まゆ「最高の友達」 (21)
・コレジャナイ感のあるキャラ、方言
・若干の百合
以上注意
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1447491903
まゆ「お疲れ様です、プロデューサーさん」
モバP「おう、お疲れ」
まゆ「あの……、少し話したいことがあるんですけど、いいですかぁ?」
モバP「あー、っと」
モバP「すまん。これからすぐまた別の現場行かないといけないんだ」
モバP「また今度でいいか?」
まゆ「……わかりました」
モバP「すまないな」
まゆ「いえ、お仕事ですから……」
まゆ「えっと……頑張ってくださいね」
モバP「ああ、ありがとう」
モバP「それじゃあ」
まゆ「行ってらっしゃい……うふ」
まゆ「……」
まゆ「…………」
紗枝「なんや、難儀な人やなぁ、まゆはんは」
まゆ「あら……紗枝ちゃん、お疲れ様です」
紗枝「うふふ、お疲れ様どす」
まゆ「見てたんですねぇ」
紗枝「そら、目の前でやってはりましたから」
紗枝「見てない、聞かない、なんて方がおかしいんちゃいます?」
まゆ「……ごもっともですねぇ」
紗枝「今度から人に聞かれたくない話をしたいんやったら、ちゃんと周りを見渡しぃや?」
まゆ「ありがとうございます」
紗枝「いえいえー」
紗枝「それで、まゆはんの話に戻るんどすけど」
まゆ「戻るんですねぇ」
紗枝「戻りたくありまへんでした?」
まゆ「……あまり」
まゆ「恥ずかしいですし……何を言われるかもわかりませんし」
紗枝「うふふ、そないに変なことはいいまへんよ」
紗枝「ただ、うちが見てて、ほんのりと気になったことがいいたいだけどす」
まゆ「それが怖いんですけどねぇ」
紗枝「あらぁ……じゃあ、やめときます?」
まゆ「……」
まゆ「まゆは、客観的な意見も大切だと思ってます」
まゆ「紗枝ちゃんは、まゆとプロデューサーさんの話の流れを見て気になったことがあったんですよね?」
紗枝「せやなぁ」
まゆ「なら聞いてみたい……とは思います」
まゆ「怖いですけど」
紗枝「うふふ、そらそうやろ」
紗枝「誰でも、人に評価される言うんは恐ろしいものどす」
紗枝「うちかて、まゆはんに今から気になった点を言われるー言うんやったら、恐ろしゅうて耳を塞ぎたくなってしまいますわ」
まゆ「まゆも逃げたいんですけどねぇ」
まゆ「紗枝ちゃんが話したそうにしてますから」
紗枝「別にそんなつもりはないんやけど……」
紗枝「でも、うちの言いたかったのまゆはんのそういう態度についてどす」
まゆ「態度、ですかぁ?」
紗枝「そう、態度どす」
紗枝「まゆはんは、どうしても自分を下に見てしまうやろ?」
まゆ「そんなことはないと思いますけど……」
まゆ「まゆは自分を卑下したことはほとんどありませんよぉ?」
紗枝「うーん……そういうことやなくてやなぁ?」
紗枝「まゆはんは自分が我慢することで、相手が喜ぶなら、間違いなくそれを選ぶやろ?」
まゆ「そうですね」
まゆ「相手の迷惑になることは極力したくありません」
まゆ「……勿論、プロデューサーさんにも」
紗枝「それもな、まゆはんのええとこやとは思いますえ」
紗枝「せやけど、たまには我慢しないで我儘してもええと思うんよ」
紗枝「それこそ、恋愛なんて究極のわがままなんやから」
まゆ「……!」
紗枝「うちがさっきの会話で感じたんはこんな感じどす」
まゆ「……すごい、参考になりました」
紗枝「うふふ、それなら嬉しいわぁ」
まゆ「恋愛は……ワガママ……」
まゆ「聞いておいて良かったです、ふふ……」
まゆ「まゆには、もっと積極性が必要なんですね」
紗枝「せやなぁ」
