穂乃果「うそ……あと一週間の、命?」 (44)
穂乃果「……ってなったら、海未ちゃんとことりちゃんはどうする?」
海未「突然ですね」
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ラブライブ!SSです
2年生が駄弁るだけです
各媒体との設定の食い違いの可能性ありです
地の文なしです
それでは投下開始です
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▼2年教室
ことり「あと一週間の命、ねぇ……」
海未「どうしてそれを?」
穂乃果「いやー、昨日ドラマでさ、ヒロインがお医者さんに――」
穂乃果「『残念ですが、余命半年です』」スンッ
穂乃果「ってね」
ことり「な、なるほどねー」
ことり(急に真顔になるのやめてよ、笑っちゃう……)
まったくびっくりさせやがって……
フラグじゃないよね?
穂乃果「ユッキーにも聞いてみたんだけど、『はぁ?お姉ちゃん頭打ったの?』って……あはは」
ことり「そりゃぁまあね……」
穂乃果「でもってことりちゃんと海未ちゃんはどう思う?」
海未「余命宣告ですか、あまり受けたくはありませんね……」
穂乃果「そりゃあそうだけど……もしさ、もしなったらどうする?」
海未「そうですね……」
海未「ありきたりですが、残りの命を……大切な人と過ごしたいですね」
穂乃果「ほぇーっ……」
穂乃果「って、ぅえぇっ、た、大切な人って?まさか海未ちゃん彼氏できちゃったの!?」
海未「はぁ、そんなわけないじゃないですか……。もちろん、家族や、μ'sの仲間たちに決まってますよ」
ことり「エヘヘ……やっぱり、改めて大切って言われると嬉しいなぁ♪」
穂乃果「はぁーよかったぁ、海未ちゃんならそう言ってくれるって思ってたよ」
海未「これまでもずっと一緒にやってきたんです。それはこれからも変わりません」
穂乃果「エヘヘ♥なんかいいよね、こんな関係ってさ」
ことり「そうだよねぇ……」
穂乃果「あ、じゃあことりちゃんはどう?何がしたい?」
ことり「うーん、ことりは……今までで一番頑張ったって言える服を作りたいかなぁ」
海未「ことりはずっとμ'sの衣装も作ってくれていましたからね」
ことり「うん、でもやっぱり最期はμ'sの衣装とかそういうのじゃなくて、うーん……なんて言ったらいいのかな……」
海未「形見、ですか?」
ことり「まぁ、そんな感じなのかなぁ」
穂乃果「穂乃果も着たいなぁ、ことりちゃんの形見」
海未「形見といえば大切にしまってあるイメージですけどね」
穂乃果「それでそれで、どんな服になるの?」
ことり「うーん、それなんだけど……やっぱりその時にならないと分かんないかなぁ」
ことり「一番作りたい服って言っても、その時々で変わっちゃうし……その時になって初めて見つかるものもあると思うんだ」
穂乃果「じゃあさ、どんな服にするか決まったら絶対教えてね!絶対だよっ!」
海未「穂乃果、それが決まるのは死期を悟った時じゃないですか……縁起でもないこと言わないでください」
穂乃果「あぁっ、そっかぁ、そうだった!また穂乃果ってば変なことを……ごめんねことりちゃん!」
ことり「うん、別に怒ってないし大丈夫だよ」
ことり(穂乃果ちゃんなら言いそうって分かってたし……クスクス♥)
海未「さて、それじゃあ穂乃果はどうするつもりですか?」
穂乃果「うーん、みんなが答えそうなのは海未ちゃんとことりちゃんが言っちゃったし……」
穂乃果「穂乃果は――あきらめたくない、かな」
海未「諦めたくない……何をですか?」
穂乃果「それはもちろん、生きることに決まってるよ!」
穂乃果「たとえお医者さんが無理だって言っても、穂乃果はあきらめない!だってさ、未来のことなんて誰にもわかんないじゃん!」
海未「……そうですね、大切な事を忘れていました」
ことり「うん、別に言われた通りになるわけじゃない」
穂乃果「あきらめなければ、きっとなんとかなる!」グッ
