穂乃果「深夜徘徊」 (32)
穂乃果「……眠れない」
穂乃果「暇だなぁ…でももう皆寝てる時間…」
穂乃果(窓の外は真っ暗…)
穂乃果「……」
穂乃果「そうだ…外に出よう」
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穂乃果「寒そうだから厚着をしよう」ゴソゴソ
穂乃果「帽子も…よし」モコモコ
穂乃果「ミッションスタート…!」
穂乃果「音を立てないように…抜き足…差し足…忍び足」ギッ…ギッ…
穂乃果(ここの床、音鳴るなぁ…)
穂乃果(さぁ、玄関です。先ずは鍵)
穂乃果「ソーッと…ソーッと…」カチャ…
穂乃果(バレたら怒られちゃう…少しずつ…少しずつ扉を…)スス…
穂乃果「…ヨシ」
穂乃果「ふわぁ…寒いぃ…」ブル
穂乃果「もう少し着てくればよかった」
穂乃果「さて、どこ行こっかなぁ…」
穂乃果「宛てもなくさまようかな」
穂乃果「ちょっと今の言い方賢かったね」テクテク
穂乃果「んふ…なんか今更ドキドキしてきた」ドキドキ
穂乃果「あ、海未ちゃん家だ」
穂乃果「電気ついてないなぁ…当たり前だけど」
穂乃果「おーい…海未ちゃーん…穂乃果だよー…」
穂乃果「ふふ…」
みてる
穂乃果「静かだなぁ…」
穂乃果「月が明るいや」
穂乃果「…お?」
ミャア…
穂乃果「猫!」
ニャ?
穂乃果「んー…よし。君の名前は凛ちゃんだ!」
ニャー
穂乃果「あは、人懐っこいね」ナデリナデリ
穂乃果「凛ちゃんも深夜徘徊かな?」モフモフ
ミャア
穂乃果「そっかー…じゃあ一緒に行く?どこかは決めてないけど、一人より二人…一人と一匹なら寂しくないもんね」
ニャン
穂乃果「それじゃあ行こっか」
穂乃果「凛ちゃんはどこか行きたい場所ある?」
……
穂乃果「じゃあ、とりあえず…こっちの道に進もうか」
ミャア
穂乃果「…よく知ってる町なのに、時間が違うだけで知らない場所みたいだね」
……
穂乃果「凛ちゃんはいつもこの時間に?」
……
穂乃果「あったかそうだね。その毛」
穂乃果「あ、コンビニだ」
穂乃果「凛ちゃんお腹空いてない?」
ニャー…
穂乃果「そっかぁ…ちょっと待っててね?」
ミャア
……
……
ニャー…
……
穂乃果「お待たせ。ちゃんと待っててくれたんだね」
ミャア
穂乃果「はい、これ。猫缶」
ミャア、ミャア
穂乃果「味わってたべてね」コト
ハグ…ハグ…
穂乃果「穂乃果は肉まん食べるよ」ハム
穂乃果「おぉ…こんなおいしい肉まんは初めて食べた」モグモグ
ニャー
穂乃果「ん…もう食べ終わったの?ちゃんと味わった?」
ミャア…
穂乃果「まだ足りないと申すか…しょうがないなぁ」チギ
穂乃果「熱いから冷ましてあげるね…フー…フー…」
穂乃果「はい、どうぞ」
ハグ…ハグ…
穂乃果「んーいい食べっぷり」
……
穂乃果「ん?帰るの?」
ミャア…
穂乃果「最後に一撫で」ナデリナデリ
……
穂乃果「ばいばい、凛ちゃん」
穂乃果「さて、どうしようか」
穂乃果「あ、なんかちょっと眠い」
穂乃果「コーヒー買お」
穂乃果「…苦い」
穂乃果「生まれて初めてコーヒー買ったかも。しかもブラック」
穂乃果「大人の味だね…これは目も覚めるよ」クピ
穂乃果「…うぇ」
穂乃果「神社に着いた」
穂乃果「…ちょっと怖いね。絵里ちゃんならもう泣いてるかも」
穂乃果「高いところにあるから町がよく見えるね」
穂乃果「光がポツポツと…」
穂乃果「……」
穂乃果「本当に静かだなぁ…世界に一人だけみたい」
穂乃果「こうやって高いところから見下ろしてると、神様になったみたい」
穂乃果「そうか、穂乃果は神様だったのか」
穂乃果「なんちゃって」
穂乃果「とりあえずお賽銭箱に五円玉いれとこうかな」
穂乃果「ほい」チャリン
穂乃果「…鈴はならしちゃ駄目だよね」
穂乃果「えーと…さっきの猫の凛ちゃんが…皆が長生きしますように…と」
穂乃果「さーて…」テクテク
穂乃果「お、公園」
穂乃果「昔は毎日来てたなぁ」
穂乃果「ブランコ乗ろ」
穂乃果「……」ギーコギーコ
穂乃果「おぉ…楽しい」ギーコギーコ
穂乃果「今度皆でブランコ乗ろう。この楽しさを伝えなきゃ」
穂乃果「…なんか寂しくなってきちゃった」
穂乃果「…愛してーるバンザーイ♪」
穂乃果「…次は誰か誘ってみようかな。真姫ちゃんとか」
穂乃果「海未ちゃんは真面目だから駄目だよね。起きてられなさそうだし」
穂乃果「ちょっと明るくなってきたね」
穂乃果「そろそろ帰ろうかな」
穂乃果「あ、その前に記念写真を撮ろう」
穂乃果「深夜徘徊記念…と」パシャ
穂乃果「うーん…真っ暗」
穂乃果「まぁいっか」
穂乃果「……」テクテク
穂乃果「ん…うわぁ…」
穂乃果「空、綺麗…」
穂乃果「……」
穂乃果「なんか、特別な感じ」
穂乃果「…お、我が家」
こういう落ち着いた雰囲気大好き
俺が同じ事するともれなく変質者になる不思議
穂乃果「…タダイマー」
穂乃果(抜き足、差し足、忍び足…)ギッ…ギッ…
穂乃果「…ミッションコンプリートっ」
穂乃果「さて…」モゾモゾ
穂乃果「うぅ~…お布団あったかぁ…」
穂乃果「……」
穂乃果(楽しかったな…凛ちゃんに会えて…肉まんがおいしくて…コーヒーは苦かったけど…とっても空が綺麗で…)ウト
穂乃果(穂乃果の、特別な夜…)
いいよな、深夜徘徊
半刻くらい歩いて自販機で暖かいココアを買うとより素敵な気持ちになる
穂乃果「なんか今日は良い夢見れそう」
穂乃果「おやすみ…」
おわり
深夜徘徊中に飼ったものの美味さは異常
この時期は煙草がうまいな
おつ
凄い良かった……
散歩は散歩でも、それが深夜となると、いつもと違う世界が見えてきて……なんか、いいよな
ら抜き
乙
穂乃果がかわいくて面白かった
おつ
襲われたりしないかハラハラしてたけどよかった
今度は誰かを誘って深夜徘徊しよう
乙。いい作品だった。
乙!
でも歯みがいて寝ろよ!
乙
穂乃果ちゃん不審者には気を付けてな…
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