【安価】揺杏「侍道4」【咲-saki-】 (597)

侍道4×咲です

書いたら随時投稿しますが、恐らく亀更新になります

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船頭「お客さん、阿弥浜は初めてですか?」

揺杏「ん? あぁ、そうだよ」

船頭「そうですか。まぁ、近頃はやれ開国だの攘夷だの、結構物騒なんすけどね。あ、あれが黒船です」

揺杏「デカッ……外国ってすげー」

船頭「今日は確か、御大老様のとこの三姉妹があの船で会談してるとか」

揺杏「へぇ、大老の」

船頭「はい……まぁ、御大老様って言ってもなぁ……幼馴染なんすけど」ボソッ

揺杏「ん? なんか言った?」

船頭「あぁいや何でもないっす! はい、着きましたよ」

揺杏「ありがと」

船頭「……ご武運、祈ってますよ」

揺杏「ねぇ、あんた名前は?」

船頭「俺はただの船頭ですよ…………名前はまぁ、須賀って言います」

揺杏「なるべく、忘れないよ」

船頭「なるべくっすか……まぁただの船頭ですしそれくらいがお似合いかも……っと、それじゃあ俺次の仕事もあるんで!」

揺杏「あいよー、じゃあね」

揺杏「っと……さて」

揺杏(広場みたいなとこ、人だかりできてる)

揺杏「んーと、さっき言ってた三姉妹とやら?を見に来た人たちかな」



末原「ええか? 今日は御大老様の三姉妹様が来る日や。無礼があったらあかん。ましてや攘夷の輩に好き勝手させるなんてもっての外や。出てきよったら、必ず捕まえたるで。臼沢と小瀬川を」

岡っ引き達「おう!」



揺杏「あれは……見た感じ治安とか取り締まるような役職の人とかか。それで、何とかっていう攘夷の輩を捕らえてやろうとしてるわけだ」

町人「……なぁ。あんた、余計なこと口走らない方がいいぜ」

揺杏「うぇ、そんなやばいこと言ってた?」

町人「いや、そうじゃねえけどよ……あまり余計なこと言って岡っ引きに目をつけられたら、あらぬ罪で捕まえられてたまったもんじゃない」

揺杏「なにそれ、ここは汚職天国ってこと?」

町人「いや、町の位の低い岡っ引きはそんな感じなんだ。あそこで奮起してるのはここ阿弥浜の取り締まりとかのトップ、末原恭子。あの人とかは誠実だよ」

揺杏「そう……あと聞きたいんだけど、この集まりは一体何?」

町人「野次馬が大半だな。攘夷がここを襲ってくるのはほぼ確実だから」

揺杏「えぇ、そんなの見たさに集まるとか、ここの町人趣味悪いね」

町人「まぁ、今んところは会談をただやってるだけって感じだな」

揺杏「あぁ、あの黒船とやらでやってるという」

町人「あぁ。三姉妹様、照様と菫様と淡様と外交官の愛宕洋榎が行ってるらしい。相手は何つったかな……エイスリン何とかって大使とメガン何とかって伯爵がいるらしい。後はその護衛とかだな」

揺杏「ふぅん……」

――――黒船――――
エイスリン「ニホンハ、ガイコクトノコッコウ、スレバキットハッテンデキマス!」

照「うん、悪い話じゃない」

菫(どうせ受け入れる振りして金を巻き上げたら追っ払うつもりだろうな、こいつ)

洋榎「Zzzzzzzzz」ウーン

淡「ちょっと洋榎さん! 失礼だよ」ガスッ

洋榎「おっおおぅ!? あっあぁ! せやな、めっちゃ興味深い話やったわ。外交官愛宕洋榎、感服しましたわ!」

メグ「……聞いてたんデスネ」

菫(そんなわけないだろ)

――――同時刻、港。
岡っ引き「攘夷だ、攘夷が来たぞ!」

末原「来たか…………そして早速出よったな、臼沢塞。 御政道に反する大罪人!」

塞「……うるさいなぁ、幕府の犬が」イラッ

武士「攘夷共、覚悟! うおおおおお」タッタッタッ

白望「…………馬鹿だ」ザシュゥ

武士「ぐっ…………」バタッ

末原「……何や、隠れとっただけで小瀬川もおるんかいな。ほら、あんたら怯むな! いくで!」

塞「上等……いくぞ!」

般若党「うおおおおおおお」ドドドド



揺杏「なるほどこれが攘夷か……外国勢力の排除というよりは…………ただの殺人に見えるな」

揺杏(てか実際、ただの殺人だ。関係無い人まで怪我を負っている。この様子だと、おそらく関係の無い人が死んでしまったことすらあるんだろうな)

美穂「お侍さん!」

揺杏「えっ、な、何?」クルッ

美穂「見ていないで、何とかしてください!」

揺杏「えぇ…………まぁ、わかったよ。あぁ、『口出し無用』だからね」

美穂「っ!」パアァ

揺杏(顔に出るタイプだこの人)

美穂「頑張って!」

揺杏「さて……まず手始めに1人だな。おーい、そこの攘夷の人」

般若党「なんだァ? テメエも夷敵の味方をすんのか?」

揺杏「いや別に……見た感じただの殺人だから止めようかと」

般若党「舐めやがって!」シュッ

揺杏「ただの突きで殺せると思った?」

揺杏(正直、もう戦いにはある程度慣れてる。このくらいの突きならば簡単に受け流せるし、反撃もできるな)

揺杏「よっ、と」

般若党「ギャアァッ!」

揺杏「受け流してバランスを崩したとこを斬るのは基本だよね。さて、次は……っと」

――――黒船――――
淡「……ねぇ。なんか港の方が騒がしくなってない?」

菫「ん? あぁ、確かに言われてみればそうだな」

エイスリン「……! タタカイ、オキテル!」

メグ「……フム」

エイスリン「イマスグムカウ! フネ、チイサイノデイイカラ、ダシテ!」

洋榎「本気ですかいな!? あそこは危険な場所ですよ!?」

エイスリン「ホンキ!」タッタッタッ

メグ「ンー、ああなったら、止められまセン。行きまスヨ」ニヤニヤ

洋榎「いやいや、何で楽しそうやねん……」

――――同時刻、港。
般若党「お前、やるな」

般若党「3人相手ならどうだ?」

揺杏「……そんくらいはまぁ、慣れたもんだよ」

揺杏(なんてことないな。人なんて1発斬ってしまえば終わりだから、それだけで勝てる。逆を取れば自分も一撃でやられるという事になるけど、まぁやられなければいいんだ)

揺杏「よっ、と」シャッ

般若党「ギャアアアアアアアア」

揺杏「こいつら3人、剣術も刀もロクなものじゃなかったな。捨て駒レベルの存在なのか、それとも攘夷とやらはそこまで追い込まれてるのか……ん、何だあの人、金髪?」


洋榎「この人、ほんまに港に降りよった……」

エイスリン「ハヤク! ハヤクイカナキャ!」

白望「……愛宕洋榎と、誰?」

塞「んなっ、金髪!? まぁ、丁度いいや。アンタ! 少し大人しくしてろ!」グイッ

エイスリン「キャアッ!」

揺杏(って何だあいつら!)

洋榎「いやいや、早速国際問題やんけ!」

揺杏「……中々外道だなあの赤い人」

揺杏(取り敢えず、助けようとしてみるか)

塞「……何? アンタ、毛唐の女を助けようっての?」

揺杏「取り敢えず、『その娘から手を離せ』」

塞「…………誰よ、アンタ。まあいいや、こいつにかかれ!」

般若党「おう!」

揺杏「またか……今度は5人」

揺杏(でもまぁ、さっきの3人組よりまとまりがないし楽だな……集団なのに同時にかかってこないあたり本当に戦いは素人なのかな)

揺杏「さて、何事もなくすぐに倒せたな」

塞「へぇ、アンタなかなかやるね。私は臼沢塞、般若党党首。私が相手するよ」ザッ

揺杏(さっきの外人の娘は……無事か。多分あの外人の娘を守ってる感じの日本人が外交官の愛宕洋榎かな)

塞「余所見してる余裕があるわけ?」シュッ

揺杏「おおっと!?」サッ

塞「よく避けたね。でも次はどう?」

揺杏(太刀筋がさっきまでの奴らと違う、やっぱ実力があるわけだ、党首様は)

塞「ほら、どう!?」

揺杏(構えは刀を上に上げるような構え。斬りは一見隙のある大振りのように思えるけど、実際は最短距離の振りで縦だけでなく横からも刀が飛んでくるな…………でも、今の振り、隙がある……もう一度同じ振りを誘うか)

塞「くそっ、中々守り上手だ。けどこの一撃は防がせない!」

揺杏(今だっ!)ザシュ

塞「んなっ! くそっ……しまった」

白望「塞っ」タッタッタッ

塞「シロ……」

白望「塞……今は引こう。また機会はある……」

塞「……チ。全員撤退! 撤退!」ダッ

揺杏「何だ、呆気ない」スチャッ


エイスリン「アッ、アノっ!」

揺杏「ん?」

エイスリン「エット、ア、アリガトウゴザイマシタ!」ペッコリン

揺杏「えっ、あぁいやそんな、そこまで深く頭を下げるほどじゃ」

末原「…………しかしアンタ、見ない顔やけど随分腕あるみたいやな。良かったら、ウチで働かん? 代官所の門番に話通しとくから、気が向いたら来てや」

エイスリン「アッ、ソノ、タイシカンモアケテキマス! ヨカッタライッショニ、オチャデモ! ソ、ソレデハ」スタスタ

メグ「待ってマスからネ」ポン

揺杏(うわ背高っ。私小さいわけじゃないんだけどあの人と並ぶと子供同然に見られそう)

揺杏「つーかここってこんな広かったのか……人が多くてわかんなかったな」

照「戦いが起きてるらしいから急いで港に来たけど……なんだ、もう終わっちゃってる」

菫「仕方ないだろう。今回は特殊な勢力がいたからな」

淡「えっ、何それどういうこと?」

照「説明して」

菫「お前ら、船頭に遅い遅いと文句ばかり言ってて戦いを見てなかっただろ。まったく……」チラッ

揺杏「!」

揺杏(あの青髪の女…………何か嫌だな。取り敢えず、この場は離れたほうがいいよね。船頭――須賀がくれた阿弥浜の地図があるからそれを見て……よし、まず町の方にさっさと向かおう)タッタッタッ


菫「……行ってしまったか」

照「あの1人だけ立ってた人がその特殊な勢力?」

淡「でも1人じゃあの規模の戦いには影響ないよ?」

菫「まぁ、普通はそうだな」

菫(さて……あの侍が私達にとって吉と出るか凶と出るか、だな)

揺杏「さて、取り敢えず逃げるように町に来たけど……これからどうしようか」

揺杏(攘夷、幕府(代官所)、外国(大使館)か……あとはどこにも属さない、かな)

揺杏「よし、決めた。>>13にしようかな」

幕府

幕府(代官所)

揺杏「さて、町からだと代官所は……一旦大通りに出なきゃダメなのか」ザッザッ



揺杏「ここが代官所か。入口どこだ……門はあそこであってるのかな」

門番「ん、貴様が末原さんの言っていた侍か?」

揺杏「そうだよ。話はもう通ってる?」

門番「あぁ。こっちだ、ついてこい」

末原「おお、あんた……いやあ、よく来てくれた。さ、そこに座ってくれ」

照・菫・淡「…………」

洋榎「えー……今のが阿弥浜代官、末原恭子で。こちらの御三方が御大老様の姫君にあらせられる」

揺杏(これは、頭下げといたほうがいいか)スッ

菫「あぁ、別にそんな畏まらなくてもいい」

淡「ところで。今回の戦には参加したの?」

照「私たちはもうちょっとというとこで乗り遅れちゃった。悔しい」

洋榎「はは、御覧の通りのお転婆……いや、勇ましいお姫様たちで」

洋榎「んでもって、うちは運上所頭取の愛宕洋榎……まぁ紹介はこんなところやな」

末原「ところで攘夷志士なんやけど、どう思う?」

末原「まぁ、酷い連中や。あいつら、許さんよ……なぁあんた、一緒に戦わへんか?」

揺杏「……わかった」

末原「そうか! そんならこれからよろしくな。あぁあと、暇やったら夕方に大通りの方に来てくれへんか」

揺杏「?」

末原「まぁ来たらそのときに説明するわ」

――――夕方、大通り。

揺杏「末原って人いた……てかあの人の格好なかなか浮いてるってか目立つな」

揺杏「末原さん、来ました」

末原「おお、来たか。今から洞窟探険……調査に行くんや」

末原「実は今までもその洞窟に何人か部下が行ったんやけどな、誰も生きて帰ってこなかった、そんな謎の大洞窟なんや」

揺杏「なるほどね……わかった、私も行くよ」

末原「よし! それなら出発や!」

末原「ここがその洞窟や。中の様子は入口からじゃ全くわからんから、気をつけて進むで」

揺杏「随分、綺麗な道になってるなぁ」

末原「確かにそうやな……ん? 何か怪しい物音がしたな」

揺杏(耳いいなこの人)

末原「別れ道か……取り敢えず右に進むか」

揺杏(てか道に大根とかたまごとか落ちてるけどそこはスルーなのか……?)

末原「! あれは!」

揺杏「なんか5人くらいの人が遊んだりしてる……?」

揺杏「ってあの赤い服は確か……攘夷志士が着ていた服」

末原「なるほど、ついに突き止めたで。この洞窟の主は般若党だったってことやな」

末原「隙をついて一気に倒すで!」タッタッタッ

揺杏(隙をつくって言って思いっきり正面から走ってってるけど)タッタッタッ

末原「攘夷志士ども、観念せぇ!」

般若党1「だ、代官だ!」

般若党2「くそっ、折角の酒盛りを台無しにしやがって!」シャッ

揺杏(こいつら酔ってんのか……多分それなら昼間の奴らより弱いんじゃないかな。刀もなまくらだし)

般若党3「死ねぇ!」シャッ

揺杏「そんなのに当たるわけない」サッ、ザシュッ

般若党3「ギャアアアァァァァ」

揺杏(しかし本当にまともな剣術じゃないな。これならそこら辺の道場に通ってる若い人の方が強いんじゃないかな)


末原「せいっ!」

般若党4・5「ぐふっ」

揺杏「残り二人も全然弱かったし、あっという間に全滅だ」

末原「やったで。これで般若党の本拠を制圧。世を騒がす不逞の輩を一掃したんや」

末原「でも臼沢と小瀬川はおらんかった……あいつらはどこへ行ったんや」

末原「まだ勝ったとは言えへんってことか……まぁ今はしゃあない。今日のところは戻ろう」


―――――大通り。

末原「今日はありがとな。これは報酬や。受け取ってくれ」

揺杏(1500文……あれだけでこの金額、さすが代官)

末原「それじゃ、うちは代官所でまだ仕事があるから。またな」

揺杏「あぁ、うん」

揺杏「もう夜か……どうするかな。というか、どこで夜を過ごすとか決めてないな」

揺杏(港にでも何か、いい店とかがあるかな)


――――夜、港。

揺杏(あれ、末原さんが岡っ引きを3人つれている。仕事があるっていって代官所に戻ったけど、ここで何かあったのかな)

末原「ん? ああ、アンタか。いいとこに来たな」

末原「実はな……今夜ここで阿片の取引が行われるんや。うちらと密売人を捕まえるの、手伝ってくれへんか」

揺杏「まぁ、やることもないし……協力するよ」

末原「ありがとな……それで、密売人どもはもうすぐここに来る。うちが合図したら、一斉に飛びかかるで」

誓子「例のブツだよ」

爽「確かに受け取ったよ」


末原「あいつらや……よし、行くで!」タッタッタッ


誓子・爽「!?」

末原「阿弥浜代官、末原恭子や。見たで、ご禁制の阿片取引」

誓子「あははっ、この国は治外法権に同意してるから、私は逮捕できないよ」

揺杏(確かに金髪だけどこの人外人なのか……?)

誓子「代官ともあろう人が、そんなことも知らないの?」

爽「残念だったね!」

揺杏(いやあんたはバリバリの日本人だし逮捕できるんじゃないかな……)

末原「くそっ!」

揺杏「…………ねぇ、大人しくお縄につきなよ」

誓子「だから、さっきも言ったじゃん。日本は治外法権に同意してんだから無理だって」

揺杏(多分何を言ってもこれの一点張りだろうな……さて、仕方なくこのまま逃がすか、それとも斬るか)

揺杏(……>>26にするか)

風呂落ち
あがってからまた書くかは未定です

斬ろうか

逃がす

揺杏「末原さん……やっぱ捕らえるのは無理じゃないかな」

末原「…………あぁ、くそっ! ええわ、お前らさっさと帰りや!」

誓子「ありがとねー」

爽「へへへ」

揺杏(煮え切らないけど、この国の在り方がそうなんだから仕方ない)

末原「……なぁ、やっぱおかしいよな」

揺杏「…………」

末原「阿片は危険や。お隣清国を見ればそんなんわかる。あれは国を滅ぼしかねん」

末原「そんなもん売買しとる奴らを放っといて、認めてええんか……そんなん答えすぐに出るやろ」

揺杏「末原さん、帰りましょう」

末原「…………そうやな、頭冷やそ。今無理に考えても先走ってあかんわ」

揺杏「それでは、末原さんおやすみなさい」

末原「あぁ、おやすみ……」

――――翌朝、代官所。

揺杏(結局旅籠の一番安い部屋で夜を越したけど……しばらくこの生活が続くのかな。まぁ浪人だし仕方ないか)

揺杏「……げ、入口に三姉妹がいる」

揺杏(どうも苦手なんだよな……特にあの青髪……菫とかいう人)

照「あ、良いところに来てくれたね」

揺杏(逃れられなかったァ……)

淡「あなたのこと待ってたんだよねー」

菫「頼みたい仕事があるんだけど、頼まれてくれるか?」

揺杏「……内容次第、かな」

照「詳しいことは奥座敷で話すから来て」

ごめんなさい、今までの文の大使館→領事館 です

菫「領事館の近くに西洋病院が開業したの、知ってるか?」

淡「英国が建てたけど、運営資金は幕府が負担しろって言ってきてさ」

淡「病に苦しむ日本人を救うための病院だから、幕府が援助するのは当然の言い分だけど……そんなの口実」

照「それが外交交渉ってものだけど……」

照「とにかく、私達は病院の運営資金をちゃんと払う。」

照「――でも、そのお金が盗賊に奪われてしまう」

菫「その盗賊役をやって貰おうと思ってな」

揺杏(要は金は払った事実を残し、その金を奪い返すってことか)

菫「どうだ、引き受けてくれるか?」

揺杏(この仕事は……>>33)

やる

引き受ける

揺杏「わかった、引き受けるよ」

淡「そうこなくちゃねー」

菫「じゃあ、街道のほうに言ってくれ。千両箱を持ってる日本人は斬らないでくれ。それ以外は斬ってくれて構わない」


――――街道、茶屋前。

揺杏(あれか……銀やら金やら随分目立つ鎧だな……多分金の鎧の人がリーダー的な人か)

・「…………」ザッザッ

揺杏(仕方ない、いくか)

・「……誰だ、こんな時間に怪しい。ここで何をしている?」

揺杏「その千両箱を奪いにきたんだよ。ほら寄越しな」

箱持ち「ヒッ……い、命だけは助けてくれ!」タッタッタッ

揺杏(もう逃げてんじゃん)

・「くそっ、出たな盗賊。斬り殺してやる!」

揺杏「上等。その鎧がアンタを守ってんじゃなく邪魔してるってこと、教えてあげるよ」

・「行くぞ」シャッ

揺杏「…………」シャッ

・「喰らえっ!」

揺杏「ほら、遅いんだよ」ザシュッ

・「ッ!」

揺杏(鎧と言っても、全身を覆ってるわけじゃない。関節部分や手、あとは顔くらいだけどそこは覆われてないから、そこを狙えば問題ない)

揺杏「……そこ」ザクッ

・「がっ…………体調の私が……こんな盗賊に…………」ドサッ

揺杏「まぁ、盗賊じゃないんだけどね」

揺杏「それで、後ろでちょこまかとしてた銀鎧の皆さんはまだ戦うの? って日本語通じてるのかな」

兵隊立ち「…………」タッタッタッ

揺杏「……その前に逃げちゃってたか」

・→ハオです

漢字表示されないのか…

あと兵隊立ち→兵隊達です
誤字多くて申し訳ない…

――――代官所。

揺杏「戻ったよ」

照「おかえり」

菫「ご苦労さま」

淡「それで、上手くいったの?」

揺杏「あぁ、奪ってきたよ」

菫「よかった…………今頃領事館の連中、どんな顔してるか」

淡「これで病院が潰れるね!」

照「これ以上お金を出す必要がなくなるってわけだね」

菫「また何かあったらよろしく頼む。これが報酬だ」

揺杏(3000文……やっぱ金持ちは違うな)

――――夕方、町。

揺杏(えっと……夕方は暇だったら語学所になる予定の建物のとこに行って、外交官の人……愛宕洋榎の手伝いしろって言われたっけ)

洋榎「〜〜〜〜♪」

揺杏「いた……けどなんか鼻歌歌ってる」

洋榎「っと、手伝いに来てくれたんか? ありがとな」

揺杏「あぁ、いや」

洋榎「実はな、今日英国から講師が来ることになってんねん。そこで頼みたいんやけど、その講師の護衛をして欲しいんや」

揺杏「護衛? 何故」

洋榎「ここは幕府主催の語学所でな、うちが交渉を重ねってやっっっと開設まで漕ぎ着けたねん」

洋榎「これは何が何でも成功させたい。なのにもし、講師が攘夷どもに殺されたりでもしたら……もー怖くて考えたくもなくなるわ」

揺杏「あぁ、なるほど。攘夷が」

洋榎「そ。今から港へ迎えに行くから、一緒について来てや」

揺杏「そういうことなら、わかった」

――――港。

講師「アタゴさんですか、ドウモ」

洋榎「長旅、お疲れ様です」ペコッ

洋榎「さて、あんたの任務はこの方の護衛や。おそらく臼沢も小瀬川も来る。臼沢は恭子がどうにかして小瀬川はうちがどうにかする。雑魚から上手く講師を守って語学所へ連れてってな」

揺杏「わかった」


臼沢「……待ちなよ、売国奴共。日本人に毛唐の教えは無用だ」

洋榎「来よったな、時代錯誤の朴念仁が」

末原「臼沢、覚悟せえ!」シャッ

臼沢「かかれ!」

洋榎「今のうちに送り届けるんや!」

揺杏「わかった。講師さん、行くよ」

講師「ハ、ハイ」

護衛は成功か、失敗か

>>41

成功

揺杏(まぁ、今まで通り剣術とかも粗末な連中ばかりで、講師を守りながら送り届けるのは容易だった)

揺杏「はい、着いたよ」

講師「……アナタ、かなり強いデスネ。名のある方デスカ?」

揺杏「ふふっ、いやただの浪人だよ。ほんとに」


洋榎「おーい、大丈夫やったかーー!?」タッタッタッ

揺杏「うん。そっちも大丈夫だった?」

洋榎「恭子が上手く臼沢に傷を負わせてな、あいつら撤退したわ」

揺杏「そっか」

洋榎「とにかく、ありがとな! これでうちの念願叶ったわ! はいこれ、報酬な!」

揺杏「うぇ、4000文ってさすがに多いよ」

洋榎「大丈夫や! うちはナリこそあまり良くないけど、それは語学所とかのために金使ってるからやねん。実際はうち、金あるんよ」

揺杏(……やっぱいいとこで働いてるからかな)

揺杏「じゃあ……ありがたく」

洋榎「おー。それじゃまた」

揺杏「はい」スタスタ

――――夜、町。

揺杏「夜は特に予定もないしな……さて、どこに行こうか」

揺杏(思い付くのは……鍛冶屋、街道、賭博場、あとは旅籠で大人しく寝る、かな)

揺杏(……よし、>>45にしよう)

今回はここまでにして寝ます

乙期待

鍛冶屋で

侍道分からんが乙

目指せ夜這い

揺杏(近いし鍛冶屋に行くか……てか朝から夜まで、いつも店にいるけどほんと何者なんだろ)

成香「あ、揺杏ちゃんいらっしゃい」

揺杏(そして何より、人を斬ることが多い故に刀がボロくなることが多いんだよね。それで鍛冶屋に結構な回数来てたら、いつの間にか仲良くなっちゃった)

揺杏「刀、直してもらえるかな」

成香「随分と直しに来るのが多いようですけど……あっ、いやその、答えなくてもいいですよ」カーンカーン

揺杏「別に、浪人ではあるけど今は代官所で働いてるようなもんだから」

成香「ということはあれですか、一般人は知らない幕府の裏側とか知っちゃったり」カーンカーン

揺杏「んー……まぁ……無いわけじゃないね」

揺杏(病院に払うお金奪い返すとかね)

成香「へぇ、よくあるそーゆー噂ってただの噂じゃなくて本当なんですね」カーンカーン

揺杏「どーだろうね、嘘から出た真って感じじゃないかな」

成香「噂を流した人達は別に幕府に裏側があると知ってたわけじゃない、ってことですか?」カーンカーン

揺杏「そうでしょ。ていうか幕府も組織なんだから、裏側があるって思われても当然だって」

成香「まぁ確かに……」カーンカーン

揺杏「てか、あんまこういう話させないでよ、なんか怖くなってきたじゃん」

成香「あはは……えっと、じゃあもう揺杏ちゃんは普通に代官所の人なんですか?」カーンカーン

揺杏「いやそれはほら…………浪人だけど凄い人、みたいなの格好いいじゃん」

成香「それだけの理由ですか……」カーンカーン

揺杏「ま、職に関してはいずれ決めるよ」

成香「そうですか」

成香「直し終わりましたよ…………あの、揺杏ちゃん」

揺杏「ん? どうしたの」

成香「私、明日あたりからしばらく鍛冶屋は休もうと思うんです」

揺杏「え?」

成香「その、私も続けたいんですけど……やっぱり働く時間も長いし疲れとかいろいろあって」

揺杏「……成香の他に誰か、鍛冶屋出来る人って阿弥浜にはいないの?」

成香「いるにはいるよ、私の弟子だった子が一人。でも……」

揺杏「でも、何?」

成香「今はもう、鍛冶屋はやらないって言って浪人なんです。町人とか一般人からの依頼で人斬りとかしてるらしくて」

揺杏「……そうなんだ」

成香「なので、鍛冶屋はしばらく休みます。揺杏ちゃんには迷惑かけちゃいますよね……」

揺杏「そんな、偶然ここに来た浪人の心配より自分の心配するのが正しいって」

成香「……その、代わりと言ってはなんですけど、うちにある砥石持ってってもいいですよ」

揺杏「成香……」

揺杏(その成香の弟子……どうにか説得できないのかな)

揺杏(説得してみるか、しないか……>>51だな)

する

説得してみる

揺杏「成香、その弟子の人ってどうにか説得できないの?」

成香「私も最初は説得に言ってたんですけどね……仕事を放っておくわけにもいきませんでしたし、それに……」

揺杏「全然説得には応じてくれなかった、かぁ…………ねぇ、なんでその弟子の人は鍛冶屋をやりたくなくなったの?」

成香「……私にはですね、弟子が二人いたんです。今まで話してた弟子は獅子原爽って人で、もう一人が吉田って人なんです」

揺杏(なんで吉田は苗字だけ?)

成香「あの二人、仲も良くてお互いに切磋琢磨してて。私は二人とも腕のいい鍛冶屋になってくれると思ったんですけどね」

成香「ある日、吉田が般若党に入って、国を守るって言い出したんです」

揺杏「そりゃあまた、いきなりだね」

成香「もう鍛冶はこれ以上無理だ、こういう作業は向いてない。だから刀を取る。そう言ってました」

成香「それで戦いで死んでしまったんです。私、偶然その戦いの場に居合わせてしまって」

揺杏(……最初の港での戦いみたいな感じか)

成香「爽の造った刀で国を守りたかったけど、爽が鍛冶屋になる前に死んでしまうなんて。そう言い残して、死んでいきました」

揺杏「その吉田って人が死んでから、浪人になったんだ」

成香「はい。多分原因はそこにあると思うんですよね」

揺杏「その爽って人、今はどこにいるの」

成香「何も依頼とかがきていないなら、多分墓場に居ると思いますよ」

――――夜、墓場。

揺杏(言われたから来たけど……こんなとこで一人いるとか私は嫌だな……あ、あの人かな)

爽「…………」

揺杏(……あれ阿片密売してた人じゃん。あのとき斬らなくて正解だった……のかな?)