海未「その通りですね」
海未「……さて、穂乃果曰く諦めないことが大切でしたね」ゴホン
穂乃果「そうだよ!」
海未「では、今日のテストはさぞかし頑張ったのでしょうね」ニッコリ
穂乃果「」
ことり(あっ……これダメなパターンじゃ)
海未「私の見た限りでは、途中からずっと寝ていたようでしたが」
穂乃果「うっ……」
ことり「う、海未ちゃん……」
海未「ことり、甘やかしてはいけません。これも穂乃果を思ってのことで――」
穂乃果「あーもうっ、確かに応用問題は全然わかんなかったけどさ、半分くらいはできたし結構自信あるんだよ?」プンプン
ことり(穂乃果ちゃん、数学なのに自信ありってかなり強気に出たね)
海未「ほう……それでは今回のテストは安心ですね」
穂乃果「もちろんだよ!」
海未「では、次回からは勉強会なしでも頑張れますね」ニッコリ
穂乃果「ぅえっ、えっとぉ……ことりちゃぁん」ウルウル
ことり「あっ、うん――」
海未「ことり?もしや穂乃果を甘やかすつもりではありませんよね?」
ことり「え、えっとぉ……」
ことり(ことり、大ピンチです!またまたはさまれちゃうなんて……)
穂乃果「ことりちゃん、お願い!」
海未「ことり、わかってますね?」
ことり(だ、誰か助けてぇ)
ほのうみ『むぅ……』ジーッ
ことり「こ、ことりは……」
ことり「お花摘みにいってきます!」ダッ
ほのうみ『あぁっ!』
ちょっと用事で席を外します
続きは今夜また。
本日中に完結し〼
ただいまより再開いたし〼
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▼御手洗い
ことり「はぁ……緊張しちゃったぁ……」
ことり「ことりにはどっちも選べないよぉ……」
ことり「もうしばらく、ここで待ってようかなぁ」
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▼2年教室
海未「もう、全く……結果が目に見えるようです」
穂乃果「言ったなぁーっ! 穂乃果、海未ちゃんなしでもちゃんとできるんだから!」
海未「本当に大丈夫なんですか? まともに授業も受けてないお馬鹿さんなのに……」ハァ……
穂乃果「」カチン
穂乃果「3年生の時授業丸一日サボった海未ちゃんには言われたくないし!」
海未「そういう穂乃果だって中学生にもなって丸一日寝坊していたじゃないですか!」
穂乃果「なっ! 海未ちゃんも原因寝坊じゃん!」
海未「穂乃果は起きてすらいなかったでしょう!」
ほのうみ『ふんっ! むぅー……』
穂乃果「もうっ! 海未ちゃんの馬鹿! 知らないっ! 帰るっ!」ガラガラバタン
海未「私だってもう知りません!」
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▼御手洗い
ことり「そろそろ戻ってもいい頃じゃないかなぁ」バタン
ことり「二人とも落ち着いてるといいんだけど」
ガラガラ
▼2年教室
海未「」ムスッ
ことり(帰りたい)
ことり「海未ちゃぁん……」
海未「穂乃果なら勝手に帰りましたよ」
ことり「うーん……」
海未「あんな馬鹿な子なんてもう知りません!」
ことり「はぁ……」
ことり(どうして仲直りの前に帰っちゃうかなぁ)
ことり「海未ちゃん……ほんとは心配なんでしょ?」
海未「……」ムッ
ことり「……どっちも悪くなんてないからね?」ギュッ
海未「……」
海未「穂乃果は……穂乃果は本当に馬鹿です……」ギュッ
ことり(こんな海未ちゃんを見て、仲直りできないわけないのになぁ)
海未「今日のテストだって……もうっ」
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海未「……」カリカリ
海未「……」チラッ
穂乃果「……」ブラブラ
海未(穂乃果は集中力が足りなさすぎです)
海未「……」カリカリ
海未「……」チラッ
穂乃果「ぅぅ……」
海未(悩んで答えが出るといいんですけどね)
