サシャ「おにぃぃくぅぅうう」 (27)

※ネタバレ含む
※キャラ崩壊

サシャ(今日は待ちに待った獲物の日です)

サシャ(兵士達が口にしたい食材No.1のお肉!今日はそれが一番拝借しやすい日)

サシャ(まぁ、見回りの人がちょろそうなだけですが)

サシャ(落ち着け私……狩人は焦らない……ゆっくり確実に無音で)

サシャ(よしよし、あともう少しですね)

サシャ(あの棚を曲がれば……いつもの保管庫が……いつもの……)

キース「よう。バカみてぇな面して来やがったな」

サシャ「」

サシャ「ひぃぃぃえぇぇぇぇ!!」

ユミル「うっせぇ!!芋女!!」


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サシャ「はっ!!夢ですか……」

ユミル「夜中に奇声あげんな!見ろよ!ミカサ以外起きただろうが」

クリスタ「むにゃ……ふぁっ……なぁに?」

アニ「またあんたか……」

ミーナ「まだ真夜中じゃない」

ハンナ「フランツと良いとこだったのに!」

ミカサ「……」

サシャ「皆さん!ごめんなさい!」

ユミル「全く!こっちは昔の習慣で些細な音でも起きちまうんだから気をつけろ」

サシャ「ごめんなさい……」

クリスタ(昔の習慣ってなんだろ。まっ、いいか。寝よ)

サシャ(皆さんには怒られるし、夢ですら肉は教官に邪魔されてダメだったし散々ですね)

サシャ(羊を数えて寝ましょ。羊が一匹、羊が二匹、羊が三匹)

サシャ(……羊の肉美味しそうですよね。あっヨダレ)

サシャ(寝れませんね。なんか食べ物とまったく違うものを……)

サシャ(人にしますか。えーっとアニは……蹴られそうですね)

サシャ(ミカサはなぜかアルミンが苦しむ気がしたからやめましょう。一人でも大概です)

サシャ(クリスタ、神様が沢山いたら嬉しいですけどなんか違いますね)

サシャ(ミーナは可愛いですからなんか目覚めそうなのでやめましょう)

サシャ(ハンナは……もれなくフランツまでセットで現れてノロケられそうだからダメですね)

サシャ(あとは……男子ですか……ちょっとお父さんに怒られそうだからやめましょう)

サシャ(……ユミルがいましたね)

サシャ(ちょっと恐いんだよなぁ……なんか狩人に近いというかなんというか)

サシャ(ユミルが1人……ユミルが2人……ユミルが3人……)

————
——


サシャ(ユミルが125人……ユミルが126人……)

——脳内——

ユミル1「おい芋女!水汲み!」

ユミル8「おい芋女!人のパン食うな!」

ユミル28「芋女!ほら肉だ。やるよ」

サシャ「はふっ!?」

ユミル28「なんてな!!」

サシャ「あうぅ……」

————

サシャ「ねれぇぇぇぇぇん!!」

ユミル「テメェ!!」

サシャ「あれ?こっちにもユミルが居ます。夢?」

ユミル「ほう……悪夢を見せてやろうか」

サシャ「ひいっ!?」

しえん。

サシャ「もががっ!」

ユミル「口枷に両手両足縛ってやったぜ。精々肉の気分味わって反省しやがれ」

サシャ「んふー!!んー!」

ユミル「やっと安眠できるな。二回も起こされるとかどんだけだよ」

————

サシャ「……ぐすっ」

サシャ(やっぱり、ユミルは酷いです。パシりにするしこんな仕打ちをするし)

サシャ(……縛られたお肉……お肉を縛る……保存肉……)

サシャ(これは!狩猟の神様がこんな仕打ちされて悔しいなら肉を奪い取れって暗示ですね!)

サシャ(やったろうやない)

————

ユミル「おお……お前それで寝れたのか。流石に神経ずぶてぇな」

サシャ「……」

ユミル「なにむくれてんだよ。お前が夜中にわめくから悪いんだぞ」

サシャ「……ユミルにはお肉を分けてあげません!」

ユミル「はぁ?」

サシャ「どいてください!起きるんで」

ユミル「お、おう」

サシャ「ふん!」

ユミル「なんだあいつ」

クリスタ「サシャと喧嘩でもしたの?」

ユミル「知らん。逆ギレして腹を立ててるだけだろ」

サシャ(朝食は相変わらず質素ですねぇ)

サシャ(まっ、食べましょう)

サシャ(……足りぬ。パァンをせめてあと一つ)

サシャ(テーブルにはアニとベルトルト、ライナーですか)

サシャ(この三人なかなか隙がないんですよね。手が届く範囲内ならライナーかアニですが)

サシャ(アニは……今日は格闘術訓練あるからやめましょう)

サシャ(ライナー……おっ!クリスタに視線がとまってる!今だ!)

