2月7日

アイドルLIVEロワイヤルバレンタインSP。

バレンタインをまたいで行われるこのイベントの一員に、私も選ばれました。

私にとっては西部公演以来の大きなお仕事です。

Pさんは「誕生日なのに仕事を入れてしまってすまない」、とおっしゃってましたが……

誕生日がお仕事でも、Pさんと一緒ならば……私は構いませんの。

お仕事も、お仕事前のティータイムも、今から楽しみにしておきましょう。

2月12日

ライブは順調に進み、早いもので明日で日程の半分が終わります。

多くのファンの方の前で歌えるのはやはり嬉しいものですわ。

肇ちゃんとライブ後のティータイムを楽しんでいると、Pさんがいらっしゃいました。

……Pさんは明日から別の仕事が入ってしまったようです。

なら、今のうちに渡してしまいましょうか。

日頃の感謝を込めて用意した、このチョコレートを。

「Pさん、少し早いのですが……」

ふふっ、不意打ちに動揺していらっしゃいます♪

「私からの贈り物は紅茶風味のチョコレートですわ」

是非、その香りと口どけに癒されてくださいませ、Pさん。

貴方のおかげで雪乃は頑張れるのですから、少しでもお力になれたらと思いまして……

「一緒に癒しの時間、すごしませんか?」

……なんて言ってみたり♪

2月13日

夜、Pさんからお電話を頂きました。

昨日お渡ししたチョコレートが大変お気に召したようで、また欲しいとのこと。

バレンタインのチョコレートですもの、さすがに1つしか用意していなかったのですが……

いえ、これは使えるかもしれません♪

「うふふ、これはもしかして、チョコレートの催促ではなくて、私と過ごしたいというお話でしょうか?」

Pさんをちょっとからかってみました♪

今度のオフにでも、二人で買いにいきましょうね、Pさん。

2月14日

今日からは雅ちゃんも合流してのライブです。

甘いひと時をファンのみなさんに感じていただこうと思っていた時でした。

肇ちゃんが私に向かってほほ笑むと、突然前に出ていきました。

なんのアドリブでしょうか?と思う私に答えてくれたのは、ファンのみなさんからの「誕生日おめでとう」、の声でした。

「まぁ、サプライズバースデー!?」

予想外の出来事でした。

亜季ちゃんが、P殿の立案であります、と教えてくれました。

Pさんも人が悪いですわ。でも、こうしてファンのみなさまに誕生日を祝っていただくのは新鮮で、胸に熱いものがこみあげてきます。

「最高のバレンタイン……あなたのおかげですわ、Pさん」

あの人なら、きっと私を最高のトップアイドルへと導いてくださいます。