殺し屋「みそ汁できたぞ」少女「わーい」(99)

上司「今回頼まれてくんない」

「はぁ……ガリガリ君だったらもうなくなってましたよ」

上司「え?マジで?いやそうじゃなくてね」

「なんすか。」

上司「最近仕事来たからさ、やってもらいたいのよ。言っとくけどお前一番有能だからな。
   最近お前ただのガリガリ君用パシり機になっちゃってんじゃん」

「そっすね。」

上司「じゃ、頼むわ」

殺し屋「あー……久しぶりの仕事だわ」

上司「ターゲットはここに住む女だ」

殺し屋「なんかやったっすか」

上司「いや、なんか依頼主の個人的な恨みがあるんだとさ」

殺し屋「へぇ、お色気絡みですかねぇ」

上司「いや、無いと思うよ」

殺し屋「……そっすか」

上司「じゃ、後頼むわ。どんだけかかってもいいってさ」

殺し屋「うぃーす」

上司「じゃ、出来たら報告してね。報酬が二百万だって」

殺し屋「へー。そうでもないすね」

上司「頑張ってー」フ゛ーン

殺し屋「……あ、ターゲットの写真とかもらってねぇ」

殺し屋「………どうしよう。完全にこのままうろついてたら浮浪者と間違われる。」

少女「……おじさん」

殺し屋「おじ……お兄さんに何か用かな?」

少女「……お腹すいてる?」

殺し屋「……ああ。空いてる」

少女「そっか。私んち行く?」

殺し屋「え?いやー……どうしよう……」

少女「誰もいなくて寂しかったから、遊んで欲しいんだけど」

殺し屋「……まぁいいか。後で報告すりゃいいし」

殺し屋「……」キョロキョロ

少女「はい。ご飯」

殺し屋「あ、ありがとう」

少女「……」シ゛ーッ

殺し屋「……どうかした?」

少女「おじさんって、ゴルゴ13みたいだね」

殺し屋「いや、違……合ってるっちゃあ合ってる」

少女「へぇ。美味しい?」

殺し屋「う、うん」

少女「………」シ゛ッ

殺し屋「……仕事あったんだった」

少女「どうしたの?」

殺し屋「ごめんね、仕事があるからさ」

少女「えー……遊んでいこうよ」

殺し屋「ごめんね」

少女「どうしても?」

殺し屋「どうしても」

少女「明日も来てくれる?」

殺し屋「……明日も来るかな」

少女「……じゃあ、また明日」

殺し屋「ああ、ばいばい」
カ゛チャ

殺し屋「……結局ご飯もらって遊んでしまった。仕事を放棄して」

殺し屋「……一旦帰るか」

上司「えー?ターゲットの写真?」

殺し屋「そうっすよ。もらわないと仕事のしようが無いじゃないですか」

上司「そうだなぁ……」カ゛サコ゛ソ

上司「……あ、思い出した。もらってないわ。写真」

殺し屋「はぁ?」

上司「『いかにも純粋そうな女』ってだけ聞いた」

殺し屋「なんすかそれ。渋谷にいっぱいいるじゃないですか」

上司「久しぶりの仕事でちょっとテンション上がっちゃってね」

殺し屋「だからって二つ返事やめてください」

上司「そのうち来たらあげるよ」

殺し屋「本当っすね」

上司「そうだよー。糖分足りてないよ糖分!クリームパン食べる?」

殺し屋「いりません」

殺し屋「まぁいいや。あの周辺ってことはわかってんだ。」

殺し屋「あの女の子に会いに行くって口実で色々探り出せばなんか出るはずだろ……」

殺し屋「あんなボロそうなとこに純粋そうな女なんかいないもんな。そういう奴ってだいたい彼氏いて高級そうなとこ住んでるもの」

殺し屋「ふん……けっこう早く片付きそうだな……」

殺し屋「……明日に向けて、寝るか」

殺し屋「……いないな」

少女「あー!おじさん!」

殺し屋「やぁ、昨日の……」

少女「少女だよ!」

殺し屋「そっか。親御さん心配するよ?」

少女「ううん、いいの!どっかいっちゃったの!」

殺し屋「どういうこと?」

少女「知らない!」

殺し屋「……そう」

少女「遊ぶ?ねぇ遊ぶ?」

殺し屋(……こういうのは聞くのは忍びないな……まぁいい。目標殺るまでの隠れ蓑だ)

