【安価】穂乃果「絵里ちゃんが頭打って、自分はみんなの妹だって勘違いしてる?」 (115)

カキーン!


バッター「ヤッホー! ホームラアアア……?」

パリーン!

ソフト部一同「……」




数分前、生徒会室――


絵里「穂乃果、だからその資料は去年のと比較しないとだめだって言ったでしょ? ちゃんとメモ取ってる?」

穂乃果「ご、ごめんなさ絵里ちゃあああんっ」

絵里「もお」

希「はい、ペンとメモ帳」

穂乃果「希ちゃんありがとお!」

海未「希、あんまり穂乃果を甘やかしたらいけませんよ」

絵里「そうよ希。穂乃果がダメになるだけなんだから」

穂乃果「こ、こ、ことりちゅあああんっ」

ガバっ

ことり「よしよし、でも穂乃果ちゃん頑張ってるもんね」

絵里「ことりまで……ん?」

パリーン!
ドゴっ
ポーン、ポンポン

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海未「い、今、ものすごい音がって絵里!?」

絵里「……」フラっ

ドサッ

穂乃果「絵里ちゃん!?」

希「えりち、白目向いてるで?!」

ことり「ほ、保健の先生呼んでくるね!」

絵里「……ッう」

海未「ま、待ってください気が付きましたよ!」

ことり「ほんと?!」

絵里「いったああ……」

希「え、りち!? だ、大丈夫?! えりち!」

ギュウッ

絵里「……大丈夫よ、希姉さん」

希「……うん?」

穂乃果「今、何か幻聴が聞こえたような」

絵里「え、何か言ったかしら? 穂乃果姉さん」

海未・ことり「「……?」」

絵里「……っしょ」フラ

海未「あぶないッ」

絵里「ありがと海未姉さん」

海未「んんん?」

ことり「……絵里ちゃん、絵里ちゃんていつもことりのことなんて呼んでたっけ?」

絵里「いやね、いつもことり姉さんって呼んでるじゃない」

希「……ぶはッ」プルプル

海未「な、なんてことでしょうッ……希! 笑ってる場合じゃありませんよ!」

穂乃果「た、大変だッ!? 絵里ちゃんがッ……」

絵里「どうしたの? 穂乃果姉さん」

穂乃果「……」ジーン


――穂乃果姉さん
――姉さん
――姉さん


穂乃果「いいかもしんない」

海未「よくありません!」

部室


にこ「ちょっと、絵里、にこのお茶は?」

絵里「あ、ごめんなさい、にこ姉さん」

にこ「たくッ……」

パンパン!

にこ「いたッいた!?」

穂乃果「ダメだよ、絵里ちゃんは今自分がみんなの妹だと勘違いしてるんだから!」

にこ「わ、わかってるわよッ。滅多にない機会だから、ちょっと調子乗っただけでしょッ」

真姫「こんなの病院の症例でだって聞いたことないわよ……」

凛「絵里ちゃん、肩揉むにゃー」

絵里「ええ、凛姉さん」

モミモミ

花陽「凛ちゃん、ナチュラルにパシリに使っちゃだめだよッ」

絵里「いいのよ、花陽姉さん。だって、いつもしてるじゃない」

花陽「え、絵里ちゃん……」

絵里「?」

期待

海未「というか、絵里、おかしいと思いませんか?」

絵里「なにが?」

海未「9人兄弟で、かつ自分より年下の人間まで姉だなんておかしいということです」

絵里「そう言えば、そうね」

モミモミ――ピタッ

凛「にゃ?」

絵里「でも、姉さんは姉さんだから」ニコ

凛「うッ……心が痛いにゃ」

海未「こ、これは埒が空きませんね」

ことり「それより、絵里ちゃんをこのまま家に帰らせちゃうと大変なことになるよ?」

穂乃果「絵里ちゃんが治るまで、順番にお泊り会を開くことにしたらどうかな!」

花陽「穂乃果ちゃん冴えてる!」

にこ「えー……めんどくさいわねえ。いや、そりゃ、絵里のことは心配だけど」

希「うちも一緒に泊まりにいこか?」

にこ「いーわよべつに」

真姫「絵里」

絵里「なに、真姫姉さん」

真姫「……やりにくい。絵里は、今日どの姉の所に泊まりたい?」

絵里「え? えっと、じゃあ>>8

どの姉さんを選ぶ?ってなると一気にギャルゲー感増すな
安価した

真姫

真姫「え、私が最初……?」

にこ「やーん、頑張ってー真姫姉さーん」

真姫「にこちゃん?」

にこ「にこー」

絵里「真姫姉さんの所、泊まったことないから……」

真姫「え、そういう設定なの」

希「真姫ちゃん、えりちのことお願いやん」

穂乃果「いーなー、いーなー」

海未「真姫なら心配ないでしょう。さ、みんな練習に戻りますよ」

真姫「……」

絵里「……?」チラ

部活終了――


絵里「真姫姉さん、これタオルよ」

真姫「ありがと……」

フキフキ

真姫「でも、これくらい別に自分で」

絵里「あ、そ、そうねごめん」

真姫「……」

真姫(やりにくいんだけど)チラ

その他メンバー「……」グッ

真姫(いや、親指突き立てられても困るんですけど)

絵里「真姫姉さん帰らないの?」

真姫「あ、帰るわ」

帰り道――

真姫「ねえ、絵里」

絵里「なに? 真姫姉さん」

真姫「その、真姫姉さんっての止めてくれないかしら」

絵里「え」シュン

真姫「あ、あの、嫌とかじゃなくて、照れ臭いのよッ。だ、だから、別の呼び方で呼んでってことで」

絵里「そ、そう。じゃあ、なんて……?」チラ

真姫(え、私に決定権があるの……なんかちょっと可愛いし、じゃなくて、もお、絵里早く元に戻ってよ!)

