※短編・目次
【その1 武内P: 『レジスタンス』】
【その2 古賀小春:『ぺろぺろ』】
【その3 三船美優:『武装する乙女】
【その4 高森藍子:『高森さん負けないで!』】
【その5 高森藍子:『高森さん頑張って!』】
【その6 ヘレン: 『ミスハリウッドin土』】
【その7 輿水幸子:『幸子ガールズ』】
【その8 橘ありす:『風評被害ですっ!!』】
【★注意★】
・短編集。キャラ、世界観崩壊
・漫画「北斗の拳イチゴ味」の実際にある1シーンを改変し、モバマスキャラと入れ替え喋らせたSSです
・誰が何のキャラに入れ替わっているかはご想像にお任せします
・一部、北斗の拳のキャラも登場します
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1445281929
【その1:『レジスタンス』】
~~あらすじ~~
武内Pを目の敵にする美城常務の嫌がらせが始まる
●登場人物
武内P、美城常務、他
・武内P
http://i.imgur.com/E0mk3uX.jpg
・美城常務
http://i.imgur.com/7dK0kx3.jpg
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(とある高台)
美城常務「………」
美城常務「……あれは何だ?」
部下「ハッ!」
部下「武内Pが復帰して例のレジスタンスが息を吹き返し始めたので…」
部下「食料の調達隊に偽装させた我が隊に、毒入りの食料を運ばせる所です!」
美城常務「……」
美城常務「毒入りだと…?」
美城常務「フン…、つまらん……実につまらん」
美城常務「すぐに回収させろ。良い案を思いついた」
部下「ハッ!」
~~後日~~
(レジスタンスのアジト(事務室))
みく「ただいまにゃ~♪」ガチャ
みく「李衣菜チャン、見るにゃコレを!」バッ
李衣菜「ん…、何それ?」
かな子「そんなに両手に紙袋いっぱい…、どうしたの?」
みく「お菓子にゃあ♪」ドサドサッ
かな子「わあっ…!」
李衣菜「へえぇー、気が利くじゃん。ちょうど小腹空いてたんだよね♪」
武内P 「どうしたんですか、それは…?」
みく「常務の息が掛かったド腐れアイドルに食って掛かったら、そしたらなんとお菓子をくれたにゃあ!」
武内P「そうですか…、それは良かった」
李衣菜「ねえ、早くちょーだい?」
みく「ふふふっ、まあまあ慌てない慌てない…」
ガサガサ
李衣菜「お♪ サンキュー」ヒョイ
武内P「私も一つ、頂いても宜しいですか?」
みく「勿論にゃあ、色々と種類も豊富だにゃ♪」
ヒラッ
武内P「ん……?」ヒョイ
武内P「(これは…、手紙……?)」
かな子「いただきまーす♪」
武内P「……」カサカサ
武内P「………」
『明日から連日で執り行なう、一大プロジェクトに向けた関係各所との重要会議で用意する高級銘菓詰め合わせ、計45点』
『中には限定品や、地方から取り寄せた物もあるので、紛失せぬよう大切に保管する事』
『もし紛失した場合、就業規則に基づき、紛失の原因となった者の部署の責任として損害全額賠償を求める』
『領収書:接待交際費 \270.000』
武内P「!!!」
武内P「ま…、待って下さい! それを食べてはいけません!!」
李衣菜「んぅ?」モグモグ
みく「はー…、この羊羹、すごく美味しいにゃあ…♪」モグモグ
李衣菜「造形に意匠を凝らしてるね…、うん、すごく、こうロックってカンジ…!」モグモグ
かな子「立派な棹菓子ばかりで、食べるのが勿体無いですね♪」モグモグ
モグモグモグモグ…
武内P「……!」
『追伸』
『損害保険適用、弁護士及び労基署相談に掛けあう等の手段を講じた場合、力の限り恨みます』
『最近、レジスタンスという単語に敏感なんです。目立った行動は慎むように。これは警告です』
『あと、明後日は部門一括健康診断らしいですね。アイドル全員の体重等、管理状態の質をチェックしますので、そのつもりで^^』
『M・Jより』
武内P「(部署解体のうえ予算削減で金策に追われている時に…!)」
武内「(じ、常務………っ!)」
かな子「ふはぁ~…♪ ご馳走様でしたっ♪」ペロリ
~~~その1・終わり~~~
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【その2:『ぺろぺろ』】
~~あらすじ~~
北斗の寺院にて鎮座する北斗四兄弟。そしてその中心に御座すヒョウくん
●登場人物
古賀小春、ヒョウくん、他
古賀小春&ヒョウくん
http://i.imgur.com/X3BJ5d8.jpg
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━━━
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(北斗の寺院)
ぺろぺろ…
ぺろぺろ…
ラオウ「……」
ケンシロウ「……」
ぺろぺろ…
ぺろぺろ…
小春「こ、こらぁ~、ヒョウくんっ!」
ヒョウくん「…♪」ペロペロ
小春「くすぐったいよぉ~」
ぺろぺろ…
ぺろぺろ…
ジャギ「……」
トキ「……」
小春「も~、ヒョウくんったらぁ…」
ヒョウくん「…♪」ペロペロ
ぺろぺろ…
ぺろぺろ…
ラオウ「……」
ケンシロウ「……」
トキ「……」
ジャギ「(……くっ…!)」
~~後日~~
バキィ!