揺杏「ねぇ、あんた」

爽「ん? ってあの阿片のときの。言っとくけど、あの阿片なら私のとこにはもうないから。依頼されて密売してただけで私は麻薬中毒じゃないし」

揺杏「いや阿片はどうでもいいよ。鍛冶屋、成香の話なんだけど」

爽「……あの鍛冶屋になら戻らないよ」

揺杏「なんで? 成香はあんたをいい鍛冶屋になるって言ってたし、鍛冶屋の才能あるんじゃないの?」

爽「そんなわけないじゃん。私はさ、もう一人の弟子だった吉田よりも全然鍛冶が下手だよ」

揺杏「でも成香は……」

爽「それは、ズルしたんだよ。私が下手だから吉田が手を加えて刀を造ってね、それを見せたらいつも注意ばかりだった私が師匠に褒められたんだ」

揺杏「……………………」

爽「それからしばらくして、師匠は吉田への指導が少なくなっていったんだ。それで最後には吉田は鍛冶を嫌になって攘夷に入って死んでった」

揺杏「それなら、成香から聞いたよ」

爽「そう。だからさ、吉田が死んだのは私のせいなんだ。それなのにもう鍛冶屋なんてできるわけない」

揺杏「で、でもそれは……」

爽「とにかく、もう戻らない。どうせなら、私がズルしてたって師匠に言ってもいいよ。それなら師匠も私を見限ると思うからさ」

揺杏「…………」コクッ

――――鍛冶屋。

揺杏「成香、戻ったよ」

成香「揺杏ちゃん……それで、どうでした」

揺杏「あの爽って人、ズルしてたって。その吉田って人に協力してもらったら成香に褒めてもらえただけだって」

成香「爽さんの刀に吉田が手を加えたことですか? そんなの知ってますよ」

揺杏「え?」

成香「二人の癖はよくわかってますからね、わかりますよそりゃ」

揺杏「成香が吉田って人への指導が少なくなってったてのは……」

成香「それは吉田から頼まれたんですよ。もう少し鍛冶をやってみて合わなかったら鍛冶はやめるから、あんまり自分には指導せず爽を指導してくれって」

揺杏「なるほどね」

成香「あっ、まさか爽さん、自分が褒められたからとかって言って、吉田が死んだのは自分のせいだと思ってるんですか!?」

揺杏「そうだよ、全く。それじゃ、私はまた説得に行くから待ってて」

成香「はい」

――――墓場。

爽「……何で戻ってきたの?」

揺杏「成香、あんたがズルしたこと知ってたって。そのうえで褒めたんだってさ」

爽「じゃあ吉田に指導するのが少なくなったのは?」

揺杏「その吉田って人から成香に頼んだんだってさ。鍛冶は性に合わないって」

爽「……違う、やっぱ私のせいだよ。そんなの吉田の強がりだって」

揺杏「私は、そうは思わないけど」

爽「うるさい! お前になにがわかるんだよ!!」

揺杏「……もう限界か。なら、その刀に聞くか」

爽「ッ……いいよ、かかってきなよ。私は本気でお前を殺そうとしてやる」

揺杏「なら私は、そっちの気が済むまで相手してやる」

爽「自信満々だね、この浪人がっ!」シャッ

揺杏「浪人なのはお互い様だよ。あと……あんたが立てなくなる程度のダメージは与えさせてもらうからね」シャッ

爽「できるもんならね」

揺杏「…………いくぞ」

爽「はああああああああああ!!!!!!」

揺杏(随分と荒削りなスタイルだな……でも強い)

爽「よく凌ぐな……そこらへんの武士なんかよりずっと強いんじゃないの」

揺杏「そりゃあどうも。喋ってられるだけの余裕はまだあるんだね」シャッ

爽「っと危な。まぁ、頭にくると喋るようになるタイプでね。静かにキレるなんてのは考えらんないからさっ!!!」ザシュッ

揺杏「ッ! マジかよ……」

揺杏(そこでよく突きに切り替えるな……頭で考えるというより、本能で動いてるタイプか)

爽「そこだっ!!」シャッ

揺杏「その動き、隙デカいよ」ドッ

爽「みっ、峰打ち……」バタッ

揺杏(加減はしたけど……確か峰打ちって下手すりゃ斬るよりダメージ大きいんだよね……よかった、多分いい感じにダメージ入ってる)

爽「……あぁっ、クソッ! もう人斬りですらこのザマか。もう、腹を切るしかないのかな」

揺杏「ねぇ。今さ、成香は過労で体が弱ってるんだよね…………それと、吉田って人には夢があったんだって」

爽「え?」

揺杏「『爽の造った刀で国を守りたかった』ってさ……その吉田って人も成香も、あんたに鍛冶屋になって欲しいんだよ」

爽「……う、あぁ」ポロッ

揺杏「……………………」

爽「ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

揺杏(少し強引だったかな……)

爽「うう……ぐすっ……………………ねぇ」

揺杏「ん?」

爽「まだ師匠は鍛冶屋に……いる?」

揺杏「まだいるよ。待ってるって」

爽「そうかぁ……しばらくサボってた分、頑張らなきゃなぁ」

揺杏「私はもうこれで帰るよ。成香とはちゃんと話してね」

爽「うん……あとさ」

揺杏「?」

爽「これからあんたの刀は私が世話することになるだろうから、よろしく」

揺杏「……うん」

――――翌日、朝。

揺杏「また結局旅籠で夜をこしたけど……旅籠出たらさっそく人集りとか、なにがあるんだか」

商人「大変だ、御大老様がお出ましになるそうだ」

町人「御大老様といやあ、将軍様の片腕だぜ」

浪人「そのお偉い御方が自ら江戸を売ってでるたぁ、どういうこった」



役人「下に、下に。御大老様のおな〜り〜」

揺杏(頭下げなきゃだめなんだっけか)サッ


咲「…………久しぶり、みんな」

照・菫・淡「ご苦労さまです」

末原「お待ち申し上げておりました。阿弥浜代官、末原恭子にございます」

咲「……末原さん。今後、この町の治安回復には私とここにいる魔鱗組という精鋭たちが当たります」

咲「この国は今、非常時にあるんです。一刻も猶予はないです」

咲「それが判らない愚か者はもう、容赦できないんです」

咲「私は治安回復に来たと言いましたけど、血を流すためだけに来たんじゃありません。素晴らしい贈り物も用意してるんです」

咲「明日、この広場で剣術大会を開こうと思ってるんです」

咲「腕に自信のある人は是非参加してください。身分は問いません。勝ったものは魔鱗組に取り立てます」

揺杏(なるほど、それで斬り合いなんかに参加する野蛮な奴らを殺すと同時に、優秀な奴を集めようってわけか)

臼沢「……どう思う、シロ」

小瀬川「何を考えているのか」

メグ「いいデスネ、実にイイ。面白くなってきマシタ」

揺杏「さて、とりあえず代官所の方に向かうとするか……ん? あれは岡っ引き達か……どうしたんだろ」

岡っ引き1「これからどうするよ」

岡っ引き2「やってらんねぇ」

岡っ引き3「魔鱗組がなんだってんだ。俺たちだってやるときゃやるんだよ」

揺杏「何があった?」

岡っ引き1「あんたは確か……噂の浪人か。どうしたもねぇよ、魔鱗組のせいで俺らの仕事がなくなったから追っ払われちまった」

揺杏(なるほど……大老がここにきたのは、どうもいいことじゃない気がするな)

揺杏「……洋榎さんまで出てきたぞ」

洋榎「はは、どうやらうちも御大老様に嫌われたみたいや。首になるんも時間の問題やな」

揺杏「そんな……」

洋榎「下手したら、この腹を切れ、なんちゅうのもあるかもしれへんな」

洋榎「実家にでも身を寄せた方が無難かもな……まぁ、あんたも気を付けた方がええかもな」

揺杏「……うん」

―――代官所。

末原「ええか、みんな。今から市中巡察に行くで。怪しい奴は片っ端から捕えろとの命や。抵抗する奴は切り捨て御免や。御大老様がそう仰っとる」

揺杏(うわ、なんかめっちゃいるけど……これが魔鱗組か。身分的にはやっぱ末原さんより下なんだ)

咲「あぁ、あなたが噂の浪人ですか。良く来てくれました」

末原「おお、あんた。加勢しにきたんか」

揺杏「んー……どうしようかな」

末原「市中巡察には姫君様たちも参加なさるで。腕の見せ所や」

揺杏(怪しいのは片っ端から捕えて抵抗したら斬り殺す……か。参加するか、しないか)

揺杏「そうだな、市中巡察には>>63

参加

あえて参加しないでおく

末原「なんでやっ! ……いや、そうか。あんたは代官所の人間やないから参加する義務はないしな。無理に誘おうとしてすまん」

揺杏「いや、そんな。それじゃあ私はこれで……」

揺杏(さて、断っちゃったけどどうしようかな。市中巡察に出くわすわけにはいかないし、町には行けないな。あぁ、成香と爽に鍛冶屋を離れるよう伝えておかなきゃ)

――――町、鍛冶屋。

揺杏「成香、爽」

爽「あぁ、揺杏。また刀がぼろくなった?」

揺杏「いや、今から魔鱗組たちが市中巡察に出るって。怪しい奴は片っ端から捕えて抵抗する奴は斬るって。爽、昔は色々やってたわけだし、もしかしたら危ないかも……」

爽「まぁ確かに攘夷の連中の依頼もやったことがあるよ。何より……」

成香「吉田が死んだとき、私駆け寄ったんです。だから攘夷と関わりのわる人だったって知られてる可能性もありますね」

揺杏「だから外にいたら危ない。家に戻った方がいい」

成香「わかりました。ここから近いし、私の家に避難しましょう爽さん。最近また使い始めたばかりなので汚いですけど」

爽「……ていうか、師匠はもっと家で休んでなよ」

成香「爽さんに心配されるほどヤワじゃないですからっ。ほら、行きますよ」

爽「うん。それじゃあ揺杏。ありがとね」

揺杏「うん、またね」

揺杏(さて、私もさっさとどこかに行かなきゃな……って言っても街道か旅籠で寝るしかない)

揺杏(……うん、>>67に行こう)

関わりのわる→関わりのある

誤字申し訳ないです

街道

――――街道。

揺杏「逃れるように街道に来たけど、茶屋くらいしかないんだよね」

揺杏「……ん? こんなとこに道があったのか。その先には軽い広場的な……誰かいるし死体がある」

ゆみ「…………終わった。これで私の復讐は終わった。ん?」

揺杏「あ、あぁいや私は別にその人と全然関係ないし人を斬ったのを責める気はないよ」

ゆみ「そうか、それならよかった。しかし、私はこれから行くところがない。というか記憶もあまりない」

揺杏「ふーん、記憶喪失ねぇ。その死体になってる人に復讐があるのは覚えてたんだ」

ゆみ「あぁ、はっきりと覚えてる。弟を殺されたんだ」

揺杏「そっか……でもこれから行く場所がないんだね」

ゆみ「あぁ…………ところで、見たところ君も私と同じような身分と見たが」

揺杏「あー、まぁ浪人だからね。ここ阿弥浜に来てまだ三日だし」

ゆみ「君はどうやって過ごしているんだ?」

揺杏「ここに来たとき、偶然戦いに巻き込まれてね。そこでちょっと攘夷志士を倒したら代官所の人に気に入られて。ちょいちょい仕事をもらってその報酬でどうにかしてる」

ゆみ「そうか。私にはそんな出会いの場がなかったからな……」

揺杏(可哀想だし、どうにか助けてあげようかな)

揺杏(持ち金結構あるし、お金あげてその先はこの人次第にするか、もしくは人手の足りてない呉服屋で働くよう勧めるか)

揺杏(>>72にしよう)

やることがあるので今日はこれで終わりにします

呉服屋

呉服屋で働くよう勧める

呉服屋(NAGANO STYLE)

揺杏「「確か、大通り呉服屋が定員一人だけで忙しそうだったからさ。あそこで働かせてもらえばいいんじゃない?」

ゆみ「そうか……それなら行ってみよう」

揺杏「あぁ待って。今は代官所の人たちが市中巡察してるから、もしかしたら変に目を付けられるかもしれない」

ゆみ「そうか……なら夕刻に向かうとしよう」

揺杏「うん、それがいいよ」

ゆみ「あぁ、ありがとう」

揺杏「そういや記憶がないって言ってたけど、名前は?」

ゆみ「ゆみだ。苗字の方は全く思い出せない」

揺杏「名前の漢字は?」

ゆみ「記憶にない……というより元々漢字じゃないと思う」

揺杏「そっか。ところでゆみさんはさ、剣術とかってのは覚えてたんだ」

ゆみ「あぁ。それはちゃんと覚えてる。玩流剣術だ」

揺杏(聞いたことないな……そうとう無名な流派なのか、それとも東北や九州とかで使われてるのか……)

ゆみ「曖昧な記憶だが、この流派はあまり有名じゃないと思う。特に地方での流派というわけでもないようだし」

揺杏「なんか私の心を読んだみたいな発言でちょっと怖いんだけども」

ゆみ「そうなのか?」

ゆみ(随分と頭の回転がいいんだな)

ゆみ「そういう君の剣術は……っと、すまない。名前も答えさせていなかったな」

揺杏「いやこっちこそ名乗らずにごめん。私は岩館揺杏。流派は何でもないよ」

ゆみ「何でもない?」

揺杏「そうだね。色んな武士やら浪人やらを見てそれをちょいちょい真似してたら今の剣術のような何かになったってだけ」

ゆみ「それなのに君は代官所の人に気に入られたんだろう? 随分凄いな」

揺杏「まぁ、命がかかってりゃそんくらい必死になるってだけだよ」

ゆみ「……なあ、軽く手合せしないか?」

揺杏「じゃあ、その辺の木の枝を使おうか。なるべく同じようなね」

ゆみ「折れたらどうする?」

揺杏「まぁ、折れたらそこまでにしよう。あんまり早く折れたらちょっと考えるけど」

ゆみ「わかった」

ゆみ「よし、それじゃあいくぞ!」

揺杏「いいよ」

ゆみ「はあっ!」シュッ

揺杏(随分と基本に忠実だけど……かなり上等だな、これ)

ゆみ「せいっ!」シュッ

揺杏(確かに強い……けど動きが大体わかる。わかってしまう。これは決してゆみさんが強いからじゃない)

ゆみ「中々やるな、随分凌いでいるが攻めてはこないのか?」

揺杏「ちょっとね」

ゆみ「なら遠慮なく、攻めていくぞ」シュッ

揺杏(やはり、どの動きもわかってしまう。だって)

ゆみ「はあぁぁぁぁぁっ!」シャッ

揺杏(この玩流剣術とやら、全く私と一緒だ)

揺杏「そこだ」シャッ

ゆみ「いっ…………これは、真剣なら私は死んでいたな」

揺杏(自分と同じ動きの人の隙を突くってなんか、自分に隙があるって認めるようで嫌だけど……まあ鍛錬不足か)

ゆみ「私の負けだ。随分見極めが上手いんだな」

揺杏「あーそれは……」

揺杏「動きがさ、私と一緒なんだよね」

ゆみ「……攻め込み方も、か?」

揺杏「そうだね。その玩流剣術っての、かなり極められてる剣術だね……あーあ、まさか自分と同等の剣術使いが日本にいるなんて」

ゆみ「はは、もしかしたら剣術というのは極めたら私たちのようになるのかな」

揺杏「いやぁどうだろ……実際さっきは隙があったからね。ゆみさんで隙があるってことは、私も同じような隙があるってことだ」

ゆみ「確かにまだ完璧ではないな……でも天下一ではあるんじゃないか?」

揺杏「どーだろね。結局今みたいにさ、同じ剣術で戦ったのに勝ち負けが決まるんだ。剣術がどうであれ、最終的には本人の心境とかだよ」

ゆみ「玩流同士なら、揺杏のように隙を突く方がいいということか」

揺杏「まーそうだね。正確には私は玩流とやらじゃないけど」

揺杏「さっきも話したけど、私は世を渡るうちに自分が最もいいと思った剣の使い方をやってるだけ」

ゆみ「私に玩流を教えた人……または私をいつの間にか見ていた、とかはないのか?」

揺杏「いや、こういう動きをする人はいなかったね。なんせ自分が今まで見てきた中で一番いい動きがゆみさん、または私だからね」

ゆみ「では、揺杏の真似をしてそれを己の流派とした人がいる、とか」

揺杏「まーありえなくないね。てか、もしかしたらそれがゆみさんだったり」

ゆみ「いや……記憶を失ってるとはいえ、私はそこまでクズじゃかったと思うよ」

揺杏「まー、もし私の真似をしたとしてもゆみさんぐらい上手なら、もう流派云々じゃなく実力があるってだけだし」

ゆみ「実力があっても人の真似をして勝手に名前を付けるのはどうかと思うな……」

揺杏「夕方までまだ時間あるなぁ……巡察に出くわしたくないし」

ゆみ「揺杏は代官所の人に気に入られてるんじゃないのか? 何故逃げるようにしてるんだ」

揺杏「まぁ、代官所の人ってか代官になんだけどね」

ゆみ「それはすごいな」

揺杏「ゆみさんも実力は私と同じくらいだけどね。えーと、逃げてるのは市中巡察に誘われたけど断ったから」

ゆみ「断った? せっかくの仕事じゃないか」

揺杏「怪しいのは片っ端から捕えて抵抗したら斬り殺す、っていうように大老の命令でね」

ゆみ「……なるほど。揺杏は正義感が強いな」

揺杏「いや、こんなの聞かされたら参加したくなくなる人だっているでしょ」

ゆみ「私も多分それは誘われても参加しなかったな」

揺杏「あーあ、やっぱ暇だなぁ」

ゆみ「私に関しては金すらないから暇潰しもまともにできない」

揺杏「もう……夕方まで寝るかな」

ゆみ「私はもしかしたら夕刻になっても起きないかもしれない」

揺杏「まぁいいって。寝ようか」

揺杏「…………うーん、だいぶ寝たなぁ。って夜だしゆみさんいないし」

揺杏「ん? これは……置手紙?」

揺杏「『あまり気持ちよさそうに寝ているから起こさないでおく。私は呉服屋に行くよ』か。ゆみさんじゃなく私が夜まで寝ちゃったな」

ゆみ「…………」トボトボ

揺杏「ゆ、ゆみさん!?」

ゆみ「あぁよかった……まだいたか」

揺杏「どうしたの!? 呉服屋は!?」

ゆみ「呉服屋で雇ってもらったが、主人一人で全然大丈夫らしくてな……仕事がないのに給料をもらうのは忍びないのでやめて寿司屋に雇ってもらったんだ」

揺杏「それで?」

ゆみ「寿司握りはできたんだが、無愛想で接客が向いてないとわかってな、用心棒のような仕事をやろうと思い賭場の用心棒になったんだ」

揺杏「……それで?」

ゆみ「あそこで行われてる卑怯な行為に目も当てられなくなってな……語学所で雇ってもらおうと思ったんだ」

揺杏「…………それで?」

ゆみ「開いてなかった」

揺杏「そりゃそうでしょ! 語学所は子供の行くとこだから夜にやってるわけないじゃん!」

ゆみ「もう行く当てがない……」

揺杏「確かさ……町に道場があったんだよね。人の出入りしてるとこ見たことあるし多分やってる」

ゆみ「そこで剣術を教える、か。悪くないな」

揺杏「今から行ってみない?」

ゆみ「もうこうなったら行くしかないな」

――――夜、町の道場。

揺杏「失礼するよーっと、よかった人いる」

熊倉「おや、どうしたんだい」

揺杏「いや、この人がさ。剣の腕は確かなんだけど仕事がなくてね」

熊倉「師範をやってくれるのかい? 丁度良かった。今はもうこの道場はまともに師範が居なくてね」

ゆみ「え?」

熊倉「一応私が教えているけど、私自身はもう年だしねえ」

ゆみ「なら、ぜひ私に師範を!」

熊倉「でもねぇ、まぁ一日様子見って感じだね。あぁ、もし師範になるなら金が要るからね?」

ゆみ「なっ…………何故?」

熊倉「道場主の権利もアンタに渡さなきゃいけないからね」

揺杏「金なら私が払う」

熊倉「そうかい? なら金を払ったあんたが道場主、師範でそっちのアンタは師範代だね」

ゆみ「いっ、いいのか?」

揺杏「いいっていいって。どうせ私は生きてけるけど、ゆみさんは記憶喪失だし色々大変でしょ」

ゆみ「…………すまない」

――――翌朝。

揺杏(結局その道場で夜を越した。久々に旅籠以外の場所で夜を越したな……)

揺杏「…………ん、なんだ。花火?」

熊倉「剣術大会だろう? 参加するのかい」

揺杏「あぁ、大老がやるって言ってたやつか」

揺杏(一応、末原さんには挨拶しておこうかな)

――――昼、代官所。

末原「ん? あぁアンタか。大会はもうすぐ始まるで。どや、会場は見たか? あれはうちが一晩で作ったんや」

揺杏(末原さん、代官やめて建築やればいいのに)

末原「ところで、アンタ。参加するんやろ? まだ決めてないんやったら、是非参加してほしい。御大老様からアンタを誘うよう、直々に御指名を受けたまわってんねん」

揺杏「まぁ、参加はするよ」

末原「ホンマか! アンタなら絶対優勝できるで!」

揺杏(大会会場だけじゃなくフラグまで建てなくていいんだけど……)

――――剣術大会会場(大通り)。

受付「参加を希望する者か」

揺杏「うん」

受付「控室はこの奥だ。控えておけ」


揺杏(般若党の奴もいるな……国籍も性別も本当に関係なしだな)



咲「壮観だね」

菫(さて、控室の奴ら、どんな心境なのか……考える必要もないか)

末原「皆、立身出世を夢見て浮き立っとるな……これで不満不平が解消されて町も静かになるな……」

末原「御大老様の深慮遠謀には感服やな」

咲(確かに、町の浄化にはつながるよね)

エイスリン「ミテ、ラレルカナ……」

メグ「まぁエイスリン様には、少々刺激が強すぎるかもしれまセン」

末原「これより剣術大会を開始する! 参加者は籤で選んだ相手と戦い、先に一本取ったもんが勝ちや。見事三回戦を勝ち抜いた者が魔鱗組の一員になるんや」

末原「得物は問わへん。真剣勝負や」

末原「これより、第一試合を始める。両者入場せよ」

豊音「…………」スタスタ

揺杏(般若党の人かあ……)スタスタ

豊音(どこかで見たような顔だけど……勝負に私情はいらないっ!)スチャッ

揺杏「…………」スチャッ

末原「……始め!」

揺杏(背が高いからそもそもの攻撃範囲が長いのに、刀も長いから面倒だな)

豊音「やあっ!」シャッ

揺杏(ただ随分と大振りだ。これはさっさと間合いを詰めて攻め込めば簡単だな。デカいから当てやすいし)

揺杏「よっ、と」グサッ

豊音「いたっ……このっ!」シャッ

揺杏(危なっ……仕留め損ねけど、次は決める)

揺杏「じゃあね」バシュッ

豊音「あっ……あぁ……せめて、もう少、し……夷敵を斬ってから…………」

揺杏「……………………」

末原「一本! それまで!」

揺杏(一応峰打ちでも一本にはなるんだろうけど……そんなんじゃ私が殺されかねない。爽のときみたいに殺しちゃいけない理由がないからなぁ)

末原「これより第二試合を開始する。両者入場せよ」

大沼「…………」スタスタ

揺杏(うっわ何か強そうなおじいさんがきたぞ)

大沼「じじいにどこまでできっかな……」サッ

揺杏(居合かぁ、これまた強そうな)シャッ

末原「……始めっ!」

大沼「…………」シャッ

揺杏(こりゃかなり早いな……刀をいちいちしまう時間が勿体ないな)

大沼「いちいち刀をしまってんのが勿体ない、と思ったか」

揺杏「……そうだけど。つか、勝負に集中しなよじいさん。なめてると死ぬよ」

大沼「元々勝つために来てねえよ」シャッ

揺杏「そうかよっ!」ザシュッ

大沼「っ…………」シャッ

揺杏「甘いんだよ、昔は強かったのかもしれないけど、あんたはもう老人だ。戦えやしないよ」ザクッ

大沼「…………」バタッ

末原「一本! それまで!」

揺杏(あぁ、なんだか胸糞悪いなこのじいさん。人をいいように自殺の理由にしやがって……そのくせ一回戦で一人殺してやがる。意味わかんね)

ゆみ「揺杏」

揺杏「ゆみさん……観客の中にいたんだ」

ゆみ「これを使うんだ。その刀はもうボロボロだろ」

揺杏「え……? あ……本当だ、ボロボロ」

ゆみ「揺杏、案外心の余裕がなかったのか」

揺杏「いやそんな……ところで、この刀は?」

ゆみ「鍛冶屋の爽という人にこれを渡すよう言われてな……」

揺杏「そっか、ありがと」

末原「これより第三試合を開始する。勝ち抜いた者は晴れて魔鱗組の一員や。両者入場せよ!」

忍「…………」スタスタ

揺杏(何か変なお面してるけど、忍者だよな……短刀腰にしてるし)

忍「悪いが、命を貰う」スチャッ

揺杏(……それとなく、どっかで聞いたことあるような声だな)シャッ

末原「……始めっ!」

忍「…………」シャッ

揺杏(短刀を活かした隙のない振り……こりゃ攻めにいかないと勝てそうにない)

忍「……そこだ」ザシュ

揺杏「っ……くそ!」シャッ

揺杏(やけになって振ったって当たらないよな、そりゃ……)

忍「…………集中しろ?」シャッ

揺杏「危なっ」キーン

揺杏(何だコイツ、力強くないか!?)

忍「忍が一騎打ちに弱いとは限らない」

揺杏(これじゃ攻め込んでも崩されかねない……あぁ、どうすりゃ)

忍「…………」シャッ

揺杏「っ! そこだ!」ザシュッ

忍「くっ……」

揺杏(少なすぎる隙を突いても、そりゃ致命傷なんかにならないよな……)

忍「…………」シャッ

揺杏(あぁもう、強いなコイツ!)サッ

忍(勝てる)ザシュッ

揺杏(痛いな、くそっ……斬れないのなら……)

忍「…………」シャッ

揺杏(きたっ! 今だ)

揺杏「喰らえっ!」ドスッ

忍「ぐふっ!?」

揺杏(この、思いっきり蹴ってやったぞ。男だろうが女だろうがそこは痛いだろ?)

忍「くそっ……コイツ……」

末原「い、今のは…………流石に真剣勝負として……」

咲「構いません。これも勝つための手段、相手を倒すのに全力を尽くした結果でしょう。それに」

咲「得物は何だって構わない、です。勿論それは数もですから。刀と脚、どちらも得物として使って問題ないでしょう」

揺杏「……悪いね」ドスッ

忍「…………」バタッ

揺杏(思いっきり蹴ったうえに峰打ちもするのは申し訳ないけど……死ななかっただけ良しとしてくれないかな)

末原「一本! それまで!」

揺杏「これで…………私の大会は終わりか」

末原「これにてすべての試合が終了した。只今より表彰を行う。見事に三つ勝ち抜いた者たちは、速やかに表彰台に上がれ」

揺杏(表彰か……それを受けた人は魔鱗組か)

揺杏「…………」

末原「どうしたんや、アンタ。表彰やから早く行きや」

揺杏「あぁ…………表彰は>>100

受ける

辞退する

まだEDには早い

末原「なに、本気かいな!? ここまで来て名誉を捨てるんか!?」

揺杏「……………………」スタスタ

末原「訳のわからん奴や……」

咲「皆さん、勝ち抜きおめでとうございます。私は感動しました。君たちこそ武士の中の武士、真の侍です」

咲「約束通り魔鱗組に取り立てますが……この場で私自ら褒美があります」

優勝者1「聞いたか、褒美だ、金が出るぞ!」

優勝者2「やったなぁおい!」

優勝者3「ところで、何か熱くねえか?」

咲「もう隠しておかなくていいですよ。幕を下ろして皆に見せてください」

魔鱗組「はっ」

メグ「表彰台の下に……釜、デスカ」

末原「…………釜!? しかも湯気がたっとるっちゅうことは!」

咲「落としてください」

魔鱗組「はっ」

優勝者達「うわあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」

咲「欲に目の眩んだ愚か者共、罠とも知らずにわざわざ殺されにやってきましたね」

末原「……っ」

エイスリン「……………………」クラッ

メグ「おっと………………サムライは、上も下も野蛮人ばかりデスネ」

末原「……………………」

揺杏(マジか……………………何考えてんだあの大老)

――――翌朝、代官所。

揺杏(ここしか行く当てないから来たけどさ……)

菫「良く来てくれた」

淡「奥でサキが待ってるよ」

照「こっちにどうぞ」

揺杏「…………」スタスタ

――――代官所内。

末原「御大老様。剣術大会以降、町中が恐怖で凍り付いております。いくら危険分子を一掃するためとはいえ、あのやり方は逆効果ではありませんか」

咲「為政者は時に非常にならねばならないものです。私だって本当はやりたくありませんでした」

咲「しかし、これ以上の攘夷を許すと外国の日本侵略への口実を与えてしまいます。幕府を、ひいては日本を守るために私一人が悪人になればよかったんです」

洋榎「………………」スクッ、ペコ

揺杏(洋榎さん?)

洋榎「…………」スタスタ

末原「おい、どこ行くんや!」

咲「捨て置きましょう。覚悟あっての事なんでしょうから」

末原「申し訳ありません……とんだひねくれ者でして……………」

揺杏(覚悟をもってして立ち去って行った……洋榎さんならそうする、か。私は…………>>106)

ksk

とどまる

咲「末原さん。攘夷志士は動揺し、怖気づいています。今こそ根絶やしにする絶好の機会ですよ」

末原「では、残党狩りの手配を」

咲「いえ、もうそのやりかたでは駄目なんです。退治してもいくらでも湧いてきます。なら、圧倒的な力を見せつけてしまえばいい……英国の大砲とかです」

末原「大砲……」

咲「では領事館の方に交渉に行きましょう」

――――領事館。

咲「黒船に備えられた大砲、このお金で売っていただけませんか」

エイスリン「シカシ……」

咲「これではまだ足りませんか?」

エイスリン「タイホウ、キケンデス……ソウカンタンニハ……」

咲「攘夷を根絶やしにするためです。そうすれば、外国人が安心して暮らせる日本になるんです……御決断を」

エイスリン「ワカリマシタ…ソノカワリ、アラソイヲモウ……」

咲「わかりました。行使様の御厚意に必ず報いて魅せます」

誤字りましたな……魅せる→みせる

末原「アンタは、今晩黒船の警備を頼む」

揺杏「わかった……」

すいません、またミスです
>>110はまだです

――――洞窟前。

末原「これから般若党の本拠地に攻め込む。これで思い知らせたるで!」

揺杏「…………」

末原「アンタはうちと臼沢・小瀬川のとこへ行くで」

揺杏「……わかった」

――――般若党、本拠。

塞「…………よく来たな、幕府の犬にしては上出来ね」

白望「大砲かぁ……そんなんで止まるわけないでしょ」

塞「毛唐の武器に頼るなんて日本人の恥め……!」

末原「……撃てっ!」

塞「撃たせるかっ!」

白望「撃つことに集中してるうちに斬ればいい」

揺杏「あんたの相手は私だ」

白望「塞、こいつは私に任せて末原を……」

塞「ええ」

白望「……さ、相手は私」

揺杏「居合か……刀いちいちしまうのやっぱ勿体ないと思うんだよね」

白望「……無駄なのか、やりあえばわかる」

揺杏「いいよ、やってやる」

白望「……ァッ!」ザシュ

揺杏「っとぉ……なるほど、かなり速いけど、勝てる」

白望「随分余裕だね……死んでも知らないけど」

揺杏「死ぬ気はさらさらないけどねっ!」シャッ

白望「…………そう」キーン

揺杏(なんて余裕こいたけど、こいつ攻撃を容易く受け流してくれるけど……まぁ隙がないわけじゃないか。あの剣術大会の忍よりは、弱い)

揺杏「……ッシャァ!」グサッ

白望「ッ…………くそっ」ガシッ

揺杏「!? 何つかみかかってんの!?」

白望「お前ごと私は死ぬ」

揺杏(すぐそこの池に飛び込む気か!? こいつ頭おかしいぞ!!)

