モバP「バレンタイン。積もるチョコの悪夢」 (47)

内容:ちょいと気が早いですがバレンタインネタ、やりますよ。 書き溜め済みの物に加筆修正を加えつつ初めていきます。


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ちひろ「ふんふふー、ふーん♪」ペラッ

P「はい、たまには俺が淹れたお茶でもどうぞ」

ちひろ「ありがとうございます。んー…、いい塩梅……」

P「雑誌……、今時どんなのが流行ってるんですか? 若い女の子の間では」

ちひろ「それはもちろん……」

ちひろ「これ、バレンタインですよ!」

P「…………」

ちひろ「気の早い子ならもう準備始めてる頃じゃないですかねー……」

P「う……」

ちひろ「プロデューサーさん?」

P「うわあぁあぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

ちひろ「プロデューサーさん!?」


P「も、もう……。もう……! うぉあああぁぁぁぁぁぁ!!!」

ちひろ「プロデューサーさん! お、落ち着いてください!」

P「はっ!? す、すみません……。取り乱してしまいました……」

ちひろ「い、いったいどうしたんですか? なにかバレンタインに嫌な思い出でも……」

P「はい……。その、去年アイドル達がこぞって俺にチョコをプレゼントしてくれたんですよ……」

ちひろ「まぁ! みんな女の子ですねー♪ ファンの方からしたら相当羨ましいですよ!」

P「はい…、俺も最初は喜んでいたんです……。ハート型のチョコ、トリュフチョコ、デパートの高級チョコ……、ちょっと形が歪ながらも苦労の跡が見えるチョコ……」

ちひろ「私が男性だったら泣いて喜びますよ! あんなに可愛い子達からもらえれば!」

P「嬉しかった…、嬉しかったんです……」

P「そのチョコが、100個を超えるまでは……」

P「…………」

ちひろ「…………」

P「うわあぁぁぁぁぁぁ!!!」
ちひろ「うわあぁぁぁぁぁぁ!!?」

P「事務所内だけでも200個ちょいもらえるのに、仕事先の女性からも義理チョコをちょいちょい貰ったりもするんですよ!」

P「結局去年のチョコは223個です!」

ちひろ「凄まじいですね……」

P「失礼な事言ってしまえば他所で貰ったチョコはみんなで食べて消費して、適当な物をホワイトデーに返すんですけど……」

P「その、大切なアイドル達から貰ったチョコはそんな扱いできないじゃないですか。慶ちゃんのも、もちろんちひろさんのも」

ちひろ「Pさん……」


P「だから一つずつ食べて味とかの感想を用意しつつ、ちゃんと重すぎず軽すぎずなお返しも用意したんです」

ちひろ「さすがはプロデューサーさん! 男の中の男です!」

P「ちなみに去年のホワイトデーのお返しに120万円くらい使いました」

ちひろ「うわああぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

P「いわゆる『俺の給料◯ヶ月分』ですよ……」

ちひろ「そ、そんな!? ひとりあたり6000円ぐらいとはいえ、たかがホワイトデーのお返しに使う額じゃないですよ!」

P「け、計算はやいですね……」

P「……まあ、みんなの笑顔を拝む為には安いくらいですよ」

ちひろ「か、返します! 取り敢えず私の分の代金だけでも返します!」

P「い、いいですよ! そんな! あれは俺の誠意です! 返さずに受け取ってください!」

ちひろ「でも……」

P「でももないですよ」

ちひろ「……それにしても、そんなに食べてお体に異常は?」

P「50個過ぎたあたりで鼻血が止まらなくなり、100個食べたあたりから足が震え、150個食べた頃には排泄物が甘い匂いを放ち、200個過ぎた頃にはチョコと言う概念そのものを恐れるようになっていました」

ちひろ「なにかの呪いですか?」

チョコってお腹緩くするよね

ちひろ「しかし、凄まじいですね……。それをちゃんと食べて感想まで用意したんですよね」

P「ええ、200通り以上の『美味しい』に代わる言葉を選び抜きましたよ……」

ちひろ「す、凄い……」

ちひろ「あ、ちなみに誰からのどんなチョコが印象的でした?」

P「……卯月のチョコは結構記憶に残ってますね」

ちひろ「へぇー、卯月ちゃん。あの子は一体どんな?」

P「ハート型のミルクチョコ。以上」

ちひろ「普通……」

P「美味しかったですよ? もちろん。でもシンプルな分コメントには悩みましたね……」

ちひろが返金とか、偽物かな?

