モバP「サプライズバースデー」 (25)

ちひろ「人は誕生日を間違えて祝われるとどんな反応をするのか?」

P「ええ、まあドッキリみたいなもんですね。誕生日の前日にみんなで盛大に祝ってやるんです。果たして祝われる側はどんな反応をするのか。」

ちひろ「また下らないことを…」

P「ライブDVDの特典映像にいかがでしょうか。」

ちひろ「予約特典にしましょう。ネタに合わせて前日までに買う人だけの特典に。」

P「本当、そういうのすぐ思い付きますね。」

ちひろ「それが仕事ですから。」キリッ

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ちひろ「で、誰の誕生日を祝うんですか?」

P「智絵里です。」

ちひろ「智絵里ちゃんですか。」

P「果たして智絵里は間違えてることを言い出せるのか?」

ちひろ「あー…微妙なところですね…!」

P「しかも決行当日、つまり誕生日前日なんですけど、ジュエリーズのメンバーが事務所に集まれることが分かったので、これはベストだなあ、と。」

ちひろ「ジュエリーズってことは…」

P「かな子、まゆ、紗枝、幸子ですね。もう話も通してます。」

ちひろ「もう話してるんですか。」

P「ちひろさんが反対するわけないと思ったので。」

ちひろ「ひどい言い種ですね。」

P「実際ノリノリでやるんですよね?」

ちひろ「まあやりますけど…」

ちひろ「で、段取りとかはどうするんですか?」

P「普通に誕生日パーティーをするだけですよ、前日ですけど。」

ちひろ「種明かしは?」

P「まあ、智絵里の反応を見ながら僕がしようかと。」

ちひろ「なんか準備とか必要ですか?」

P「あ、じゃあ女子寮の広めの部屋を2つほど確保していただければ。」

ちひろ「分かりました。」

6月10日

P「じゃあ最終確認な?智絵里は夜まで仕事で、女子寮に帰ってくるのは22時頃の予定だ。」

紗枝「仕事場からはプロデューサーはんが連れてきはるんどす?」

P「ああ、そうだ。」

幸子「で、帰ってきたらそのままサプライズパーティーですね?」

P「頃合いを見て俺が種明かしをするから、それまでは普通にパーティーやってくれ。まあ、基本的には一通りパーティー終わって、最後に種明かしのつもりだ。」

まゆ「なるほど…」

P「寮のみんなにもメールで事情は話してるから気にせずにやってくれ。あと部屋に何個か定点カメラ置いてるから、なるべく智絵里と被らないように。」

幸子「智絵里さんが映らないと意味ないですもんねえ。」

P「じゃあそういうことで気楽にやってくれ。できるだけ自然な表情が撮りたいからみんなも硬いとあれだし。」

かな子「はい♪」

P「智絵里もみんなも明日はオフにしてあるから思いっきり楽しんでくれ!」

4人「はい!」



智絵里「すいません、わざわざ寮まで送ってもらって…」

P「あー、気にするな。たまにはこの辺の様子も見たいしな。駐車場に停めてくるから先に入ってな。」

智絵里「はいっ。」

まゆ「あ、智絵里ちゃん♪おかえりなさい♪」

智絵里「まゆちゃんただいま。」

まゆ「智絵里ちゃん、ちょっと見せたいものがあるの♪」

智絵里「??え?うん…?」

まゆ「この部屋なんだけど…入ってください♪」

智絵里「え?う、うん…?」

ガチャ

パーン!パンパーン!