紗枝「引いて引いて、ただ待ってるだけやといつか誰かに取られてしまいますえ?」
紗枝「それこそ、うちとか」
まゆ「!」
紗枝「なんて、うふふ……あらあら、冗談やさかい、そんなに見つめんといて欲しいわぁ」
まゆ「本当ですかぁ?」
紗枝「そんなに訝しんでも、ほんまに違いますえ」
まゆ「……わかりました」
まゆ「何はともあれ、ありがとうございます、紗枝ちゃん」
まゆ「参考にして頑張ってみますねぇ」
紗枝「うふふ、気張りぃや」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
まゆ「プロデューサーさん」
モバP「あー、すまん、今ちょっと忙しいんだ」
モバP「後にしてもらっていいか?」
まゆ「……ほんの少しだけ」
まゆ「5分……いえ、2分でもいいんです」
まゆ「ほんの少しだけ、時間をくれませんかぁ?」
モバP「……」
モバP「すまん、これが終わったら時間とるから」
モバP「もう少し待ってくれ」
まゆ「……」
まゆ「……わかりました」
紗枝「あらあら、残念どしたなぁ、まゆはん」
まゆ「……また見てたんですかぁ?」
紗枝「うふふ、見てもうたわぁ」
紗枝「たまたま、ここにいたもんやからなぁ、耳塞いどった方が良かったどすか?」
まゆ「別にそこまでは言いませんけど……」
まゆ「……でも、ありがとうございました、紗枝ちゃん」
紗枝「んー?」
まゆ「紗枝ちゃんのアドバイス通り、もう少し頑張ってみたら、もっとプロデューサーさんと話す機会が増えました」
紗枝「せやろ?」
紗枝「うちな、常々まゆはんはもっと自分を出していい思ってたんよ」
まゆ「……そんなに思われてたんですねぇ」
紗枝「まゆはんは優しい子やからなぁ」
紗枝「みんなも、まゆはんはいい子って言うてはりますさかい、ふと気になったんよ」
紗枝「まゆはんがまゆはんを出すときってあるんかなぁって」
まゆ「……」
紗枝「あ、別にじぃと見てたわけちゃいますよ?」
まゆ「そこは別に気にしてませんよぉ」
紗枝「そんならよかったわぁ」
紗枝「変にすとーかー思われるんは嫌やしなぁ」
まゆ「……」
紗枝「さっきのやって、今すぐーは無理やったけど、ちゃんと約束してくれはりましたし」
まゆ「口約束ですけどねぇ」
紗枝「口約束だって、ちゃんとした約束どす」
まゆ「そうなんですけどぉ……」
まゆ「まゆたちのプロデューサーさんって、沢山の人たちを一人でプロデュースしてるじゃないですか」
紗枝「せやなぁ」
紗枝「時折人間やめはったんちゃうかと思います」
まゆ「……そんな状況ですから、終わった後ってくるのかな、って思ったんです」
紗枝「あー……」
まゆ「プロデューサーさんは優しい人ですから、ちゃんと守ってくれるとは思いますけど」
まゆ「ほんの少しだけ不安です」
紗枝「……」
紗枝「まゆはん、ちょっと手出して」
まゆ「?」
紗枝「うふふ、大丈夫」ギュッ
まゆ「!」
紗枝「まゆはんの言ってた通り、うちらのプロデューサーはんは優しい人どす」
紗枝「ちゃぁんと、約束は守ってくれはります」
紗枝「せやから、不安がらず、安心しぃ」
まゆ「……」
紗枝「それでも不安なら、こうしてうちが一緒にいてあげますえ」
まゆ「……ありがとうございます」
まゆ「紗枝ちゃんの手……暖かいですねぇ」
紗枝「まゆはんの手は冷たいどすなぁ」
紗枝「ひんやりしてて、気持ちええわぁ」
まゆ「……なんだかはずかしいですねぇ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
モバP「お待たせ、まゆ」
まゆ「プロデューサーさん」
モバP「すまん、遅くなって」