揺杏「離せっ」ガスッ

白望「痛っ……つかまれて頭突きする程度の起点はきくんだ」

揺杏「剣術大会で急所蹴ったりする程度には起点きくし容赦もないよ」

白望「…………!?」ガクッ

揺杏「私は剣術だけじゃなく体術も心得てるんだよ。ただの荒削りな暴力じゃない。狙い澄まして、あんたの顔面に頭突きをかましてちょいと揺らしてやった」

白望「………………」ガクガク

揺杏「いまいち世界がはっきりしないでしょ? その間に脚も斬ったからもうあんたは終わりだよ」ザシュッ

白望「…………」バタッ

揺杏「向こうも……末原さんが勝ったみたいだ」

末原「……ついに倒したか。これで攘夷も終わり……犠牲になった皆は報われたんや。そしてこれで犠牲者が出ずに済むんや」

揺杏「………………」

――――領事館。

咲「おかげで攘夷を根絶やしにできました」

エイスリン「コレデ、アラソイハ!」

咲「これで攘夷志士に脅える必要はありません。そこでお願いがあります。研究のためにあなたがたの黒船を少し貸して頂きたいのです」

咲「もちろんただとは言いません。製糸工場の建設をお約束しましょう。これから日本は、産業の発展に力を入れたいんですから」

エイスリン「ワカリマシタ、フネヲカシマス」

メグ「……なんてお人よしなんデスカ」

末原「アンタは、今晩黒船の警備を頼む」

揺杏「わかった……」

――――夜、黒船。

揺杏「産業、か。あの大老は本当に……………………」

揺杏「…………………………」スタスタ

揺杏(この部屋は……地球儀やらワインやらよくわからないな)

洋榎「黒船の番を頼まれたんか」

揺杏「……洋榎さん」

洋榎「アンタは、大老が本心から産業の発展や英国との友好を願ってると、信じ取るんか?」

洋榎「あいつは怪物や。必ず、日本の進む道を過つで。アンタには……それがわからないんか」

揺杏「……………………」

洋榎「今、この場ではっきりと。後悔せんように決めや。あんたは、どうするんや」

揺杏「……私は…………私は>>122

ゲームにない選択でもいいですよ

重要そうだな

大老を斬る

洋榎「それを、ほんまにやるつもりなんか」

揺杏「今は、それが一番早い」

洋榎「悪いが、うちにはそれができるとは思えへん。いくらアンタほどの剣豪でもうちはそれ、無理やと思う」

揺杏「…………」

洋榎「大老に反対する、大老に勝ちたいんやったらうちに協力してくれへんか? 決して、うちとアンタの目指すとこが相容れないわけやないやろ」

揺杏「協力ですか」

洋榎「あぁ。うちに、協力してくれ」

揺杏「……洋榎さん、私はあなたに>>125

協力する

協力します

洋榎「まずは、陸に上がるか」

揺杏「……はい」

洋榎「……本当は、大老が攘夷を根絶やしにする前に攘夷を潰し、大老がここにいる理由をなくしてしまおうと思ったんやけど」

揺杏「大老が、自ら攘夷を根絶やしにした…………鬼怒川は攘夷がいなくなってもここに居続ける理由を作った、製糸場を建てるって」

洋榎「そうか……先に手を回されとったか……黒船が取られとる時点でなんとなくわかっとったけど」

揺杏「……じゃあ、どうすれば」

メグ「……私が、協力するのはどうデス?」

洋榎「あんたは……伯爵」

メグ「大砲も船も取られて、ここにいる外人に力はありまセン。全く、エイスリン様の人の良さも考え物デスヨ」

揺杏「……あなたには、何か策が」

メグ「一応。いいデスカ、攘夷志士は一掃されていまセン」

洋榎「はぁ!? 確かに鬼怒川が根絶やしにっ」

メグ「イイエ、根絶やしなんかになっていまセン。まだ、残党が居る。証拠に、うちの領事館の者が攘夷志士に殺されマシタ」

洋榎「じゃあ、そいつらをうちらが消せば!」

メグ「大老は、江戸ヘ」

揺杏「……早く行こう。もうすでに大老も気付いてるかもしれない」

揺杏(正直、いくら攘夷とはいえ、刀も何もかもがまともに整っていない人たちを2、30人斬るのは気が進まなかった)

洋榎「……いくら攘夷でも、ちょっと同情してまうな」

メグ「早いとこ出まショウ」

洋榎「あぁ……っ!」


末原「洋榎あんたどうしてここに……」

洋榎「すまんな……手柄を横取りなんてして」

末原「なるほど、御大老様に江戸に帰って頂こうって魂胆やな」

洋榎「……うちも、やるときはやるんや。昔のうちをアンタは知っとるやろ、恭子」

末原「せやけど、アンタにはすでに反逆者の烙印が押されとる。うちはそれを見て見ぬふりができへんねん」

洋榎「互いに、辛いな」

末原「……行くで」

洋榎「いつ以来やろうか、刀を抜いたのは」シャッ

末原「はあああああああああっ!」シャッ

洋榎「はぁっ!」ザシュッ

揺杏「!?」

揺杏(何だあの動き……あまりにも強すぎる)

末原「ぐっ…………はああああああああああああああああ!!!!!」

洋榎「…………」ザクッ

末原「…………ああああああああああああああ!!!!!!」ダッ

洋榎「……………………ッ」ザシュッ

末原「ハァー、ハァァー……」

洋榎「もう、やめえや」

末原「グッ……」ヨロヨロ

洋榎「もうやめろや! アンタもう死んでもおかしないで!? もう諦めぇや!!」

末原「……うちはな、わかっとった。洋榎に勝てへんことは。でもうちは阿弥浜代官、末原恭子や。最後まで、最後まで……幕臣であらなけらば…………」バタッ

洋榎「なぁ恭子、アンタとはずっといい友で……ありたかったわ。恨むなら時代を、恨もうな」

洋榎「こんなことになるとは思ってへんかった……すまんな、巻き込んで」

メグ「……領事館で匿いマスヨ」

洋榎「これで、大老は江戸に帰るんやろうか」

メグ「製糸場などの件なら、私が手を回してありマス。大老は江戸に帰りマス」

 攘夷が一掃され、その他の仕事もなくなり大老は江戸へ帰った。
 血で血を洗う戦いは終わり、一気に阿弥浜は近代化の華が開いた。


 愛宕洋榎はその手腕を大いに振るい、財閥を開き伯爵の称号を得た。その傍らにはかつて共に戦った、侍の姿があった。


 文明開化の象徴の舞踏会は毎晩行われる。そこで美女を抱き、踊り笑う男達。彼らはかつて「侍」と呼ばれた男だった。


 晩年、愛宕洋榎はこう語っている。
 侍はもう、この国に必要なくなったから滅んだのだと。


 しかし、そう語る愛宕洋榎の目はどこか――哀しそうであったという。



 だがたった一人、侍でい続けた者と話すときだけは……その目にあった哀しみは少し、薄れるという。

これにて終了です

が、2周目に入ろうと思います
主人公の変更など、要望がありましたら遠慮なく申し付けください

無いようでしたら安価でルートを決めて2周目に入ります

一日待って要望がなければルートの安価をとろうと思います

また、今日は書くのはここまでにしようと思います

隠しルート行かなくちゃ

乙です

末原さんが琴吹役なのは納得だわ中の人的な意味で

寄り道で夜這いしたりやらかして拷問されたりしたいww

ルパンダイブする揺杏か

>>134 隠しルートは最後にやります

>>138 揺杏だと夜這いが書けそうにないのでそうなったら主人公変更ですかね……

外国、攘夷、無所属 のいずれかを安価でとり

その決まったルートが外国、攘夷、無所属なら夜這い等ありかなしかの安価をとろうと思います

もし夜這い等ありなら主人公を決める安価もとろうと思います。
ちょっと構想を練ったら揺杏でも夜這い等ありいけそうなので、安価で揺杏おkにします

その決まったルートが外国、攘夷、無所属なら の部分いらないですね、すみません

2周目のルートは>>143

外国

夜這い等は>>145

あり

主人公は変更する? しない(の場合名前を書いてください)?
>>147

ミスなんでやり直しです

主人公は変更する(の場合名前を書いてください)? しない?
>>148

しない

外国ルート、夜這い等あり、主人公揺杏でいきます

もしかしたら1周目の揺杏とキャラが変わってると感じるところがあるかもしれません

2周目はゲーム通り前の周の状態を引き継ぎます(刀が爽の造ったものである、地図を最初から持っている、など……)
治安などは適当で、最初から鍛冶屋や道場などは既にイベント終了後の状態(爽が鍛冶屋、ゆみが師範代)です

また、夜這いの相手は安価で場所(大通り、町、港、居留地、病院、領事館)と時刻(昼、夕方、夜)を聞き、その条件から相手を絞り、選択肢から安価で決めます


口説き落としは全成功、夜這いの成功失敗は安価にします

あまり重要ではありませんが、刀の設定をしておこうと思います
1周目で倒した相手(ハオ、豊音、大沼、忍、塞、シロ、末原)の刀と爽が造った刀の中から選びます

センチュリオン、物干竿、天道刀、真心、阿修羅、阿摩羅、一文字、荒本刀

この中から3本

>>152
>>153
>>154

センチュリオン

阿修羅

天道刀

最後に流派です

無心流剣術(1周目と同じ、中段構え)、ウィンザー流剣術(外国スタイル)、佐村一刀流居合術(居合)、裏波羅流剣術(忍者)、貞破流剣術(上段構え)、活慎流居合術(居合)、九土井流剣術(中段・上段構え)、天神御影流剣術(下段構え)

>>157

ウィンザー流

九土井流剣術

船頭「お客さん、阿弥浜は初めてですか?」

揺杏「…………急いでるんで」

船頭「し、失礼しました」

揺杏(ちょっと言い方きつかったかな……まぁいいか、急いでくれてるし)

――――阿弥浜、港。

揺杏「さてと、人集りができてるな……まぁ混ざってみるか」

揺杏「何か明らかに幕臣って感じの人たちいるな……ん、あの人が代官かな?」


末原「絶対に攘夷どもの好きにはさせんで! 今日こそ臼沢と小瀬川を捕まえたるで!」


揺杏「さて、ここもやっぱ攘夷で荒れてんのか…………って、ここは特に攘夷がうるさい場所だって有名だったか。なんかそこの建物とか攘夷が制圧したってでかでかと書いてるし」

――――黒船
エイスリン「ニホンハ、ガイコクトノコッコウ、スレバキットハッテンデキマス!」

照「うん、悪い話じゃない」

菫(どうせ受け入れる振りして金を巻き上げたら追っ払うつもりだろうな、こいつ)

洋榎「Zzzzzzzzz」ウーン

淡「ちょっと洋榎さん! 失礼だよ」ガスッ

洋榎「おっおおぅ!? あっあぁ! せやな、めっちゃ興味深い話やったわ。外交官愛宕洋榎、感服しましたわ!」

メグ「……聞いてたんデスネ」

菫(そんなわけないだろ)




――――同時刻、港。

岡っ引き「攘夷だ、攘夷が来たぞ!」

末原「来たか…………そして早速出よったな、臼沢塞。 御政道に反する大罪人!」

塞「……うるさいなぁ、幕府の犬が」イラッ

武士「攘夷共、覚悟! うおおおおお」タッタッタッ

白望「…………馬鹿だ」ザシュゥ

武士「ぐっ…………」バタッ

末原「……何や、隠れとっただけで小瀬川もおるんかいな。ほら、あんたら怯むな! いくで!」

塞「上等……いくぞ!」

般若党「うおおおおおおお」ドドドド

揺杏「あっというまに戦いが始まったな……」

美穂「お侍さん!」

揺杏「ん? 何?」

美穂「見てないで、何とかして!」

揺杏「ん…………攘夷ども、『まとめてかかってこい』」

美穂「頑張って!」パアァ

揺杏(表情わかりやすいなこの人)

揺杏(思ったより多いな……まぁどうせ弱いっしょ)

般若党「喰らえっ!」シャッ

揺杏「そんな一定の構えで勝てるわけないじゃん」ザシュッ

――――黒船淡「……ねぇ。なんか港の方が騒がしくなってない?」

菫「ん? あぁ、確かに言われてみればそうだな」

エイスリン「……! タタカイ、オキテル!」

メグ「……フム」

エイスリン「イマスグムカウ! フネ、チイサイノデイイカラ、ダシテ!」

洋榎「本気ですかいな!? あそこは危険な場所ですよ!?」

エイスリン「ホンキ!」タッタッタッ

メグ「ンー、ああなったら、止められまセン。行きまスヨ」ニヤニヤ

洋榎「いやいや、何で楽しそうやねん……」

――――黒船淡「……ねぇ。なんか港の方が騒がしくなってない?」

菫「ん? あぁ、確かに言われてみればそうだな」

エイスリン「……! タタカイ、オキテル!」

メグ「……フム」

エイスリン「イマスグムカウ! フネ、チイサイノデイイカラ、ダシテ!」

洋榎「本気ですかいな!? あそこは危険な場所ですよ!?」

エイスリン「ホンキ!」タッタッタッ

メグ「ンー、ああなったら、止められまセン。行きまスヨ」ニヤニヤ

洋榎「いやいや、何で楽しそうやねん……」


――――港。

洋榎「この人、ほんまに港に降りよった……」

エイスリン「ハヤク! ハヤクイカナキャ!」

白望「……愛宕洋榎と、誰?」

塞「んなっ、金髪!? まぁ、丁度いいや。アンタ! 少し大人しくしてろ!」グイッ

エイスリン「キャアッ!」

揺杏(って何だあいつら!)

洋榎「いやいや、早速国際問題やんけ!」

揺杏「……中々外道だなあの赤い人」

揺杏(取り敢えず、助けようとしてみるか)

塞「……何? アンタ、毛唐の女を助けようっての?」

揺杏「取り敢えず、『その娘から手を離せ』」

塞「…………誰よ、アンタ。まあいいや、こいつにかかれ!」

般若党「おう!」

揺杏「またか……今度は5人」

揺杏「さて、倒したけど次は?」

白望「……私が相手するよ」

揺杏「ん、あんたが攘夷とこのリーダー?」

白望「リーダー……?」

揺杏「一番偉い奴ってことだよ。攘夷志士は言葉も覚えが少ないから困るなぁ」

白望「……大和言葉だけでいい。夷狄の言葉なんて要らない」

揺杏「そう、じゃあいいや。かかってきなよ」シャッ

白望「…………」スッ

揺杏(居合か…………さてどの程度か)

白望「…………ァ!」シャッ

揺杏「当たるかよっ…………そこだ!」シャッ

白望「…………」サッ

揺杏(早いな…………つーか、こいつ自分の刀を一切見ず私を見てる。こっちの動きがよく見えてるわけだ)

白望「…………やるね」

揺杏「そっちこそ、その刀相当使い慣れてるね。全然自分の刀見ないし、慣れてるから通り動かせるわけだ」

白望「それはそっちもでしょ…………何者?」

揺杏「ただの浪人だけど」

白望「…………そう」シャッ

揺杏「不意打ちのつもり? それはまだ下手だね」ザクッ

白望「ッ…………喰らったけど、まだ下手なのはそっちなんだよね……」ザシュ

揺杏「ッ! あぁ、クソ。地味に痛いとこ斬ってくるな」

揺杏(喰らうのを前提に攻撃……カウンターか、上手く誘われたなぁ。私もまだまだかな)

揺杏「…………お互い、まだ死にたくないよね?」

白望「……………………」

揺杏「……私のこと甘く見たね? 喰らうつもりで喰らったダメージだけど、思ってたよりデカいでしょ?」

白望「…………だとしたら?」

揺杏「一旦、互いに退こうか。別に、私はあんたを殺さなければならない理由はないし、そっちもそうでしょ」

白望「…………今後、お前は私達にとっての脅威になる可能性がある。ここで潰す理由はある」

揺杏「否定できないなぁ、それは。でももういいや、時間は稼げた。もうそっちは退くしかない」

白望「……何?」

揺杏「そっちのリーダーらしき赤い人、追い込まれてるし何人も攘夷志士は死んでるんだから」

末原「どうや、臼沢! 観念せぇ!」

塞「クソッ……しくじったな」


揺杏「ほら、どうすんの?」

白望「…………」ダッ

揺杏(迷いがないな……まぁおかげで助かる)

塞「あぁ、くそっ」

白望「塞、一旦退こう……また機会がある」

塞「……全員撤退! 撤退だ!」

揺杏(あの代官っぽい人が強くて助かった)

末原「……見えとったで、あんた強いな。あの小瀬川とやりあえるなんて」

揺杏「そっちこそ、あの追い込んでた相手は攘夷のリーダーじゃないの?」

末原「リーダーは臼沢やけど、小瀬川の方が戦いは強いねん」

揺杏(よかった、あれより強い人がいたら戦えるか不安だったし)

エイスリン「アッ、アノっ!」

揺杏「ん?」

エイスリン「エット、ア、アリガトウゴザイマシタ!」ペッコリン

揺杏「えっ、あぁいやそんな、そこまで深く頭を下げるほどじゃ」

末原「…………しかしアンタ、見ない顔やけど随分腕あるみたいやな。良かったら、ウチで働かん? 代官所の門番に話通しとくから、気が向いたら来てや」

エイスリン「アッ、ソノ、リョウジカンモアケテキマス! ヨカッタライッショニ、オチャデモ! ソ、ソレデハ」スタスタ

メグ「待ってマスからネ」ポン

揺杏(うわ背高っ。私小さいわけじゃないんだけどあの人と並ぶと子供同然に見られそう)

揺杏「つーかここってこんな広かったのか……人が多くてわかんなかったな」


照「戦いが起きてるらしいから急いで港に来たけど……なんだ、もう終わっちゃってる」

菫「仕方ないだろう。今回は特殊な勢力がいたからな」

淡「えっ、何それどういうこと?」

照「説明して」

菫「お前ら、船頭に遅い遅いと文句ばかり言ってて戦いを見てなかっただろ。まったく……」チラッ

揺杏「!」

揺杏(あの青髪の女…………何か嫌だな。取り敢えず、この場は離れたほうがいいよね。地図があるからそれを見て……お茶に誘われたし、領事館に行くか)タッタッタッ


菫「……行ってしまったか」

照「あの1人だけ立ってた人がその特殊な勢力?」

淡「でも1人じゃあの規模の戦いには影響ないよ?」

菫「まぁ、普通はそうだな」

菫(さて……あの侍が私達にとって吉と出るか凶と出るか、だな)

揺杏「さて、居留地に来たけど……わかりやすくあのデカい建物だな。なんか金の鎧の場違いな人いるし」

ハオ「……あぁ、港にいた浪人か」

揺杏「あーうん、そうだよ」

ハオ「それならついてきて」

揺杏(鎧着てるし外国の兵隊とかそういうのなんだろうな……そのわりには随分日本語が上手だな)

今日はここまでにします

乙です

夜這い失敗して岡っ引きに追いかけられる未来が見える

数日間が空きましたが再開してきますよー

メグ「来てくれまシタネ」

エイスリン「マッテイマシタ!」

ハオ「エイスリン様は英国公使として、日本と英国の友好関係を築くために参られた」

エイスリン「ニホンゴモ、ガンバッテオボエマシタ!」

ハオ「だが……今この町は荒れている。攘夷志士がいつ襲ってくるかもわからない町を、歩くことは出来ない」

揺杏(まーこの人達がいるから攘夷が増えて荒れたわけなんだろうけど……)

エイスリン「ソレデ、ゴエイヲシテモラエマセンカ?」

揺杏「……わかった」

エイスリン「ユウガタニ、マタキテクダサイ!」

――――夕方、領事館前。

エイスリン「ア、エート…………」カキカキ

揺杏(なんか描き始めた……てかそれ髪留めじゃなくてペンなんだ)

エイスリン「!」サッ

揺杏「刀持ってる人……私のこと?」

エイスリン「エート……ヨ、ヨビカタ?」

揺杏「あぁ、揺杏って名前だけど」

エイスリン「イエ……ソノ、ショクギョウ?」

揺杏「……あぁ! 侍、かな?」

エイスリン「ソレデス! ソレデ、オサムライサマ。コレ、ナンダトオモイマス?」

揺杏「機械か……随分変な形だね」

エイスリン「コレハデスネ! …………ワタシダトニホンゴ、ヘタナノデ……セツメイデキナイ」ショボン

洋榎「変わりに今到着した愛宕洋榎が説明するで」

揺杏(登場とともに自己紹介も済ませたぞ)

洋榎「これは通信機って物や。離れた場所に文字を送る道具や。そんで、今から使ってみるっちゅうことやな」

エイスリン「オサムライサマ、ミテイキマセンカ?」

揺杏(英国の機械の使用実験か…………これは>>)

ミスです

安価は>>181

ksk

見ていく

揺杏「そんじゃ、見てこうかな。そう見れるもんじゃないし」

洋榎「なら、今から港へ行くで。エイスリンさんが送ってきた文字を、うちらはそこで受け取るんや」


――――港。

洋榎「実験が成功なら、この箱の中にエイスリンさんの打った文字が送られてくる筈や」

揺杏「…………」ジー

洋榎「そんなに息を詰めとらんでも、そのうちくるやろ」

洋榎「おっ、きたで。辞書なんぞ見んでも、運上所頭取愛宕洋榎、簡単な英語くらいなら判るで……help me……助けて」

揺杏「……いやそれやばいんじゃないの?」

洋榎「アンタの言う通りや! ほら急ぐで!」ダッ

――――領事館前。

エイスリン「タッ、タスケテッ!」

洋榎「攘夷の大馬鹿どもか! 許さんで!」サッ

揺杏(えっ、素手なの)

般若党1「邪魔だてする気か!」

般若党2「貴様らから先に片付けてやる」

揺杏「まぁいいや……かかってきなよ」シャッ

般若党1「喰らえっ!」シャ

揺杏「甘い、つーか遅い」ザシュッ

般若党1「え? あっ……」バタッ

揺杏「弱……つか首簡単に斬らせてくれるなぁ、攘夷志士。やっぱあの港での相手……小瀬川が特別強かっただけかな」

揺杏「えーと、洋榎さんの方は」チラッ

洋榎「どりゃあ!!」

般若党2「!?」ゴッ

揺杏(ぶん投げて頭叩きつけてる……)

洋榎「エイスリンさん、お怪我は?」

エイスリン「ダイジョウブデス……チョットビックリ、シタダケデス」

洋榎「ともかく、無事でよかったわ……」

揺杏「何はともあれ、実験は成功なんだよね」

エイスリン「ハイ……アノ、アリガトウゴザイマシタ!」

洋榎「アンタがおって助かったわ……そういや浪人なんなったな。これ、礼の金や」

揺杏「……なんか貰いにくいな」

洋榎「ええんや、こーゆーのは貰っとき! ほら!」

揺杏(1500両……浪人からすると大金だぞこれ)

揺杏(さて、この地にきて初日だけど……2度も戦いに巻き込まれると流石に色々と溜まる。正直、発散したい)

揺杏「……相手、探すか」

揺杏(っていってもどこに行けばいいかな……それに時間も考えなきゃ。今すぐ行動するとなると夜だから、あまり普通の町人とかは出歩いてないよね。昼とか夕方なら、明日になるな)

揺杏(大雑把に見て……大通り、町、港、居留地、病院、領事館だな)

揺杏「……場所は>>186、時間は>>188、かな」

病院

夕方

揺杏「さて……そんじゃあまぁ、明日の夕方辺りにでも病院に行くかな」

揺杏「今は取り敢えず……領事館にでも行くか」


――――夜、領事館。

メグ「……来まシタカ」

揺杏「何か?」

メグ「……この国のサムライは、辻斬りとやらをして人斬りの経験を積む、と聞きマシタ。それで、その辻斬りを逆に斬ってもらえまセンカ」

揺杏「は?」

メグ「サムライ同士の斬り合いを、この目で見たいのデス」

揺杏「それ……下手したらあんただけ斬られるかもよ」

メグ「ソレはソレで面白そうデス。それに、一応戦いの心得くらい持ってマスシ」

揺杏(そーゆータイプの人かぁ……辻斬りを斬る、かぁ……)

揺杏「その頼み、>>192

やる

おまかせあれ

――――夜、街道。

メグ「この辺が辻斬りの出没する道デスカ……ゾクゾクしマスネ」

揺杏「……なんかめっちゃいるっぽいぞ」

辻斬り1「死ねえ!」シャッ

揺杏「危な」ザシュッ

辻斬り1「…………」バタッ

辻斬り2「試し斬りさせろ!」

辻斬り3「俺が先だ!」

辻斬り4「いいや俺だ!」

辻斬り5「何を!」

揺杏「あ、全然ビビらないか。つかあと4人もいるの」

メグ「これは予想外……とんだ人気者じゃないデスカ。腕前、見させてもらいマスヨ?」

揺杏「辻斬りってこんな集団でやらないだろ……」

辻斬り2「死ね!」シャッ

揺杏「っと、当たるかそんなの」

揺杏(でも多いな……これは一気にいくか)スッ

メグ(構え、港のときと違いマスネ……随分上に構えてマス)

揺杏「行くぞ」ザシュッ

辻斬り2「ぎゃああああぁぁぁぁぁ」バタッ

辻斬り3(行くぞっていいながら斬るか!?)

揺杏「お前何変な表情してんの」ザシュッ

辻斬り3「えっ? …………」バタッ

辻斬り4「馬鹿だなこいつ」

揺杏「お前もだけどね」ザシュッ

辻斬り4「」バタッ

揺杏「さって、あと1人か」

辻斬り5「やるな、貴様」

揺杏「……ただの浪人だけど」

辻斬り5「……貴様、阿弥浜に来る以前、どこにいた」

揺杏「別に教える必要あるかな……まぁ、北の方とだけ言っておこうかな」

辻斬り5「貴様、元々は辻斬りをよくしていたろ」

揺杏「は?」

辻斬り5「知っているぞ、目に捉えた者は全て斬る辻斬り。私はこの目でそいつを見た」

揺杏「…………それで?」

辻斬り5「暗くて見えにくかったが、覚えているぞ。貴様だろう」

揺杏「……だったらどうなの?」

辻斬り5「悪いが、お前を斬らねばならない」

揺杏「それなら無駄な語りなんかしないでさっさと斬りかかってくればいいのに」

辻斬り5「行くぞ!」ダッ

揺杏「…………」シャッ

辻斬り5「喰らえっ!」シャッ

揺杏「…………」ザクッ

辻斬り5「馬鹿な……上段構えからその突きを出せるはずが……」バタッ

揺杏「……別に、構えは一定じゃないし」

揺杏「終わったよ」

メグ「あぁ、こんなに楽しんだのは初めてデス」

揺杏「ならよかったけど」

メグ「……元々、辻斬りだったんデスカ?」

揺杏「それに関しては……あんま聞かないでくれるかな」

メグ「大丈夫、そこまで私は野暮じゃないから安心していいデスヨ。あと、これはお礼デス」

揺杏「ありがと。それじゃあね」

――――翌日、病院前。

揺杏「なんか人集り出来てるしエイスリンさんいるな……行ったほうがいいかな」スタスタ

エイスリン「アッ、オサムライサマ!」

揺杏「あぁ、これ病院に来た人の列だったんだ」

エイスリン「アノ……ビョウインノタメノ、シキン? ガ、バクフカラトドキマス」

エイスリン「ソレデ、エット…………」カキカキ

揺杏(上手く伝えられないと絵を描くのか)

エイスリン「!!」サッ

揺杏「……途中の道に盗賊が出る、かな? 要は資金が盗られるかもしれないってことか」

エイスリン「ソウデス! ソレデ、ガイドウ? トイウトコロガ、ソノバショデス」

揺杏「それで私に護衛を頼みたい、と」

エイスリン「ハイ。オネガイシマス!」

揺杏「んー……その頼みは>>198

引き受けた

おまかせあれ!

――――街道。

揺杏「……金の鎧の人が護衛やってるけど、あれに協力すればいいのか」

ハオ「君か。護衛を手伝ってくれるのか?」

揺杏「あぁ、うん」

ハオ「1人で十分……いや、手伝ってくれるのなら、断る理由はない」

盗賊団「千両箱だ、奪えええええ!!!」ダダダッ

箱持ち「盗賊団だっ……助けてくれ!」ダッ

揺杏(いや千両箱置いてくなよ)

ハオ「いくぞっ!」シャッ

揺杏「あぁ、わかった」シャッ

千両箱は盗られる? 盗られない?

>>202

盗られる

盗られない

揺杏「よっ、と」ザシュッ

盗賊「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」バタッ

ハオ「せいっ!」

盗賊「ぐあぁっ!」バタッ

揺杏「今の奴で最後か」

ハオ「あぁ。君のおかげで大事な任務を邪魔されずに済んだ、ありがとう」

揺杏「いやいやそんな」

ハオ「もうすぐ街道も抜ける。そうすれば病院もすぐだ。君は先に戻ってくれ」

――――病院前。

揺杏「はー、また戦いに巻き込まれた。いや一応浪人とはいえ侍だから仕方ないけどさ………………」スタスタ

エイスリン「アッ、オカエリナサイ!」

揺杏「資金なら大丈夫だよ、もう少ししたらあの金の鎧の人が届けるから」

エイスリン「オカゲデ、ビョウインヲツヅケラレマス」ペッコリン

揺杏「いやそんな、公使様が頭をさげるほどじゃ」

ハオ「エイスリン様、到着しました。こちらが資金です」

エイスリン「オカエリナサイ。ソレハナカニハコンデクダサイ」

ハオ「ふふっ、私には無理に日本語で話さなくてもいいんですよ?」

エイスリン「イイノ! ニホンゴデハナスモン!」

揺杏(案外子供っぽいとこもあるんだな)

エイスリン「エット、コレ、オレイ……」

揺杏「ありがと。それじゃあね」

揺杏(3000文……全財産レベルだこれ)

一旦風呂落ちです。
あがったら書く予定です。

一旦乙

――――夕方。

揺杏「さて、と。夕方だし行くか……病院なら資金の件でちょっと行きやすいし丁度いいな…………はぁ、やっと発散できるや」


――――病院。

揺杏(見た感じ、看護師が4人……そのうち日本人は1人か。今のとこ患者はいないのかな)

憩「……」

明華「……」スタスタ

看護師1「……」スタスタ

看護師2「……」

揺杏(……>>209の人がいいな)

揺杏「…………」ドンッ

憩「わっ、ごめんなさい」

揺杏「いや、大丈夫」

憩「…………」スタスタ

揺杏「あっ、ちょっと待って」

憩「はーい? って、よく見れば資金の配達を護衛してくれた人やないですか」

揺杏「うん、そーだよ。やーまぁその、『惚れた』」

憩「えっ、へっ?」

揺杏「その服、他の看護師みたいにメイド服じゃなくナース服で1人だけ違うけどさ。よく似合ってるよね」

憩「そっ、そんな……」アワアワ

揺杏「てか声可愛いね。癒されるし、それに君優しいよね」

憩「…………」プシュー

揺杏(ちょろ可愛い)

揺杏「そーだね、この通り私は侍だけどさ、君のためなら喜んで腹を切れるなぁ」

憩「えっ、そんな……あなたの命やし大切にしてください……お願いしますわ」

揺杏「ほら、私なんかの命も大事に思ってくれる。やっぱ優しいよ」

憩「…………えっと、その」カァァ

揺杏「ん?」ニコッ

憩「……夜、この地図の印付いてる家に来て」カァァ

揺杏「わかった、行くよ」

憩「…………待ってる」

――――夜、町の長屋前

揺杏「さてと、ここか……よし、行くか」


――――夜這い小屋

揺杏(さて、どこにいるか……)

男「やや、お主も夜這いでござるか」

揺杏「!?」

男「大丈夫、敵ではないでござるよ。そのぎこちない歩の進み、夜這いは初めてでござるな? 拙者に何でも聞いてくだされ」

揺杏「え、えっと……まずはどうすれば」

男「うむ、やはりまずはそうですな。家の者共に見つかってはいけませんぞ。なんせ、見つかれば岡っ引きを呼ばれるのでな。邪魔ならば、後から近づき手刀を当ててやるのでござるぞ。おそらく、貴公の探すおなごは布団に入っておられるから、めくってあげるのも忘れてはいけませんぞ」

揺杏「……岡っ引きを呼ばれる?」

男「そうでござる。岡っ引きを呼ばれたら最後、夜這いは諦め、どこかしらの出口から逃げ出すのでござる。もし岡っ引きに捕まれば代官所に連れていかれ、拷問をされるでござる」

揺杏「拷問されんの?」

男「あの三姉妹から拷問されるでござる。岡っ引きに捕まり三姉妹に拷問を受け、あそこの拷問の虜になった仲間が何人もいるのでござる」

揺杏「こわ……え、えっと、最後に。あんたは一体?」

男「拙者はただの夜這い野郎でござるよ。夜になると適当な家を探し、夜這いに励んでいるのでござる」

揺杏「え、口説いたりしないの」

男「やや、口説くタイプの方でござったか。ならばここのおなごは譲るでござるよ。正攻法で夜這いする者の獲物はとらない主義でござる」

揺杏「そう……なんか、ありがと」

男「いやいや。まぁ、これからもまたどこかで会うかもしれんでござるな。それでは拙者はこれにて失礼」

家の人に見つかる? 見つからない?

>>214

見つからない

見つからない

初めてだし成功させよう

岡っ引きは胡桃かな?

