～自室
京子「あ～ダメだ全然分かんねぇ。明日からテストだってのに」

京子「特にテストの範囲が分かんねぇ。いつもみたいに教科書全部勉強するか」

京子「っと、その前に風呂でも入って気分転換しよ～っと」

～風呂前
京子「ふんふ～ん♪」ﾇｷﾞﾇｷﾞ

京子「おぉ寒っ！冬の到来もすぐそこだな～」

京子「しかし私の胸部は中々膨らんでくれんね」

京子「やぁやぁ、君はいつになったらひまっちゃんのようなダィナメィトおっぱいになってくれるんだい？」

京子「タメィゴゥ（裏声）」

京子「はっはっは、そうかそうか」


京子母「裸で一人でなにやってんのアンタ」

京子「うおおお見られた！？」

京子母「全く、こんな子に育てた覚えはないんだけど」

京子「照れますなぁ」

京子母「褒めてないから」

京子「またまたぁ～ってうぉぉぉさみっ！」

京子母「・・・ところでさ、京子」

京子「いい加減マジで寒くなってきたから手短にお願いします」

京子母「今お風呂壊れてるんだけど」

京子「」

支援

～外
京子「ったく、ああいうことは早めに言ってほしいよなぁ」

京子「銭湯行くためのお金もらったけど、遠いし面倒だし結衣ん家で入れてもらおうかな」

京子「浮いたお金でラムレーズンなんか買っちゃったり・・・にしし」


ﾋﾟﾛﾘﾝ♪


メール『ちゃんと銭湯のレシート持って帰ってきなさいよ』

京子「・・・」


京子「さすがお母上、鋭いですな」

～銭湯前
京子「そういや銭湯って小学生以来だなー」

京子「あかりと結衣とたまに来てたっけ」

京子「・・・お？」

？？「中学生一枚でお願いします」

京子（あの特徴的なポニーテールはもしや）

京子「おーい綾乃ー！」

綾乃「・・・へ？」

ﾊﾞﾁｺｰﾝ

京子「・・・」ﾋﾘﾋﾘ

綾乃「・・・あ」

京子「痛いよ！？なんで！？なんでいきなりビンタ！？しかも真顔！？」

綾乃「・・・あああああああごめんなさいごめんなさい！急に現れたからビックリしちゃって！！！」

京子「どうゆうこと！？あと、そんな急でもなかったよね！？そこそこ距離あったよね！？」

綾乃「ほ、ほら、今自分が見てる光景が夢かどうか確かめる時って頬を・・・」

京子「それ普通自分のでやるよね！？しかもビンタて！そこはつねりなさいよ！？」

綾乃「そ、それもそうよね！それじゃ遠慮なく」

京子「いえいえどうぞどうぞ」


綾乃「・・・」ｷﾞｭｰ

京子「いひゃいいひゃい・・・こえはゆめじゃないってバカー！」

綾乃「・・・はっ！私ったらまた！ごめんなさいごめんなさいごめんなさい！！！」

京子「いや、いいよ。私もなんか流されてほっぺた差し出しちゃったし・・・」


番台（この子達漫才師でも目指してるのかな・・・）

～脱衣所
綾乃「ところで、歳納京子はどうして銭湯に？」

京子「家の風呂が壊れちゃったみたいでさ～」ﾇｷﾞﾇｷﾞ

綾乃「あら、それは大変ね」

京子「結衣ん家の風呂借りてお金浮かそうとしたら先手打たれてしまったよ」ﾇｷﾞﾇｷﾞ

綾乃（さすが歳納京子の親御さん・・・）


京子「そういう綾乃は？綾乃ん家はドラム缶風呂だったっけ？」ﾇｷﾞｯﾇｷﾞｯ

綾乃「だったっけ？じゃないわよ！そんなわけないでしょうが！」

京子「あはは、冗談冗談」


綾乃「・・・テストの前日はここに来るようにしてるのよ」

綾乃「机にばっかり向かってると体が疲れちゃうから、広いお風呂に浸かってゆっくりと疲れを取るの」

