【艦これ】 納涼 怪談大会 (32)

※怖そうな話不気味な話痛い話怖くない話があります。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1472895406

卯月「開催するぴょ~ん」

駆逐艦s「いぇーい!」

天龍「……なんでガキのおままごとにオレが付き合わなきゃ」

木曾「まぁいいじゃねぇか 軽巡の勤めよ」

北上「私ら重雷装艦じゃん だから免除~は駄目かなぁ?」

那珂「いいからはじめるよ~」


あまりにも暑いので……
お子様駆逐艦たちはお姉さん。軽巡たちに怖い話でもしてもらって涼もうと考えました。

果たして彼女たちの持ちネタは子供たちの肝を冷やすことができるのでしょうか?

適当に選ぶ審査員と審査委員長卯月が採点します。

1人目 龍田

龍田「あら~ 最初? それじゃああんまり凄い話はできないわね~」

そう言うと突然電気が消え ロウソクの明かりが灯る

暁「あわわわわ」
響「…まだ始まってもないのに」

龍田「そぉね~ この手袋の下の話……は重いから 知り合いの話でも」

その私の知人はね 事故を起こしてしまったの

ううん、それで死んだりしていないわよ? 

命は無事で怪我も些少
だからドライブでの事故とかならそれで終わり

でもその知人が動かしていたのは……潜水艦だった。

潜水艦の子って水の中でどう呼吸しているのかしらね?

肺活量が凄いのか
水から酸素を取り入れられるのか
何時間潜っていられるのか何日間も耐えられるのか

ま、永遠に潜れるわけはないでしょうど

ところで~ 航行機能を破壊された潜水艦ってちゃーんと回収してもらえるのかな~?

あ、私の知人は沈んだけど回収してもらえたわよ
それに海底から浮き上がれなくなっただけでこちらと交信もできたし会話もできた

だから「呼吸が苦しくなってきた」「引き揚げてもらえる見込みは」
なんてお話も遺言も聞けて

引き揚げられたの?
31日後だったかな~

真っ暗で冷たい海の底で、だんだ~ん だんだ~ん酸素が減っていって動けなくて苦しくて
どんな気分かしらね?

あなた達が沈めてる潜水ヨ級とかカ級とか……ちゃんと直撃させてあげて沈めてる?

これで終わりでいい?

卯月「審査をお願いします じゃなかったお願いするぴょん」


電「たすけた…でも沈めたい…のです」  つ75点
雷「せ、潜水艦なんて苦しめばいい…の」 つ70点
子日「…キライだからどうなってもいい 」つ15点

龍田「あら~? 160点? 低いのね」

龍田「ちなみに海面を動く艦も航行部分艤装がやられたら沈む」

龍田「…沈む間の呼吸 けっこう持ちそうだと思わない? 30分くらい…は」

まぁ要するに軽巡が怪談っぽい話をするお話
子供の頃は稲川淳二って怖かったけど今見てもギャグにしか見えない

↓次の怪談する軽巡

大淀

2人目:大淀

えー 任務娘も兼任していると色々な問題があるもので

やっぱり着任後も普通の艦娘とは見られないんですね

今までの印象が優先した結果

「次の出撃はいつになりますか?」

「ライバルに改二が来たらもう冷や飯食いですか?」

「近代化改装はいつになったら受けられますか?」

なんて運営側に係る相談をされることが多い。

提督直属に見えるんでしょうか? 
あくまでの任務娘と自分は別の人であると言い張りたいんですが

その中で一番困る相談

それは「なんで同じ自分が何人もいるのか?」

多くの子がドロップ時なんかに驚いているようです。
私は経験ありませんが。

誰もがこのことには触れないようにしています。

時たま2隻同一の艦が同じ鎮守府に共存している時もありますが

その時は決して2人を会わせないようにします。

なんでかって?

まぁドッペルゲンガーのようなものですからね。

長時間会わせるとどちらかがいなくなるんですよ。不思議ですよね。

必ず先にいたほうが後から来た方をどうにかして餌にしようとする。

優しい子でも二隻目の自分が来ると決して同じ戦場に出ることを認めない。

不思議ですよね。

北上さんを3隻くらい並べて戦わせたら楽だと思うんですがそれをするなら轟沈するそうです。

なんででしょうね?

私にはあまり理解できない現象ですがコモンの皆様は…わかりますか?

睦月「およ? 二隻目? 潰すがよいぞ」つ0点
初雪「初風だって…認めてない 着任しそうになったら追い返してるし…」つ0点
磯風「磯波さんだって認めません」つ0点

大淀「あらら そんなに触れられたくないところだったのでしょうか」

卯月「うーちゃんそこそこレアだけど認めないぴょん」

艦隊の闇

3人目 北上

北上「んぉー 私かぁ 怖いかわかんないけど体験談を一つ」


ここ最近ね

一人でお風呂入ってると視線を感じるのよ

なに? オチが見えた? いいから聞いてよ

どこからだろ~ と思ってたんだけどこないだ気がついたの

脱衣室からすりガラスごしに見られてた

誰だろ~と思いつつスルーしてたんだけどそれが連日

だから昨日は湯船につからないでガラスの近くで待っててさ~

誰かが見だした瞬間ガラスをガラっと開けて

相手を確認!

