キルマン ―都市伝説崩落― (18)
雨が降る夜、ミタシロは家に早く帰ろうとして路地裏に行く。
微毒廃棄ガスが充満しているが少しでも妻子の顔が見たくてしょうがなく、我慢しながら歩む。
…ミタシロは歩む途中である噂を思い出す。
「知ってるか?お前が通ってる道の途中にある路地裏の噂」
「え、なにそれ」
「あの路地裏、手が四本ある大男がでるんだと」
もし、あの噂が本当だったら?
ついそう考えてしまう、悪い癖だ。
(そんなもの、ニンジャを見つけるほど無いのに)
ミタシロは首を振り、止まってしまっていた足を動かす。
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都市伝説No.1 四本腕の大男
今日は息子、タツキの誕生日。なのでこんなにも急いでいる。
微毒排気ガスが体に回るが、そんなもの後でいくらでも治せる。
この世は金さえあれば何でもできるのだ。
今歩いている路地裏に吊るされている「いかがわしい0%」「かなりカワイイ」「ノー童貞」などの看板があるのが見えるだろう。
それらの店はみな、かなりの額を払うと入れる店だ。
そしてその店に入ろうとする奴は多分愛が無いものだろう。
ミタシロはそれらを無視して歩く。
「もうすぐだぞ、タツキ」
無意識のうちに早歩きになる。
その時!
ボゴン、と上から何かが降ってきた。そして大きな穴が開く。
ミタシロはその場で止まる。
何が落ちた?看板か?いや違う!
「いっつー…」
人間だ!それにタイツにマント、それと顔が見えない鉄のヘルメットを被って変態的不審者の。
ミタシロは疑問に思う。何故ここに落ちてきた?何故傷一つついてない?と。
瞬間、ミタシロの脳裏にあの噂がよぎる。
「まさか、こいつが?」
と、またその時!上からもう一つ何かが落ちてくる。
ドスン。重い音を鳴らし着地。
その音を聴いた路地裏住民が窓を開ける。
40代過ぎた男だ。
「うっせー…キエエエエエエ!?」
ミタシロも叫びそうになった。だが声が出ない、その代りに失禁していてしまう。
そこにいたもの、それは。
四本腕の大男だった。
読みやすいしおもしろい
「へぇぇええ…」
ミタシロは倒れこむ。
無理もない。こんなもの見てしまった事とあの噂が本当のことだと分かってしまったのだから。
「貴様ヲ”コ”ロス”!!」
「へっ、失敗品のゴミがァ…ぶっ殺してやる!!」
変態的不審者はその場で跳び、看板に乗る。
「我が名はキルマン!貴様らに復讐をする男!」
「グハッハ!!復讐?馬鹿なことを考える!黙っていらば良かったものを」
「ハァーッ!」
キルマンは一回転し、落ちながらケリの構えを取る。
大男は二の腕でガードの構え!
「落としケリ!これぞ俗にいうオワコンというヤツか!」
落としケリとは、古代から伝わる戦闘術なのである!
そのケリが大男の腕に当たる……が、まったく効いていない!
大男の筋肉は超強化剤によって常人の十倍、いや二十倍になっている。
キルマンはバク転しながら距離を取る。
「フゥー……」
「グハハハハ!オワコンが、見てみるがいい」
大男は二本の腕でガードの構え、もう二本の腕で手刀の構えを取る。
「これが真の格闘だッ!」
「フゥー……格闘に真も何もない、使い方と才能で全ては決まる」
「フハハハハハ!ハァァーーッ!!」
大男は直進に突進する!
「ハァーッ!」
瞬間、キルマンは何かを投げる。
大男は一瞬のうちにそれを鉄球と判断。すぐに顔をガード!
「小癪な!」
覆った顔を戻す。
だがそこにはターゲットはいない!
「ハァーッ!」
上を向く。そこにはキルマンの姿。
キルマンが攻撃する前にすぐさまガードの構え!
