リアルスクールアイドルの朝は早い(68)
千葉県柏市
都会とも田舎とも言えないなんとも微妙なこの地に1人の少女が暮らしていた
今回、我々はとある無名のスクールアイドルの生活を追った
早朝4時過ぎ、スクールアイドルの朝は早い。
我々は柏市にある公立高校のスクールアイドルの自宅前に来ていた。
スタッフ「おはようございます。いつもこんなに朝早いんですか?」
あ「おはようございます!そうなんですよ。スクールアイドルは名前の通り学業との兼業ですから、時間を確保しようと思ったら睡眠時間を削るしかないんですよね(笑)」
まだ日も登らない早朝にそう語るスクールアイドルの笑顔は真昼の太陽にも負けないものがあった
ーすっぴんですけどこれから何をされるのですか?ー
ア「ストレッチとランニングです!アイドルの基本は柔軟な身体と部活をやっている男子にも負けない体力ですから!もしよかったら一緒にどうですか?
それに私はいつもすっぴんなんです(笑)」
ーははは、ついて行けるかわからないけどよろしくお願いしますー
「ではストレッチからやっちゃいましょう!」
先ほどとは打って変わり、真剣な目でストレッチをする彼女は最早街で見かける女子高生と同じ生き物とは思えない。隣で「いててて」と情けない声を上げているスタッフがいなければもっと良かったのだが
一応補足を
「」がアイドルさんーーがスタッフ、何もないのがナレーターです
書き始めに付けていたメモの あ とかを消し忘れているように見えたら見えなくなるまで腹筋でもしててください
30分間念入りにストレッチを終えたのち、彼女はランニングを始めようとしていた
「5キロ程度なのでついて来れますよね?」
ー5キロですか。結構走るんですねー
「時間がある時は10キロ以上走るんですけどね~」
ーそんなに走るんですか。凄いですね。とりあえず着いていけるように頑張ります。ー
「では行きましょう!」
数分後、スタッフが1人で歩いて帰って来たのは言うまでもない。
「スタッフさんすぐに帰っちゃいましたね(笑)まぁそれはいいんですけど、そもそもなんでジャージなんて持っていたのですか?」
ー ……… ー
朝5時半、ようやく外が暖かくなって来た頃に彼女は台所に立っていた。
ーもう朝食ですか?早いですねー
「いえ、今から家族の分のお弁当を作るんです。」
ー高校生なのにそんなことまで自分でやるんですか。凄いですねー
「小学生の頃に母が亡くなりました。今では社会復帰していますが当時は相当参ってしまい鬱になってしまいました。そのせいで会社はクビになり、まだ幼かった弟を親戚に預けるにも、都合によりそうもいかず、結局は今までずっと私1人で2人のお世話をでして来たんです。
さっきも言いましたけど今は父も元気ですし、弟はもう中学生に上がりましたから今更辛いなんて思いませんよ」ニコ
ーそんなことがあったんですか…すいませんー
「別にいいんですよ、ってあ!もうこんな時間!急がないと!!ほら!スタッフさんも手伝ってください!!」
ーはい!喜んで!!ー
辛い過去を話しながらもいつも通り柔軟に微笑む彼女。もしかすると彼女の強さは辛い過去から来ているのかもしれない
朝7時前、家族との朝食と片付けまで終えた彼女は忙しそうだ
「…」ソワソワ
ーどうかしましたか?ー
「申し訳ないんですけど外にでていてもらっても良いですか?」ソワソワ
ーはぁ…(?)ー
数分後スッキリした顔で外にでて来た彼女は通学カバンを手にしていた
ーもう、行くんですか?ー
「あ、学校にも来るんですか…」
ーそれはまぁスクールアイドルの生活を追っているので。ー
「そ、そうですよね!では行きましょう!」
ーそれより今何を「行きますよ!」
ーはい!!ー
アイドルはうんちをしないのだ!
