東京はＴＰＰによる武器輸出や、カジノ法案可決により好景気だった。


一体何のために日本まで来たんだっけ。
もうイギリスに帰ろうか。

時々、ヨーコがやけ酒に付き合ってくれるが、あいつもろくでなしで…

浮気しまくってアヤにフラれてしまったらしい。

そういえば、カレンは今、カジノのオーナーらしい。

シノを奪った時点で幼馴染みでも友達でもない。
シノを金で奪った泥棒猫。
ただそれだけだ。

シノが寝取られるパターン大好き

不貞寝していると、烏丸先生に雀荘に呼び出された。

東京のカジノには雀荘があった。パチンコやパチスロより勝てるのだろうか。
烏丸先生はそこに入り浸りになっていた。
公務員、ましてや高校教師がカジノに入り浸りになっていいのか？
確かにそうかも知れないが、勤務時間内ではないし
例えば競馬をやって怒られる教師もいないだろう？
国が認めたギャンブル。それが東京のカジノ構想だ。


「アリスさん、こっちこっち」
烏丸先生と、ヨーコ、ホノカ、久世橋先生もいた。

「あら、アリスさん」

久世橋先生はかなり負けが込んでいるらしく、普段より一層、怖そうな顔をしていた。
アリスは軽く会釈をすると、苦笑いした。

「こうやって公に賭けマージャンをできるなんて、いい時代になりましたねえ」
どうやら、烏丸先生は勝っている様だ。
それが久世橋先生には嫌味に聞こえるらしく、余計に顔が怖くなっていく。

「み、みなさんは、カードやルーレットはやらないのですか？」
話題を変えようとホノカが言った。
松原穂乃花はカレンを忍に取られてしまったが、アリスのように寝込んだりはしなかった。
気丈に振舞っているのか、それが本心なのかは誰にもわからないが。

「うーん、あれは、あまりにも運任せすぎるだろ。あれじゃ勝てないやつは100回やっても勝てない。」
ヨーコが口を開いた。