「「「お誕生日おめでとー!」」」

智絵里「……えっ?」

まゆ「驚きましたか?智絵里ちゃんの誕生日をお祝いするためにサプライズパーティーを企画したんです♪」

智絵里「え?あ、ありがとう…?」

別室

ちひろ「あー、嬉しいながらも戸惑ってますねー」

P「そりゃ、明日パーティーやると思ってますからねー。」

ちひろ「え?言ってあるんですか?」

P「まゆから明日予定空けるように伝えさせてますから。」

ちひろ「あー、じゃあ今日のは不意打ちですねー。」

紗枝「ふふっ、そないにぼけーっとしはって、智絵里はんびっくりしすぎどす♪」

まゆ「こんなに驚いてくれるなんてやりがいがありますね♪」

智絵里「え?う、うん…?誕生日お祝いしてくれるなんて思ってなかったから…」

かな子「智絵里ちゃんの誕生日だもん♪忘れるわけないよ」

智絵里「…あ、ありがとう…!」


P「特に仲の良いかな子だけに言えないですねぇ。」

ちひろ「とりあえずお礼の言葉は言ってますけど、ちょっと歯切れが悪いですね。」

幸子「じゃあ主役も来ましたしまずはケーキですね!」

かな子「はーい♪今ろうそくに火を着けるね♪」

幸子「それにしても誕生日なのにこんな遅くまで仕事なんて大変ですね?」

智絵里「え…あ、そ、そうかな…?」

まゆ「当日くらいは休みにしてあげてほしいですけどねぇ。」

智絵里「で、でも、プロデューサーさんが、いろいろ調整してくれたみたいなので…」

紗枝「プロデューサーはんが頑張っても当日休みにできへんなんて、ほんまに仕事がたくさん来てはるんやろか…」


ちひろ「調整したとは?」

P「本当は明日も仕事だったんですけどね、なんとかずらして休みにしたんですよ。」

ちひろ「なるほど。」

P「ま、全てはこのサプライズパーティーの下準備ですよ!!」

かな子「お待たせー♪火着けたよー♪」

紗枝「ほんなら、まゆはん電気消してもらえますやろか?」

まゆ「はい♪」

パチッ

かな子「じゃあバースデーソングいくよ♪せーのっ」

ハッピバースデートゥーユー

ハッピバースデートゥーユー

ハッピバースデーディア智絵里ちゃーん

ハッピバースデートゥーユー

智絵里「ふぅー…!」

「「「「おめでとー!」」」」パチパチパチパチ


パチパチパチパチ

P「おめでとー!」

ちひろ「おめでとー!」

P「まあ、明日なんですけどね。」

ちひろ「明日なんですよねえ。」

智絵里「わ、わざわざ、こんな遅くまで起きてて準備してくれてたの…?」

かな子「だって智絵里ちゃんの誕生日だもんね♪」

紗枝「でもなんとか今日できてよかったわぁ」

幸子「ですねー、皆さん明日休みですし明日にしよっかって話もありましたけど。」

まゆ「やっぱり、当日じゃないと♪」

智絵里「…え?」


ちひろ「『本当は明日やりたかったけど時間の都合で今日なのかな?』っていう智絵里ちゃんの気持ちを見事に折ってますねぇ。」

P「全部アドリブですからね。大したもんです。」

まゆ「…?智絵里ちゃん、どうしましたか?」

智絵里「え…?あ、う、うん!な、なんでもないよ!みんな本当にありがとう…!」

幸子「仲間の誕生日てすからね!当たり前ですよ!」

智絵里「…う、うん…!」


P「あー!この微妙な表情!」

ちひろ「嬉しいんだけど!嬉しいんだけど!」

P「仲間って言ってもらえて嬉しいんだけど!」

ちひろ「祝ってもらえて嬉しいんだけど!」

Pちひろ「「だったら誕生日間違えないで!!」」

かな子「今ケーキ切るからプレゼント準備してね♪」

紗枝「はぁい♪」

智絵里「プレゼント?」

幸子「誕生日プレゼントに決まってるじゃないですか♪」

智絵里「え?あ、ありがとう…!」


ちひろ「プレゼントは何ですか?」

P「なんかアクセサリーらしいです。任せたので詳しくは聞いてないですけど。」

まゆ「はい♪お誕生日おめでとう♪」

智絵里「ありがとうございます…!」

幸子「せっかくなので開けちゃってください!」

智絵里「うん…!」


ちひろ「いざプレゼント貰うと、やっぱり嬉しいんですかね?」

