「誰?君」
「人間、でもあなたと同じみたいな存在」
「ニンゲン…僕もニンゲン?」
「おはなしできるんだから、人間かもね、それとも私のポケモンだったりして」
「ニンゲン…?ポケモン?何…それ、僕どっちなの」
「どっちでもいい!あなたもわたしも同じみたいなもの、フフッ!」
「私たちはみーんな、コピーだからワンじゃなくてツー」
「じゃあ、僕もツー?」
「フフ」
「あれはお日様、私たちを明るく暖かくしてくれるの」
「あったかい…これ?」
「これは風」
「カゼ?」
「時にはやさしく、激しく励ましてくれる」
「あかく…なっちゃった…」
「夕焼け空、明日もまた会おうねって」
「あのひかってるのは?」
「お星様とお月様、真っ暗な夜がさびしくないように皆一人じゃないんだよって」
「みんなどこにいっちゃったの?」
「なんだかお別れが近づいたみたい」
「僕の目から何か…これは」
「涙、生き物は身体が痛いとき意外は、悲しみで涙を流すのはにんげんだけ」
「ありがとう、あなたの涙」
「いたい、いたいよ、胸がつぶれそうだよ…」
「でも泣かないで、あなたは生きてるの、生きているってね、きっと楽しいことだから」
――エイセツシティ
マノン「うう~寒い~寒すぎるよ~」
ハリマロン「リマ~…」
マノン「よし、ハリさ~ん、火炎放射出して」
ハリマロン「リマ!?リ~マ~」
マノン「あはは、ですよね~」
マノン「はあ、この町に居るって聞いたからきたのに」
マノン「どこに居るのよ~、アラン~」
ハリマロン「リマッ!リマー!リマッ!」
マノン「どうしたのハリさん、あ、ポケモンセンターだ!」
マノン「あそこなら、暖房もあったかいココアもあるし、それにアランも居るかも」
ハリマロン「リマー」
マノン「よっし、ハリさん、ポケモンセンターまで競争しよう!」
ハリマロン「リッマ!」
マノン「よー…ぃドン!」タタッ
ハリマロン「マッ!?リママママー!」
マノン「ふべっ!」ズテッ
ハリマロン「リママ…」
マノン「あ、えへへへへ…」
――20番道路
プリム「ここなら、町の方にご迷惑がかかりませんわね、ごめんなさいね、こんな所まで付き合わせて」
アラン「いや、プライベートな時間にぶしつけな果たし合いを、受けてたってくれた事、感謝する、ホウエン四天王プリム」
プリム「ふふ、いいえ、帰省中で私も、少し身体を動かしたかったからいいんですよ」
アラン「それはなによりだ、いけ、リザードン!」
リザードン「コオオオオオオ」
プリム「でてきなさい、オニゴーリ」
アラン「…!オニゴーリ、メガ進化できたのか」
アラン「それにしても…恐ろしい冷気だ」
プリム「お伝えする必要は無いと思いますが、いちおう…最初から全力できたほうがよろしいですわよ」
アラン「言われなくても!解き放て!リザードンメガ進化だ!」
メガリザードンX「ブルオオオオオオ!」
プリム「迎え撃ちますよ、オニゴーリ、力を」
メガオニゴーリ「グルオオオオオ」
アラン「リザードン!かえんほうしゃ!」
プリム「よけなさい、オニゴーリ」
メガオニゴーリ「グオッ」
アラン「…!素早いな」
プリム「こおりのつぶて」
メガリザードンX「グルア!グアッ!」ドンッドンドン
アラン「リザードン!(攻撃が見えなかった?)」
プリム「あの子はメガ進化することで、攻撃能力とスピードが飛躍的に上昇します…あの子の大顎から逃れられるといいですわね」
アラン「余裕だな、リザードン、まずは攻撃範囲から逃れる、上空に向かえ!」
メガリザードン「ドン!」
プリム「あら、あんなに高く飛べるなんて、これではあの子の牙は届かない、でも攻撃が届かないのはあなたも」
アラン「はがねのつばさ!」
プリム「!」
メガオニゴーリ「オニッ!」
プリム「あら」
アラン「リザードン、すぐに上空へ」
プリム「落下の時の加速度…ね」
アラン「ご名答、次に備えたほうがいいかもな」
プリム「人に忠告しておきながら…お恥ずかしい…」
プリム「全力でいかないきゃいけないのは、私達のほうね」ニコリ
プリム「オニゴーリ、相手が離れている隙にあられを降らせなさい」
メガオニゴーリ「オーッ二ー!」
アラン「くっ(あられか、やっかいだな)」
メガリザードン「ぐ…ぐお」
アラン「(蓄積ダメージか…長期戦は望めないな)」
アラン「リザードン!全速力ではがねのつばさだ!」
メガリザードン「グオオオオ!!」
プリム「上はフェイクよ!右に噛み付きなさい!」
メガリザードン「グオ?」
アラン「な!?読まれた」
メガリザードン「ぐ…ぐお」
アラン「(蓄積ダメージか…長期戦は望めないな)」
