12/1 深夜 -シンジの部屋-
シンジ「」スリスリスリ
シュッ(襖が開く音)
アスカ「ねぇ、ちょっと、シンジ!んっ?」
シンジ「」スリスリスリ
アスカ『聞こえてない。イヤホンつけて机に向かって何かしてる様ね…』
シンジ「ぁ、ぁあ~~」スリスリスリスリスリスリ
アスカ『ッ!?ま、まさか、コイツ!!』
シンジ「ハァハァ、いい感じだ、もうちょっとで」スリスリスリ
アスカ「…気付かれるとマズイわ。早く部屋から出なきゃ…」
ストン(襖が閉じる音)
アスカ「…背中しか見えなかったけど、一人っきりの部屋で、一定の動作で何か擦り続ける。
あれしかないじゃない…きもち悪い。最低よ」
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12/2 夕方
アスカ『昨日の事は忘れよう。勝手にシンジの部屋に入ったアタシもいけなかったんだし…』
シュッ
アスカ「ただいまぁ~」
シンジ「あっ、お帰り、アスカ。ずいぶん遅かったね。用事は終わったの」
アスカ『アンタと一緒に下校したくないから、用事があるって嘘言っただけよ。バカ』
「うん、まぁね。ところで、お腹すいてるんだけど、今日の夜ご飯は何?」
シンジ「今日は、お寿司だよ。ネタやお米にもこだわって握ったから味には自信があるよ」
アスカ「へぇ~、アンタって器用なのね。お寿司も握れるんだ」
シンジ「へへっ、まぁね。全部僕が握ったんだよ」
アスカ「ん!」
『僕が握ったんだよ、僕が握ったんだ、僕が握った、握った』エコー
シンジ「どうしたの、アスカ?」
アスカ「ア、アタシ、やっぱりご飯いらない」
シンジ「えっ?何でだよ、お腹すいてるって言ったじゃないか」
アスカ「い、いいから、いらないの!!」バタバタ
シンジ「何なんだよ、アスカったら」
-アスカの部屋・夜-
アスカ「お寿司まで握ってるなんて…信じらんない」
シンジ「アスカ~、話があるんだ。開けるよ~」シュッ
アスカ「ビクッ!!な、何よ勝手に入ってきて」
シンジ「ごめん。結局、あれからご飯食べなかったけどお腹すいてない?」
アスカ「大丈夫よ。それより話って何?」
シンジ「あぁ、えっと、アスカってさ、占い好きだよね?」
アスカ「占い?えぇ、好きよ。それがどうかしたの?」
シンジ「じ、実はさぁ、僕、最近手相占いに凝ってるんだ。勉強の為に、よかったら手相見せてもらいたいなぁと思ってさ…」ドキドキ
アスカ『手相くらいならいいか…』「しょうがないわねえ、少しだけよ」
シンジ「あ、ありがとう、アスカ。じゃあ、左手出して」
アスカ「はい、どうぞ」パッ
シンジ「ん、う~ん。ん、あぁ…。ん~~」ギュギュ、サワサワ
アスカ「どう?」
シンジ「なるほど…。ん~~」『もう少し、もう少しだ』
アスカ「まだ?」
シンジ「あっ、もう少し待って。慣れてないから、時間かかるんだよ」サワリ、サワリ
アスカ「」ジー
シンジ「」サワサワ、ギュギュ『よし、これでいい』ニヤニヤ
アスカ『!!コイツ、手相なんか見てないわ!…そ、そうかそういうことだったのね』
アスカ「離してっ!!いつまで触ってんのよ、このスケベシンジッ!!」バッ
シンジ「イタッ!!ご、ごめん。慣れてないから」
アスカ「もういいから、出てって。早く出ていきなさいよ!」
シンジ「そんなに怒らなくてもいいじゃないか。謝ってるのに」シュッ
―洗面所―
アスカ「シンジの奴、自分の手についた体液を、アタシの手にこすり付けてきたんだわ。
手相占いだなんて嘘までついて。何でそんな事するのよ…。最低よ…」ジャー
-深夜-
アスカ「…夜ご飯食べてないから、お腹空いて、眠れない。台所にカップラーメンでもないかしら」
