ダイヤル・Eを回せ! (73)
「本作は似たような題名の小説やらその他創作と関係ございません」
ダイヤル―E(エドモンド)―
その名前を、平凡なセールスマンである、広田健吾が知ったのは5ヶ月前だった、
それから、彼の生活は平凡からもっとも遠いスリルに満ちたデンジャーな物となったが
広田にとってそれが幸せかは別の哲学的問題である。
広田「腹へったな~」
外回り、収穫はなくとも、腹は減る人類の因果で、広田は
後ろめたさを感じながらも近くの吉〇家で牛丼を注文する
広田は、その頃から小説を豆に読むようになっていた、
漫画もエリート至上主義になってきて、週刊誌を買いたくなかったのだ
まあ最近は小説もその傾向が強い
牛丼を待つ間に外をみると、いるいる「エリートです」と顔に書いてる連中が
成功者になる方法の自己啓発本に感化されたような連中だ
彼らの特徴は、ツカツカ足音が五月蝿い、早足である、声が無駄にデカい、まあ色々あるが
共通点は「似合ってない」につきる、付け焼き刃なのだ、
ふわあとあくびして、牛丼をはみながら、小説を読む
90年代の作品がいい、その頃の小説家のほうが、泥臭い、中間層の話しができる
「人生とは!」「青春とは!」みたいなうざったいメッセージの押し付けのない、エンターテイメントだからだ
ペラリ、小説から名刺が落ちる、古本屋で買ったからかな、
名刺を拾って名前を見る
「様々な事にお困りの方はお気軽に例のダイヤルへ
Eより」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1412444082
広田は吹き出した、「なんだこれ、名刺かよ?」、あまりにも名刺の体をなしていない、電話番号、E(エドモンドでない)メールアドレスも、住所もかかれていない、
吉〇家の客たちが殺気立ち広田を睨む
広田は身をさっとかがめて恐縮する、吉〇家の客層はドカタや低所得労働者、見るからに不良ですと顔にかかれた学生なのだが
彼らは、自分たちより楽しそうな人間を憎む、たいして面白い会話をしてるワケでもないのに
無理やりバカ笑いの作り笑いして、場が自分たちの物だと表現して、縄張り意識を出すから
スーツ姿の広田が一人笑う光景が憎いのだ、全員がそうだと言わないが、たいていそうだ、
低所得労働者は、幸せ度で、人と争う、
友達が多い(薄っぺら、人生相談はさける)、バイク車(すぐ維持に悲鳴をあげ手放す)、女(会話不能なバカ、すぐ喧嘩して別れる)、それで争う
それは無理ってもんだよ、広田は心の中で思う
「上には上がいるし、下には下がいる、でも全てはお釈迦様の手のひらなんだ、宇宙に比べて人は小さい、争ってはいけないってあるけど
理由は簡単、争っても虚しいからなんだ、自分なりの生活をすればいいだけさ、」
そう思いながら、会計を済ませ、吉〇家の扉を開く
「さーて午後からもう一踏ん張り」
広田は背伸びをして街に消える、背広に潜んだ、例の名刺の存在を忘れて・・・
営業所に帰ると大目玉を食らった、年下にだ
「お前さ、どこでサボってきたの」ギョロリとマグロみたいな目で睨みつけられると
広田は縮みあがって、口が動かなくなる
「さ・・・サボってません」広田最後の抵抗、勿論この後の展開は
「サボってなくて、この成績有り得ないでしょ」机を叩くマグロ
新鮮なマグロだ。
「す・・・すみません」 これから広田はすみませんロボットと化す
「すみませんじゃないでしょ!」
「すみませ・・・ん」
「あー、もー、腹立つー」髪をかきむしる若いマグロ
「あんたさー、営業マンが、契約とれなくてどうすんの、ねえ」
「すみません・・・」
「あんたは楽だよなあ、昼間はサボって、すみませんすみません言ってりゃいいんだからよー!!!」また机を叩く、机は太鼓じゃありません、
「サボってませ・・・」睨むマグロ
「もうさ、いい加減にしてくれよ、広田さーん、聞いてる、おい、広田、聞けよ、お前、早く終わって欲しいって思ってるだろ?なあ、広田」
「・・・」
「お前の事、社長に言っとくから、サボってしかたないって、んじゃあ今日は帰っていいよ、いや、帰ってください」頼むポーズをする
広田「・・・・お疲れ様でした」
「んじゃあ、明日はさぼんなよー」そうマグロが言うと周りがクスクス笑う、
広田は孤立無援なのだ
広田「畜生畜生畜生畜生畜生畜生畜生畜生畜生畜生畜生ちくしょー!!!」
酒を飲み干す広田、「飲みすぎだよ、広田さん」なんて声をかけるいなせなマスターもママもいない
だって居酒屋チェーン店だもん、全員アルバイト、
広田に注がれるのは冷たい視線と、酒だけよ、
広田は店を出て、酒の自販機で酒を買いのみながら、さまよう、
帰っても優しく迎えてくれる妻もいない、広田は、独り身だもん、
フラフラしてると不良に絡まれ、存分に茶化され、殴られて倒れ、財布を奪われそうな所を、警察に助けられる
その光景を描くのは、作者の腸が煮えるので止めておく
広田がぼろ雑巾になった所から始める
「情けないな・・・俺・・・」広田がトボトボ家路に向かう
途中、公衆電話を見つける、携帯電話の登場と共に捨てられていった公衆電話たち、
その中でポツンと落書きや、チラシでボロボロになりながらも残る個室型公衆電話の
薄明かりに光に集まる虫のように広田は吸い寄せられ、
個室の中に入り、電話にすがりついて泣き始める、
広田「おれ・・・もうヤダ・・・疲れた・・・」人の残酷さに
広田がしばらく泣きはらして、ぼんやり座ってると
電話の下に何かかかれてる、
ダイヤル――E――――
「なんか、見覚えあるぞ、そうだ」広田がポケットを探る、あったあの名刺だ!
『様々な事にお困りの方はお電話ください
Eより』また、タハハと吹き出す広田、
(様々な事ってな、俺は困りまくりだよ、助けてほしいよ、まあお前には無理だろうけどな、バーカ)
公衆電話の受話器を手に取る、
ダイヤル――E――――にかける、公衆電話からなら、変なことに巻き込まれない、そうした甘い考えが、広田に助力したのだ
Turrrrr・・・・
「はい、こちらEでごわす、」博多かよ、広田は心で突っ込んだ、声が太い男だな、
「なあ、名刺みたんだけど、様々な事にお困りならって」
「はい、そうでごわすが」
「様々な事ってなんだよ、」
「様々な事でごわす」
広田は笑った、久しぶりに楽しいな
「要件は、なんでごわすか?」イライラした声だ
知るか、イタズラだよ、広田は、でも本心から言った
「助けてくれよ、」これが広田の本心だった
「何からでごわす?」
「様々な事から」広田の本心2
「承知したでごわす」電話は向こうから切れた
(バレたか、イタズラだと、いや、ここまで付き合ってくれただけで、満足だ、
ありがとな、E)そう広田は心で思った
すると少し力が湧いた、家に帰ろう、重い腰を上げた広田、
後ろからくる不良集団に気づかずにだ、
広田の頭に強い衝撃が走り、広田は倒れる、
「お兄さーん、さっきは警察なんか呼んでくれちゃってさー」こんな声が聞こえてきたが
後頭部のあまりの痛みに視界がぼやける、どうやら不良に囲まれたみたい、
腹が蹴られた、髪掴まれた
(俺、これで終わりか・・・間抜けな人生だったな・・・)
広田は目を閉じる、サヨナラ、広田、
朝、広田が目を覚ますと自室の布団の中にいた
「あれは・・・夢?あいた!!」後頭部が激しい痛み、なでると瘤になっていた、
(よくわからないが、助かったらしいな・・・・それともあれは夢だったのかな、本当は酔って、頭ぶつけただけとか)
そう思案しながらテレビを付けるとニュースがやっていた
「東京都S区で、15人の少年の死体が発見されました、名前は、草田美姦くん(くさたみかん)15歳、摘木崩くん16歳、イカレポンチノ助17歳・・・・」
どんどん出てくる被害者の写真に、関係ない話しだが、VIPPER達は、非常に美味しい朝ご飯を食べていた
学校はノーコメ、
クラスメートは、基本的に取材拒否、ある生徒いわく「よく、そのメンバーでつるんでました」、それだけ、
トドメは「警察は、少年達が団体抗争に巻き込まれた可能性を視野に捜査を始めました」というアナウンサーの報道に
日本の朝の茶の間は「因果応報」の4字熟語に包まれた
一人を除いてであるが
広田(こ・・・こいつら、見たことがある)
広田の冷や汗が止まらない、(昨日、俺を・・・)