殺し屋「ああ!遊ぼうか!」

少女「わーい!」

一旦落ち

期待支援

支援

殺し屋「せっせっせーのよいよいよい」

少女「アールーフ゜ースー……」

殺し屋「……早いな」

少女「楽しいねぇ!楽しいねぇ!」

殺し屋「そうか?二倍速くらいでやったぐらいだぞ?」

少女「楽しくなかった?」

殺し屋「そんなことなかったけど」

少女「じゃあ良かった!」

少女「お腹すいたの!お腹!」

殺し屋「……ふーん」

少女「こら!おじさん召使いでしょ!作って!」

殺し屋「えー?マジで?あんまり上手くできないかもよ?」

少女「いいから!お腹すいたの!」

殺し屋「はいはい」

殺し屋「できた」

少女「わーい」

殺し屋「チャーハンと……チャーハンだ」

少女「なんでわざわざ別の皿に同じもの盛ってあるの?」

殺し屋「お得感が出るからだ」

少女「へー」ハ゜クハ゜ク

殺し屋「ど?」

少女「……うん。おいしい!おじさん!美味しいよ!」

殺し屋「そりゃよかった」

少女「おじさん!これ!これ何?」

殺し屋「……あ、ダメだ!触るな!」

少女「なんで?」カ゛チャッ

殺し屋「そ、それはな……すげー危ないんだよ?ね?渡せ」

少女「ほんと?」

殺し屋「ああ!いいご主人だったら渡してくれるぞ!」

少女「へー。はい!」

殺し屋「よーしよし」

殺し屋(あっぶねー……cz75-sp-01mかよ……ぶっ飛ぶぞこの子……)

少女「ねぇ偉い?私偉い?」

殺し屋「あー偉いぞー」

少女「わーい」

殺し屋可愛い

なんか欝なオチが待ってそうな悪寒

殺し屋「ふー……待てよ」

殺し屋(ここで待ってても組織にいちいち帰ってたらいけないっていうか……張り込んでないっていうか……)

殺し屋(でもここで居を持つことはできないし……)

少女「どうしたの?」

殺し屋「……いや、住むとこがなくてさ……」

少女「そっかー……私んとこ住む?」

殺し屋「……いや、親帰ってこない?」

少女「その時は、お友達だって言っちゃえばいいんだよ!」

殺し屋「……それで許すのかな……大学生じゃあるまいし……」

少女「いいの!」

殺し屋「……でも召使いでしょ?」

少女「もちろんそうだよ!ご主人のいうことを聞きなさい!」

殺し屋「はいはい」

少女「お片づけしなさい!」

殺し屋「はいはい」

少女「よろしい!」フフン

殺し屋「……まぁいいか。同年代だったらぶっ殺して奪ってるとこだが」

少女「もごもご言ってないで洗いなさい!」

殺し屋「はいはい」

殺し屋(……まぁいいか。子供の遊びだ)

