真尋「遠慮しなくていいのに」
ハス太「そうはいかない、成人すぎてお年玉って、そういう業界でもあるまいし」
真尋「わかってたけどお前が成人すぎてるって事はニャル子達も過ぎてるんだよな」
ハス太「ああ、何を今さら」
真尋「ニャル子がそんな歳なのに制服着てると考えると興奮する」
ハス太「真尋はそんな事言わない」
真尋「でもくれたら快くもらうんだろ? 『這いよれ!スーパーニャル子ちゃんタイム』でももらってたし」
ハス太「好意を踏みにじる真似はしたくない」
ハス太「元々我々が地球人にとって若者に見えるからそれ相応の対応をしているだけ」
ハス太「ならばこちらの姿を変えれば真尋の母君も気を使わずに済むわけだ」
真尋「それで昨日からサイクロンエフェクトに変身してるのか」
ハス太「正月の三箇日を越すまでこの姿でいるつもりだ」
真尋「変身を躊躇ってる設定どこ行った」
ハス太「そんなもの保健所にぶち込んだ」
真尋「というか家でそれはあまり……風強くなるし」
ハス太「カッコイイだろ」
真尋「カッコイイから問題なんだ」
ハス太「どういう事だ?」
真尋「僕が初めて変身後の姿見た時の事思い出したんだが」
真尋「ニャル子とクー子がカッコイイとか言ってる事思い出して……」
ハス太「なるほど、ヤキモチを焼いているのか」
真尋「そういう訳じゃ……」
ハス太「子供だな」
真尋「変身前の姿がショタキャラなお前がそれを言うか」
ハス太「安心しろ、ニャル子とクー子が私になびく事はありえない」
真尋「それはわかってる」
真尋「確かにサイクロンエフェクトのお前はかっこいいし、僕ももう少しなんとかならないかなって」
ハス太「自信をつけたいのか」
真尋「そうだ」
ハス太「クー子を愛人にしたらどうだ、甲斐性ぐらいつくだろ」
ハス太「それにニャル子のお前への依存っぷりを見れば、最初は口論になるだろうが最終的に納得してくれるだろ」
真尋「二股は流石に」
ハス太「同じ逢空万太作品に肉欲系男子の主人公がいるから大丈夫」
ハス太「自信を持て」
真尋「そんな自信の付け方、あってたまるか」
真尋「というかニャル子もクー子もお前の幼馴染だろ、そんな扱いでいいのか」
ハス太「お互い恋愛感情なぞ皆無だ、だったら2人とも幸せになる道に進ませるのは幼馴染として当然の願いだ」
真尋「お前はどっちかにそういう感情抱かなかったのか?」
ハス太「まったくないな」
真尋「そうなのか?」
ハス太「ラブコメ、恋愛物を見すぎだ」
ハス太「この形態の私にとってニャル子とクー子は妹のような存在だ」
真尋「いつも喧嘩した2人を止める役割だったからか?」
ハス太「そう、そして普段の姿の時は、いじめっ子から守ってくれる姉のような存在」
ハス太「兄弟姉妹のように育った以上親しくはなるがそれほど親しいと新鮮味がなくなる」
ハス太「兄弟姉妹に対して恋愛感情を持たないのは当然だろう、それと同じだ」
ハス太「千葉県を除いて」
真尋「それもそうだな」
真尋「千葉県を除いて」
ハス太「それに同じ逢空万太作品で数少ない幼馴染がいる主人公を見れば」
ハス太「幼馴染に対して恋愛感情抱く等少数派の意見であることが理解できるだろう」
真尋「あれは幼馴染かどうかの前に主人公に根本的問題がありすぎる気がする」
真尋「鈍感だろうけどとかそういう前に」
ハス太「確かに」
真尋「というかあの主人公は幼馴染に対する依存度が高いから今はなくてももしかしたらあるんじゃないか?」
ハス太「だが異性の幼馴染の『あ~ん』に気付かなかったが同性の幼馴染の『あ~ん』には対応していたはず」
真尋「……そういう事か」
ハス太「異性の子より同性の幼馴染の子に壁ドンされたらすぐ落ちそうだな、本人はラブじゃなくてライクと語っていたが」
真尋「異性の幼馴染の立場がねぇな」
ハス太「ホモとかないわ」
真尋「お前がそれを言うか」
ハス太「つまり幼馴染は敗北フラグの何者でもないという事だ」
ハス太「例外は幼馴染がテーマか、とりあえずヒロインを考えなければならなく馴れ初め考えるのが面倒でヒロインを幼馴染する時くらい」
ハス太「ニャル子とクー子がサイクロンエフェクトの私に対して『かっこいい』等と言ったのも特に特別な感情のないただの感想だから安心したまえ」
真尋「今の話だと勝利したのも幼馴染じゃないか」