-シンジの部屋の前-
アスカ『シンジの奴、さすがに今日もしてるってことは無いわよね…。昨日のは、見間違いだったかもしれないし。
ん?襖が開いてる。白黒ハッキリさせる為に、ちょっとだけ覗いてみるか…』
アスカ『そ~っと』ジーッ
シンジ「」スリスリスリ
アスカ「!!」
シンジ「もうちょっとだ」スリスリ、キュッキュッ
アスカ「~~~!!」
シンジ「ふぅ~、疲れた。もうこんな時間か。やりすぎっちゃたな、もう寝よう」
アスカ「後ろ姿しか見えなかったけど、今日も擦ってた。信じらんないわよ。しかも、何で襖開けたまましてるのよ」ボソボソ
アスカ「空腹も消え失せたわ。もう…」
12/3 朝
シンジ「おはよう、アスカ」
アスカ「お、おはよう。そうだ、シンジ。もうお弁当作らなくていいわよ。食べ物位、自分で準備するから」
シンジ「えっ、そんな遠慮しなくていいよ。料理は僕が好きでしてることだし。
それに、アスカにはいつも残さず食べてもらえるから、作り甲斐があるんだ」ニコニコ
アスカ「いやいや、いいのよ。もういいの。それじゃあ、アタシ先に学校行くわね」バタバタバタッ
シンジ「…アスカ、どうしたんだろう?昨日といい…」
夕方
アスカ「…」グッタリ
ミサト「あら、アスカ。随分疲れてるみたいね。悩みでもあるんなら相談にのるわよ」
『アスカのことだから、私に相談なんて絶対してこないわよね』
アスカ「う、うん。実はね…」
ミサト『えっ?アスカが相談してきたわ。信じられない、あのアスカがよ。どうしよう…』
アスカ「かくかくしかじか」
ミサト「え?『かくかくしかじか』って何のこと言ってるの?」
アスカ「~~!!もういいわよッ!」
ミサト「ごめん、ごめん。冗談よ。そう、そんなことがあったの」
ミサト「でも、男の子は仕方ないのよ。手に触ってきたのだって、単にアスカと遊びたかっただけじゃないの?
悪いことしてるわけじゃないんだから、冷たくしたら可哀そうよ」
アスカ「そうなのかしら?でも、襖を開けてすることじゃないし、嘘ついてまで他人の手を触ろうとはしないでしょ?。
そういう、せこくてデリカシーのかけらもない部分が気に入らないし、気持ち悪いの」
ミサト「まぁ、それはそうねぇ。じゃあ、今晩一緒に見に行っててみましょうよ。襖は閉め忘れただけかもしれないし。
第一、シンジ君の後ろ姿しか見てないんでしょ?それじゃあ、本当にしていたのかは、分からないじゃない」
アスカ「ま、まぁそうね。とりあえず、今晩シンジの部屋の前まで一緒に来てよね。約束よ!」
ミサト「わかったわよ。寝てたりしないから心配しないで」
深夜
アスカ「それじゃあミサト、行くわよ」
ミサト「う、うん」ネムネム
-シンジの部屋の前-
アスカ「…襖が開いてる」
ミサト「本当ね…。部屋から明かりが漏れているから、まだ起きている様ね」
アスカ「ミサトから見に行ってよ」
ミサト「…う、うん。そ~っと」ジッー
アスカ「」ドキドキ
ミサト「!!?こ、これは…」
アスカ「何?どうしたのよ!?ミサト」コソコソ
ミサト「アスカ、こっちに来なさい」コソコソ
アスカ「な、何よ…」ジー
シンジ「」スリスリスリ
アスカ「!!やっぱり、今日もしてる」
シンジ「よし、いい。昨日よりもいいぞ」スリスリキュッキュッ
アスカ『昨日よりもいいって、何?一体何が違うのよ?』
シンジ「あっ、手についちゃった…ティッシュ、ティッシュ…」シュッシュッ
アスカ・ミサト「~~~!!!」
ミサト「ア、アスカ。戻るわよ」コソコソ
アスカ「う、うん」
シンジ『手にいっぱいこぼしちゃった。中々落ちないんだよな、コレ』
-ミサトの部屋-