鼓動が早くなる、(俺が、いや、ないないない)そう思ってるうちにインターホンがなる、
「あのー、広田です」
「警察ですが、ちょっとお話を、」
鍵を開けると、ドラマで見たような、デカがいる、女だ、 しかもチョー美人、エリートむき出しな感じが、いけ好かないが美人は美人だ、
「広田健吾さんですね?」
「はい・・・そうですが」
「今からお話させていただきたいんですが、お時間宜しいですか?」
「いや、私これから会社に・・・」
「この、時間にですか?」美人が時計を見ると12時を回っている
携帯がやかましく鳴っている
「あ・・・遅刻だ・・・」
「丁度いいじゃありませんか、会社の方には我々から説明しますから、勿論、参考人としてね、ねえ、いいでしょ広田さん」
広田の弱みを握りしめる美人、なかなかやり手だ
「申し遅れました、私、捜査第一課長の尾奈 新子(おな にいこ)と申します」手帳を見せる
「署にご同行願えますね」尾奈が詰め寄る
「はい・・・」広田は、そのまま言われるがままに署に同行する
尾奈「広田さん、少し、こちらでお待ちください、少々私用がありますので」
私用って・・・と思いながらも言われるがままの広田
広田「はい・・・」
尾奈は、誰もいないのを見計らってトイレに入る、
そんなトイレに入るのに、大げさだと思う君、今、理由がわかるぞ
スカートを下ろし、パンツをずらした尾奈は、そのまま自分の恥部に指で触れる、
案の定、濡れている、
「ふふ」尾奈はニヤリと笑う、やはりだ、広田は尾奈のお気に入りのタイプだ、
心でNOといいながらも、怯えてYESしか言えないタイプ、
(私が、あの男に犯人ですねと、問いただせば、あの男は、違っててもYESと言ってしまうだろう)
尾奈は、女王様タイプなのだ、どんな悪辣極めるタイプの犯罪者でも、自供までいかせる、
通称「女豹」、しかし、彼女の好みは、従順な奴隷、主人への抵抗感を抱きながらも、
主人に尽くしてしまう、従順な奴隷が彼女のタイプ、それはまさに広田があてはまる、
署までの会話からも、広田はまさに尾奈の理想の奴隷だった、
「ああ、ん」指が止まらない、(私がそこでオナッてみろ撮って全国に流してやるって、あの男に言っても、あの男は、つらそうな顔をするだけで、オナッてみせるだろう)と
破廉恥なそして残酷な想像に広田を当てはめるだけで、体が高翌揚する。
スグにオーガズムに達した尾奈
(でも広田さん、あなたを助けてあげるわ)息をついて尾奈は笑う
30分後、尾奈は広田の前に現れる
「遅くなりました、昨日の広田さんの動向について、詳しくお聞かせ願えるかしら」
高飛車な態度だ、遅くなりましたとは言っても謝罪がない、尾奈は、それを理解しながら広田にその口調で話した
この男は、私の言いなりになるとわかるから
「はい、昨日のことといいましても、なにぶん酔ってまして~」湧き出るアブラ汗をハンカチで拭く、行動一つ一つが尾奈好みだ、
また濡れてきたのを気にしながら尾奈が話す
「別に詳しくじゃなくていいの、広田さんの覚えてる範囲でいいから、」
「えーと、昨日は、ムシャクシャしとりまして、お酒を、普段は飲まないんですけど、たくさん飲んでまして」
「ムシャクシャというと、」
「仕事で、あまりうまくいかなくて上司に怒られて、タハハ、ムシャクシャと、タハハハハ・・・・」無言、尾奈の鋭い視線に目を下に向ける
「たくさんって言うとどれぐらい?」尾奈が鋭い口調で聞く
「あまり覚えてない・・・すみません」
「だいたいでいいから」
「あのー、多分、ビール中ジョッキで4杯と日本酒3合ぐらいかな~と?」哀願する目で尾奈を見るも、尾奈は冷たい目を変えない
「そんなに飲んだら、昨日、何をしたとしても、覚えてないでしょうね」尾奈に鋭い口調で言われ、 口から心臓が飛び出そうになる広田
尾奈は、足を組む、スカートに隙間を作って、塗れすぎた部分を乾かすために
「あのー私はなぜ署に呼ばれたんでしょうか?」 広田が恐縮しながら聞く
「広田さん、S区の少年達の事件ご存知?」
「ああはい、ニュースで、」
「昨日ね、この署の巡査があなたが彼らに襲われてるの、助けたらしいんだけど」
「はい・・・彼ら全員かは、わかりませんが、彼らに囲まれて、暴行を受けてる所に助けていただいて」
「そう、被害届だしていただいたわよね、」
「はい」
「そのまま、送り届けたらいいものを、その巡査、パトカー全部引き払ってるからって、あなた一人帰らせたわよね」
「はい」そこまで覚えてる
「そして、あなたは、彼らに暴力をまた受けた、理由はそうねー『警察なんか呼びやがって』って所かしら、逆恨みってやつ、ここまで合ってる?」
「多分・・・」広田は自信なさげに答えた
「多分じゃ困るんだけど」広田を睨む尾奈
「でも・・・あ、そうです、たぶ・・いや、そうです」 広田がそう言うと、尾奈が足を組み返る
「広田さん、別にあなたを疑ってるわけじゃないのよ、失礼だけど、あなたが15人の不良グループに勝てると思えないのよ、つまり、あなたが暴行を受けてる時に
何者かが、15人を殺害した、」
「どうやって・・・」
「死因は、圧死やら、殴打やら、様々ね、まるで超速のスポーツカーにひかれたような遺体から、万力でひねりつぶされたような死体まで様々よ、写真見る?」
「いや、結構です」手を振る広田
「そんな事言わず、ほら、珍しいわよー、なかなか一般の人の見れるもんじゃないわー」嫌がる広田の首を後ろからつかみ、写真を見せる
広田は吐き気に口を抑える、
広田「うぷ・・・お手洗いを・・・」
「ここ、ここ、ここに出しちゃいなさい」尾奈は自分の飲んだ後のペットボトルを差し出す
言われるがままに広田はペットボトル口をつけ、うっうっ、と嗚咽をもらすが
何も出なかった
警察は、こんな酷い事をするのか!ちがう、尾奈だから、広田にだからやっているのだ
いわば、彼女の趣味だ、誰彼構わずやるのではない、ただ広田が彼女の性癖通りの男なのだ、
「で、あなた犯人を見てない?」尾奈が、ハアハア肩で息をしてる、広田に歩みより肩をつかんで聞く
「いや、確か私は・・・彼らに暴行を受けて、意識がなくなって・・・」
「本当に?犯人、庇っても得にならないわよ、」
「本当なんです、見てないんです」
「そう・・・最後に、それは何時ぐらい?」
「12時閉店の店を出てしばらくフラフラしてだから・・・1時か2時でしょうか・・・」
「ありがとう、参考になったわ、じゃあ、署の者に送らせますので」尾奈は座りながらいった
(呼び出しておいて・・・)と思ってが、広田は
「良かったです、捜査の役にたてて」とお辞儀して出た
尾奈は立てない理由があった、濡れすぎたのだ、スカートも椅子も濡れてる、
(はぁ・・・良かったわ、広田、あなたの反応・・・・私のカンではあなたにまた会うことになるわ、この事件でね
その時が楽しみだわ・・・)
広田は、帰りの車内で思い出す
(そう言えば、ダイヤル――E―――について話してないな)と、
この時、話していたら、彼の運命、少しは変わったかもしれなかったが、今更言っても仕方がない
面白いのに堅物なssはやっぱレスが付きにくいのかな
見てるぞ
広田は考える、あれはまさか、いや、やはり、Eが・・・
いやいや、電話一本で人を、しかも15人を[ピーーー]バカがどこにいる、
しかし、その場合、俺は、罪に問われるんだろうか
何、そういや、殺し屋に殺人を依頼したら、それは罪だよな、
服を探る、あった、あの名刺だ、「Eより」の
名刺をゴミ箱に、いや、警察は、容疑者のゴミ箱を漁って調べるらしいし、
また名刺をポケットにいれ直す、
悩む、Eについて、しかし、意味がない事だ、
結局、結論は、「明日は金曜日だ、仕事行って終わってから考えよう、もう寝よう」で終わり
非常に人間らしい、思考停止術、まあでも今更、回りだした歯車が止まる訳じゃないから、
懸命だと言える
会社に向かうと、上司(年下)からバカにされた
「昨日、警察行ったんだって?広田なら、ありそうな話だな、女児誘拐とか、しそうだもん、止めてくれよ、会社の名前汚すの」
回りがドッと笑う、広田は苦笑いをする
「んじゃあ、外回りいって、契約とってこい、あっ、誘拐はすんなよ」
回りに笑われながら、タイムカードを押し、外回りに向かう
何度も経験してるのに慣れない、恥ずかしさと何も言い返せない情けなさで死にそうになる、
歯を噛み締めて外回りに向かう、セールスマンの開始!