殺し屋「あー……全部洗ったよ」

少女「そうか!えーっとー……うーんと……」

少女「私は眠くなった!お布団を敷きなさい!」

殺し屋「はいはい」

少女「早く早く」

殺し屋「よっと、……はいできた」

少女「わーい」ホ゛スッ

殺し屋「おいこら。ホコリが飛ぶだろ」

少女「いいのです!ご主人だから!」

殺し屋「……はいはい」

>>19
そんなの、あたしが許さない

少女「一緒に寝なさい。命令」

殺し屋「はいはい」

少女「……」

殺し屋「……」

少女「なんか歌って」

殺し屋「え?」

少女「なんか寝れるうた歌って!」

殺し屋「………あーおーげばーとーおーとーしー」

少女「……なにそれ?つまんない」

殺し屋「そ、そっか……」

少女「zz……」

殺し屋「寝たか……」

少女「……」

殺し屋「……可愛いものだな」

少女「ん……」

殺し屋「あー……眠くなるから出るか……」コ゛ソ

少女「むぅ……」カ゛シッ

殺し屋「あ?……チッ」コ゛ソコ゛ソ

殺し屋「zzz………」
prrrrr

殺し屋「……ふぁい、もしもし」

上司『やぁやぁ、見つかった?純粋そうな女』

殺し屋『……いや、今のところ見つかっておりません』

上司『そうかー……また連絡するねぇ。殺ったら報告いれてねぇ』ヒ゜ッ

殺し屋「ふぁ~あ……あ、何時だ今」

少女「午後五時なのです!」

殺し屋「……起きたのか」

少女「そうです」

殺し屋「今の話聞いてたか?」

少女「何のことだかわかんない」

殺し屋「だろうな……良かった」

少女「なにが?」

殺し屋「いいんだ。何もない」

一旦落ち

殺し屋「ふぁぁ……どうしようかな、とりあえず見張るか」

殺し屋「………」シ゛ッ

少女「ねー!トイレットペーパーないー!ティッシュとってー!」

殺し屋「……はいはい」スッ

少女「ふいー」シ゛ャー

殺し屋「……これじゃ無理だな……」

殺し屋「少女」

少女「ご主人!」

殺し屋「……ご主人、学校とか行かないのか?」

少女「行ってるよ!」

殺し屋「……じゃあ俺が留守番してやる。」

少女「ほんと!?わーい!」

殺し屋「……うもこんな時間だな」

少女「ホントだ。ご飯作って!」

殺し屋「……ちゃんと手伝いなさい」

少女「……はーい」

殺し屋「こら!座ってるばっかじゃダメだろ!お茶だせ!」

少女「へいへーい」

殺し屋「偉い人ってのはな、自分もちゃんと仕事するもんだよ。ブラック企業はアレだけど」

少女「そうなの!?仕事ある?」

殺し屋「自分で探せ」

少女「えーっとね、えーっとね、お箸出した!」

殺し屋「それでいい」

少女「いただきまーす」

殺し屋「いただきます」

少女「あーやだなー」

殺し屋「……ああ、今日日曜か」

少女「つまんないし」

殺し屋「そういうものかんな。友達いるのか?」

少女「いるし」

殺し屋「じゃあいいじゃねぇか」

少女「でもつまんないの」

殺し屋「わかんないな」

少女「はーぁ……」

殺し屋「みそ汁が冷める。さっさと飲め」

少女「はーい……」ス゛ス゛ス゛

少女「ふぁー……」

殺し屋「ちゃんと歯ぁ磨けよ」

少女「はーい」

殺し屋「いや、その前に風呂入って来い」

少女「はーい……」

少女「あ、一緒に入る?」

殺し屋「……アホ」

少女「そっか……」ハ゛タン

殺し屋「さーて……見張りだ。夜は特に気をつけないと」カ゛チャッ

殺し屋「……………」シ゛ッ

殺し屋「暗いな。自然な感じで明日電灯を設置しとくか」

少女「上がったよー」

少女「お?なにやってるの?星あるの?」

殺し屋「え?あ、そ、そうだな。月を見てたんだ」

少女「へー?綺麗だねぇ」

殺し屋「……ああ、そうだな……」

少女「布団敷いて!」

殺し屋「はいはい」

少女「どーん!」

殺し屋「窓開けよう」

少女「えー!寒い!」

殺し屋「換気だよ。あと寒いほうが布団があったかいだろ」

少女「そっか!おやすみ!」

殺し屋「………おやすみ」

殺し屋「見張るか」カ゛チャコン

翌日
殺し屋「チッ……来なかったか……」

少女「おははー」

殺し屋「……ああ、おはよう」

少女「目の下黒いよ?元だからだけど」

殺し屋「いいんだ。気にしないで」

少女「そう、朝ご飯は?」

殺し屋「……ああ、作ってあるぞ。チンしろ」

少女「!?わーい!フレンチトーストだ!わーい!」

殺し屋「うるせぇ、静かにしろ……眠い……」

少女「学校行ってくる!」

殺し屋「ああ、行ってらっしゃい。俺寝るから」

少女「鍵かけとくから。出るときは戸締まりちゃんとしとくんだよ!」

殺し屋「おめーが言うな」

少女「行ってきまーす」
殺し屋「行ってらっしゃい」
カ゛チャ
殺し屋「……ちょっと寝るか……また見張りと……電灯……zzz……」

殺し屋「zzz……」
