初投稿です。
「アイドルマスター ミリオンライブ!」のSSです。
キャラ崩壊あるかもしれません。
書き溜めあるので、どんどん投下していきます。
それでは、よろしくお願いしますm(__)m
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1425139017
………さっぱり分からない。こうして同じ姿勢のまま唸ってどれだけの時間が経過しただろうか。
そんなことを考えながら、私はお昼にプロデューサーから渡された、今度やらせてもらうドラマの台本とにらめっこする。
…中々素直になれないツンデレ少女、か。
これは明らかに人選ミスではないかと思わずにはいられない。しかし相談しようにも、肝心のプロデューサーは他の現場に向かってしまっている。
今ほど仕事熱心なプロデューサーを恨んだことは無い………いや、あるか。さんざん。
本当にすごいプロデューサー何だけど、だけど…と、どこかで割り切れない部分も確かにある。
と、本題から脱線してしまった思考(現実逃避)を元に戻し、改めて台本に向き合う。
『こ、これは違うんだから!あなたのためなんかじゃ無いんだからね!?』
…何とまぁ、伊織が言いそうな台詞である。やはり人選ミスでは。
歩「まぁ、練習してみないことには始まらないか。」
アタシはようやく事務所のソファから立ち上がる。ふと時計を見やると、かれこれ1時間半は台本とのにらめっこを続けていたようだ。
学生のみんなは、今頃学校が終わってこちらに向かっているころだろうか?そんなことを考え、現時点の静かな事務所に目を向ける。
事務員の『音無 小鳥』さんがパソコンにむかいながら作業をしているのみで、他には誰にもいない。
この時間学生がいないのは当たり前だが、成人組が揃っていないのも珍しい。皆仕事、か。
音無さんのタイピング音が何故か心地よいが、同時にここでは練習は難しい、そう考えアタシは練習場所を探す。
「練習なら、屋上はどうでしょうか?」
アタシはドキリとして、振り返る。
小鳥「ふふ。そんなにびくっとして、驚かせちゃったかしら?」
歩「こ、小鳥さん…」
見れば、いつの間にか作業を中断し、こちらを向いていた。
小鳥「さっきから台本とにらめっこしていてようやく立ち上がったから、練習がしたいのかなと思ったんだけど…違ったかしら?」
歩「いや、合ってるよ。屋上は大丈夫なのか?」
小鳥「えぇ、今は空いているわよ。ある程度なら大丈夫だけど、声の出しすぎには気を付けてね。」
歩「ありがとう。それじゃ、使わせてもらうよ!」
歩のSSは初めて見た
歩「こ、これは違うんだから!あなたのためなんかじゃ無いんだからね!?
…うーん、やっぱり違うな。」
具体的に説明しろと言われたら、それは出来ない。「伊織みたいな感じ」と言うのが一番しっくりくるのはアタシだけだろうか?
歩「まぁ、とりあえず練習あるのみ、かな?
