女騎士「憧れの」オーク「くっ殺」(34)
ーー序章
女騎士「…はー…なぜ私はくっ殺言えないのだろう」
女騎士「そもそもオークとの出会いがない…」
女騎士「姉様たちは言えてるというのに私だけまだ未経験…」
女騎士「女騎士としてうまれたからには一度は言ってみたいものだ…」
………
オーク「…はあ…なんで俺はくっ殺言われないのだろう」
オーク「そもそも女騎士はどこにいるんだ!」
オーク「仲間は皆言われてるというのに…俺だけなんでっ!」
オーク「オークとしてうまれたからには一度言われたいもんだな…」
女騎士・オーク(でも今更そんなこと言えやしない…)
ーーー第1章 ボーイミーツガール
女騎士「…こんな風に森を散歩してると木陰からオーク、なんてことはなかなか無いものだ」
女騎士「もうこの森も何千回位歩いたのだろう?」
女騎士「月刊女騎士には今一番熱いスポットと書かれてはいたが…」
女騎士「ひばりが鳴くほどのどかなものだ」
………
オーク「森で狩りをしていると木陰から女騎士、なんて…無いよなあ」
オーク「ここでの狩りも日課のようになっちゃってるもんなあ」
オーク「月刊オークでは女騎士目撃例が絶えないスポットらしいが…」
オーク「見かけるのはうさぎばかり」
女騎士「む、このあたりはセイタカアダチソウが多いな」ガサッ
………
オーク「草が生い茂っていて視界が悪いな…」ガサガサ
ガサッガサガサ…
女騎士・オーク「ああっ!!!」
ーーー第2章 チャンスの神様には後ろ髪はない
女騎士「お、オーク!」
女騎士(まさか本当に逢えるなんて…!)
オーク「お、女騎士!」
オーク(夢じゃない!本物の女騎士だ!)
女騎士「くっ…」
女騎士(いや、待て。いきなりくっ殺せ!はおかしいよな?)
オーク「くっ…?」
オーク(くっ…その先が聞きたいんだ!はやく!)
女騎士・オーク(千載一遇、しょうがいきってのくっ殺チャンス到来だ!逃しはしない!!)
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ーーー第3章 教えを請うもの
女騎士(…まだだ、じっくりくっ殺を堪能するぞ!)
女騎士「こんな辺鄙な森に何の用だ!」
オーク(そうか!くっ殺は出逢い頭で言う言葉ではなかったはず!)
オーク「なにか美味いもんはないか探し回ってたら意外なものに出会ったもんだ」
女騎士(しかし、くっ殺はどう繰り出せば最も愉しめるのだ?)
オーク(なんかいい感じに盛り上がってきたが、これからどうしたらいいくっ殺になるんだ?)
女騎士「意外なものとは無礼な!」
女騎士(そうだ!姉様たちの言葉を思い出すんだ!)
オーク「なんだ、意外なメス騎士が正しかったか…?」
オーク(仲間の言葉のなかにいいヒントがあったかもしれない!)
~~~
姉騎士1「くっ殺の楽しみ方?…そうだな、プロセスが大切だな」
姉騎士2「うむ、あくまでこちらのプライドの高さは保ちつつ追い詰められていかないとなんの面白みもない」
姉騎士3「え~私はすぐくっ殺したいけどなぁ」
姉騎士1「…まあ、最初は抵抗だな。うまく挑発しつつ萎えないようオークの気持ちを盛り上げるんだ」
姉騎士2「共同作業だから思いやりはないに越したことはないのは事実だろう」
~~~
仲間オーク1「くっ殺をよりよくする方法?…そりゃお前、プロセスだろう」
仲間オーク2「そうだな。すぐに言わせるよりもある程度のプライドを保たせつつじわじわ追い詰めるべきだ」
仲間オーク3「オレはすぐくっ殺言わせたいけどなぁ」
仲間オーク1「…ま、とりあえずは女騎士の気持ちを盛り上げるためにも抵抗させるのが無難だろう」
仲間オーク2「そうだな。あくまで共同作業なんだ。相手を思いやることが大切だ」
女騎士・オーク(そうだ!思いやりを持ってくっ殺に挑む!)
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ーーー第4章 優しき争い
女騎士「っ…!今ここでお前を成敗してやる!」
オーク「その細腕で俺に立ち向かうとはいい度胸だなあ!」
女騎士(これこれこれ!なんかいいよー!盛り上がっちゃうよー!)
オーク(くぅっ…!こっからのくっ殺とかたまらん!)
女騎士「やあっ!」キィン!
オーク「とうっ!」カァン!
女騎士(あれ?これって全力で戦ったらまずいよな?)
オーク(…どこまで本気出すべきなんだ?殺しちゃダメだもんな)
女騎士(姉様たちはどうしていた!?)
オーク(仲間の発言を思い出せ!俺!)
