キオ「強襲、阻止限界点」 (6)
{パート1}
A.G.140年。
「コウモリ退治戦役」から25年が経過、火星圏に本拠を持つ「ヴェイガン」と地球連邦軍との戦争は続き、フリット・アスノは地球連邦軍総司令部の司令官となっていた。
フリットの息子であるアセム・アスノは、17歳の誕生日に、父から「GPデバイス」を託される。
そしてある日、アセムの学校にヴェイガンのスパイであるゼハート・ガレットが身分を隠して転校、それに併せてコロニー・トルディアへヴェイガンが襲来した。
アセムは父が隠していた「ガンダム試作1号機」に乗り込み、これを迎え撃つのであった。
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◇◇◇
アセム「ヴェイガンめ! またコロニーを襲ってくるなんて…」
バルガス「アセム、1号機の武装はまだ完全ではおらん! 敵を追い払うだけでいい!」
アセム「わかってる。この前と同じ轍は踏まないさ、やってみせる!」
バルガス「1号機を出すぞ! 他のヤツは全員下がれ!」
アセム「ガンダム試作1号機、“ゼフィランサス”、出る!」
続きはよ
ゼハート「目標を確認。間違いない、ガンダムだ」
ダズ「では、予定通りガンダムを無力化、奪取を試みます」
アセム「はあぁぁっ!!」
ビームサーベルを抜き、アセムは敵に肉迫する。
しかし、アセムの攻撃は難なくかわされてしまう。
アセム「くそっ!」
ダズ「この動き…素人か? ならば好都合!」
アセム「ぐっ…!?」
ダズの「ドラド」はアセムの攻撃の合間に蹴りを入れ、ガンダムの体勢を崩して追撃。
アセムは敵の斬撃を辛うじて受け止めるが、徐々に押されていく。
ゼハート「ダズ、そのまま押さえてろ!」
アセム「なっ、もう一機!?」
伏兵に気づいたアセムはブーストを強制噴射、敵機との距離をとろうとしたが、
ゼハート「遅い!」
アセム「ぐわっ!」
「ゼダスR」のタックルが直撃し、ガンダムは地表に叩き付けられる。
そこをゼハートは見逃さず、ゼダスRをガンダムに馬乗りの状態にさせサーベルを突き付けた。
ゼハート「殺しはしない。が、大人しくしてもらうぞ」
アセム(や、やられる…!)
アセムが恐怖に呑まれそうになった次の瞬間、ビームの光がダズのドラドを掠めた。
ダズ「ゼハート様! 後方からデータにないモビルスーツが!」
ゼハート「増援か? こんなところで…!」
舌打ちを堪え、ゼハートはガンダムから離れると同時にビームの砲撃をかわす。
地球連邦軍の最新鋭機、「ジム・キャノンⅡ」と「ジム・カスタム」が救援に駆け付けたのだ。
アセム「…た、助かったのか…?」
離れていくヴェイガンのモビルスーツを見つめながら、アセムは今自分が生きていることに素直に安堵していた。
{パート2}
アセムとゼハート、図らずとも違う道を進まざるを得ない両者は、地球連邦軍とヴェイガンの戦いに巻き込まれてゆく。
学校を卒業後、ほどなくして地球連邦軍へ入隊したアセムは、配属された宇宙戦艦ディーヴァと共に、連邦軍総司令部ビッグリングへと旅立っていく。
その行く手をさえぎるヴェイガンのモビルスーツ部隊。そこにはゼハートの姿もあった。
アセムは、父フリットから託されたGPシリーズの新たなるガンダム、「ガンダム試作2号機」を駆り、出撃する。
核はらめぇ
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