マキチャン大図鑑、生態入門編 (9)

女子高生の朝ははやい
一人のマキチャンがマキチャンの背後から「ヴェ- ヴェヴェヴ」と震え気味の興奮した声をあげた

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その声につられたマキチャンのマキチャン
計四人のマキチャンが公園の近くに現れた

どうやら最初に居た二人のマキチャンはペアらしかった
後から来たマキチャンは、どうやらマキチャンを狙っているらしい

ペアのマキチャンは二人のマキチャンに追い払われ
その隙に片方のマキチャンがマキチャンに近付いた
逃げたペアのマキチャン
そのまま逃げるかと思いきや、クルっとUターン
助走をつけた突進、まっすぐに挑戦した

三匹のマキチャンは公園の周りで「ヴェェェェェヴェェェェェ」と鳴きながら
追いつ追われつを繰り返した

正直もうどれがどれかわからなくなっていた

マキチャンはその状況を

マキチャン「……」
無関心な様子で観察していた

「めんどくさい人たちね」

そんな雰囲気すら感じられた

そんな中、争っていた三人のマキチャンが漁夫の利を得た
二人のマキチャンが争っている間に一人のマキチャン手を引きどこかに走り去ったのである

争っていた二人のマキチャンもそれに気付く
視界から遠くなっていくマキチャンを追いかけて二人も公園から去っていく
「ヴェェェェェヴェェェェェ」という鳴き声が向こうへ遠ざかっていった

マキチャンを巡る争いは常に起きている
が、交配するかしないかの選択権は常にマキチャンがもっている
シナジーは常にマキチャンが握っているのである

例えばマキチャンが発情してないときにマキチャンが覆い被さったとしよう

マキチャン「オコトワリシマス」

一蹴である

選択権はいつもマキチャンにある

http://i.imgur.com/wD0yhRc.jpg

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