真姫「なんでもいいわ。絵里が決めて」

絵里「うーん、じゃあ>>13

姉ちゃん

真姫姉(ねえ)

絵里「真姫姉はどうかしら。だめ?」チラ

真姫「いいけど、別に」

絵里「ほんと? 良かった」ニコ

真姫「……う」ドキ

真姫(ちょっと無邪気過ぎでしょ)

絵里「私ね、真姫姉は……私のこと嫌いなんじゃないかって思ってたの」

真姫「な、なんでよ」

絵里「だって、あんまり笑ってくれないじゃない」

真姫「悪かったわね」

絵里「だから、本当はもっと話しかけて距離が縮まればいいなって思ってたの」

真姫(……これって、絵里が先輩として抱いてた悩みと関係してるのかしら)

真姫「嫌いなんて誰も言ってないじゃない」

絵里「そうね」フフ

真姫「……」

真姫(何、寂しそうに笑ってるのよ)

真姫「距離ってどうやれば……その、縮まるの?」

絵里「え」

真姫「た、例えばよ」

絵里「私も、分からないけれど……」

スッ

絵里「ホントは、手を繋いで歩いたりしてみたかったの」ニコ

真姫(……この絵里はやばい)カア

西木野家――

真姫(誰も帰ってきてないわね)キョロ

絵里「……真姫姉の家の匂いがするわ」スー

真姫「もお、吸わないでよ」

絵里「ふふ」

真姫「さて、どうしたものかしらね」

絵里「一つ我がまま言っていい?」

真姫「?」

絵里「真姫姉のピアノ、独り占めしてみたかったの」

ギュッ

真姫「うッ…だ、抱き着かないで」

パッ

絵里「あ」

真姫「そんなに聞きたいの?」ドキドキ

絵里「ええ」ニコ

真姫「しょ、しょうがないわね。こっち、きなさいよ」

絵里「ほんと?」

トタトタ

バタン――

真姫「弾くから、歌ってよね」

絵里「え」

真姫「当然でしょ」

カタンッ

真姫「私だって、絵里の歌独り占めしてみたかったんだから」カア

絵里「真姫姉……」

真姫「はい、隣座りなさいよ」

ポンポン

絵里「ええ」

真姫(調子狂うんだから)

絵里「……」ジッ

真姫「な、なに」

絵里「真姫姉の横顔、初めてこんな近くで見たわ」

真姫「そうだったかしら」

絵里「綺麗」

真姫「……ッ」ドキドキ

絵里「なんてね、ドキドキした?」

真姫(なにこの小悪魔はッ)

絵里「あ、何歌えばいいかしら」

真姫「ちょ、ちょっと深呼吸させて……」スーハ―

絵里「?」

次の日――

部室


真姫「もー、むり」

穂乃果「え、何が?」

真姫「絵里のことよ」

にこ「なに? もう喧嘩したの?」

真姫「そういうんじゃないけど」

花陽「なんだかね、心臓が持たないって言うの」

凛「何があったかは教えてくれないにゃ」

真姫「墓場まで持っていくわ」

海未「まあ、一日交代くらいで丁度いいのでは?」

ことり「絵里ちゃん、まだかな?」


ガチャ


希「お待たせー」

絵里「お疲れさま」

穂乃果「あ、絵里ちゃん良いところに」

絵里「どうしたの? 穂乃果姉さん?」

穂乃果「次は誰の家に泊まりたい?」

絵里「え、もう真姫姉の所に泊まれないの?」

にこ「真姫姉?」

真姫「ごほん!! ごほ! 絵里!」

絵里「は、はい」

真姫「次は、誰の家に泊まる? もちろん、私以外よ!」

絵里「え、ええっと>>19

はなよ

ちょっと我慢のきかない海未ちゃん

にこ

真姫「ってことで、次、海未ね」

海未「絵里」

絵里「なに、海未姉さん」

海未(妹なんてどう接したらいいのでしょうか)チラ

他メンバー一同「……」ニコ

海未(当てになりませんね……絵里が唯一の希望だったのに)

絵里「どうかしたの?」

海未「いえ、我が家は早寝早起きが基本ですので、少し厳しいかもしれませんが大丈夫ですか」

絵里「ええ、問題ないわ」ニコ

海未「そうですね。絵里のことですから、柔軟に対応することでしょう」

帰り道――

海未「絵里、ぼうっとしてどうしたんですか」

絵里「あ、いつ見ても大きな屋敷だなって」

海未「歴史はありますが、まあ古いだけとも言えますね」

絵里「そんなことない。海未姉さんのように凛々しくてカッコいいと思うわ」

海未「そ、そうですか。絵里に褒められると、照れてしまいますね」

絵里「いつも、そう思ってたわ。言う機会が無かっただけで」

海未「い、いつもって……」ドキドキ

絵里「あ、嬉しそう」

海未「からかわないでください、もうッ」

絵里「ご、ごめんなさい」シュン

海未(え、ええッ……いつもの絵里ならこんなことで落ち込まないのに)

絵里「……」

海未(私に叱られて項垂れる絵里もいいですね……)

ナデナデ

絵里「海未姉さん?」

海未「怒ってなんていませんよ」

絵里「ほんと?」

海未「ええ」

海未(……いっそ、このまま妹にしてもいいかもしれません)

海未「え、絵里」

絵里「なにかしら」

海未「よ、良ければ一生私の家で暮らしても……あ、いやなんでもありません」

絵里「……一生?」

海未「あ、いや絵里を放っておけないというか、いえ、これは私の我がままです」

絵里「海未姉さん、いつもみんなのこと考えてくれてありがとう」

海未「ええ、はい、え?」

絵里「一生は無理だけど、海未姉さんにたまに世話を焼かれてみたいなって思ってたの」

海未「まあ、これは性分なのですけどね」

海未(今、さらりとかわされてしまったような?)

絵里「良かったら、弓道のこと教えて欲しいわ」

海未「いいですよ」

園田家――

海未「絵里、ちょっとここでお待ちを」

絵里「うん?」

海未「ふんッ」

スタタタッ

ガラッ

海未「はあッ……はあッ」

海未(絵里のグッズをどこかにしまわないと……)

トタトタ――

絵里「あ、海未姉さん、部屋の片づけなら手伝うわよ」

海未「ひいい!?」

ガラッ

絵里「あ、海未姉さん?」

海未「ちょ、ちょっと今は入って来ないでください」

絵里「……はーい」

数分後――

海未「ど、どうぞ」

絵里「片づけなくても平気だったのに」

海未「姉としての威厳を保ちたかったので」

絵里「……ふーん」チラ

海未「な、なんですか」

絵里「……私のポスターどうして持ってるのかなって」

海未「ぎくううッ」

絵里「どうして、海未姉さん?」ニコ

海未「深い意味は無いんですよ、深い意味は」

絵里「じゃあ、どんな意味が?」

海未「意味はありません」

絵里「ほんと?」

海未「本当ですッ。目の前に本物がいるのに、もはやあれは紙切れですッ」

絵里「……」クスクス

海未(はッ……今、何か誤解を招くことを言ったような)

