みほ「現代戦車道?」 (27)

ガルパンSS興隆を支援すべく、VIPに投稿した物を修正したOVA版として投稿します

優香里「はい、これまで戦車道は第二次大戦の戦車が主流でしたが、
最近は現在各国で運用されている戦車を戦車道でも使うのが流行っているらしいんですよ」

杏「というわけでさ、やってみようよ現代戦車道」

桃「既に戦車道連盟の補助金により各校で戦車道用に改造された現代戦車が納入されています。わが校も、一台購入済みです」

みほ「現代戦車ですか…。第二次大戦の戦車とはかなり違うと思いますが、とりあえずやってみましょう」

杏「いーねーみほちゃん。ところで河嶋ー、購入した戦車の名前は?」

桃「は、資料には『61式戦車』と…」

みほ「」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1462075489

優香里「61式ですか?あの自衛隊初の国産戦車に乗れるなんて光栄ですう!」

みほ「でも、61式ってたしか冷戦時代の戦車だよね…もう現役じゃないんじゃ…」

桃「連盟の補助金があったとは言えうちは貧乏だからな…これしか買えなかったのだ」

杏「まーまー、なんとかなるっしょ」

みほ「ちなみに、他校はどんな戦車を買ってるんですか?」

桃「たしかサンダースがM1エイブラムス、
黒森峰がレオパルト2、プラウダがT90だな」

みほ「」

優香里「M1にレオパルト2にT90…いくらなんでもこれは厳しいんじゃないでしょうか」

みほ「流石にキツいかも…多分こっちが近づく前に一方的に撃破されるんじゃないかな…他に戦車は無いんですか?」

杏「うちはお金がないからねー。でも、現代戦車道だけに現代戦の技術はなんでも使っていいそうだから頑張ってよ。ちなみに一週間後に聖グロリアーナと練習試合申し込んどいたから。じゃあそういうことでー」

みほ「…」

沙織「ええっ!それで私達現代戦車に乗ることになったの?」

みほ「突然で悪いけどそうなるかな。まああんこうチームならなんとかなるかもしれないし」

麻子「これが私達が乗る61式か?車高が随分高いな」

華「乗り込むのも大変そうです」

みほ「第一世代主力戦車61式、装備は90ミリライフル砲と同軸機銃です。
ちなみに乗組員は四人なんで武部さんは外にいてくれますか」

沙織「」

優香里「でも練習試合まであと一週間ですよね?
聖グロリアーナは最新のチャレンジャー2を保有してるみたいですしどう戦うつもりですか?」

みほ「うーん、高度な射撃管制と情報統御システムが売りのハイテク戦車に、
この61式でただ戦うのでは勝ち目はありません、
ですが戦法を変えれば勝てるかもしれません…早速練習に入りましょう」