海未「……」カリカリ
海未「……」チラッ
穂乃果「ぐぅ……」
海未(ついに落ちましたか……)
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海未「――とまあこんな感じで……」
ことり「あはは……穂乃果ちゃん、大丈夫かなぁ?」
海未「あぁ……嫌な予感しかしません」
ことり「うーん、じゃあ……おうち行っちゃう?」
海未「えっ?」
ことり「穂乃果ちゃんのおうち、今から行っちゃおう!」ギュッ
海未「ちょっと、ことりっ! 引っ張らないでください!」ダッ
▼穂むら
海未「本当に来てしまいました……」
ことり「ことりは嘘をつきませんっ♪」
海未「ことり……本当に入るんですか?」
ことり「武士に二言は?」
海未「……ありません」
ことり「よくできました♪」ニッコリ
海未(それだとことりが武士になっています、逆では……)
ことり「こんにちはーっ」ガラガラ
海未「くっ、ここは覚悟を決めなければ……」グッ
雪穂「いらっしゃいませー……あっ、海未ちゃん、ことりちゃん!」
ことり「こんにちは、雪穂ちゃん」
海未「こんにちは、お手伝いですか?」
雪穂「うん、お母さんが買い物に行ってる間ね」
ことり「そうなんだぁ……あっ、穂乃果ちゃんは?」
海未「こ、ことりっ!」
雪穂「お姉ちゃんなら上にいると思うけど」
ことり「ありがとう雪穂ちゃん! ほら、海未ちゃん行くよ?」
海未「え、えぇっ……」
雪穂「あぁーっ……もしかして、海未ちゃん喧嘩しちゃった?」ニヤニヤ
海未「そ、そんなこと……」
雪穂「お姉ちゃんたら涙目で帰って来ちゃうし、海未ちゃんもそんな態度だし……二人とも、分かりやすすぎだよ」
ことり「だよねぇ……クスクス♥」
海未「だ、だって……穂乃果が」
穂乃果「ユッキー、そろそろ代わるー?って……あっ」
海未「あっ」
ほのうみ「……」ギクリ
雪穂「代わらなくていいからさ、二人でしっかり話してきなよ」ニヤニヤ
ほのうみ「いや、別に……」
ほのうみ「……」ジーッ
ことり「……ぷっ、」
雪穂「クスクスクス……」
海未「ふふっ、」
穂乃果「あはっ、」
みんな『あはははははっ……』
海未「あははっ……はぁ、もう……怒る気にもなれません」
穂乃果「ほんと、何だったんだろうね」
ことり「エヘヘ……やっぱり、仲良しが一番だよねっ♪」
雪穂「はい、仲直りの印に……みんなでおまんじゅう、どう?」
海未「ありがとうございます」
穂乃果「うん、ありがとう!」
パクッ……
ことり「おいしいっ!」
穂乃果「やっぱりうちのおまんじゅうが一番だよっ!」
海未「小さかった頃からずっと変わらない……私達の、味です」
雪穂「こうやっておいしいもの食べてるとさ、どんなときでも元気になれるよね」
海未「その通りですね」
ことり「じゃあ、二人とも手を出して?」
ほのうみ「?」スッ
ギュッ……
ことり「仲直りの、握手です♥」
穂乃果「……ごめんね?海未ちゃん」
海未「こちらこそ、ごめんなさい……熱くなってしまって」
穂乃果「ううん、穂乃果が頑張らなきゃいけないことだから」
海未「ええ……でも、本当に困った時は――」
穂乃果「うん、海未ちゃんやことりちゃんに迷惑かけちゃうかもしれないけど……」
ことり「大丈夫だよ、穂乃果ちゃん。……だって、今までも、これからも……さっき海未ちゃんが言ってたみたいに、私達は『大切な人』だもんね?」
海未「その通りです、ことり。何かあったら、お互い様です」
雪穂「別に私を頼ってもいいんだよ?お姉ちゃん、ぜんぜん頼りないし……」
穂乃果「もう、穂乃果だってやるときは結構やるんだからね?」
雪穂「朝一人で起きられない人に言われてもなぁ」
ことり「あはは……うーん、このまま帰っちゃうの、もったいないよね?」
海未「ふふっ、そうですね」
雪穂「あ、じゃあこの後一緒にご飯食べていったらどう?」
穂乃果「うんっ、いいかも!」
ことり「それじゃあことりたちはお母さんに連絡するからちょっと待っててね」