京子「へぇ～ちょっと意外かも」ﾇｶﾞｼｯﾇｶﾞｼｯ

綾乃「・・・どういう意味よ」ﾇｶﾞﾚｯﾇｶﾞﾚｯ

京子「いや、綾乃もテストの前日は『ふえぇ～勉強全然終わらないよぉ～』って泣きながら徹夜してるのかと・・・」ﾇｶﾞｾﾇｶﾞｾ

綾乃「それ丸っきりあんたの事でしょう！っていうかさっきから何で私の服脱がしてるのよ！///」ﾇｶﾞｻﾚｯﾇｶﾞｻﾚｯ

京子「いや、全然脱ぐ気配がないからてっきり脱がして欲しいのかと・・・」

綾乃「そ、そんなわけないでしょ！///」

京子「じゃ、なんで脱がないの？」

綾乃「うっ、そ、それは、その・・・」

京子「？」

綾乃「は、恥ずかしくて・・・」

京子「修学旅行ん時も一緒に入ったじゃん」

綾乃「そ、そうなんだけども・・・」


京子「綾乃ってば、相変わらず恥ずかし波豆八幡神社なんだね」

綾乃「はずかしはずはちまんじんじゃ・・・？」ｻｰ

京子（私ダジャレの才能無いのかな・・・）

～浴場
京子「うおおー懐かしい！」

綾乃（さっきはお喋りに夢中で気付いてなかったけど）

京子「あはは、壁に富士山が描いてあるー！」

綾乃（い、今って、め、目の前には歳納京子のあられもない姿ががが・・・）

京子「綾乃ー？」

綾乃（それに私たち二人っきりってことはここここれはもしかしてデデデ、デートなんじゃ！？）

京子「今日も一日がんばるぞい☆」

綾乃（・・・いや、それはないわ。デートで銭湯って）

京子「無視！？綾乃！綾乃ってば！！」

綾乃「へあっ！？な、ななな、何かしら！？」

京子「・・・綾乃、顔真っ赤だよ？大丈夫？」

綾乃「き、気にしないで！逆上せただけだから！」

京子「まだ湯船入る前だよ！？」

綾乃「わ、私くらいになればそれくらい余裕なのよ！だから心配はノンノンノートルダムよ！」

京子「いやそれ逆に心配だから・・・」


京子（綾乃相手にツッコミに徹さざるを得ないとは屈辱なり・・・）

京子「さっさと体洗って温まろうぜー」ﾜｼｬﾜｼｬｻﾞﾊﾞｰ

綾乃「あっ、こら！頭はもっとちゃんと洗いなさいよ！」

京子「えー？私いつもこんなんだよ？」

綾乃「バカね、せっかく長くて綺麗な髪なんだから。ちょっと頭貸しなさい」

京子「お、おう・・・」


綾乃「ほら、こうやって頭皮を揉むようにゆっくりと洗うのよ。あと後ろ髪はこうして束ねて・・・」

京子「おほ～気持ちいい～綾乃うまいね」

綾乃「こ、こんなの常識なんだから！」

京子「覚えときます」

綾乃「・・・歳納京子の髪質、サラサラで細くて綺麗。私癖っ毛だし太いし、正直羨ましいわね。」

京子「え～、綾乃の髪も綺麗だよ？」

綾乃「なっ、バ、バカね！生徒会副会長なんだから当たり前よ！///」

京子「はは、違ぇねぇ」

京子「あ、あったけぇ・・・」

綾乃「生き返るわね～」


京子「・・・綾乃は勉強疲れを取るために銭湯通ってるんだよね？」

綾乃「そうね。銭湯が好きっていうのもあるけど」

京子「風呂上りって眠くなってその後の勉強には逆効果なんじゃない？」

綾乃「そうね、だから帰ったらすぐに寝てるわ」

京子「えっ！？じゃあいつ勉強してんの！？」

綾乃「・・・普段勉強してるに決まってるでしょ」

京子「あ、そっか」

綾乃「あなたと一緒にしないでよね！」

京子「いや～、綾乃のことだから私に負けないために貫徹で臨んでくるとばかり思ってたよ」

