我等の王として長年魔界に君臨した「魔王」が女神に選ばれた勇者一行に討たれて早3年。
魔軍vs人間軍の戦争はこれにより終止符が打たれたと言っても過言でもなかったのだが、人間軍は結局魔界を手にしてはいなかった
その理由の大部分としては、魔界の特殊な環境事情によるものだ
激しく変わる気候、定期的に空中より降り注ぐ酸性雨、空気中を漂う毒の塵。通常の人間は魔界に長時間いられない
魔界に行っては死ぬ人間軍に同情した勇者一行は魔界との境界線に強力な結界を作ることで、今後お互いに干渉できないようにした
魔界から人間の姿は消え、魔界民の上に立つ存在は何もなくなってしまった
そんな状況を見かねた有力魔族達は自分が王になろうと考えた
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魔人「なあ...ちょうといい?」
女魔人「ん、どうかしました?」
魔人「あのさ...えっと、俺の代わりにお前が魔人族長になって」
女魔人「え...最低な冗談ですね」
魔人「いや、冗談じゃないのよ」
女魔人「冗談です、絶対。」
魔人「冗談じゃない」
女魔人「...なぜそのようなお考えを」
魔人「魔王を目指そうと思うんだ」
女魔人「」
魔人「えっとね、俺の意志は固いから」
女魔人「...冗談ですよね」
魔人「ごめん、女魔人」
期待
面白そうだけどな…
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