アラン「リザードン!全速力ではがねのつばさだ!」
メガリザードン「グオオオオ!!」
プリム「上はフェイクよ!右に噛み付きなさい!」
メガリザードン「グオ?」
アラン「な!?読まれた」
プリム「ふふ、一つお教えできることがあるとすれば、奇襲というのは一度しか通じないんですよ」
アラン「…勉強になった、お返しに一つ」
プリム「?」
アラン「切り札は最後に使うためにあるんだ!リザードン、口の中にブラストバーン!」
メガリザードン「グオオオオオオオオオオオオ!」ドン
アラン「…」
プリム「…」
メガリザードン「…ガア」ドドーン
アラン「…」
プリム「…」
アラン「質問してもいいか」
プリム「ええ、私のお答えできる範囲の事で、昔の恋人についてでなかったら」
アラン「あれだけの攻撃を至近距離で受けたのに…にもかかわらず、なぜそいつは立っているんだ」
メガオニゴーリ「グオオオオ」
プリム「さあ、顎が頑丈だからですかね」
アラン「茶化さないでくれ」
プリム「簡単ですわ、この子、まもるを使ったんです」
プリム「あなた達にとっての切り札があの炎だったように、私たちの切り札はそれだったんですけど」
プリム「私は指示が間に合わなかったから、この子が独断で使ってしまったのね…本気で…自分の命が危ないと思って」
アラン「…完敗だ」
プリム「こちらこそ、試合としては勝ちかもしれませんが、トレーナーとしては私の負けですわ、でも…」
プリム「ありがとう、とても、とても…熱くなれましたわ」
アラン「…ふっ、こちらこそ」
――ポケモンセンター
ニッカンカロス『狙われた研究所!?謎のポケモンの影』
フウジョスポーツ『2m超のポケモン…研究所を攻撃か?』
週間フライゴン『これで3つ目のポケモン研究所…ジュンサー一族の闇』
マノン「ホウエンに行ってた間に、こっちでは色んな事件が起きてたんだ~」
マノン「なになに…3箇所のポケモン研究所が襲撃…しゅうげきってなんだろう?まあいいや、をうけ、合計2000匹の預けられたポケモンが奪われる。現場の痕跡から、強力なサイコキネシスによるものが数多く見つかり、エスパータイプの犯行とみられるが、該当すると思われるポケモンは居ないため新種の可能性、ニュースもそればっかりだ」
テンテンティロリン
ジョーイ「マノンさーん、回復終わりましたよー」
プクリン「プークー」
マノン「はーい」
マノン「ありがとうございました、ハリさん、フラちゃん、元気になってよかったね」
ハリマロン「リーマ!」
マノン「うん、うん、あ、そうだ、ジョーイさん、ここに黒ずくめなのに首に意味わからないモフモフ巻いた男の人来ませんでした?」
ジョーイ「ああ、意味分からないモフモフって事は、アラン君ね、彼なら、20番道路のほうに」
マノン「本当ですか!20番道路ですね、ハリさん!急ごう」タタタ
ハリマロン「リマッ」トテテ
ジョーイ「あ、あそこは道を知らないとまよっちゃうから、一人では…ってもういない」
――20番道路
マノン「うーん、まだ寒いけど、この辺は雪が少ないね」
ハリマロン「リマ」
マノン「でも、木がこんなにおいしげってて、道路って言うより森だよね」
ハリマロン「リマー」
マノン「うー寒い、早くアランと合流して、リザードンにもモフモフしよう」
ハリマロン「リママ!」
マノン「え、ハリさんにモフモフしていいって?」」
ハリマロン「リマ」
マノン「ありがとう、でも気持ちだけでいいよ、ハリさん見た目よりずっと硬いし、それになんか栗の花みたいな変な臭いするし、さ、レッツゴー」
ハリマロン「…」
アラン「…ふう(駄目だな、位置が把握できない)」
アラン「(代表に指示された位置ではこの辺りのはずなんだが)」
アラン「(行けども、行けども、同じような景色ばかり)」
リザードン「ドン」バサッバサ
アラン「どうだった?リザードン」
リザードン「グルウウ」ブンブン
アラン「そうか…(これだけ木々が多ければ、上空からは無理か)」
アラン「ご苦労だった、戻れ、リザードン」
アラン「(リザードンも疲れている…一度戻って、体勢を整えるか)」
ガサガサ
アラン「!」
ピカチュウ「ピッチュ?」
アラン「(ピカチュウ?野生か?)」
ピカチュウ「ピッ」タタタ
アラン「(逃げたか…耳の柄に特徴があったな、それにしても、こんな所にピカチュウが生息しているなんて…生態系が変わっているのか?)」
マノン「うわー!ハリさーん助けてー!」
アラン「!(この声はマノン?)」
マノン「痛ったたた…もーう、なんでこんな所に穴があるのよー」
ハリマロン「リーマ?リママー?」
マノン「ハリさーん!こっちだよ、助けてー」
