智絵里「ご注文はウサミンですか?」 (16)
inうさぎカフェ
智絵里「うわあ。うさぎさんがいっぱい……!」
乃々「で、でもなんでカフェにうさぎを入れるなんて思いついたんでしょう……」
拓海「なんかアニメでそういうのがあったらしいぜ。それで期間限定で改装したとかなんとか」
乃々「そうなんですか――あ、もりくぼの服はエサじゃないです……うぅ」
智絵里「ふわふわ……ウフフ♪」
菜々「いらっしゃいませー……あ」
拓海「あ?」
※クロスオーバーSSではありません
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智絵里「あれ? 菜々ちゃん?」
乃々「あ、安部さん……?」
拓海「なんで菜々がここいるんだ?」
菜々「え、えーっと……」
菜々(アイドルになる前にお世話になったオーナーから、人手が足りないと言われて今日だけ手伝っていたのですが、何で今日に限って……いや、ここを教えたのも菜々なんですけど)
菜々「よ、よく間違えられるんですよー。ナ……わたしトトっていいます」
拓海「なんか6億円当たりそうな名前だな」
菜々「そのトトじゃありません! 兎々です!」
乃々「で、でも信じられません……」
菜々(やっぱり無理がありますよね……)
乃々「こんなに似ている方がいるなんて」
菜々(あれ?)
智絵里「ドッペルゲンガーさんじゃない……ですよね?」
菜々(ごまかせた!)
拓海(いや、こいつぜってー菜々だろ)
拓海(まあ何か事情があるんだろうし黙っててやるか……)
智絵里「でも、びっくりです。菜々ちゃんに紹介されたお店で菜々ちゃんにそっくりな店員さんに出会うなんて」
菜々(ナナもビックリです)
拓海「そういや、アンタはアイドルを目の前にしても驚かないんだな」
乃々「あぅ……もりくぼの事は気づかなくていいです……」
智絵里「わ、わたしも、ちょっと恥ずかしい……」
菜々「き、きっとあまり騒いで欲しくないと思って、黙ってました」
拓海「……ふーん」
菜々(あ、これ拓海ちゃんにはバレてる。絶対バレてる)
菜々「そ、それよりご注文はいかがいたしますか?」
拓海「注文?」
菜々「何それって反応しないでくださいよ」
乃々「そういえばカフェでしたね」
智絵里「うさぎさんがいっぱいで、つい忘れてました」
拓海「へーなかなか凝っているんだな」
智絵里「このカフェラテ、うさぎさんが描いてあります」
乃々「あ、このウサギ型のオムライス可愛い……」
拓海「なあ。兎肉のステーキとかねーの?」
菜々「あーりーまーせーん!」
菜々「ご注文承りました♪ ウサギをモフモフしてお待ちください♪」
拓海「なんだよそれ」
菜々「こう言えってマニュアルに書いてあるんですよ」ボソッ
乃々「……あ、あの……さっきからもりくぼの服がうさぎに食べられている気がするんですが……」
菜々「こらー、お客さんの服噛んじゃメッ! でしょ?」
ウサギ「……」モフモフ
乃々「あ、あぅぅ……」
智絵里「一心不乱に食べてます」
拓海「森久保の服はヒラヒラしているから葉っぱか何かと勘違いしているんじゃねえの」
菜々「こーらー、ダメだって言っているでしょ、オグリキャップ!」
拓海「なんでウサギに馬の名前ついているんだよ!?」
菜々「オーナーの趣味なんですよ。グレーの毛色がオグリっぽいって」
拓海「だからってなあ……」
菜々「ちなみに、そこの栗毛のはグラスワンダーで、あそこにいる黒いのはヒシアマゾンです」
拓海「いや、そんなに言われてもアタシはそんなに詳しくないよ」
智絵里「……オグリキャップって?」
乃々「な、なんですか?」
菜々「かつて日本中を虜にしたアイドルホースですよ」
智絵里「この子もアイドルなんだ……!」
拓海「厳密にはそいつじゃねえけどな」
菜々「オグリキャップの復活劇は痺れました。ナ……私もいつかオグリのようにいつかもう一花咲かせられると信じて生きてきました」
拓海「オグリって確かアタシら産まれる前だろ?」
菜々「私は菜々ではありませんから」
智絵里「……」フワフワ
智絵里「……」フワフワ
智絵里「……♪」フワフワ
智絵里「……うふふ」フワフワ
拓海(かわええ)
乃々(かわいいです)
菜々(かわいい)
智絵里「プロデューサーさんもいれば、兎々さんもスカウトしたのかな」
菜々「え゛っ」
拓海「菜々とそっくりさんユニットで売りだそうとか言いだしそうだな」
乃々「あ、安部さんと見分けがつかなくなってしまうんですけど」
菜々「わ、私にアイドルなんて無理ですよー」
菜々(うぅ、自分の夢だったことを否定するのって悲しいです)
拓海「でも、菜々より年上なのに同じような顔してるってのはセールスポイントになるだろ」
智絵里「あの、申し訳ないのですが、兎々さんって何歳なんですか」
菜々「えっ!? えっと、その……」
菜々(どうしましょう。何歳と言ったらそれっぽく見えるんでしょうか)
智絵里「ご、ごめんなさい! やっぱり、言いづらいですよね……」
菜々「き、気にしないでください」
菜々(うぅ……罪悪感がすごいです)
ヒョコ
智絵里「あれ、うさぎさんがテーブルに……きゃっ、くすぐったい」
乃々「慰めてくれているんじゃないでしょうか」
智絵里「えへへ……ありがとう、うさぎさん」
菜々「グラスワンダーに助けてもらっちゃいました」
拓海「そういやそんな名前だったな……」
───
──
─
智絵里「という事が、この前あったんです」
菜々「へ、へぇーそうなんですかー」
智絵里「今、菜々ちゃんを目の前にしてもやっぱり良く似ていました」
菜々「そうなんですかー。ナナもあってみたいですねー」
智絵里「……菜々ちゃん、様子が変ですよ?」
菜々「ナナはいたってふつうですよー」
菜々(純粋な瞳が心に突き刺さります……)
拓海「今度は菜々……さんも一緒に行かねえか? ウサギ好きな……んですよね」
菜々「待って。拓海ちゃん色々待って」
乃々「ど、どうして急に敬語を……」
拓海「だって、目上の人ならちゃんと――」
菜々「わーーわーーわーーー!」
終
書けば智絵里が出ると思った。反省はしている。
短くてすみません。少ししたら依頼出してきます
「6億円当たりそうな名前」に笑った。
(∩^o^∩)ぽわぽわぴょんぴょん
菜々の年齢はまだしも、流石にここまでアホとは思いたくない・・・
クロスじゃねえのかよ死ねハゲ
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