これから、真面目な彼は、外を回り契約を稼いでくる、
稼いでないんだけど、真面目なのだ、
あっという間に夕方、
広田「どうしよう・・・契約一件もとれなかった」トボトボと会社に戻る
広田は、不遇だ、他の社員が、取れた契約先に挨拶まわりするだけでいいのに、新規を探すのは広田の仕事
これは上司のマグロの仕業なのだ、広田にも取れた契約はあるのに、その挨拶まわりは自分がやる
「お前じゃ無理だから」とか言ってだ、それで、会社にアピールする、「俺、めちゃくちゃ会社に有益でしょ」って
言わば手柄を横取りしてるのだ、広田はその事実を知らないし
他の社員も知らない、だから広田をバカにする側に回る
知ってるのは、マグロだけ
しかし、事態は変わる
広田が会社に戻ると、パトカーが来ていた、妙な胸騒ぎがして、急いで向かうと、
「あっ広田さん、今までどこにいたんです!大変ですよ」これは、同じ営業の女性社員だ
「な、なにかあったの」
「糞名常務が亡くなったんです!」
「えっ、なんで!?」
嫌な予感的中だ、
糞名 屋労(くそな やろう)、あのマグロ上司の名前だ、24歳、名門S大学卒業後、M社に入り、企画部から左遷され、営業部へ、今は、本社に残るのに必死だった、
キャリアは、キャリアで苦労がある、功績が無ければ、すぐ地方に回されるからだ、
まあ、そんなので、当たりちらされても、地方にとっても、下にとっても迷惑な話だ、
まあ話を戻す
「私が挨拶まわりを終えて、帰ると窓が開いてて、下を見たら糞名常務が・・・ウワーン」一応、彼女の名誉のために言っておくと、彼女は亡くなった糞名常務を哀れんで泣いてるワケでなく
死体をみたショックでないているのだ、
広田が、ちらっと、糞名常務が落ちたらしき、場所を見ると、
血が飛び散っていて、取材陣が詰めかけ、野次馬も集まっている急いで警察がブルーシートを広げている
糞名屋労が死んだ、心の中では、複雑だった、嬉しくてタップダンスを踊る自分と、
いやいや不謹慎だ、いくら嫌いだからって人の死を喜んではいけないと言う自分
そして・・・
「広田さん、お帰りなさい」肩をポンと聞き覚えある、耳通りのよい声と、レモンの匂いのする吐息、にドキッとして、振り返ると尾奈警部がいた。
「お、尾奈さん」広田はビクビクしないようにしながらも、ビクビクする
「ここ、広田さんの会社だったのね、お話お聞かせ願えますね?」ニッコリと笑う尾奈
「広田さん、今までどこにいました?」
「どこにって、仕事で外回りに・・・」広田は、「何を怯えてるんだ、俺にやましい事なんか無いんだ、ただ普通にありのままに答えればいいんだ」と、自分に言い聞かす
「それって証明できます?」
「えーと、そうだ、〇×社の受付に、監視カメラがあったから、そこに、多分、それとか、S駅には、監視カメラがあったし
それとか〇〇社の、誰だったかな、あの、企画部長の、」
「はいわかりました、S駅周辺にいたんですね、」尾奈はそれを手帳に書き込む、
「誰かと連絡をとったりとかは?」
「してません、あっ、同じ営業の火寄見巣留像(ひよりみするぞう)さんとか、永佐零(ながされい)さんとかと、営業区の打ち合わせとか、あっ携帯に、携帯の履歴があります」あぶら汗を垂らしながら携帯を出し履歴を確認する
「コレってお借りできます?」尾奈は広田から携帯をサッと自然に奪いとると、
「で・・・でも、それがないと・・困るから・・・あの・・・」
「・・・・」尾奈が無表情になる
「ああ!でも、捜査の役に立つのならどうぞ・・・」広田は自分に容疑がかからないように必死になる
「でも携帯ないと、広田さん、困るでしょう、」
「構いません、捜査のお役に立つのなら」
「代用器お貸ししますよ、勿論、携帯番号、メールアドレスそのままで、」普通最初に言うぺきなのだが、尾奈は性癖により困りながらも、ハイハイ言いなりになる広田を楽しんでしまったのだ
「ああ!良かった、それなら、どうぞ、いくらでも」広田の表情が明るくなる
「守秘義務は守りますので、メール履歴とか見ても大丈夫ですね?」
「はい!」明るく振る舞う広田
「ロックはなるべく解除してください、お願いします」
「勿論です」急いで、携帯ロックを解除しだす広田、
「はい、ではお借りします、なるべく早く返しますので」ニッコリ微笑む尾奈に、広田はお辞儀して
「いえ、いくらでも、よろしくお願いします」何をだ、広田、頭がこんがらがっている、
尾奈「捜査協力ありがとうございます、次は?」
巡査「次は、屑尾 美貫さん57歳、企画部長で糞名屋労の元上司ですね、」
屑尾 美貫、57歳、企画部の敏腕な部長で、部下は精鋭ぞろい、だから、会社で企画部は、非常に強い部署になっている、
それだけ、選抜が厳しい、屑尾美貫は糞名の、自分の名声だけを気にして、回りを蹴落としても、
評判のいい、企画部に残りたがる性格をすぐ見抜いた、彼は必ず、同僚の手柄を横取りとかして、
部全体のモチベーションを下げる男だと、かなり手荒な手を使ったので、退職には出来なかったが、部から追い出すのには成功した、
糞名が賄賂を払ったり(受け取らなかった)別口から脅したり、土下座して頼んだり泣き落としても、糞名を追い出したのは
会社では有名な話だ、
それだけ、因縁がある、まあ、この話には関係ないけど、
営業部の広田は、初めて企画部長の屑尾部長を見る
どことなーく、広田に似てなくもない、一見優男風の風貌に、敏腕で剛毅で有名な企画部長かと疑ったぐらいだ
屑尾部長「あっどうも、」広田に先に頭を下げたのは、意外にも、年も役職も上の屑尾だった
広田、慌てて頭を下げる
屑尾部長「色々聞かれました?」
広田「はい、屑尾部長もですか?」
名前を呼ばれて、同じ会社の人間だと把握、人柄も把握した屑尾美貫
屑尾部長「えーと、あなたはー」
広田「あっ、私、営業部の広田です、」
屑尾部長「ああ、営業部の、すみません、部以外には、うとくて、」頭をかく屑尾
広田「いえ、私も部以外は、あまり、部長の事も、失礼ながら、たまたま知ってただけでして」
屑尾部長「そうですか、良かった、私、これから、事情聴取とかで、」
広田「あれ、まだお済みでない?」
屑尾部長「はい、何やら準備とかがあるんでしょう」
ちなみに尾奈警部は、今、トイレで広田の聴取で塗れまくったパンツを履き替えている
尾奈(んもう、広田ったら、全てがあたし好みで困るわよ、本当に、もう、何時、ズボンを引っ剥がして、ヒンヒン言わせながら、足でセンズリこかれながら、クンニさせようと、しちゃいそうになったじゃないのよ)
尾奈はプリプリ嬉しそうに怒りながら、パンツを履き替える
尾奈(広田は白ね、でも確実に無関係とは言い切れない、これから、長い付き合いになりそう、ウフフ、仲良くしましょう、広田さん)
パンツ履き替え終了、
何故か最後の一行で笑ってしまった
屑尾「やっぱり、糞名は自殺かなぁ・・・」
広田「そうですかね・・・」
屑尾「世をはかなんで自殺とか、そんな奴には見えなかったがなぁ」屑尾は自責の念に駆られていた、糞名でも命は命、
自分に原因があったとしたら、自分はどうしたら良かったのか、悩んでいた
屑尾はそういう男だ
そんな屑尾の悩む姿に広田は心撃たれた
広田「自殺ではないと思います、だってそんな素振りなかったですし」
屑尾「しかし・・・」
広田「それに仮にそうでも、屑尾さんが責任感じる必要ありませんよ、彼が決めた事です。」
広田「私は、彼が自殺じゃないと思いますがね」
屑尾「そうか、あっ、どうやら私の番のようだ、ありがとう、えーと」
広田「広田です」
屑尾「広田さん、それでは」
お互いお辞儀して別れる
そう、屑尾部長のせいじゃないんだ、それに糞名は自殺じゃない、
だったら何故?人に恨まれるような奴では、ある、でも[ピーーー]なんて誰が
E――――広田の脳裏をかすめたそのイニシャル
もう一度ダイヤルする必要がありそうだ
さあ広田、廻せ
ダイヤル・Eを廻せ!
続く
ここじゃ見ないタイプだな
支援
向かいの路地を曲がって、あった、時代錯誤の公衆電話、
広田は回りを警戒しながら、中に入る、裏に、あった、
ダイヤル――E―――、即座に回りを見回す、誰もいない、
急いで、メモをとる、
ここで、電話すべきか悩む、もし警察が俺を疑ってたなら、今、ここで、あいつとまたつながってもいいのか、
そもそも、Eがやったのか、確実に人間離れしてる、
しかし、しかしだ、もしそうなら、Eは、俺を殺さないとは限らない、今まさにEは俺を見張っている、俺の敵を殺さんと、
まてまて、怖い物なしじゃないか、強い用心棒を手に入れて、それをみすみす逃がすのか、
しかし、尾奈は疑ってる、俺を、
広田は悩む、Eに、う~ん、かけちゃえ、
震える指で回すダイヤル、Eまで後一周でつながる、
Torrrr、かかった、
「はい・・・・」つながった、男だ、唾を飲む広田
「あの、あんたは・・・」
「まて、尾行されてるな、おぬし」
「なっ、」目が点になる
「では、」ガチャンと音がなる
「おっおい!!」無意味だ、
回りを見回す、なんだ誰もいないじゃないか、どうなってる、くそ!!