絵里「海未姉さんって、隠しごと下手よね」クスクス

海未「え、絵里」カア

絵里「私のこと、どう思ってるか知ってるわよ」

海未「ど、どうって」

絵里「私も同じだもの」

海未「そ、それは絵里、つまり」

絵里「ええ」

海未「え、絵里ッ」

ガバッ

絵里「尊敬できる相手だわ」

海未「あう」

ズルッ

絵里「でも、たまには頼ってね、海未姉さん」

海未「分かりました……」

翌朝――

ピピピッ

海未(……あまり眠れませんでした)

絵里「ん……」

海未「さ、早起きすると昨日約束しましたね、絵里」

絵里「……」パチッ

海未「絵里?」

絵里「お姉ちゃん、もうちょっと……」

ギュウッ

海未「はうんッ……」

絵里「お願い……」

海未「ど、どうなっても知りませんよ?」

絵里「……うんん」

ゴロン

海未「絵里ッ」

ギュウッ

絵里「わッ……海未姉さん、や、くすぐったいわ」クス

海未「今日は、これで勘弁してあげます」

海未(全く、次はありませんよ)

絵里「……海未姉さんが甘えてくるなんてびっくり」

ナデナデ

海未「姉の頭を撫でないでください」

絵里「あ、つい」

海未(……本当に、記憶障害なのか少し疑問になってきましたね)

海未(嘘を吐くメリットがありませんし)

海未(どちらにしても、可愛いので暫くこのままでも……)ドキドキ

部室――


海未「……」つやつや

穂乃果「あれ、海未ちゃんなんだかお肌がつやつやしてない?」

ことり「お化粧してるわけじゃないよね」

海未「え、そうですか?」

ペタペタ

真姫「海未」

ポンッ

海未「な、なんですか真姫」

真姫「あれは、一時の錯覚よ。忘れないで」

海未「わかってます。分かっていますから、そうはっきり言わないでください」ジワッ

にこ「なんで、あんたらそんな悲壮感に溢れてんの。絵里に何かされたわけ」

希「大方、えりちの可愛さにやられたんちゃうん?」

凛「凛も早く絵里ちゃんとお泊りデートしたいにゃあ」

花陽「私も、妹ができるの初めてです」

にこ「どいつもこいつも浮かれ腐って。永遠の妹キャラにこ様を差し置いて]

穂乃果「いやあ、でもにこちゃんは外見は妹だけど、中はお母さんだからねえ」

にこ「誰がばばあよ?」

穂乃果「言ってないよ?!」

絵里「あの、次はどこに」

穂乃果「決めていいよ、絵里ちゃん」

絵里「じゃあ、>>31

ksk

凛「えー! ほんとー! わーい!」

ギュウ

絵里「凛姉さん苦しいわ」

凛「凛のことはお姉ちゃんて呼んでにゃ!」

一部メンバー「……」ザワッ

絵里「凛ちゃん?」

海未(私にできなかったことを平然とやりましたね……凛)

真姫(……凛のくせに)