ジャギ「なめたくないのかーーっ! 兄者たちはーーーっ!!!」
トキ「……」
ラオウ「……」
ジャギ「また無視か!? 結構傷つくぞ、ソレ!」
トキ「……」
ジャギ「見たか兄者、あの娘ッ!」
ジャギ「ありゃ絶対美味しいヤツだ!」
ラオウ「……」
トキ「……ジャギよ」
ジャギ「な、何だよ……!」
トキ「ヒョウくんは我々の『知』を試しておるのだ」
トキ「それ程なめたくば、あの娘を亡きものにするがいい」
ジャギ「な…、何ぃ!?」
ラオウ「…一休さんか」
トキ「ええ」
ジャギ「おお! それなら俺も知っている!」
ジャギ「一休が和尚につぼの中身を聞いたら、和尚は水飴を子供には毒となる薬と教え……」
ジャギ「一休はそれを逆手に取り、瀬戸物を割った事を理由にナメ倒すやつだな!」
※『一休と毒のつぼ』
一休さんはある日、和尚様が水飴を舐めているところを目撃。
中身を問うと、和尚はそれを「子供には毒になる薬じゃ」と決して分け与えぬ構え。
そこで、一休さんはわざとつぼを壊し、死んでお詫びをするふりをして、水飴をまんまと全部平らげるのだった。
~~後日~~
ダダダダダダッ!
ジャギ「ヒョウくんんんーーっ!!」
ヒョウくん「……」
ジャギ「ハァッ…、ハァッ…!」
ジャギ「ヒョウくん! あの娘は一体何なんだ!!?」
ヒョウくん「………」
ジャギ「アレをなめたら、きっと焼け付く様な痛みが舌を襲うんだろう!?」
ヒョウくん「……」
ジャギ「……っ!!」
ヒョウくん「……」
ヒョウくん「………」
ヒョウくん「……メープルシロップの如き甘さじゃが…?」
ジャギ「メ………ッ!?」
ヒョウくん「……超スウィーティー、ジャンキーレベル」
ジャギ「くっ……ぐぐっ……!」
ヒョウくん「……」
ジャギ「うおおおおーーっ!! 兄者ァーーーーっ!!」ガンガン!