そう言われて、その場に留まるバカはいない
尾奈は広田が帰ったのを見計らって、公衆電話に近寄る、
落書きだらけだ、
尾奈(たしか広田は電話の裏を・・・これかしら)
Eと電話番号だけが書かれたメッセージ、後は卑猥な「寂しいの、誰でもいいからここに電話して」等のメッセージの山、
Eが抜きん出て不気味だ、
公衆電話の受話器を取る尾奈、
尾奈(広田は間違いなくこのアドレスに電話している、)
『ピッポッパッポッ』
プッシュしてないのに受話器からプッシュ音がする、だいたいダイヤル式だ、この電話は、
尾奈は、脳にアドレナリンが沸くのを感じた
声がする、それにしてもノイズがひどい
「・・・・そなザーか、広ザーを尾行しザーるのザーザー」
尾奈「そうよ、あなたね、15人の少年と、糞名屋労を殺したのは」
「広田に近寄るなでごわす!!」ノイズ音と共に襲う大声に尾奈は思わず耳をそらす、
「あら、ずいぶん広田さんにご執心のようね、広田さんとは、どういう関係?」尾奈は動じずに聞き返す
「忠告はしたでごわす・・・」ガチャン
「ちっ!無視か・・・」しかし、犯人は掴んだ、後は広田を・・・
後ろで爆音がなり、尾奈はとっさに反転する、手には拳銃を握りしめている、馴れた手つきだ、
爆発したのは、尾奈の車だった、
「これがあなたなりの忠告ってワケね、E」尾奈は、滴る汗を舐める
「楽しませてくれるじゃない、Eさん」尾奈はニヤリと微笑む、
これで尾奈は、Eの存在を知った、捜査は完全に終局に向かってる。
そう尾奈は、確信した、
後日、尾奈は電話局にいた
「その番号は使われてませんね」局員が言う
「そんなワケないじゃない」尾奈は憤慨する、待たされた挙げ句、使われてないなんて返事、
「そんな事言われましても・・・」
「もう、いいわ、以前使ってた人は?」
「いませんよ」即答である、
「はぁ?ちゃんと調べてよ」尾奈が睨む
「そもそも、それ日本の局番じゃないですね」
「じゃあどこの国よ、」
「さあ?」
「さあ?じゃない!調べる!!」尾奈が激を飛ばすと
局員はデカい世界の局番がかかれた辞典のような本を取り出す
「えーと、それは・・・ありませんね、どこの国でも使われてません、デタラメな番号を掴まされましたね」ニコっと局員が微笑む
尾奈は対照的にこめかみを抑えて、
「あー、もーいいわ、〇〇番の公衆電話の履歴はどうなってるの?」
別の局員が答える
「それが、ずっと使われてません、発信も着信も」
「そんなワケッ!!もういいわ・・・ありがと・・・」手をひらひらさせて
電話局を去る
(E、あなた何者?幽霊?んなバカな)今まで殺人を追ってきた尾奈だからわかる
呪いや、魔法で人は殺せない、人を[ピーーー]のは人、凝った手でも、結局は人が人を[ピーーー]のだ
でも、少年とはいえ15人の殺害、抵抗もなく人をビルから突き落とす怪物
(怪物vs警察か、フフ、映画ね、ヒロインは・・・広田さんかしら、B級だわ、面白いじゃない、勝負しましょう、E)
尾奈は、決めた、広田の元にいくことを、Eは確実にアクションを起こすはずだ、
そこを捕らえる、
たとえ・・・たとえ、我が身を犠牲にしても、
(この映画の結末がハッピーエンドになる事を望むわ)
メモの前で広田は悩み続けた、Eに・・・電話するべきかをだ、
しかし、これ以上、Eに動かれては困る、罪悪感で、俺は俺は
Torrrr、広田は決心したEと戦う決心をだ
「はい、こちらEでごわす」
「広田だ、」
「承知してるでごわす」
「糞名を殺したのはあんたか?」
「貴殿を助けたのでごわす、」
「何が目的だ、」
「今に分かるでごわすよ」
「もう止めてくれ」
「できないでごわすな」
「何故だ」
「・・・ワシは決めた、お前をあらゆる事から守り続けると、安心せい、お前の敵はワシがこれからも殺してやる」
「お前おかしいよ、警察いけよ、俺も一緒に行くからさー、」泣きながら広田は言う
「ワシはお前を守る、マモマモマモ、マモル、マモル、モモモ、モモ、」
「おい!!E!!もう止めろ!!」
「ワシ、コロス、ゲンカンデコソコソ、シテル、オナ、ト、ケイサツ、コロス、、、ココロス」ガチャン、
メール欄にsagaと入れればピーとか変換されなくなるよ
ついでに一言「キコエテルンデゴワスナ、トウチョウキデ、カクゴスルデゴワス」
広田は玄関から飛び出る、
「尾奈さん!!危ない!!逃げろー!!」
尾奈は見た、広田が、ちょんまげ姿の2mを超える巨体になるのを
「や・・・やめて・・・くれ・・・」体を抑える広田の抵抗虚しく、広田の皮膚は破け、中から飛び出したのは、力士、
そういえば見た事がある、兄のゲームで、
兄が、ゲームの主人公らしきキャラクターの、手から出る光線と、飛び上がって足をグルグルする技、大げさなアッパーで、
倒していた、雑魚キャラ、
外国人の間違った日本観みたいなキャラクターの
E・ホンダ「コロスデ・・・ゴワス」
警察官「で、で、出たー!!!化け物!!」
警察官は、目の前の異様な光景に恐怖し銃をE・ホンダに撃ちまくった、
他の警察官も、恐怖に駆られ、E・ホンダを撃ちまくった、
全弾命中、日頃の射撃訓練がモノをいった、
警察官「や、やったか?」沸き立つ血煙で周囲が真っ赤な霧で染まった、普通なら一発で死んでるし、こんなに血を出したらミイラになってる、しかし、
「・・・ドスコイ」声が尾奈の耳に届いたと同時に、巨大な砲弾が飛んできたように、尾奈の真隣でアスファルト片、瓦礫、肉塊血が飛ぶ、
悲鳴
「助けてくれー!!」「弾が、弾がもうないよう!!」「自衛隊を!!」「アヒャアヒャヒャヒャ、E・ホンダが僕らを[ピーーー]、アヒャヒャヒャ、これ、夢だろ、なあ、これ、アヒャアヒャ、、ビブ!!」
周囲が地獄となった、
尾奈の目の前にE・ホンダが
(これは、パニックホラーだったのね、ふふ、ヒーロー気取っちゃって、バカね、あたし、ヒロインだったわ、足掻いて足掻いて、殺される)
尾奈「ヒロインの役割は、足掻くだけよ!!」自分の銃でEを撃ちまくる、効かない、弾切れ、銃を投げつけ、瓦礫を投げつけるも、ズンズンEが迫る
背には壁、絶体絶命である
尾奈は雄叫びをあげる
「うおおお!!!クソがッ!!舐めるなー!!」なんと、Eを素手で殴りだしたのだ
勿論、効かない、Eに握りしめられる、力がどんどん強くなる
「ぐっ、ちくしょう・・・ちきしょう・・ひろたさん・・・」
Eの目がカッと光る、「や・・め・・・」
Eが初めて苦しみ始める、「ナゼダ」
尾奈「広田さん、広田さんなの!?」
「ヤ・・・メ・・・ロ・・・」
尾奈「広田でしょう!!目を覚ましてあなたはそんな事する人じゃない!!」
「キサマ二ナニガワカル!!」Eの剛腕が唸るが、尾奈に当たらない、
「わかるの、あなたは、損ばかりしてきたわ、今まで、優しさから、誰も傷つけたくなかった、けど皆があなたを傷つけた、でも思い出してあなたの愛する人を、
あなたは一人じゃない!!」
「ウググ・・・ヤメロ・・・オレハ・・・」
Eの脳内に人々が巡る、(屑尾部長・・・昔の友達たち・・・母さん・・・)
母さん!!
広田の母親は病弱だった、いつも寝たきりだった、
父親の声がする
「こらっ!!母さんのソバでウルサくするんじゃない!!」
「うふふ、いいじゃありませんか、けんちゃん、何やってるの?」
ストリートファイターだよ
「お母さんもまーぜて」
うん、いいよ
「お母さん、この人にしよっと、」
あっ、そいつ、弱いんだよ、
「でも、お母さん、この人好きよ、ユーモラスで、ほらっ、どすこいって、うふふ」
ふーん
「あっ負けちゃった」
スタート押せばコンテニューできるよ
「すごーい、あんなけががもう治っちゃった」
相撲とりだからね
「私もこの人みたいになれたらね」
やだい、お母さんが相撲とりなんて、
「そうかしら、ほら、どすこいってけんちゃんを思いっきり抱きしめるのに」
ははは、
「彼は何が目的で戦ってるの?」
悪いヤツをこらしめるためさ
「すごい、正義のお相撲さんね、」
そうだね、決めた、僕、
E・ホンダになって、お母さんを守るよ
E・ホンダ「ボ、ボクハ、ボクハ」
尾奈「あたし、広田さんが好き、返して、広田さんを返して!!」
E・ホンダ「アッアッアッアアアアア」
ホンダは尾奈を掴み、空を飛んだ、尾奈をさらったのだ、
次回「ダイヤル・Eを回せ」
怒涛の急展開、広田の中のE、尾奈の運命は、そして、世界は滅亡する、
お願い、死なないで城之内!あんたが今ここで倒れたら、舞さんや遊戯との約束はどうなっちゃうの? ライフはまだ残ってる。ここを耐えれば、マリクに勝てるんだから!
次回「城之内死す」
ジュエル・スタンバイ!!
面倒臭がってるんじゃねえよww
マリク「[ピーーー]!!」
城ノ内「うわあああ」チーン
城ノ内は死んだ。
まあそれはさておき、尾奈が目を覚ますと森の中だった
「ここは?」ふらふらと立ち上がると、つま先に、何かが触れる
見ると広田だった。
尾奈は広田の口元に手を当てる
(呼吸してる、生きてる!)尾奈は安堵した、広田は気絶している
どうすべきか?、広田はE・ホンダもとい、怪物だ、沢山の人を殺した悪魔、
尾奈は銃を構える、人を[ピーーー]のは、初めてじゃない、ロスにいた頃は、『やられる前にやれ』で、撃った
難しい事じゃない、頭に銃口を突きつけ、引き金を引く、誰でもできる簡単な事だ、広田=E、広田=E、そう私は殺人鬼Eを[ピーーー]、
そう自分に言い聞かせても、手が震えて狙いが定まらない
「簡単な事、Eを[ピーーー]、Eを、同僚を殺したEを[ピーーー]!!!広田さんじゃないの!!Eを!!」
引き金が重い、目に涙が溜まる、こんなの自分じゃない、どうして指が動かないのか、どうして手が震えるのか
新米じゃない、自分は、百戦錬磨の、撃て、早く、殺人鬼を、
尾奈が歯をカチカチ鳴らしながら、銃を必死に広田に向ける
「・・・撃たないのか?」
これじゃEじゃなくてPだよ!