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海未「どうやら、ご一緒してもいいみたいです」
ことり「ことりも大丈夫だったよ」
穂乃果「やったぁ!」
雪穂「久し振りの賑やかなご飯だね」
ほのママ「ご飯できたわよー」
穂乃果「はーい!」
みんな「いただきまーす!」
穂乃果「わーい!穂乃果の大好きなお肉だぁ!」
海未「穂乃果!食べるときは行儀よくしなさい!」
穂乃果「えぇー、だってこんなにおいしそうなんだよ?」
雪穂「お姉ちゃんお肉大好きだもんねー」
ことり(……やっぱり、こんな感じでみんな仲良くしてるのがことりは大好きです♥)
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海未「今日はありがとうございました」
ことり「ありがとうございました♪」
ほのママ「あら、また来てもいいのよ? 娘が増えたみたいで私も楽しかったし」
海未「そう言って頂けると嬉しいです」
ことり「うん、それじゃあまた来ます!」
雪穂「またねー」
穂乃果「ばいばーい」
海未「これからも頑張って下さいね、穂乃果……」
穂乃果「うん!」
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▼2年教室
ことり(そして、一週間後、です!)
穂乃果「数学、返ってくるんだってさー」
海未「テストから一週間ですか、今回は比較的遅かったですね」
ことり「テスト自体は簡単だったよね」
穂乃果「まあ半分くらいはできたかなぁ」
海未「半分……あれだけ勉強したじゃないですか」
穂乃果「それはそうだけど……」
ことり「他の教科の点数って、確か……」
穂乃果「うん、ここにあるよ!」ピラッ
化学「42点」ギリギリセーフ
地理「50点」ヨクガンバッタ
英語「47点」ツギモガンバレヨ
古典「45点」ヨクヤッタ!
海未「はぁ……」
ことり「今回もわりと低空飛行だね……」
穂乃果「海未ちゃんやことりちゃんとは違って、どうせ穂乃果はバカですよーだ」プイッ
海未「定期テストは勉強さえすればどうにでもなります」
ことり「もうちょっと頑張ろ?」
穂乃果「うん……でも、今回は数学とかいつもより頑張ったつもりなんだけどなー」
海未「それでも予想は半分くらいですか……」
穂乃果「だってさ、関数とか複素数とか日常生活でいらないじゃん」
ことり「まあそうだけどね……」
海未「そのくらい出来ないと、社会で基本的なことも覚えられません」
穂乃果「穂乃果はそんなエリートは目指さないから50点くらいでいいのー」
海未「それがこの間『諦めたくない!』って言ってた人の言葉ですか」
穂乃果「ぶぅ……」
教師「今からテスト返却するぞー」
ことり「あっ、返ってくるみたいだね」
教師「高坂ー」
穂乃果「はいっ!」
ことり(あっ……先生のこの顔は……)
穂乃果「う、嘘……」
――穂乃果『いつもより頑張ったつもりなんだけどなー』――
数学「27点」ファイトダヨ!
穂乃果「きゅうぅ」バタン
ことり「穂乃果ちゃぁん!死んじゃやだよぉ!」ユサユサ
海未「……嘘から出た真、ですね」
おしまい
乙
乙
この展開からタイトル通りのオチになるとは・・・
教師「園田ー」
海未「はい」
海未「ふぅ……」ピラッ
数学「92点」ナマエワスレルナヨ
海未(まずまずですね)
海未「……ん?」チラッ
数学「ナマエワスレルナヨ」
海未「……」ブンブン
海未「……」チラッ
数学「ナマエワスレルナヨ」デデーン
海未「ヴァァ!?」バタン
ことり「海未ちゃん!?」
海未のテンションもおしまい
どっとはらい
以上、SS2作目でした
3作目は真姫ちゃんのソロになる気がします
乙
おつ
おつー
皆様感想などありがとうございます
それでは依頼出してきます
また、いつか。
いい意味でのスレタイ詐欺
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