凛「それと、今日は絵里ちゃんの腕枕で寝たいなあ」

一部メンバー「……」ピシッ

絵里「お姉ちゃんたら、甘えん坊ね」

凛「えへへー」ニコ

帰り道――


凛「アイス買って行くにゃー」

絵里「買い食いは……ううん、なんでもないわ」

凛「絵里ちゃん、早く早く」

絵里「お姉ちゃん、待って」

凛「絵里ちゃん、どれ食べたい?」

絵里「え?」

凛「凛はお姉ちゃんだからねえ、買ってあげるよ」

絵里「……お姉ちゃん、ありがと」ニコ

凛「凛はパピコにするけど、あ、半分こするにゃ?」

絵里「ええ」

店員「ありがとうございましたー」

パキッ

凛「はいッ」

スッ

絵里「……」

凛「食べないの?」

絵里「どうやって食べるのかしら」

凛「おー、これはね、こうやってちぎるの」

ガブッ
グイッ

絵里「ハラショー……」

凛「はい」

絵里「あ、でもこれはお姉ちゃんが開けたもので」

凛「いいのいいの」

絵里「ありがとう……」

凛「あ」

絵里「え?」

凛「腕組んで帰ろー?」

絵里「いいわよ」

凛「いつもはね、かよちんと寄り道してるの……あ、車道は危ないからこっち側に来るにゃ」

絵里「お姉ちゃん、紳士ね」

凛「かよちんといると、そう言うのが板についちゃって」

絵里「お姉ちゃんは、普段はスカートはかないの?」

凛「ぶッ……絵里ちゃん、何言いだすの」

絵里「見てみたいなあ」

凛「妹の頼みでも、それは無理」

グリグリ

絵里「きゃッ、頭でぐりぐりしたらくすぐったいわ」

凛「変なこと言うからお仕置きにゃー!」

絵里「えーッ……」クスクス

凛「くらえーッ。希ちゃん直伝、ワシワシMAX!」

絵里「そ、それはだめッ」

凛「ふはははッ」

星空家――

お風呂場

スポポンッ

凛「早く脱ぐにゃー」

絵里「ま、待って」

凛「んー、待たない!」

スポンッ
スポンッ

絵里「きゃッ」

凛「ナイスバディですなあ」

絵里「も、もうお姉ちゃんたら」

凛「お姉ちゃんよりナイスバディとはけしからん!」

コショコショッ

絵里「やッ……ちょッ……りんッ……お姉ちゃん!」

カポンッ

凛「なんだか、不思議」

絵里「どうして」

凛「絵里ちゃんは、もうすぐ卒業しちゃうのに、今ね、ずっとこのまま一緒かもしれないなあって気持ち」

絵里「……そう。お姉ちゃん、私と会えなくなったら寂しい?」

凛「お姉ちゃんより先に卒業する妹なんて、寂しすぎるにゃあ」

絵里「そ、そういう意味ではなくて」

凛「……?」

絵里「ううん……」

凛「でも、いつまでも一緒にいたいって思えばいいんだよね。あ、今のなんだか穂乃果ちゃんみたい。移ったかにゃ」

絵里「お姉ちゃんと一緒に……」

凛「いつまでも思っててね?」

絵里「ええ」

就寝時――


凛「にゃあ!」

バフンッ

絵里「きゃッ」

凛「腕枕してー!」

絵里「お姉ちゃん、甘えん坊ね」

凛「やっぱり、凛にお姉さんは無理だにゃ」

絵里「ううん、そんなことない」

凛「えー……」

ごロゴロ

絵里「……ほんとよ」

凛「ふわあ」ウトウト

絵里「おやすみ」

凛「おやすみー」

次の日

部室――


凛「絵里ちゃん、膝枕-」

絵里「ええ、お姉ちゃん」

凛「わーい」

ゴロゴロ

花陽「い、一夜にして凛ちゃんがネコ科に」

にこ「妹に手懐けられてんじゃないわよ」

穂乃果「いーなーいーなー」イジイジ

ことり「穂乃果ちゃん、いつか回ってくるからね」

穂乃果「はーい」

海未「凛……絵里が困っていますよ?」

絵里「ありがとう、海未お姉ちゃん。大丈夫よ」ニコ

海未「そ、そうですか」

真姫「凛には勝てないわ…‥」

海未「くッ」

にこ「で、次はどこ行くの」

絵里「あ、ええと>>41

にこにぃ

ことり

ことり「次、ことり?」

海未「ことり、くれぐれも気をつけてくださいね?」

ことり「うん?」ニコ

絵里「ことり姉さん、お願いね」

ことり「私は、ことりでいいよ」

絵里「ことり?」

ことり「そうそう。絵里ちゃんも、そっちの方が良い慣れてるでしょ?」

絵里「なんのこと?」

ことり「あ、みんな屋上に行き始めてる! 行こう?」

スッ

絵里「ええ」

ギュッ

屋上――

練習後

ことり「ふうッ」

トサッ

ことり「あ、絵里ちゃん」

絵里「なに、ことり?」

ことり「おいでおいでー」

絵里「?」

ことり「絵里ちゃんは、私の妹なんだよね」

絵里「当たり前じゃない」

ことり「今ね、意地悪質問思い浮かんじゃった。聞く?」

絵里「聞きたくないわ」

ことり「そっかあ」

絵里「ことり……」

グイッ

ことり「え、絵里ちゃんちょっと近いよ?」

絵里「あ、ごめんなさい」

ことり「もう、びっくりしちゃった」

帰り道――

ことり「あー、絵里ちゃん絵里ちゃん」

絵里「どうしたの?」

ことり「あの猫可愛いよぉ」

絵里「ホント。でも、野良猫だから気をつけてよね」

ことり「はーい。あ、でもどことなく絵里ちゃんに似てるかも」

絵里「どこがよ」

ことり「どことなくだから、どこと言われても困っちゃうなあ」

絵里「ことり?」

ことり「えへへ」

絵里「もお、からかわないで」

ことり「絵里ちゃんこそ」

絵里「……」

ことり「からかわないでね」にこ

絵里「そう言うんじゃないわよ」

ことり「うーん……あ、絵里ちゃん、何かして欲しいことある?」

絵里「……一緒に」

ことり「うん」コク

絵里「ただ、一緒にいたい」

ことり「そっか、それだけでいいの?」

絵里「ええ」

ことり「甘えん坊さんだ」

絵里「だめ?」

ことり「そんなことないよお。おいでー」

絵里「……」

トテトテ
ギュウ

ことり「こんなことしなくてもいつでも言ってくれればいのに」

絵里「さあ、なんのことかしら」

ことり「まあ、いっかあ」フフ

次の日――

3年の教室前の廊下


絵里「お疲れさま」

にこ「あんた、まだ治らないの?」

絵里「何が? にこ姉さん」

にこ「うー、なんかむずむずする」

希「にこちゃんはお姉ちゃんやん」

にこ「絵里に言われたくはないの」

絵里「だめ?」シュン

にこ「ぐッ……いいけど、いいけど、いいいけどにこぉ」

放課後

部室――


海未「ことり、絵里に何もされませんでしたしませんでしたか?」

ことり「わあ、海未ちゃん。大丈夫だよお?」

真姫「海未、落ち着きなさいって」

穂乃果「うう……」

花陽「絵里ちゃん、なかなか戻らないですね。可愛そうです」

凛「凛はどんな絵里ちゃんでもウェルカムにゃあ!」

海未「まあ、でもこのままだと親御さんや、亜里沙も心配してしまいますよね」

真姫「次の人は、ちょっと荒療治でもしてもらわないと」

穂乃果「ショック療法とか?」

ことり「時間が解決してくれるよ、きっと」

ガチャ

にこ「にこーっす」

希「なんやのその挨拶。気が抜けたやん」クスクス

絵里「お疲れさま」

穂乃果「あ、絵里ちゃん、次は次は?」ワクワク

絵里「え、ああ>>49

花陽

なんだこのゴミスレ

再安価します

>>51

続きはまた夜に

にこ

にこ「えー、穂乃果とか花陽とかまだいるでしょ」

絵里「だめ?」チラ

にこ「別に、かまいやしないけど……」

真姫「にこちゃん、ちょっと」

チョイチョイ

にこ「なによ」

トタトタ

海未「今日のお泊りで絵里にショック療法をお願いします」ヒソヒソ

にこ「はあ?」

穂乃果「バットで頭殴るとか?」ヒソヒソ

ことり「穂乃果ちゃん、にこちゃん捕まっちゃうよ」ヒソヒソ

にこ「何よ、何すればいいのよ」

真姫「>>54

姉妹ケンカしてみる

ハリセンでたたく

にこ「ハリセン?」

真姫「ええ」

にこ(……真面目な顔で、何言ってるのにこお)

海未「真姫が言うなら間違い……ハリセン?」

穂乃果「真姫ちゃんが言うなら……え、針を1000本?」

凛「下手なボケ方にゃあ」

花陽「ご飯を死ぬほど食べる作戦でも良かったのに……」

真姫「今、私が考えられる最良の治療よ。良くなることはあっても、悪くなることはないわ」

ことり「ことりは、ハリセンでもいいと思うな」

海未「と、とりあえず試してみましょう」

海未(やるのはにこですしね)

穂乃果「え、ええッ、うそお」

穂乃果(絵里ちゃん、大丈夫かなッ?)