「起きてたの・・・」銃を向けながら尾奈は呟く
「今さっき目覚めた、できれば意識がないうちに、済ませて欲しかったな」広田はそのままの体勢だ、
「・・・抵抗しないの?」
「俺はしない、だが、俺の中のEはするだろうな、さあ、サッサと済ましてくれ、」
「・・・・」尾奈は諦めたように銃を下ろす、
「どうした、やりにくいか?これならどうだ」広田はうつむせになり、顔を隠す
「人を[ピーーー]時、顔が見えるとやりづらいと聞いた事がある、これならやりやすいだろ」
「やめて・・・」
「さあ、早く、これは殺人じゃない、自己防衛だ、やむを得ず発砲したんだ君は、」
「やめてったら・・・」
「これは、君だけの問題じゃない!!、殺された人たちの、君の仲間の無念をはらすんだ、これからの為にも、早く!!」
「もう、たくさん!!やめて――!!!」尾奈が泣き出すと、広田は顔を上げた
振り出した雨、洞窟に避難する二人、初めは黙りこんでいた二人も、ついに会話を始める
沈黙を破ったのは尾奈
「広田さんは、いつEに気づいたの?」
「・・・2つ答えがある、『Eの存在に気づいたとき』と『自分がEだと気づいた時』、どっちを聞きたい?」
「両方だけど、前者から」
「僕は本を読んでたんだ、その中に名刺があった『様々な悩みを解決します』ってね、」
「それがE」
「そう、僕は初め半信半疑だった、でもその日凄く嫌な事があったんだ、あの殺された・・・いや僕が殺した上司、糞名に怒られ、不良にからまれ、
僕は酔って、公衆電話に入った」
「あのあれね」
「そうか、君は僕を尾行してたんだったね、ハハ」 広田は久しぶりに笑う、
尾奈もつられて笑う
「それで僕はヤツに電話した、『助けてくれ』ってそれからは知っての通りさ、」
「・・・それで後者は?」
「初めは漠然とだった、しかし、ヤツの中で君の声が聞こえた時に、僕はヤツの意識の存在をしった」
「そう・・・聞こえたのね」尾奈は自分の胸にほんのり暖かい物を感じた
「今、僕は、体の中にヤツの存在をひしひしと感じる、ヤツは生きてる、それどころか、僕自身、一体感を感じ始めてる、
妙な気分だ、ヤツの記憶が僕にじんわりと流れ初めてる、
感じる、人の肌のさける感覚、血の匂い、悲鳴、骨の折れる感じ・・・ああ!!」広田は頭を壁に打ちつける
尾奈がそれを止める、広田の額が割れ、顔が赤く染まる
「どうすれば・・・いいの」尾奈は広田の額に自分のハンカチを当てる
「簡単さ、僕が[ピーーー]ばいい、」広田がニヤリと笑う
「ヤツは僕の体を乗っ取ってるに過ぎない、宿主が[ピーーー]ば寄生虫は死ぬもんだぜ」
「もう、やめてって言ってるじゃない!!」尾奈は広田の頬を張る
広田は目をパチクリさせる。
尾奈は、そんな広田の肩を抱きしめ、顔を近づける
「ねえ、優しく抱いて、キスして・・・」
広田は顔を背ける
「そ、そんな・・・ダメだよ」
「いいから、しなさい、後の事は、後で考えましょ」
広田は尾奈のいいなりになる。一晩中、彼は彼女の奴隷になった。
朝、雨が上がり、太陽が昇り始める、
尾奈は、服を着替え始めた、
「おはよう、・・・初めてだったんだね、」朝気付いた、尾奈の恥部から血がこぼれていた
「お互い様にね、初めてな割に激しかったわ」尾奈が昨晩の余韻に浸りながら、お腹をさする
激しかったのは、どちらかと言えば、圧倒的に尾奈だったのだが、
広田は赤面する
広田「これから・・・どうしようか」
尾奈「わからない・・・」尾奈の弱った顔
広田「僕は、出頭すべきなんじゃないかな、」
尾奈「それもわからないの、Eが目覚めたら、檻を壊して、また犠牲者が増える可能性もあるわ、」
広田「・・・特別性の檻とか・・・ないの?」
尾奈「私の知る限り、良くて動物園レベルね、拘束具とかあるけど、拳銃が効かないEなら引きちぎってしまうわ、」
広田「・・・そうか・・・」広田が答えを言おうとする
尾奈「あなたは『君は戻るべきだ』という」
広田「君は戻るべきだ・・・八ッ!!」
尾奈「私の答えはNOよ、どこまでもあなたについていくわ、」
広田「・・・ありがとう、でも、その申し出には賛成できないよ、」
尾奈「『地獄の底まで俺についてこい』って言いなさい」
広田「無理だよ」
尾奈「言いなさい」
広田「・・・無理だってば」
尾奈「仕方ないわね」広田は、安堵する、尾奈を、愛しいこの人に、修羅の道をあるかせず済む
尾奈「私がどんだけあなたに必要分かるまで、体に教えるしかないわ」
ルパンのように服を脱ぎながら広田に向かって飛びかかる尾奈、
広田は、抵抗虚しく調教されてしまった
「ハァ・・・八ァ・・・どう?あたしは必要でしょ」汚されて泣いてる広田の尻に唾を吐き、広田の尻を撫で回し、パンパンと叩く、
こいつ・・・本当に初めてか
尾奈が喫煙者なら、タバコを吸ってる所だ、
「・・・必要です」広田は、尾奈無しには生きられない体にされてしまった、頭ではダメだとわかってるのに、体が尾奈を欲しちゃう、クリムゾン状態である
「さーて、行くかー、」尾奈が腰を上げ背伸びする
「どこへ?」
「地の果てまで」尾奈がニヤリと笑う
「ふふ、行けるかな、」
「行けるわ、あなたと私なら、きっとね」
次回の「ダイヤル・Eを回せ」
今回は、世界は滅亡しなかったが次回世界は滅亡する、その時、尾奈は!?広田は!?
あなたの中の私が目を覚ます!!
Eの本当の目的が明らかになる、目が離せない急展開に、君はついてこれるのか!?(無理なら速度を落とします)
『知らない天井』次回もサービスサービス♪
広田は口を開く
「一つだけ約束してくれ、僕がEになって他人を傷つけそうなら、なる前に僕を殺してくれ」
「わかったわ、私もそういう覚悟は出来てるから、」
尾奈は真剣な顔をする、
歩いていると集落を発見する、
「食糧を調達してくるわ」
「大丈夫か?」
「大丈夫よ、この程度の集落なら、あなたの情報は回ってても、被害者まで手が回らないものなの、ましてや犯人の居所さえわかってないんだから」
尾奈が町に入っていく、署に連絡するつもりかと思ったが、広田にとって、捕まることは、抵抗がない事だった。
人を殺した感覚がじんわりと体になじんでいく、
「そう、僕は、裁かれてしかる身なんだ、」
でも何をしてる?森で隠れてる、自己の矛盾した意識、死刑になりたい、なりたくない、不条理な生と、合理的な死の間で、広田はさまよっていた、
広田の携帯のダイヤルがなる
「誰だ?」
「Eでごわす」
「貴様!お前のせいで僕は!!」
「すまぬ、全ては仕方なかったこと・・・」
「妙に素直じゃないか・・・」
「不良の件、ワシが出なければそなたは死んでいた、そして糞名上司は・・・そなたが世界が嫌いになる要因、警官はそなたを容疑者として捕まえるつもりだった」
「言い訳はよせ、俺は、お前は人殺しだ、目的はなんだ」
「そなたを守る・・・」
「わかった、なら今ここで自殺してやる、お前のせいで俺は・・・死にそうだよ」
「そなたは自殺出来んよ」
「何!?」Eの挑発に怒りを覚える広田
「尾奈殿の存在がいるからのう」
広田の顔が歪む
「あら、ならあたしが代わりに撃ちましょうか?」尾奈が後ろから銃を構えながら現れる
「新子(尾奈の下の名前ね)、ありがとう、」
「どういたしまして、あたしなら撃てるわ、彼をもう愛していないもの」盗聴器片手に冷淡な顔で言う
広田は尾奈の仕事の顔を見た
相手を始末する時の顔だ
「ヌハハ、カマかけたって無駄じゃ、おぬしは広田を愛してる、撃てやしまい」
「試してみる?」広田の頭に銃口を突きつける、今度は手が震えてない
「・・・・」電話口が押し黙る
「これは脅迫よ、あなたの目的は何?答えなければ、広田を[ピーーー]」
Eは重い口を開く
E「これは広田の為であって広田の為だけではない」
広田「どういう意味だ」
尾奈「回りくどい、簡素にしなさい」
E「広田よ、覚えてるか、母の葬式の日を、」
広田「・・・ああ、覚えてるよ、夏の暑い日だった」
E「母はどうなったと父に聞かされたか」
広田「この星の一部になったと、」
E「ワシはそなたの母を守りにきたのだ、」
広田「それって・・・」
尾奈「地球を守るっていいたいの、でも・・・」
広田「お前のやった事は人殺しじゃないか!!」
E「仕方なかった、不良、警官はそなたの命を、そして、糞名はそなたの意志を破壊しにきた」
広田「意志?」
E「ヤツの存在がそなたがいざ世界を救う意志を持つのに邪魔だった」
広田「僕の意志なんか・・・」
E「関係ある、現にわしとそなたは同化し始めてる、」
尾奈「一つ質問、あなた何者?」
E「わしはE・ホンダ」
尾奈「何かの冗談?なんでゲームのキャラが世界を救うのよ」
E「本来、ワシらに、名前はない、性格もない、形もない、そうさな、ワシらは『力(パワー)』という存在だろうか」
尾奈「どこからきたのよ、」