まゆ「うふふ、大丈夫です」
まゆ「まゆとの約束をちゃんと覚えてくれているって信じてましたから……」
モバP「そうか……ありがとう」
モバP「それで話って?」
まゆ「あ、えっと……」
まゆ「今度の日曜……プロデューサーさん、お暇ですよねぇ?」
モバP「ああ、そうだな」
モバP「いや、ちょっと待て、なんで知って――」
まゆ「――もしよかったら、一緒にお出かけしてくれませんかぁ?」
まゆ「紗枝ちゃん」
紗枝「あら、まゆはん」
紗枝「どないしたんどす?」
まゆ「聞いていましたか?」
紗枝「なんのことやろか?」
まゆ「話してる最中柱の裏からその長い髪がずっと見えてましたよぉ?」
紗枝「あら、おかしい話どすなぁ」
紗枝「うちはその時間レッスンしてたはずどす」
まゆ「うふふ、おかしいですねぇ」
まゆ「まゆは時間については何も話してないはずですけど……?」
紗枝「……」
まゆ「別に怒ったり、嫌ったりはしませんよ?」
まゆ「話が早いか、早くないかだけですから」
紗枝「……」
紗枝「うちはほんまに聞いてまへんよ?」
まゆ「うふ、そうですか」
まゆ「紗枝ちゃんと一緒に祈った後プロデューサーさんとお話できたんです」
紗枝「あら」
まゆ「そこで……日曜、プロデューサーさんとお出かけできることになりました」
紗枝「約束できたん?」
まゆ「はい、しっかりと」
まゆ「うふふ、日曜が楽しみで仕方ないです……!」
紗枝「おめでとう、まゆはん」
まゆ「紗枝ちゃんが一緒に祈ってくれたおかげです」
まゆ「なんて、うふふ……」
紗枝「嬉しそうやねぇ」
まゆ「もちろんです」
まゆ「プロデューサーさんと一緒にお出かけできるなんて……!」
まゆ「積極的って大切なんですねぇ」
紗枝「そうどすそうどす」
まゆ「そうアドバイスをくれたのも紗枝ちゃんで」
まゆ「一緒に祈ってくれたのも紗枝ちゃん」
まゆ「だから、お礼を言いたかったんです」
紗枝「……別にお礼なんてええよ」
紗枝「うちはただ気になったことを言うただけやさかい」
まゆ「そんなただのことを言ってくれたからまゆはこうして、プロデューサーさんと約束できたんです」
まゆ「本当にありがとうございます」
紗枝「……あかん」
紗枝「そんなに感謝されたらうち照れてまうわ……」
まゆ「あら、本当……お顔がほんのり赤いですねぇ」
紗枝「やめぇ……そんな見んといてぇな」
まゆ「うふふ」
紗枝「こほん」
まゆ「落ち着きましたかぁ?」
紗枝「落ち着いたわぁ」
紗枝「でも、もうお礼はしなくてええよ」
まゆ「照れてしまいますもんね」
紗枝「……まゆはんはいたずらっこやなぁ」
紗枝「あの優しかったまゆはんはどこへいってしもたんやろ……」
まゆ「紗枝ちゃんに変えられちゃいました、うふ」
紗枝「あら……うちの仕業なら自業自得どすなぁ」
紗枝「でも、それでまゆはんが喜んでくれはったんならええわ」
まゆ「うふふ、ありが――」
紗枝「――御礼はあきまへん」
まゆ「おっと」
紗枝「まあ、まゆはんのことやから大丈夫やと思うけど」
紗枝「日曜、気張りぃや」
まゆ「はい……!」
紗枝「……」
まゆ「……」
紗枝「……?」
紗枝「……どうしたん?」
まゆ「……あの」
まゆ「手、ぎゅっとしてもらっていいですか?」
紗枝「うふふ……もちろん」
紗枝「成功するよう、私も応援してますえ」ギュッ
まゆ「温かい……うふふ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
紗枝「あら、お帰りやす、まゆはん」
まゆ「……」
紗枝「まゆはん?」
まゆ「……」
紗枝「……」
紗枝「……うちの部屋に来ます?」
まゆ「……」コクン
