【安価】ひかりのよろい「……?」 (11)


▼【それは突然として、何の前触れもなく目覚めた】

▼【暗い、暗い、何も見えない程の闇に閉ざされた中で彼は目を開けたのだ】ピッ

▼【『彼』は今までに無かった不思議な感覚に首を傾げるが……】ピッ

▼【傾げる事が出来る首が、自身に存在する事に彼は驚いた】ピッ


「…………」


▼【見えない】ピッ

▼【まずはこの視界をどうにかしなければならない、そう彼は考えながら記憶を辿っていく】

▼【暗闇を照らすのは、どの呪文だったろうか】



ピッ ⇒ 『ギラ』

  『……デイン…?』

  『レミーラ』

  『ホイミ』


>>3



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  『……デイン…?』

ホイミ

デイン

レミーラ


「……ホイ……ミ…………」


▼【確かホイミは優しい光を出した気がする】ピッ

▼【彼はそう思い出すと、掠れた声を出した】ピッ

▼【そして呪文の効果は直ぐに出た】ピッ


    ポゥ・・・


▼【記憶の通り、優しい蒼白い光を放ち彼の周囲を照らした】ピッ

▼【しかし、もう少しで周囲を見渡せるという所で光は止まってしまった】ピッ


    …………シュゥン


「……?……」


▼【直ぐに優しい光は消え、再び辺りは暗闇に包まれてしまう】ピッ

▼【この呪文ではなかったらしい、ではどんな呪文だったろうか】


ピッ ⇒ 1.『一瞬で敵を焼き焦がす閃光』

  2.『どんな悪をも貫く正義の稲光』

  3.『温かく周りを照らしてくれる光』

  
>>7


3


「……」ギシッ…


▼【そう、温かく照らしてくれるあの光だ】ピッ

▼【彼は光のイメージがつくと、それに近い呪文を思い出す】ピッ

▼【彼は『レミーラ』を、やはり掠れた声で唱えた】ピッ


    キィィン・・・


▼【レミーラは成功し、彼の周囲を照らした】ピッ

▼【陽の光に近い灯りは彼が目覚めた場所を確かに見える様にしてくれた】ピッ


「……!」ギシッ…

< 「……!」ギシッ…


▼【瞬間、彼は思わず身を構えた】ピッ

▼【照らされた直後に目の前に何者かが立っていたのだ】ピッ

▼【しかし相手も同じく身を構えているのを見ると、彼はその様子を観察する】ピッ


「…………」



▼【青く彩られた鎧はレミーラの光に照らされ、縁や繋ぎ目に合わせた金の装飾が更に美しく映えさせる】ピッ

▼【実際はそれ程でもなく、所々が細かな傷で掠れており】ピッ

▼【鎧兜に至っては片角が折れていたが、その青い鎧兜のバイザーが降りているのを見ると観察を止めた】ピッ

▼【しかし、段々と構えを解いていきながら彼はその相手の姿を眺め始めた】ピッ

▼【前に出していた腕を引くと、彼が感じたその疑問は正解に導かれる】ピッ


ひかりのよろい「……?」


▼【青い鎧の胸にロトの紋章と呼ばれる紋様が鎧に施されている】ピッ

▼【相手の姿を映し出していたのは、鏡】ピッ

▼【彼が見ていたのは自身の姿だったのだ】ピッ


▼【彼は確信し、そして自分が何者なのか思い出す】ピッ




▼【彼の名は『光の鎧』という、以前は『ロトの鎧』とも呼ばれていた防具だったのだ】ピッ



▼【彼の名は『光の鎧』という、以前は『ロトの鎧』とも呼ばれていた防具だったのだ】

つまり、勇者ロトが着ていた光の鎧がのちの世にロトの鎧と呼ばれたが、もうロトの名をこの世の誰もが忘れるくらい未来の話ってことかな

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