~~~その2・終わり~~~~
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【その3:『武装する乙女』】
~~あらすじ~~
南斗最後の将の招集により、その居城に渋々集う南斗六聖拳であった
●登場人物
三船美優、他
・三船美優
(この衣装でイメージして頂ければ分かりやすいです)
http://i.imgur.com/0eEOo6d.jpg
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(南斗最後の将の居城 大円卓)
美優「………っ」プルプル
シュウ「……」
レイ「……」
ユダ「……」
シン「……」
サウザー「フンッ……。珍しく、南斗最後の将が我等を集めたかと思えば……」
サウザー「こんなどこの馬の骨とも分からん奴がこの将星を前に…」
サウザー「『南斗DE5MEN』の新メンバーに加入したいだと? 片腹痛いわ」
シン「というか……」
シン「何故両手で顔を隠しているのだ、この者は……」
美優「………」プルプル
ユダ「シャイな奴なのか? 将は……」
サウザー「…今はまだ訳あって素性は明かせん、だと………?」
サウザー「フン……、論外だな」
シュウ「うむ。サウザーの言う事ももっともだ」
レイ「いくら南斗最後の将と言えど、顔も見せぬとあれば話にならん」
美優「……」プルプル
シン「しかし、実に奇抜な出で立ちだな」ジロッ
ユダ「動物……、虎のコスプレか?」
レイ「この国のアイドル業界を牽引する我等に対し、その意気は汲むが………」
美優「………っ///」プルプル
サウザー「21世紀のアイドルって……」
サウザー「こんな破廉恥な格好もするのか? シュウ様よ?」
シュウ「珍しくはないな。特に若い女子だと、割と好んで着る者も多いと聞く」
美優「………///」プルプル
シン「俺達も、何か動物のコスプレとか試してみようか?」
レイ「ハッ、馬鹿も休み休み言え、気色悪い。牙一族じゃああるまいし…」
ユダ「既に齢20を優に越える我等には分不相応だろう」
シン「確かにな。女といえども、精々ガキ位じゃあないのか、こんな衣装を好んで着るのは…」
美優「…!?」
シン「つまりは……」
シン「「顔を手で覆っているこの者は……、まだ未成年か…?」
ユダ「何だ、まだガキか……。まあガキならこの格好でも頷けるが…」
レイ「南斗六星の一角を司る将が、よもや未成年だったとは……!」
美優「………………」プルプル
サウザー「ええい! じれったいッ!」バンッ!
サウザー「誰かこのガキ…、南斗最後の将の正体を知る者はおらんのか!?」バンバン!
美優「………」プルプル
シュウ「……」
シュウ「正体は分からぬが…」
シュウ「その者からは、何かいい匂いがするのだが?」
美優「……!」
ユダ「何ッ!?」ガタッ!
ユダ「……!!」
ユダ「ほ……、本当だ! いい匂いがする!!」ポワーン
ユダ「何かこう…、アロマ的な香りが……!」
レイ「……アロマ?」
シン「アロマテラピーか? 精油や植物の芳香を用いて病気の予防や心身の健康増進やリラクゼーションを目的としたアレ?」
美優「!!!」
ゾロゾロゾロ…
サウザー「何をバカな……そんなワケ………………………っっッ!!」ポワーン
シン「マジだ……、このガキ…、凄い癒される香りがする!」ポワーン
レイ「……ッ!」ポワーン
サウザー「うっく……!」
サウザー「な、なんて奴だ…、この世紀末になんたるフレグランス力…!」
サウザー「こ奴、一体何者なんだ…!?」
シュウ「(虎のコスプレ……、アロマテラピー……)」
シュウ「(…………)」
シュウ「!!!」
シュウ「待てッ! この者の正体に心当たりがあるかも知れん…!」
サウザー「何ッ!?」
美優「っ!!」
シュウ「ああ。こんな臆面も無い様相をしているから、てっきりイケイケの女子かと思ったが…」
レイ「違うのか?」
シュウ「ひょっとして………」
美優「~~~~~っ!!!」
ガタッ!
美優「ごっ…!」
美優「ごめんなさいっっ!!」
サウザー「!!」
レイ「!!」
ユダ「!!」
シン「!!」
美優「いい年してこんな…、は、はしたない格好してごめんなさいっ! 気の迷いだったんです…!」
美優「こ、これ以上は恥を搔きたくないです……。もう大人しく故郷に帰りますから…、許して下さいっ………」プルプル
シン「……」
レイ「………」
シュウ「………」
ユダ「……」
サウザー「………」
美優「…………………」プルプル
【その後も、南斗最後の将の正体は、依然として誰も知らないままだった】
~~~その3・終わり~~~~
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━━━
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【その4:『高森さん負けないで!』】
~~あらすじ~~
ある人物(105-64-92)に何かを必死に訴える高森藍子(74-60-79)
●登場人物
高森藍子、如月千早、他
・高森藍子
http://i.imgur.com/ooGFN7C.jpg
・如月千早
http://i.imgur.com/9DfTIAz.jpg
━
━━━
━━━━━
(とある場所)
藍子「はーっ、ハー……!」
雫「……?」
ガシッ!
藍子「だめ雫ちゃん!」
雫「っ……??」
藍子「海でのグラビア撮影は死ぬ…、今は……今は避けてっ!!」
雫「ううん~…、でも……」
雫「ようやく入ったお仕事ですし、私、精一杯取り組ませて貰おうと思うんですっ!」
雫「それに……」
雫「慣れない撮影でも、先輩の藍子ちゃんが一緒だと、とっても心強いですよぉ♪」
藍子「!!」
藍子「し、雫ちゃん、話を聞いてッ…!! それが大きな問題なの…!!」ガバッ!