千川さんなんだよ

ちひろ「他にはどうでした?」

P「うーん……。あ、友紀。あいつは数少ないホワイトチョコでしたね」

ちひろ「友紀ちゃんが白……。あ、野球ボールのチョコですか?」

P「そう。丸いホワイトチョコにチョコペンで縫い目描いてましたね」

ちひろ「ふふ、友紀ちゃんらしいですね」

P「それに 『Dear Yuki』って書いてありました」

ちひろ「……親愛なる友紀へ?」

P「笑いましたね、あれには」

でも最近チョコダイエットってのがあるらしいし
四十代の人にはチョコで痩せるらしいよ、なんかの雑誌に載ってた

ちひろ「後は後は?」

P「うーん、奈緒! あいつはチロルを10個くれましたね」

ちひろ「あら、可愛らしい♪」

P「ちゃんと10個とも色んな種類を楽しめましたし。何よりお返しをあげた時のリアクションがよかったですねぇ」

ーー以下回想ーー

奈緒『お、プロデューサー! 今日は何の日か知ってるか? そう! ホワイトデー!』

奈緒『女の子へのお返しは3倍返し! ってな! ……へ?』

奈緒『な、なんだこの可愛い包み! へ? これがホワイトデーのお返し……? えぇー!!』

奈緒『だ、だって! あたしチロルチョコ10個だぞ!? それでこんなの、あたし貰えないって……』

奈緒『受けとれ、っても……。でも、あたしのアレに3倍返し、って言ったらアルフォートとか、そんなもんだろ……?』

奈緒『あ、違う! 嫌とかじゃないんだ! その、プロデューサーのお返しは、あの、女として、すごく嬉しいし……』

奈緒『けど、あんな冗談半分がこんなになって帰ってくるなんてさ……。なんか、プロデューサーに申し訳なくって……』

奈緒『って! 押し付けてくんな! あぁっ! 待って! いや、欲しいんだけど! あーー!!』

奈緒『じゃあ受け取るかんな! も、もうあたしのもんになるから返さないぞ! 本当にいいんだな!?』

奈緒『ほら! 受け取ったぞ!ったく……。プレゼント一つでこんなに……。……開けていい?』

奈緒『……わぁ! 可愛いなぁ、これ……!』

奈緒『その、プロデューサー……!ありがとうな!』

デレたな

デレてますね

ガチャ1回分程度のお返しでいい、と言ってくれる菩薩のような女性、神谷奈緒

ーー回想終了ーー


P「可愛かったです」グッ

ちひろ「それは可愛いですね」グッ

P「その後凛と加蓮にそれとなく自慢してましたよ」

ちひろ「で、またそれをからかわれたと」

P「ベソかいて俺のデスクの下でうずくまってました」

ちひろ「奈緒ちゃんは本当に可愛いですね」グッ!

P「奈緒は本当に可愛いです」グッ!