よし……こ、これは違うんだから!あなたのたm」
「一体何をやっているんですか?歩さん…」
アタシはさっきと同じようにビクッとしてしまった。しかし今の声、音無さんではないと思うが…。
そう疑問に思いながら振り返った先に立っていたのは、同じ事務所の仲間である『北沢 志保』であった。
何やら怪しいものを見るような目でこちらに目を向けている。
歩「こ、これは違うんだよ!そう、その…今度のドラマの役の練習を!」
そう言って、私は志保に台本を見せる。
志保「あぁ、なるほど…。しかし、その役は歩さんではなく、伊織さんあたりが向いている様な…」
あぁ、どうやら私だけでは無く、皆の共通認識であるようだ。と、一人安心している私に一つの案が思い浮かぶ。
歩「そうだ!志保、今から時間が空いてるか?」
志保「私ですか?えぇ、特に仕事がある訳ではありませんが…」
歩「それじゃあさ、少し演技指導をお願いしてもいいかな?」
志保「え、私がですか!?」
我ながら名案では無いだろうかと思う。実際、志保は演技が上手いし、教えてもらう相手としては良いと思う。
志保「い、いえ。私では多分お役に立てないと…」
歩「頼む!そこを何とか!!」
逃がすわけにはいかない。ここで逃がしてしまっては、また一人永遠に悩み続けてしまうだろう。
今回のこれは、一人考えたところで解決する気がしないし。
志保「はぁ……解決出来ると保証は出来ませんよ?」
歩「や、やってくれるのか!」
志保「はい、って、痛い!歩さん、手、痛いです!!」
歩「え?あ、ごめん!つい力が…」
いつの間にか志保の手を強く握りしめていたようだ。だって逃がしたくなかったし。
志保「ふぅ…で、一体何処が引っかかっているのですか?」
歩「あぁ、これなんだけど…」
志保「うーん、これは……」
直前まで渋っていた志保だけど、かなり真剣に考えてくれている。ありがたい。
…あ、志保の手が少し赤くなっている。自分の思っていたよりも強く握ってしまったようだ。ごめん。
志保「…で、ここは大分強めの口調で言った方が良いかもしれません、って、歩さん?聞いていましたか?」
歩「え?あ、ごめん。もう一回お願い。」
志保「だから、ここはですね…」
本当に熱心に考えてくれて、嬉しい限りだ。
アタシも頑張らなくちゃな!!
歩「ふ~、何とかましになってきた、かな?」
志保「えぇ、大分良くなったと思いますよ。…しかし、いつの間にか大分暗くなってきましたね。」
歩「うわ、ホントだ!全然気づかなかった…」
自分で言うのも何だが、、最初よりもかなり上達したと思う。時間もかなりかかっちゃったけど。
これも志保のおかげだから、何かお礼がしたいけど…。
志保「では、私はこれで。」
歩「あ、志保!ちょっと待って!」
志保「何でしょうか?」
歩「え、えーと、その…あ、そうだ!今からご飯食べに行かないか?奢るよ!」
志保「え、えぇ?」
うん、咄嗟に言ったけど時間的にも丁度いいし、何よりお世話になったし!
歩「これで今日のお礼になるかわからないけど、どうかな?」
志保「いえ、そこまでしてもらわなくても…」
歩「むしろこれで足りるかどうかわからないくらいだよ!それに、今まであまり話した事も無かったような気がするしさ!!」
志保は遠慮してるけど、アタシとしてもここで何か返せなくちゃもやもやするし、多少強引でもいいだろう…多分。
志保「…えっと、では、お願いしても良いですか?」
歩「!おう、全然OK!」
志保「あ、その前に、ちょっと親に連絡してきますね」
歩「おう、じゃあ、事務所の中で待ってるな!」
志保「はい、すぐ行きます。」
歩「いや、そこまで急がなくてもいいよ。ゆっくり待ってるから。」
よく考えたら、志保はまだ中学2年生何だよな…。アタシよりも全然しっかりしてるし、最初はもっと年上だと勘違いしたものだ。
そう簡単に許可が降りるかな?門限とかあるかもなー…
志保「お待たせしました。大丈夫です。」
何て考えていたら、志保が屋上から降りてきた。
歩「そっか、親御さんから許可は降りたのか?
志保「はい、大人の人が一緒だと言ったら、それなら安心だと」
…え?大人の、人?
志保「歩さんは19歳ですけど、大人と言っても差支えないかと思って…」
歩「………………」
志保「歩さん?どうかしまs」
歩「志保おおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
志保「え、ちょっと、歩さん!?急にどうしたんですか!?」
うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!何これ、嬉しい!超嬉しい!!