藍子「雫ちゃんは生きなければならない…。貴方はまだ新人なの!」
藍子「もっと色々と経験を積んで下地を整えてからでも大丈夫。新人がいきなりグラビアはハードルが高すぎる…!」
雫「………」
藍子「今回の撮影の仕事は、私一人でこなすから……、だから……っ!」
雫「………」
雫「………」
雫「たとえ……、99%勝ち目が無いような失敗する仕事でも……」
雫「1%あれば、私は大丈夫ですっ!」
藍子「!?」
藍子「ぐっ…、…1………1%……!?」プルプル
千早「……っ!」
千早「ヤバい!! 雫さんのおっとりした性格に付け入る隙が無い…!」
愛海「雫さんは多分1%の意味を分かってないよ!!」
愛海「持たざる者にとって、1%や1cmという数字がどんなに重い意味を持つか…、どれだけ渇望し手を伸ばしても届かない数字か……!」
千早「高森さん負けないで!」
~~~その4・終わり~~~~
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━━━
━
【その5:『高森さん頑張って!』】
~~あらすじ~~
(その4からの続き)
ある人物(J)に何かを必死に訴える高森藍子(AA)
●登場人物
高森藍子、如月千早、他
・高森藍子(74-60-79)
http://i.imgur.com/QVU5Fmc.jpg
・如月千早(72-55-78)
http://i.imgur.com/EUzgYz2.jpg
・及川雫(105-64-92)
http://i.imgur.com/EFsEhhv.jpg
━
━━━
━━━━━
(続・とある場所)
藍子「聞いて、雫ちゃん!!」ガシッ!
雫「……?」
藍子「1%という数字は…、例えばっ…!」
藍子「例えばっ………………!!」
藍子「たっ、例えばその海のグラビア写真撮影で、先輩の私が99%の割合の野次馬に囲まれたとして…!」
藍子「後輩の貴方は1%の野次馬にしか囲まれない事になるのよ!?」
雫「………?」
藍子「そんな愕然とした『差』に、雫ちゃんは耐える事ができる……!?」
雫「………」
藍子「頼むから今回の仕事は避けて、雫ちゃん!!」
雫「………」
雫「うふふっ……」
藍子「ッ!?」
雫「心配してくれてありがとうございますぅ。でも私、大丈夫ですっ!」
雫「藍子ちゃん……、見に来てくれる人が1%でもいれば、私は嬉しいです……!!」
雫「私、精一杯頑張りますっ!」
藍子「…!!」
藍子「くっ……ぐくっ…………!!」ハー、ハー
千早「……っ!!」
千早「ダメっ、高森さん! 今のは高森さんもダメだったわ!!」
愛海「劣等感とプライドを差し引いても、ファンや野次馬で例えるのはないよ! 藍子さん!」
愛海「し、しかもさらっと、実際の状況を逆にして虚勢を張っていたような……」
千早「高森さん頑張って!」
~~~その5・終わり~~~
━━━━━
━━━
━
乙です
おつー
【その6:『ミスハリウッドin土』】
~~あらすじ~~
ジャギ軍の恐喝に遭うヘレン(首まで地面に埋められた状態で)
●登場人物
ヘレン、カチカチ明太子ヘッド
ヘレン
http://i.imgur.com/OzzvSe0.jpg
カチカチ明太子ヘッド
http://i.imgur.com/FvebfcM.jpg
━
━━━
━━━━━
(地面)
カチカチ明太子ヘッド(以下、明太子)「よし、次だッ!」
明太子「あのお方の名を言ってみろぉーーッ!」バッ!
明太子「いいか、知らねぇとなれば命はねぇぞ!」
ヘレン「……」
ヘレン「ハウミニッツ?」
明太子「ああ?」
ヘレン「ワンミニッツ?」
ヘレン「トゥーミニッツ?」
ヘレン「NONONO!!」ニヤッ
ヘレン「『24(トゥエンティーフォー)』!!!」
明太子「コイツっ……!?」ブルッ
明太子「わ、訳の分からねぇ事言いやがって……」
明太子「いいか、あの方の名を言えといっているんだぞ?」
ヘレン「 モ ン キ ー パ ー ク ッッッ !!!!!!」ズボッ!