~~~
姉騎士1「戦いのスタンスはあくまでも追い詰められて、だ」
姉騎士2「そうだな。アッサリやられるなんて村娘でも構わないじゃないか。女騎士としてある程度は粘るべきだろう」
姉騎士3「え~私はもう全裸で待っててもいいくらいだけどなぁ」
姉騎士1「…本来ならば致命傷はさけつつ、軽く傷を負って剣が跳ね飛ぶのが理想だが」
姉騎士2「初心者は無理をせず壁や木に追い込まれていくような足運びをするべきだな」
~~~
仲間オーク1「戦闘はオークがリードすべきだろう」
仲間オーク2「そうだ。女騎士は腕の立つものも多いがだからこそ意味がある。こちらが掌で踊らせるくらいの気持ちが大切だ」
仲間オーク3「オレはもう戦闘面倒いから全裸待機が理想だな」
仲間オーク1「…欲を言えば剣を跳ね飛ばして肩当を壊し、太ももあたりに傷をつけたりしたいが」
仲間オーク2「初めてならばとりあえず木や壁際に追い詰めるのがいいだろうな」
女騎士・オーク(なるほど!全力で逃げ場をなくし追い詰められた空気を作り出す!)
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修正
騎士2「共同作業だから思いやりはないに越したことはないのは事実だろう」
↓
姉騎士2「共同作業だからな。思いやりがあるに越したことはないのは事実だろう」
ーーー第5章 その先を見つめて
女騎士「はあっ!」ドンッ
オーク「さっきの威勢はどこへやら!もうお前に逃げ場はないようだな」
女騎士「くそっ…!ここまでか…?」
オーク「さあ!観念しろ!」
女騎士(これは…最高のシチュエーションじゃないか?!)
オーク(完璧すぎる…っ!)
女騎士(いうぞっ!いいんだな!?)
オーク(さあ!言ってくれええぇぇ!)
女騎士「くっ!」
女騎士(いや、待てよ?くっ殺の後ってどうすればいいんだ?)
オーク(あれ?言わないな?言ってもらったらそれでいいんだけど…って言われたらハイ、サヨナラーっておかしくないか?今まで戦ってたんだし)
女騎士(と、とりあえず時間を稼ぐか)
女騎士「いや、まだだ…まだやれる!」
オーク(もう少し戦いながら考えよう)
オーク「強盛な女だ!しかしそれもよい!相手をしてやるぞ」
女騎士(そもそも…くっ殺ってなんなんだ?殺されたくないんだが)
オーク(くっ殺と言われたらやっぱり殺すべきなのか?無駄な殺生は好まないたちなんだけど)
女騎士「お前…なかなか強いな」ガガガッ
オーク「お前もな。意外と楽しめているぞ」ギャンッ
女騎士(かといってくっ!殺すな!もないだろ。格好悪いにも程がある。何より騎士道に反する)
オーク(いや、やっぱり殺すのはないな。ないない。ご家族も悲しむだろうし)
女騎士「槍使いはあまり相手にしたことがないがいい練習になりそうだ!」キィン
女騎士(それにくっ殺のイメージ図じゃへばる女騎士にオークは丸腰で立っていた気がするぞ?そもそも装備すら身につけてなかったしな)
オーク「ほざけ!」
オーク(人間の女は柔らかいそうだから槍とか貫通しやすいだろうし気を付けないと)
女騎士「オークとは意外とすばしっこいものなのだな!見た目から愚鈍なものだとばかり思っていたぞ!」ザッ
オーク「はっ!そりゃ人間のイメージとは違うだろうよっ!」キィン!
女騎士(殺されずにくっ殺するにはどうすればいいんだ?…装備を解くのと何か関係が?)
オーク(くっ殺後に自然に離れるにはどういうタイミングでいけばいいんだ)
女騎士「ああっ髪留めが…っ!」バサッ
女騎士(これも一種の装備だからくっ殺イメージ図とかなり近いぞ!)
オーク「そんなものに気をとらわれる余裕はないだろう!せいっ!」ギュンッ
オーク(うわっ綺麗な髪…)
女騎士「うっ…」
女騎士(やばいな。本気で強い…兎に角くっ殺は言いたい!くっ殺処女のまま死ぬのだけはいやだ!)
ーーー第6章 重なる視線
女騎士「私はっ!こんなところでやられるわけにはいかないんだ!」ジャキ-ン!
オーク「ほう?追い詰められた割にはなかなかやるじゃないか!」ガッ!