E「宇宙から、名前をいってもわかるまい、ワシは広田の強い意志に引かれてきた、ワシらの、今のフォルムを作ったのは広田だ、だからそなたらの知るE・ホンダとは違うかもしれない、あくまで広田のE・ホンダ」
尾奈「ワシらって言ったわよね、他に仲間がいるの?」
E「いる、敵もいる、ワシらはそれを追ってきた、」
尾奈「敵?」
E「地球の言葉なら、【カオス】が適性か、奴らもワシらに似た存在だ、人に寄生を始めている」
尾奈「目的は?」
E「破壊、星喰い、星星の生命エネルギーが奴らの食糧か」
尾奈「SFね、もう壮大すぎるわ、私に出番無しね」
E「いや、ある、広田を支えてくれ・・・ヤツはまだ弱い、」
尾奈「あなたがやるんじゃないの?」
E「ダメだ、まだ弱い、奴らにはかなうまい」
尾奈「あんなけやっといて?」
E「あれでは、奴らにかなうまい、ワシらは【パワー】、『意志』で、いくらでも強くなれる、広田にはそれだけのポテンシャルを感じた、」
尾奈「ですって、ケン」
広田「・・・・・」
尾奈「ケン?」体を揺すると広田は倒れた、気絶してるようだ、
尾奈「何をしたの?」
E「広田はまだワシの支配下にある、今の話、出来れば、時がくるまで内緒にしててくれ、彼には、重すぎるダロウ、デモ、ヒトツ彼二ツタエテクレ」
電話のつながりが悪くなってきた
尾奈「待って、時はいつ、くるの!?」
E「コマッタトキハ、ダイヤル・Eヲマワセ」
「・・・ですって」尾奈は目覚めた、広田に彼の担うべき運命を隠してEの言葉を伝えた、
「ダイヤル・Eか・・・」
「わかったわ!!多分、それがあなたの中のEを呼ぶ方法なのよ!!」尾奈がポンと手をうつ
「不良の時も、糞名の時も、私たちの時もあなたは電話した、無意識にしろEに、」
「なら、こんなもの!!」広田は携帯を投げようとする、
「待って!!」尾奈は必至に止める
「どうして、止めるんだ、あの化け物を呼ぶ方法なんかなくなってしまえばいい!!」
「あなたには、必要になる時がくるの・・・これは私の感だけど、感なんだけど、必要だからあなたの元にきたのよ・・・」
「感なんか・・・」
「お願い信じて・・・」尾奈の哀願が通じた、
アメリカ・ロサンゼルス、世界の崩壊は、世界のバベルの塔、つまり、もっとも華やいだ所から始まる、
ひび割れ、小さな、ほんの小さなひび割れからだ、
ロジャーはいつものように、ゴミ箱をあさっていた、彼はホームレスだった、
彼の人生の崩壊は、彼の優しさからだった、友人からの借金のお願い、
恋人からの裏切り、親戚からの裏切り、彼は裏切られ続けた、
今、彼はお酒を飲んでいる、捨てられた、ジンのレモンの香り、頭に柔らかい靄がかかり全てが忘れられた、裏切られた悲しみ、
彼はお酒を飲んだ時、彼を裏切った者たちを一人ずつ許した、彼のそばに犬がいるチャッピーという名だ、
「おう、チャッピー、俺は、俺をはめて本当の彼氏の代わりに刑務所に入れたミニーを許すぜ」
彼が許すたびに犬のチャッピーは優しく吠えた、チャッピーだけが彼を裏切らなかった、
彼は、イエスキリストの生まれ代わりだった、彼は優しすぎた、
この腐敗した世界には、よそ者だったのだ、世界は彼を追い出しにかかったのだ、
保健所員「Hey!!その犬、狂犬病注射してんのか」ヘラヘラ聞く、してない事などわかりきっているのにだ
「待ってくれ!ワシはどうなってもいい、こいつだけは止めてくれ」
あー面倒くせ、まあ飛ばすわ、まあ結果から言うとチャッピー死んだわ
ロジャーの目の前で逆さ吊りにされて、生きたまま、生皮はがれて、中国人に振る舞ったわ、
歌エンケン「歓喜の歌」
優しきもねほど怒りは大きいもの
その怒りが一つの優しさをも
消し去った時にはもう終わり
さあ今こそ歌おう歓喜の歌を
ロジャーはしばらく、うつろな瞳で宙を見続けた
優しきものほど怒りは大きいもの、ロジャーに、怒りが入ってくる前に、【奴ら】が入ってきた
{ロジャーよ、ロジャーよ、弱い、弱いな貴様}
ロジャーのうつろな心に言葉が響かない
{なんだ、ヌハハ、心まで失ったか、ならばやろう、貴様に、我が心をやろう、目覚よ、貴様は王だ、全ての者を破滅の崖に導け、ハハハ、我を貴様に与えよう}
娼婦「なにあいつ―、こっちガン見してんですけどーチョーキモい」ピチピチのミニをはいた娼婦が
ヒモに話しかける、他人の悪口はいい、語彙がなく、バカでも話せるから
ヒモ「オラ、テメー見てんじゃねーよ、いね!しばくぞ!」ナイフをちらつかせるヒモ
ホームレスみたいな負け組に俺勝ち組が負けるわけがないと思った
突然、激しい頭痛が襲った、頭を抑える、ホームレスの瞳が痛いのだ、
「テメー、こっち見るんじゃ・・・ねぇ・・・」
歯ぬけの口を開けニヤニヤと笑みがこぼれるホームレス
ヒモは血も流さず倒れた、
「ちょっと!!どうしたのよ、あんた何か・・・嫌・・・見ないで・・・助け・・・」女も倒れた、
倒れた二人の体が宙に浮かび上がって、螺旋を描き混ざり、赤い塊と化す、
ロジャーが目を見開くと、その赤い塊がはじけて、
ペンキをこぼしたように、道路を染めた
ロジャーの顔に血がかかる、それが唇に当たり鉄の味がした、ロジャーが唇を拭うと、口紅をつけたようになる、
【もう許すな、ロジャー、世界に、破壊を】声が脳内に響く
ロジャーは高笑いし、ロサンゼルスの街にこだました
次回予告「ダイヤル・Eを回せ」
今回は滅亡しなかった世界も、次回には滅亡する、
君はついてこれるか!?
滅亡した世界にも、希望の種子が!!
君は新しい世界の観測者となる
次回「愛・覚えていますか」
乙
めっちゃ面白いで
Eはそういうものの、この逃亡生活、長くは続かない、尾奈はそう思った
警察関係者である自分がいれば、そう簡単には捕まらないだろう、しかし時間の問題だ
警察はこの事態をどう受け止めてるかと言えば、爆弾を広田が隠しもってたと新聞(朝〇)には書いていた
現場の生存者の話は無視したのだろう、無理もない、非現実的すぎる
広田くんはまだEの支配下にある、Eは広田くんにダイヤルを回させるだろう
それが一番怖い、次は何人死ぬか、想像できない
その前に私が広田くんを[ピーーー]、出来るのか、自分に、
敵が動くなら早く動いて、欲しいと願う気持ちがあったのは、尾奈がまだ奴らの恐ろしさをしらなかったからだ、
当の警察はと言うと、それどころではなかった、
世間が混沌としてきた、3歳児が母をナイフで切り刻む事件、街中でのトチ狂った奴が大量殺人、
若者は肩がぶつかったとか、声が気に入らないとか、本当にささいな理由で級友、教師を殺し、
外国人は手がつけられず、しまいには、警察官が人を個人的怨みで銃殺を始め、
高官は辞職の嵐、とっては変わりとっては変わりしていき、責任感ある者は残ったが
犯罪発生率が例年の3倍という異常事態に対処仕切れずにいて
マスコミから酷くバッシングされ、警察の信用はガタガタになり、金銭的に余裕のある者は、ボディガードとして、私兵を持つようになり、
初めは護衛といっていたが、金持ちどうしの暗殺しあいが始った、警察官さえ私兵化され始め、
自衛隊さえ、政府高官の私兵化が始まってきていた
防衛庁長官が一番権力をもち始め、政治家が本当にお飾りになり始めていた
しかしそれはまだ地位の高い層の話で、
警察の組織力の高さが、身内の分裂状態を受け止め尚も、ギリギリのラインで法の番人としての地位を守り、
まだ血の匂いが、庶民にはまるで瀬戸際のダムの下流ように、降りてきてはいなかった、
しかしながら、血のダムの決壊は一般生活者の目前にまで、自然と、まるで当たり前の事のように迫ってきていた
その事は、道無き道を行き逃亡生活を送る広田たちの耳には届かなかった
尾奈が話す
「少し肌寒いわね、東北に来たって感じがするわ」
「今が夏で良かった、あれから何日立つんだろう」
「3ヶ月よ、案外いけるもんね、ああ街の明かりが見えるわ、生活必需品を買ってくる」
「もし警察に見つかったら・・・」
「わかってる、あなたに脅されてた事にして、保護を求めるわ、でもあなたは逃げてね、」
「わかってるよ」
尾奈が街の明かりに近づいていく、変な雰囲気に気づく、
人の気配はするが人が見当たらない、まだ広田の視界の中にいる、
広田もこの気持ち悪さに気づいていた、
(警察かしら、でもこの感じ、違うわ、どちらかと言うと)
自然と懐の銃に手が伸びていた、広田が近づいてくる、尾奈が呼んだのだ
この気持ち悪い、湿度を帯びた雰囲気の中、一人になりたくなかったし、したくもなかった
「どうしよう、出ようか?」
「・・・そうしたいけど、食料がもうないのよ、買い足さなくちゃ・・」
「しかし・・」
「ほら、コンビニが・・・」
尾奈は目を見開く、電気が点灯している、自動ドアがひしゃげている、無理やりこじ開けたようにだ、
中が散乱している、強盗か?警察はどうした?