ハス太「しかも勝利したのは同性だからニャル子はクー子に寝取られる事になるな」
ハス太「という事で防止策として」
ハス太「クー子を愛人にしたらどうだ、甲斐性ぐらいつくだろ」
真尋「話が戻ってない?」
ハス太「同じ逢空万太作品に草食系男子(終わらない発情期)の主人公がいるから大丈夫」
ハス太「自信を持て」
真尋「戻ってる戻ってる」
真尋「その格好で過ごすって事は外でもそれなんだよな」
真尋「結界があるから姿はどうにかなるが大丈夫なのか?」
ハス太「お前は心配しすぎだ、多少風が強くなってまた田中が飛んだがとくになにもなかったぞ」
真尋「やっぱ風強くなってるじゃねえか」
ハス太「田中が飛ぶ程度些細な事だ、それに道で斉藤と出会ったが特に問題なかったはず」
真尋「斉藤?」
ハス太「級友だろ」
真尋(そんな人いたっけ……)
―――――――
――――――――――
斉藤「おーいハス太くーん、あれ……ア~ッ…眼が乾くなあ~ッ…ハス太くんを見続けると眼が乾くなあ」シュコォシュコォ
――――――――――
―――――――
ハス太「……ドライアイには気をつけよう」
真尋「そうだな、今のお前の部屋風強いし」
真尋「僕はニャル子の好意に受身になりすぎてる」
ハス太「急にどうした」
真尋「だからお前のサイクロンエフェクトの姿で、無駄におじけついてしまうんだと思う」
ハス太「ふむ」
真尋「もう少し彼氏らしい事をしようと思うがいざやろうとすると恥ずかしくて」
真尋「お前とルーヒーはどんな感じでうまくやってる? 参考にしたい」
ハス太「私とルーヒーの関係を見れば一目でわかるだろう」
真尋「相談する相手を間違えた」
ハス太「父君に相談したらどうだ、原作では設定だけで一切の出番がなかったが今リビングにいるだろ」
真尋「親に相談できるか」
ハス太「確かに」
真尋「だから来年からは積極的に行こうと思う」
真尋「ニャル子に『あ~ん』してあげて、壁ドンして、自らイチャイチャしたり」
ハス太「余市にお弁当作ったり、母君と一緒にお風呂に入ったり、クー子と既成事実を作ったり」
ハス太「なりふりかまってられないな」
真尋「その理屈はおかしい」
ハス太「同じ逢空万太作品で一番積極的な総食系男子の主人公を参考にしたらと思ってな」
真尋「僕はバイでもなければ浮気もしねぇよ、確かになりふり構わない気ではいるが」
ハス太「だが限度というものを見定めろ」
真尋「限度が斜め上に超えてった事言ったお前が言うか」
ハス太「同じ逢空万太作品の新作の主人公のようになりふり構わずすぎて身長伸ばすために魂を捧げたように誘惑に魂を売ってはならぬぞ」
真尋「あの主人公そこまでしていないから、そこまでしそうだけど」
ハス太「ついでに眼鏡をかけてみたらどうだ」
真尋「残りの同じ逢空万太作品の主人公の話題出したいからってそれは無理があるだろ」
ハス太「もったいないだろ」
真尋「何がだよ」
ハス太「それにしても真尋の父君と母君、仲良いな」
真尋「母君、父君って呼び方になるんだ、サイクロンエフェクトだと」
ハス太「変か?」
真尋「変じゃないけど時代劇っぽい」
ハス太「変って事だよな、この姿で時代劇っぽいって言われる事実がすでに変だろ」
真尋「そうかも」
ハス太「……ちょっとお手洗い行ってくる」ガチャ
真尋「冷えるとトイレ近くなるしな」
真尋(あっそういえば、昨日クー子の髪留めをワカメと間違えてサラダに使っちゃったから、新しい髪留めを一緒に買う約束してたんだ)
真尋(どこで買うか、ここらへんで新鮮なワカメ売ってるところは――)
頼子『邪ッッ』フォークシュシュシュ
真尋父『キャオラァッッ』0フレームの上段回し蹴り
ダダダダダッ ガチャ
ハス太「ゼェゼェ」
真尋「どうした?」
ハス太「不審者と間違えられた」
真尋「お前の変身後知らないからね」
ハス太「もう変身解く」
真尋「そうだな」
その後普通にお年玉もらった
完
誰とは言わないけど同世界観とはいえアニメ化もコミカライズ化もされていない知名度が低い作品を拝読していないと理解できないネタばっかのSS書く奴ってどうかと思う
良いお年を
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