prrrr

殺し屋「…はい……もしもし……」

上司『ごめんねたびたび!どう?殺った?』

殺し屋『……長期戦になりそうです……』

上司『あらそー……頑張ってねぇ。』フ゛ツッ

殺し屋「ふぁぁ……10時か……」

殺し屋「……電灯設置しにいくか…」ノソノソ

殺し屋「………」カ゛チャカ゛チャ

殺し屋「だいたいこの辺だよな……」

殺し屋「……よし。だいたいいいな。これで狙いやすい」

殺し屋「……目も冴えてきたし、見張りに戻るか」カツカツ

殺し屋「……ふぁぁ」

殺し屋「…………」シ゛ッ

殺し屋「退屈だな」

殺し屋「だいたいこの辺人自体少ないし」

殺し屋「……………」シ゛ッ

殺し屋「あ、狙撃銃用意すんの忘れた」

殺し屋「ワルサーwa2000でいいか。ワルサー社苦手だけど」

殺し屋「…………………」シ゛ッ

殺し屋『もしもし上司ですか。ガリガリ君足りてますか』

上司『大丈夫だよぉ』

殺し屋『そうですか……』ヒ゜ッ

殺し屋「……………ひまだな」

殺し屋「あー……もう……寝たい」

殺し屋「……あ、そうだ。一回本社戻っていこう」

殺し屋「昼間の間は大丈夫だろ」

殺し屋「……おっと戸締まりちゃんとしないと」カ゛チャ
フ゛ーン

上司「どうしたのよ」

殺し屋「後輩いますか」

上司「いるよー。」ヒ゜ホ゜ハ゜ホ゜

上司「……うん……呼んでるよ。そう。」

上司「すぐ来るって」

殺し屋「はい!」

10分後
後輩「呼びましたか!」

殺し屋「お前トラップとかの工学専門だったよな?」

後輩「はい!」

殺し屋「なんかさ、とりあえずセンサー的なの作れる?」

後輩「はい!要望によりますが!」

殺し屋「じゃあさ……」コ゛ソコ゛ソ

後輩「……はいはい……はい!たぶん出来ますよ!」

殺し屋「じゃあ頼むわ」

後輩「はい!頼られるとは、感激です!頑張ってきます!」

殺し屋「出来たらここの住所に届けにきて。」ヒ゜ラッ

後輩「はいっす!」

上司「んー?もう用は済んだ?」

殺し屋「ええ。あざっす」

上司「じゃ、頑張ってねぇ。殺ったら教えてねぇ」

殺し屋「うっす」ハ゛タン


殺し屋「ただいま」

殺し屋「……まだ帰ってきてないか。」

殺し屋「……………」カ゛チャ シ゛ッ

少女「ただいまー」カ゛チャ

殺し屋「お、おかえり」

少女「なにそれ!なにそれ!新しいおもちゃ!?」

殺し屋「違う!l96a1だ!」

少女「……なにそれ?」

殺し屋「イギリス軍で採用されてるスナイパー銃で……いやどうでもいいけど、危ないんだよ。
    前に言ったろ」

少女「あ!そっか!私偉い!触らない!」

殺し屋「よーしよし」

少女「えっへっへ」

一旦落ち

10日後
後輩「出来ました!」

殺し屋「ずいぶんかかったな」

後輩「すいません!ついでに色々機能とかつけようと思ったら一週間かかりまして!」

殺し屋「ついでを無くせばいいんじゃないだろうか」

後輩「気合い入っちゃって……すいません」

殺し屋「まぁいいよ。どんな機能なんだ」

後輩「はいっす!」

後輩「まず頼まれていたセンサー的な何かです!色々あるんですが赤外線に反応するタイプのセンサーを……」

殺し屋「あー……へー……」

後輩「そして誰かくればセンサーが反応し、このイヤホンに警報がなります!」

殺し屋「なるほど」

後輩「そしてついでにカメラもつけておきました!この画面に映像が24時間!
そう!トゥエンティーフォー映ります!太陽電池なので心配なし!」

殺し屋「どこの回し者だお前……まぁ、便利だな。また頼むわ。」

後輩「ありがとうございます!では!」

殺し屋「ふーむ……」

殺し屋「よーし…設置完了と……これで映像が流れるのか…」

少女「ただいまー!」

殺し屋「ああ、おかえり」

少女「なにやってるの?」

殺し屋「いや、なんでもない」

少女「ふーん。あ!ねぇねぇ!今日ね!学校でね!」

殺し屋「はいはい。うちで話そうか」

少女「うん!おやつは?」

殺し屋「クッキーあるぞ」

少女「わーい!」

少女「今日ね!学校でね!国語のテストがあったの!」

殺し屋「へー」

少女「それでね!100点とったの!」

殺し屋「そいつはすごいな」

少女「そうでしょ!」

殺し屋「ほら、ご褒美に俺のクッキーやるよ」

少女「わーい!」

殺し屋「……ん、これなんだ?」

少女「そうなの!明日ね!授業参観があるの!」

殺し屋「…はあ」

少女「ねぇ!おじさん来てよ!」

殺し屋「はぁ?」

少女「おとーさんもおかーさんも来てくれたことないの……だからおじさんに来てほしいの!」

殺し屋「つってもなぁ……経験ないし……」

少女「ダメ?」

殺し屋「……あぁ、わかったよ行ってやるよ」

少女「ほんと!?わーい!」

殺し屋(まぁいいか……センサーがあるし……どうせ暇だ)