(一字一句、北斗の拳イチゴ味原作原文そのまま)
~~~終わり~~~
━━━━━
━━━
━
【その7:『幸子ガールズ』】
~~あらすじ~~
輿水幸子、とあるレッスンを開始するの巻
●登場人物
輿水幸子、他
輿水幸子
http://i.imgur.com/gYoeJE7.jpg
━
━━━
━━━━━
(幸子の城)
幸子「ククク……!」ニヤニヤ
幸子「さあ、レッスンの時間です!」
幸子「このボク、【幸子ちゃんは、誰よりも~~~、そして~~~】です!!」ドヤッ!
幸子「さあ、この例文を使い、このボクを称えてみて下さいっ!」
幸子「いいですか? 前の人に被ったらダメですよ!?」ビシッ!
紗枝「は~い♪」ニコニコ
友紀「ふぁ~~い…………」ゴシゴシ
輝子「フヒっ……ふへへ……」ニヤリ
小梅「ふふっ………はぁい♪」ニコッ
幸子「ハイ! まずは紗枝さん!!」
紗枝「はーい、よろしおす~♪」
紗枝「【幸子ちゃんは、誰よりもたくましく………】」
紗枝「【そして、たくましい!】」サッ
幸子「却下!」
幸子「センスないし、前後で同じワードはNGですッ!」
紗枝「ううん…、厳しいなぁ~……」
幸子「次っ! 友紀さん!!」
友紀「へいへーい」
友紀「【さちこちゃんはだれよりもつよくそしてうつくしい】」ハァ
幸子「き…、却下ッ!!」
幸子「ポーズとらないし棒読みで早口だし、いつもと同じやつじゃないですか!」
幸子「一番ヤル気無いですね、まったく…!」
幸子「紗枝さん! もう一度お願いします!!」
紗枝「【幸子ちゃんは、誰よりもウェルダンで…、そして香ばしい】♪」スッ
幸子「クビっっ!!!」バンッ!
幸子「二人ともクビですっ!! KBYD解散ッ!!!」
幸子「ううぅ~~~っ!」
幸子「皆さんっ…、ボクの事をバカにしてぇ~~~~~っ……!」プルプル
輝子「へへ………」トントン
小梅「幸子ちゃん……??」
幸子「ふぇ?」クルッ
小梅「さ、幸子ちゃん………、カワイイ…………♪」
輝子「幸子ちゃんは……、誰よりもカワイくて、そしてカワイイ……!」
小梅「幸子ちゃん………、す、すっごくカワイイ、よ…♪」
輝子「フヒ……、さ、幸子ちゃんは、誰よりもすっごくカワイくて、そしてすっごくカワイイ………!!」
幸子「~~~~~~~っ……!!」
【『カワイイボクと142’s』 結成】
~~~その7・終わり~~~
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━
【その8:『風評被害ですっ!!』】
~~あらすじ~~
柚「このメンツで、もうオチはある程度察しが付くヨ」
●登場人物
橘ありす、西園寺琴歌、姫川友紀、喜多見柚、村上巴
橘ありす
http://i.imgur.com/BJZ9Ess.jpg
西園寺琴歌
http://i.imgur.com/P02C6SE.jpg
姫川友紀
http://i.imgur.com/DbO4rt9.jpg
喜多見柚
http://i.imgur.com/67kxdst.jpg
村上巴
http://i.imgur.com/Rex5KRh.jpg
http://i.imgur.com/B6olsR3.jpg
━
━━━
━━━━━
(聖帝十字稜)
ありす「いよいよ『北斗の拳イチゴ味』もコミックス化され…」
ありす「人気の勢いは留まる所を知らず、100万部達成、そして今秋アニメ化……」
ありす「しかし……」
琴歌「……」
友紀「……」
柚「……」
巴「……」
ありす「そんなもの、今回は関係ありません」
ありす「私の人気はそれに反比例して下がってきています。これは由々しき事態と考える次第である秋たけなわの今日この頃でありまして……」
ありす「皆さんには、今後の対策を練るために知恵を絞って貰おうと思い、今日は集まって頂きました」
友紀「人気?」
ありす「はい」
ありす「アイドルマスターシンデレラガールズにおける総選挙の結果を年次比較してみると、私、橘ありすの順位は下落の一途を辿っています」
琴歌「でも確か、橘さんは第3回総選挙の後のアニバーサリーボイスオーディションで、1位に輝いていましたわよね……?」
ありす「ですが、その後の第4回選挙では無残な結果でした」
柚「第2回24位、第3回37位、第4回45位………」
柚「ふんふん、確かに。このままじゃあ次は圏外かもねぇー」