沙織「私はどうせいらない子だよう…」

みほ「武部さんはちょっとある人の所へ行ってきてもらえますか?」

沙織「え?このパソコンの大先生って人の所へ行けばいいの?わかったよー」

優香里「西住殿、私は何をすればよろしいでしょうか?」

みほ「秋山さんにはまた偵察をお願いします。聖グロリアーナへ行って、ある情報を必ず盗んできて下さい」

麻子「私は?」

みほ「冷泉さんと五十鈴さんは、とにかくこの61式戦車に慣れるようにして下さい、
無理を言って悪いですが一週間後までにIV号並みに乗りこなせるように出来ますか?」

華「みほさんにお願いされるのなら全力で頑張ります」

麻子「同じく」

みほ「それでは、皆でなんとか頑張りましょう!」

一週間後

ダージリン「まさか、この最新鋭のチャレンジャー2で大洗の61式と戦うことになろうとは、驚きですわ」

オレンジペコ「流石に可哀想なのでは」

ダージリン「でも、勝負を挑んできたのは向こうなのだから、全力でお相手してあげませんと。
と言っても、此方も現代戦車はチャレンジャー2が一台しかありませんけど」

オレンジペコ「十分なのでは」

アッサム「此方は暗視装置と戦場情報システム(BICS)を搭載しています。開始一分で
120ミリライフル砲で粉砕してあげますわ」

みほ「よろしくお願いします」

ダージリン「あら?たしかそちらのあんこうチームは五人いらっしゃったのではなくて?」

みほ「いえ、61式は四人しか乗れないので、
武部さんは四人の誰かが怪我した時の補欠ということでいいですか?」

ダージリン「構いませんことよ。もっとも、補欠を出す前に試合は終わると思いますけどね」

沙織「…」

蝶野「では、試合は一対一の殲滅戦。
ルールは現代戦に則った物とする。両者いいわね?」

ダージリン「勿論ですことよ」

みほ「はい」

蝶野「では試合開始!」

(61式車内)

麻子「それで秋山さん、やはり練習通りにやるのか?」

みほ「はい。敵のチャレンジャー2はイギリスで最も新しい車両です。まともに勝負を挑んでは、
相手の戦場情報システムでこっちの位置がバレて一方的に砲撃されておしまいです。
おまけに現代戦車の砲は高度な射撃管制によって自動で射撃が修正されるので撃たれたら終わりと思って下さい」

優香里「やはり現代戦車は強いですね…」

華「ですが、みほさんには秘策があるんですよね?」

みほ「はい。その為に秋山さんと武部さんには無理を言って色んな事をしてもらいました。武部さん、通信繋がりますか?」

沙織『バッチリだよー』

みほ「大丈夫そうですね。
どんなに戦車の技術が進歩しても、必ずや弱点はあります。そこさえ突けば勝機は見えてくるはずです」

麻子「その通りだ」

みほ「これより、カタカタ作戦を開始します。
それでは…パンツァー・フォー!」

一方、チャレンジャー2車内

ダージリン「いよいよ試合がはじまりましたわね。早く終わらせて優雅にアフタヌーンティーが飲みたいわね」

オレンジペコ「まあ、61式でどう足掻いてもチャレンジャー2に接近することすら無理でしょう。10式でも居れば別ですが」

アッサム「電子機器、全て正常。戦場情報システムおよび射撃管制起動」

ダージリン「冷戦時代の遺物に分からせておやりなさい、現代戦の威力を」

アッサム「敵戦車、発見!」

61式車内

優香里「早くも敵はこちらを見つけたのではないでしょうか?」

みほ「かもね、出来る限り開けた場所は避けてるつもりだけど」

麻子「向こうからは位置がばれていてこちらからは向こうの位置がわからないのか、分が悪いな」

ドオオオーン

華「敵の砲撃ですよ!!」

優香里「やっぱりばれてましたよ!!
しかもめちゃめちゃ至近距離です!!」

みほ「これは不味いね…射撃管制があるなら次は絶対当たると思うよ…!武部さん!」

武部『なにっ!』

みほ「打ち合わせ通り、作戦を開始して下さい!」

武部『りょうか~い!!』

優香里「果たして上手くいくでしょうか…」

チャレンジャー2車内

ダージリン「こ、これが現代戦車の威力…!?」

オレンジペコ「初弾でこんなに至近距離に当たるのですか…!」

アッサム「自動で弾道修正!次は確実に当たります!」

ダージリン「ふふふ…これが21世紀の英国戦車の力ですのよ…英国擲弾兵のような正確な射撃をお見舞いしてあげなさい!」

アッサム「ファイア!!!」

ブーブーブー

アッサム「あら?電子機器の調子が!」

ダージリン「どういうことかしら?急に全ての機器が狂いはじめましたわ!」

オレンジペコ「戦場情報システムの位置情報が書き換えられてます!」

アッサム「射撃管制も弾道が明後日の方向に!」

ダージリン「これは…まさか…ハッキング!!?」


沙織「…」カタカタカタカタカタカタカタカタ

麻子「敵の砲撃が止んだな」

みほ「武部さん!カタカタ作戦の要、電子機器へのハッキングは上手くいってますか!?」

沙織『順調だよー!パソコンの大先生にスパルタ指導されたからね。今時パソコンが出来るとモテるらしいよ~!」

みほ「どんなにハイテクを誇っても、
外部から乗っ取る事が出来ればこれほど脆い物はありません。
一週間でここまで電子戦をマスターしてくれるなんて流石です。
秋山さんが聖グロリアーナのシステムコードを盗み出してくれたのも大きかったですが」

