真「嵐を呼ぶ男」 (20)
「つ、ついに買ってしまった……」
「シボレー・コルベット Z51 !!!!」
「通称C7! V8エンジン搭載! 460馬力! まさに夢のマシン!」
「だが問題は、このままじゃ家計が文字通り火の車……」
「うーん。流石に、このままじゃ不味いよなぁ……」
「……よし決めた! アルバイトしよう!」
「何か良い仕事があればいいけどなぁ」
「とにかくやるぞ! うおおおおお!!!!」
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「あそこにいるのは……うむ、ティンときた!」
「おーい! そこのキミ!」
「私ですか?」
「うむ。キミだよ、キミ!」
「何でしょう?」
───
─
765プロ
「はぁ。アイドルのプロデューサーですか」
「我が765プロは現在どうも人手不足でね。そして、あの場にいたキミの面構えを見てね、ティンときたのだ!」
「なるほど。だけど、俺にプロデューサーなんて出来るかなぁ」
「失礼しま~す。良いお茶が入ったので、よろしければどうぞ」
「すまないね、音無くん」
「これはご丁寧にどうも」
「ピヨッ!?」
「?」
(ななな!? なんなのこのイケメンは!!)
(というかヤバい! なんというかフェロモンがバリバリ出ててヤバい! ピ、ピヨーーー!!!!)
「あ、あの……大丈夫ですか? どこか具合が悪いとか?」
「え!? あ、あの大丈夫です! というか顔近い! フェロモンがヤバい!」
「?」
(はぁ……はぁ……こ、この人、なんてナチュラルに近づいてくるのよ! 天然ジゴロかっ!)
「おっほん。とりあえずキミも本業があるみたいだし、臨時ということでどうかね?」
「そうですね。背に腹はかえられないし、やらせて貰いますよ! はははっ!」
「おおっ、そうかね! 期待しているよ!」
「よろしくお願いします」
「うむ。そういえば名前を聞いていなかったね」
「そういえばそうでしたね。私の名前は──」
ガチャ
「おはようございまーす!」
「おや? アイドルのみんなが来たようだね。せっかくだし、そこで自己紹介をして貰おう」
C7とはわかってるじゃないか
「あり? この人誰?」
「見たことない人だYO!」
「かっ、かかか……」
「どうしたの春香?」
「かっこいい~~~!!!」
「春香!?」
「なんというかヤバい! フェロモンがバリバリ出ててヤバいよ!」
(春香ちゃん……私と同じことを……でも気持ちはわかるわよ!)
「ひぅ……お、男の人~!」
「大丈夫かい? お嬢さん」
「あっ! 男の人が雪歩に触ったら!」
「はぅ……だ、大丈夫ですぅ」
「そうか。それは良かった」
「ゆ、雪歩が男の人に触っても平気?」
「ど、どうしたのかしら?」
コルベットはC5が至高
C7もスタイリッシュで好き
「さて、みんなに事務所の新しい仲間を紹介しようと思う。……と、ひとり足りないようだが?」
「真が学校の用事で少し遅れると」
(……真?)
「ふむ、ありがとう律子くん。彼女には後程紹介するとしよう」
「そうですね」
ダダダダダッ
「あら? 噂をすればなんとやらね」
「あの足音は真さんですー!」
ガチャ
「お、遅くなりましたー!」
「丁度良かったよ。今、事務所の新しい仲間を紹介する所だったんだ」
「そうなんですか!?」
「うむ。彼が新しい仲間だよ」
「えーっと、ボクの名前は菊地真って言います! よろしくお願いし……ま……」
「ま、真……どうしてここに……」
「と、父さん……?」
「ええええぇ!?!?!?」
まさかのww
───
─
真一「というわけで、今日からお世話になる菊地真一です。よろしくお願いします!」
雪歩「わぁ!」パチパチ
真「…………」
春香「雪歩が男の人に触っても平気だった理由って」
千早「たぶん、真に似た空気を本能的に感じたのね」
伊織「確かに真をそのままおじさんにした感じね」
真一「本業はレーサーで、こちらは専属というわけではないのでご迷惑をおかけすると思いますが」
律子「とんでもない! 大助かりですよ!」
真一「そう言って貰えて何よりだよ。はははっ」ガシッ
律子「え? あ、あの近いです! そのフェロモンが!!」
小鳥「ふふっ、早速律子さんも堕ちたわね……」
あなた奥さんは…
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