アスカ「ミサト、あのシンジの様子を見てどう思う?」
ミサト「…はっきり言うわ…。アスカが思ってる事で間違い無いわ…」
アスカ「でしょっ、でしょ。見間違いなんかじゃないのよ」
ミサト「後姿しか見えなかったけど、私の経験上、100%と断言出来るわ」
アスカ「経験上?」
ミサト「うん。加持君と同じシチュエーションだったから」
アスカ「え?加持さん?加持さんもシンジと同じようなことしてたの?」
ミサト「そうよ」
アスカ「そ、そうなんだ。へぇ~」
『そんな情報いらないわよ…』
ミサト「アスカ、よく聞いて。あの姿を見てハッキリしたけど、シンジ君は異常よ。
自身の痴態を、襖を開けて堂々と他人見せつける。これは性犯罪者に匹敵するほどのレベルよ」
アスカ「そ、そんな…そこまでひどいの?」
ミサト「ええ、アスカはまだ分からないと思うけど、私はアスカの倍以上生きているの。その中で、色んな男と関わったわ。
だから、私にはよく分かるの…。残念だけど、シンジ君は異常者よ。それも、かなりハイレベルのね…」
アスカ「そんな…シンジが…」
ミサト「昨日、アスカの手を握ってきたのも、自分の体液を女性に付着させ汚したい、という異常な性的欲求からよ。
シンジ君は貴女に対して、とても強い好意を抱いているわ。でも、それは歪みきった愛情なの…。
気を付けなさい。近いうちにシンジ君は、貴女に対して何らかの行動を起こすわ…。
あの子の様なか弱そうな男でも、いざとなったら女なんて力でねじ伏せられるの。
私達女は、力では男には勝てないのよ」
アスカ「何らかの行動って何よ?ア、アタシはシンジの標的にされるの?どうすればいいの…」
ミサト「大丈夫よ、アスカ。すぐに対策を練るから。シンジ君だって、明日明後日で何かしてくることはきっと無はずよ」
アスカ「…震えてる。このアタシが、怖くて震えてる…」ガクガクガタガタ
ミサト「大丈夫よ、アスカ。私がついてるから。私が、貴女をシンジくんから守ってみせる。絶対に」ギュッ
アスカ「恐い…怖い…」ガクガクガク
みてるよ
12/4 朝 -アスカの部屋-
アスカ「結局あれから、一睡も出来なかった。恐い…どうしたらいいの…」
シンジ「アスカ、おはよう!開けてもいい?」
アスカ「ビクッ!!!シンジだ!ど、どうしよう。逆らったら何されるか分からない…。と、とりあえず、いつも通り、気丈に振る舞うしかないわ…」
アスカ「い、いいわよ」
シンジ「開けるよ」シュッ
アスカ「何?何の用?」
シンジ「う、うん。実はさ…」ドキドキ
アスカ「な、何よ。は、早く言いなさいよ」ドキドキ
シンジ「受け取ってもらいたい物があるんだ」ドキドキ
アスカ『何?体液なんて言ってくるんじゃないでしょうね』「な、何を?」
シンジ「こ、これ」ササッ
アスカ「…指輪?」ピッカピカ
シンジ「た、誕生日おめでとう。それはプレゼント」
アスカ「えっ!?」
シンジ「左手の人差し指にはめてみてよ」
アスカ「え、う、うん…。…ピッタリ。どうしてサイズが分かっ…。」 『そ、そうか…あの時…』
アスカ「手相占いなんて嘘ついちゃって、バッカみたい」
シンジ「へへっ、気付かれたか。ああするしかサイズを測る方法が思い浮かばなかったんだよ。嘘ついてごめん」
ここまでのアスカをシンジ君に見せて綾波かマリかマヤに乗り変えさせてあげたい
アスカ「それにしても、ずいぶんキレイな指輪ね。素材は何?銀色だからホワイトゴールド?それともプラチナ?」キラッキラッ
シンジ「そんな高価なもの、僕には用意出来ないよ。それはシルバーだよ」
アスカ「シルバー?シルバーってこんなにキレイになるの?」