巴「……」
友紀「む、無残って…。そこまでヒドく言わなくても………ねえ?」
ありす「えっ?」
柚「そーだねえ…。ありすチャンはまだ恵まれてるほうだよ。声も付いてるしサ?」
琴歌「私だって、まだ総選挙は51位(圏外)を獲得した経験しかありませんわ」
ありす「………」
ありす「…………」
ありす「……………」
ありす「なら、私が消えましょうか? モバマスの歴史から」
琴歌「!?」
柚「あ、ありすチャンどうしたの!? なんか人が変わったように、いきなりメンド臭いキャラになってない!?」
友紀「あっ、ちょ、ちょっと待って!!」
柚「ううん?」
友紀「この会話、やめよ?」
友紀「この負の流れはイケナイ気がするよ。争いしか生まない気がする。あたしが言い出したんだけど、ゴメンね……?」
柚「う、うん……そうかも」
巴「そうじゃな…。今更グチグチと結果を語った所で、何も変わらん」
ありす「……至極当然な意見です」
ありす「ですから過去ではなく、先の話をしているんです。次の選挙のために、私は何をすればいいか……」
巴「………」
巴「……ありす」
ありす「はい」
巴「何を焦っておるんじゃ?」
ありす「……!」
巴「確かに総選挙の順位はうちらアイドルの人気の指標じゃ。結果で一喜一憂するのも当然じゃが………」
巴「総選挙の順位はあくまで結果に過ぎん。総選挙の順位上昇や票の獲得が、うちらアイドルの目的じゃあ無いじゃろう」
ありす「………」
巴「無論、大勢から応援されるのは嬉しいことじゃ。じゃが、それを求めるあまりに、お前は何か見失ってはおらんか?」
巴「ファンが多くても少なくても、そのありがたみは変わらん。違うか?」
巴「順位が良かろうと悪かろうと、応援してくれる者が一人でもいれば、うちは満足じゃがな……」
友紀「うんうん…」
柚「そだね。柚もそー思うカナ?」
琴歌「巴さんの言う通りかもしれませんね……」
ありす「………」
巴「いいや……、ちと、うちも価値観の押し付け臭かったかの…」
巴「別にそういう歩み方もあるのは否定せんし、順位上昇を目指して結果を出すのも良いと思う」
巴「先程のは、あくまでうちの考えじゃ。ありすにも己なりの信念があるんじゃろう?」
巴「じゃけど、うちにはそれが少し焦っているかに思えたんじゃ。何故そこまで順位に固執するか、ワケを聞かせてくれんか?」
ありす「……」
ありす「……」
ありす「……」ジワッ
巴「!!!」
琴歌「た、橘さん!!」
ありす「ち、ちが…、違うんでずっ……!!」グスッ
琴歌「橘さん……っ、ハンカチです…」スッ
ありす「だ、大丈夫です…! 申し訳ありません………」グイッ
ありす「私だって……、私だって分かってます、そんな事…」
ありす「200人もアイドルが居るんだから、人気に差が出るのは当たり前……」
ありす「だけど、そんな事気にしちゃいけない……。他人と比べず、自分の道を貫けばいい、って……!」
友紀「………ありすちゃん」
ありす「でも、気にせざるを得なかったんですっ!」
巴「……それは何故じゃ?」
ありす「これですッ!!!!」スッ
バシィン!
巴「!」
友紀「こっ…!」
琴歌「これは……!!」
柚「い、『いちごパスタ』ッ!?」
琴歌「生クリーム激盛………ッ!?」
ありす「そうです!!」
ありす「まだ未使用の物がアイテムカテゴリに残っていれば、二度見、三度見は請け合いの代物!!」
ありす「『特製』の方は、まだ辛うじて視覚的デザインがデザートの面影を残しており、インパクトは薄れていますが……」
ありす「それでも、その名前を一度聞いただけで、味わわずとも確実に記憶に刻まれる一品ですッ!」
友紀「……」
琴歌「………」
ありす「『アイドルプロデュース、チャレンジクッキング、イタリアン編』!!」
ありす「このイベントは2013年度の第2回総選挙と、2014年度の第3回総選挙との間の期間に行われたイベントです!」
柚「……」
巴「そ……、そのイベントとイチゴパスタが、お前の順位に何の関係があるんじゃ?」
ありす「大アリですっ!」
ありす「私の初出の順位は第2回の24位。これは新参のキャラなら大健闘といっても過言ではない結果です」
ありす「ですが、このイベントを挟み、続く第3回・第4回と、私は順位をみるみる落としました……!」
ありす「その原因と推測されるのがこのイベント、並びにこの……!