七時半、熱心な部活の生徒以外はまだほとんど人がいない学校の昇降口に彼女は1人立っていた
ー今から何を?ー
「挨拶運動です。月曜日と金曜日はすることにしているんです。」
「あ、来ました。…おはようございます!おはようございます!」
あまり元気が無いように見えたが挨拶をしている時の彼女は始めて彼女と会った時の笑顔そのものだった
しかしこのあと我々はとあることに気づいてしまう
ようございます!!」
「またやってんのかよ…」ボソ
「ほんとうるせー」ボソボソ
ー … ー
「き、気にしないでください!あ、集団が来ました!……おはようございます!!」
「ふぅ…ではそろそろHRの時間も近いですし教室に行きましょうか」
ーはいー
今回我々は学校から教室内での撮影は許可されていないため廊下からの撮影のみとなっていた
そこで見た彼女の姿とは…
誰も見てないですかね?
見てくれてる人がいればコメしてくださるとありがたいです
初投稿なので至らぬ点も多いと思いますがよろしくお願いします
ーまだHR前ですけど誰と喋らずに座ってますねー
ーあ、相変わらず挨拶はしてますねー
ー無視、されてますよね…?ー
その後も誰と話すでもなくHR、1限、2限と時間は過ぎ、昼休みになった
見てるよ
昼休み、彼女は1人で何処かに向かっていた
ー手に持っているのお弁当ですよね?何処で食べるんですか?ー
「できれば1人になりたいんですけど…(笑)」
彼女も我々が彼女の学校での立ち位置に気づいたことを理解しているようだ
>>18
ありがとうございます!
ーそ、そうですか…わかりました。今日は放課後にまた来ますー
「はい、ありがとうございます…」スタスタ
しかしここでスタッフに魔が差した
ー何処で食べるかくらい確かめても良いですよねー
ーこっちの棟は技術室わ美術室などがあるようですねー
ー人は、…見当たりませんね…ー
ー3回まで上がって来ましたがこの階は部室があるようですー
ーやっぱり、スクールアイドル部の部室で食べるんですかねー
ー4階に来ましたが、この階は資料置き場や空き教室しかないようですねー
ーあ、トイレに入って行きました…ー
このあと数分間待っても出てこなかった事と3階を確かめるとスクールアイドル部やそれに関連した部室が無かった事が全てを物語っていた
今日はここまでです
誤字等すいません
適当に変換してやってください
乙乙
続きを期待して待ってる
乙やで
放課後、我々は昇降口で待ち合わせをしていた
「お待たせしました!今からダンスの練習をします!来てください!」
ーはいー
「練習は基本的に隣の公園でやっています」
ー他のメンバーとかは?朝もいなかったけど…ー
「他のメンバーはいません」
「あ、言って無かったですけどそもそも部活動ですらありません」
「ただ、私が勝手に始めて勝手にやっているだけなので…」
なんとなく知ってた
ーなんでスクールアイドルをやろうと思ったの?ー
「過去にある出来事がありまして」
「あ、高校に友達いないのはばれちゃってますよね?」
「まぁ今までもずっといなかったんですけどね…(笑)」
ーそうなんですか…ー
「暗い話になってしまいましたね!さぁ、練習を始めましょう!」
彼女はそれ以上何かを語ろうとはしなかった
彼女のダンスの練習風景はとてもシュールだ
イヤフォンを装着し、木にくくりつけたスマホに向かって踊り、少し経つとスマホを確認しに行く
それをたった1人で何度も繰り返すのだ
ー苦労してるんですねー
「もっと楽な方法があればいいんですけどね~これしか思い浮かばなかったんです(笑)」
いかにも上達に時間がかかりそうな方法だが、彼女のダンスは巷で流行りの量産型アイドルのそれよりもよっぽど上手である
彼女の努力の賜物であろう
午後6時、数時間の練習を終え、帰宅していた。
ーあれ、家は向こうですよね?ー
「買い物ですよー」
ーなるほどー
少し間が空いてしまいすみませんでした。今日から再開していきます。
と言っても見てる人は少なさそうなので早く完結させるように努力します。
午後9時、食事や風呂、TVなどを済ませた彼女は自室にいた。
「今から勉強します」
ー毎日勉強してるんだー