紗枝「それとも……一人になり――」
まゆ「……」ギュッ
紗枝「――失言やったわ」
紗枝「それじゃ、行きまひょうか」
紗枝「ここがうちの部屋どすえ」
紗枝「狭いところやけど……ベッドにでもすわり?」
まゆ「……ありがとうございます」
紗枝「うふふ、お礼は照れるからやめ言うたやろ?」
まゆ「そうでしたねぇ」
紗枝「……」
まゆ「……」
紗枝「うちで、力に慣れそう?」
まゆ「……」
まゆ「話だけ、聞いてくれるだけでも」
紗枝「いくらでも聞きます」
まゆ「……」
まゆ「……今日」
まゆ「プロデューサーとお出かけしました」
紗枝「せやなぁ」
紗枝「ちゃんと約束守ってくれたやん」
まゆ「はい」
まゆ「まるで、天にも昇るような気持ちでした」
まゆ「本当に……本当に楽しかったです」
紗枝「……積極的になった甲斐がありましたなぁ」
まゆ「……そう」
まゆ「もう、奥手ではだめだって」
まゆ「自分の気持ちも押し出さないとって」
まゆ「そう思って、まゆは気持ちを伝えたんです」
紗枝「……!」
まゆ「プロデューサーさんに」
まゆ「大好きだって」
まゆ「愛してるって」
まゆ「付き合ってほしいって」
まゆ「ずっとそばにいてほしいって」
まゆ「私の中にくすぶり続けていたこの気持ちを、伝えたんです」
紗枝「……」
まゆ「プロデューサーさんは答えました」
まゆ「それはできない」
まゆ「でも、まゆを最高のアイドルにしてみせる」
まゆ「……そう、答えました」
まゆ「まゆはプロデューサーさんにとって『アイドル』でしかない」
まゆ「直接目の前にそう突きつけられて」
まゆ「はい」
まゆ「と、笑うしかできませんでした」
まゆ「笑うしかできなかったんです」
まゆ「その後、帰り道、他愛のない話をして」
まゆ「プロデューサーと別れて」
まゆ「それから……」
まゆ「……それから」
紗枝「……うちのこの小さな体でよかったら」ギュゥ
紗枝「いくらでも吐き出してええんよ」
まゆ「……あったかいですねぇ」
まゆ「紗枝ちゃんの手も……体も、本当に……」
紗枝「……まゆはんは冷たいどすなぁ」
紗枝「うちが、しっかり暖めますわぁ」
まゆ「……」
紗枝「まゆはんはすごいどすなぁ」
紗枝「ちゃあんと、自分の気持ちを伝えられはりましたやん」
まゆ「紗枝ちゃんのアドバイスのおかげですよ」
紗枝「そういってくれるとうれしいけど」
紗枝「うちはできひんかったからなぁ」
まゆ「……!」
紗枝「自分の思いを伝える湯運は恥ずかしゅうて、恥ずかしゅうて」
紗枝「人にああしぃこうしぃ言うんは簡単やさかい」
紗枝「自分も気張らなぁ思うねんけど……」
まゆ「……」
紗枝「ごめんなぁ、まゆはん」
紗枝「これじゃあ、うちがけしかけて、そのせいで失敗した見たいどす」
まゆ「……ううん」
まゆ「そんなことありません、確かにだめでしたけど」
まゆ「前進したのは紗枝ちゃんのおかげですから」
まゆ「だから、今度は紗枝ちゃんの番です」
まゆ「まゆも応援しますから……だから」
まゆ「紗枝ちゃんもその気持ちをがんばって伝えてみてください」ギュウ
紗枝「……」
紗枝「ごめんなぁ、まゆはん」
まゆ「うふふ、大丈夫ですよ」
まゆ「まゆは、紗枝ちゃんのおかげで成長しましたから」
紗枝「ううん、違うんよ」
紗枝「そういうことちゃうんよ……」
まゆ「……?」
紗枝「……」
紗枝「……あんな」
まゆ「はい」
紗枝「うちは……」
紗枝「うちはな、まゆはん」
まゆ「はい」
紗枝「まゆはんのこと、好きどす」
紗枝「……ううん、愛してるんよ」
まゆ「……!」
紗枝「きっと、誰よりも、ずっと、ずぅっと」
紗枝「まゆはんが好きなんよ」