気が付けば志保を抱きしめていた。いやこれは仕方ない。
今まで真美とかからそんな扱い受けてなかったからなー……あ、思い出したら涙出てきた。
志保「えっと、その、歩さん…」
歩「ん?どうした志保?」
志保「ちょっと、苦しいです…」
歩「え?おぉっと、ごめん!また力が…」
2回目で説得力がないかもしれないけど…悪気はないんだ、ホント。
支援だよ
>>2
舞浜歩(19) Da
http://i.imgur.com/Hc3vpn3.jpg
http://i.imgur.com/NWbu83c.jpg
>>2
音無小鳥(2X) Ex
http://i.imgur.com/g8aE7xk.jpg
http://i.imgur.com/TpAWM7G.jpg
>>4
北沢志保(14) Vi
http://i.imgur.com/sFdL4aX.jpg
http://i.imgur.com/wnGJqrK.jpg
志保の要望に応えてファミレスに来た。
私は『ハンバーグセット』に『フライドポテト』、志保は『パスタの小サイズ』を頼む。
歩「志保はそれだけで足りる?もっと色々頼んでもいいんだけど」
志保「いえ、私は小食な方なので…」
志保も中学生なんだし、もっといっぱい食べた方が良い様な気がするけど…ま、いいか。
歩「でも、本当に今日はありがとう!志保のおかげで何とかなりそうだよ!」
志保「いえ、そんな…それ程でも。」
歩「それ程でもあるって!志保も、何かあったら何時でも言ってくれよな!アタシで良かったら相談に乗るからさ!」
志保「歩さん…いえ、私は結構ですので、お構いなく」
歩「…志保。」
志保「!?」
アタシが少し語調を強めて志保の名前を呼ぶ。
その声に志保は明らかに驚いたような、そして、少し怯えたような顔をする。
うーん、別に怒っている訳じゃないんだけどな…。
少し反省しつつ、今度はなるべく優しい感じを意識して志保に話を続ける。
歩「助けてもらったからには、さ。その、やっぱり、お返しをしたいんだ。そうやって遠慮するのもまぁ、良いけどさ。
そればっかりじゃアタシも寂しいんだ!
互いに助け助けられ。ギブ&テイクでいこうじゃないか!」
志保「ギブ&テイク…」
歩「そう。アタシは志保に相談に乗ってもらった、そして今度はアタシが相談に乗る番だ!」
志保はまたもや驚いた表情でこちらを見ている。けど、さっきとは少し違うかな?何が違うんだろうか…
そんな事を考えている間に、今度は優しい笑みをたたえている。こんな志保の表情は初めて見た様な気がする。
少し得をした気分になって、心の中で小さくガッツポーズをした。
志保「ありがとうございます、歩さん。しかし、もう大丈夫です。」
歩「もう?」
志保「はい。確かに、歩さんに直接相談に乗ってもらった訳ではありませんが、私の中にあった悩みは、歩さんのおかげで解決出来そうです。」
歩「…そっか。」
勿論根拠はない。しかし、志保の顔を、その晴れやかな表情を見ると、何故かアタシは妙に納得できた。
志保「今日はご馳走様でした。…そして、ありがとうございました。」
歩「…こちらこそ!」
支援ありがとうございます!