「はい、高1の1学期の中間テストを中学生の頃と同じノリで受けたら大失敗してしまいまして…(笑)」
ー高校は一気に難しくなるからねー
「まぁ、首席で入学して今ではまた学年トップの成績をとっていますけどね(ドヤァ」
ーちょっと勘に触りましたー
「すいません…」
「ふぅ~、みっちり2時間やったのでそろそろ寝ます!」
ーお疲れ様です。ところで机の上の写真立てに写っているのはスクールアイドルさんですよね?隣にいる男性は…ー
「zzz …」
「…」ツーッ
ーおやすみなさいー
1日取材してわかったことは彼女の頑張り屋さんな性格と友達がいないことだ。そして最後に見せた涙の訳とは…
お、来てた
2日目、家の前には前日と同じように朝4時からストレッチを始めるスクールアイドルの姿があった
ー本当に毎日ちゃんとこんな時間からやってるんですねー
「疑っていたんですか?ちゃんとやってますよー(笑)」
「昨日と同じことしかしませんから疲れてるようですし少し寝てても良いですよ?」
昨日はほぼ1日中彼女に密着して取材をした後も我々は仕事をしていたが取材相手にはもちろんそのような態度は見せないように努めていた。しかし彼女にはお見通しだったようだ。
ーははは、バレちゃいましたか(笑)じゃあランニングが終わったら声をかけてもらえますか?ー
「わかりました(笑)別に学校が終わるまで寝ててもらっても良いんですけどね…(笑)」
ー(笑)ー
朝食を食べ終わった頃彼女はソワソワしていた。
「すいません。ちょっと外に出てもらっても良いですか?」
ーえ、またですか?ー
「いいから早く!」
ーは、はい!!(?)ー
この日もスクールアイドルがトイレに行くことは無かった。
アイドルがう○こするわけないじゃん
「今日は時間があるので歩いて学校に行きましょう!」
ーわかりましたー
「おはようございます!」ぺこり
「あらー、スクールアイドルちゃん!今日も早いのね~行ってらっしゃい~」
「あ、スクールアイドルのお姉ちゃんおはよう!」
「小学生君おはよー!」
時間のある朝はいつもこうして時間をかけて学校に行くことによって地域の人々と交流をしているようだ。
こんなにも社交的な彼女に友達がいない理由が我々には今だに理解できなかった。
「1時間もかかってしまいました(笑)」
ーおじいちゃんの朝の散歩みたいなペースで進んでましたよ(笑)ー
「いろんな人とお話ししてると時間がかかってしまいますね(笑)」
「あの、今日の授業風景も取材します?」
ーいや、今日はいいです。その方が良いですよね?ー
「ありがとうございます…(笑)」
こうして彼女は今日も最上級の作った笑顔で校舎へ入って行った。
放課後、彼女は足早に昇降口に現れた。
ーこれから練習ですよね?ー
「いえ、これからお墓参りに行きます。」
ーお母様の?ー
「え、えぇ、まぁ、はい…」
墓地の管理人に許可をいただき墓地の中でも撮影をすることができた
「別に、母の命日ではないんですけどね。とりあえずお花とお線香買ってきます。」すたすた
ーお母様以外の人のお墓参りするんですかねぇー
予想通り彼女はちょうど2人分の花束を買ってきた。
ーやっぱりお母様のところ以外にもお参りするんですか?ー
「えぇ、もうここまで来てしまったので言いますね…」
これから我々は彼女の笑顔に隠れた深い過去を知ることになる
「正直、あの頃は私がリーダーのような存在で、と言ってもイジメのリーダーとかじゃないですよ?」
「いつもいろんな人から可愛い可愛いって言われててあなたならアイドルも夢じゃないなんてことも言われていました」
「周りにそうな風に言われたら小学生ですもん、少なからず天狗になっちゃうじゃないですか」
「私は周りにアイドルになるんだって公言していました」
「周りにはぶりっ子にも見えていたでしょうし、男の子にも多少人気があったので女子から陰口を言われるようになるまでそう時間はかかりまへんでした」
「そして昨日話したように母が小学生の頃に亡くなりました」
「別に母が悪い訳ではないんですよ?」
「ただ、生前、両親は共働きでご近所付き合いもまともに出来ておらず、親しいママ友もいなかったんだと思います」
「同級生の親達は子どもに多少愚痴をこぼしていたんでしょうね」