綾乃「・・・昔はそうだったかも」

京子「お、心境の変化ですかい」

綾乃「いつもあなたに勝つことばかり考えてたからね。もちろん今回だって負けるつもりはないわよ」

綾乃「でも体にも良くないし万全でない体調で挑んだ結果、凡ミスで点を落とすことも多かったから」

京子「前日はゆっくり体を休めることにした、と」

綾乃「そんなところね。歳納京子はまた徹夜かしら？」


京子「それで十分だし」

綾乃「そう言われると絶対負けたくなくなるわね・・・」

京子「あれ、ここサウナ付いてるんだ」

綾乃「つい最近出来たみたいね」


京子「・・・！」ﾋﾟｺｰﾝ

京子「綾乃～どっちが長くサウナ入ってられるか勝負しようぜ～」

綾乃「あらあら歳納さん？わたくし、こう見えても結構サウナ通でしてよ？」

京子「おーっほっほ！わたくしなんて小学生以来のサウナでしてよ？」


綾乃「いやそれ大丈夫なの」

ｶﾞﾗﾗｯ
京子「おぉー貸切状態じゃん！」

綾乃「ほら、二人きりだからってあんま暴れちゃダメよ」

京子「う、うん」

綾乃「さて、勝負というからには負けないんだから」

京子「ふふふ、ごらく部主催の激熱☆夏の我慢大会第4位の実力を見せてやろう・・・！」


綾乃「ビリじゃん」

～2分経過
京子「へっへっへ、こんなん屁でもないぜ」

綾乃「・・・」


～5分経過
京子「綾乃～そろそろきつくなってきたんじゃない？」

綾乃「・・・」


～7分経過
京子「や、やるな・・・しかしまだまだ、まだこれからよ・・・」

綾乃「・・・」


～10分経過
京子「ほら、そろそろ出たいんじゃない？い、今なら謝れば許してあげなくも・・・」

綾乃「・・・」


～15分経過
京子「・・・」

綾乃「・・・」


京子（綾乃のやつ中々やるな・・・私そろそろヤバいかも・・・）

綾乃「・・・」ﾍﾟﾀﾝ

京子「ちょ、なんだよ綾乃！急に人の膝の上に頭乗っけて・・・///」

綾乃「少し休憩するだけ・・・」

京子「寝て楽になるもん・・・？外出る？」

綾乃「大丈夫よ。ちょっと頭がくらくらクライストチャーチなだけだから」

京子（どこだよ・・・）


京子「とかなんとか言っちゃって、本当は限界なんじゃ・・・」

京子（あれ、綾乃目の焦点が合ってない・・・これマジでヤバいな）

京子「・・・綾乃、私そろそろ限界みたい」

京子（・・・って言わないと動かないだろうなぁ）


綾乃「ふふ、じゃあ私の勝ちね・・・」

京子「ほらほら早く出よう！わ、私熱中症で倒れちゃうかも・・・」

綾乃「慌てないで・・・今立ち上がるか・・・ら・・・」

綾乃（あれ）

京子「綾乃！？」

綾乃（体が動かな・・・）

ﾊﾞﾀﾝｯ

～脱衣所
綾乃「・・・あれ、ここって」ﾎﾞｰ

京子「あ、綾乃ー！」

綾乃「・・・ふぇ」ﾎﾞｰ


ｽﾞﾍﾞｼｰﾝ

京子「・・・」ﾋﾘﾋﾘ

綾乃「・・・あ、あ」

京子「・・・うん、目覚めてよかったよ」

綾乃「ご、ごめんなさい！！またしても！！！！」


京子「いいよいいよ。こんだけ痛いなら綾乃が目を覚ましたのも、夢じゃないね」ﾆｶｯ

綾乃「ッ！！///」ﾄﾞｷｯ

京子「それより、体調はどう・・・？」

綾乃「あ、うん、ちょっとボーっとするかも・・・///」

京子「あれ、また顔赤くなってきた？」

綾乃「き、き、気のせいよ！！！///」

京子「ならいいけど・・・ったく、私一人で運ぶの大変だったんだからな～」