女騎士「お前など焼き豚にしてくれる!」
女騎士(やはり姉様たちに頼るしかないな)
オーク「焼き豚だと…!角煮ならまだしも!」
オーク(折角の女騎士を目の前にしても仲間の記憶思い出してばっかりだな)
~~~
姉騎士1「屈強なオークであればあるほどくっ殺の台詞の後は燃えるな」
姉騎士2「…そのことについては流石に恥ずかしくて口にするのも憚れる」
姉騎士3「ちんぽ」
姉騎士1「…まあ、大切なのは一連の流れに身をまかせることだ」
姉騎士2「そうだな。なんにせよ相手のオークをよく見れば自ずと道は拓かれるものだ」
~~~
仲間オーク1「くっ殺の台詞の後か…美人な方が断然滾るし捗るな」
仲間オーク2「女騎士は美人が多いしな。たまらんよ」
仲間オーク3「うっ!ふぅ…皆さん、下劣な話よりこの世界の素晴らしさについて話しませんか」
仲間オーク1「…くっ殺さえ言わせちまえばあとは流れでなんとかなるもんだ」
仲間オーク3「まあな、女騎士をよく見て湧き上がる衝動に身をまかせろ」
女騎士・オーク(わかったぞ!見てやる!穴が開くくらいまで!)
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ーーー第7章 紡ぎ出された言葉
女騎士「はっ…はっ…!」
オーク「…所詮人間の女だな。体力差だけは埋まらん。長期戦はこちらが有利だ」
女騎士「女だからと馬鹿にするな!」
女騎士(…やっぱり体格がいいな。性格も男らしそうだ。男臭いマッチョが好きで騎士になったものの、並のマッチョでは満足出来ない程に目が肥えた私のお眼鏡に叶うとは…流石オーク)ハァハァ
オーク「笑わせるな!息が荒くなってるのが証拠ではないか!」
オーク(…見れば見るほど美人だな。腰細くて髪がサラサラで気が少し強いのもまたいい…雌オークの美人は言ってもオークだし、ぶた鼻なんだよなあ。なんかもう存在が違う!流石女騎士)
女騎士(なんか…いいな。人間じゃ物足りないものをこのオークなら満たしてくれそうだ…)
オーク(別に雌オークが嫌いな訳じゃないけど…この女騎士ほど心惹かれないな)
女騎士「っと」ヨロロ
オーク「大丈夫か!?」ハシッ!
女騎士(見た目に反して優しい!)キュンッ
オーク(軽い!本当に柔らかい!)キュンッ
女騎士「…ダメだ…!」
オーク「どうした!足でも挫いたか!?痛むのか!?」
女騎士「こんなの生き恥だ…!まさかオークに恋をするなんて!」
オーク「なっ!?」
女騎士「一生の不覚!男らしくてマッチョでちょっと優しいなんてドストライクじゃないか!筋肉ギャップ萌えなんて反則だろう!」
オーク「お…俺のことか…!?こんなやーらかくて美人の女騎士に惚れられただと…!」
女騎士「くっ…!殺せ!」
女騎士「いっそのこと殺してくれ…!!」
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ーー最終章 そして二人は幸せなキスをする
オーク「い、嫌だ!」
女騎士「なぜだ!?ここまで追い詰めて…これ以上辱められるくらいなら私は死を選ぶ!」
オーク「…ならば俺に君の命をくれ!」
女騎士「だからやると言っているだろう!」
オーク「違う!そうじゃなくて…えーっと」
女騎士「なんだ」
オーク「嫁はまだ早いだろうし最初はお付き合いしませんか!」
女騎士「えっ!」
オーク「ダメだろうか」
女騎士「あ…あ…えっ…と…こ、こちらこそよろしくたの…む?」
姉騎士1「女騎士!おめでとう!」
仲間オーク1「おめでとう!」
女騎士「姉様!?」
姉騎士2「お幸せに!」
仲間オーク2「お前やるなあ!」
オーク「どこから!?」
姉騎士3「そこのオーク、くっ殺いかが~?」
仲間オーク3「全裸くっ殺たまらん」
女騎士「どうして…?」
姉騎士1「心配でずっとつけていたのだ」
姉騎士2「ナイスくっ殺だったぞ!」
姉騎士3「アンアン」パンパン
オーク「お前らもか?」
仲間オーク1「仲間としてくっ殺童貞を見捨てられんだろう」
仲間オーク2「ナイスなくっ殺言わせだったな」
仲間オーク3「オラオラ!…ふぅ」ドピュ
仲間オーク1「さあ、ここは男らしく一発ぶちゅっといっとけ!」
姉騎士1「そうだな!ここで決めとかなきゃ女が廃るだろう」
仲間オーク2・姉騎士2「キース!キース!キース!キース!」
仲間オーク3「そのような破廉恥行為は如何極まりない」
仲間オーク1.2・姉騎士1.2「キース!キース!キース!キース!」
姉騎士3「ホラホラいっちゃえよ」
オーク「…いいか?」
女騎士「う、うむ…」
…チュッ
おわり
ありがとうございました!
姉騎士3と仲間オーク3はなんなんだよもうww
面白かったけど、なんか両陣営の3に全部持ってかれた感があるwww
乙
一々章に分けられててワロタ
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