ここは日本か?
「閉店してるのか?解体途中とか」
「違うわ、荒らされてるのよ」
尾奈が中に入る、流石は警官、肝が据わってる、
中をぶっしょくする、尾奈は発見する死体を
「被害者発見、殴打されてるわ、」ああ、本部に通報したい、でも、今は無理
もどかしさを感じずにいられない
「死後2日は経過してるわ、妙ね、警察がいない、」
「田舎だから?」
「有り得ないわ、いくら田舎でも、チェーン店よ、業者が毎日、来るわよ、なのに・・・伏せて!!」
二人コンビニの影に隠れる
「この辺で人影みたって本当だべか?」声がする、40~50代の落ち着いた声質だ
「ああ、気のせいだったべか」どうやら5~6人
村民のようだ、いたって普通な服装に、広田は安心しかけるのを、尾奈は手で制す
「人なら、殺して、なんか奪おうと思ったのになぁ」
「女なら、ふふ、みんなで交代だ、順番守れよ」
「いねーならしょうがあるめえ、無駄足だ、けえるぞ」
ゾロゾロと帰っていく
「なにこれ、タイムスリップでもしたのか?」
「信じたくない話だけど、どうやら、この村孤立して、世間との関係を絶ってるみたいね」
「しかし・・・どうして・・・」
「さあ?もう出ましょう、いちいち巻き込まれるのはごめんよ、食料は・・・自然の物で我慢しましょ」
「うん」
「避けてはいたけど、都市部へ行きましょ、ここからちょっと遠いけど、なんか怖いわ」
また、道無き道を歩いていると、物音がした
「誰!?」尾奈が銃を構える、
「動物かも・・・」広田が尾奈を制す
「ブランク開いてるけど、これでも警察よ、人と獣の区別はつくわ、さあ、出てきなさい、ゆっくりと、妙な事したら、うつわよ」これはアメリカ式だ、しかし、今、日本式のゆとりある態度ではいられなかった
「う・・・撃つな・・・」若い男性の声だ
ガサゴソと出てくる、ガタイはまあまあいい、農業をやってるようだ
「あの村の人ね」
「そうだ、あんたら警察か?」
男が睨む
「今は違うわ、説明して貰うわ、あの村はどうなってるの?」
「そんなの、おらが聞きてえっすよ、」
「あの男たちは?」
「あれって」
「とぼけないで、コンビニ強盗したりしてる連中よ」
「ああ、あれは村のもんだ、突然村を荒らしだしたんだ、おらの父ちゃんもあんなかにいるだ、みんなおかしくなっただよ」
「警察はどうしたのよ」
「あんなかにいるだよ」
「警察官が・・・」
尾奈が押し黙る、ここは本当に日本か?
「そんな・・・本庁に連絡を・・・」尾奈は無意識に本庁のアドレスに電話をかけた
捕まるリスクとかに頭が回らなかった
『おかけになった電話は、ただいま回線が混み合っており』
「嘘・・・そんな訳・・・」
本庁の回線が混み合うことなぞ有り得ない
広田が若者に質問する
「どうしてこうなったか説明してくれるかい、わかる範囲でいいから」
「わかんねえけんど、悲鳴で目が覚めて、行ってみたら、父ちゃんが寝てる母ちゃんの胸を刺してただ、おら怖くなって嫁さん連れて警察いっただ、そんだら、」
「みんないて安心して、話しただ、そしたら、嫁と離ればなれにされて、あんまりおせえんでみたら、警察官が嫁と、ヤってただよ」
広田は目をパチクリさせる
「おら扉を開けて言っただ『おらの嫁になにすんだ』って、そんだら嫁が『今気持ちいいんだから、邪魔すんな百姓』って怒鳴った、
おら怒って嫁を連れていこうとしたら、警察官が銃を撃ってきただ、命からがら逃げただよ、」
「いろんな所いっただ、でもそこら中でセックスしたり、殺し合ってたり、村から出ようと、県道までいったんだけど通せんぼされてて、車捨てて森さ逃げただ、」
「狂ってる・・・」
広田が頭を振る
「おら頭がおかしくなったんかな、おら夢みてんのかな?」
尾奈はEの言う【カオス】を思い出した、
「始まったというの・・・」
「今まで森で?」
「んだ、仲間がいる」
「仲間?」
「つええんだ、アイツが守ってくれる」
「アイツって?」
「おらなんだけどおらじゃねえんだ、つええんだ」
広田の心臓が高鳴る、若者に親近感を感じるのだ、
「アイツがおらと、おかしくないみんなを守ってくれてる」
突然、森の奥から銃声が聞こえた
「まさか・・・」
「みんな―――!!!」走る若者の後を追って、広田と尾奈が走った
目の前に広がる光景は地獄だった、
男と年寄りは弄んで殺され、女性はレイプされていた、年はもいかない子までだ
「助けて・・・兄ちゃ・・・」年はもいかない女の子がそう叫んで絶命した、
「お・・・おお・・・」若者はプルプルと震え出す
後ろから白い鹿が若者に近づいてくる、
「おー、そうじー、息子よ、気持ちいいぞー」、彼の父親のようだ
「おめえなんか親でもねー、許せない・・・もう、決して!!許せない!!」白い鹿が彼を角で突き刺した途端に
彼が光に包まれる
彼は、さくらちゃんになった、そうカードキャプターの、
尾奈「えっ、男以外にも、なれるの!?」
広田が口を開く
「そう、ようはイメージでごわす、彼のヒーローに彼はなったのでごわすよ・・・」
まさか、あのガタイのいい青年のヒーローが、
「みんな、絶対、大丈夫だよ!!」
さくらちゃんなんて、案外やりおる、ジャンプ系だと思ったのに、
「うひひ、女だ!!」
「かわいいねー、おじさんといちゃいちゃしよっか」
殺気だった、連中がさくらちゃんに迫る
「ほえ~~~、フライ!!」さくらちゃんはカードを叩くと杖にまたがり空を飛ぶ
男たちは手が出せない
「こらー降りてこい!!」
「痛くしないから、」銃を撃ち始める
「勝ったわね」
「シールド」さくらちゃんがカードを叩くとさくらちゃんの回りを見えない盾が防ぎ弾丸を無効化する
「ファイアー!!」
火が男たちを焼き払う、男たちは悲鳴を上げる、
「パワー、ジャンプ!!」またさくらちゃんがカードを叩くと、さくらちゃんは降りてくる
群がる男たちに肉弾戦をしかけるさくらちゃん
「こんな1日にカードを何枚も使えないし、さくらちゃんはこんなことしない」
尾奈が言う
「イメージでごわす」
「便利ね、誰でもいいんじゃないの?本当は、」
「それは、違うでごわすよ、問題は意志でごわす、ほらそろそろ彼にも限界が、怒りでは、力が弱いのだ、もっと強い意志でなくては」Eもとい広田は携帯をとりだす
さくらちゃんの息が上がり始める、男の一人が銃を撃つとさくらちゃんの足に当たる
「きゃあ、大丈夫だよ、絶対・・・」
さくらちゃんがヨロヨロと立ち上がる、
「本当、広田くん!!」尾奈が広田のほうを見るとE・ホンダになっていた、
以前より、デカい、
「イクでごわす」E発進!!
「へへ、どうした?限界かぁ」生き残った男たちがさくらちゃんに群がる
まだ結構残っていた
「もう、ただじゃ許さねー、犯して犯して犯して犯しつくしてから殺してやる」
回りのイかれた女も笑う、そう男だけじゃないのだ、言うのを忘れてただけ
「絶対・・・大丈夫だから・・・」さくらちゃんが地に膝をつきながらも、杖を構える、
「それじゃ行くぞ!!ぐわっ」
爆煙の中に、人影が、羽が見える、天使か、いや力士だ!!