ライナー「天使は今日も可愛いな。あれ!?パンは!?」

サシャ(美味美味)

ライナー「サシャ!俺のパン食っただろ!」

サシャ「存じません」

アニ(こいつ……ライナーのよそ見の瞬間に奪い、なおかつ圧倒的咀嚼スピード。できる)

ベルトルト(どうせクリスタ見て油断してたんだろうな)

ライナー「くっ……この野郎……」

サシャ「ごちそうさまでした」

ライナー「お前やっぱり食ったんだろ!」

サシャ「食べ終わったからごちそうさましただけですよ?」

ライナー「……」

サシャ(ちょっとはお腹膨れましたね)

——格闘術訓練——

サシャ「退屈ですね。相手倒すごとにお肉一枚でももらえるならやる気でますが」

コニー「相変わらずバカなこと言ってるなぁお前」

サシャ「バカとは心外な。生きる意志が強い、ゆえに食べ物に貪欲と言ってほしいですね」

コニー「お前のはなんかもう……色々とあれなレベルだろ」

サシャ「あっ」

コニー「は?」

キース「コォォニィィィ」

コニー「あぎゃ!!」

キース「お喋りの時間ではないはずだがなぁ」

コニー「ずびばぜん……」

キース「サシャ・ブラウス!貴様も同罪だぞ!?」

サシャ(このままじゃまた走らされる!考えろ私!あっ、閃いた)

サシャ「教官!稽古をつけてください!」

キース「ほう」

コニー「お、お前なに言ってんだ」

サシャ「お願いします!」

キース「よかろう。手本を見せてやる」

サシャ(かかった)

サシャ「私が暴漢役で襲いかかるんで教官の見事な技術を体験させてください」

キース「よろしい。来なさい」

サシャ「行きます!!」

キース「甘いな、圧倒的に甘い!ふん!」

サシャ(今やね)

サシャ「きゃああああ!!教官!なんで胸を触るんですかぁ!」

キース「えっ!?俺触ってませんよ!?」

ライナー「まじかよ教官」

ベルトルト「うわぁ……」

ミーナ「サシャかわいそう」

キース「触っとらんよ!?」

サシャ「もうお嫁にいけん……ぐすっ……」

キース「待て待て事故だ。故意ではない」

キース(くそっ!指導者として一番気をつけていたことが)

サシャ(まっ、嘘ですけど。これでしばらくは何しても怒られないでしょう)

キース(訓練生の視線が痛い……まさか捕まるのか)