揺杏「…………よっ」ドスッ

家人「…………」バタッ

揺杏(わざわざ家の人倒して近付いたけど、この布団は違うな。私の亀さんがそう言っている)

揺杏(……この扉の向こうだ。私の亀さんがそう言っている)ガラッ

揺杏(そして……2つあるけどこっちの布団だ。私の亀さんがそう言っている)バッ

揺杏「……ほら、当たりだ」

憩「…………待ってた。さぁ、旅籠に」パァァ

揺杏「うん、行こう」ニコッ

――――旅籠のとある部屋

憩「……本当に、ウチでいいんですか?」

揺杏(最後に、通称戯れか……ベッドに寝かせてしまえば一発らしいけど)

憩「えっと、それじゃあ……捕まえてみてや!」

揺杏「うん、捕まえるよ…………よっと」ヒョイッ

憩「わ、わ、わ……」アワアワ

揺杏「お姫様抱っこされてんのに暴れると落ちるよ?」

憩「えっ、あぁ確かに」ハッ

揺杏「まったく、私は侍なんだし君を捕まえるくらい簡単に出来るからね」

憩「運動そこまで得意やないんです……」カァァ

揺杏「あはは、それなのによく捕まえてみて、なんて言ったね」ニコッ

憩「えっ、あっ、それは……」カァァ

揺杏「あーもー可愛いなぁ。ほら、寝かせてあげるから」サッ

憩「…………その、重くなかった?」

揺杏「まさか、全然重くないよ。普段から座って仕事してるから不安だったの?」

憩「………そう」コクコク

憩「…………やっぱ、太ってるんじゃ」ヌギヌギ

揺杏「服脱いでくびれを私に見せといて何を」

憩「…………その、全部脱ぐのは恥ずかしい」カァァ

揺杏「ん、そこまででもいいよ。てかパンツとコルセットなんだね。さらしとかじゃないんだ」

憩「一応、職場は外国経営やし……これくらいは……揺杏さんは?」

揺杏「浪人にゃ普通はさらし巻く余裕も無いよ。今はあるけど、癖でやってない」

揺杏「……そろそろ限界だし、いい?」

憩「…………こっち、来て」

揺杏「………………行くぞ、よっしゃ」ルパンダーイブ


ほら貝「ブオォォォォォォ、オオォォォォォォ」

揺杏「せいっ」ブシュッ(ささる音)

憩「キャアッ」

揺杏「はぁっ」(振動)

憩「んっ、もう、だめっ!」(ここでリズミカルに振動)

ヒュゥゥゥゥゥ……バァァァァァン(何かが爆裂する男)


揺杏(スレタイにR18入ってないし、まずエロは苦手だから、ゲーム通り本番シーンは想像にお任せスタイル あの表現だよ。次スレとかでやることになってスレタイにR18入れてたら本番を詳しくやるかもね……)


揺杏(気持ちが……良かった…………)フゥ

憩「はぁっ、はぁっ……」

揺杏「ん、疲れた?」

憩「…………初めて、やし」

揺杏「運動苦手って言ってたもんね。あー、結構時間経っちゃったな……やり過ぎた。ほら、家の人にバレたらいけない、早く帰ったほうがいい」

憩「うん…………なんか、別れるの嫌」シュン

揺杏「大丈夫、今度また会いに行くよ。しばらくは阿弥浜にいるからさ」ニコッ

憩「わかった……それじゃあ、バイバイ」ガラッ

揺杏「うん」フルフル

揺杏(……さて、発散できたけど、いい子過ぎてちょっと申し訳ないな。まぁまず寝るか)

ゲームの亀には失笑を禁じえないww

――――翌日、大通り

揺杏「……ん、めっちゃ人が集まってるな。なんだなんだ」


商人「大変だ、御大老様がお出ましになるそうだ」

町人「御大老様といやあ、将軍様の片腕だぜ」

浪人「そのお偉い御方が自ら江戸を売ってでるたぁ、どういうこった」



役人「下に、下に。御大老様のおな〜り〜」

揺杏(頭下げなきゃだめなんだっけか)サッ


咲「…………久しぶり、みんな」

照・菫・淡「ご苦労さまです」

末原「お待ち申し上げておりました。阿弥浜代官、末原恭子にございます」

咲「……末原さん。今後、この町の治安回復には私とここにいる魔鱗組という精鋭たちが当たります」

咲「この国は今、非常時にあるんです。一刻も猶予はないです」

咲「それが判らない愚か者はもう、容赦できないんです」

咲「私は治安回復に来たと言いましたけど、血を流すためだけに来たんじゃありません。素晴らしい贈り物も用意してるんです」

咲「明日、この広場で剣術大会を開こうと思ってるんです」

咲「腕に自信のある人は是非参加してください。身分は問いません。勝ったものは魔鱗組に取り立てます」

揺杏(なるほど、それで斬り合いなんかに参加する野蛮な奴らを殺すと同時に、優秀な奴を集めようってわけか)

臼沢「……どう思う、シロ」

小瀬川「何を考えているのか」

メグ「いいデスネ、実にイイ。面白くなってきマシタ」

>>219
亀さんは割と渾身のネタのつもり←

揺杏「さて、取り敢えずは領事館に向かうとするかな」スタスタ


――――領事館前

エイスリン「オサムライサマ!」

メグ「あぁ、いいところに来てくれマシタ。エイスリン様のお供を頼みたいんデスヨ」

ハオ「御大老様のお招きで、エイスリン様が代官所へ向かわれるのだが……私とメグ伯爵は用があり行くことが出来ない」

メグ「だから、メグでいいデスヨ」

ハオ「申し訳ありません。えぇと、それで君には護衛を頼みたい」

揺杏(あぁ、なんか久々に戦いが起きなそうな話だ。いやまぁどうなるかはわかんないけど)

揺杏「んー、その護衛の依頼は>>224

頼まれる

引き受ける

エイスリン「ソレジャ、イキマショウ!」パァァ

揺杏「うん、じゃあ行こう」


――――代官所内、大老の部屋

咲「公使様、ようこそお越し下さいました」

エイスリン「オマネキ、アリガトウゴザイマス」

咲「噂通りの綺麗な方ですね。日本語も短期間で覚えたと聞きました」

エイスリン「イエ、ソンナ……」

咲「ところで、日本食はお好きですか? 実はあなたがお越しになると聞いて、腕によりをかけ、姉妹達が料理を作ったんです」

エイスリン「オヒメサマガ、ミズカラ?」

揺杏(さて本当にそこの三姉妹がつくったのか。使用人にでもやらせたんじゃないか?)

揺杏(さて、料理が並べられた。見栄えが綺麗すぎるから余計疑っちゃうなぁ、これ)

菫「どうぞ、お召し上がり下さい」

エイスリン「アリガトウゴザイマス、イタダキマス」

揺杏「…………」パクッ

揺杏(上手い……な)

エイスリン「エット、コノリョウリノナマエハ?」

咲「江戸前海鮮鍋ですよ。江戸湾の新鮮な魚介を鍋で煮込んだ、簡単な料理ですけどね」

揺杏(まぁ、余計なことは言わないでおくか)

咲「遠慮なさらず、どんどん召し上がってください」

エイスリン「ゴチソウサマデシタ。トテモオイシカッタデス」

咲「お気に召されて何よりです……明日はもっと、大きな鍋をご覧に入れましょう」

エイスリン「エ?」

咲「ふふっ……お楽しみに」

――――領事館前

メグ「ん、来まシタネ。楽しかったデスカ?」

エイスリン「ハイ、トッテモ! メグモクレバヨカッタノニ」

メグ「次は是非、ご一緒シマス」

揺杏「そんじゃ、私はこのへんで。お礼とかはいいから」

エイスリン「アッ、サヨウナラ!」

揺杏(さて……今晩の相手でも探すか? まだ昼だし、今晩には確実にいけそうだな……さて、前回は病院だったな)

揺杏(大通り、町、港、居留地、病院、領事館だよな……よし、場所は>>230、時間は232だな)

ミスったのでやり直し

場所>>231、時間が>>233

夕方

――――夕方、領事館前

揺杏「まぁ、相手探しは夜でもいいか。なんか夕方にチェスやるとか行ってたし領事館に入ろう」ガチャ


――――領事館内、二階の部屋

メグ「どうしたんデスカ、ローラ様」アワアワ

揺杏「なに、どうしたの!?」ダッ

エイスリン「……ダイジョウブ、チョットタチクラミ。ツカレテルダケ」

メグ「そうは言っても、マトモに立つことすら出来ないデショウ……休んデハ?」

エイスリン「……ウン、ソウスル」

メグ「……スミマセンが、薬を買ってきて貰えまセンカ?」

揺杏「薬だね、わかった」

メグ「アリガトウ。助かりマス」

――――町、薬屋

揺杏「疲労に効く薬、ないかな?」

仁美「疲労に効く薬……今調合する」

仁美「はい……多分、道中ろくな目に合わんよ」

揺杏「え?」

仁美「そのあたりはまぁ……何もかんも政治が悪い……」

揺杏「?? よくわかんないけど急いでるから! あとこれお金ね!」ダッ

揺杏(ろくな目に合わないとかそーゆーの勘弁して欲しいな)

揺杏「…………」タッタッタッ

浪人「おい、その薬はなんだ?」ガシッ

揺杏「急いでんだ、悪いっ」バッ

宿無し「その薬……」ガシッ

揺杏「あーもーうるさいっ」バッ

揺杏(本当にろくな目に合わないな……ってうわ、攘夷の人たち来たよ……)

般若党1「おい、領事館に何の用だ」

般若党2「ん? 何だその薬は」

般若党3「さては夷人どもに頼まれて買ってきたのだな! 売国奴め、許せん!」

浪人「いた、薬を持っていた奴だな!」タッタッタッ

宿無し「寄越せ!」タッタッタッ

揺杏「うわうわうわ……さっきの人達も来てどんどんと面倒なことになってきたな」

揺杏「くそっ、もういい。まとめてこいよ!」シャッ

般若党1「死ねぇっ!」シャッ

揺杏「よっ、と」ザシュッ

般若党1「ぎゃあああああっ!!」バタッ

般若党2「今だっ!」シャッ

揺杏「ん、よっと」ガシッ、ドスッ

般若党2「えっ? …………」

揺杏(体術も使いようだな、洋榎さんの真似してみたけど、こりゃ使える)

般若党3「馬鹿め、刀を手放したな!!」シュッ

揺杏「さっきの2人よか早いけど、まぁでも遅いよ」ザクッ

般若党「なっ…………」バタッ

揺杏「刀は1本じゃないからなぁ。それにセンチュリオンは英国の剣だ、リーチが長い」

浪人「く、くそっ」タッタッタッ

揺杏「うわ、逃げた。同じ浪人なのが恥ずかしい……宿無しの人はとっくに逃げたか……って早く薬を渡さなきゃ」タッタッタッ

揺杏「も、戻ったよ……はい薬……はぁっ」

メグ「お疲れ様デス……何かありマシタ?」

揺杏「まぁ、色々とね……あと走ったからかな……」

メグ「エイスリン様、薬デスヨ」

エイスリン「オサムライサマ、アリガトウゴザイマス……」

エイスリン「…………」スースー

メグ「眠ったようデスネ……目が覚める頃にはきっと元気になっていマスヨ」

揺杏「うん」

メグ「薬代と報酬、ドウゾ」

揺杏「あぁ、ありがと」

――――領事館前、夜。

メグ「………明日は剣術大会デスネ。会場を見に行きまセン?」

揺杏(相手を探そうと思ってたけど……まぁ見に行くくらいならそんな時間も取られないしいいか)

揺杏「まぁ、見るだけなら」

メグ「会場は大通りに建てられる仮説闘技場だそうデス。行きまショウ」スタスタ

揺杏「あぁ」スタスタ

――――大通り

メグ「これは凄い、一晩でこんな立派な物を……日本人もやりマスネ」


咲「ついに完成しましたか」スタスタ

メグ「おや、これはこれは御大老様。明日の剣術大会が待ち遠しいデスネ」

咲「はい……いつだって才能の発掘は楽しいものですよ」

メグ「ちなみに、私の本命はこのサムライデス」

揺杏(えっ、そういうこと言うの)

咲「あなたも出場するんですね」

メグ「この人は優勝しマスヨ……なんなら黒船を賭けてもイイ」

咲「おや、大きく出ましたね……ではもしその侍が勝ったなら、何か望むものを好きにあげましょう。なるべく釣り合いのあるもので、ですけど」

メグ「さすがは御大老様、太っ腹デスネ……デハ、美しいお嬢様方三人を頂く、というのはどうデス?」ニヤニヤ

咲「これはこれは……」

菫「随分な自信だな」

照「はぁ……」

淡「汚らわしい……」

咲「この3人は私の命、黒船と交換だと割に合わないですね」

メグ「なら私の命を賭けろ、デスカ?」

咲「そうですよ」

メグ「フム……いいデスネ、面白い。負けたらこの命、御大老様に捧げマス」

咲「本当に、いいんですか?」

メグ「それだけ価値のある賭け、乗りマスヨ。御大老様こそ、いいんデスヨネ?」

咲「もちろんですよ……あすの剣術大会が楽しみですね」スタスタ

メグ「まぁ、あまり私のことは気にセズ、普通に明日は頑張ってくだサイネ」

揺杏「もとより優勝するつもりだけどさ……まぁ負けるわけにはいかなくなったね」

メグ「私はもう領事館へ戻りマス」

揺杏「私はやることあるから、ここで別れよう」

メグ「そうデスカ」スタスタ

揺杏(さて、夜の町に来たけど、まぁそりゃ人通りは昼ほど多くないよね)

郁乃「…………」スタスタ

娘「…………」

揺杏(こんだけか……あぁ、そういや道場にいる師範代の人も美人だって噂だし、その人でもいいかもな)

揺杏(……よし、>>244に決めた)

郁乃

そりゃいくのんよ

揺杏「…………」ドンッ

郁乃「あっ、ごめんなぁ〜」ペコッ

揺杏「いや、大丈夫」

郁乃「むぅ…………」

揺杏「? 何か悩み?」

郁乃「いや、結婚した人がおるんやけど……病気で倒れてから、ずっと入院しっぱなしなんよ〜。せやから寂しくてな〜」

揺杏(人妻で結婚相手が今いなくて寂しい……いけるな)

揺杏「ねぇ、あのさ」

郁乃「ん〜?」

揺杏「はっきり言って、『惚れた』」

郁乃「え〜? でも私、結婚しとるよ〜」

揺杏「それをふまえてだよ。寂しいんでしょ?」

郁乃「え〜、でもなぁ〜……」

揺杏「……優しいなぁ、その人を裏切らないようにしてて。でも……寂しいんでしょ?」

郁乃「せ、せやけど……うぅ……」

揺杏「大丈夫だよ、私は酷くしない。むしろ優しくするよ。別に、その結婚相手があなたの1番で構わない、私が2番でいい。その相手の人がいない間の、かわりみたいなので構わない」ニコッ

郁乃「でもそれ、君に申し訳ないし〜……」

揺杏「私は構わないよ?」

郁乃「………………」

揺杏「……無理強いはしない、最後はそっちが決めることだからさ」

郁乃「………………あとで、この地図のとのにきてな〜」

揺杏「うん、ありがと」ニコッ

郁乃「そ、それじゃあ後でな〜」スタスタ

揺杏(よっしゃ、成功)

――――家の中

揺杏(さて、今回も行くか……)

男「ややっ、お主は先日の」

揺杏「またいる!?」

男「やれやれ、ここは人妻の家でござるぞ?」

揺杏「口説いてから来てるよ」

男「おぉ、人妻も口説くとはなかなかやり手でごさるな? 夜這い初心者なのに随分な実力でござる」

揺杏「頭はある程度回るからね」

男「口説いてきたならばこの家もお主に譲るとして、拙者は別の家を求めるでござるよ。ではさらばっ」

揺杏(あの人何軒家回ってんだろ……今度会ったら聞くかな)

家の人に見つかる? 見つからない?

>>249

見つからない

見つかる

家人「誰だお前は! 怪しいやつめ!」

揺杏「うわっ、マジかよしくじった」

岡っ引き「御用だぁ!!」ゲシッ

揺杏「うわっ」ドサッ

岡っ引き「引っ捉えたり〜!!!」

――――代官所

揺杏「…………」

菫「…………時間だ、お仕置きのな」ギィィ



――――拷問部屋

揺杏「いきなり水車にはりつけ!? え、なに!?」

菫「水車だ、下の方は水がたまってるから、通る時は息を止めるよう努力しろ。まぁ死なない程度に耐えろよ」ギィィ

人間豚達「ワァァァァァァァ!!!!」

揺杏「何そのハンドル!? 回される!? 回ってるの!? しかも騒いでる人たち何!?」

菫「うるさいぞ。騒いでるのは人間豚、ここの拷問を好きな奴等だ。あと、気分で顔が水の中でも回転を止めたり殴ったり蹴ったりするからな」ギィィ

揺杏「げほっ、げほっ……うわ水飲んだ」

菫「うるさいぞ、まったく」ゲシッ

揺杏「痛っ、がぼっ、げほっ」

菫「…………」

揺杏(マジで水中なのに止めたぞ……てか息吸ってなかったからやばいんだけど!?)

菫「…………」

揺杏(やっ、死ぬ……これやばいって…………)

菫「死ぬなよ」ゲシッ

揺杏(いやもう、痛がる余裕もない……)

菫「やれやれ」ギィィ

揺杏「ぶはぁっ…………はぁっ……はぁっ……げほっ」

菫「まったく、情けないな」ベシッ

揺杏「ったぁ!」

菫「終わりだ、取り敢えず降ろしてやる」

揺杏「死ぬかと思った……はぁ……はぁ……」

菫「………」ジー

揺杏(なんだ、顔に手をつけてきて……まだ何かあるのか?)

菫「…………」ベシッ

揺杏「わっ」

菫「もう帰っていいぞ」スタスタ

人間豚達「おおおおお!!!」

揺杏「えぇ……」

揺杏「出れた……はぁ、散々だな。しかも今日は剣術大会じゃんか……」

揺杏(あーくそ、あの口説いた人結構タイプだったんだけどなぁ……リベンジしたい)

揺杏(剣術大会、勝ち抜いたときの相手を誰か探すかな。もしまたあの夜這いに失敗した人にリベンジするなら場所は町だけど…………よし、場所は>>255、時間は>>257だな)

いくのんとかはもしやるなら戯れとか本番とかガチでやりたいなぁと思ふ

1回目みたいなのも悪くは無いんだけど

領事館

じゃあ町で

揺杏「行動するなら、今すぐだよね。町に行こ」タッタッタッ


――――町

揺杏「夜よりもやっぱ人通りはあるなぁ」

娘「…………」スタスタ

女中「…………」

郁乃「…………ハァ」スタスタ

揺杏(まぁ道場の師範代の人を攻めてみるってのもありだけど、こないだ失敗した人もいるしなぁ……よし、>>260にしよう)

いくのんリベンジ

郁乃「…………むぅ」スタスタ

揺杏(もっかい、あの人に…………失敗して拷問は勘弁したいな)

揺杏「…………わっ」ドンッ

郁乃「ごめんなさ…………あっ、あぁっ」

揺杏「や。まぁ……ごめんね、この間は」

郁乃「……岡っ引きに、見つかったんやってね〜」

揺杏「やー面目無いなぁ…………寂しいんでしょとか言っといて、結局寂しい思いさせて、ごめん」

郁乃「悪気はなかったんやろ〜? なら仕方ないわ〜」

揺杏「……ごめん」

郁乃「…………」

揺杏「あのさ、私は剣術大会に出るんだ。それでもし、ちゃんと勝ち抜いて生き残ったら……」

郁乃「うん、その時は来てな〜」

揺杏「うん、今晩ね。絶対行くから」

今回はここまでにしようと思いますー

乙です


死亡フラグっぽいんですが

――――剣術大会会場(大通り)

受付「参加を希望する者か」

揺杏「うん」

受付「控室はこの奥だ。控えておけ」


揺杏(般若党の奴もいるな……国籍も性別も本当に関係なしだな)スタスタ



咲「壮観だね」

菫(さて、控室の奴ら、どんな心境なのか……考える必要もないか)

末原「皆、立身出世を夢見て浮き立っとるな……これで不満不平が解消されて町も静かになるな……」

末原「御大老様の深慮遠謀には感服や」

咲(確かに、町の浄化にはつながるよね)

エイスリン「ミテ、ラレルカナ……」

メグ「まぁエイスリン様には、少々刺激が強すぎるかもしれまセン」



末原「これより剣術大会を開始する! 参加者は籤で選んだ相手と戦い、先に一本取ったもんが勝ちや。見事三回戦を勝ち抜いた者が魔鱗組の一員になるんや」

末原「得物は問わへん。真剣勝負や!!」

末原「これより、第一試合を始める。両者入場せよ」

亦野「…………」スタスタ

揺杏(釣り竿……?)スタスタ

亦野「…………そう驚くなよ」シャッ

揺杏「釣り竿とか驚くよ……素手より珍しいし」シャッ

末原「…………始めっ!」

亦野「…………そこだ」シャッ

揺杏「読みにくいな…………いったぁ!」ザクッ

亦野「ヒット」

揺杏「ったぁ……投げて戻すときに当てるのが本命だったか」

揺杏(ならまずは距離を詰めて体術だな)ガシッ

亦野「……体術、使えるのかよっ、離せっ」バッ

揺杏「……そっちも体術使えるのかぁ、面倒だな」

亦野「くらえっ!」

揺杏「…………よっ」スッ、ドン

亦野「っ!?」

揺杏(軽い力でも上手く回せば投げれる……これも洋榎さんの真似だけど、すごいなこの技)

揺杏「よっしゃ、喰らえっ!」ザシュッ

亦野「くそっ…………」バタッ

末原「一本! それまで!」

揺杏(洋榎さんの体術を見といてよかった、体術できなきゃ負けてたかもな……)

末原「これより第二試合を開始する。両者入場せよ」

純「……………………」スタスタ

揺杏(伯爵くらいでかいな……武器はあのクズリ爪か)

純「さって、いっちょ殺すかな」サッ

揺杏「…………」シャッ

末原「……始めっ!」

純「おらっ!」シャッ

揺杏「くっそ、クズリ爪あるかないかでかなり違うなっ」

揺杏(距離をとるしかないよな……突きで上手く倒すしかない)

純(離れれば勝てる、と思ってんだろうな)

純「これでどうだよっ!」シャッ

揺杏「危なっ!」サッ

揺杏(こいつ、クズリ爪を投げてきやがった)

純「隙あるぞっ、そこ!」ザクッ

揺杏「いったぁ……いけど、勝った」ザシュッ

純「あ? ………………マジかよ」バタッ

末原「一本! それまで!」

揺杏(カウンター……これもまたここに来てから見た人の技だな)

末原「これより第三試合を開始する。勝ち抜いた者は晴れて魔鱗組の一員や。両者入場せよ!」

白望「…………」スタスタ

揺杏「……あんたか」スタスタ

白望「……結局、敵になったね」

揺杏「あのときの続きってことで」

白望「………………」スッ

揺杏(とは言ったものの、この人が相手なのはちょいきついかも)シャッ

末原「…………始めっ!」

白望「…………」シャッ

揺杏(これは牽制…………当てにきてない)

白望「…………」ジー

揺杏(さっきまでとか、他の人たちの試合と違ってこれは……読みの勝負だな。一発で決まるような戦いだ)

白望「…………ッァ!」シャッ

揺杏「そこか?」シュッ

白望「…………違う、それは当たらない」

揺杏(まーた牽制からの逃げか……それとも何か別の?)

白望「…………」スタスタ

揺杏(今度は歩き出した……なんか雰囲気がやばいけども)

白望「…………」スタスタ

揺杏(十中八九カウンターだろうな…………ならっ!)ゲシッ

白望「脛を蹴るかな普通…………くそっ」ザクッ

揺杏「いったぁ……それでもカウンターはきっちり決めてくるとかっ!」ザシュッ

白望「っつ…………」

揺杏「立てないくらい痛いだろ……私もかなり喰らってるけどね」

白望「…………ァ!」シャッ

揺杏「やっと隙が出たか」ザクッ

白望「…………………………………………」バタッ

末原「一本! それまで!」

揺杏(終わりか……これで優勝だな)

末原「これにてすべての試合が終了した。只今より表彰を行う。見事に三つ勝ち抜いた者たちは、速やかに表彰台に上がれ」

揺杏(表彰……それを受けた人は魔鱗組か)

揺杏「…………」

末原「どうしたんや、アンタ。表彰やから早く行きや」

揺杏「あぁ…………表彰なら>>275

辞退

辞退する

末原「なに、本気かいな!? ここまで来て名誉を捨てるんか!?」

揺杏「……………………」スタスタ

末原「訳のわからん奴や……」




咲「皆さん、勝ち抜きおめでとうございます。私は感動しました。君たちこそ武士の中の武士、真の侍です」

咲「約束通り魔鱗組に取り立てますが……この場で私自ら褒美があります」

優勝者1「聞いたか、褒美だ、金が出るぞ!」

優勝者2「やったなぁおい!」

優勝者3「ところで、何か熱くねえか?」

咲「もう隠しておかなくていいですよ。幕を下ろして皆に見せてください」

魔鱗組「はっ」

メグ「表彰台の下に……釜、デスカ」

末原「…………釜!? しかも湯気がたっとるっちゅうことは!」

咲「落としてください」

魔鱗組「はっ」

優勝者達「うわあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」

咲「欲に目の眩んだ愚か者共、罠とも知らずにわざわざ殺されにやってきましたね」

末原「……っ」

エイスリン「……………………」クラッ

メグ「おっと………………サムライは、上も下も野蛮人ばかりデスネ」

末原「……………………」

揺杏(マジか……………………何考えてんだあの大老)

――――夜、町

揺杏(ハァ……拷問だの剣術大会だの釜ゆでだの、頭にくることばっかだな)

揺杏「……もしまた拷問でもされたら、色々参ってるから逆に拷問が嫌じゃなくなるんじゃないかってくらいだ」

男「ややっ、お主は先日岡っ引きに捕まった口説きスタイルの者でござるな?」

揺杏「ちゃんと服を着てる!?」

男「そりゃあ、普段は一般人ですからな……まぁこれからまた夜這いに行くでござるよ。お主もでござるか?」

揺杏「あぁ…………うん」

男「さては、先日失敗したご婦人にリベンジですな!?」

揺杏「何その察しのよさ……」

男「夜這いに関してはスペシャリストでござるからな」

揺杏「…………それじゃ、私行くから」

男「今度こそ成功するよう祈ってるでござるよ」

揺杏(いい人なのか……いやでも人の家に勝手に入って夜這いしてる時点でいい人じゃないし……)



――――町、家の中

揺杏(さて、今回失敗したらやばいな……メンタルが)

家の人に見つかる? 見つからない?

>>280

見つからない

見つからない

揺杏(さて…………私の亀さんを頼りに進んできたけど)

家人「…………ん?」

揺杏(うわっ、いたのかよっ)ドスッ

家人「…………」バタッ

揺杏(あぶね…………えっと、この布団だな。私の亀さんがそう言っている)バッ

揺杏「当たりだ……うん、迎えに来たよ」ニコッ

郁乃「……待っとったで~、旅籠、いこうな~」

揺杏「うん」

さて、R18全開でいくか憩ちゃんのときみたいにするか、何か別に策があるか……

>>284にこのスレの命運を委ねますねー

全開でいくべし

R18全開

しかし凄いカプだいいないいな飯梨川

地の文ありかなしか悩むので参考程度にどっちがいいかレスお願いします

ここまで地の文なしだったからなしでいいんじゃね

あまり長くなってもなんだし無くていいかな

確かにエロだけ地の文が入ったらビビるかも?

では初めてですが地の文無しのR18全開で行こうと思います


【注意】これより先はR18(エロ)含む展開になります。読む場合、自己責任でお願いします。

――――旅籠、とある一室

郁乃「……………………」ヌギヌギ

揺杏「…………そういうしっかりした着物ってさ、面倒じゃない?」

郁乃「一応、人妻やから……あんま無防備なんはあかんし~」ヌギヌギ

揺杏「なのに私にはついてきちゃったんだ」

郁乃「うぅ~……あっ、でっ、でもアンタみたいに無防備なんもどうかと思うで~?」

揺杏「いや私はどうせ口説く側だからいいんだよ」

郁乃「そういう理由ってどうなん~?」

揺杏「……………………」ジー

郁乃「え、どうしたん~、そんなに見て~?」カァァ

揺杏「……いや、さすが肌とか綺麗だなって思ってさ」

郁乃「…………そんなでもないよ~、最近は不健康な生活ばっかやし~」

揺杏「それはやっぱ、結婚相手が家に居なくて?」

郁乃「…………うん。でも今は、アンタがおるから」ダキッ

揺杏「わっ…………ねぇ、呼び方はアンタじゃなくて揺杏。私の名前ね」ナデナデ

郁乃「……うん。揺杏、やね」

揺杏「………………さらし、とろっか」

郁乃「う、うん」シュルシュル

揺杏「……恥ずかしがってない?」

郁乃「そりゃ、恥ずかしいに決まっとるやん~……」

揺杏「いいよ、胸見せて」

郁乃「…………うん」ボロン

揺杏「おぉ……さらしと着物でわかんなかったけど、胸おっきいね」モニュ

郁乃「ひゃぁっ……そんな、んっ、いきなり……」

揺杏「……胸、敏感なんだね」モニュモニュ

郁乃「んっ……はぁっ…………」

揺杏(うなじ……綺麗だな)ペロ

郁乃「んんっ……ん……」

揺杏「……可愛いなぁ、もう」ピチャッ

郁乃「あっ……耳舐め……んっ、だめっ」

揺杏「……胸、先っぽ触るから」

郁乃「うん……ええよ~」

揺杏「ん、耳真っ赤だよ?」

郁乃「~~~~ッ! ええから、早く~」モジモジ

揺杏「乳首、そんなに触って欲しかったの?」キュッ

郁乃「あぁっ! んっ、ふっ…………」

揺杏「ふふっ、すごい感じてるなぁ……舐めるけど、大丈夫?」クリクリ

郁乃「んんぅ…………」コクコク

揺杏「舐めるから、イかないように我慢してね?」クリクリ

郁乃「わ、わかっ、んっ……わかったで~」

揺杏「んっ…………」ピチャピチャ

郁乃「ふっ! んんっ……!」ビクンビクン

揺杏「…………今、イった?」ピチャピチャ

郁乃「んんっ……はぁっ……」フルフル

揺杏「ならもうちょっと刺激強くても、いいよね? ちょっと噛むよ」カリッ

郁乃「あぁっ! あっ……あぁ……」ビクッビクン

揺杏(確実にイってる……けどやめないよ。もういっこの胸は空いてるんだから、そっちは手で)ギュッ

郁乃「ひゃっ、んぅ……!!」ビクンビクン

揺杏「……ね、もう何回もイったでしょ? いいよ、もうそろそろ私も気持ちよくなりたいからさ」

郁乃「ほんまに?」

揺杏「意地悪し過ぎたのはごめんって、信じて?」

郁乃「……気持ちよくさせるよう頑張るから、私も気持ちよくさせてな」モジモジ

揺杏「可愛いなぁ、もう! ほら、それじゃあ舐め合いっこしようか。胸じゃなく、下の方ね」

揺杏「んっ、ココも可愛いね」ピチャピチャ

郁乃「はぁ……ぁん……ぅんぅ……」ピクッピクッ

揺杏「感じすぎて舐めるの止まってるよ? 私のもちゃんと舐めて欲しいな」クプッ、クチュ

郁乃「んんぅ……ん……」ピチャピチャ

揺杏「小陰唇ってとこの……んぅっ……上のやつ、ちょっと舐めてから軽く噛んで」

郁乃「ん……れろっ……こ、ここ~?」ペロ

揺杏「ふぅん……ぅあ……そこで合って、る」ピチャピチャ

郁乃「か、噛むで~」カリッ

揺杏「んぁあっ!! ふあぁ……ごめんっ、出るっ!」ショワァァァ

郁乃「んっ、んくっ」ゴクゴク

揺杏「やっ、ちょっとそれ……恥ずかしい」カァァ

郁乃「んくっ……大丈夫、私は嬉しいで~」

揺杏「あぁ、恥ずかしいなぁ、もぉ……」カァァ

郁乃「やっと可愛いとこ見せてくれたな~」ニコッ

揺杏「~~~ッ! 仕返し、するからね」ズプッ

郁乃「っぁあ! んぁぅ…………」

揺杏「中、あったかいよ」クチュクチュ

郁乃「ふっ……んぅ」

揺杏「ん、中までちゃんと濡れてるね。私ももうグチャグチャだからさ、合わせよう?」

郁乃「合わせる?」

揺杏「今お互いに舐め合って濡らしたところ同士を擦り合せるんだよ。ほら。こっちに向かって脚開いて」

郁乃「……こ、こう~?」

揺杏「うん、それで私がここに脚をやるだけ。ほら、ココ同士で触れ合ってるよ」

郁乃「……なんか、すっごい恥ずかしいわ~。でも揺杏の、柔らかくてあったかいなぁ~」ニコッ

揺杏(いちいち可愛いのずるいなぁ……結婚相手が羨ましいや)

揺杏「……じゃあ、動くよ」グチュグチッ

郁乃「あぅ……んんっ」グチュッ

揺杏「あっ、ふぅっ、ぅん……!」クプッ、クチャッ

郁乃「あぁっ…………あ、はぁっ」ヌチュッヌチュッ

揺杏「ふっ、んっ……!」ヌチュッ

郁乃「はぁっ、あっ、あうぅ」ヌチュッヌチュ

揺杏「あぅ、も、もうっ、イきそう……」ヌチュヌチュ

郁乃「私も、もうっ……限界や、あぁ、んぅう!」ビクッビクン

揺杏「ふぅぁあ……んっ……ああぁぁっ!」ビクンビクン

郁乃「はあっ……はぁ…………い、一緒にイったなぁ~」

揺杏「うん…………ね、キスしていい?」

郁乃「……」コクッ

揺杏「ん、んっ」チュッ

郁乃「んぅ……ふぅっ」チュッ

揺杏「ふぅっ、んぅ」レロッ

郁乃「ん、んむぅっ…………ぷはぁっ」

揺杏「ありがと……あぁ、もうこんな時間かぁ……帰んないとまずいんじゃない?」

郁乃「…………結婚相手はまだしばらく家に帰ってこんし、帰らんとあかん理由はないで~」

揺杏(……二回戦、突入するか、しないか……>>299)