ありす「 橘 流 イ タ リ ア ン です !!」
巴「……?」
巴「何でじゃ? 何でありすの順位が落ちる原因なんじゃ?」
ありす「何故か…、ですって?…………ふぅ……」
ありす「それは、そのイベントである種、私の存在感やイメージがユーザーの間で爆発的に浸透したからです」
琴歌「……」
友紀「……」
柚「……」
ありす「巴さん…。貴方は私のイチゴパスタを絶賛して美味しそうに頬張ってくれる…」
ありす「本当に嬉しい…。感謝の言葉もありません。ですが………」
巴「???」
ありす「私だって馬鹿じゃありません。この料理や私の料理スキルに関して、色々な噂が流れているのは知っているんです」
ありす「当初は多少の愛嬌はあるものの、年少のツンデレキャラとして人気を馳せていた橘ありすが………」
ありす「このイベントを分水嶺に、それまでのキャラ性はナリを潜めるどころか、完全に払拭され、一躍ネタキャラとしての地位を確立してしまったんですよ!!」
ありす「今では『橘ありす=イチゴ』『イチゴ=橘ありす』という謎の等式に加え……」
ありす「私の名前が出れば、やれ自信過剰の空回りタイプだの、やれデータ型の知ったかポンコツだの、やれイチゴキャプチャーありすだの……!」
ありす「皆さんも、確実に覚えがあるでしょう!?」
友紀「……」
琴歌「……」
柚「……」
ありす「全て、風評被害ですっっ!!!!」
ありす「ネット社会における噂の伝播は浸透力、早さは尋常ではありません。そして歪曲、偏見、レッテルという二次被害も付き纏います」
ありす「間違った印象の払拭というのは、非常に難しい。早急に対策を立て、芽を摘まなければ……」
巴「……」
巴「………」
巴「なんじゃ…、そんな事か…」
ありす「ッ!?」
巴「確かになぁ…。味覚は人それぞれじゃから、一概に上手いことは言えんが……」
巴「それも立派な個性だと思うぞ? そういった印象が皆に覚えられて記憶されているなら、寧ろ喜ばしい事じゃろう」
ありす「む、むぐぅ………」
巴「嫌なのか? 料理キャラは?」
ありす「い、嫌じゃありませんが……」
巴「ウンザリなのか? イチゴは?」
ありす「そんな事はありません。普通に好きですよっ」
巴「知ったかポンコツなのか? おぬしは?」
ありす「!!!」
ありす「断じて有り得ません! 橘流イタリアンが……、この私がポンコツなどと……!」
ありす「くっ……!」
友紀「そ、そうだよっ! 順位の傾向をとやかく言うつもりは無いけど……」
友紀「実は、イチゴの印象やちょっと背伸びして失敗しちゃう様子は、あのイベント以前からありすちゃんの数々の台詞やイラストから、結構垣間見れてるんだよ?」
友紀「あのイベントから印象が強まったのは否めないけど、でも、あれらは最初からありすちゃんの個性だよ」
ありす「えっ……!!」
ありす「そ、そうでしたっけ? よく覚えてますね…」
友紀「うん♪ だから…、その………、イチゴパスタも……………………ねえ?」
琴歌「は、はいっ!」
琴歌「独創的で、個性的で、前衛的で、芸術的で非常に素晴らしいと思いますっ!」
琴歌「ましてや誰も、失敗だとか、不味いだとか、変だとか、ありすちゃんがポンコツだとか………」
琴歌「一切合切、全く持って思っていないですわ♪」
ありす「そ…、そうなんですか…………?」
柚「そーそー♪」
柚「奇抜な料理センスも、一見完璧な姿勢に仄見える弱い部分も、可愛らしい個性だよ!」
柚「個性や特徴は、無いよりは有った方がイイと思うし、柚も羨ましいナー♪」
ありす「成る程……」
柚「いじられるのも役得だし、それに……」
ありす「……?」
柚「ネタにされたから注目されるんじゃなくて、寧ろ、注目されてるからネタにされたんじゃないかな? 違うかな?」
柚「兎も角、愛されてる証拠だよっ♪ イーじゃんイーじゃん♪」