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翌日 テレビスタジオ
今日の収録は、昨日の練習の甲斐があって無事に終了した。むしろ、監督さんに褒めてもらったくらいだ。
監督さんはアタシ自身を褒めてくれているんだろうけど、その時のアタシは、志保の事をを褒めてくれている様な気がして二重に嬉しかった。志保にはお礼を言わなければ。
昨日はあんな感じで志保とは別れたが、よくよく考えたら志保の悩みの種が何だったのかを知らない。
つまり、志保の悩みが解決したのかどうかを確認する術がない、という事だ。完全にミスである。
歩「大丈夫だと思うんだけどなぁ…」
「何がですか?」
歩「うわぁ!?」
志保「…そんなに驚かなくても良いじゃないですか。」
歩「志保!志保もここで仕事だったのか?」
志保「はい。今終わったところです。」
志保の顔を見る限り、今悩みを抱えているようには見えないが…
志保「では、私は次の仕事があるので、これで。」
歩「え、今から!?」
志保「はい。では私はこれで」
そう言って志保は去っていく。しまった、完全に聞くタイミングを逃した。
そうやって自分の失態に頭を抱えていると、突然志保がこちらに振り向いた。
志保「歩さん。昨日はありがとうございました!」
…あぁ、これは心配ない。間違いない。
昨日と同じく根拠はない。にも拘らず、昨日とは違い確信をもってそう感じることが出来た。
何と言葉にしていいか分からない。が、
その時の志保は、とても『イイ顔』をしていた。
P「お疲れ様、歩。」
歩「あれ、プロデューサー。」
志保が去って行った後、私の今日の仕事はもう無かったのでスタジオで休憩していると、プロデューサーと会った。
よし、今度は驚かなかったぞ。
歩「どうしてプロデューサーがここに?」
P「志保の付き添いで来てたんだよ。ドラマの撮影があってな。」
歩「あれ?さっき志保が次の仕事に行ったけど、ついていかなくてもいいのか?」
P「次の仕事の現場には、このみさんがいるからな。彼女に任せることにした。」
歩「なるほど…」
このみさんはしっかりしているからな。プロデューサーが頼るのも納得である。
見た目からは想像できないけど。
P「そうそう、昨日はありがとうな、歩。」
歩「え?」
P「…志保の事だよ。」
何でプロデューサーが、昨日アタシが志保と話した事を知っているのだろうか?
P「昨日も午前中にドラマ撮影があったんだけどな。その時、志保が監督さんからかなりのダメ出しをくらってな」
歩「え、志保が!?」
P「あぁ。俺もびっくりしてしまったよ。まぁ、納得も出来たけど。」
歩「そんなにひどかったのか?」
P「ひどい、というのとは違うが…まぁ、役になりきれてなかったのは確かだ。」
自分の中で『志保は演技が得意』というイメージがあったから、それには驚いた。
と、同時に納得もした。何せ中学2年生なのだ、まだまだ発展途上であるのは分かり切った事である。
しかし、アタシはそんな状況の志保に自分の演技指導をお願いしたというのか。
そう考えて昨日の行動を恥じた。一体アタシは何をやっているのだろうか。
P「で、今日がその撮り直しだったんだよ。そしたら1発OK。」
歩「…え?」
P「実は、その役というのが『頼りになる運動部の先輩』という様な役柄でな。志保は、それがどうしても掴めなかったようだ。」
まぁ、それはそうだろう。運動系の部活は、実際に経験してみないと分からないことが多いだろうし。
ましてや、志保に『運動部』の様な印象は全くない。
P「それが1日で出来るようになっていたものだから、俺も監督さんも驚いていてな。
志保に聞いたんだ、どうして出来るようになったんだって。
そしたら、『歩さんをイメージしました』って言ったんだよ、志保。」
歩「ア、アタシ?」
P「その時に昨日志保と歩がご飯を食べに行った話を聞いてな。その話をしている志保、顔には出てなかったけど見るからに楽しそうだったんだぞ?」
楽しそうにしている志保、私も見てみたかったな。
しかし、アタシをイメージ、か…。
P「俺も上手く志保の助けが出来なかったからな。助かったよ、ありがとな」
歩「…お礼を言われる必要は無いんだけどな。」
P「え?」
私は『頼れる先輩』を出来ていたのだろうか。まぁ、別にアイドル的に先輩という訳でも無いんだけども。
まぁ、とりあえず、
歩「ギブ&テイク、だからね。ヘヘッ」
アタシは志保の助けになれた、のかな。
以上です。かなり拙い文章となってしまいましたが、見てくれた人ありがとうございます。
歩Pですが、歩のSSが見かけられないので自分で書いてみた次第です。
また気が向いたら歩SSを書くかもしれませんので、その時はまたよろしくお願いします。
歩SS増えて欲しいですよね
乙でした
乙乙
乙乙
乙
いいねいいねー
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