ちなつ「あかりちゃんをぶっ飛ばしたい」 (10)
ちなつ「ってことだから、ちょっと食らってくれる?」
あかり「えっ……?」
櫻子「ちなつちゃん!?」
ドゴ
あかり「うわあああああああああああああああっ!?」
それは給食の時間に起きた惨事だった
何気なく席を立ったちなつが、向かい側の席に
座っていたあかりに右ストレートをかましたのだ
あかり「いったぁい」
廊下まで吹き飛ばされた割には怪我はなし
乱れた髪の毛を整え、ちなつへ駆け出した。
あかり「いきなりなにするの!!」
ちなつ「っ」
反撃の拳。今度はちなつが吹き飛んだ
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ちなつの席は窓側だ。窓ガラスを派手に突き破りながら飛ぶ
ちなみにここは2階なのでちなつはグランドの方へ落下してしまった
向日葵「普通の人なら即死ですわ」
櫻子「ちなつちゃんは耐久力に自信があるみたいだから平気だろうね」
あかり「それよりさー。なんでちなつちゃんがワンパン食らわしてきたのか気になるよ。
あかりに勝てるとでも思ったのかな?」
担任の先生(女)「ちょっと、赤座さん!? あなた、今自分が何をしたかわか……」
あかり「はい?」
担任「うっ……」
あかり「何か言いました?」
担任「い、いえ。その……暴力は良くないかなって」
あかり「は?」
中学生から発せられるすさまじい殺気は覚悟を完了した軍人なみ
耐えられなくなった担任は、用事ができたと言って教室を後にしてしまう
そのころ、軽いすり傷を負ったちなつは、京子のいるクラスへと顔を出す
ちなつ「ゆせんぱーい!! やっぱりあかりちゃんには勝てませんでしたぁ」
結衣「どうしてあかりに手を出そうとしたんだ?」
京子「勝てないとわかってるのに挑むのって、ばんゆー(蛮勇)って言うんだよ?」
ちなつ「だってあのお団子頭、むかつんだもん」
結衣「あかりにむかついてるのは、みんなおんなじだよ」
京子「あかりを倒すには化学兵器でも持ってこないと無理だって」
あかり「ふーん」
京子「あ、あかり!?」
結衣「いつからそこにいた? てゆーか聞いてたのか?」
あかり「うん。ほらこれ」
教卓の下には盗聴器(2万五千円相当)が設置されていた
もちろんあかりが用意したものだ
あかりは乱暴にモノラルイヤホンを左耳からはがし、京子に襲い掛かった
京子「く、くるなああああああああああああああ!!」
綾乃「教室で暴れるのは、罰金バッキンガムよ?」
あかり「なっ……?」
待ち伏せしていた綾乃が背後からあかりを襲撃する
これは完全な奇襲となり、金属バッドで殴られたあかりは窓ガラスを突き破って階下へ落下した
ここは3階だから普通の人なら再起不能なダメージを追ってるはずである
あかりの報復を恐れたちなつたちは学校を早退することにした
先生方から文句を言われそうになったが華麗にスルー
ちなつ「あ、待って。帰りにこれを」
京子「正気か!?」
結衣「そんなことをしたらただじゃすまないぞ?」
お留守の赤座家による。梯子を登って2階の窓ガラスを拳で割る
あかりの姉である、あかねの部屋に侵入した!!
ちなつ「えい」
今日、学校であかりが暴行された様子を録画したビデオカメラを置く
そして壁に貼ってあるシスコン前回のキモイポスターをびりびりに引き裂き、
殺虫スプレーをまいておいた。殺虫スプレーに深い意味はない
ちなつ「すっきりした。今日はこれで帰りましょうか」
結衣「う、うん」
京子(あとで確実に殺されるな)
結衣(私も共犯者にされそうで怖いよ。
今のうちに別のマンションに引っ越したほうが良いかな?)
こうしてちなつは赤座姉妹に同時に喧嘩を売ってしまうのだった。
いったい、何がちなつをこのような暴挙に走らせてしまったのか
それは今から2か月前の梅雨の時期だった
向日葵「赤座ってとってもうざいですわ。腹パンしたくなるくらい」
ちなつ「え?」
体育の時間。今にも雨が降ってきそうなくもり空の中、女の子たちはマラソンしていた。
あかりたちと向日葵たちは前半と後半で別れていて、今はあかりたち前半組が走ってるところだった。
後半組のちなつたちは体育座りをしながら、この授業の行く末を見守っていた
女子A「あっ」
あかり「わ」
女子A「ごめんね、肩がぶつかっちゃった」
あかり「あっそ。次からは気をつけようね?」
女子A「ぎゃああああああああああああ!!」
空手の上段蹴りを食らい、女子は吹き飛ぶ
全治2週間のけがを負うのだった
理由は単純。あかりを抜きそうになったときに軽く肩が触れただけ
その様子を見たほかの女子たちは戦慄し、あかりの後ろを
走ってる人は誰もあかりに近づこうとしなかった
櫻子「力がすべてってわけか」
向日葵「今、救急車が呼ばれましたわ。これがうちのクラスの日常ですの。
吉川さんはこんな惨状が許せますか?」
ちなつ「許せるわけないじゃない!! でも、あかりちゃんに
はむかったところで私たちじゃ相手にならないよ」
向日葵「修行すればいいんですわ」
櫻子「修行?」
それから、ちなつは夏が終わるころまでに相当な訓練をした
向日葵と一緒に奈良県と大阪府の県境にある山にこもり、
熊やイノシシと遭遇しても落ちいて撃退できるほど強くなった
女子中学生としては最強クラスの戦闘力を誇ると自負できた
だが、甘かった
あかり「ちなつちゃん」
ちなつ「うぅ……もうやめてぇ……」
時を現在の九月に戻す。赤座家にイタズラした翌朝、教室であかりに制裁を食らったのだった。
あかりはやはり強かった。クマやイノシシと違い、人間は学習する。
ちなつ「お願いだから早くその足をどけて」
あかり「だめだよ。敗北者はそうやって這いつくばってる姿がお似合いだよ?
うふふふ。かわいいなぁ。ちなつちゃんは」
ちなつ「このキチガイ……。ひとでなし」
あかり「何か言ったかな?」
ちなつ「あぁぁぁぁぁぁ!!」
可愛い手のひらをグリグリと踏まれる
あかりの機嫌を損ねたらだれでもこうなる運命なのだ
クラスメイト達はお通夜のような雰囲気で成り行きを見守っていた
向日葵「その辺にしておきなさいな」
あかり「向日葵ちゃん? 邪魔するならあなたも容赦しないけど?」
向日葵「うふふふ」
あかり「?」
不敵に笑う淑女・向日葵。 彼女にはあかりを撃退するある作戦があった。
クラスメイト達は机の下に避難するなどして衝撃に備える
(ちなみに制裁中は全員がクラスの中にいるよう、あかりが要望しており、
勝手にいなくなったりしたら後でぶっとばされる。制裁シーンを公開したいのだ)
向日葵「この写真が見えますか?」
あかり「そ、それは!!」
目を見開き、ちなつへのいじめを中断するあかり。
その写真の正体とは……
つづく
うーん
…………
はよ
このSSまとめへのコメント
3年前の
京子「あかねさんの前であかりを殴ってみる」
ちなつ「あかねさんの前であかりちゃんとキスしたらどうなるかな?」
シリーズの続編 キタ━(゚∀゚)━!