羽は気のせいだった、
E「助太刀するでごわす、」
さくらちゃん「リー君・・・」いや、E君です
E「拙者の中の広田も、この村の悲劇に、怒りと悲しみを感じていた、それは、すなわち!!わしの力となる!!」
Eは目から光線を出し、火を噴いた
尾奈「そう、イメージなのよね・・・大切なのは」
「さくら殿、今じゃ、魔法を!!」
Eは頭に銃弾をくらいながら、撃ってる相手に近寄り、鯖折りをくらわせる
「ケロちゃん!!わかったよ!!」 Eちゃんです
さくらちゃんは今まで省いていた、演章を始める、
「・・・召還士さくらが命じる、ライト!!」
さくらちゃんがカードを叩くと
すべての男たち女たちから黒い靄が出てきて、男たちは気絶する
「ヤツらじゃ!!」Eが叫ぶ
「これがあなたが言ってた、【カオス】」怖い・・・尾奈の体が芯から冷える
「いくよ!!ウインド!!」さくらちゃんが黒い靄を集める
「ドスコイ!!」Eがその中心に突っ込むと、靄は完全にかき消える
「やったぁ」さくらちゃんがはしゃぐ
Eは勝利のガッツポーズ
「案外あっさりね・・・」尾奈は呆れたように言う
「始めっからEが、前に出て、さくらちゃんにライトしてもらったら良かったんじゃないの?」
「そういうワケにはいかん」
「人の中にいるうちに、ある程度弱らせないと、逃げて別の所にいっちゃうだけだもん!!さくらだってちゃんと考えてるよぅ」さくらちゃんがほっぺをふくらませる、
コイツ、あのガタイいい青年よね、複雑な心境でさくらちゃんをやっぱりかわいいと思う尾奈
「こんな所で仲間に会えるとはのう!!」
「うん!私もすっごく嬉しい!!でも連中の力が強くなってる証拠だよね・・・」
「うむ、わしらがひかれあう時、それは、連中が集う時」
二人合点しあってる中を尾奈が割り込む
「あれで終わりじゃないの?」
「あれはまだまだまだまだまだまだ、序の口、これからもっともーと大変になるけど・・・」
「けど?」
「なんとかなるよ、絶対、大丈夫だよ!!」グッと構えるさくらちゃん
「さて、被害者を救護しないと・・」生き残った人々の所に向かう尾奈、
さくらちゃんのノリノリ具合に疲れたのだ
ここでスタンド式能力紹介
Eホンダ(広田)
近距離C~?
中距離C~?
遠距離C~?
防御力B~?
スピードD
成長率S
(今の所、最低値、近距離での爆発力を誇るが遠距離がいまいち、スピードもいまいちなので防御力依存である)
さくらちゃん(若者)
近距離D
中距離D
遠距離D
防御力D
(素がタダの女の子であり、持久力に欠けるが、短時間での爆発力は異常、カード使用でいくらでも能力値が変化する)
若者とは、別れざるをえなかった
「おら、この白い鹿のいねえ所には行けねぇ、それに村の生き残ったみんなも、見捨てらんね、悪いけど案内はここまでだ」
「ありがとう、君たちはこれからどうするんだ」
「農業するだけだ、世界が滅んでも俺らが耕して食料を作る、田を捨てちゃなるまいね」
「でも農業機械を、動かす燃料も配給されてないのに」
「おら達には先人たちの知恵がある、鹿も・・・この地を守れと言ってる気がする」
「そうか・・・頑張れよ」
「ああ、よくわかんねーけんど、おめえらもな、この先を歩けば県一の都市につくだ、気をつけてな、」
「ああ・・・」
また二人になった、
「たった3ヶ月でずいぶん日本も異世界になったわね」
「本当に・・・あれほど、技術だとか、安全性とかを誇っていたのに、あっけないな」
「どっちも地続きの現実じゃない、人の心がどっちに傾くかで、変わるものなのかもね」
「しかし、極端に傾いたものだな」
「そうね・・・でも今の私たちに原因を突き止めるのは・・・無理かもね」
「ああ、でも君になら出来るかもしれない、もし都市の機能がまともなら、捕まってみないか?」
「えっ・・・それは・・・」
「村で、Eと融合した時、以前とは違って、意識があったんだ、」
「じゃあ・・・知ったのね・・・【カオス】を」
広田「ああ、【カオス】とEは敵対関係にあるんだろう、そして【カオス】が正義には・・・見えないな、Eもヤバいヤツだが次は制御出来る気がする、
君を人質にして逃亡した僕は、逃亡生活の疲れと君の説得で逃亡を諦め、自首する
弁護士への電話とか、逮捕されてからも電話する機会はあるんだろ」
尾奈「まあ・・・あるけど・・・」
広田「そこで僕はダイヤル・Eを回し、逃亡する、大丈夫、もし人を殺したら・・・」
尾奈「殺したら・・・」
広田「今度は自[ピーーー]る、これは賭だ、君にも危険がいくかも知れないから、君の許可が必要なんだ、」
尾奈が頭をひねる、
尾奈「・・・仕方ないわ、後手後手に回るよりいいかも知れない、SFチックな敵だもん、世界の危機とかいうふざけた事態だし、でも私たちは共犯者ね、」ニヤリと笑う
広田「・・・ダメかい?」
尾奈「いいわ、あなたとなら、でも、しばらくは離ればなれになるわ・・・もしかしたら一生・・・」
尾奈の顔が暗くなる
突然電話が鳴る、Eだ
E「わしも広田くんに賛成じゃ、わかってる、今度は誰も殺さない、」
広田「誓えるか?」
E「うむ、わしも、始め、お主がわしに覚醒した時、制御不能の【パワー】だった、お主が殺さないと決めたなら、わしもしない、」
尾奈「決まりね、わかったわ、私も覚悟決めるわ、でも・・・その前に」
広田「その前に?」
尾奈「ガンガンにセックスしましょ、勿論、街でね」
広田「・・・うん・・・」
E「ゴホンッ、わしはその間、広田くんの中で眠ってようかの」
E(尾奈殿、安心せい、お主と広田は星が繋がるように導いておる)
Eは星を駈ける意志、魂の輪廻が見える、尾奈と広田は、堅く魂で結ばれているのだ、何ものも彼らを妨げる者はない
一人の男が廃ビルの頂上のスクラップで出来た椅子で目覚める、化粧が濃い、まるでピエロのようだ
「今、夢を見たんだ・・・」
女が顔を上げる、
「まぁ!どのような夢でしょう」
「光が・・・ちらほらとホタルのように、ブンブン飛ぶんだ」
男は空中に手を泳がす
「それを僕は、握り潰す、手には、暗闇が広がる、何も残らない、心地よい、闇の中で僕はまた眠りにつく、安らかな眠りだ、永遠に目覚めることのない、深い眠り、」
「まぁ!ステキだわ」
「そうだろ、ふふふ」二人笑いあう
(やはり・・・世界中に散らばっていたか【パワー】よ、次は貴様らを根絶やしにしてやる、今のコイツなら出来る、コイツは【本物】だ、我々より深い闇を持つ、ククク)
男は立ち上がり、街を見下す
「美しい・・・」
ロサンゼルス中のビルには明かりが灯っていない、何故か、彼がそうしようと思ったからだ
「あれ、邪魔だな」 暗闇の中100km先にアメリカ軍のジェット機を見つけた
男が指を指すと、飛行機は殺虫剤をかけられたハエのように落ちた
下には軍隊がいる
「さて、食後の運動といくか」
ビルから飛び出す男、その後に5人続く
「あなたと一緒ならどこまでも」女が笑う
?1「ヨッシャー、行くぜ」
?2「敵は3万ですね、5分です」
?3「・・・・・」
?4「ヒ・ヒ・ヒ」「フ・フ・フ」
彼らを暗黒四天王と名付けよう
S市についた、景観は、まだ平和な街並みで出歩く人も見えている、
ほっとする広田、しかし尾奈はきな臭さを感じていた
そこらかしこにつけられた監視カメラ、大型の店舗ほど、カメラの数は多い、
「ギリギリ治安を守ってるって感じね」
路地裏では、何が行われてるか分かったもんじゃない
見るからにやましい男が街の路地裏という路地裏を出入りしている、
街を歩く女性の姿も心なしか少ない、いても売春婦、もしくは夜の女性だ、一目で分かる
だからか尾奈は街に浮いていた、だからって、大通りで狙われるほどではない、
「一安心って所かしら、道を守って、悪い人についていかなければだけど」
「まだ電車も動いてるしね、車も走ってる、乱暴だけど、でもやっぱりここは日本なんだね」
「大通り沿いの上等なホテルじゃないと休めないわね」
普通ならビジネスホテルか、ラブホでも大丈夫だった国だったのに、
まるで途上国にきたような警戒が必要だった
ホテルにつく
「すみませんがお客様、身分を証明できるモノはおもちですか」
そう聞かれて広田はドキッとするが
「そう・・・困ったわ、今はないのよ」
「なにぶん物騒な世の中ですので、身分が明かせない方は、おことわりしてるんです」
「これでどうにかならないかしら?」
札束を見せる
「・・・ああ、佐藤様ですね、分かりました、すぐ部屋を用意いたします、」
「ありがとう、信頼できるホテルで休みたいもの」
尾奈は鍵を受け取る
エレベーター
「賄賂が通る一流ホテルか・・・お金大丈夫かい」
「大丈夫じゃないわ、ほぼ全財産だもの、でももうこの通貨に価値なんかもうすぐなくなると思うの、価値があるうちに使わないと損よ」
「日本は終わりが近いな、」
「日本だけじゃないわ、世界がよ、多分ね」
部屋につく、二人は風呂の準備をしてテレビをつける
民放ではお気楽なバラエティーがやってる、しかし、ただ気楽ではない
攻撃的で政治的なのだ、全てのバラエティーが、他者批判に他者批判を重ねて笑いとしてる
「異文化だなぁ、民放とは思えないな」
N〇Kも似たような状態だ、全てが朝鮮放送のように、主義が一環としてる
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