サシャ「教官」

キース「……なんだ」

サシャ「お肉としばらく私の行動を見逃してくださるなら訴えたりはしませんよ」

キース「貴様!私を買収する気か」

サシャ「どうします?指導者的立場からするとヤバいと思いますが」

キース「……手配しよう。ただし一週間だけだ」

サシャ「それで十分ですよ」

————

サシャ「むふふっ、お肉ですお肉。夕食前に頂ける約束しましたし楽しみです」

ユミル「……なぁ、芋女」

サシャ「なんですか?」

ユミル「お前さっきの嘘だろ。教官に胸触られたってやつ」

サシャ「……本当ですよ」

ユミル「いいや、嘘だね。あの教官口も悪いし手は出るが、指導者としては本物だ。ガキに欲情するなんてことはないだろう」

サシャ「そんなの本人しかわかりませんよ」

ユミル「お前、嘘が下手だな」

サシャ「ほっといてください!クリスタと仲良くしてれば良いでしょ」

ユミル「痛い目見るのはお前自身だからな」

サシャ「……」

——夕方——

キース「約束の品だ……」

サシャ「ありがとうございます!教官!」

サシャ「お肉です!」

ライナー「!?お前それまさか盗んだのか」

サシャ「いいえ!教官からもらいました」

コニー「いいなぁ、少しくれよ」

ライナー「俺にも少し」

ユミル「やめとけ。お前らも共犯になるぞ」

コニー「共犯ってなんだよ、サシャは教官からもらったって」

ユミル「きたねぇやり方で貰ったもんだ」

サシャ「……」

サシャ「なんなんですか!貴方!私になにか恨みでもあるんですか!?」

ユミル「……」

マルコ「珍しいね、サシャが声を荒げるなんて」

ジャン「確かにな」

ユミル「馬鹿が珍しく腹を立てたのか。小賢しいことを考えられるくらいの頭はあるんだから怒ることくらいは出来るか」

サシャ「……ユミルぅぅぅぅ!!」

ユミル「……殴ってみろよ。あ?ほら」

クリスタ「ちょっと!二人共喧嘩はダメだよ!!」

ライナー「ヤバい雰囲気だな」

ベルトルト「冷静に解説してないでいざとなったら止めなよ?」

ユミル「お前が馬鹿で、勝手に食い物盗んだりは好きにすりゃいい」

ユミル「他人巻き込んでまで欲望を満たしたら駄目だろ?」

ユミル「可愛い気のある馬鹿と可愛い気のない馬鹿はまるで違うんだからさ」

サシャ「……」

サシャ「だって……」

ユミル「だってもクソもねぇ!」

サシャ「神様がぁぁぁ!食べ物の神様がぁぁ閃きをくれたんですぅ!!」

ユミル「……はぁ?」

サシャ「所詮この世は弱肉強食!弱ければ死に強ければ生きるって!だから教官を利用してでもお肉をぉぉぉ」

サシャ「うえぇぇぇぇぇぇん!!」

ユミル「やかましぃぃぃぃぃ!!」

サシャ「あぇ?」

ユミル「もう頭にきた!今日という今日は絶対に許さん」

サシャ「あれ……私夕食の席でユミルと喧嘩して……教官が……」

ユミル「はぁ!?てかお前なんで泣いてんだよ」

サシャ「夢……うえぇぇぇぇぇぇんユミルぅぅ」

ユミル「ちょっと!なに抱きついて……チッ、悪夢でも見たんだな」

サシャ「うぐっ……ぐずっ」

ユミル「やれやれ、困った芋女だな」

サシャ(きっと私はお肉の魔力にとりつかれていたんです)

サシャ(こうなったら解散式まで肉禁します!まぁほとんど出ませんが)

————
——


「9番 サシャ・ブラウス」

サシャ(うっひょおおお!上位10人に入れましたよ)

サシャ(これも肉禁のおかげですね。コニーより下なのはちょっと残念ですが)

サシャ(これで憲兵団に入れば良い物が食べ放題ですね。うへへ)

サシャ(これは祝いにちょっとだけ肉禁解放しても良いんじゃないでしょうか)

サシャ(今日は固定砲整備ですか。そういえば食糧庫が確か手薄な日)

サシャ(9番入ったんよ?よかやん?)

サシャ(よし!狩人になります)

————
——


サシャ(研ぎ澄まされた五感と肉禁のおかげで容易く奪えましたね)

サシャ(しかし一人で食べるのは勿体無い。4班の皆さんにも分けましょう)

サシャ(成長したなぁ私)

サシャ(おっと!危なく上官に見つかるところでした)

サシャ(さっさと壁に登ってしまいましょう)

サシャ(皆さん発見。なんか話してますね)

サシャ「あのぅ、みなさん。上官の食糧庫からお肉盗ってきました」

コニー「バカって怖えぇ」

サシャ「あとでスライスしてパンに挟んで皆で食べましょう むふふひひ」

コニー「戻してこい」

ミーナ「土地が減って貴重なんだから」

サシャ「大丈夫です。土地を奪還すれば牛も羊も増えますって」

————

サシャ(皆食べるんですね。肉の魔力には勝てません。ここに隠しときましょう」

サシャ「あっ、なんか出た」

超大型ベルトルト(壁壊しまーす)

サシャ「あっつううう!!」

サシャ「お肉が!!」

エレン「立体機動に移れッ!!」

エレン「おい、サキエル!!」

サシャ(お肉が心配だけど!!)

サシャ「サムエル!動いちゃダメですよ!」

コニー(あいつ容赦なくアンカー足に刺しやがった!!)

ミーナ(痛そう!!)

トーマス(凄い反射神経と運動神経してるな……壁を走ったぞ)

エレン「よう……5年振りだな」

ベルトルト(毎日寝食共にしてましたけどね)

ベルトルト(故郷に帰る為だから死んでくれ)

サシャ「あああああああ!!壁の上がああああ!!お肉が……」

コニー「こんな時に何言ってんだ!」

(戦え!)

サシャ「声!?」

(戦うんだよ!!)

サシャ「これは食の神様!」

(戦わなければ肉は食えない!)

サシャ「わかりました!私やります!うぉぉぉぉぉぉぉ!!」

コニー「サシャ!?」

コニー「あいつサムエルを投げた!」

ミーナ「あれはサシャじゃない……狩人よ」

サシャ「おにぃぃくぅぅうう」

エレン「えっ?」

ベルトルト(サシャ!?いや獣!?速すぎる!!)

ベルトルト(くらえ!!瞬間湯沸し器!!)

サシャ「あつっっくなぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!」

ザクッ

ベルトルト(そ……んな)

エレン「まさか……超大型巨人が倒されるとは」

サシャ「お肉の恨みです」

エレン「サシャさんパネェっす」

おわり

サシャとユミルのほのぼの書きたかっただけなのに何故こうなった……。

疾走感は素晴らしい

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