そしたらそこにいたのは……

大井っちじゃなかった……のよ

うん、最近毎回一緒に出撃させられてる他の子だった。

「出撃中ずっと顔合わせてた奴とお風呂でまで一緒したくない」と思ったみたい

懐いてくれてたと思ってたのに

やっぱねー こー 人間腹の中でなに考えてるかわかんないよねーって話

…だめかな?

4人目 那珂

アイドルのオーディション勝ち抜いて、デビューが決まって
友達にも家族にもそのことを言って、学校も辞めて 
さぁそのタイミングで事務所に呼ばれると恰幅のいい男性が『わかるよね』と

5人目 夕張

今までちゃんと税金を払ってきたのに住んでた市が放漫財政で破綻して
公共サービスが切り捨てられたから引っ越そうとしたら
そんな市の土地なんて価値が暴落してて売ってもローン返済に足りない

6人目 多摩

能力的には平均点は取っていたのに比較対象になりやすい姉妹が異様だから
極端に劣って見えるし、下手に素で強い姉とセット扱いにされることが多いので
改二の見込みも薄そうでなんかもうやってられないにゃ


卯月「そういう意味での怖い話はいいです」(真顔)

7人目 木曾

木曾「まぁとりあえず聞いてもらおう」
 

これは俺が体験した恐怖体験の話。

あれは…もうずいぶん昔の話になるんだがな
まだ新米軽巡だった俺は射撃の訓練をしていたんだよ

単装砲を的に向けて ドーン ドーン ってね

情けねぇことに当たらねぇ 10発撃って1発当たれば上等ってもんさ
相手は動かない的なのに無能ここに極まれりだな。

横じゃ球磨の姉貴や北上の姉貴が5割は当ててる
今にして思えば止まってる的に5割 大したことはない
が、新米だった当時は物凄く見えて 焦りもあったわけさ

とにかく数撃って自分を鍛えよう…と
ドンドンドンドン単装砲なのに連装砲みたいな感覚で撃ってな

熱膨張って知ってるか?
物体は加熱すると体積を変える 火薬を使う砲を無理に連射したらどうなるか

『ガゴッッ』って音がして砲弾が出てこなくて銃身が震えて

「暴発する!!」と思ったな。
そしたら大怪我は必至。
でも幸いなことにしなかった。

胸を撫で下ろして、詰まった砲弾を捨てようと単装砲を振ったけど出てこない
詰まってんのかと銃口を覗き込んだ

その瞬間!だったな。中から溶けかかった鉄粉がパッと飛び出してきて

眼球が弾けたように痛くて……

まるで目の中で爆弾が爆発したような……

傷口はドス黒く焼けただれ

もうデロッデロになった皮膚と……なに? それは怖い話ではなくてまた別の話?


卯月「……痛いのは嫌だぴょん」

五月雨「私もコップ落としたら破片が腕に…」
朧「この絆創膏の下は決して治らないほどの…」
白露「タンカーの炎で全身焼けただれ…」

卯月「やめ~ やめて~」

ここまで怪談らしいものが一つもないのですがそれは

夕張……

8人目:川内

川内「私? うーん苦手分野だなぁ 妹がブチ切れた話…ダメ? じゃあね」


最近の子供は夜を恐れないよね

街頭はあるし コンビニはやってるし 車のライトも多い

それじゃ夜は怖くないと思っちゃうよ!

だって明るいんだもん

でも海上の夜は……本当に暗いから

明かりなんか付けたら潜水艦の的

だから2,3m前に居るはずの仲間が見えなかったりね

下手すると自分の手も

だから夜戦は怖い。

私なんかはあのスリルがたまんないんだけど

明るければ「敵がどこで」 「あっ撃ってきた」とか心構えがあるけど
夜戦だと砲撃食らってはじめて襲われてることがわかったりもする。

そもそも敵なのか味方なのかの判断がつかない。

しばらく撃ち合いしてて 「あれー味方じゃん」と言ったことも。

誰かが沈んでも気がつかないことも

ひょっとしたら海の底から手が伸びてきてあなたを引きずりこむかも

ひょっとしたら倒した敵の霊が足を引っ張るかも

ひょっとしたら仲間とはぐれてしまっているかも

さぁ! 夜戦しよう!!


吹雪「青葉サン 同士討ちじゃないデス あれは敵デス」 つ80点
綾波「はぐれたところでどうということはないのかも~」 つ25点
江風「駆逐艦で夜怖い奴とかいねーとおもうぜ」     つ10点

川内「わお 低い」

卯月「オカルト路線なのか現実路線なのか分けないとダメぴょん」

9人目  天龍

ったくだらしねーなぁ

オレが本物の怪談ってやつを聞かせてやるよ。

あれはオレが新米のころ…

ある噂があったんだよ。女子トイレの左から3番目のドアを3回叩くと中から返事がある。

1回でも駄目2回でも駄目。だけど3回叩くと……かすかな声で返事がある。

そしてドアを開けると…そいつは死ぬんだってよぉ!!!!