ありす「柚さん………」
巴「……言ったじゃろう? 順位なんてのは単なる指標」
巴「ええ部分も悪い部分もみな含めて、ファンはありすを愛してくれておるんじゃ」
巴「結果なんて誰にも計れん。どう転ぶかも判らんのに、狙って獲得できるもんでも無い」
巴「大きく構えとりゃあいいんじゃ。お天道さんみたいに」
ありす「……」
ありす「………」
ありす「そうですね…。私が少し、早とちりして間違っていたのかもしれません」
ありす「良い部分も悪い部分も、全て個性………、正にその通りです」
ありす「今後は少し自分の個性を見つめ直して、軽視せず大切に向き合うことが出来れば……」
ありす「………」
ありす「それと……」
琴歌「?」
友紀「?」
ありす「一番懸念していた料理の腕も、今以上に磨けたらいいと思います」
ありす「皆さんが褒めてくれたように、もっともっと美味しい料理を……!」
巴「おう、期待しておるぞ!」
ありす「……という事で」
ありす「まずこのイチゴパスタを、いつも空腹を訴えてそうなイメージの柚さんに試食していただこうかと」
柚「っ!?」
柚「ちょっ…!? 流れが雑ッ!?」ガタッ!
ありす「是非ともお願いします、もっともっと上手になりたいんです!」
柚「ウン! その向上心は素晴らしいよっ! とっても!」
柚「けどワントラップ入れて欲しいカナ!! 何このキラーパス!?」
ありす「もう今後は、知ったかとかポンコツとか言わせません…!」
ありす「レシピ通りに作れば、理論上は完璧に仕上がるはずなのですからっ!」
巴「おおっ! ええのう、柚や!」
琴歌「よ、良かったですね、喜多見さん…」
友紀「悩める仲間のために、こんなにも早く一肌脱ぐとは、いやあユッキは真似出来んよー……」
柚「むぉうッ!?」
巴「なぁありす、余り分とかはないんかのう??」
ありす「心配には及びません! ちゃんと4人分用意していますから!」カチャ
琴歌「!?」
友紀「よ、4人分………だと……?」
巴「ホンマか! ちょうど腹が空いとった所じゃ♪」
琴歌「……」
友紀「ゆ……、柚ちゃん2・巴ちゃん2で、計4人分?」
柚「なッ!?」
ありす「いいえ、皆さん個々の評価や感想は違うと思うので、今回はそれをしっかり聞き、吸収して次回に活かしたいと考えています」
巴「折角じゃ、みんなで仲良く食べるとしようかの♪」
琴歌「……」
友紀「……」
柚「」
巴「いただきます!」カチャ
ありす「どうぞ、皆さんの忌憚無き意見を聞かせて下さい」
友紀「……」
琴歌「……」
柚「……イタダキマス」
巴「ん~……♪」モグモグモグ
友紀「………」
琴歌「………」
柚「………」
ありす「い、如何ですか? お味の程は……」
ボンッ!
友紀「 あ べ し っっ !!!!」
ブシャァ!
琴歌「 ば わ ッッ !!!」
ドカーーン!!!
柚「 サ ラ バ ダ ーーーーーーーーーーーーーーッッ !!!!」
巴「ハー……、いつ食べてもイケるのぉ…! 甘味と酸味がええ感じで……♪」モグモグ
巴「かつパンチが効いてて、こりゃあホンマ天才の仕事じゃな!」
~~~終わり~~~
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以上です。ありがとうございました
興味があれば、アイドルマスターシンデレラガールズ、
並びに北斗の拳イチゴ味を是非ともよろしくお願いします
乙です
乙
ヘレンさんマジで世界レベル
ありすも腕前は改善されてるはずなのに風評被害は悪化する一方だな
乙
むしろ被害者は、変な料理食ってリアクション取るキャラ扱いされるようになっちゃった柚だと思うんだww
乙乙
味オンチ扱いされてる巴も大概なんだよなぁ・・・
乙
このSSまとめへのコメント
最後ww断末魔いいですね