する

する

揺杏「…………いいんだよね、まだ」

郁乃「昼には用事とかあるから……朝までやけど」

揺杏「朝までぶっ通しはきつそうだなぁ……途中で寝ちゃいそうし」

郁乃「…………まだ、やるんやろ~?」

揺杏「もちろん。次はさっきやってないこととかしよ?」

郁乃「そのつもりやで~」

揺杏「じゃあ……乳首、舐めてくれる?」

郁乃「うん~…………んちゅ」ペロッ

揺杏「ふっ、んぁ…………」ピクッ

郁乃「揺杏も、ここが弱いんやね~」ピチャピチャ

揺杏「はっ……ん…………」

郁乃「……こーゆーんは、どう~?」クニュクニュ

揺杏「ふあぁ……乳首と乳首を擦るの、いい、ねっ……んぅあ……」ピクンッ

郁乃「んぅ……はぁっ」ビクン

揺杏「やっぱそっちの方が敏感だね…………あっ、ふうぅ」

郁乃「はぁ……はぁ……こういうんもええやろ~?」

揺杏「そうだね……さて次はどうしようかな…………」ジー

郁乃「? どうしたん~?」

揺杏(鎖骨、綺麗だな……)カプッ

郁乃「ひゃうっ」ビクッ

揺杏「…………」ピチャピチャ

郁乃「んぅあ………ふっ……ん」

揺杏「…………また、濡れてきた?」

郁乃「……揺杏やって、とっくに準備万端やろ~?」

揺杏「でも、今度はちょっと違うやり方で擦り合せよっか。仰向けに寝て脚広げて」

郁乃「……こ、こう~? 何かこれも恥ずかしいわ~」カァァ

揺杏「で、この上に私が覆いかぶさるようにして……このまま後は私が動くだけ」

郁乃「私は、ええの~?」

揺杏「うん、だからその分私のペースになるから」

郁乃「また、焦らすつもり~?」

揺杏「んー……逆」ヌチュッ

郁乃「ひゃぁっ、あぁ! そんな、いきなり、んぅっ!」ビクッ

揺杏「今度は思いっきり激しくやるから、覚悟してね」グチョッグチョッ

郁乃「ああぁ、あっ、イくっ、あああぁっ!」ビクンビクン

揺杏「イったけど、まだまだ」グチュッグチュッ

郁乃「イったばか、りぃっ、ああぁっ!」ビクンビクン

揺杏「……私もそろそろイきそう」グチュッグチュッ

郁乃「んっ、キス……キスしながら一緒にっ」ビクンッビクン

揺杏「ん……んむっ」チュッ

郁乃「~~~~~ッ!!」ビクンビクン

揺杏「んん~~~っ!」ビクンッビクンッ

郁乃「んむっ、ぷはっ」

揺杏「はあっ……はぁ……」

揺杏「まだ……やれるよね?」

郁乃「限界やって言うても、やるんやろ~?」

揺杏「まあね。まだいくよ」ヌチュッ

郁乃「んっ、ぅんぅ」

揺杏「はっ……ふぅっ」グチュッグチュッ

郁乃「んっ…………今やっ」ゴロン

揺杏「わっ!」

郁乃「油断してたな~、形勢逆転やで」

揺杏「……こりゃやられたな。す、好きにしていいよ」

郁乃「もちろん遠慮なく~」グチュッグチュッ

揺杏「ああぁっ! あっ、んんんっ!」ビクンビクン

郁乃「乳首も一緒に責めたら、どう~?」クリクリ

揺杏「はっ、あっ、イくっ、あああぁっ!」ビクンビクン

郁乃「胸弱いのはお互い様やな~」グチョッグチョッ

揺杏「またイく、あっ、あ、あっ……」

郁乃「2回目はまだだーめ。我慢してもらうで~」チュッ

揺杏「んぅ……んむ……」

郁乃「あむっ、んぅ……」レロ

揺杏「んっ…………んんぅ」

郁乃「ぷはぁっ……」

揺杏「はぁっ、はぁっ……」

郁乃「揺杏、イきたい~?」

揺杏「…………」コクコク

郁乃「ちゃ~んと、声に出して~?」

揺杏「……イきたい。郁乃と擦り合せてイきたい」

郁乃「うん、私も」ヌチュッ

揺杏「はぁあっ! ふあぁ……ぁぁああ!」

郁乃「一緒に、イこうな?」

揺杏「はっ、あっ、あ、あああああぁぁぁぁ!!!」ビクンビクン

郁乃「~~~~~~ッッ!!」ビクンビクンン

揺杏「はあっ……はぁっ…………しゅ、主導権握られるのも悪くなかった、なぁ」

郁乃「私も、どっちも楽しかったわ~」

揺杏「さすがに疲れた……」

郁乃「私も~」

揺杏「……最後にさ、主導権とかなしに1回」

郁乃「うん、抱き合って一緒にな~」

揺杏「…………ん」ダキッ

郁乃「動こか~」

揺杏「ゆっくり優しく、ね」ヌチュ

郁乃「んっ……ふっ…………」グチュッ

揺杏「あっ、クリが擦れて……んっ、気持ちい」ヌチュッ

郁乃「優しいのも、なんかええなぁ~」ヌチュヌチュ

揺杏「はぁっ、やばいもうイきそう。ごめん早くて」ヌチュッ

郁乃「大丈夫、私ももうイきそうやから」グチュッグチュッ

揺杏「キス、しよ」

郁乃「んむっ」チュッ

揺杏「んむっ、んっ、ん、んんんっっ!!」ビクンッビクンッ

郁乃「ん、んんぅぅぅぅぅぅ!!!!」ビクンッビクンッ

揺杏「…………ぷはぁっ……はぁっ………………なんかさ、一番優しかったのに一番気持ちよかった」

郁乃「私も……一番気持ちよかったわ~」

郁乃「このまま、一緒に寝よ~」

揺杏「服着ないと風邪ひくよ?」

郁乃「ええの~、ほら、一緒の布団入って~。どうせ片方の布団はもう濡れちゃったやろ~?」

揺杏「…………わかったよ。ただ、本当に疲れたし時間も遅いからちゃんと寝てね」

郁乃「うちももうへとへとやからすぐ寝ちゃうと思うけどな~」

揺杏「…………おやすみ」

郁乃「…………おやすみ~」

揺杏「や、やっぱ最後に1回軽くキスして」

郁乃「ふふ、ええよ~」チュッ

揺杏「ん……ありがと。それじゃ今度こそおやすみ」

郁乃「おやすみ~」ダキッ

揺杏「ちょっ……まぁ、いいか」ギュッ

郁乃「ふふ~♪」

今回はここまでにしようと思います

慣れない台本形式のエロは難しいですね……


妙に幸せそうで善野さんカワイソス

乙ですすばらです


亀さんいなくなったなww

>>309 善野さん別ルートで夜這い相手にしようと思ってるの

>>311 亀さんは心の中さ……

岡っ引きさんこっちです

――――翌朝、領事館

メグ「最近また、般若党の動きが激しいデスネ」

エイスリン「ケンジュツタイカイ、ノセイ……」

メグ「町では魔鱗組と般若党がバトルを繰り返し、戦争状態デス」

エイスリン「イツ、リョウジカンガネラワレテモオカシクナイ……」

メグ「少々スリリングなほうが、刺激があって楽しいデスヨ?」

エイスリン「マタソウイウ……」

揺杏「……………………」スタスタ

メグ「ン、来てたんデスネ。何はともあれ、優勝おめでとうございマス」スタスタ

メグ「私は外で一服してきマス。その間エイスリン様の相手をお願いしマスネ」

――――領事館前

メグ「賭けには勝ちまシタ、あの三姉妹が手に入ります……私は幸福デスネ」スパー

武士「あのー……あっしにも、一本下さい」

メグ「いいデスヨ、私は今気分がイイ」

武士「へへ、どうもっ!」ザクッ

メグ「……!?」

攘夷二人「今だっ!!」タッタッタッ

メグ「…………っ」

攘夷二人「死ね」ザシュッ

揺杏「…………!」タッタッタッ

エイスリン「キャアアアアアアアァァァァァァ!!!」

揺杏(悪い予感がして外に来たら……まじかよ)

揺杏「おい、大丈夫!?」

メグ「ハハ……攘夷に、やられまシタ…………」バタッ

――――領事館

エイスリン「メグ、ネハイイヒトデシタ。ドウシテ……ドウシテコンナコトニ」

揺杏「伯爵の仇をとろう」

エイスリン「デモ……ホウフクハ、ホウフクシカウミマセン…………コノテガミ、ハンニャトウニトドケテクダサイ」サッ

揺杏「わかった」

エイスリン「カイダンニオウジルナラ、オオドオリデトカイテアリマス」

――――神社前

揺杏「この手紙、臼沢に届けてくれない?」

般若党「怪しい物じゃないだろうな……まぁいい、渡しておこう」

揺杏「どーも」

――――大通り

ハオ「…………」

兵隊達「…………」

エイスリン「ハナシアイハシマス……デモ、モシダメダッタラオネガイシマス」

揺杏「うん、その時はね」


塞「…………」スタスタ

般若党達「…………」スタスタ

揺杏(来たな……正直、応じてくれるとは思えない)

エイスリン「…………テガミ、ヨンデイタダケマシタカ!?」

塞「…………話す必要ないね。あんたらがこの国に来なけりゃいいだけだ!」シャッ

般若党達「行くぞおおおおお!!!」シャッ

揺杏(やっぱりな……)シャッ

塞「あの金髪の娘を狙え!」

エイスリンを守るのは成功か失敗か

>>321

成功

成功

塞「クソッ、この売国奴が…………」

揺杏「あんたの負けだよ」ザシュッ

塞「…………」バタッ

揺杏(これで攘夷どもは全滅か……)


エイスリン「…………マタ、オオクノチガ」

咲「…………これでこの町は静かになりますね、ありがとうございます」スタスタ

揺杏「……大老が何でここに」

咲「外国人が襲われたら全て攘夷の仕業と思う、とんだ早とちりでしたね」

揺杏「あぁ……あの伯爵を殺したのは攘夷じゃなく、あんたの手先か」

咲「目的の為に手段は選びません。それに生憎、私は人が血を流すのに抵抗はありませんから」

咲「そして公使様。あなたはここで起こった紛争に巻き込まれ死んだことになるんですよね、伯爵と同じように」

魔鱗組達「……………………」タッタッタッ

咲「さようならお嬢さん、あの世で伯爵が待ってますよ」

揺杏(多いな、くそっ)シャッ

魔鱗組「死ね」シャッ

エイスリン「キャァッ!」

揺杏(こいつらも狙いは1つか……)

エイスリンは守れたか

>>325

守れた

守れた

揺杏「よっしゃ今だ、逃げるよ!!」

エイスリン「ハッ、ハイ!」ダッ



――――翌朝、領事館

エイスリン「……アマリニモ、アマリニモオオクノチガナガレマシタ」

揺杏「…………」

エイスリン「メグガシンデカラ、ミンナカエリジタクヲハジメマシタ。ソシテ、キカンメイレイガワタシニ」

揺杏「…………国に、帰るんだね」

エイスリン「ヒトツ、オネガイガ…………コレカラモ、ソバニイテクレマセンカ。イッショニ、ワタシノクニヘキテクレマセンカ」

揺杏「………………私は>>328

行くか

行かない

エイスリン「ソウデスカ…………デモ、ナンデ」

揺杏「理由は>>332、だよ」

安価連続で申し訳ない

ksk

このまま逃げるわけにはいかない

揺杏「あんな大老、放っておくわけにはいかないから」

エイスリン「…………ワカリマシタ」



――――代官所前

門番「…………ん?」

揺杏「悪いね、どいてもらう」ザシュッ

魔鱗組1「おい、何をしている!!」

揺杏「何してるって、普段のあんたらよりマトモなことしてるんだよ」ザシュッ

魔鱗組2「狼藉者だ!!!」シャッ

魔鱗組3「あの大通りのときの侍か!」

揺杏「喋ってる暇あんならさっさとかかってくりゃいいのに」ザシュッ

揺杏「さて、普通に相手すれば魔鱗組なんてこんなもんだな」

末原「…………アンタか」

揺杏「通しては、くれないよね」

末原「狼藉者を、逃がすわけにはいかんからな」

揺杏「……大老の今の行いが正しいと思ってるの?」

末原「……うちは幕臣である、それだけや。あと安心せぇ、一対一や。うちに勝ったら奥に進むとええ」シャッ

揺杏「全く頭が固いな」

揺杏「…………喰らえ」シャッ

末原「はぁっ!」シャッ

揺杏「当たらないよ……そこだ」ザクッ

末原「なっ、脚が…………」ガクッ

揺杏「申し訳ないね」ザシュッ

末原「……………………」

揺杏(斬首なんて、久しぶりだ)タッタッタッ

揺杏「奥の部屋……ここか?」

菫・照・淡「…………」

揺杏(大老じゃないのか)

菫「随分と、恐い様子だな」

照「……咲を、殺しに来たんじゃない?」

淡「それなら、二階の部屋だよ」

揺杏「…………」スタスタ

菫「まぁ、待てよ。私らも暇なんだ」スクッ

照「久々に、戦おうかな」バッ

淡「殺しちゃうからね?」

揺杏(中段構えと二刀流と槍……か)

揺杏「さて、二刀流はうざいな」シャッ

照「うざいってのは、強いってのと同じ」シャッ

揺杏「なるほど、ねっ!」シャッ

照「な、投げるとか」サッ

淡「あっ、ああぁ!」ザクッ

照「あ、淡!?」

揺杏「そいつの心配してる暇ないよ」ザシュッ

照「あ…………」バタッ

揺杏「あんたも、終わりだ」ザシュッ

淡「ああああああぁぁぁっっっ!」バタッ

揺杏「さて、あとはあんただけだ」

菫「まぁ、言っておくが私はそこの二人より強いからな?」

揺杏「いいよ、別に殺すから」

菫「あと言っておくが、二階に咲はいない。二階にいるのは咲の影武者だ。最初は騙す予定だったが、私の気が変わった」

揺杏「そりゃまた、なんで?」

菫「強い奴は嫌いじゃない。お前は敵だが嫌いじゃない」

揺杏「そりゃあ、まーどうも」

菫「もっとも、好きではないがなっ」シャッ

揺杏「おっ、と振りが速いな。さて、それじゃあ本命の刀を使わせてもらうよ」シャッ

菫「長刀か、リーチはそちらが有利だな」

揺杏「長刀だけど、さっきのそっちの振りより速いからね」シャッ

菫「振りの速さだけが強さじゃないさ」ザクッ

揺杏「くっそ、うざいなぁ!」サッ

菫「構えを変えたか……さてそれが正解かどうか」

揺杏「ほら、いくよ」シャッ

菫「ふん、さっきより遅いぞ」

揺杏「だからどうした」ザシュッ

菫「くっ、あぁ…………」

揺杏「油断したな、振りの速さが強さじゃないって言ったのはそっちだろ? あぁ、それで大老はどこにいる」

菫「……江戸だ。それじゃあな」ザシュッ

揺杏「自分で首を斬ったか…………」

揺杏「……………………」タッタッタッ

侍は大老を追いかけ江戸へ向かった。

果たして、目的を遂げることが出来たのか……
それとも、無駄に命を散らしてしまったのか……


――侍のその後は、誰も知らない。

これにて二周目、外国ルート終了です。
一周目が比較的良心的なエンドだったのもあり、あんま煮え切らないと思いますがまぁ、本当のグッドエンドは隠しルートで。

さて後日三周目、攘夷ルートをやるのでそこでの装備等を決めます。

刀は(末原、菫、照、塞、シロの刀である)

一文字、精霊舞、炎天過、氷天過、迦楼羅、零魂磨から三本
>>342
>>343
>>344

流派もそれらの人と初期装備の

無心流剣術(初期、中段)、捨命流剣術(中段)、合魂流剣術(二刀流)、貞破流剣術(上段)、活慎流居合術(居合)から一つ

>>346

迦楼羅

精霊舞

零魂磨

ksk

合魂流剣術

三周目は

攘夷ルート、刀は迦楼羅、精霊舞、零魂磨で流派は合魂流です
夜這いの方も普通にありなので、R18展開含むところがあります

今日はもう終わりとするので、明日以降に書きます。


善野さん取らなきゃ

乙です

船頭「お客さん、阿弥浜は初めてですか?」

揺杏「…………急いでるんで」

船頭「し、失礼しました」

揺杏「……………………」

――――阿弥浜、港。

揺杏「さてと、人集りができてるな……まぁ混ざってみるか」

揺杏「何か明らかに幕臣って感じの人たちいるな……ん、あの人が代官かな?」


末原「絶対に攘夷どもの好きにはさせんで! 今日こそ臼沢と小瀬川を捕まえたるで!」


揺杏「攘夷、かぁ…………」

――――黒船
エイスリン「ニホンハ、ガイコクトノコッコウ、スレバキットハッテンデキマス!」

照「うん、悪い話じゃない」

菫(どうせ受け入れる振りして金を巻き上げたら追っ払うつもりだろうな、こいつ)

洋榎「Zzzzzzzzz」ウーン

淡「ちょっと洋榎さん! 失礼だよ」ガスッ

洋榎「おっおおぅ!? あっあぁ! せやな、めっちゃ興味深い話やったわ。外交官愛宕洋榎、感服しましたわ!」

メグ「……聞いてたんデスネ」

菫(そんなわけないだろ)




――――同時刻、港。

岡っ引き「攘夷だ、攘夷が来たぞ!」

末原「来たか…………そして早速出よったな、臼沢塞。 御政道に反する大罪人!」

塞「……うるさいなぁ、幕府の犬が」イラッ

武士「攘夷共、覚悟! うおおおおお」タッタッタッ

白望「…………馬鹿だ」ザシュゥ

武士「ぐっ…………」バタッ

末原「……何や、隠れとっただけで小瀬川もおるんかいな。ほら、あんたら怯むな! いくで!」

塞「上等……いくぞ!」

般若党「うおおおおおおお」ドドドド

揺杏「あっというまに戦いが始まったな……」

美穂「お侍さん!」

揺杏「ん? 何?」

美穂「見てないで、何とかして!」

揺杏「ん…………『口出し無用』だからね」

美穂「頑張って!」パァァ

揺杏(表情わかりやすいなこの人)

般若党「こい!」シャッ

揺杏「ん……またこいつも一刀流か」シャッシャッ

般若党「死ねぇ!」シュッ

揺杏(片方の刀で防いでもう片方の長刀で斬る……うん、これが一番楽だ)ザシュッ

般若党「ギャアアアアアァァァァァ!!!」バタッ

揺杏「さて…………」

――――黒船

淡「……ねぇ。なんか港の方が騒がしくなってない?」

菫「ん? あぁ、確かに言われてみればそうだな」

エイスリン「……! タタカイ、オキテル!」

メグ「……フム」

エイスリン「イマスグムカウ! フネ、チイサイノデイイカラ、ダシテ!」

洋榎「本気ですかいな!? あそこは危険な場所ですよ!?」

エイスリン「ホンキ!」タッタッタッ

メグ「ンー、ああなったら、止められまセン。行きまスヨ」ニヤニヤ

洋榎「いやいや、何で楽しそうやねん……」


――――港

洋榎「この人、ほんまに港に降りよった……」

エイスリン「ハヤク! ハヤクイカナキャ!」

白望「……愛宕洋榎と、誰?」

塞「んなっ、金髪!? まぁ、丁度いいや。アンタ! 少し大人しくしてろ!」グイッ

エイスリン「キャアッ!」

揺杏(って何だあいつら!)

洋榎「いやいや、早速国際問題やんけ!」

揺杏「……人質をとったか」

揺杏(取り敢えず、助けようとしてみるか)

塞「……何? アンタ、毛唐の女を助けようっての?」

揺杏「取り敢えず、『娘から手を離せ』」

塞「…………誰よ、アンタ。まあいいや、こいつにかかれ!」

般若党「おう!」

揺杏「またか……今度は5人」

揺杏「5人でもあっけないな、雑魚だと」

塞「やるね。私は般若党党首、臼沢塞。次は私が相手だよ」シャッ

揺杏「そう。じゃあかかってきなよ」

塞「いくよっ!」シャッ

揺杏「……大振り、隙は少ないけど二刀流の相手じゃないね」ザシュッ

塞「くそっ、やかましいな!」シャッ

揺杏「バカ、突っ込んでも二刀流には勝てない」ザクッ

塞「…………強いな」

白望「塞っ!」

塞「大丈夫…………ねぇ、アンタ。強いね」

揺杏「…………そうかな?」

ハオ「攘夷、覚悟!」シャッ

塞「ったく、毛唐の女は香水臭くてかなわないな……」

ハオ「野蛮人め!!」シャッ

揺杏「危なっ……って、え!? 私!?」

ハオ「とりゃあっ!!」シャッ

揺杏(脇構えなのに……大振りもあるな)

ハオ「小賢しい動きだっ」シャッ

揺杏「ほら、大振り」ザクッ

ハオ「くそ……二刀流なのがより面倒だ」

揺杏「……あんたは多分、一刀流の私にも勝てないよ」シャッ

ハオ「……図に乗るなっ!!」シャッ

揺杏「だーから大振りだっての」ザシュッ

ハオ「くっ…………不覚だ」

末原「大丈夫か、騎士さん! 助太刀すんで!」

ハオ「すまない……」

末原「こいっ!」

揺杏「遠慮なくっ!」シャッ

末原「甘いでっ」シャッ

揺杏「そっちも、ね」ザクッ

末原「二刀流……厄介やな」

揺杏「そりゃどうもっ!!」ザクッ

末原「ぐっ…………中々の腕やな……」

揺杏「言っとくけど私はその般若党とやらの人間じゃないからね? だから停戦停戦」

末原「…………ほんまか?」

揺杏「嘘じゃないって、刀もしまうよ」シャッシャッ

末原「…………そうか」シャッ

白望「……敵にするには惜しい人」

塞「そうだね…………ねぇ、アンタ。今のこの国をどう思ってる?」

揺杏「…………?」

塞「この国を憂う気があるなら……神社に来て」

末原「聞くなっ! 見たやろ、こいつらはただの人殺しや」

塞「幕府の犬は黙っときなよ、最終的に決めるのはコイツだ」

末原「くっ…………」

塞「そんじゃあ退くよ、撤退撤退!」タッタッタッ

末原「待てっ! 臼沢を追え!」

役人達「おう!」タッタッタッ

揺杏「さて、神社…………洞窟のとこか」


――――洞窟入り口前

揺杏「…………来た」

塞「この奥だからついてきて」スタスタ

揺杏「わかった」スタスタ

――――洞窟最奥

塞「私は臼沢塞。般若党を指揮してる。こっちがシロ、同郷の幼馴染で竹馬の友」

塞「普段は静かだし、ダルそうにしてるけど、権能では確かだから」

塞「……ところで、今この国が未曾有の危機にさらされてるのを知ってる? 幕府が西欧列強に屈して開国しようとしてる」

揺杏(攘夷からすれば最悪だろうな……それ)

塞「でも一度開国すれば、隣清国のように植民地にされるのは火を見るより明らか。日本人の心や魂が汚されるのを黙ってみてるわけにはいかない」

塞「……ちょっと興奮しすぎた。そうだな、じゃあついてきて。行きつけの店に案内する」

今更ですけど最初からずっと美穂子を美穂ってミスってましたね……すいません

――――町、居酒屋真実

美穂「いらっしゃい! まだ準備中ですけど……」

塞「いいよ別に。新顔を紹介するためにきたから」

美穂子「あっ、港の。また会えて嬉しいです。私は福路美穂子、この店の女将です」

揺杏「こいつらと仲間なの?」

美穂子「はい。ただの居酒屋の女将だけど臼沢さんたちの味方です。町人の中にも臼沢さんたちを応援している人は沢山いるんです。あっ、飲みたいときはいつでも寄ってくださいね」

あああまた美穂になってる…………申し訳ない

――――夕方、居酒屋真実前

揺杏「さて、取り敢えず寄ってみるか…………」ガラッ


外人1「ヘーイヘーイ! オレタチと飲み比べしようぜ!」

外人2「負けた方がストリップするってのはドーダイ?」

外人3「いいぞー、飲め飲めー!」

外人達「ソーレソーレソーレソーレ!」

揺杏「……いややめろよ」

外人1「ナンダ、邪魔するのか? 上等ダ、勝負!」

揺杏「そいっ」ドスッ

外人1「えっ……」バタッ

揺杏「死なない程度だよ。ほらなに呆気にとられてんの」ドスッ

外人2「おうっ…………」バタッ

外人3「ク、クソッ!」バンッ

揺杏「ライフルかぁ、嫌いだな」ドスッ

ハオ「発砲音がしたが何事だ!?」

美穂子「この外国人たちが私に絡んできたんです」

ハオ「何だって……貴様ら…………当分外出禁止だ。船で甲板でも磨いていろ!」

外人達「…………」スタスタ

ハオ「私の部下が無礼を働いたこと、深くお詫び申し上げる。どうかお許しを」

揺杏「まぁ、なんも負傷とかしなかったからいいけどさ」

――――夜、町

揺杏(さて、争いに巻き込まれ攘夷に勘違いされ……まぁ今は攘夷だけど……。そしてその後変な外人を退治して……疲れた)

揺杏「発散するに限るな、これは……さて、どこでいつ相手を探すか」

揺杏(……そうだな、大通り、町、港、居留地、病院、領事館か……もう夜だから昼とか夕方に相手を探すなら明日になるな)

揺杏「……場所は>>370、時間は>>372にしよう」

病院

揺杏「行動するなら今すぐだよね……病院に行こう」タッタッタッ


――――夜、病院

揺杏(さて、いるのは……)

憩「…………」

看護師「………………」スタスタ

善野「…………」

揺杏(日本人と外国人の看護師が一人ずつと、寝てるけど人がいるけど病人か……?)

揺杏(さて、誰に話しかけるか…………よし、>>375にしよう)

善野

善野さん

揺杏(ちょっと挑戦だけどそこの寝てる人に……いややばそうならすぐ退くけど…………)

揺杏「ごめん……ちょっといい?」

善野「…………? 知らん人ですね」

揺杏「まぁ、うん……そうだね」

善野「なら何で話しかけとるんですか」

揺杏「いや、不思議だなと思って……なんかここに入院してるなんて」

善野「色々、あったんです」

揺杏「…………話して?」

善野「……まぁ、あなたは関係ない人やし逆に話してもええかな」

善野「私、もう結婚してるんです。せやけど結婚してしばらくして私、倒れてしまって」

揺杏「何か、重い病気なの?」

善野「まぁ、ちょっと治療にお金のかかる病気やったんです。でも家はあんまお金ないから払えんくて」

揺杏(…………なるほど、金がないのか)

善野「でも、結婚相手に病気のことを話したら絶対に無理してでもお金を払おうとするやろうな、と思うんです」

揺杏「優しい人、なんだね」

善野「はい……でも、私はそれが怖くて打ち明けられず、そんなところに公使様が来て。何とか長期入院になるけど安く済むからそうして、って」

揺杏「…………それをそのまま話せばいいのに」

善野「重い病気だなんていったら心配して病院に通いつめるやろうから、あの人は。せやから軽い入院って言っとるんです」

揺杏「……………………あとどれくらい入院が必要なの?」

善野「短くとも半年はかかるやろうって」

揺杏「……早く治療するにはいくらかかるの」

善野「…………十万文くらいは」

揺杏(払える、な……何とか)

揺杏「私がさ、払おうか」

善野「えっ……?」

揺杏「ただし、一晩私と寝てもらうけど……さ」

善野「…………それは」

揺杏「…………入院ってことは、しばらくヤれてないんでしょ? お金ももらえて欲求も満たせるなんていい話だと思うよ」

善野「……………………あなたにも、結婚相手にも申し訳ない」

揺杏「私がやりたくてやってるんだからいいんだよ。お金をあげるのも、ヤるのも」

善野「……っ、でも」

揺杏「出来ないほど体が重症なら仕方ないけどさ」

善野「…………そうでは、ないです」

揺杏「ね……シない?」

善野「……………………」

揺杏「……ふふ、耳赤いよ」

善野「っ……………………後で、来てください」

揺杏「うん、ありがと」ニコッ

さて、今回家の人に見つかるか見つからないか

>>381

見つからない

見つからない

――――その後、夜這い屋敷

揺杏(私の亀さんが冴えわたっている、ここだ)バッ

善野「…………来たんやね」

揺杏「うん、旅籠、いこうか」

【注意】ここから先R18(エロ)展開です

――――旅籠、とある一室

揺杏「下着、何もつけてないんだ」

善野「着物とか着ませんからね…………一応病人やから、優しくしてください」

揺杏「わかってるって」

揺杏(病気の人妻とセックスできるとか背徳感あって、何か余計に興奮するなぁ……あぁヤれるって想像しただけで濡れてきた)

善野「あんま…………じろじろ見ないで欲しいです……っ」カァァ

揺杏「いや、肌白くて綺麗だなって思ってさ………………ねぇ、今だけは私が一番って思ってくれない?」

善野「いや…………それは」

揺杏「まぁ、取り敢えずいいや……こっち来て」

善野「………………はい」

揺杏(あぁ、この一番じゃない相手に従わせるのもいいなぁ)

善野「………………あの」

揺杏「いいよ、今は一番じゃなくても。首、舐めるよ」レロ

善野「んっ…………ふっ……」ピクッ

揺杏「…………鎖骨、随分はっきりしてるね」ピチャピチャ

善野「……体が、ちょっと衰弱してるだけっ」ピクンッ

揺杏「胸、触るよ」ムニュッ

善野「ふぅっ、ぅんぅ…………」ピクンッ

揺杏「あんま大きくないけど、可愛いね」ムニュムニュ

善野「ふあ、あぁ……」ピクンッ

揺杏(いきなり、乳首つまもうかな)ギュムッ

善野「ひゃぁあっ!」ビクンッ

揺杏「反応可愛いなぁ。それに、胸大きくないから乳首いじりやすいよ」キュッ

善野「はぁっ、あ…………」ビクッ

揺杏「ん」チュッ

善野「んん、んっ……ん、ぷはぁ」

揺杏「ふふ、顔とろけてる。キス、良かった?」

善野「…………」

揺杏「素直に、さ。他の人の事考えずに自分がどう感じたか、教えて?」

善野「……………………はい」

揺杏「ん、キス好きなの?」

善野「…………」コクッ

揺杏「もっかいしよっか?」

善野「…………はい」

揺杏「ん、いい子」チュッ

善野「んっ、んん……んむ」レロッ

揺杏(自分から舌を絡めてきた……)レロッ

善野「んむっ、ん……はぁ」

揺杏「ふふ、キスで濡れてる。そんなに良かった?」クチュ

善野「……はい」

揺杏「そっか。じゃあそこに座って脚広げて、ココを手で広げて」クチュッ

善野「…………わかりました」

揺杏(あぁ、自分のモノになってく感じと、このポーズにさせるっていうのがいい)