落ちるキルマンは落としケリの構えを保ち続ける。
パシン。効かないケリを与えたキルマンは、大男の腕の上に乗り続ける。
「アァ!?ノルナコラーー!!」
大男はキルマンにクロス手刀!
それと同時にキルマンは跳躍!
これこそキルマンの罠。わざと腕に乗り、わざとクロス手刀をさせて
「グン!?シマッターー!!」
自分の腕を斬るようにしたのだ。自爆罠!
「勢いが凄くなる超強化剤ではその腕は止められん。ハァーッ!」
またも落としケリを繰り出す。
それが大男の腕に当たり、大男は四分割になる!
「バカナーー!!」
大男は一瞬石になり、風がふくと同時にその風に流される。
キルマンは一礼し、その場を去る。
ミタシロはよろよろと歩いていた。
どれだけ時間がたったか、よくわからない。
あんなものを見てしまったのだ、仕方がないだろう。
いや、この微毒排気ガスのせいなのかもしれない。
「パパー!」
「タ、タツキ……」
タツキを見た瞬間、涙が溢れてきた。
ミタシロはタツキに抱きつき、頭をなでる。
「どうしたのパパ?」
「なんでもないよ、なんでもない!」
カッコ悪いところを見せてしまうが、今はそんなの関係なかった。
家族がいる喜び、それが今彼にとってどれだけいいことか。
「パパは今、幸せだ~!!」
翌日、ミタシロは首を吊っていた。
四本腕の大男 完
乙
続きも見たい
明日書こうと思います
ここで皆様の創り噂を聞きたいです【募集】
方法 「タイトル」
説明
例えば 見たら死ぬ等
よろしくお願いします
嘘喰い
キョンホ・ジョンリョ
存在自体が都市伝説と化している、無敗の護衛人。
ただし異質な事に、その実力を発揮するのは護衛対象が殺された後という特徴があり、殺した者は絶対に生き延びられないという、いわゆる仇討ち専門の仕事人である。
キョンホジョンリョとはコードネームで、その名前は韓国語で『護衛の終わり』を意味する。
人体を素手で解体する怪力を持ち、片手で掴んだだけで頭部をもぎ取る程度はお手の物である(嘘喰いではよくあること)。
神の目という究極の動体視力を持ち、最強を誇ったが、最後は伽羅さんの猛攻により頭を砕かれ死亡した。
「これで、ジョンリョ(終わり)だ)
嘘喰い読んでないんでどういうのか分かりませんが
頑張ります…
都市伝説No.2 キョンホ・ジョンリョ
「うぐっ」
目が覚める。
彼は重い体を起き上がらせ、周りを見渡す。
どこかの手術室か、横には医療器具が置いてある。
(何があった?俺はあの時確かに)
考える、がまったく訳が解らない。
だが彼はこう思っていた。
(まぁいい。またこうして生きているんだ、今度こそ最強に)
そのとき、ドアに何者かの気配が感じられた。
「…誰だ」
その言葉に返事をするかのようにドアが開かれる。
「起きてたんかい、若いの。いや違うか」
出てきたのは老人と若者、神父服を着た肥満男だった。
老人と若者はそろって黒いスーツを着ていた。
まるでお通夜帰りのように。
「痛みは無いかの?」
よく観察する。
老人らは戦う素振りを見せない。
隙だらけだった。今攻撃したら皆殺しも簡単に行えるだろう。
「…ああ、お前たちは依頼人か?」
「お前にそんな事言える義理はない」
口を開いたのは若者だった。
彼は思う。
何を言っているんだこいつは、と。
「言っておくが、俺はお前らを簡単に殺れるんだからな」
「ホァっホァっホワっ!ならばやってみぃ」
瞬間、彼は反射的に老人たちに攻撃を…
「!?」
何が起きた?