ちひろ「うーん、後は……。こういうお菓子作りが不慣れそうなちっちゃい子達はどうでした?」

P「あー……。こずえと桐乃が2人でクッキーを作ってプレゼントしてくれましたね」

ちひろ「あら、クッキー♪ バレンタインはチョコと並んでクッキーもいいですよね!」

P「こずえがクッキーの形をデザインして、桐乃が焼き上げたらしいんですけど」

P「身体の一部がなんか長ーいクッキーがあったんです」

ちひろ「うーん、キリンか象です?」

P「こずえ曰くヌートリアだそうです」

ちひろ「さすが子供は独創的……」

P「でも桐乃も綺麗に焼き上げてたんで美味しかったですね」

桐乃ってアヤ?それなら桐野だけど

>>20
アヤの事ですすいません。
取りあえず書いといて後で書きなおそうと思ってたのを完全に忘れてました。

アヤちゃんの事です。


P「……あっ! あいつだ! 1番凄いチョコを作ってたのは!」

ちひろ「あら、そんなインパクトが強かったんですか? どの子のチョコです?」

P「ありすですよ! あいつのチョコは……」

ちひろ「……イチゴですか?」

P「イチゴです……」

ちひろ「で、でもストロベリーチョコとかあるじゃないですか! 案外味は……」

P「ストロベリー イン チョコ、でした……」

ちひろ「……イン?」

P「チョコの包みを受け取った時も、なーんかずっしり重みがあって……」

ちひろ「ええ……」

P「中身を見たら卵くらいの大きさのチョコがみっつ……」

ちひろ「チョコエッグですか?」

P「ありすがこの場で食えって言うから食ったんですが。まあ、味はいいんですが硬いんです、デカイから」

ちひろ「ふむふむ」

P「で、ある程度食べ進んでいくといきなり口に広がるみずみずしさ」

ちひろ「あ、まさかイチゴ?」

P「ええ! 生のイチゴを厚さ1センチくらいのチョコで包んでたんです!」

ちひろ「発想が凄いですね!」

P「まあ、今までねっとりした甘さしか味わって無かったんで正直涙が出るほど嬉しかったです」

ちひろ「あぁ、それで去年のバレンタインからありすちゃんがプロデューサーさんにデレデレなわけですね」

P「自分のチョコを食べた相手が美味しい美味しいって言いながら泣き始めたら……」

ちひろ「……嬉しいですね!」

P「……そうだ、ホワイトデーにはマフラーをプレゼントしてあげたんだったな」

ちひろ「ああ、今つけてるマフラーはプロデューサーさんの」

P「気に入ってくれてよかった」

ちひろ「そういえば桃華ちゃんや琴歌ちゃん辺りの、その……」

P「お金持ちのチョコはですね……。その、凄かったですね……」

P「よくない事だとはわかっていたんですけど、貰ったチョコを検索してみると……」

ちひろ「…………」

P「一箱3万円だとか、そういうハイレベルなバレンタインチョコが……」

ちひろ「うぇあっ!? さ、さすがお金持ち……」

P「なんかもう、口溶けとか色々が……」

ちひろ「食べてみたいなぁ…、1度くらい……」

千川さん可愛い

P「で、それだけでも十分ありがたいのにそれとは別に手作りのも用意してくれていて……」

ちひろ「1人から2つのチョコ……」

P「…………」

ちひろ「その、お疲れ様でした……」

P「……あっ! 巴! 巴のチョコが1番キツかった!」

ちひろ「巴ちゃん? そんなにお料理とか苦手な子でしたっけ?」

P「チョコ自体は生チョコなんて手のかかる物を作ってくれたんですよ。とっても美味しかったんですが……」


P「受け渡し場所が、黒塗りの車の中で……」

ちひろ「ひっ……」

P「運転席にサブ、助手席に親父さん、後部座席に俺と巴……」

P「そして車の周りにはスーツとサングラスとスキンヘッドのおじさん達……」

ちひろ「違法な物の受け渡しですか……」

P「あの巴が可愛く包んだチョコをモジモジしながら俯いて、なかなか渡してくれなかったんですよ」

ちひろ「可愛い……」

P「そこまではよかったんですけど、問題はサブが……」


『お嬢! ひと月前から練習してたじゃないっすか! 大丈夫っすよ!』

『お嬢のチョコはめっちゃうまいんすよ! いいっすねぇ、プロデューサーさんは俺たちやオヤジと違ってそんな可愛い包みの本命チョコで!』

『オヤジ、ずっとソワソワしてたんすよ! 女っ気のない巴がワシの為にチョコを作ってくれようる! って!』

『ささ、お嬢! パーっと渡して村上組も世代交代の準備っすね! もしそんときにはこのサブを幹部の座に……。なんつってね!』

P「……そうサブが茶化すたびに車内は……。うっ……」

P「……まだ生きてるかな」

ちひろ「サブさん、無茶して……」

>>17
ガチャ一回?3000円だな!

サンキューサッブ
バイバイサッブ

P「……まぁ、ともかく、今年はしっかり身体作りをして望まないと」

ちひろ「……私は、プレゼントした方がいいですか?」

P「貰えればそれはもちろん嬉しいですよ。去年は……、そう、ちひろさんは赤いリボンにハートの飾りの包みでしたね」

ちひろ「あっ、覚えててくれたんですね……」

P「もちろん。今年も楽しみにしています。……は、ちょっと図々しいか」

ちひろ「いえ! こんなに私達の事を考えてくれるプロデューサーさんですもの! 期待していてくださいね♪」

サブ……良い奴だったよ……

P「ありがとうございます! あっ、じゃあそろそろ仕事に戻りますか」

ちひろ「ちょっと休憩しすぎちゃいましたね。さ、みんながチョコ作りに集中出来るようにお仕事頑張りましょうね」

P「はい!」


ーーーーー………

まゆ「…………」

まゆ(事務所に入るに入れなくて盗み聞きしちゃったけど……)

まゆ(Pさん…、そっか……)

まゆ「うふふ……。Pさぁん? 今年は安心してくださいねぇ?」

まゆ「まゆが、Pさんの為に……。うふふっ♪」


「プロデューサーへのチョコどうしようかな……」

「あ、なんか今年はみんなで大っきいチョコ作って、それをプレゼントするんだって」

「へー、誰が言い出したんです?」

「さあ? ちひろさんじゃないかな?」

「でもチョコをもらい過ぎてプロデューサー、ホワイトデー大変だったらしいよ?」

「そっか……。悪い事しちゃったかなぁ」

「ま! そういう事ならみんなで計画を練らなきゃね! もちろん、プロデューサーには内緒で……」

「「「ねーー?」」」

まゆ「うふふ……♪ さ、みんなでどんなチョコにするか話し合いましょう?」

「はーい! やっぱり私はねー、ハートが……」

まゆ(Pさんがチョコの食べ過ぎにならないように、今年はみんなでチョコを作りますから安心してくださいねぇ……♪)

まゆ(でも、もうひとつくらい。まゆの特製チョコなら食べられますよね?)

まゆ(期待して待っててくださいね? Pさん♪)




出し抜こうとするのはまゆだけじゃないだろうなあ

おつ

サブ……惜しい人を亡くしたよ……


オォウ……サァブ……

サブ人気過ぎww

お付き合いありがとうございました。
実際223個も食べたら糖尿不可避だと思うんですが案外プロデューサーという職業なら大丈夫ですかね。
アヤ担当プロデューサーの方々失礼いたしました。

それではネタが浮かんだら、またいつか。


乙 やっぱりままゆは天使だなぁ!(虚ろ目)

乙乙
糖尿病くらいドリンク飲めば治るっしょ→

そんなあなたに特製スタミナドリンクです!

乙ンタイン
さすがに「私自身がチョコになる事だ(低温火傷)」ていうハチャメチャな奴は居なかったか

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