ハリマロン「リマー?リーマー?」
マノン「ああ、そっちじゃないよ、ハリさん…違う、穴だよー」
アラン「大丈夫か?」
マノン「え?アラン!?本当に居たー」
アラン「登れるか?手を貸そう」
マノン「よっこい…しょっと」
アラン「ふう…手間のかかる奴だ」
マノン「ありがとう…じゃなくて、ひどいよアラン!」
アラン「会って早々だな」
マノン「何も言わずに置いていくなんて…」
アラン「これ以上、お前を危険な目に巻き込みたくなかったんだ」
マノン「巻き込むなんて、これはあたしの意思なの、あたしだって、メガ進化したいもん」
アラン「だから、メガ進化するのはお前じゃなくてポケモンだろう」
アラン「まあ、いい、ひとまず俺はポケモンセンターに戻る、ついてきたかったら」
ガサガサ
ピカチュウ「ピカチュウ」
マノン「あー!ピカチュウだー!可愛いー!」
ハリマロン「リマリー!」
アラン「(さっきの耳の奴か?)」
ピカチュウ「ッピッカ」タタタ
マノン「あ、逃がさないわよ!待てー」タタタ
アラン「お、おい!ったく…」タタタ
ピカチュウ「ピッピカ」
マノン「待ってーピカチュー!」タタタ
アラン「おい、マノン、お前が待て」タタタ
マノン「だって、早くしないと逃げちゃうよ」タタタ
アラン「相手の動きをよく見ろ」タタタ
マノン「相手の動きを…ジーッ」タタタ
ピカチュウ「ピ」タタタ
マノン「走っているよ」タタタ
アラン「…」タタタ
アラン「あのピカチュウ、俺たちが見失わないように、ある程度、距離が離れたりすると、減速している、そして縮まると加速している」タタ
マノン「え?どういうこと?」タタタ
アラン「俺たちを何処かに誘っている、罠かもしれないってことだ」タタタ
マノン「えー!罠-!ってなに?」タタタ
アラン「…もういい」タタタ
――ポケモンの村
マノン「あ、なんか明るいところに出た、うっわーポケモンがいっぱい!」
アラン「ここは…(タイヤの遊具に真新しいゴミ箱…こんな森の深くに人の手…?)」
ピカチュウ「ピカー」タタタ
マノン「あ」
アラン「遺跡…の中に入っていったか(レーダーと一致はするが人の手が入っているならもう…キーストーンは…)」
マノン「追いかけないと」
ピカチュウ「ピッチュウ」
アラン「(台座の前で止まったか)」
マノン「よーし、いっけーハリ…」
アラン「待て、なあピカチュウ、案内してくれたのか」
ピカチュウ「ピチュウ…ピチュピチュ!」
マノン「なにか訴えてるみたい…」
アラン「(二つの台座に一つだけのメガストーン…資料には無い形だな、新種か?)」
ピカチュウ「ピカピー」
アラン「もう一つのキーストーン…それを取り戻せということか?」
ピカチュウ「ピチュピチュ」ブンブン
マノン「違うみたい」
アラン「ポケモンの言葉が解ればな…」
アラン「このメガストーンはもらっていいんだな」
ピカチュウ「ピ」
「そうはさせんぞ」
アラン「何者だ!」
「何者だ!と聞かれたら」
「答えないのが普通だが」
「まあ、特別に答えてやろう!」
「地球の破壊を防ぐため」
「地球の平和を守るため」
「愛と誠実な悪を貫く」
「キュートでオチャメな敵役」
「ヤマト!」
「コサブロウ!」
ヤマト「宇宙を駆けるロケット団の二人には」
コサブロウ「ショッキングピンク 桃色の明日が待ってるぜ!」
ヤマコサ「なーんてな!」
ラッタ「らっちゅーの」
マノン「ロケット団!…ってなに?」
アラン「詳しくは知らないが、地方でのみ暗躍している、本当の意味でケチなマフィアだ」
ヤマト「ちょっと!悪口は聞こえないようにいいなさいよ!」
マノン「マフィアって事は悪い人だね」
アラン「ああ、でそのロケット団が何のようだ」
コサブロウ「そのキーストーンは我々ロケット団が頂く、さあ渡してもらおうか」
マノン「これはアランが見つけたのよ、人のものとったらドロボーだよ!コサンジさん」
コサブロウ「コサブロウだ!ていうか、今の流れで名前呼ぶ必要ないだろ!」
アラン「これでも、忙しい身でな、先手必勝、行け、リザードン!かえんほうしゃ」
リザードン「ドーン」ゴオオオオオオ
コサブロウ「ふっ」
「」シュン
アラン「な!?」
マノン「炎が一瞬で…消えた?」
コサブロウ「おいおい、誰がラッタで戦うといった?」
ヤマト「あんたの相手はこいつよ」
ヤマト「最強のポケモンであり」
コサブロウ「その石の正統な所有者」
ヤマト・コサブロウ「「ミュウツー」」
ピカチュウ「………ピィ」
釣られて良かった
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