善野「……こう、ですか」クパァ

揺杏「ピンク色で、綺麗だね。軽く舐めるよ」ピチャ

善野「んっ、あ…………」ピクンッ

揺杏「クリも、ちゃんと出して」ペロッ

善野「ひゃっ!?」ビクンッ

揺杏「……もしかして、ここ初めて?」ピチャピチャ

善野「んっ……ふぁ…………」コクッ

揺杏「感じやすいね。でももう十分濡れたし、指入れるよ」クチュッ

善野「あっ…………あぁ、んぅ……」ビクン

揺杏「このへん、どうかな?」クチュクチュ

善野「はっ、ん、んぁあ…………」ビクッビクン

揺杏「ふふ、声ちょっと我慢してるね」クチュクチュ

善野「んぅっ……はぁっ、あ……」ビクッビクン

揺杏「……ちょっと、強くするよ」グチュグチュ

善野「はぁっ! あぁ、あっ!」ビクンビクン

揺杏(ちょいちょいイってるな……優しくするって言ったけど、その約束守れないかも)グチュッグチュッ

善野「はっ……やっ、もう……何回もっ」ビクンビクン

揺杏「何回も、何?」グチュグチュ

善野「もうっ、あっ……何回、もっ…………あぁっ!」ビクンビクン

揺杏「言ってくれないとわかんないから、続けるよ」グチュッグチュ

善野「はぁっ! あっ、あぁ、んぅう……あぁっ!」ビクッビクッ

揺杏「……実はこういう風にされるの、好きだったの?」グチュグチュ

善野「あっ、はっ、あ……あぁっ!」ビクンビクン

揺杏「可愛いなぁ、もう…………ね、そろそろ合せよっか、ココ。さっきから私も想像ですごい濡らしててさ。ほら、そのまま脚開いてて」

善野「…………はい」ピクンッ

揺杏「ん……柔らか…………」クニュッ

善野「はぁっ、はぁっ……」ピクッ

揺杏「動くよ」グチュッ

善野「はっ、あ……」グチュグチュ

揺杏「気持ちいい、擦れてる感触が」グチュグチュ

善野「あぁっ、あ、ふぅっ……」グチュッグチュ

揺杏「…………ねぇ、今は私が一番?」グチュグチュッ

善野「んっ………………はぁっ……」グチュグチュ

揺杏「…………よっ」ゴロ

善野「きゃっ!?」

揺杏「反応可愛いね。大丈夫、さっきの手でやったのより少し気持ち良さがやばいだけだから」

善野「…………この体勢じゃ、私反抗しても逃げれませんね」

揺杏「なんか、私が犯してるみたいで興奮するなぁ……ねぇ、私は一番になれない?」

善野「…………」

揺杏「……動くから、覚悟してね」

善野「…………」コクッ

揺杏「ふぅっ、はぁっ……!」グチュグチュグチュ

善野「あぁっ、んっ! んぁ……あぁ!」ビクンビクン

揺杏「まだ始まったばっかなのにイってるね」グチュグチュグチュ

善野「はぁっ、あぁっ!」ビクッビクン

揺杏「……ねぇ、気持ちいい?」

善野「んんっ、あっ! はぁっ、あっ!」ビクンビクン

揺杏「答える余裕も、ない?」グチュッグチュグチュ

善野「ふっ、あっ……気持ち、いいっ、……ですっ」ビクッビクッ

揺杏「今までで、一番気持ちいい?」グチュグチュ

善野「はいっ……あっ、んぅっ!」ビクンビクン

揺杏「今は、私が一番だよね」グチュグチュグチュ

善野「……はいっ、一番っ、んっ、です」ビクン

揺杏「じゃ、名前で、揺杏って呼んで」グチュグチュ

善野「じゃあっ、私の、こともっ、んぅっ!」ビクンビクン

揺杏「うん、なんて呼べばいい?」グチュグチュ

善野「一美、ですっ、あっ、はぁっ!」ビクッ

揺杏「うん。イってる一美、可愛いよ」グチュグチュグチュ

善野「はぁっ、あぁっ!」ビクンッビクンッ

揺杏「…………今、名前で呼ばれて余計感じたでしょ」グチュグチュグチュ

善野「んぁ、あっ…………ゆあ、揺杏っ」ビクンビクン

揺杏「ん、どうしたの?」グチュッグチュ

善野「あっ、す、好きぃっ、揺杏っ、あぁっ!」ビクッビクン

揺杏(征服感とかいろいろやべー……私もイきそう)グチュグチュ

揺杏「一美、私ももうイきそうだから、一緒にイこ?」グチュグチュグチュ

善野「うん、一緒に…………イこう」

揺杏「んぅっ、あっ、はぁっ、イくっ……ああぁっ!」ビクンビクン

善野「あっ、ふぁ、ああっ!!」ビクッビクン

揺杏「はっ、はっ、はぁっ……」

善野「はぁっ……はぁっ……」

揺杏「それじゃ、約束のお金。この風呂敷に十万文入ってるから」

善野「…………揺杏、さんは」

揺杏「呼び捨てでいーよ」

善野「始めから、私の体が目的やったんですか? お金も、私を釣るための」

揺杏「釣り文句に使っちゃったけど……まぁもしヤってくれなくてもお金はあげてたかも」

善野「…………私、どうすればええんですか」ポロッ

揺杏「えっ、あ、どうしたの?」

善野「私はっ、け、結婚相手がおるのにっ……揺杏のこと、好きになってっ……今お金受け取るのも複雑でっ」ポロポロ

揺杏「…………もういいよ一美、セックスしたし」

善野「……それ、わざと突き放すようにしてますよね」

揺杏「………………ねぇ、人ってさ。一時の感情に流されやすくて、しかも流されたことの気付かないんだよね」

善野「…………」

揺杏「だから、一度結婚した相手を捨てないで。って、寝取るようなことした私が言うことじゃないけどさ……」

善野「………………」

揺杏「ごめんね、惑わせて。でも、こんな浪人についてこないで、結婚した相手と共にいて」

善野「……はい」

揺杏「まぁ、その……その結婚相手が一美を裏切ったり何かに流されたりしたら、私のとこにきてもいい、かなぁ……」

善野「…………最後に惑わせんんでくださいよっ」

揺杏「あはは、ごめんごめん。でも、まぁ私は保険程度の存在と思って生きてね」

善野「…………ちょっとつらいけど、はい」

揺杏「それじゃあね」

善野「……さよなら」

今日はここまでにしようと思いますー


善野さんエロスね


平行世界の裏切り者同士お似合いじゃないですかねぇ(ゲス顔)

乙です
こうなったら三人で幸せになろう

さて3日ほど間がありましたがやっていきますよーぅ

――――翌朝、居酒屋真実

揺杏(なんか呼び出されたから来てみたけど、何の話してるんだ)

塞「美穂子、その代官所の近くで見たのは私達の中まで間違いないの?」

美穂子「はい、役人と話をしていて……」

般若党「それに関してですが。湯佐という役人が新入りに目をつけ、たぶらかしているという噂を聞いています」

塞「始末すんならまぁ、早い方がいいかな……あぁ丁度いいな、揺杏。天誅だ。代官所の役人、湯佐を斬ってちょうだい」

揺杏「わかった」

塞「それじゃあシロと行ってきて」

白望「…………」コクッ

塞「湯佐はそこらの役人より強い、油断しないで」

――――代官所前

湯佐「…………」スタスタ

般若党1「……」スタスタ

般若党2「……」スタスタ

白望「いた……あいつ」

揺杏「横に般若党の人二人連れてるな…………」

白望「行こう」

揺杏「わかった」

湯佐「こ、小瀬川!」

般若党1「こ、小瀬川さん」

白望「失せて…………二度と私達に近づかないで」

般若党2人「ひいぃぃぃ」タッタッタッ

湯佐「クソッ、代官所役人と知っての狼藉か!!」

白望「惚けるな……!」スッ

湯佐「くそっ…………」シャッ

白望「…………」ザシュッ

湯佐「くそっ、何だお前っ!」シャッ

揺杏「はいそこ隙あり」ザクッ

湯佐「ぐぁっ、あぁ…………」

白望「死んで」ザシュッ

湯佐「…………」バタッ

白望「2人でかかるほどの相手でもなかったかぁ…………帰ろう」

揺杏「うん」

――――居酒屋真実

塞「お疲れ。これは報酬だから受け取って。あと、これからもよろしく」

揺杏「うん。あと何かある?」

塞「そうだな……夜に神社に来て。まぁ何があるわけでもないけどさ」

揺杏「わかった」

――――夜、神社

揺杏「や」スタスタ

塞「来た、まぁ今夜はもう仕事はないから酒でも飲みなよ」

揺杏「……もう皆飲んでるの」

塞「シロは飲んでないよ。ってか飲めない」

白望「……苦手で」

揺杏「まぁ酒だって好き嫌いあるよね」

揺杏「この盃とかどうやって手に入れたの?」

塞「大体はまぁ、誰かが家から持ってきてるかな。あ、人が口付けたのは使いたくない?」

揺杏「いや、へーきだけどちょっと気になっただけ」

般若党「臼沢さん、大変です!!」タッタッタッ

塞「っ、どうした!?」

般若党「港で異人どもが賭博場を建て直し始めました」

塞「折角潰したのにな……行くか」

揺杏「行こうか」

塞「今度こそ容赦しない、建て直せないほどに壊してやる」

――――港、カジノ前

メグ「…………来まシタネ」

塞「何度建て直そうとしても無駄だ」

メグ「あなたたちも、花札やサイコロなどを楽しんでいるじゃないデスカ。賭博も文化、カジノで遊んで西洋を理解しまセンカ?」

塞「黙れ、叩き潰してやる」

メグ「まぁそうくるのを期待してまシタヨ。相手をシマス」

塞「銃なんか使いやがって」シャッ

白望「……周りの銃を持ってる海兵隊の相手をして」

揺杏「わかった」


揺杏「よっと」ザシュッ

海兵隊「ぐぅっ……」バタッ

揺杏(さて、向こうは大丈夫か)チラッ


塞「そこだっ!」ザクッ

メグ「ぐっ……随分と長い刀デスネ」

塞「これは私の勝ちじゃないかなぁ?」

メグ「フフッ……やってくれマスネ…………流石に命は惜しい、撤退させてもらいマス」タッタッタッ

塞「これで観念した、そう願いたいものなんだけど」

塞「……よし、私達も帰ろうか。あんたもお疲れ」

揺杏「ああ、うん。それじゃあまたね」

――――翌日、大通り

揺杏「……ん、めっちゃ人が集まってるな。なんだなんだ」


商人「大変だ、御大老様がお出ましになるそうだ」

町人「御大老様といやあ、将軍様の片腕だぜ」

浪人「そのお偉い御方が自ら江戸を売ってでるたぁ、どういうこった」



役人「下に、下に。御大老様のおな〜り〜」

揺杏(頭下げなきゃだめなんだっけか)サッ


咲「…………久しぶり、みんな」

照・菫・淡「ご苦労さまです」

末原「お待ち申し上げておりました。阿弥浜代官、末原恭子にございます」

咲「……末原さん。今後、この町の治安回復には私とここにいる魔鱗組という精鋭たちが当たります」

咲「この国は今、非常時にあるんです。一刻も猶予はないです」

咲「それが判らない愚か者はもう、容赦できないんです」

咲「私は治安回復に来たと言いましたけど、血を流すためだけに来たんじゃありません。素晴らしい贈り物も用意してるんです」

咲「明日、この広場で剣術大会を開こうと思ってるんです」

咲「腕に自信のある人は是非参加してください。身分は問いません。勝ったものは魔鱗組に取り立てます」

揺杏(なるほど、それで斬り合いなんかに参加する野蛮な奴らを殺すと同時に、優秀な奴を集めようってわけか)

臼沢「……どう思う、シロ」

小瀬川「何を考えているのか」

メグ「いいデスネ、実にイイ。面白くなってきマシタ」

――――その後、神社

塞「代官所の面々が志士狩りを始めた。今すぐに潰す。あんたも、来てくれるよね」

揺杏(代官所の面々…………あの魔鱗組ってのも多分いるんだろう。正直今の般若党じゃ勝てる気がしない)

揺杏「私は>>411

行く

行く

――――大通り

末原「来よったな、臼沢!」

塞「…………くそっ、こんなに犠牲が」

菫「……あの港のときの」

揺杏(あの港の嫌な感じの人だ)

塞「血は血で購わせて貰う」

末原「アンタらのしとることは日本のなんの為にもならんぞ! 無意味なことやとわからんのか!」

塞「意味があるかないかはそっちが決めるんじゃない、時代が決めるんだ。私たちは信じる道を進む、美しき日本を守るためこの身を捧げる!」シャッ

末原「何言っても無駄か……!」シャッ

揺杏「さて、どう考えてもこっちが不利か」

照「相手、しようか?」

揺杏「なるべくなら遠慮したいんだけど……」

照「ダメ」シャッシャッ

揺杏「同じ二刀流が気に食わない?」シャッシャッ

照「別に」シャッ

揺杏「おっと、そこだ」シャッ

照「そんなのに当たらない」

揺杏「だろうねっ!」ザクッ

照「痛っ……」

揺杏「突き、防ぐの苦手だろ」

照「……うるさい」シャッ

揺杏「隙でかくなってるけども」ザシュッ

照「っ…………今日は調子が悪い」

揺杏「逃げるなら勝手に逃げてくれると助かるんだけども」

照「……………………」タッタッタッ

菫「おっ、おい照!」タッタッタッ

淡「ちょっと、待って2人とも!」タッタッタッ

末原「くそっ、姫君様が退かれたか……全員撤退! 撤退や!」

白望「…………終わったか」

塞「私は……どれだけ血を流せば済むのかな」

揺杏「…………」

――――夕方、居酒屋真実

揺杏(もう私も攘夷志士だからここくらいしか来るとこないんだよね……皆いるなぁ)ガラッ

塞「鬼怒川が、攘夷志士を懐柔するお触れを出した?」

美穂子「はい。攘夷志士でも心を入れ替え幕府に忠誠を誓う者は剣の腕次第では魔鱗組に取り立てる、と」

白望「飴と鞭、かぁ……」

塞「古狸のやりそうなこと……動揺でも誘いたいんだろうけど、まぁそんなのには乗るわけないよね」

美穂子「それからもうひとつ、重要なことです……愛宕洋榎は外国商人から密かに武器を買い集めているという噂があります」

塞「なるほど、私腹を肥やそうってことか……」

美穂子「取引は今夜、港に愛宕洋榎が行くそうです」

揺杏「同時に夷人と売国奴が斬れる、ね」

美穂子「油断しないでください……愛宕洋榎の戦いの実力は本物です」

塞「さて、そうなると斬るしかないな……今夜、港に集合だ。誰か洞窟にいる奴等にも伝えてきてくれ」

般若党「俺が行きます!」タッタッタッ

――――その後、町

揺杏(さて、もう少ししたら日が落ちるな……)

揺杏「もう港に行くか……?」

まっすぐ港に行くか、寄り道するか

>>419

寄り道

寄り道する

揺杏「……墓場にでも行くか……何かありそうだし」


――――墓場

揺杏(4人も人がいる……黒い着物、あの大老の三姉妹か。あと一人は…………っ!)

美穂子「臼沢たちは今夜港へ行きます。愛宕を斬ってくれるでしょう」

菫「そうか、ありがとう」

淡「さっすが美穂子! ありがとね!」

照「それじゃ、私達はこれで」スタスタ

美穂子「…………」

揺杏「…………やぁ」スタスタ

美穂子「あっ、あなたいつからそこに!?」ビクッ

揺杏「悪いけど……全部聞かせてもらった」

美穂子「そう……残念だわ。それじゃあなたには死んでもらうしかない」バッ

揺杏(忍者、かぁ)

美穂子「死ねっ!」シャッ

揺杏「……あんたを殺して、茂呂を殺させるのも防ぐ」

美穂子「愛宕が外国と深く関わっているのは事実なのよ?」

揺杏「あんたらの思惑通りなら、それがこの国にとって良くないことだと判断しただけだよ」

美穂子「……変に頭のいい人。何故攘夷なんてしてるのか不思議」

揺杏「黙れよ……一撃で終わらすからな」

美穂子「ではこっちもそうさせてもらうわ」

揺杏「…………行くぞ」

揺杏「そこだっ!」シャッ

美穂子「バカ、なめないでよ」シャッ

揺杏「それはこっち言葉なんだよね」ザシュッ

美穂子「はっ!」ザクッ

揺杏「なっ……くそっ」

美穂子「裏を読めたと思っていたの? あなたは逆に読まれたのよ」

揺杏「…………そういうのがあるんだろうと思って、さ。ほら脚見なよ」

美穂子「え?」ガクッ

揺杏「もう立てないよ」

美穂子「……でももう遅い、今頃港では」

揺杏「黙れ」ザシュッ

美穂子「…………」

揺杏「急がなきゃ、港へ……!」

――――港

塞「愛宕洋榎、覚悟っ!」

洋榎「いやいや待てや!」

白望「往生際が悪い」

塞「武器の闇取引をしているのはわかっている!」

洋榎「頭費冷やせや! うちを殺してどうなんねん!」

揺杏「待って! その人は殺さないで!」

塞「は? 臆病風にでも吹かれた?」

揺杏「違う! 美穂子は幕府、三姉妹のスパイだ!」

白望「…………それは本当?」

洋榎「それ、ようは今の状態はあの三姉妹に仕向けられてるってことかいな」

揺杏「そう。ここであんたを殺すのは、あの三姉妹の思惑通りになるってこと。それは駄目だ」

――――同時刻、町、少し御離れた場所

照「あれ、ばれちゃった」

菫「おいおい…………ここは魔鱗組に任せて私たちは退くか」

魔鱗組達「…………」タッタッタッ



般若党「魔鱗組だ!」

塞「……どうやらその話、本当みたいだね。まんまと一杯食わされたらしい」

白望「…………くそっ」

塞「行くぞ!」シャッ

般若党達「おう!」シャッ

洋榎「おっと、悪いけど逃げさせてもらうで。やれやれ……現実は醜いわ」タッタッタッ

揺杏(襲ってきた魔鱗組は全滅。だけど般若党もかなり人数が削られた)

塞「はぁ……終わったか」

白望「……でも、空しい。愛宕洋榎を逃したからじゃない」

塞「美穂子が、密偵だったなんて……」

揺杏「…………」

白望「…………」

――――翌朝、神社

塞「今日は剣術大会がある。攘夷志士だろうと参加は認められているから私達も参加可能。魔鱗組になれば、大老を殺せる」

白望「…………私が参加する」

塞「そうだな…………あと揺杏も参加してちょうだい。他の面々は待機、その後の作戦を練る」

――――剣術大会会場(大通り)

受付「参加を希望する者か」

揺杏「うん」

受付「控室はこの奥だ。控えておけ」


揺杏(異人、その女もいるな……国籍も性別も本当に関係なしだな)スタスタ



咲「壮観だね」

菫(さて、控室の奴ら、どんな心境なのか……考える必要もないか)

末原「皆、立身出世を夢見て浮き立っとるな……これで不満不平が解消されて町も静かになるな……」

末原「御大老様の深慮遠謀には感服や」

咲(確かに、町の浄化にはつながるよね)

エイスリン「ミテ、ラレルカナ……」

メグ「まぁエイスリン様には、少々刺激が強すぎるかもしれまセン」

末原「これより剣術大会を開始する! 参加者は籤で選んだ相手と戦い、先に一本取ったもんが勝ちや。見事三回戦を勝ち抜いた者が魔鱗組の一員になるんや」

末原「得物は問わへん。真剣勝負や!!」

末原「これより第一試合を開始する。両者入場せよ」

睦月「うむ」スタスタ

揺杏(…………随分とまぁ、貧相な格好だ。そこらの浪人より酷いな)

睦月「…………」シャッ

揺杏「さて、やるか」シャッシャッ

末原「……始めっ!」

揺杏「さて、そこらの貧乏浪人の剣術がどれほどか」

睦月「そちらも浪人だろう」

揺杏「あんたとは剣の腕が違うだろうよっ!」シャッ

睦月「おっと。ならこっちは背負っているものが違う。家族を背負っている」シャッ

揺杏「バーカ、こっちは国背負ってんだよっ!」ザシュッ

睦月「くっ……はぁっ!」シャッ

揺杏「当たんないよそんなん」ザクッ

睦月「ぐぅ………あ……」ガクッ

揺杏「……まだやる?」

睦月「当然……」

揺杏「そう」ザシュッ

睦月「…………」バタッ

末原「一本! それまで!」

末原「これより第二試合を開始する。両者入場せよ」

戒能「…………」スタスタ

揺杏(おいおい、なんだあれ。銃かよ)

戒能「さて、蜂の巣にしてあげましょう」スッ

揺杏「売国奴が……」シャッシャッ

末原「…………始めっ!」

揺杏「さて、つめればほぼ勝ちだな」

戒能「バカめ」ガッ

揺杏「…………そりゃそうするよねっ!」ザクッ

戒能「なっ、長刀……!?」

揺杏「まぁ持ってたもんは持ってたんだ。つか銃に対して刀でまともに勝てるとは思ってないから」

戒能「…………」バタッ

末原「一本! それまで!」

揺杏(やれやれ、全く面白みのない試合だったけどまぁ……仕方ない)

末原「これより第三試合を開始する。勝ち抜いた者は晴れて魔鱗組の一員や。両者入場せよ!」

ハオ「…………」スタスタ

揺杏(あの女騎士か…………)スタスタ

ハオ「何となく、当たると思っていた」

揺杏「そう? まぁ私は異人を斬れて良かったと思うけどさ」

ハオ「まぁいい……日本の刀よりもすぐれていること、証明して見せよう」シャッ

揺杏「異人が、調子に乗るなよ」シャッシャッ

末原「……始めっ!」

揺杏(さて、鎧がうざいな)シャッ

ハオ「甘い、そこだ!」シャッ

揺杏「よっと」カンッ

ハオ「馬鹿め」シャッ

揺杏「危な…………くっそ、鎧本当邪魔だなぁ」

ハオ「だからどうした」シャッ

揺杏「あぁもう」ザクッ

ハオ「きかない!」シャッ

揺杏「…………そこ」ザシュッ

ハオ「あ…………ぅ」バタッ

末原「一本! それまで!

揺杏(首元が隙あったな……まぁ勝てたからいいけど)

末原「これにてすべての試合が終了した。只今より表彰を行う。見事に三つ勝ち抜いた者たちは、速やかに表彰台に上がれ」

揺杏(表彰……それを受けた人は魔鱗組か)

揺杏「…………」

末原「どうしたんや、アンタ。表彰やから早く行きや」

揺杏「あぁ…………表彰なら辞退するよ」

末原「なに、本気かいな!? ここまで来て名誉を捨てるんか!?」

揺杏「……………………」スタスタ

末原「訳のわからん奴や……」




咲「皆さん、勝ち抜きおめでとうございます。私は感動しました。君たちこそ武士の中の武士、真の侍です」

咲「約束通り魔鱗組に取り立てますが……この場で私自ら褒美があります」

優勝者1「聞いたか、褒美だ、金が出るぞ!」

優勝者2「やったなぁおい!」

優勝者3「ところで、何か熱くねえか?」

咲「もう隠しておかなくていいですよ。幕を下ろして皆に見せてください」

魔鱗組「はっ」

メグ「表彰台の下に……釜、デスカ」

末原「…………釜!? しかも湯気がたっとるっちゅうことは!」

咲「落としてください」

魔鱗組「はっ」

優勝者達「うわあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」

咲「欲に目の眩んだ愚か者共、罠とも知らずにわざわざ殺されにやってきましたね」

末原「……っ」

エイスリン「……………………」クラッ

メグ「おっと………………サムライは、上も下も野蛮人ばかりデスネ」

末原「……………………」

揺杏(マジか……………………何考えてんだあの大老)

風呂落ちです

あがってから書くかは不明です

いったん乙
さすがにここの安価は省略したか

一旦乙

更新が間空いてきたなぁ……

それでは再開しますよーぅ

――――翌日、神社

塞「見損なった、臆病風に吹かれるなんて」

般若党1「人間相手なら戦いますが、あの大老は人間じゃない!」

般若党2「あんなの化け物だ!」

塞「志の無い奴は失せて……他にも逃げたいのがいるなら、今のうちだけど」

般若党1,2,3,4,5「…………」スタスタ

塞「……残った奴こそ同志だ。これより代官所を襲い仲間を救出する。シロ、どう思う」

白望「……命が十個くらいあれば」

塞「シロがそう思うほど強い防衛なら、油断してるとこあるよね」

白望「隙を突く、かぁ」

塞「……あんたも、来てくれるよね?」

揺杏「……あぁ、もちろん」

――――代官所前

塞「どけ、邪魔だ」ザシュッ

門番「くせ者だ、出会え!」

魔鱗組達「…………」タッタッタッ

塞「揺杏、あんたは先に進んで!」

揺杏「了解っ、と」タッタッタッ

――――代官所内

魔鱗組体長「…………通さんぞ」シャッシャッ

揺杏「なんだよ、そっちも二刀流か」シャッシャッ

魔鱗組隊長「いくぞ」

揺杏「こいよ、ほら」シャッ

魔鱗組隊長「そこだ」シャッ

揺杏「刀が二本なのはお互い様なの考えろよ」ザシュッ

魔鱗組隊長「はは……カウンターって知ってるか?」ザクッ

揺杏「もちろん、今まさにあんたの攻撃を喰らったのはそのためだ」ザシュッ

魔鱗組隊長「なっ…………」バタッ

揺杏「…………鍵、か?」

揺杏「これは、ここの扉か?」ガチャッ

揺杏「開いたな……お、皆いるや」

般若党「揺杏さん! ありがとうございます!」

揺杏「1、2、3、4人、か。ほら、行くよ」

塞「よし、救出した! 怪我人を助けて逃げるぞ!」

揺杏(作戦は成功……か。でもなんだかありそうでならない)

――――神社、般若党本拠地前

咲「…………」ニコニコ

末原「……………………」

塞(くそっ、留守を突かれた……)

塞「ここは捨てるしかない、どこかへ逃げよう」

――――旅籠、一階の部屋

塞「……また、減ったか」

白望「…………今夜は、ここにお泊りかぁ」

塞「そうもいかない、すぐにここも嗅ぎつけられる」

揺杏「じゃあここで迎え撃つ?」

塞「いや、違う。忘れちゃいけない、私達の真の敵を。大老も許せないけどさ……」

白望「それじゃ、領事館に攻め込むの?」

塞「うん。そうすれば国際問題になるのは必至。英国と幕府の戦争になる。否が応でも攘夷の炎は国中に広がる」

揺杏「追われている私たちがまさか奇襲をかけてくるとは思ってないだろうからね」

塞「出陣の前に、血盟の盃だ」

――――夕方、領事館

海兵隊「攘夷だ!」

新隊長「迎え撃て!!」シャッ

般若党「ここは俺たちが防ぎます。小瀬川さんと臼沢さんと揺杏さんは中へ!」

塞「悪いねっ、そうさせてもらう!」

――――領事館内

塞「公使はどこだ、公使を探すぞ!」

揺杏「二階じゃないかな?」

白望「……行ってみよう」

――――領事館内、二階の部屋

メグ「皆、退避しまシタヨ。アァ、私がいるのは生来の性分ってやつデス」

メグ「ところで。貴方達のしているコト、我が国への宣戦布告デスヨ。分かってマス?」

塞「当たり前だ、舐めるな」

メグ「ハハ、驚きマシタ。ロクな船も大砲も持たないサムライが我が国に勝てる、ト?」

塞「私達には大和魂がある。日本には日本の伝統があり、文化がある。汚されぬよう、守り抜く」

メグ「……どうやら、貴方たちは我が国のマテリアルな文化とは全く異なる発想を持ってるんデスネ……面白い、その愚かな美学、好きデスヨ……それではその美学に従って、勝負デス」

塞「上等だ」

メグ「おっと、三対一、それはそちらの美学に反するのデハ?」

揺杏「塞、>>451

サシで勝負

メグ「ン、貴方が相手デスカ、コレは願ってもない相手デス。大丈夫、コチラも刀デスヨ」

揺杏「悪いね、二本なんだ」シャッシャッ

メグ「本数くらいは別に反する何て言いまセン」

揺杏「……来い」

メグ「遠慮なく」シャッ

揺杏「そこっ!」シャッ

メグ「おっ、と……危ない、癖で懐に手が」

揺杏「何だよ、銃持ってんの?」

メグ「使いまセンヨ、まったく」シャッ

揺杏「危なっ……っと、そこだ」ザクッ

メグ「くぅ、あっ!」ザシュッ

揺杏「引き分けなら……こっちの勝ちだ、刀は二本あるって言ったのに」ザクッ

メグ「……私としことガ、貴方達の毒気に当てられ柄にもなく熱くなってしまいマシタ……あぁ、この熱が、大和魂デス、カ……」バタッ

――――領事館一階

塞「…………」スタスタ

末原「なんちゅうことを……領事館を襲撃、これやと国同士の戦争になってしまうやろ!」

塞「大いに結構、夷人どもの圧力で開国されるのを、座して待つわけにはいかない。国同士の戦争になれば、攘夷の帆脳は燃え上がる!」

末原「あまい……負ければ清国のように植民地にされてまうんや! そうなってからあぁ開国しとけばよかったなんて思っても遅いんや!」

塞「清国に志士はいなかった。ここには私たちがいる」

末原「話にならない……」

菫「話す必要など初めからない、代官」

塞「上等だよ、このクソども」シャッ

照「……」シャッシャッ

淡「戦いだ!」シャッ

照「あなた、気になってた。すごく強いから」

白望「……黙れ、話すことなんてない」

照「それは刀で語る、的な?」

白望「……一回」

照「?」

白望「この刀を鞘から抜くのは、一回でお前を殺す」

照「……随分な自信だね」

白望「試して、みる……?」スタスタ

照(カウンター、なにがあるのかわかんないけど、随分弱いと思われてるようでイラつく)

白望「…………っぁ!」

照「そこだっ!」シャッ

白望「引っかかった、見せかけにやられたね」ザシュッ

照「え…………ぅぁ……ぅ」バタッ

白望「カウンターでも不意打ちでもない、ただの純粋な一発。それで終わり」

淡「いくら長刀でも、さすがに2人相手で槍と刀は難しいんじゃない?」

菫「まぁ。お前を殺せば指揮が乱れると判断しての二対一だ、悪く思うな」

塞「はっ、今から死ぬくせに何を言ってんだかっ!」シャッ

淡「不意打ちとか汚い!」

菫「まったく、これだから野蛮人はっ!」シャッ

塞「馬鹿、上段構えだからって下があまいと思った?」ザクッ

菫「…………がぁ、ぅあ」バタッ

淡「そこだっ!」シュッ

塞「おっと、姉が死んでも動揺は無しか」

淡「うるさいっ! 殺してやる!」ボロボロ

塞「…………三姉妹で唯一、心があったんだ」

淡「違うっ! 照も菫も優しかった! 心がないわけないっ!」

塞「黙れ、仲間を何人も殺した残虐者どもが優しいなんて。それはただの仲良しだからってだけ、身内にだけ優しいんだ」

淡「そっちも、同じだっ!」

塞「否定はできない、ただそっちよりは正しいことをしているんだよっ!」シャッ

淡「あああああああああああっっっっっっっっっっっ!!!!!」シャッ

塞「頭に血が上ってる、隙のデカい力任せの一撃だ」ザシュッ

淡「ぁ…………ぅ、あ」

塞「…………さようなら」ブシャァッ

淡「……………………」バタッ

末原「…………アンタは、自分の行為が正しいと思っとるんか?」

揺杏「もう正しいかどうかだけが問題じゃない、一度決めた道を変えるわけにはいかない。私は侍だからね」

末原「進む道だけ間違えたな。アンタ、心持は完璧やのにな」

揺杏「そりゃどうも。そんじゃ、いくよ」シャッシャッ

末原「……あぁ」シャッ

揺杏「…………」

末原「…………」

揺杏「……………………」スッ

末原「……はぁっ!」シャッ

揺杏「掠ったけど、問題ないっ!」ザクッ

末原「ぐっ…………くそっ!」シャッ

揺杏「危ね…………あぁ、致命傷どころか体の機能すら奪えてないか」

末原「……どうにかして、当たり所を良くしたからな」

末原「今度は、こっちが当てるで」シャッ

揺杏(今のは本命じゃない……いや、もうこれは早めに決めよう)

末原「はぁっ!」サシュッ

揺杏「ぁ…………はぁっ!」ザシュゥ

末原「腕片方失ってのカウンター……やと」

揺杏「はは、私は片腕あれば一本は扱えるんでね、片腕なくてもそこらの奴より強いからなくてもいいんだよ」

末原「…………うちの、負け、か」

揺杏「あぁ、そうだよ…………だから、じゃあね」ザシュッ

末原「……………………」バタッ

揺杏「これで終わりか!?」

塞「そうだよ……でも喜ぶのは早い。まだ戦いは続く。これからは攘夷の炎を国に広め、そして戦争に備え国をまとめるんだ!」

――――領事館前

塞「ひとまずは終わった……………………か」

魔鱗組「…………馬鹿め」バンッ

塞「なっ…………銃……」

白望「塞!?」

咲「愚か者め、貴方達のやったことが日本を滅ぼす行為だとわからないんですか? これより、幕府の名において厳罰に処します」

塞「私に構わないで、逃げて……」

白望「逃げれるなら、皆とっくに逃げてる。最後まで塞と一緒」

塞「そう…………なら、揺杏に託すしかない。私たちが幕軍に突っ込むから、その隙に逃げて……振り返らない、約束」

揺杏「あぁ、約束……だよ」

塞「ありがと……揺杏に出会えてよかった」

塞「志士の魂、見せてやる…………皆、あの世で会おう…………突撃っっっ!!!!!」ダッ

般若党達「うおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!」ダッ

魔鱗組達「…………」バンッバンッ

般若党「ぎゃぁっ!」バタッ

般若党2「ぐぉぅっ……」バタッ

揺杏「あ、あぁ…………」

塞「振り返るなっ! 走れっ!」

揺杏「っ…………」タッタッタッ

揺杏(振り返るなっ、振り返るなっ…………あぁっ、クソッ!)