「PTAの総会に出ないとか、クラス委員をやってくれないだとか、そんなんだからあそこの子とは遊ばない方がいい、なんてことも言っていたようです」
「小学生にとって人が死ぬということは大した実感も無く、母がいなくなったので母の悪口を友達同士でもするようになりました。」
間違えました
クラスの委員ではなく役員です
「きっとそこまで悪気があったわけではないんでしょうが」
「子供って変な団結力と言うふとした意見を正しいと思い込んでまとまってしまうんですよ」
「私たち親子は悪い人たち」
「そんな風潮が生まれました」
「私の周りから女の子がいなくなり、男の子がいなくなり、特別仲の良かった子も自分を守るために私の元からはいなくなりました」
「それからは地獄のような日々でした」
「授業で私が差されて答えられないと休み時間に罵声を浴びせられたり、給食には髪の毛の塊が入っていたり」
「それで気持ち悪くなると、ご飯中に立ち歩くのは良くない、お仕置きだってトイレにこもってた私の頭上からは牛乳が降ってきました」
「高学年になると彼らも何が1番辛いのか気付いたのか私をいないものとして扱うようになりました。」
「健康観察で私の名前が呼ばれた時だけ教室が静かになるんです」
「まるで私が存在してる時間を抜き取るように」
「私の席はいつも窓側の1番後ろ」
「本当はそこに座りたい男子もいたようですが私をはぶるためなら仕方ないと言った様子でした」
「掃除の時間、いつも私の班の掃除場、まぁトイレですね。そこには私しかいません。」
「みんな仲のいい友達のところへ行っていました」
「放課後、私の小学校では3人以上で帰らないといけないというルールがありました」
「もちろん私と帰ってくれる人はいません」
「先生に見つかってはなんで友達と帰らないんだって怒られましたが理由は言えずじまいでした」
>>54
訂正です
団結力と言うか、ふとした意見を~
です。失礼しました。
「つい勉強を頑張ってしまうのあの頃の名残です」
「無視し続けられたまま小学校を卒業しました」
「中学生になると同時にとある人が転校して来ました」
「私の幼馴染です」
「彼は小学校の頃、最後まで私の味方でしたがそのせいでいじめられ、彼は病んでしまい最終的には彼の親の実家のある他県の学校へ転校しました」
「もちろん私は彼を裏切ったなど思っていませんでしたし帰って来てくれた彼は私にとってヒーローそのものでした」
「しかし、ヒーローが必ず勝つというのはTVの中だけの話だったようです」
「幸いなことに同級生達は彼を迎え入れてくれました」
「はぶるのは私1人で十分だったのでしょうね」
「しかし彼が私に対する態度を改めて欲しいと皆に呼びかけると彼らの態度は一変しました」
「彼は私と同じように無視され始めたのです」
「それでも彼は皆に声をかけ続け、時には身体中がボロボロになっていた時もあり、私は何度も私の事は諦めるように頼みこみました」
「それでも彼はやめませんでした。理解できずに私は彼に聞いたんです。何故そこまでして私を守ってくれるのかと」
「すると照れ臭そうに『お前がずっと大好きだったんだよ』って」
「私は嬉しくて、幸せで、でもそんな彼を傷つけた自分が許せなくて、彼が傷ついたことが悲しくて、その日は彼の胸で延々と泣くことしかできなかったことを今でも鮮明に覚えています」
「次の日から私は彼とカップルです。とても幸せでしたが周りの態度はより酷くなるだけでした」
「それでも私を助けようとする彼に私は提案しました」
「私はあなたが居てくれるだけで十分だから、もう周りのことは諦めて、と」
「これでやっと2人だけの幸せな時間が始まると思っていました」
今日はもう眠いのでここでおしまいです。
多分明日か明後日には完結できると思いますのでもう少し見続けてもらえると嬉しいです。
正直、自分の中でキャラが固まっていなかったせいでセリフに統一感が無く、読んでくれてる人もわけわけらないと思います。すいません。
それとコメもありがとうございます。本当に力になります。
では腹筋して寝ますね。
最後にさげ忘れとか本当にすいません…
乙
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