P「まあ、日付はともかく自分のことを祝ってくれるんですからね。そりゃ嬉しいのは嬉しいんじゃないですか?」

智絵里「わあ…!クローバーのアクセサリー…!」

紗枝「やっぱり智絵里はんにはこれが似合うんやないかなぁ、て。」

智絵里「ありがとう…!とっても嬉しい…!」


ちひろ「いやあ、でもなんだか普通の誕生日プレゼントで安心しました。」

P「まさかー?」

ちひろ「え?」

幸子「ちなみに裏側には名前と日付を入れてもらいました!」

智絵里「…えっ?」

まゆ「ここですよ、ここ♪」

幸子「Chieri.O 6.10って入ってますよね?」

智絵里「あっ…ほ、ほんとだっ…!」

紗枝「ほんまはフルネームにしたかったんどすけど…スペースの関係で名字はイニシャルになってしもて…」

智絵里「そ、そうなんだ…」

幸子「誕生日プレゼントですから!日付を外すわけにはいかないですよね!」

智絵里「そ、そう、だよね…」


P「間違えた日付入れるくらいならフルネームにしてくれって話ですね!」

ちひろ「あーあー…智絵里ちゃんの顔がまた曇っちゃってますよ…でもせっかくのプレゼントなのにあんなことして大丈夫なんですか?」

P「ちゃんと6月11日で入れたのもここにありますから。あとで渡しますよ。」

P「さて、時間もいいですし、そろそろ種明かしに行きますかね。」

ちひろ「分かりました。」

P「ちゃんとカメラの準備はできてますか?」

ちひろ「はい!智絵里ちゃんも仕掛け役も大丈夫です!」

P「みんなもわざわざ、こんな時間までありがとうな?」

みく「勘違いしてほしくないにゃ、これはPチャンのためじゃなくて智絵里チャンのためにゃ。」

杏「夜更かしは得意だしねー。」

かな子「ケーキも食べたしプレゼントも渡したし、そろそろ終わりにしよっか?」

幸子「そうですね、気がつけばもう12時ですよ。」

智絵里「あ、あの…今日は本当にありがとう…!と、とっても嬉しいし…その……すごく、びっくりして…」

ガチャ

P「どうもー!」

智絵里「え?プロデューサーさん…?」

P「智絵里お誕生日おめでとう!」

智絵里「は、はいっ…!」

P「ところで智絵里、そんなにびっくりしたか?」

智絵里「え?あ、ま、まあ…」

P「なんで?」

智絵里「そ、その、誕生日パーティーなんて、聞いてなかったし…」

P「うんうん。」

智絵里「それに、えっと…」チラッ

4人「」ニコニコ

P「言いたいことがあるなら言っていいぞ?」

智絵里「あ…その…私、誕生日、本当は明日…」

P「せーのっ!」

全員「だーいせーいこー♪」

智絵里「えっ?…えっ??」

P「さすがにみんな智絵里の誕生日忘れてるわけないだろ?」

紗枝「せやけど、最後まで言い出せへんなんて、やっぱり智絵里はんは優しいどすなぁ。」

智絵里「えっ?あ、あのっ…えっ?」

まゆ「全部ドッキリですよ?」

智絵里「あ、ああ…!」

幸子「うーん、驚くというより分かってない感じ、ドッキリ慣れしてませんねぇ」

かな子「幸子ちゃんは慣れすぎなんじゃないかな?」

智絵里「み、みんな覚えててくれたんだ…良かった…」

P「じゃ、隣の部屋でちひろさんが待機してるからみんなで映像の確認して解散な。」

智絵里「はい…!」

ガチャ

智絵里「ちひろさ

ちひろ「ハッピーバースデー♪」

パーン!パンパーン!

「「「「「おめでとー!」」」」」

智絵里「…え?えっ?」

みく「智絵里ちゃん今日は何日にゃ?」

智絵里「6月10日じゃ…」

菜々「時計を見てください、時計♪」

智絵里「え?0時5分…」

杏「もう11日だよー?」

智絵里「あっ…!」

P「それでは!ただいまより緒方智絵里誕生日パーティーを盛大に行いまーす!!」

イエーーーーィ!!!

終わりです。
HTML化依頼出してきます。


おつです

乙ハピバスデッ!
幸子は気付いたらパラシュートで落下してて、座ったら椅子が壊れるのが日常茶飯事だからな

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