優香里「えへへ~大変でしたよー!」

みほ「では、武部さんはそのままハッキングを続けて下さい。敵もハイテク機器の扱いは不慣れなはずです。
さっきの砲撃で敵の位置もわかったので敵が混乱しているうちに撃破します。
冷泉さん、全速力で敵の後方へ」

麻子「あいよ。この戦車は操縦がすごく難しいから困る」

みほ「五十鈴さん、会敵したら一発で仕留めて下さい」

華「わかりました」

ダージリン「このままでは不味いわ…!
電子機器はまだ直らないかしら?」

アッサム「こちらもプロテクトを試みていますが、相手は相当な手練れです!!
このままでは戦車自体が乗っ取られます!!」カタカタカタカタ

オレンジペコ「!!後方に敵車両!!」

ダージリン「ッ…こうなったら、全ての電子機器を切りなさい!
アッサム、射撃を手動に切り替えてもやれるわね?」

アッサム「勿論です…!ただ敵の方が一歩早く…!」

ダージリン「いくら後方でも61式にチャレンジャー2の装甲が抜けるわけが…!」

ドオオオオオォーン!!!

チャレンジャー2「…」シュポッ

蝶野「チャレンジャー2、戦闘不能ッ!!
よって、勝者・大洗女子学園!!」

ダージリン「そ、そんなまさか!!!?
一体何故!?」

みほ「イラク戦争で使われた戦車の弾をご存知ですか?」 カパッ

ダージリン「イラク戦争?一体なんのことかしら…?」

みほ「高い貫通力と燃焼効果を持ちながら、ある副作用によって問題視された弾があった筈です。…そう、劣化ウラン弾」

ダージリン「ま、まさか!あの弾は日本では使われていない筈では!?」

みほ「たまたま学園艦の地下にウランが貯蔵されていたので一発だけ製造できました。勿論、戦争道用に無害化されているので安心して下さい」

ダージリン「…フフ。たった一発の劣化ウラン弾で勝負に出るとは、流石は西住さんね。途中のハッキングは誰が?」

みほ「うちの武部さんです。武部さんは補欠と言いましたが、実は作戦の中核だったんです」

タージリン「プロ並みのハッキングでしたわ。今度SISに遊びに来るといいわ」

みほ「武部さんに替わってお礼を言っておきます。皆よくやってくれました」

ダージリン「今回は、目に見える戦闘だけが戦いではない、現代戦の極意を理解した大洗の勝利でしたわ。
ですが、次は負けませんことよ!!」

優香里「やりましたねー!西住殿!」

沙織『やったー!ダージリンさんに褒められたよー!スーパーハカーになればモテそう!』

華「最後の一発は緊張しました」

麻子「西住さんの適切な指導のお陰だな」

みほ「いえ、皆さんがそれぞれベストを尽くしてくれたおかげです!では、大洗に帰りましょう!」




杏「おかえり~西住ちゃ~ん
練習試合勝ったんだってー?流石だね~」

みほ「ありがとうございます」

杏「今後の予定なんだけどさ。今、第一次世界大戦の頃の戦車に乗って、
塹壕を超えながら戦う古典戦車道が流行ってるみたいだからさ、それに参加してよ。
というか決定だから。来週練習試合決まったんでがんばってね~」

みほ「」

みほ「ええ~!!!!!」


おわり

以上です。見てて分かると思いますが、軍事はちょっと齧っただけのにわかです。
途中おかしいところがいっぱいあるでしょうが生暖かい目で見て下さい。
あとSSはじめて書いたんで読みにくかったらごめんなさい。

優花里の名前がずっと間違ってたがVIPじゃ誰も教えてくれなかったのか?

あっ・・・

乙。

おつ


みほが苗字呼びしてるから本編のどこかでの話かな


まあ軍事兵器が外部からハッキングはさすがに無理やね

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