凛「ていッ」

ぺしッ

穂乃果「いたあッ」

にこ「……ま、とりあえずやってみるけど」

にこ(期待はしないけどお)

希「みんな、にこちゃん囲んで何しとるん?」ヒョイ

絵里「?」

にこ「作戦会議よ、終了したけど」

絵里「……ふふ」クスクス

希「……」チラ

にこ「なあに笑ってんのよ、全部あんたのためなんだからね」

絵里「にこ姉さん、ありがとう」

にこ「ちっ」ポリポリ

海未「にこ」

にこ「?」

海未「これを」

そろっ

海未「ハリセンです」

にこ「あ、ありがと」

にこ(用意いいわね)

帰り道――

絵里「あの、にこ姉さん」

にこ「……」

絵里「姉さん?」

にこ「はっ、な、なに?」

絵里「家、行っても良かったの?」

にこ「いいから、一緒に帰ってるんでしょうが」

絵里「家には来て欲しくないかなって思ってたから」

にこ「……まあ、多少はね。でも、もう一度来ちゃってるし、こうなったら乗り掛かった船というか、一蓮托生というか」

絵里「にこ姉さんは、頼りになるわよね」

にこ「なーに言ってんのか、あんたの方がよっぽど頼りにされてるじゃない」

絵里「私?」

にこ(って、今は記憶ないじゃん)

にこ「……私だって頼りにしてんだから」フイ

絵里「そんな、にこ姉さん謙遜しないで」

にこ「してないっての」

絵里「にこ姉さんは」

にこ「姉さんって、なんかしっくりこないのよね」

絵里「え?」

にこ「他の呼び方で呼んでよ」

絵里「でも、姉さんは姉さんだし」

にこ「えー、例えば>>60とか」

にこにー

絵里「にこにー?」

にこ「そうそう」

にこ(まさか、絵里の口からにこにーなんて言われる日が来ようとは)

にこ「で、なに」

絵里「にこにーは……」

にこ「何よ、言いにくこと?」

絵里「ええ、まあ」

にこ「言いかけたなら、言っちゃえば? 生憎、あんたの姉さんはあんたの考えてるよりよっぽど丈夫にできてるから」

絵里「そっか」クスクス

にこ「けっ」

絵里「私のこと、苦手なんじゃないかなって……思ってた」

にこ「……はあ?」

絵里「あ、違うならいいの」

にこ「あのさ、そんなの聞いてどうすんの? 苦手ですとかってもし、にこが言ったら」

絵里「私、何か治せるかなって」

にこ「……へえ」

>>1消えろカス

>>62
にっこにっこにー

絵里「にこにー?」

にこ「あんたのことは、昔っからいけ好かないと思ってたわよ」

絵里「うん」

にこ「苦手なんて通り越して、恨みもしたし、私にないものをこんなに持ってるのに、どうして行動しないのって思ってた」

絵里「……」

にこ「でも、あんたは今一歩踏み出したから、まあ、前よりマシね」

絵里「それって、喜ぶところでいいのかしら」

にこ「そうよ、にこが最上級の褒め言葉を使ったんだから感謝なさい」

絵里「今のが?」クスクス

にこ「十分でしょ」カアッ

絵里「よく分からないけど、今は、好きでいてくれてるってこと?」

ギュッ

にこ「ひっつかないでよ!?」

絵里「ねえねえ?」

にこ「言わないもん」

絵里「えー。にこにー」

にこ「なんか、わざとらしいのよ!」

絵里「そんなことないわよ」

にこ(こいつ、早めにハリセンで叩かないとこっちの身が持たないわ)

>>62
にっこにこにー

矢澤家


にこ「ちょっと、そこに座りなさい」

絵里「はい」

ストン

にこ「なんかなんでもいいから一発ギャグして」

絵里「えっと」

にこ「ちなみににこの頭がおかしいわけじゃないから」

絵里「う、うーん」

にこ「治療よ治療」

絵里「なんの?」

にこ「あんた、知らないでしょうけど、ちょっとした記憶喪失になってんのよ?」

絵里「あ、へ、へー」

にこ「なんでもいいの。なんかあるでしょ引き出しに一つくらい」

絵里「じゃあ>>68

荒らしにかまうなよ>>1......

>>67
ごめんつい

安価下

ゲッツ!