天龍「ふふっ 怖かったか?」

谷風(真顔)「は?」つ1点
綾波(真顔)「は?」つ2点
敷波「あたしはまぁ…うん。よかった…よ」つ50点


卯月「この2人を真顔にさせたらたいしたもの」(真顔2回目)

卯月「っていうかレベルが低すぎて子供だましにもならないのばっか」

それ以降も空振りが続いた

10人目  長良

これはある陸上好きの女の子の話
毎日 毎日彼女は走っていた 来る日も来る日も走っていた
いくら走っても体力は尽きない どこから湧くかもわからないエネルギー 自分でも不思議なくらい

そして気がついたの…… 本来は胸に回るはずの栄養分を消化して走っていることになぁ!!

11人目  酒匂

あのね。酒匂戦ったことがないけどもう戦わなくてもいいって言われたの
それでこのあとどうすればいいのかなー って思ってたら長門さんが手を引いてくれてね
「そこで待ってるように」って言われて 待ってたらあの光が…


12人目 阿武隈

Aさんという若い女性が、両親そして寝たきりのおばあちゃんと一緒に住んでいました(あの声)
ある日、霊柩車が家の前に止まると。ドアが「ドンドンドンドン!」と叩かれ始めました。(あの声)
呼んだ覚えもないしおかしい!(あの声)

そうかきっとおばあちゃんを迎えに来たんだ とAさんが思うと(あの声)

卯月「あー 途中で悪いけど次の人おねがいするぴょん」
阿武隈「ふぇえええ?」

13人目 五十鈴

五十鈴「服装見てもらえばわかる? 結構霊感はあるほうなの」


ここではない 別の鎮守府ので五十鈴が仕えていた提督の話。

本当に鬼のような提督で、多くの艦娘を育てては装備を剥ぎとって解体する行為。
いわゆる牧場をしていたの。

別にその行為だけならよくある話。
解体って言っても物理的に解体されるわけではないしね。

退職金という名の当面の生活保障貰って艤装が解体されて一般人に戻るだけ

でもその提督はその退職金までも惜しんだ。

即解体と比べて勤続年数長いからどうしても高額になるもの

そこで彼は……無理に出撃させて不要な子を沈めることにした。

沈めて脱走扱いにしてしまえば出費がなくなるということね。

いつも同じキス島沖海域

装備を取り上げられて、改装直後だというのに死んだ目をした子がそこに送られる。

牧場飼育中の子の随伴として。

それでも軍だもの。命令には逆らえない
命令違反銃殺刑か途中で状況が変わることを祈って出撃するか? と言ったら…ねぇ

温情をかけてくれることを願いながら出撃を繰り返し繰り返し繰り返し。持って10回くらい? それで帰ってこない。

大破の時に聞こえる「進撃」の命令は本当に地獄。

私は別の私が嘔吐しているところを何回も見た。

行きたくなくて行きたくなくてそれでも泣きながら出撃する私。

そのたびに目線を逸らしたのを覚えている。

しばらくすると牧場される子がレア気味の艦に移っていったのはほっとしたものよ。

だからあの海域には多くの子が沈んでいて…

沈んだ子の体はやがて肉がちぎれたり腐ったりしてバラバラになって…
海全体に漂うの

そして潮の流れに沿って広がっていって…
だからなのね。提督が海水浴をした時。キス島付近ではないのにああなったのは

突然バチャバチャを水面を叩き出すと
「助けてくれぇ」
って海軍の軍人が溺れるわけないじゃない? 

最初はふざけていたのかと。
あんまり長いので
潜水艦の子が潜ると彼の足には水面近くまで驚くほど育った無数の海藻が絡みついて

まるで海の底に引きずりこむように

助け出した時にはもう息がなかった。

「どうやったらこんな絡むのかな?」
一人がそう呟きながら遺体の足の海藻を解くとその痕はまるで人の手の形のようで……

皆思った。
きっと沈んだ子たちの肉片が栄養になって育ったんだ。と。


五十鈴「これで五十鈴の話はおしまい。採点してくれる?」


天津風「テストが終わったら…?あたし島風みたいになれないの?」 つ80点
大潮「小さい体に大発動艇! 設計図余ってるからと言って…」    つ80点
江風「なンだよ… B型連装砲がどんだけ性能違うって言うんだよ    つ80点

卯月「うーちゃんも電探持ってくるから他人事じゃないぴょん」

卯月「ところで…」

五十鈴「ところで?」

卯月「五十鈴さんって転属してきた覚えはない…ぴょん」

卯月「その提督って誰?」

後で司令官に話を聞いたところ
「今度は轟沈させないでね。」

と初対面で言ってくる艦娘は結構な頻度で居るとのことだった。


おわり

あのコピペほんと好き。

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