少女「わーい!わーい!」

一旦落ち

殺し屋「わかったから、もう寝ろ。」

少女「はーい」

殺し屋「…………」

少女「……どうしたの?」

殺し屋「なんでもない。寝ろ」

少女「わかった」

殺し屋「おやすみ」

少女「はーい」

翌日
少女「いってきまーす」

殺し屋「俺はいつ行けばいいんだ?」

少女「十時になったら開放されるから!」

殺し屋「へいへい」

少女「……うふふ」

殺し屋「早く行け。」

少女「はーい!」

学校
少女「うふふ……」

女子「どうしたの?」

少女「えっとね、お、おとーさん来るの!」

女子「そうなの?もう来てる?」

少女「えっとねー……」


殺し屋「てめーなめてんのか!」

ガキ「おっちゃん指スマ弱すぎなのがいけねぇんだろ!」

殺し屋「しょうがねぇだろ初めてなんだから!」

少女「お、おじさん!」

殺し屋「チッ、少女……」

ガキ「んだよ、知り合いかよ」

少女「そうだよ!早くこっちきて!」

女子「もしかして、えっと…」

少女「……うん」

殺し屋「……あ?なんだよ」

少女「おとーさん!」

女子「やっぱり…」

殺し屋「はぁ?」

殺し屋「おい、なんなんだよ」

少女「そういうように言っちゃったから、ごめんね」

殺し屋「……はあ、いいよ。やってやる。」

少女「ありがとうね」

女子「こんにちは」

殺し屋「えっと、あー、こ、こんにちは…」

女子(いい人っぽいね、お父さん)

少女「でしょ?」

「あら、若いお父さんですねぇ」

殺し屋「あ、ああ、そうでしょうか……」

「本当に大変でしょう?」

殺し屋「え、ええ。そうですね」

先生「はい、この問題わかる人は?」

少女「はいはい!えっと、√3分の4xです!」

先生「はい、正解です!」

少女「うへへ……」

殺し屋「……ふん、流石だな」

「あらぁ、良かったですねぇ」

殺し屋「まぁ当然ですよ。うっへへへ……」

(いいお父さんですねぇ…)

殺し屋「おい、もう帰るのか」

少女「そう。午前中で終わりだから」

殺し屋「……問題、よく出来たな」

少女「あ、見てた?えへへ……」

殺し屋「……別に関係ねぇけど帰りにお菓子買って帰るか」

少女「わーい!」

殺し屋「うるせぇ」

少女「評判良かったよ?みんなから」

殺し屋「あ?」

少女「遊んでもらった人もいたし、お母さんたちから色々言われてたし」

殺し屋「…あっそ」

少女「あ!これがいい!これ!」

殺し屋「……ったく無駄にたけぇな。599円かよ」

少女「ダメ?」

殺し屋「あーあーいいよ買ってやるよ」

少女「わーい!」

殺し屋「…うるせぇ」

一旦落ち

小学生かと思ってたら√xだなんて単語が出てきてビックリだわ
中2,3あたりだろうか

少女「ただいまー!」

殺し屋「うるせぇ」

少女「お菓子食べよ!ね!」

殺し屋「ダメだ。風呂に入ってから寝ろ」

少女「えー。」

殺し屋「はいはいさっさと入って寝る!」

少女「はーい…」

翌日
少女「行ってきまーす!」

殺し屋「はいはい。行ってらっしゃい」

少女「はーい」

殺し屋「さーて…」
ピピピピビピ

殺し屋「きたっ!?」
ガチャッ

「うわっ!?」

殺し屋「見るからに純粋そうな女!ぶっ殺す!」

「あ!あなた!」

殺し屋「……あ?」

殺し屋「…どっかで会った?」

「ほら!七夕の日に!」

殺し屋「えー…っと……うーんと……」

殺し屋「あ、妻!?あの、あれ、助けた夫婦!」

妻「そうですよ!あのときはありがとうございました」

殺し屋「まぁ情が移っただけだ」

殺し屋「どう?夫は元気?」

妻「元気ですよー!やっぱり生きてて良かったって!」

殺し屋「あの依頼主もひどかったからなぁ。てめーでdvしておいて逃げたら追いかけ回しやがって」

妻「だからあのとき助けてもらってよかったですよ!」

殺し屋「まぁ立ち話もアレだ。家来いよ」

妻「あ、ここらへんなんですか?」

殺し屋「まあ居候だけどな。さあさあ」

妻「お邪魔しまーす……って」

殺し屋「あ?」

妻「私んちですよここ」

殺し屋「は?」

妻「いや、ここ私んちです。今はここに住んでいるです」

殺し屋「……え?少女は……」

妻「え?なんで娘の名前知ってるんですか?」

殺し屋「ええええええ!?なに!?娘!?」

妻「え、私んちに居候してたんですか!?」

殺し屋「ご、ごめん…」

妻「なにやってるんですか!?」

殺し屋「色々事情が……」

殺し屋「かくかくしかじかで…」

妻「へー。ssって便利。仕事で…」

殺し屋「そういうことだ」

妻「そうにしても女の子の部屋に普通に入らないでください」

殺し屋「だって…」

妻「まったく……」

殺し屋「…そういえば、お前ら夫婦はなにやってたんだよ。一週間近くあの子一人だったじゃねぇか」

妻「いやー。ここもけっこう長いんであの男に嗅ぎつけられると思いまして。新居を探してたんです。」

殺し屋「なるほど…少女は?」

妻「忘れてきちゃいました。すぐ戻ると思ったんですけど、けっこう時間かかっちゃって」

殺し屋「そうか……」

殺し屋「てことは、夫も来るの?」

妻「まぁそうですね。帰ってきます」

殺し屋「へー。少女喜ぶだろうな」

妻「あら、なんですかその保護者ヅラ。すっかり馴染んだようですね。」

殺し屋「……俺、殺し屋向いてないかも」

妻「そんなこと、すぐわかりましたよ。優しいですからね。」

殺し屋「…うるせぇ」

夕方
少女「おじさん!ただいまー!」

殺し屋「おかえり」
妻「おかえりなさい」

少女「おかーさん!?おかーさん!おじさん!おかーさん!」

殺し屋「うるせぇ」

妻「うふふふ……」

少女「おとーさんも帰ってくる!?ねぇ!」

妻「そろそろよ」
ガチャッ

夫「ただいま」

少女「おじさん!おとーさん!」

夫「……お?あなたは…」

殺し屋「……や、どうも」

夫「いやはや、お久しぶりです…なぜ…」

殺し屋「いや、かくかくしかじかで…」

夫「ほう、ssとは便利ですね。なるほど…」

少女「おじさん!おとーさん知ってるの?」

殺し屋「まぁ、古い友達?だ」

少女「へー!」

殺し屋「ほら、お菓子食べるから手洗ってこい」

少女「はーい!」

夫「はっは。私のセリフをとらないでくださいよ。」
妻「あははは!」

殺し屋「……ははは…」

少女「食べよ!早く!」

殺し屋「はいはい」

妻「すっかり懐いてますね」

殺し屋「はは、そうだな」

夫「ほら、おとーさんも、ね?食べさせてくれ」