絵里「ゲッツ!」

にこ「古いわ!」

スパンッ

絵里「あいたッ!?」

にこ「……どう?!」

絵里「ハ、ハリセン?」

サスサス

にこ「何か、思い出した?」

絵里「うーん……分からないわ」

にこ「ですよねー」

絵里「ハリセンで治るものなの?」

にこ「たぶん」

絵里「騙されてない?」

にこ「騙されてって言うか、これもあんたのためよ。そうでもして、元に戻って欲しいってこと」

絵里「元に?」

にこ「……心当たりないわよね」

絵里「ええ……」

にこ「私は、どっちでもいいけど。それで、心配してる人間もいるし」

ポン

絵里「あ……」

にこ「あんまり、お姉ちゃん達を困らせないでよね。って言っても分かんないか」

ポンポン

夕食後――

絵里「あら、みんな寝ちゃったみたい」

にこ「あいつら、ここで寝たら風邪引くっていつも言ってるのに」

絵里「可愛いなあ」

ぷにぷに

こころ「ふにゃ……」

にこ「テレビ消して、ゲーム片づけてもらっていい? 私、こいつら隣の部屋に運んでくるから」

絵里「分かったわ」

にこ「っしょっと。おもッ……あんたら、いつの間にこんなに重たくなったのよ」ブツブツ

ガラッ

絵里「……」チラ

ピッ
カチャカチャ

にこ「3人ともよく寝てる……」

ガラッ

にこ「絵里もありがと。夕飯も手伝ってもらっちゃったし」

絵里「ううん、にこにーの役に立てて嬉しいわ」

にこ「何か、飲む? ココアとか」

絵里「うん」


―――
――


にこの部屋


コポポッ
カラカラ

にこ「はい、熱いから気をつけてよね」

絵里「ありがとう」

フーフー

にこ「そんな壁際に座らなくても隣に座ればいいじゃない」

絵里「じゃあ、お言葉に甘えて」

スクッ
トタトタ
ストン

にこ「狭いけど、今日は私と寝てもらうから」

絵里「にこにーと寝れて、私は嬉しいけど」

にこ「はあ? 何言ってんの」

ズズッ

絵里「隣にいるとほっとしてしまうの。希姉さんとはまた違う意味で」

にこ「希? まあ、希は確かにそういう所あるわよね」

絵里「二人に挟まれて寝てみたいなあ」

にこ「変なこと言うのね」

絵里「そうかしら」

にこ「絵面的によ。にこと絵里と希が並ぶでしょ? 想像してみなさいよ」

絵里「……ああ」

にこ「可愛いにこが真ん中に来るのが一番でしょ」

絵里「違和感はないかもね」

にこ「ま、どうしてもって言うなら希に相談しなさいよ」

絵里「それはにこにーはOKってこと?」

にこ「そういうことにしといてあげる」

絵里「……優しいのね」

にこ「にこの半分は優しさでできてるわ」

絵里「残りの半分はアイドル?」

にこ「わかってんじゃん」

絵里「ふふ」

翌日――

にこ「え? ハリセンの効果? なかったわよそんなもの」

真姫「ええ?」

ガタッ

凛「凛は初めからおかしいと思ってたにゃ」

花陽「やっぱり満腹作戦が良いんじゃないかな」

絵里「姉さん達、ありがとう」

海未「希、かくなる上はわしわしの許可を出しますから」

希「あれは、そういう使い方じゃないんやん?」

穂乃果「でも、絵里ちゃんがこのまま戻らなかったら……生徒会はどうなるの」

ことり「穂乃果ちゃんがいるじゃない」

海未「穂乃果は、絵里に少し依存し過ぎでしたしちょうどいいです」

希「うちらもちょっと甘やかしてしもたしね」

海未「絵里には、ちょうどいい休息かもしれません。ところで、絵里」

絵里「なあに? 海未姉さん」

海未「あと残るは、花陽と穂乃果と希ですね。今日は誰の家に?」

絵里「じゃあ>>76

はよ

ごめん寝落ちした

絵里「希姉さんの家がいいわ。にこにーも一緒で」

真姫「にこにー? にこちゃん、絵里に何言わせるのよ」

グニッ

にこ「可愛いじゃないにこにー! 何がいけないっつーのよ!」

グニッ

希「二人とも喧嘩は余所でしい」

穂乃果「花陽さんや花陽さんや」

トントン

花陽「なに、穂乃果ちゃん」

穂乃果「わしら、嫌われとるんかのお」

花陽「そんなことないと思いたいですけど、って、さらっと私も含めないでよお……」

絵里「あの、タイミングが合わなくて」

穂乃果「へ、へへ、だ、だよねえ」

花陽「ふ、ふふ、私には凛ちゃんがいるもんね…」ブツブツ

凛「絵里ちゃんとのお泊り楽しいにゃあ! 早くかよちんも選ばれるといいね」

花陽「うッ」

穂乃果「花陽ちゃん!?」

海未「順番なのですから、焦らずとも回ってきますから。ところで、にこ、どういうことか説明してもらえますか?」にこ

にこ「え、絵里が言ったのよ。にこと希にサンドされたいって」

海未「へえ? それで? 行くんですか?」にこ

にこ「希がいいならって、海未、その顔怖いからマジでやめて」

海未「希はどうするんですか」

希「3人で川の字ってことやろ……照れるなあ。でも、うちも、それやってみたい」

にこ「たく似た者同士め……ま、予想はしてたけど、しゃーないわね」

絵里「ほんと? 嬉しいわ」

希「えりち」

絵里「なあに、希姉さん」

希「うちのことはな、のんたんって呼ぶこと」

絵里「うッ」

希「ええ? どしたーん? お姉ちゃんの言うことは絶対やあん?」

にこ「あんた、なに今さら恥ずかしがってんのよ」

絵里「……のんたん」

希「上出来や」ニヤ


【安価】穂乃果「絵里ちゃんが頭打って、自分はみんなの妹だって勘違いしてる?」

イケメン金髪美男子須賀京太郎【俺の妄想の艦娘の何Zちゃんだ】

イケメン金髪美男子須賀京太郎【俺の妄想後病院の跡取娘照御義理ちゃんの知り合いの従姉と勘違いしました】

イケメン金髪美男子須賀京太郎【俺の妄想チョコ返して下さい】

イケメン金髪美男子須賀京太郎【俺の妄想アレ女同士なのか勘違い俺の白糸台一軍最強【100年分】摺るンダチョコか分からず仕舞い食べた人甘かった次期須賀神社忘れ意思の【不滅のシャカちゃん10歳【処女膜【VIRGIN】小父さんコロシノ嫁候補に加えるぞえ】

ことり「あ……」

穂乃果「どうしたのことりちゃん?」

ことり「ううん、なんでもないよ」

ことり(希ちゃん、もしかして)