塞「行ったか……揺杏。頼むよ、攘夷を……………………全員、ひるむな、進めっ!」

白望「塞っ!」バッ

魔鱗組「…………」バンバンバン

白望「っ、ぁ…………」バタッ

塞「シロ!」

塞「…………ああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

魔鱗組「…………」バンッ

塞「ぐっ…………」バタッ

咲「馬鹿な人たちだ、全く」

白望「…………っ」ガシッ

咲「まだ生きてたんですか」バンッ

塞「ああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」

咲「こっちまでっ!」バンッ

塞「っ!」ザシュッ

咲「ぐっ……なんてしぶとい」

塞「…………」バタッ

――――1か月後、代官所

代官「御大老様、海軍が攻め込んできました! 見渡す限り、阿弥浜の海は船で埋め尽くされております! 大艦隊です!」

咲「…………あの攘夷どもめ」

――――同時刻、とある場所

般若党1「毛唐め、来るなら来てみろ。皆殺しだ」

般若党2「この国は一歩も踏ませぬ」

般若党3「もう死んでも悔いはありません。隊長、突撃命令を」

揺杏「…………ああ、行こうか」

 阿弥浜での戦いが、さらなる外国への報復を招いた。
 幕府は崩壊への道を辿り、攘夷の炎は日本国中に広がった。

 その攘夷運動の先頭に立つこの者は、般若党党首、臼沢塞の意思を継いだ『侍』だったのである。

 夷敵を恐れず、果敢に立ち向かったこの侍の半生は後々まで語り継がれる。その侍が正しいかどうかなど、関係無しに。

これにて攘夷ルート終わりです。

次は隠しルート、つまりは真ルートです。
このルートでは刀は一本のみで正道刀、流派は無心流(つまり初期装備)とします。

隠しルート後は最終なりわいに関わるところ(阿弥浜八人衆)や、要望があれば主要キャラへの夜這い等をできるとこまでやろうかなと思います

よしきた

隠しルートに関しては安価がありません。

阿弥浜八人衆関連でも基本的には安価はなしです。
夜這い相手をだれにするかとかなら安価はあるかもしれません。

今日はこれで終わりかなぁ……もし風呂から上がって気力がもつようなら書くかも

多分終わりだと思うけど

乙です


待ってる

とりあえず乙

風呂あがってから書く気があったけど寝落ちしてしまった……

それでは隠しルートをやっていきますよーぅ

船頭「お客さん、阿弥浜は初めてですか?」

揺杏「…………急いでるんで」

船頭「し、失礼しました」

揺杏「……さて」

――――阿弥浜、港。

揺杏「さてと、人集りができてるな……まぁ混ざってみるか」

揺杏「何か明らかに幕臣って感じの人たちいるな……ん、あの人が代官かな?」


末原「絶対に攘夷どもの好きにはさせんで! 今日こそ臼沢と小瀬川を捕まえたるで!」


揺杏「なるほど、野次馬の集まりか」

――――黒船
エイスリン「ニホンハ、ガイコクトノコッコウ、スレバキットハッテンデキマス!」

照「うん、悪い話じゃない」

菫(どうせ受け入れる振りして金を巻き上げたら追っ払うつもりだろうな、こいつ)

洋榎「Zzzzzzzzz」ウーン

淡「ちょっと洋榎さん! 失礼だよ」ガスッ

洋榎「おっおおぅ!? あっあぁ! せやな、めっちゃ興味深い話やったわ。外交官愛宕洋榎、感服しましたわ!」

メグ「……聞いてたんデスネ」

菫(そんなわけないだろ)




――――同時刻、港。

岡っ引き「攘夷だ、攘夷が来たぞ!」

末原「来たか…………そして早速出よったな、臼沢塞。 御政道に反する大罪人!」

塞「……うるさいなぁ、幕府の犬が」イラッ

武士「攘夷共、覚悟! うおおおおお」タッタッタッ

白望「…………馬鹿だ」ザシュゥ

武士「ぐっ…………」バタッ

末原「……何や、隠れとっただけで小瀬川もおるんかいな。ほら、あんたら怯むな! いくで!」

塞「上等……いくぞ!」

般若党「うおおおおおおお」ドドドド

揺杏「あっというまに戦いが始まったな……」

美穂「お侍さん!」

揺杏「ん? 何?」

美穂「見てないで、何とかして!」

揺杏「ん…………『口出し無用』だからね」

美穂「頑張って!」パァァ

揺杏(表情わかりやすいなこの人)

般若党「こいっ」

揺杏「受け身になってちゃ勝てないよ」シャッ

般若党「せいっ!」シャッ

揺杏「ん、あまい」ザシュッ

般若党「ギャアアアアァァァァ!!」バタッ

揺杏「…………流れでやっちゃったけどどうするか」

――――黒船

淡「……ねぇ。なんか港の方が騒がしくなってない?」

菫「ん? あぁ、確かに言われてみればそうだな」

エイスリン「……! タタカイ、オキテル!」

メグ「……フム」

エイスリン「イマスグムカウ! フネ、チイサイノデイイカラ、ダシテ!」

洋榎「本気ですかいな!? あそこは危険な場所ですよ!?」

エイスリン「ホンキ!」タッタッタッ

メグ「ンー、ああなったら、止められまセン。行きまスヨ」ニヤニヤ

洋榎「いやいや、何で楽しそうやねん……どうなっても知らんで」

メグ「そういえば、姫君様たちハ?」

洋榎「あのじゃじゃ馬姫様たちなら、もう港へむかっておられますよ。ひと戦、なさるそうでね」

淡「船頭さん! 大砲撃たれてて危ないんだからもっとはやく漕げないの!?」

船頭「そういわれてもこの波じゃあねぇ……」

照「つべこべ言わないでさっさと漕いで」ゲシッ

船頭「痛ぁ!」

菫「おい、落ち着け」

淡「もう、ほらはやく漕いで!」ゲシッ

菫「おい、淡……って」

菫(クソッ、あの外人どもも港へ行ったか……しかも抜かれた)スクッ

照「?」

菫「ったく、抜かされたじゃないか」ガスッ

船頭「この中で一番痛っ!」

――――港

洋榎「この人、ほんまに港に降りよった……」

エイスリン「ハヤク! ハヤクイカナキャ!」

白望「……愛宕洋榎と、誰?」

塞「んなっ、金髪!? まぁ、丁度いいや。アンタ! 少し大人しくしてろ!」グイッ

エイスリン「キャアッ!」

揺杏(って何だあいつら!)

洋榎「いやいや、早速国際問題やんけ!」

揺杏「……人質をとったか」

揺杏(取り敢えず、助けようとしてみるか)

塞「……何? アンタ、毛唐の女を助けようっての?」

揺杏「取り敢えず、『娘から手を離せ』」

塞「…………誰よ、アンタ。まあいいや、こいつにかかれ!」

般若党「くらえっ!」シャッ

揺杏「邪魔」ザシュッ

揺杏(……なんだ、あいつ私に思いっきり背を向けて大砲を海に向かって……いや、あの小船に向かって撃ってるのか)

揺杏「まぁいいや、とりあえず死にな」ザシュッ

般若党2「ギャアアアアアアアアア」バタッ

淡「砲撃が、止んだ?」

船頭「波も弱まりましたし、これならさっさと漕げる」

照「やった」

菫「なんとか港の戦いには間に合いそうだな」

塞「やるね。私は般若党党首、臼沢塞。次は私が相手だよ」シャッ

揺杏「そう。じゃあかかってきなよ」

塞「いくよっ!」シャッ

揺杏「……そこだ」シャッ

塞「あっ、ぶなぁ!」シャッ

揺杏「体勢崩したな」ザシュッ

白望「塞っ!」

塞「大丈夫……あんた、やるな」

揺杏「…………そうかな?」

ハオ「攘夷、覚悟!」シャッ

塞「ったく、毛唐の女は香水臭くてかなわないな……」

ハオ「野蛮人め!!」シャッ

揺杏「危なっ……って、え!? 私!?」

ハオ「とりゃあっ!!」シャッ

揺杏(脇構えなのに……大振りもあるな)

ハオ「小賢しい動きだっ」シャッ

揺杏「ほら、大振り」ザクッ

ハオ「くそ……やっかいだな」

揺杏「もうちょい良い剣術にしなよ」シャッ

ハオ「……図に乗るなっ!!」シャッ

揺杏「だーから大振りだっての」ザシュッ

ハオ「くっ…………不覚だ」

末原「大丈夫か、騎士さん! 助太刀すんで!」

ハオ「すまない……」

末原「こいっ!」

揺杏「遠慮なくっ!」シャッ

末原「甘いでっ」シャッ

揺杏「そっちも、ね」ザクッ

末原「無駄のない動き……厄介やな」

揺杏「そりゃどうもっ!!」ザクッ

末原「ぐっ…………中々の腕やな……」

揺杏「てかさ、言っとくけど私はその般若党とやらの人間じゃないからね? だから停戦停戦」

末原「…………ほんまか?」

揺杏「嘘じゃないって、刀もしまうよ」シャッ

末原「…………そうか」シャッ

揺杏(これで争いは終わりかな……)

菫「っと、まだ戦いは終わってないな?」スタスタ

末原「ひ、姫君様!?」

照「船から見てたけど、そこの侍面白そうだね」

淡「勝負してよ!」

揺杏「……どーせ拒否権とかないんでしょ」

淡「当たりだけど」

揺杏「おいおい、姫が戦うのか」

菫「身分なんぞ関係ないだろう、ほらいくぞ」シャッ

照「……」シャッシャッ

淡「よし、やるよ」サッ

菫「いくぞっ」シャッ

揺杏「おぉ、ここにきて相手した奴のなかで一番振りが速い」

菫「当然だ」シャッ

揺杏「っ、とそこだ」ザクッ

菫「っ…………」

照「菫、さがって」

菫「……悪いな、そうさせてもらう」

淡「私もいくよ!」

揺杏「二対一かよ」

照「関係ない」シャッ

揺杏「あぶっ、いきなりとか!」シャッ

照「っと、そこ」シャッ

淡「そしてそこもだ!」シャッ

揺杏「同時とかやめろって、くそ!」ザシュッ

淡「痛っ!」

揺杏(なんとか当たったか)

照「…………やめた」

淡「え?」

照「菫も淡も怪我しちゃって、私も怪我したら誰が治療するの」

菫「……まぁ、それもそうだが」

揺杏「……終わり?」

照「うん、ここは逃がしてもらうけど……その前にこれを」バンッ

揺杏(信号弾……嫌な予感するなぁ)

照「それじゃあね、ほら2人ともいくよ」

末原「おい、いくらなんでも姫君様に狼藉をはたらくとは……」

塞(まぁ……死なすには惜しい侍だ)

揺杏「……ねえ、代官。さっきの信号弾は何?」

末原「…………詳しくは知らん」

揺杏(信号弾なら、順当に考えれば誰かの呼び出しとかか)

――――その後、大通り

揺杏「人集り、かぁ。ねぇ、何が起こるの?」

町人「あ、あんたは港で姫君様を相手した侍……えっとな、どうも御大老様が急に来なさるそうだ」

揺杏(あぁ……あの信号弾か? 多分あの信号弾は代官所とかへの信号で、それを見た役人が大老を呼んだ。多分そんなんだろ)

町人「あんたに何が起きるかわかんねぇから、気を付けろよ?」

揺杏「あぁ、うん」

咲「…………久しぶり、みんな」

菫「急な呼び立てで申し訳ない」

咲「構いませんよ……それで、その男というのは?」

菫「ええと……あぁ、あんなところに。あの侍で間違いない」

揺杏(さっそく見つかってしまった……まぁいいか)

咲「あなたですか……よく、この3人に恥をかかせてくれましたね。魔鱗組、いってください」

魔鱗組1「死ね」シャッ

揺杏「くそっ」ゲシッ

魔鱗組2「そこだっ!」

塞「っと、危ないな」キーン

揺杏「……攘夷の」

塞「私達も手を貸すよ、ほら皆出てこい!」

般若党達「うおおおおおおおお!!!!!!!!」タッタッタッ

ミス

男→侍

白望「……遅い」ザシュッ

魔鱗組3人「…………」バタッ

塞「よっ、と」ザシュゥ

魔鱗組「ギャアアアアアアア!!」バタッ


咲「…………もういいです、鉄砲隊、撃て!」

鉄砲隊「…………」バンッバンッ

白望「なっ、何を」サッ

揺杏「悪いね、今斬ったあんたに盾になってもらうよ」サッ

般若党達「ギャアアアアア!!!!!!」バタッ

塞「っ! 喰らったか…………」

白望「塞! 大丈夫? 立てる?」

塞「ごめん……」

白望「撤退だ、退こう! 皆!」

――――夜、神社

医者「…………」

白望「塞は、助かるの?」

医者「…………」フルフル

白望「っ……どうにか、助けられないの? 塞は私たちにとっても日本にとっても大切な人。ここで死なすわけには……」

医者「そう言われてもね……この人を治せる医者は日本にゃいないよ。することはしたから、あとは天に祈るしかないね」

白望「そんな……」

揺杏「…………病院に連れていこう」

般若党「何言ってんだお前!」

塞「だ、だめ…………毛唐の医者にかかるくらいなら死んだ方がマシ…………ぐっ」バタッ

白望「塞っ……………………ねえ、病院とやらに案内して。塞を死なせるわけにはいかない」

――――病院

エイスリン「…………」

医者「ん、また誰か来ましたね。急患が今日は多い」

白望「……この人の治療をお願い」

メイド「攘夷です!!」

医者「な、な…………」

エイスリン「オチツイテ! コノヒト、ケガシテル」

医者「そうですが…………」

エイスリン「クルシムヒトニ、テキミカタノクベツハ、アリマセン」

医者「そ、それもそうですね……どれ、見せてください」

医者「これは……すぐ手術しなければ助からない」

白望「手術……?」

医者「体の悪い部分を切って治す医術の事です」

般若党「う、臼沢さんの体を切り刻むのか!?」

医者「この人の体には鉄砲の弾が入り込んでいます。取り出さなければ」

白望「…………でも」

医者「大丈夫、助かりますから」

――――その後

医者「…………」キイィ

白望「さ、塞は…………」

医者「大丈夫です。しかししばらく安静が必要ですので、この病院で寝ていてもらいます」

般若党「よかった……」

塞「……………………」スースー

白望「夷敵に救われたって知ったら、塞はなんて言うかなぁ…………」

揺杏「……………………」

――――翌日、黒船

揺杏「………なんか攘夷の人たちに様子見てこいなんて言われたけど、何を見れば」

メグ「ン、あなたは港の」

揺杏「伯爵、だっけ?」

メグ「そうデスヨ。いやぁ、しかしカジノがなくて退屈で退屈で……何かありまセン?」

揺杏「黒船でも爆破すれば?」

メグ「すごいこと言いマスネ」

揺杏「冗談冗談…………んー、黒船から出てみれば?」

メグ「そうデスネ……引き籠っているから退屈だったんデス。気晴らしに散歩でも行きマスカ。どこか、案内してクダサイ。できれば刺激的な場所」

揺杏「ん、わかった」

――――その後、港、寿司屋前

揺杏「うん、ここだ」

メグ「なんデス? ココ」

揺杏「寿司屋だよ」

メグ「スーシー? 何デスカ、ソレ」

揺杏「まぁ、行ってみてのお楽しみってことで」ガラッ

寿司屋「へいらっしゃい!」

揺杏「適当に座って」

メグ「ハイ」

寿司屋「さあ、何を握りやしょう」

メグ「握る……? 面白い、あなたにお任せシマス」

寿司屋「あいよっ」

寿司屋「へいお待ち!」

メグ「な、何デスカ……クサイ! 生の魚デスカ!?」

寿司屋「お客さん、塩まこうか?」シャッ

メグ「フム…………いいデショウ。食べマス」パクッ、モグモグ

揺杏(さて、どんな反応するか)

メグ「な、何デスカ、この刺激っ…………涙が止まりマセンッ!」

揺杏「いやそれわさびでしょ」

メグ「素晴らしい、コレはエクセレントデス!」

寿司屋「お客さん、もっと握ろうか?」

メグ「もちろんデスヨ!!!!」

揺杏(喜んでたようで何よりだけど……金がかかったな)

メグ「今日、寿司という最高に刺激的な料理に出会いマシタ。これもあなたのおかげデス。あなたこそ最高の友デス」

揺杏「そりゃよかった」

――――その後、神社

揺杏「様子見に来た……って、また減ってる」

白望「……塞が留守の間に多くの命が失われ、仲間たちの信頼を失った。全部私の不甲斐なさのせい。失った信頼は、結果で取り戻すしかない」スタスタ

揺杏「ちょっと、どこ行くつもり?」

白望「売国奴、愛宕洋榎を斬る」

揺杏(…………止めるべきか)

――――夜、語学所前

揺杏「いた」

洋榎「ん、アンタか。どうした、そんな急いで」

揺杏「攘夷の小瀬川が、あんたを斬るって」

白望「…………」タッタッタッ

洋榎「噂をすれば、やな」

白望「愛宕洋榎、天誅!」シャッ

洋榎「おっと、危ない。なぁ、アンタ、うち一人殺したとこで、世の中は変わらへんで?」

白望「黙れ!」

揺杏「やめろ、無駄なことすんな。冷静になりなよ」

白望「このままじゃ塞に面目がたたない!」

洋榎「なるほど、そういうことかいな」

白望「私は塞のように上に立つ器じゃない、だからこういう生き方しかない」

洋榎「人斬り小瀬川、面目躍如ってか」

白望「その減らず口、黙らせてやる!!」

揺杏「……自分じゃ何も考えられない、それじゃまるで人形じゃない?」

白望「なっ…………」

揺杏「あんたは、塞みたいになりたくないの?」

白望「塞みたい…………どういうこと」

洋榎「臼沢の真似をするなということや。小瀬川、今こそ一人で考えるべきやないんか」

白望「黙れ!」サッ

揺杏「…………いったんは、戦うしかないか」シャッ

洋榎「なぁ、ここはうちにまかせてくれ」

揺杏「え? いやまぁいいけど」

白望「…………何の真似だ」

洋榎「よっ」ヒョイッ

白望「!?」

洋榎「はは、小瀬川アンタ、軽いわ。投げるには簡単過ぎるで」

白望「くっ、くそっ」シャッ

洋榎「あまいで?」ガスッ

白望「っ…………」

揺杏(軽く人を投げてる…………何者だよ)

洋榎「さっき投げられたとき頭打ったやろ。そろそろきいとるんちゃうか?」

白望「…………負けだ、とどめを刺して」

洋榎「よし、と言いたいとこやけど……アンタは殺すには惜しいと見た」

白望「?」

洋榎「アンタは剣の道しか知らんねん、友の背しか見とらんかったからな。せやけど、もっと広い世界を見て、もっと多くの事さえ知れば、アンタは変わる」

白望「余計なお世話! 塞いて、私が刀。それで構わない」

洋榎「ホンマかぁ? そんなら、明日語学所に来てみ。言葉だけやない、外国の卓越した知識も学べるんやで?」

白望「攘夷志士の私に、異国の知識を身に着けろと……ふざけないで」

洋榎「そんなに異人の知恵が恐いか? 西洋の知識や文化が恐ろしいか?」

白望「何を…………そんなわけ」

洋榎「そんなら来ればええ」

白望「こっ、断る」スタスタ

洋榎「うちはアンタの命を助けた。助けた命は、助けた者の命なんやで? 待ってるで」

白望「…………」スタスタ

洋榎「さてと、良かったらアンタも来てみぃひん?」

揺杏「うん」

今回はここまでにしますー

乙です

とりあえず生存報告

数日後には書けそう

まってる

なんか回線悪いし夜中だし久々だけどやっていきますよーぅ

――――後日、語学所

揺杏(さて、来てるのかな……)ガラッ

先生「This is a pen」

子供たち「でぃすいずあーぺーん!」

揺杏(何言ってんのかさっぱりわかんないな……とりあえず座るか)

先生「No! This is a pen」

子供たち「でぃすいずあぺーん!」

揺杏「…………ん?」

白望「…………」キョロキョロ

揺杏(メガネかけて三度笠とかめっちゃ怪しい……つか普通に不審者)

白望「…………」スッ

揺杏「小瀬川?」

白望「……知らない、人違いじゃない?」

揺杏「んー…………あ、なんだ。誰かと思えば小瀬川じゃん」

白望「斬られたいの…………」

揺杏「おー、小瀬川が来たー!!」

白望「頼むから、静かにして……」

揺杏(可愛いしいじるの楽しいな)

先生「ハイ、それでは次に地理のお勉強をしまショウ。これが世界地図デス。エー、世界には沢山の国がアリマス」

子供「先生ー、日本の国は何処ですか?」

先生「日本は、エート、ここデスネ」

小瀬川「なっ、そんな端っこの小さな国が日本……そこの人、日本を愚弄する気!?」

先生「そこ! うるさいデスヨ!」

小瀬川「あっ……ごめん…………その、ちょっと小さ過ぎるような気がして…………」

揺杏(日本ってあんな小さいんだ、初めて知った)

魔鱗組1「突然だか失礼するぞ。ここは開国倒幕派の温床になっているため、取り潰せと御大老様からの御下命を受けて参った」

先生「そ、そんな……」

子供「やだよぉ!」

魔鱗組2「うるさい、読み書き算盤をしていればいいんだ!」

子供「英語の方が面白いよぉ!」

魔鱗組3「口答えをするな!」バシッ

揺杏(っ、あいつ子供に手出しやがった!)

小瀬川「やめろ!」

魔鱗組3「何だ、貴様?」

小瀬川「……出ていけ。じゃなきゃ斬る」

魔鱗組3「貴様ら、どうせ浪人だろう。魔鱗組にかなうとでも思っているのか?」

揺杏「えっ、なに私も入ってんの? まーいいけどさ、取り敢えず戦うってことでいいよね?」シャッ

小瀬川「……そこの外国人、子供を連れてここから逃げて」スッ

先生「ハ、ハイ。皆さん、危険なので外に出てマショウネ」

魔鱗組1「馬鹿め、さっさと刀を抜け!」シャッ

小瀬川「……大老直属の部隊でも、弱い奴は弱いんだ」ザシュゥ

魔鱗組1「なっ、速い…………」バタッ

魔鱗組2「調子に乗って油断なぞしてるそいつは雑魚よ。我ら2人は、手強いぞ?」

揺杏「さーて、そりゃどうかな。ま、あんたらは私が今まで見てきた誰よりも強ければ勝てるけど」

魔鱗組3「何を話している、隙ができているぞ!」シャッ

揺杏「誘ってるに決まってんだろ馬鹿」ザシュッ

魔鱗組2「今だっ!」シャッ

揺杏「はい、終わり」ザシュゥ

魔鱗組2・3「…………」バタッ

揺杏「めっちゃ弱かったな、こいつら」

洋榎「だっ、大丈夫か!?」ダッ

小瀬川「……特に強くもない奴らだったし」

洋榎「そうかいな。いやーしかし、御大老様に睨まれちゃあうちもおしまいやな」

揺杏「…………」

洋榎「……そんで、どうやった。語学所の授業」

小瀬川「…ひとつ、聞きたいことがある。日本は本当にあんなに小さいの?」

洋榎「あぁ。せやけど、広さなら英国も日本とどっこいどっこいやな。英国が『世界に冠たる国』なんて呼ばれるのは産業が発展したからやけど」

小瀬川「つまり……その産業とやらを発展させれば、日本も世界に勝てる」

洋榎「そーやけど、今のこの国のありようやと無理やな。どんな国になるんかはわからんけど、攘夷や幕府じゃ新しい国なんぞ無理やろ」

小瀬川「…………幕臣のくせに、幕府を否定するんだ」

洋榎「どう言われても、うちはうちや。そんじゃ、まぁいろいろやることあるしじゃあなー」スタスタ

小瀬川「……ねぇ、少し付き合って」

揺杏「何するつもり?」

小瀬川「考え、まとまったから塞に伝える」

揺杏「そっか。わかった、付き合うよ」

――――病院

塞「なっ……血迷ったの!?」

小瀬川「私はただ塞に聞いてるだけ。攘夷で本当に日本は救われるのかどうか。攘夷のあとに日本はどんな国になるのかを」

塞「一体何があったの!?」

小瀬川「……語学所に行った」

塞「語学所……」

小瀬川「日本を救うには、異国の卓越した知識を吸収して産業を発展させて、諸外国に負けない国を築くことなんじゃないかな、と思って」

塞「シロ、開国論者の愛宕洋榎に洗脳されたの!? 言ってたでしょ、考えるのは私でシロは刀って!」

白望「……昨日まではね。それに塞だってここに入院したから助かった」

塞「それはっ……シロが勝手に連れてきたんでしょ。こっちは有難迷惑。毛唐の医者にかかるくらいなら、死んだ方がましだった!」

白望「分かった……今日のところはこれで帰る」スタスタ

塞「勝手に帰って。顔も見たくない!」

揺杏「…………」スタスタ

塞「……まさか、シロが外国かぶれになるなんて」

――――その後

揺杏「……さて、戦いだの重い話だのでで疲れたし寿司食べて少しのんびりとしよう」ガラッ

メグ「へい、ラッシャイ!」

揺杏「……それは一体?」

メグ「いやぁ、遂に生きがいというものを見つけマシタ」

揺杏「そりゃーまぁ、連れてきて良かった。てか、外人も普通に弟子にするんだ」

店主「へへっ、じぇいじぇいがどーしても弟子にしてくれって聞かねえもんでぇ!」テレテレ

メグ「そういうことデス。さ、私が寿司を握りマスヨ」

揺杏「えっと……おまかせで」

メグ「ワカリマシタ……これをこうして……っと、へい、オマチ!」スッ

揺杏「は?」

メグ「さ、食べてみて下サイ」

揺杏(上から順に蟹と鯖と海老がまるごとそのままと謎の物体と白米……食えんのかこれ)

メグ「遠慮はいりまセンヨ?」

揺杏「……よし、いただきます」パクッ

メグ「どうデス?」

揺杏「えっ、美味しい」

メグ「それは良かった」

揺杏(どういう反応が起きたらこの組み合わせが美味しいんだ……あの謎の物体に何か入ってるのか)

末原「……」ガラッ

メグ「へい、ラッシャイ!」

末腹「これは驚いた、異人が寿司を握るっちゅう噂は本当やったんか……せや、ひとつ何か握ってや」

メグ「いいデスヨ…………へい、オマチ!」スッ

末原「こ、これは……まぁ、食ってみるか」パクッ

末原「ん! 見た目はともかくとして、なかなか旨いな!」

魔鱗組「失礼する…………英国福使、メガン・ダヴァン伯爵だな?」

メグ「エ、エエ。そうデスガ」

魔鱗組「毛唐のくせに寿司職人の真似事をし、日本の伝統文化を怪我した罪で召し捕る!」

末原「なんや、どうした。寿司を握るくらいええやろ?」

魔鱗組「御代官様、これは御大老様のご命令です」

末原「いや、それにしても……」

魔鱗組「ほら、いくぞっ!」グイッ

メグ「っ!」

末原「ちょ、待てや!」タッタッタッ

あっ、やべえ店主のセリフの時名前JJになってるわミス

じぇいじぇい→めがん

あたりに脳内でどうにかお願いします

店主「……真似事をしてたんじゃねぇ、めがんは本気で寿司職人になりたかったんだ! あっしにはわかる、昨夜は一晩中寿司の握り方を練習していた! どうか、どうかあっしの弟子を助けてやってくだせぇ!」バッ

揺杏「ちょっと、土下座とかやめて……大丈夫、必ず連れ戻してくるから」

早くて申し訳ないけど今回はここまでに

次の更新も近日中にしたい

乙です

さーやってきますよーぅ

――――同日夜、代官所

揺杏(さぁ、来たけれどもどこにいるのか……一応あの代官、末原が協力してくれるらしいけど)

揺杏「……まさか、拷問部屋か?」チラッ


菫「ほらいい加減認めたらどうだ?」

メグ「げほっげほっ……わ、私は無実デス……ただ寿司を握っていただけじゃないデスカ」

淡「……なかなかしぶといね。まぁ拷問はこれからだしね」

照「次私ね」


揺杏(さて、どうするかな……っと、末原さんだ)

末原「…………」コク

揺杏「まずは任せた」

――――同日夜、代官所

揺杏(さぁ、来たけれどもどこにいるのか……一応あの代官、末原が協力してくれるらしいけど)

揺杏「……まさか、拷問部屋か?」チラッ


菫「ほらいい加減認めたらどうだ?」

メグ「げほっげほっ……わ、私は無実デス……ただ寿司を握っていただけじゃないデスカ」

淡「……なかなかしぶといね。まぁ拷問はこれからだしね」

照「次私ね」


揺杏(さて、どうするかな……っと、末原さんだ)

末原「…………」コク

揺杏「まずは任せた」

末原「姫君様、お楽しみのところを申し訳ありません。少しだけ時間をいただいてもよろしいですか?」

菫「…………まぁ、いいか。ほら、いくぞ」

末原「こちらです」スタスタ

揺杏(よし、あの三姉妹もいなくなった。今だ)タッタッタッ

メグ「ん……あ、あぁ。あなたデスカ」

揺杏「助けに来たよ。今縄をほどくから……ってうわあ誰かいる!?」

人間豚1「へへっ……逃がそうったってそうはいかないぜぇ」

人間豚2「手柄を上げて……ひひっ、姫様から褒美をもらうんだぁ……」

揺杏「キモ!? うわキモい!!」

揺杏「でもすっごい弱かったから秒殺だった…………はい、ほどいたよ」

メグ「助かりまシタ……あの三姉妹は怖ろしい……無実の罪を認めてしまうところデシタ」

揺杏「歩ける?」

メグ「肩をかして頂けると……助かりマス」

――――その後、領事館前

エイスリン「メ、メグ!」

メグ「ハハ……話せば、長くなりマス……」

エイスリン「キ、キズノテアテヲ!」

揺杏「病院すぐそこだし丁度いい、連れてこう」

――――病院

塞「なっ、何!? 何で半裸の黒人が運ばれてんの!? てか下着の趣味悪っ!」

揺杏「……無実の罪で拷問されて、衰弱してる。しばらくここでの治療が必要でさ」

塞「なっ、この異人と枕を並べて寝ろってこと!?」

エイスリン「ハイ。ナカヨクシテアゲテクダサイネ」

揺杏「仲良くしろよ?」

塞「……ふん」

メグ「ドーゾよろしく」

エイスリン「ソレジャア、ワタシハリョウジカンニ」スタスタ

揺杏「私も用事があるから、じゃね」スタスタ

メグ「……寿司は、美味しいデスネ。私は感動シマシタ……日本には素晴らしい食文化があるんデスネ」

塞「フン、利いたような口を……」

メグ「私は、寿司屋に弟子入りしたんデス」

塞「…………日本の伝統文化は奥深いんだから、寿司を握ったくらいで豪そうな口をたたかないでよ」

メグ「はは……言う通りでデス。私はもっともっと学びタイ…………次は何に弟子入りしたらいいか、教えてくだサイ」

塞「…………茶なんか、いいんじゃない」

メグ「お茶、デスカ。確かにどのようにつくられているのか気になりマス」

塞「もしかしてお茶の材料の葉を育てるのとか考えてる?」

メグ「エエ、そうデス」

塞「……ふふっ、そんなわけないでしょ。お茶を淹れる方だからね」

メグ「フム…………」


揺杏(まぁ急ぎの用事なんてないんだけどね……ちょっと二人きりなのが心配だったけど、大丈夫そうだ)スタスタ

――――翌日、大通り

揺杏「また人だかりか……何の騒ぎ?」

エイスリン「オサムライサマ! アレ……」

揺杏「宙づりにされた……罪人か?」


罪人「たっ、助けてくれっ!!」

咲「……さて皆さん。これから、面白い見世物をご覧に入れましょう」

末原「罪人とはいえ、なんちゅうことや……」

咲「おろしてください」

魔鱗組「……」コクッ

罪人「熱い! 助けてくれっ……」


白望「…………っ!」

洋榎「やめとけ、今飛び出したところで返り討ちや」


菫「……随分とまぁ、絶景だな」

淡「お楽しみってのはこれのことだったんだね」


咲「そろそろいいか……あげてください」


揺杏「公使様、見ちゃだめだ。それにしてもエグイな、こりゃ……」


咲「公儀に逆らう対罪人の哀れな末路をとくと見ましたか」


揺杏「耐えられないな……向こうへ行こう」

――――領事館

揺杏「昼間から何かと思えば、攘夷志士の公開処刑とはね……ってか、塞がいなくて白望が攘夷をやめた今でも般若党は動いてるの?」

白望「一部だけ動いてるけど……ほぼバラバラ。大半は塞や私についていきたいって人が多かったから……」

揺杏「般若党は事実上解散ってことか……それより、大老の行為についてだ」

エイスリン「コウギヲスルシカ……」

洋榎「聞く耳があるんやったら、そもそもあんなことせん」

白望「もう、黙らせるしか……」

揺杏「このまま放置してもエスカレートしてくだけだ」

エイスリン「ヤハリ、ワタシガコウギニ!」ダッ

洋榎「ちょい!? くそっ、追うで!」

揺杏「私に任せて。今大人数で行っても仕方ない」

洋榎「……わかった、アンタに任せる」

揺杏「ありがとう」

――――代官所前

揺杏「よかった、間に合った」

エイスリン「オ、オサムライサマ……」

揺杏「まったく、無茶なことするなぁ……1人であんな危険人物のとこに行くのは危ないから」

エイスリン「アリガトウゴザイマス」

――――代官所内

咲「これはこれは、ようこそおいでくださいました」

エイスリン「モウシアゲタイコトガ」

咲「はて……なんでしょう」

エイスリン「コウカイショケイノケンデス。アノヨウナコトハヤメテクダサイ! ニホンノホウリツニカマユデノケイナンテアリマセン!」

咲「よく御存じで……でもですね、私は法を越えているんですよ」

エイスリン「アナタハ……ショケイヲタノシンデイマス! イセイシャトシテ……ハズベキコトデス!」

咲「何をおっしゃるのかと思えば……いいですか? 今の公使様の発言は私への侮辱を通り越して、日本国への内政干渉ですよ」

揺杏「はぁ!?」

咲「日本国への宣戦布告と見なし……あなたを処刑します」

エイスリン「ア、アナタハニンゲンジャナイ……!」

咲「魔鱗組、公使様を捕えなさい。すぐに公開処刑をします。その侍はどうしましょうかね」

魔鱗組1「邪魔するようなら、斬り捨てますか」

咲「そうですね、そうしましょう」

魔鱗組2「死ねっ!」シャッ

揺杏「あっぶね、このっ!」ザシュッ

揺杏(くっそ……もう十数人は殺したぞ。何人いるんだよ)