彼は、いや読者諸君も驚きを隠しきれないだろう。
老人たちは彼の後ろに立っているのだから。
「どんなにお前さんが強かろうとも、我々には勝てんのだよ」
「な、にぃ!?」
「我々はお前に仕事をしてもらうだけだ」
彼は固まっている。
それもそうだろう、彼は伽羅意外に負けたことが無いのだから。
この状況は彼にとって負けも当然である。
「し、仕事だと?」
「ああ、貴様の本職『ボディーガード』だ」
すみません、今日はこれだけです。
見とる
夢見る都市、サテライトグンマーの空にある黒雲が都市全体を包んでいる。
2020年に開始された、地球生存計画のせいなのだろう。
その1年後には、太陽がたまにしか顔を出さない。
辺りは暗く、いつまでも電気を点けてなくては何も見えない状態になる。
現在は夜、金持ちピープルたちがいかがわしい店で破廉恥的行為をしている頃だろう。
そんな中、暗闇でひっそりと何かを待っているものがいた。
彼の名はタツミ。イチモツ・サイバン組織の殺し屋である。
普段は仲間と一緒なのだが、今日は皆違う用事で行けなかったらしい。
(なんで俺一人だけ?おかしいだろ…)
微毒排気ガスをガスマスクで防ぎながら愚痴を自分の中で言ったが、すぐに改心する。
(やるなら、全力でやんなきゃな!)
ウィーン。オイロケ店の自動ドアが開く。
タツミはそれを見過ごさない。
出てきた人の顔を見る。
その顔は格闘戦士のような形で、サイバーサングラスをした男だ。
(来た、アイツか)
タツミは静かに動く。
そう、あの男こそが、今日殺さなければいけないものである。
男意外に誰もいなくなる。
タツミはパイプを伝わり、男の真上に来る。
ビゥッ。タツミは男の頭上から一気に斬る!
「アデエエエエエ……」
真っ二つになった男は断末魔を吐きながら倒れる。
「簡単だぜ」
タツミは振り向き、その方向へ足を進める。
だがこのとき、タツミは気づかなかった。
物陰に潜む、男のことを。
物陰に隠れているキョンホ・ジョンリョ(以下ジョンリョ)を肥満男は見ていた。
「お前の実力、どんなものかな」
その言葉を無視してジョンリョは動き出す。
そのあとに肥満男。
ジョンリョとしては彼は邪魔な存在だ。
あの少年を殺したあと、こいつも殺して自由の身になろう。
そう考えながら、少年に確実に近づく。
そして、ジョンリョは少年に跳び蹴りを…。
まさかの嘘ぐい化
タツミは頭上の気配を感じ取った。
何者か、そう思った瞬間にはもう遅い。
その者はすでに自分に近づいていたからだ。
「ハァーッ!」
終わった。
と思ったが
「…?」
「…お前が噂に聞く…キルマンってやつか」
後ろから声が聞こえ、振り向く。
なんとそこには、いつの間にかもう一人人間がいたのだ!
「ほう、俺も有名になったもんだな」
「有名になりたくない理由でも?」
「ああ、こそこそと復讐するつもりだったのだが」
タツミは固まってしまっていた。
なんと、謎の者たちはケリを重ねた状態から動かずに会話をし続けていた。
「だがそれも今夜までだ」
「俺がお前を殺すからな」
「言ってくれる、タッ!」
バク回転をしながらタツミに近づき、着地した後、タツミを細い通路へ投げ飛ばす。
そして一礼。
「我が名はキルマン。貴様らに復讐する男だ」
「復讐、ねぇ…」
タツミは起き上がる。
そして投げ飛ばした奴に怒鳴りつけた。
「おいっ!」
その瞬間、両者とも跳びキックを繰り出す!
「俺はさっさとお前を殺して、やることやんなきゃいけねぇんだ」
キルマンはセイケンパンチを繰り出す。
が、それを簡単に躱し、キルマンの顔面に拳を叩きつける。
「ヌゥーッ!」
キルマンの体は数メートル吹っ飛ぶ。
だが空中で態勢を整え、着地。
「お前が俺に勝てることはない」
「俺は最強だからな」
風呂行きます
「ハァーッ!」
キルマンは助走をつけ、一気にジョンリョの頭上に来、落としケリの構えをした瞬間!
さっきよりも早いスピードで落としケリ!?
キルマンにはブースターでもついているのか?
「ハァッ!」
ジョンリョは思いっ切り空を蹴る。
そこに丁度良くキルマンの足が当たり、キルマンだけがバランスを崩す!
ジョンリョは思いっ切り空を殴る。
そこに丁度良くキルマンの頭が当たり、キルマンは吹っ飛ぶ!
「グヌゥーッ!」
キルマンの半壊状態ヘルメットから目が垂れる。
「ハァー……ハァー……」
「やっと片目か…普通の人間の割にはよくここまで耐えた」
「ハァー……ハァー……」
片目を落とし、立ち上がる。
「フゥーッワ!」
跳んだ!また落としケリをやるつもりだ!
「ハァーッ!」
「ハァッ!」
ジョンリョは思いっ切り空を蹴る。
……何も当たらない!
「あ…?」
「血弾!」
上をみる。
そこからはキルマンの目が見える。
顔が下?
目を凝らす。
目が合う、その目は少しできもののような物ができていた。
瞬間、その目から銃弾のような物が出てきた!
キルマンは目に血液を集め、それを発射させることができるのだ!
「ッ!」
少し掠ったが、避けた。
「オラァッ!」
ジョンリョの拳がキルマンの横っ腹にめり込む!
「「グッ!!」」
……何が起きたのか、キルマンの横っ腹に拳がめり込んだ瞬間、ジョンリョの眉間から銃弾のような物が出てきた。
そして両者とも倒れる。
「……なにィ…?」
ジョンリョは自分の眉間を貫いたものの正体を確認する。
それは……血液だ。
「まさか……あの時の……!」
「……勝つのはこの俺だ……絶対に……絶対に……!」
キルマンは起き上がる。
なんという生命力……!
「うぅ、ぐぅおおおおおおおおお!!」
立ち上がったのは…ジョンリョ!
「このくらいッ」
BAM!
「…?」
ジョンリョは振り返る。
誰かが背後から銃弾を…
「俺は、楽が好きだ…幸福もな」
「な、なぜッ」
「神からの命令だ。お前はここで死ぬ、俺の手によってな」
ジョンリョは反射的に「殺さなくては」と思った。
そしてジョンリョの体は、考える前に行動していた。
「フレンド・オブ・ア・フレンド、No.17、ネクロノミコン」
肥満男はどこから取り出したか分からない本を開き、中を見せる。
ズザァ。ジョンリョの体が止まる。
そして膝を着き、震える。
「へ?……へ?」
BAM!BAM!BAM!
3発の銃弾がジョンリョを襲う。
だがジョンリョは避けようともしない!
銃弾は頭を貫き、アスファルトに着弾する。
倒れる。
ジョンリョは石となり、砂となり、風に流され、消える。
一方の本は、煙と共に消える。
「キルマン、お前はまだ殺さない」
キルマンを見る。
彼の傷はもうほとんど消えていた。
「何故だ」
「俺が最も好きなのは」
「殺し合いだよ」
指を指す。
そこに視線をやると、そこには
壁に張り付いた、タツミの死体があった。
「殺戮基地外者が…」
「言ってろ」
キルマンは倒れる。
疲労が限界に達したのだ。
「……いずれは、貴様もッ……」
意識が途切れる。
その後、この現場には2つの遺体が発見されたという。
若者の噂では、実は政府がやったなど、どこから現れたか分からない話が出回っていた。
ただ、その真実を知る者はだれもいないという。
キョンホ・ジョンリョ 完
よう!どうだったかな?楽しんでもらえたか?
俺?俺はインデックスってんだ、よろしくな!
ところで、いろいろネタは考えてみたんだけどよ
こんなのどうよ!
1 こっくりさんのしょうたい
2 メリーの殺人
3 小さい死神
どうよ!不満だったらキミたちに噂を考えてもらうぜ!
じゃあ↓2でよろしく!
よう!インデックスだぜ
この安価?ってのは22:00までって話だぜ?
みんなよろしく!
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