穂乃果「うーん、悲しいけどこれが現実だよね。気持ちを切り替えて、みんな屋上へゴーだよ!」

タタタッ

花陽「そうだね、穂乃果ちゃん!」

タタタッ

穂乃果「絵里ちゃんがいなくても、大丈夫だもんね!」

海未「違いますよ。絵里がいなくても大丈夫にならないといけないんです。穂乃果」キッ

シュタタタッ

穂乃果「は、はい!」

ことり「絵里ちゃんもいつまでも傍にはいられないからね、穂乃果ちゃん」

タッタッタ

穂乃果「わ、分かってるよ。それに、今は頼りたくても頼れないし」

タタタ

海未「分かってるならいいんです」


先生「こら、廊下は走らない!」


μ’s一同「はい!」

帰り道

絵里「の、のんたん……ホントにこの呼び方じゃないとダメ?」

希「くどいなあ。だめ♡」

にこ「……」

絵里「にこにーからも何か言ってよ」

にこ「せっかくだしさ、あんたもこの際エリーチカでいいじゃん、ね、エリーチカ」

絵里「え、ちょ、ちょっと」

希「ええやん、エリーチカ。恥ずかしがることないやろ? エリーチカ、今、妹キャラやし」

にこ「μ’sで一番妹キャラが似合わない癖にねえ」

絵里「ね、姉さん達がいじめる……」

にこ「にこからキュート枠を奪った罪はおっもいのよ」

ガシッ

絵里「え」

にこ「ほら、ショック療法パート2ワシワシ大作戦いくわよ」

希「全然、そんな話微塵も聞いてなかったけど、了解やん!」

絵里「や、やめ」



ワシワシワシワシ
ワシワシワシワシ

数分後――


絵里「……た、立てない」

ガクッ

希「あとちょっとでうちの家やから、我慢してな」

にこ「あ、希、ちょっとチビ達にご飯作ってからでもいい? 荷物はおかせてもらいたいんだけど」

希「ええで。荷物、持っていくから行ってき」

にこ「サンキュ」

タタッ

絵里「ふう……」

希「ご苦労さん」

絵里「ちょっと、希……酷いじゃない」

希「だって、情けかけたらバレるかもしれんやん」

絵里「限度ってものがあるでしょ、限度ってものが」

希「まんざらでもないくせに」

ワシ

絵里「やめてってば、もー」

希「でも、生徒会室で、私に合わせてって耳打ちされた時はなんかと思たで」

絵里「希ってば、すぐに笑っちゃうから焦っちゃった」

希「いや、とっさに対応できんもん、あれは」

絵里「これで、穂乃果がちょっとでも自立してくれたらいいんだけどね」

希「それだけ?」

絵里「それだけって」

希「なんか色々溜まってたんやない? 後輩に素直になれないエリーチカは」

絵里「変に鋭いんだから。そりゃ……前よりもみんな、自分たちでなんでもできるようになって、頼られなくなって寂しかったって言うのもあるし……最上級生って壁を壊して、甘えてみたいなって遊び心も大いにあったかしら。それに……」

希「うん……」

絵里「そんなことないって分かってるのに。分かってるのよ? でも……もしかしたら、みんな心のどこかで私のことを怖がってるんじゃないかって思ってたの。バカよね」

希「大バカもんやん」クスクス

絵里「よねえ……ふふ」

希「みんな、えりちのこと好きやったやろ」

絵里「ありがたいことにね」

希「良かったな、えりち」

絵里「ええ」

絵里「意外と、楽しいわよ」

希「なん? うちもしろって?」

絵里「さすがに、バレるかしら」

希「みんな疑うことを知らないから、大丈夫やろうけど」

絵里「そうねえ」

希「外から離れた所で見るんがええんよ。こういうのは」

絵里「まあ、希らしいわね」

素直になれないエリチにはお仕置きが必要やね(ワシワシ

夜――

絵里「のんたん、お布団の敷き方これでいい?」

希「ええよ。にこにー、枕足りんから、このぬいぐるみで我慢して」

にこ「馴染んでるわねえ……エリーチカ、真ん中来るんでしょ? ほら」

ポンポン

絵里「わーい」

ゴロン

希「……っぷ」

絵里「……」クルッ

希「なんでもあらへんて」

にこ「何突っ立ってんのよ。お肌のために早く寝ないと」

希「なあ、にこにー。エリーチカが寂しくないように、しっかり抱きしめて寝よや」

ギュッ

絵里「え」

にこ「いーけど」

ギュッ

絵里「う」

にこ「世話が焼けるわねえ」

絵里「え、えへへ」

希「にこにーお姉ちゃんはー、エリーチカのこと好き?」

にこ「好きよー、好き好きー」

絵里「あ、ありがと」

にこ「にこの次に好きよー」

絵里「……ぷッ」クスクス

希「ぶれないなあ」

絵里「私も」

ギュッ

にこ「はうんッ」

希(二人とも、可愛いなあ)クス

翌日――

穂乃果「え? 絵里ちゃんの記憶が戻りかけてる?」

にこ「そうなのよ! 今朝、少し戻ってきそうな感じだったのよ」

海未「な、なんですって……」

真姫「まだ、堪能してないのに」

海未「同感です……」

穂乃果「私だって!」

花陽「でも、戻るにこしたことはないよね……」

希「あと、花陽ちゃんと穂乃果ちゃんだけか。今日はどっちにするん?」

絵里「>>93

かよちん

かよちん

穂乃果「花陽ちゃんの裏切り者おおおッ」グス 

花陽「そういうつもりはないんだけど」

凛「良かったね、かよちん」

花陽「あ、う、うん!」

眠すぎるのでここまで


今後も期待

絵里「花陽姉さん、今日はよろしくね」

花陽「ま、任せてね!」

凛「かよちん、緊張してる?」

花陽「そ、そんなことは」

にこ「いつも通りでいいんだから」

絵里「花陽姉さん、もし、嫌なら……やっぱり穂乃果姉さんの方に」

花陽「そそそ、そんなことないよッ」

凛「かよちん、無理にお姉さんしなくてもいいにゃッ」

花陽「そ、そうだね。すーはー……よし! 絵里ちゃん!」

絵里「ええ」ニコ

花陽「だ、ダメだ……絵里ちゃんが妹だと緊張しちゃうよおおおッ」

絵里「じゃあ、私のことは白米だと思えばいいわよ」

花陽「え」

にこ「何、ばかなこと」

花陽「天才だよ……絵里ちゃん」

にこ「んん?」

絵里「ね」

花陽「白米が妹だなんて最高だよ……さしずめ、私は玄米」

凛「もう、それわけわかんないにゃ」

真姫「もうどうでもいいから、話まとまったなら練習に行くわよ……」

花陽「はーい」

帰り道――


絵里「花陽姉さん」

花陽「な、なにかな」

絵里「手、繋がない?」

花陽「う、うん」

スッ

絵里「……」

ギュッ

花陽「……」

絵里「温かい」

花陽「子ども体温でして……」

絵里「花陽姉さんの手、落ち着くわ」

花陽「あ、ありがと」

はよ

絵里「花陽姉さんは?」

花陽「私は……バレてるよね?」

絵里「……教えて?」

花陽「絵里ちゃんは、今、妹だって思い込んでるけど……私は、私の中では絵里ちゃんは憧れの先輩だから……」

絵里「……」

花陽「ほんとはショックだったんだ……って、ごめんねこんな話されても困るよね」

絵里「ううん、続けて」

花陽「私だけかな……こんなに後ろ向きに考えてるの。絵里ちゃんが、ずっとこのままだったら、どうしようって。絵里ちゃんはね、みんなを引っ張ってくれる人だったんだよ。絵里ちゃんがいると、安心するし気持ちも引き締まるし……」