紗枝「自分でもこずるいわぁ思うねんけど」
紗枝「きっと、今しかないとも思うんどす」
まゆ「……」
紗枝「うちはな、まゆはん」
紗枝「そんな、まゆはんのことを愛くるしい愛玩動物みたいに見たりせえへん」
紗枝「まゆはんを、一人のまゆはんとして、ちゃんと見てる」
紗枝「ちゃんと見て、それで、まゆはんのことが好きになってしもたんよ」
まゆ「……そうですか」
紗枝「……ごめんなぁ」
紗枝「せっかくもらった勇気を、こんな風に使って」
紗枝「まゆはんを悲しませる風に使って」
紗枝「ほんま、こずるいわぁ」
紗枝「……」
まゆ「……ありがとう」
紗枝「お礼はあきまへんよ」
まゆ「ううん」
まゆ「うれしい、紗枝ちゃんがそんな風に思ってくれていて」
まゆ「本当にうれしいの、だからありがとう」
紗枝「……」
まゆ「でも……ごめんなさい」
まゆ「まゆにとって紗枝ちゃんは」
まゆ「最高の友達です」
まゆ「……だって、まゆはプロデューサーさんが好きですから」
まゆ「愛してるのは、ただプロデューサーさんだけですから」
紗枝「……そうどすか」
まゆ「……ごめんなさい」
紗枝「うちはきっと、まゆはんを悲しませるようなことしまへん」
紗枝「今日みたいな表情になって絶対させまへん」
紗枝「それでもだめどす?」
まゆ「……」
紗枝「……そうどすか」
紗枝「……」
まゆ「ごめんなさい、紗枝ちゃん」
紗枝「ううん、まゆはんのおかげどす」
紗枝「こんなにがんばれたのは、まゆはんが気張らせてくれたからやさかい」
紗枝「……まだ心臓がどきんどきん言うてはります」
まゆ「そういえばそうですねぇ」
まゆ「まゆ、意地悪ですね」
まゆ「無理やり告白させちゃったみたい」
紗枝「そんなことありまへん」
紗枝「うちだって言おう言おう思ってはりましたさかい」
紗枝「……でも」
紗枝「応援したら自分に告白されるなんてびっくりしましたやろ?」
まゆ「……もちろん」
まゆ「てっきり、紗枝ちゃんもプロデューサーさんが好きなんだと思ってましたから……」
紗枝「もちろん、プロデューサーはんも好きどす」
紗枝「ただ、それ以上に――」
まゆ「……うふふ」
紗枝「……まゆはん」
紗枝「きっと、うちも今まゆはんと同じ気持ちどす」
まゆ「……」
紗枝「絶対に諦めまへん」
紗枝「うちのこと、最高の一歩上にいかせますえ」
紗枝「……」
まゆ「どうしたんですか、紗枝ちゃん」
まゆ「顔を押さえちゃって」
紗枝「今更になって恥ずかしゅうて恥ずかしゅうて……」
紗枝「顔なんて見せられまへん……」
まゆ「あら……」
紗枝「よく考えたら、ずっと抱きしめあってたんやなぁ……って、思うと……もう……」
まゆ「……でも、耳が赤いのは見えてますよ」
紗枝「!」
紗枝「あかん……まゆはんいじわるやわぁ……」
まゆ「普段大人びてる紗枝ちゃんも年相応の女の子ですねぇ」
紗枝「うぅ……こずるいわぁ……」
まゆ「……でも、慰めてくれてありがとうございました」
紗枝「……あれは慰めにはいったんやろか?」
紗枝「うちが好き勝手、言うてただけや思うねんけど」
まゆ「しっかり慰めてくれてましたよ……まゆはとっても安心しましたから」
まゆ「紗枝ちゃんの温かい体にぎゅって抱きしめられて、本当に安心できましたから」
紗枝「……いけずやわぁ」
まゆ「うふふ」
おしまい
「あいくるしい」本当に名曲
ずっと紗枝はんまゆより年上だと思ってたので、15歳で驚愕しました。
誤字脱字、コレジャナイ感はすいません。ここまで読んでくださった方ありがとうございました。
乙
良さ
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません