男「俺の知り合いには変わり者が多い」女「あなたも変わり者よ」 (3)

転校。

大体のライトノベルや漫画では何か期待するものがあるだろうが、実際はそんなことを考える暇はない。

転校と引越しの手続き(一人暮らしをすることになったので)手続き、編入試験。それに加えて小物類の整理などをしなくてはならないのだ。これを面倒と言わない人はいないだろう。

それに俺は何か期待することは――


「おっと」


後方に誰かが走っている音が聞こえたので、当たらないように道の端に寄る。


「あ、すいません!」


その人物は真面目なのか、それとも俺が声を上げたからだろうか、急いでそうな人物は一礼をしてから立ち去って行った。


――転校といっても俺に何か期待することはない。そんなのは二次元の世界のみである。


っと、そろそろ学校に着く頃か。思考をしているせいか、時間が流れるのが早く感じた。

現在の時間は午前十時。完全に遅刻の時間だ。

そういえば、先程通り過ぎた人物は同じ学校の制服を着ていた気がする。あの人物も寝坊したのだろうか。ちなみに俺は昨日小物類の整理をしていたので寝坊してしまった。

代わりに十分な睡眠とちゃんとした食事を取ったのでよしとしよう。遅刻したのは適当な理由をつければ大丈夫だろう。

そう思いながら、俺は学校の校門を――何の希望も期待もなく――通り過ぎた。

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ん?

――はずだった。

気付いた時には何故か保健室にいた。怪奇現象だ。……………そんな訳はない。

そう思って周りを見渡すと――


「Zzz……」


犯人と思わしき人物が寝ていた。とりあえず本気で殴ってから近くに置いてあったカバンを取り、保健室の先生に謝って保健室から出て行った。知り合いだから殴ってもいいだろう。多分相手の方が強い威力で殴っただろうし。武器ありで。

鞄の中からスマホを取り出し、時間を確認する。現在午後十二時三〇分。大体昼休みの頃だ。

昼休みに教室に行ってもアレだろうし、教室には五時限目に行くことにした。


「……さて、どこで弁当を食べようか……」「屋上がおすすめだよ。誰もいないし」


「そうですか。ありがとうございます」


俺は親切に教えてくれた人が言ったとおり、屋上に向か――


「無視!?なんで無視するの!?」


「変態とは関わりたくないので」


彼が右手に持っているエロ本らしきものがその証だ。しかもロリという字がよく見られた。


「違うよ!僕は変態という名の紳士だよ!」


「変態はみんなそう言うんです。とりあえず過ちを犯す前にロリコンは警察に行ってください。いや、病院行って来てください」


「ロリコンは病気じゃないよ。愛の形の一つだよ」


「精神異常者はみんなそう言うんです。というかもう屋上行っていいですか?昼飯を食べる時間がなくなるんで」


そう言って変態さんから逃げようとすると、一人の女子生徒が変態さんの背後にいた。彼女の腕には『風紀委員 副代表』の腕章。

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