少女「やだ!おじさん、はい!」

殺し屋「お父さんも食べさせてあげろ」

少女「はーい…」

夫「…なんか嬉しくないですね」

殺し屋「……はっはは!面目ない!」

妻「ぷぎゃー!」

夫「あ、あの……いいんですか?」

殺し屋「あ?」

夫「組織に帰らなくて……」

殺し屋「…そうだな。気になることもあるし、帰るか」

少女「…おじさん、帰っちゃうの?」

殺し屋「……ああ、そうだ」

少女「……また、くる?」

殺し屋「そうだな」

少女「……わかった」

妻「ほら、ばいばい」

少女「…ばいばい」

殺し屋「…ああ。じゃあな」

殺し屋「…ただいま帰りました」

上司「おかえりー、ど?殺ってきた?」

殺し屋「いえ、まだ…」

殺し屋「上司さん、顧客データありますか」

上司「顧客データねー…はいはい。」

殺し屋「えっと…」

殺し屋「……なるほどな」

殺し屋「すいません、この客…」

上司「どっかで見覚えあるなぁ…」

上司「……ああ、そうだ。確か七夕に殺しの仕事入れた人だ」

殺し屋「ですよね。じゃ、この最新の客…」

上司「……あ、完全に一致」

殺し屋「……ですよね」

殺し屋「……なるほどな」

上司「ん?なにが?」

殺し屋「…いえ、なんでもないです」

上司「そう。頑張ってねえ。俺帰るから。あ、ガリガリ君補充しといて」

殺し屋「あ、はい」

上司「じゃねー」

一旦落ち





殺し屋「なーんか怪しいな……」

殺し屋「……まぁいい機会だ。まだあの家にいるか」

殺し屋「ふぁぁ……」

翌日
殺し屋「いってらっしゃーい」

少女「行ってきまーす!おとーさん!おかーさん!おじさん!」

夫「いってらっしゃーい!」
妻「はいはい」

殺し屋「けっこー慣れてきてる?もう新居決まった?」

妻「はい!昨日決まったところで!今夜移るんです!」

夫「ここまでできたのも、殺し屋さんのおかげですよ!まさか二度も救われるとは……」

殺し屋「なんもやってねぇんだけど。まぁいいか」

殺し屋「今夜だよな?心配だわ」

夫「何がですか?」

殺し屋「お前らのことだからまた不幸なことに……」

妻「大丈夫ですよー!殺し屋さんいるじゃないですか!」

殺し屋「あんたが一番心配なんだけど。そもそも前の男のdvからここまで逃げてきたんじゃねぇか」

妻「まぁ……そうですけど……」

殺し屋「……まぁいいや。どうせこれで最後だ。俺も味方だ」

夫「ありがとうございます!」

妻「よろしくお願いします!」



少女「ねぇ?どこ行くの?」

夫「今日なー、お引っ越しだ」

少女「そうなの?今度はどこ?」

妻「そうねー……けっこう遠いわね」

少女「……おじさんは?」

殺し屋「……さぁな。たぶんそっちには行けねぇよ」

少女「……そっか」

殺し屋「だから今日は引っ越し祝いのパーチーだ!楽しくいこう!」

少女「ほんと!?」

殺し屋「ああそうだ!おい!シャンメリー!」

妻「はいはーい!」

夫「ありがとうございます!」

殺し屋「ああそうだ。お前らに話があるんだ」

妻「なんですか?」

殺し屋「……後でな」

少女「シャンシャンシャン!シャンメリー!」

夫「……ええそうですね!楽しくしましょう!」

妻「いっぱい唐揚げつくりましたよー!」

少女「うわぁぁぁぁぁい!」

ーーーーーーーーーー

少女「zzz……」

夫「ふぅ……そうだ、お話というのは?」

殺し屋「……やっぱ俺、殺し屋向いてねぇわ。辞める」

妻「え?」

殺し屋「依頼主に嘘ついてターゲット助けちゃうし、子供に懐かれるし」

殺し屋「子供に懐かれんの、初めてだからよぉ。なんか……冷めちゃったんだよな。仕事に」

妻「……そういうのって……組織から殺されるんじゃ……」

殺し屋「いやいや、うちはそういうの無いから。退職金にガリガリ君くれるぜ」

夫「なんでっ?」

殺し屋「だから、少女には帰ったって言っといてくれ」

夫「……わかりました」
妻「あんなに楽しそうだったのに……」

殺し屋「いや、こういう仕事だからさ。頼まれたら殺すんだよ?」

殺し屋「そういうわけだ……」
ヒ゛ーッヒ゛ーッ

殺し屋「……もう来たか」

殺し屋「……じゃあな。仕事してくるわ」

夫「……えっ?」
ハ゛タン

殺し屋「……もう来ましたかー。前の夫」

男「……なんでわかった」

殺し屋「007みたいなの持ってるからさ」

殺し屋「お前、本当にしつこいなぁ。今時いないよこんな人。その情熱のベクトル間違ってんじゃねぇ?」

男「うるせぇ。あの女に逃げられってぱなしじゃ腹が立つ。絶対殺す」