絵里「私がいなくても、姉さん達なら大丈夫よ」

花陽「そんなことないよ。みんな、絵里ちゃんに頼ってる所あったよ。だから、みんななんでこんなに臨機応変に対応できてるんだろうって……」

絵里「……迷惑かけてごめんなさい」

花陽「そ、そういう意味じゃないんだよ」

絵里「……でも、もしかして前の私はその立場に悩んでいたのかもしれないわ」

花陽「絵里ちゃんが?」

絵里「姉さん達の成長を妨げてしまっているんじゃないかって……」

花陽「だから……妹キャラになった?」

絵里「憶測だけどね」

花陽「……」

絵里「それから……」

テクテク――ピタッ

花陽「うん?」クルッ

絵里「私も、頼っちゃ……だめ?」

花陽「……あ」ピク

絵里「どうしたの?」

花陽「……ううん。そうだね、そうだよね……絵里ちゃんだって甘えたかったんだ」

絵里「……」

花陽「ありがとう。なんだか、当たり前のこと……気が付けたよ」

絵里「私は、何も」

花陽「……穂乃果ちゃんにも教えてあげないと」

絵里「穂乃果姉さんにも?」

花陽「うん」ニコ

絵里「そう……」

花陽「あ、今日はねとびきり美味しいおにぎりを作ってあげる」

絵里「ほんと? 嬉しいわ」ニコ

夕食後――

絵里「ご馳走様でした」

花陽「どういたしまして」

絵里「パン派からお米派になりそうなくらい、美味しかったわ」

花陽「だよね、だよね! ご飯のことなら、花陽お姉ちゃんに任せなさい!」ニコ

絵里「ええ」クス

花陽「あ、ちょっと穂乃果ちゃんに電話してくるから、先にお風呂入ってていいよ」

絵里「じゃあ、お言葉に甘えて……」

風呂場――

チャポッ

絵里「……ふー」

絵里(妹キャラって、案外疲れるのねえ)

絵里(でも、意外とみんなお姉さんしてて驚いちゃった)

絵里(まだまだね、って思ってしまっていた私が一番彼女達の勢いを殺しちゃってたのかも)

絵里(十分、甘えさせてもらったし、みんなが私のことどう評価してくれてるのかも分かったし……そろそろ夢から覚めようかな)

就寝時――

花陽「絵里ちゃん、暗いの大丈夫?」

絵里「それ聞いてくれたの花陽姉さんだけだわ」

花陽「小さいのつけておくね」

絵里(花陽は気が利く、本当に良い子。きっと凛と真姫をしっかり補佐してくれる)

絵里「ありがとう……」

花陽「眠れなかったら、お米にまつわる100の怪談を」

絵里「遠慮するわ」

翌日――

部室


海未「え? もうちょっとで、何か思い出せそうな気がするんですか? それはいけませんね、真姫、バット、バットを」

真姫「ごめん、ゴルフのクラブしかない」

スッ

ことり「お、落ち着いて、二人とも」

花陽「だ、ダメだよ……」

凛「ガチ過ぎて怖いにゃ」

穂乃果「二人とも! 花陽ちゃんの話聞いてたの? 絵里ちゃんに安心して戻ってきてもらおう?」

海未・真姫「「……はい」」

穂乃果「よろしいッ」

絵里「穂乃果……姉さん」

希「さ、最後は穂乃果ちゃんやんな」

にこ「一番の不安要素をって思ったけど、花陽の話がちゃんと効いてるみたいね」

穂乃果「よーし、絵里ちゃん……! 部活が終わったら生徒会室に行くよ!」

絵里「え、生徒会室に?」

穂乃果「うん!」

絵里「分かったわ」

にこ「効果あるのかしらねえ」

穂乃果「ふっふーん、任せて!」

海未「本当にやるんですか……」

ことり「ことりは良い案だと思うよ」

真姫「ま、それがもしかしたらきっかけだったのかもしれないし」

凛「成功を祈るにゃ!」

花陽「絵里ちゃん、みんなに任せておけば大丈夫だからね!」

絵里「……ええ」ニコ

練習終了後――

生徒会室


ドサっ

穂乃果「絵里ちゃん、この資料ちゃんと去年と比較したよ! 忘れないようにメモも取ったからね、安心して!」

絵里「穂乃果姉さん……」

希「はい、追加分」

ドサっ

穂乃果「任せて! 海未ちゃんとことりちゃんと頑張るからね! 3人ならどんなことも乗り越えれるもん」

海未「これなら穂乃果も、大丈夫ですね」

ことり「絵里ちゃん、私達大丈夫だよ」

希「さ、後は……」

スラっ

希「この竹刀でエリチの後頭部を……」

絵里「え、ちょっと、本気?」ヒソ

希「……」クス

絵里「そ、そこまでしなくても」ヒソ

希「一人で楽しんだ罰やん?」ヒソ

絵里「あの、希さん」ヒソ

希「さあて、ちょっと後輩に見せるには刺激的やし、向うの部屋に行こか」

グイっ

絵里「きゃ」

トタトタ

ガチャっ

バタン




ゴスッ――



絵里「……ッ」パチ

希「ホントに叩かれると思った?」ニヤ

絵里「目が本気だったじゃない……」

希「するわけないやんか」

絵里「むー……」

希「さ、これで一件落着にせんと、今度は本当の妹が拗ねてしまうで?」

絵里「分かってるわよ、のんたん」

希「ならええんやけど、エリーチカ」




コンコン

穂乃果『希ちゃん? 絵里ちゃん? どう?』

希「入ってええで」


ガチャ

穂乃果「絵里ちゃん?」

絵里「うッ……いたた。なに、なんでこんなに頭が痛いの?」

海未「絵里、私の名前分かりますか?」

絵里「海未でしょ? そんな当たり前のこと聞かないでよ」

穂乃果「……絵里ちゃああんッ」

ガバッ
ギュウ

絵里「やあね、どうしたのよ?」

穂乃果「ううん、なんでもないよッ……おかえり」

絵里「おかしなこと言うのね」フフッ

海未「もお、大変だったんですからね」

絵里「そうなの?」

ことり「絵里ちゃん、良かったね」ニコ

絵里「……」ニコ






お付き合いどうもです

おつか~

後日談はよ

乙乙!

よかった

花陽と絵里の会話に違和感を感じるんだけど何か抜けてない?

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