の柔らかい感触は惜しいが仕事をしないとあの上司にまた怒られる

目隠しした手を払いのけると彼女は不満そうな声をあげた

「も~・・・お兄さんも少しは休まないとダメですっ!」

・・・事務所の中でお兄さんは止めて欲しい

「えへへっ♪もう慣れちゃいました」

彼女はそのままの体制のまま腕を俺の首に回しもたれかかってきた

椅子に座った俺にその体制はきついんじゃないだろうか?

「何してるんですか?」

次の衣装案の選定・・・重要な仕事だから邪魔しないでくれ・・・と言ったら

「・・・疲れてません?」

・・・相変わらず抜けてるのに鋭い

「じゃあこれ・・・」

目の前に置かれたのは・・・また取れたのか・・・そろそろサイズの測り直しかな?

「これからもよろしくお願いしますね。プロデューサーさん♪」

背中に押し付けられる柔らかさとその言葉で俺は今日も一週間・・・頑張れそうな気がした


おわり

おつ

読んでくださった方感想を言ってくれる方々ありがとうございます

たまには違う文章をと思って試行錯誤しながら書きました

たわわは・・・いいぞ。

それではHTML依頼してきます

何!?折角なので過去作を置いておくだと!?

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紗枝めし!【小早川紗枝と鯖寿司編】

こちらもよろしくな

(流石にそのままってのは……)

いつもと書き方変えたってどういうことですか先生

普通に美優さんでいいじゃん(いいじゃん)

とときんのたわわチャレンジの話だと期待したのに騙された

紗枝はん誕生日だったしてっきり紗枝はんSS書くと思ってたがこっちか。とりあえず乙

キャラ変えただけのパクリ

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