殺し屋「はぁ」

殺し屋「てめーでdvしといてそりゃねーよ。逃げたくなるのも納得しろよ」

男「うるせぇうるせぇ!あのバカ女が俺を裏切って男作って逃げてるから悪いんだ!」

殺し屋「話がわかんねぇなぁお前も。んん?」

男「それに、なんでお前らに二度も依頼したかわかってんのか?」

殺し屋「知らね」

男「……お前も一緒に殺すためさ。この十数年何もやってないと思ったか?」

殺し屋「……へぇ。格闘技ね」

男「行くぞ!」

殺し屋「おっとっと。これホントに危ないかも……」

男「はぁっ!」カ゛スッ

殺し屋「おぶっ!」

男「! それ!」

殺し屋「あ!てめぇ銃を……」

男「ふふふ……勝負あったようだな。」

殺し屋「チッ……」スッ

男「くっくっ……これでお前を殺したあと……あのバカ女、クソ男、ガキも殺す……」

殺し屋「……てめぇガキいることも知ってたのか」

男「知ってたさ……だからこそ今回の計画も燃えた」

殺し屋「マジでゲスだな」

男「なんとでも言え」

殺し屋「いいよいいよ。さっさと殺せばいいさ。よーく狙えよ」

男「うるせぇ。……あばよ!」ハ゛キ゛ュン


男「……あれ」ト゛クト゛ク

殺し屋「ぷっ……くくっ……あっはははははははは!!バッカでー!」ケ゛ラケ゛ラ

男「ぐっ……がっ……なん……で……」

殺し屋「お、お前よぉ……尻ポケットなんて財布が入ってたらスられそうなとこに、プロの俺が銃入れると思ってんの?」

男「……あぁ……?」

殺し屋「言ったじゃん。007みたいなの持ってんだよ。」

男「どういう……こと……」

殺し屋「よく見ろよ。それ、後ろから硝煙出てるだろ?」

男「……!!」

殺し屋「考えてる通り、その銃な、引き金引くと銃身の後ろから弾が出るようになってんだよ。」

男「くそっ……くっそ!最後までコケにしやがって……」

殺し屋「んふふ、ガキ殺すのはやめとけってー。けっこう愛情湧いてんだけど」

男「んだぁ……?バカ共が逃げようとしてるときに……愛着でも……」

殺し屋「はっはっは。独身だけどな、娘持ったみたいだったよ」

男「……お前が……父親に…あのガキの父親になれるとでも……思ったのか……?」

殺し屋「……バカ言うな。あいつの世話も大変だったぜ。
    何度言っても布団にダイブすんのをやめないし、歯磨き忘れるし挨拶の声はでけぇし……なにより、」



殺し屋「もう、授業参観はこりごりだ」

ハ゛キュン

一旦落ち

夫「……ああ」

妻「……」

夫「…行ってしまったかな」

妻「仕事って……誰だったのかしら……」

夫「……あの人のことだ。もう探してもいないだろう」

妻「不思議な人だからねぇ」

夫「ああ……」

少女「zzz……」

上司「え?ここやめんの?ガリガリ君は?」

殺し屋「……もう仕入れておきました」

上司「……そうか……もう仕事しないのね……」

殺し屋「……そうですね……」

上司「……はい。ガリガリ君あげる。リッチ」

殺し屋「……どうも」

上司「……ばいばい」

殺し屋「ありがとうございました」

ウィィン

翌日

少女「………」

妻「早くー!トラックきちゃうよー」

夫「わかってるってばー!おい少女、早く」

少女「……うん。」

妻「じゃあ行くよー!レッツゴー!」

夫「おー」

少女「………おじさん」

少女「おじさんに会いたかったな」

夫「たぶん、もういないよ……」

妻「帰っちゃったからねぇ」

少女「そっか……」

夫「この町にもばいばいしておけ」

少女「……ばいばーい!おじさーん!ばいばーい!!」



「布団は静かに入れよー!ご主人よォー!」


少女「あれ」

少女「……気のせいかな……」

夫「なにが?」

少女「おじさんが……」

妻「まさかね……」

フ゛ーーン………



殺し屋「行っちまったなぁ……」

殺し屋「悪いなご主人。俺ぁお前にまた顔向けできるほどの人間じゃねぇ」

殺し屋「はぁーあ!バカだなぁ俺もなぁ!うんうん!」

殺し屋「こんなんで償えるもんじゃねぇけどなぁ……まさか自分に引き金引くことになるとは」

殺し屋「……授業参観にはちゃんと親に来てもらえよ。俺はごめんだからな」

殺し屋「ばいばーい!」


ハ゛ン

終わり

銃の名前とかてきとうにggって調べました。勘弁してください。
ありがとうございましたです

殺し屋は何で死んだし

乙!





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