シンジ「うん、磨けば一番輝く貴金属なんだって。だから毎晩、ずっと磨いてたんだ」
アスカ「!!」 『そういうことだったのね…何も知らなかったとはいえ…アタシは…』
シンジ「たまにクリーナーの液が手についちゃって、洗い落とすのに苦労したりしてさ。ハハハ」
アスカ「…」
シンジ「でも、どうしても一番輝いた状態でアスカに渡したかったから」
アスカ「…… …」
シンジ「……好みじゃなかったかな?」
アスカ「…まぁ、アンタにしては上出来じゃない。せっかくだからもらっておくわ」
シンジ「本当?よかったぁ。受け取ってもらえなかったらどうしようかと思ってたんだ」
アスカ「そんな事する訳ないでしょ。アタシのために、毎晩一生懸命磨いてくれたんでしょ」
シンジ「うん」
アスカ「ありがとう、誕生日まで覚えててくれて」
シンジ「い、いやぁ」///
アスカ「あ、そうそう。今日からまたお弁当作ってね。アタシにはやっぱり無理みたいなのよ」
シンジ「う、うん任せてよ」
アスカ「あてにしてるわよ、シンジ」
指輪を渡した直後、アスカが僕へ、謝罪の言葉を告げたのを僕は聞き逃さなかった。
何に対して謝ったのかは分からない…。
理由を知りたかったけれど、あえて聞き流した。
それを知ったら、アスカを悲しませるような気がしたから…。
完?
アスカが好きでシンジはどうでもいいってのが滲み出るssでしたね乙
おっつん
乙
声を漏らしながら指輪を磨くシンジ想像したらワロタ
呆
依頼出せよー
>>15
君からはまんこの腐臭が滲み出てるよ
気持ち悪っ
これだからアスカ人は…
12/5 朝 ―シンジの部屋―
アスカ「シンジ、おはよう」
シンジ「あ、アスカ、おはよう。起こしにきてくれたんだ。今日はずいぶん早起きだね」
アスカ「うん、ちょっと大事な用件があってね」
シンジ「何?僕に用って?」
アスカ「今から一緒にね…」
シンジ「うん…」
アスカ「これから一緒にね…」
・
・
・
・
・
-ミサトの部屋の前-
シンジ「」
アスカ「」トントン
ミサト「はぁーい」
アスカ「ミサト、アタシよ。入るわよ~」シュッ
・
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・
・
その後、葛城ミサトの姿を見た者はいなかった・・・。
ヤー!ヤーヤー!ヤーヤーヤーヤー!
これで終わりです。最後まで見てくれた方々、ありがとうございます。
アスカの為だけに、身を粉にして奮闘するシンジと、それに全く気が付かず、ましては、そんなシンジを性的異常者と誤認してしまうアスカとミサトという設定でした。
ちなみにこのアスカは、一連の言動を理解した後に、シンジを信じられなかった自身を猛省し、彼に対して詫びています(シンジは、その謝罪の意図を汲むことは出来ませんでした)ので、(個人的には)無神経な女とは考えずに見てもらいたいです。
諸事情により、もう少し放置させて頂きます。
なんで、最後サスペンス調なんだ?
>ましては
>>26
朝から[田島「チ○コ破裂するっ!」]してたところを仲直りの報告に来たシンアスカに揃って目撃されたってオチじゃないかな?
乙
>>28
アスカ「今から一緒にね…」
アスカ「これから一緒にね…」
っていってんだから殴りにいったんだろ
どういうこと?
今から一緒に これから一緒に殴りに行こうか
こういうことだろ
>>28
でも、直前のシンジの無言も怖いんだよな
死んでるの?と思ったり思わなかったり
>>32
アスカも黙ってるしただ無言でドアノックしてるだけだろ
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