綾乃「あ、そうだ。私もしかしてサウナで倒れて・・・？」

京子「そうだよ」

綾乃「そう・・・迷惑かけてごめんなさい」

京子「あんま無理して、心配させないでよね」

綾乃「・・・ごめんなさい」

京子「ま、無事だったんだし、そんな落ち込まないでさ。あ、牛乳飲む？飲みかけだけど」

綾乃「い、いらないわよ///」

綾乃（そんな、か、か、間接キスなんて・・・）


京子「いやでも水分補給しといたほうがいいって」

綾乃「だ、大丈夫ったら大丈夫なんだから///」


京子「ダメだって、また倒れられたりしたら困るじゃんか」

綾乃「へ、平気なんだってば///」


京子「ほら一口だけでいいから」

綾乃「い、いらない・・・///」

京子「綾乃だって好きな人に倒れられたら困るでしょ？」

綾乃「だ、誰が好きな人よっ・・・///」


京子「・・・」

綾乃「・・・」

京子「・・・あれ？」

綾乃「・・・ん？」

京子「・・・」

綾乃「・・・」

京子「・・・」ｶｧｰ


綾乃（歳納京子の顔が見る見る赤く！？）

綾乃「・・・と、歳納京子？///」

京子「・・・え、あ、な、なんでもない！なんでもないからぁ！///」


綾乃（え？歳納京子が？え？嘘でしょ？だって、あの子すっごく人気者で・・・）


京子「違う違う違う///こ、こんなはずじゃなくって・・・その・・・///」


綾乃（私なんて所詮ただの一人のクラスメイトで、もっと言えばいつも口うるさい生徒会役員で・・・）


京子「うぅぅぅ///もっとこう、ちゃんと言いたくて・・・じゃなくって・・・///」


綾乃（それなのに、あなたは私のことが・・・好き・・・なの・・・？）

綾乃「・・・」


ｽﾊﾟﾁｰﾝ

京子「3回目っ！？」

綾乃「夢じゃ・・・ない？」

京子「・・・夢じゃないみたい」ﾋﾘﾋﾘ

綾乃「じゃあさっきのは・・・」


京子「・・・本当」

京子「本当だよぉ！ずっと隠してたけどさぁ！！！」


京子「好きなの！大好きなのぉ！！！」


綾乃「・・・」

綾乃「・・・嬉、し・・・」ﾌﾗｯ


ﾊﾞﾀﾝｯ
京子「・・・」

京子「あ、綾乃！？綾乃おおおおお！！！」

結局その後綾乃はずっと、朦朧とした意識の中で私の名前を呼び続けることしかしなかった。

とても私一人では連れて帰れそうになかったので、母を呼んで綾乃を家まで送ってもらった。

綾乃は別れる時、私の耳元でそっと「私も、好き」と言った。

だから勉強の方は全然集中できなくて、ただただ綾乃の事だけを考えて朝を迎えてしまった。

その時点で、今回のテストは爆死が確定したようなもんだった。

～廊下
綾乃「じ、十位圏外だなんて・・・」

結衣「京子はともかく、綾乃まで順位を下げるなんて珍しいね・・・」

綾乃（結局歳納京子のことばかり考えて全くテストに集中できなかったし、ま、仕方ないわね・・・）


結衣「綾乃、もしかして京子が何かした？」

綾乃「ううん、なにも」

千歳「あら、綾乃ちゃん意外と落ち着いてるな～。いいことでもあったん？」

綾乃「そうね、そうかもしれないわ」

綾乃「だって・・・」


京子「あ、いたいた！おーい綾乃～！」



綾乃（勉強よりも大事なもの、きっと捕まえたから）




終

ベタベタか。

初投稿だから変な感じだったらごめんちゃい

乙

乙乙

すき

超乙

ナイス初投稿

好きよ

乙

面白かった乙