咲「おっと、動かないでください」

揺杏(なっ!? しまった、あくまで狙いは公使様……剣を喉に突き付けられちゃあ……もう」

咲「うっかり公使様のか細いお首を傷つけてしまいそうです」

揺杏「くそっ……わかった、刀は全部捨てるよ」

咲「ふふ……いい土産が出来ました。三人も喜んでくれます」

揺杏「…………」

咲「拷問部屋に連れていきなさい。公開処刑の準備もお願いします」

菫「さて、いいおもちゃが手に入ったが…………」

照「まぁ、死ぬか死なないかぎりぎりあたりの拷問にしようか」

淡「別に殺してもいいってサキは言ってたよ」

菫「それならちょうどいいな、存分に楽しむか」

――――三十分後

菫「まったく準備が悪いな……備え付けの人間水車以外じゃ三角木馬しかないなんておかげで30分水車で水責めだぞ」

照「ていうか、よく死なないね」

菫「死なないようにやってるんだよ。恨みもあるしな」

淡「ねーそろそろ三角木馬使おうよー」

菫「そうだな……じゃあまず吊るしてくれ」

照「吊るしたら三角木馬の効果薄くならない?」

菫「苦しかったり楽になったりが一番辛いだろ」

淡「おっけ、吊るして三角木馬の上にやったよ」

菫「高さの調節は淡のそばの紐だな? よし、少し早めに降ろせ」

淡「はーい」グイッ

揺杏「っ! ぁ……ぅ」

淡「ちょっとあげて……さっきより早く降ろす」グイッ

揺杏「っ……ぐぅ…………」

菫「…………変更だ、このまましばらく放っておこう。もし耐えきったら解放してやる」

照「え?」

菫「そしたら武器もなしに私達と戦わせてやる。それで勝てばお前は自由だ」

淡「それ遠回しに死ねっていってるような」

菫「まさか、ちゃんと希望は残っているじゃないか」

――――しばらく後

菫「……そろそろ恥骨とかやばいんじゃないか? おろすか」

照「そしたら?」

菫「言った通りだ、素手で私達と戦う。もちろん、本気の殺し合いだ」

淡「降ろしたよー、立てる?」

揺杏(……正直立つので限界に近い)

菫「股が痛かろうが構うものか。ほら、行くぞ」シャッ

照「…………うん」シャッシャッ

淡「よーし」シャッ

揺杏「…………くそっ」

――――同時刻、大通り

エイスリン「……………………」

咲「南蛮娘釜茹での図……いいですねぇ、浮世絵にしたい。さて、そろそろいいですか、下ろしてください」

魔翌鱗組「はっ」

咲「そうそう……ゆっくりとです。苦しむ顔が見たいのでね」

末原「…………ああ、見てられんわ!! やめや! 処刑中止!! 今すぐ公使様を解放せえ!」

咲「…………末原さん、私を裏切るということですか」

末原「ああそうや!」

咲「そうですか…………末原恭子を捕えてください。公使もろとも釜に沈めましょう」

魔翌鱗組1「[ピーーー]っ!」

末原「甘いわこのザコ!」ザシュゥ

末原「さあ来いや! 全員倒したるわ!」

わーもうミスった……携帯端末使いにくい

>>539 もトリップついてない……

――――同時刻、大通り

エイスリン「……………………」

咲「南蛮娘釜茹での図……いいですねぇ、浮世絵にしたい。さて、そろそろいいですか、下ろしてください」

魔翌鱗組「はっ」

咲「そうそう……ゆっくりとです。苦しむ顔が見たいのでね」

末原「…………ああ、見てられんわ!! やめや! 処刑中止!! 今すぐ公使様を解放せえ!」

咲「…………末原さん、私を裏切るということですか」

末原「ああそうや!」

咲「そうですか…………末原恭子を捕えてください。公使もろとも釜に沈めましょう」

魔翌鱗組1「死ねっ!」

末原「甘いわこのザコ!」ザシュゥ

末原「さあ来いや! 全員倒したるわ!」

一応の為とリップありで>>538>>540の間です




揺杏(くっそ……もう十数人は殺したぞ。何人いるんだよ)

咲「おっと、動かないでください」

揺杏(なっ!? しまった、あくまで狙いは公使様……剣を喉に突き付けられちゃあ……もう」

咲「うっかり公使様のか細いお首を傷つけてしまいそうです」

揺杏「くそっ……わかった、刀は全部捨てるよ」

咲「ふふ……いい土産が出来ました。三人も喜んでくれます」

揺杏「…………」

咲「拷問部屋に連れていきなさい。公開処刑の準備もお願いします」

――――拷問部屋

洋榎「っと、何とか間に合ったみたいやな」

白望「……助けにきた」

菫「邪魔が入ったな……」

淡「……洋榎さんも、敵なんだね」

洋榎「ああ……悪いな」

白望「揺杏の刀、持ってきたよ」

揺杏「ありがと……さて、これで三対三だ」

淡「私はそこの白い人とやるから」

照「じゃあ私は洋榎さんでいいや」

菫「……じゃあ私は決まったな」

洋榎「姫君様でも容赦はせんからな」

照「当たり前」

まーたトリップついてない



――――拷問部屋

洋榎「っと、何とか間に合ったみたいやな」

白望「……助けにきた」

菫「邪魔が入ったな……」

淡「……洋榎さんも、敵なんだね」

洋榎「ああ……悪いな」

白望「揺杏の刀、持ってきたよ」

揺杏「ありがと……さて、これで三対三だ」

淡「私はそこの白い人とやるから」

照「じゃあ私は洋榎さんでいいや」

菫「……じゃあ私は決まったな」

洋榎「姫君様でも容赦はせんからな」

照「当たり前」

白望「…………きなよ」

淡「居合いのくせに、槍に受け身で勝てると思ってるの?」

白望「……勝てると思ってなきゃやらないでしょ」

淡「っ…………この!」シャッ

白望「甘い、そこだ」ザシュッ

淡「ったぁ……くそっ」

白望「…………脚」ザシュゥ

淡「うっ…………ぁ」

白望「もう動けないよね…………さよなら」ザシュゥ

淡「…………」バタッ

照「…………刀、なんだね」

洋榎「当たり前や。うちは必要なときしか刀は抜かへんねん」

照「まぁ、いいけど」シャッ

洋榎「っと、不意打ちかいな……きたないわ」

照「勝った方が勝ち、それだけ」シャッシャッ

洋榎「……遅いで」ザシュッ

照「…………?」

洋榎「遅い。ほら、もうアンタ死ぬで?」

照「え…………あ…………」バタッ

菫「…………一撃勝負と行くか?」

揺杏「短期決着……というよりは勝機のある方法を提示してきただけか」

菫「ああ。正直お前には勝てないからな」

揺杏「…………まあいいけど」

菫「…………行くぞ」

揺杏「あぁ」

菫「…………」ダッ

揺杏「…………下だ」ザシュッ

菫「ぐっ…………くそ……」

揺杏「さて、結局私の勝ちだね」

菫「…………勝つべき奴が勝つ、ということか」

揺杏「まぁ、多分そんな感じだよ」

菫「そうか……それでは大人しく死ぬとしよう。じゃあな」ザシュッ

揺杏「自ら斬首……これが姫君の最後、か…………」

洋榎「終わったな、よし急ぐで! 処刑が始まってまう!」

白望「うん」

揺杏「頼む、間に合ってくれ…………!」

――――大通り

末原「はぁっ……はぁっ……うちも、ここまでか」

咲「そうです、悪あがきもここまでです。処刑を再開してください」

魔鱗組「はっ」

エイスリン「アァ……モウカマガスグソコニ……ッ!」

咲「もうゆっくりでなくて構いません。早く殺してしまいましょう」

エイスリン「ッ………………………………?」

咲「止まった……何事ですか!!」

洋榎「悪いな、何とか阻止させてもらったで」

白望「洋榎が公使様を上げる。揺杏は助けに行って」

揺杏「ああ!」タッタッタッ

咲「……させませんよ!」ビシュッ

揺杏(刀を投げて縄を斬る気だ……間に合えっ!)ダッ

あーまたトリップが…………



エイスリン「ッ………………………………?」

咲「止まった……何事ですか!!」

洋榎「悪いな、何とか阻止させてもらったで」

白望「洋榎が公使様を上げる。揺杏は助けに行って」

揺杏「ああ!」タッタッタッ

咲「……させませんよ!」ビシュッ

揺杏(刀を投げて縄を斬る気だ……間に合えっ!)ダッ

エイスリン「…………!」

揺杏「良かった、間に合った」

エイスリン「オサムライサマ!」


末原「すごいわ……うちのお株をすっかり奪われたな…………っと隙ありや!」ゲシッ

魔鱗組「ぐっ!?」

末原「よし、これでうちも動けるな」

洋榎「恭子!」

末原「洋榎……はは、久しぶりやな。こうして二人で背中を合わせて戦うんは」

咲「…………よくも私の楽しみを邪魔してくれましたね」

洋榎「いくで恭子!」シャッ

末原「あぁ!」シャッ

今回はここまでにしますー

とりあえず一番やりたかったシーン(恭子と洋榎のとこ)はできたのでいったん満足

あとミス(特にトリップ)が多くて申し訳ない

次の更新が多分隠しルートラスト

乙です


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SS速報R
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■【重要】エロいSSは新天地に移転します
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移動に不服などがある場合、>>1がトリップ記載の上、上記スレまでレスをください。
移転完了まで、スレは引き続き進行して問題ないです。

よろしくおねがいします。。

なんかR18モノのための板ができたみたいですね
移転されてないしこのまま続けていいらしいのでやってきますよーぅ

揺杏「おいおい、魔鱗組ってこんなにいたの」

洋榎「案外デカい組やからな……中にはかなり強いやつもおるから気ぃつけや」

白望「……っ、しまった!」

洋榎「なんや、なんかあったんか」

白望「大老の狙いは殺すことじゃない……このどさくさで公使を」

揺杏「っ、大老は!?」

恭子「表彰台の上や!」

咲「ふふ……気づいたようですが、もう遅いですよ。公使様はもう捕まえさせてもらいました」

エイスリン「…………」

揺杏「……っ」

咲「ふふ、勝負は最後の最後までわかりませんね…………っ!? な、銃!?」

メグ「あなたの言う通りデス。勝負は最後の最後までわかりまセン」スチャ

ハオ「銃を使うのはお前ら幕府より、こちらが上だ」

塞「シロ!」

白望「塞……!」

洋榎「公使様、今のうちにこっちへ」

咲「ま、待て!」

揺杏「おっ、と。そうはさせない。相手は私だ」

咲「……いいですよ、相手をしてあげます」シャッ

揺杏「…………」

咲「ふふ……そんなに深く考えても、意味はありませんよ?」

揺杏「さて、どうかなっ!」シャッ

咲「甘い!」ザシュッ

揺杏「っ……全く、大老ってもっとこう、室内で篭って仕事してんじゃないの? ろくに歩きすらせず運んでもらってるしさぁ」

咲「まぁ、確かにあなたがたより普段から動いてませんね。それでもそもそもの能力が違いますから」

揺杏「へっ、そうかい!」シャッ

咲「だから甘いんですよ」シャッ

揺杏「…………甘いのはどっちだか」

咲「……避けた」

揺杏「さっきも言っただろ、勝負は最後の最後までわからないって」

咲「……ええ、その通りですよ。全く、あなたが立っている位置が理解出来てますか?」

揺杏「表彰台だろ?」

咲「元々そこがなんなのかわかりますよね?」

揺杏「…………処刑台!」

咲「馬鹿め、もう遅い! 公使様より先にあなたを釜茹でにしてあげましょう!」

揺杏「っ、足場がっ!」

咲「……なんだ、落ちていないんですね。ほら、早く落ちてください! さぁ、さあ!」ゲシッ

揺杏「……侍の魂を捨てたかっ」

咲「為政者は時として鬼にならなければならないんです」

揺杏「ふん、鬼には地獄がお似合いだよ、釜茹でがなっ!」ガシッ

咲「な、何をするんです! くっ、このっ!」

揺杏「体制を崩したなっ」

咲「あ、あ、ああ!」バシャッ

咲「あああああああああああ!!!!!!」

塞「……やったか?」

恭子「さすがに死んだやろ……」

洋榎「やったな、お手柄や揺杏!」

揺杏「…………いや、まだだ」

洋榎「なんやて?」

咲「くっ……よくも、よくもやってくれましたね。しかし、一度や二度殺したくらいでは死なないんですよ」

メグ「……恐ろシイ」

咲「親衛隊、来てください! 私が逃げるのを援護してください」タッタッタッ

揺杏「待て!」

恭子「ここらはうちらでどうにかする、あんたは大老を追え!」

揺杏「あぁ、ありがとう!」ダッ

――――港

揺杏「くそ、どこ行きやがったあの大老」

美穂子「……まさかあなたがここまで恐ろしい存在になるだなんて」

揺杏「あ、あんたはここで会った人…………」

美穂子「悪いけれど、御大老様の邪魔をするなら死んでもらうしかないわ」シャッ

揺杏「……なるほど、忍か。いいよ、どうせ倒さなきゃ邪魔なんだ。相手してやる!」シャッ

美穂子「一撃、それで決まる」

揺杏「へぇ……なら、こっちも速攻かけさせてもらおうか」

美穂子「ええ」

揺杏「………………」

美穂子「………………」

揺杏「…………ッァ!」ザシュッ

美穂子「ハァッ!」ザシュッ

揺杏「っ…………」

美穂子「…………」

揺杏「……こっちの勝ち、だ」

美穂子「くっ、あ…………」バタッ

洋榎「揺杏! 大老は!?」

揺杏「わからない、今この忍を倒したところ」

メグ「……! 皆さん、海から離れてくだサイ!」

揺杏「!? っんな、なんだ!?」

恭子「大砲……?」

洋榎「っ! 黒船や、あそこ!!」

揺杏「どうにか黒船に乗り込む方法は……」

揺杏(……一か八か、あの船とつながってる綱を刀でも使って渡るか)

親衛隊「いたぞ!」

洋榎「くそっ、しつこい奴らやな!」

揺杏「私に考えがある! 皆はここを凌いで!」ダッ

恭子「……一体何をする気や?」

白望「それより今は目の前の敵……やらなきゃなぁ……」

洋榎「あっちは揺杏に任せて、ウチらは戦うで!」

揺杏「よし、これで刀を上手く使って……いくぞ!」


洋榎「……あれは……ターザンみたいやな」

メグ「ターザンとは少し違いマスヨ。しかしあんな方法で乗り込むんデスネ……」

塞「あんな発想が出来るから、強いんでしょ」


揺杏「っと、乗り込み成功。さて、大老は……っとぉ!?」バッ

咲「……不意打ちにはやられませんか」

揺杏「慣れてるんで。さて、もうひと勝負いこうか」

咲「本気でいかせてもらいますよ。あなたには手加減不要と見ました」

揺杏「そんなこと言って、実はもう余裕が無い?」

咲「その程度で、私の戦闘に影響は出ませんよ?」

揺杏「心理戦にゃ強いってか……まぁ、いい。いくぞ」シャッ

咲「ここで、殺してあげます」シャッ

咲「喰らえっ!」シャッ

揺杏「っ、強いなおい」キーン

咲「本気を出すと言ったでしょう!」シャッ、ザシュゥ

揺杏(ひと振り目はフェイクか……速いし厄介だな)ザッ

咲「そんなに構えなくても、すぐに殺してあげますよ」

揺杏(…………大砲の弾がそこらに落ちてるけど、大老が大砲を撃つためにやったのか? 危険だけど……)

咲「余所見している余裕がありますか!?」ザシュッ

揺杏「っ、くそっ!」シャッ

咲「そんなのは当たりませんよ。全く、美穂子さんもこんなのにやられるなんて期待外れです。忍としては優秀でしたが」

揺杏「あぁ、さっきの……まぁ、あんたよりはマシな精神だったよ」

咲「うるさいですね、無駄口を叩く余裕が?」ザシュッ

揺杏「ぐっ……ぅ、あぁ、無駄口を叩く余裕があるんだよ」

咲「…………はい?」

揺杏「っ、おらっ!」ヒュンッ

咲「なっ、大砲!? しかしどこを狙ってるんです、全く当たりませんよ」

揺杏「なに、今に当たるさ」

咲「…………? っ、しまった、煙突が!! くっ、くそっ!」ダッ

揺杏(刀を落とした……よし)

咲「くっ、あ、煙突が倒れた衝撃が…………」

揺杏「今だっ!」ビシュッ

咲「……う、あ……あ」ザクッ

揺杏「……何人も人を殺した、あんた自身の刀で死ぬんだな」

咲「私の刀を……投げた……?」

揺杏「……これで終わりだよ、斬首だ」ザシュゥ

咲「…………」

揺杏「……これで勝ち、だな。はー疲れた。もう寝転がるか」バタッ

揺杏「…………なーんか久しぶりに空見た気がするな。思えば刀と人と血しか見てない気がするなぁ……まったく」

恭子「んなっ、黒船が…………」

エイスリン「アア……オサムライサマ……」

洋榎「もとより覚悟の上やったか……」

塞「あいつこそ……武士の中の武士」

エイスリン「…………」ポロポロ

 動乱の幕末を、それぞれの旗を掲げて戦った者達はここに矛を納めた。
 お互いが理解し信頼することによって内乱の危機は去った…………

 その後、エイスリンは将軍に謁見。末原恭子や愛宕洋榎をはじめとする仲間達の無実を認めさせた。

 信頼と権威を取り戻した瀑布形は休むまもなく、庶民のために働き、庶民のために日本国中にあまねく安全と平和をもたらした。

 開講を促した外国は日本の貿易と産業のさらなる発展を促し、日本は近代国家へと急速な発展を遂げていった。

 攘夷に命を賭けた者達は草の根に生きる道を選んだが、日本人の誇りは常に持ち続けていた。


 阿弥浜の海に今日も朝日が昇る。大海原に差す日の光はあの侍のように自らが輝ける希望の光となって、後の夜の人々を照らし続けるのだ。

 阿弥浜は大老が来る前となんら変わらぬ日常を過ごす。港や大通りで人々が行き交い、それぞれの人がそれぞれの生き方をしている。ただ、その生き方が以前とは違い、きっと正しいと言える生き方をしているのが、唯一阿弥浜の変わった点。そう、唯一のだ。

――――ある日、港

エイスリン(キョウモ、ニギヤカ)スタスタ

エイスリン「アッ…………」

武士「なぁ姉ちゃん、いいじゃねえかよ〜」

娘「い、いえっ、その。困ります……」

武士「そんなこと言わねえでさぁ〜」

エイスリン「…………」

町人「おいおい、いいのかよあれ」

町人2「まだ手は出してねえだろ……いやまぁやばそうだけどよ」

武士「なぁ姉ちゃんいいだろぉ〜」

???「…………おい」トントン

武士「あ?」クルッ

???「女が嫌がってんだろっ」バキッ

武士「いってえ! な、何しやがるんだ! って、お、お前は……す、すいませんでしたぁ!」タッタッタッ

揺杏「ったく、こういう輩はやっぱ消えないよなぁ……」

エイスリン「ア、アァ…………」ポロポロ

揺杏「ん……や、ただいま」

エイスリン「…………ッ!」ダキッ

これで隠しルート終わりです

阿弥浜八人衆やるか夜這い三昧するかぐらいしか残ってませんが、誰に夜這いして欲しいとか八人衆やって欲しいとか希望があれば言ってください、いずれやります

すぐに希望がこない限りは今回はここで終わりです

乙です
誰でもいいなら夜這いチカセン

えーとじゃあ夜這い三昧ってことで

もう夜這いのために阿弥浜に来たと言っても過言ではない、くらいの揺杏を主人公に展開していくクソストーリー始めます。

これからは安価で、続行(その場合夜這い相手を書き込む)か終了かを聞きます。最初は誓子です。
夜這い相手は基本的に誰でも構いません。それだともうただの揺杏と誰かのレズセSSで侍道関係ないじゃんと思われるかもしれませんがこれは侍道4×咲です。
洋榎とか塞とかメインキャラでも全然構わないのでお願いします。

船頭「お侍さん、阿弥浜は初めてで?」

揺杏「悪い、急いでるんだ」

船頭「す、すみません…………はい、つきましたよ」

揺杏「ありがと」

揺杏(さて、ここ阿弥浜って言ったらやっぱ外国関係だろ……まぁ英語あんまわかんないからバリバリの外国人は勘弁だけどさ)

揺杏「人集り……まぁいいや、外人の居留地的なのあるらしいしそこいこ」

揺杏「うっわ、すごいな外人ばっか」

誓子「日本人もいるから」

揺杏「うわっ、え? 金髪?」

誓子「日本人だから。なにさ、折角案内でもしてあげようかと思ったのに」

揺杏(……よしこの人イケる)

誓子「……?」

揺杏「おー、私阿弥浜初めてだからさ。案内お願いできる?」

誓子「わかった。今日は1日暇なんだよね」

揺杏「明日は?」

誓子「午前は暇だけど」

揺杏(朝まで余裕か……)

――――その後、夜

揺杏「あー、案内までしてもらったうえで頼むのは申し訳ないと思ってるんだけどさ」

誓子「ん、なに?」

揺杏「浪人でさ……家も金もないんだよね」

誓子「……それで阿弥浜に流れ着くなんて珍しいね」

揺杏「まぁ、うん……それで、一日だけでいいからかくまってくれたら嬉しいなーっ、て」

誓子「その後はどうするの?」

揺杏「どうにか仕事を探す。だから今日一日だけお願い」

誓子「んー、わかった。今晩だけね」

揺杏「うん、ありがと」

揺杏(よし、イケる)

――――誓子の家

誓子「さ、上がって。ここが私の――ッ!?」

揺杏「っ、と悪いね静かにして。別に殺そうってわけじゃなくて、かるーく私に抱かれて?」

誓子「っ…………」フルフル

揺杏「んー、残念だなぁ。同意を得たうえでこのうなじとか」ペロッ

誓子「っ、ふぅっ…………」

揺杏「この胸とか」モニュ

誓子「っ、あ…………」

揺杏「触りたかったんだけど……まぁいいや。ほーら、早く服脱いで。ってか脱がすから」

誓子「やっ、あっ……」

揺杏「さらしの巻き方雑だね、すぐほどけた。んー、下も脱いでもらうからね」

誓子「あっ、いやっ……」

揺杏「嫌なの? その割にはまぁ……」グチュッ

誓子「はぁっ……んぅ……」ピクッ

揺杏「結構濡れてるよね。無理やりされるの好き?」クチュクチュ

誓子「やぁっ、ちがっ……んっ!」ピクンッ

揺杏(……まさか)

揺杏「指、二本ちょっと奥までいくよ」

誓子「えっ、や、やめてっ! それは本当にっ!」

揺杏「ここまできてやめるわけないでしょ」ズプズプッ、ブチッ

誓子「痛っ、あ、あ…………」

揺杏(やっぱ処女だったか……ま、いいや、いじめたおそう)

誓子「うっ、あぁ……」ポロポロ

揺杏「泣かないでよ……一緒に気持ちよくなろう?」

誓子「…………」ポロポロ

揺杏(泣き顔が可愛い……虐めたくなるけど助けてあげたくもなるんだよね。正直堪らないから早いけど貝合わせしちゃおう)

揺杏「んっ、あったかい」ピトッ

誓子「…………グスッ」ポロポロ

揺杏「ごめんって……こっから優しくするから」

誓子「…………本当に?」

揺杏「もちろん」

誓子「さっきみたいに……痛くしない? 優しくしてくれる?」

揺杏「するよ、もう酷いことは絶対にしないから」

誓子「…………いいよ」

揺杏「うん、動くね」クチュクチュ

誓子「んっ……はあっ」クチュクチュ

揺杏「どう、気持ちっ、いい?」クチュクチュ

誓子「んぅっ……あっ……気持ちいい」クチュクチュ

揺杏「ふぅっ……ぅん……ねぇ」クチュクチュ

誓子「あっ、ぅ…………?」クチュクチュ

揺杏「口も、くっつけよ?」

誓子「…………ん」チュッ

揺杏「んむ、んっ……」チュッ

誓子「んぅ、ぁ…………ぷはぁっ」

揺杏「ふふ、顔とろけてて可愛い。ほら、動くよ」グチュグチュ

誓子「はぁっ、あ、ぅあ……」グチュッグチュッ

揺杏(キスしたらさっきより濡れてる)グチュグチュ

誓子「あっ、う……イく……んあぁっ!」ビクンビクン

揺杏「まだまだ止めないよ?」グチュッグチュッ

誓子「やぁっ、あぅ……はぁっ!」ビクンビクン

揺杏「まだ、私がイくまでだよ」グチュッグチュッ

誓子「はぁっ! んぁ、ぅんぅ!」ビクンビクン

揺杏「あっ、んぅ……イきそう……」グチュッグチュッ

誓子「……一緒に、イこ?」グチュッグチュッ

揺杏「うん……一緒に……っ、はっ、あぁ……っ」グチュッグチュッ

誓子「んっ、あぁ!」ビクンビクン

揺杏「ふっ、ふぅっ……!」ビクンビクン

誓子「はぁっ……はぁっ……」グタッ

揺杏「初めてにはハードだったかな……でもまぁ、良かったでしょ」

誓子「……キス、して」

揺杏「…………今キスしたら私、止まらなくなりそう」

誓子「いいよ……私が失神したりしても続けて」

揺杏「ずっとイくの、辛いよ? 気持ちいいけど」

誓子「うん……でもさっき揺杏が言ったみたいに、強引なの好きかも」

揺杏「っ……そんなの言われたら本当に止まんないからね? いいの?」

誓子「いいよ、きて」

揺杏「はっ、はっ、はぁっ」グチュグチュグチュ

誓子「あっ……う…………」ビクッビクッ

揺杏「んっ、あぁっ……ふうっ」グチュッグチュッ

誓子「あっ…………あ……」ビクッビクン

揺杏「大丈夫? 意識っ、ある?」グチュッグチュッ

誓子「ぅあ………ん、うん……意識ある、よ」ビクッビクッ

揺杏「気持ちいい? 意識飛びそう?」グチュッグチュッ

誓子「意識なくなりそうなくらいっ…………なのに、気持ちいい……ずっとイくの、好き」ビクンビクン

揺杏「〜〜〜〜ッ! ごめん、もう我慢出来ないや」グチュッグチュッグチュッ

誓子「あっ、う…………」ビクッビクッ

揺杏「ごめん、誓子。多分意識飛ぶよ」グチュッグチュッ

誓子「いい、よ…………」ビクンビクン

揺杏「はっ、はぁっ、あっ……んぅ」グチュッグチュッ

誓子「いっ、あ…………あ」ビクンビクン

揺杏「はっ……はっ……」グチュグチュグチュッ

誓子「ぅあ、あっ! あ………………」ビクッビクッ

揺杏「誓子、もう意識ない? 痙攣してるけど」

誓子「…………ぁ…………ぁ」ビクビク

揺杏「……こりゃ駄目だな、やり過ぎた。さすがに失神しても続けるのは可哀想だし、このまま休ませようかな」

揺杏(……少し、ヤり足りない……のは自慰を激しめにやるので我慢しよう)

――――翌朝

誓子「ん……ん」ムクッ

揺杏「おはよ…………あとごめん」

誓子「……あぁ、失神しちゃったんだ私。いいよ、すっごい気持ちよかった。多分あれくらいが私には丁度いい」

揺杏「大分強引にされるの好きだね……体に悪いよ?」

誓子「我慢して発散できないほうが体に悪いと思うけどね…………ねぇ、今日の午前、暇って話したよね」

揺杏「……意識失ったら午後の予定も潰れるよ?」

誓子「……今晩からはどうするの?」

揺杏「どうにか仕事探して金を仕入れる手段を手に入れる。あとさ」

誓子「ん?」

揺杏「毎日は無理だけど……ちょいちょい、夜お邪魔していい?」

誓子「……それはかくまって欲しいってこと? それとも体?」

揺杏「両方だけど後者の方がつよい。駄目かな?」

誓子「全然いいよ」

揺杏「ありがと。それじゃ私は予定を変えて今日一日中仕事でも探すよ」

誓子「えっ…………ううん、わかった」

揺杏「ごめんね……あ、自分でするとき失神するまでやらないでね」

誓子「しないから!」

次の相手は? もしくはやめる?

>>588

ksk

ネキいこう

洋榎に関しては少し構想を練らせてくれ……すまんな

今回はここまでで
早ければ午前10時前くらいには更新するけど微妙
早めの更新目指すので許して


ドMチカセンすばら

待っ照

今更感あるけど>>572の誤字が酷いので直し

瀑布形→幕府方
開講→開国


 動乱の幕末を、それぞれの旗を掲げて戦った者達はここに矛を納めた。
 お互いが理解し信頼することによって内乱の危機は去った…………

 その後、エイスリンは将軍に謁見。末原恭子や愛宕洋榎をはじめとする仲間達の無実を認めさせた。

 信頼と権威を取り戻した幕府方は休むまもなく、庶民のために働き、庶民のために日本国中にあまねく安全と平和をもたらした。

 開国を促した外国は日本の貿易と産業のさらなる発展を促し、日本は近代国家へと急速な発展を遂げていった。

 攘夷に命を賭けた者達は草の根に生きる道を選んだが、日本人の誇りは常に持ち続けていた。


 阿弥浜の海に今日も朝日が昇る。大海原に差す日の光はあの侍のように自らが輝ける希望の光となって、後の夜の人々を照らし続けるのだ。

 阿弥浜は大老が来る前となんら変わらぬ日常を過ごす。港や大通りで人々が行き交い、それぞれの人がそれぞれの生き方をしている。ただ、その生き方が以前とは違い、きっと正しいと言える生き方をしているのが、唯一阿弥浜の変わった点。そう、唯一のだ。

生存報告をとりあえず

大体構想は練り終えたから明日の午後時間があれば……って感じで

申し訳ないけどこの作品は終わりにします……ごめんなさい

残念

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