別な世界のある所にぼっちのドラゴンが居た。(23)

そのドラゴンは人間が怖くて、人間の来ない所に逃げました。
逃げ込んだ先は死神の森と呼ばれる森で、その森に入ると命を奪われるという言い伝えがありました。
なので人間はその森に近づこうとすらしません。
ドラゴンはそんな言い伝えがあるとも知らずに、その森へ逃げ込みました。
そして10年もその森で、たった1匹で生きてきました。
ある日、喉が渇いたので湖へ水を飲みに行くと
黒いマントを被った生き物がいました。

ドラゴンはこの森で自分以外の生き物を見たのは初めてだったので、
嬉しいような、怖いような、そんな不思議な気持ちでその黒いマントの生き物に近付きました。
でも不思議、その生き物は下を向いて顔が見えません。
そこでドラゴンはその生き物に気付いてもらう為に、
グルルル、と声を出しました。
するとその生き物は、顔を上げ、本来顔がある筈のマントの隙間から人間の手らしき物を伸ばしました。

(見てる人居ないっぽいけど書きますね。)
顔ではなく手が伸びてきたのでドラゴンは驚いて一瞬はねあがりました。
でも何故か、『(その手は怖いものじゃないな)』とドラゴンはすぐに落ち着きました。
そしてよく見ると手は、何かを掴んでいます。
気になるのでドラゴンは首を下げて、その手を口でつっつきました。

すると手はパッと開き、カシャンと音をたてて手から何かが落ちました。
ドラゴンはその落ちてきた物を見て、途端にその黒いマントの生き物が怖くなりました。
落ちてきた物はなんと
銀でできたカギでした。
ドラゴンはこれが人間の作った物だと知っているので、この生き物が人間だと思い、すぐにその場から飛んで逃げました。

そして湖にの残された生き物は霧に包まれ消えてゆきました。
でも銀の鍵はそこに落ちたままでした。

(このスレを見てる人いなくともテンションあげて書ききりますぞ!)
ドラゴンはその人間から逃げる事だけを考えて、一心不乱に森の中を飛び回りました。
とにかく人間から離れて。
離れて。
離れて。



ドラゴンは「(そろそろ人間も僕を見失っただろう)」と思い、地面に降りて一息つきました。
「(そういえば僕はなんで人間が怖いんだろう?)」ドラゴンの頭の中で、とってもシンプルな謎がうまれました。
ドラゴンは考えます。
「(人間だって蜘蛛が怖いっていうし、本能的なものかな?だとしたら、人間はドラゴンの敵なのかな?)」
なんだか解決したような解決してないような、不思議なモヤモヤで頭がおおい尽くされます。

「(まぁいっか!めんどくさいもんね)」ドラゴンは深く考えるのをやめました。
考えすぎると謎の迷宮にはまってしまうからです。
そしてドラゴンは喉が渇いていた事に気付き、恐る恐るあの湖に向かいました。「(まだいるのかな、ニンゲン)」
ドキドキしながら湖へ向かうも、もう人間は居なくなっていました。
でも銀の鍵がまだ落ちています。
「…」
ドラゴンは少し考えたあと、湖の水をたっぷり飲んでから、鍵をくわえて自分の寝床へ帰りました。

自分の寝床は、森の中心にある大木の上です。
いい感じに葉がクッションになり、お気に入りの場所でした。

その寝床につき出ている枝に鍵をひっかけ、ドラゴンは空を眺めながら再び考えました。
「(この鍵はなんの鍵なんだろう。何故あの人間は鍵を置いていったんだろう。僕になにか扉を開けとでもいうのかな…)」
ドラゴンは人間の置いていった鍵について、深く考え込みました。
……………
「(ま、いっか!)」
でも最後はやっぱり、どうでも良くなって考えるのをやめます。そしてふと、空を見ていてある事に気付きました。
「(なんでこの森はずーっと夜のままなんだろう。おかげで木の実を取るのが難しいよ)」10年も暮らして、やっと謎に思いました。
「(ここは僕とあの人間以外、生き物がいないし…)」

見てる

そんな事を考えながら、ドラゴンは眠りにつきました。

夜、ドラゴンは起きます。
「(やっぱり夜のままだ。変なの。10年は太陽を見てないよ)」
起きても清々しくない夜。今日も大あくびをして、何をするでもなく木の上から下を見下ろす。
カチャン…
尻尾が鍵に当たり、金属音がなる。
「(そうだ、あの鍵…なにかに使えないかな)」
いつもはする事がなく暇だが今日は鍵の使い道を探すことにした。
だが、鍵を持って森中を飛び回っても、鍵を使える所がなかった。
「(………)」
ドラゴンは、とても面倒な事になるかも、と思った。

>>8 ありがとうございます!実は初めてでちょっと心細かったのですごくありがたいです!

ドラゴンは鍵をもって、とても広い世界にいこうと思った。
人間のたくさん居る、あの世界
太陽のある、あの世界
この森から、出る事にした。
「(ここで一生を終えるのもつまらないもんね…あぁやだなぁ)」
この森で一生を終えたくないと思いつつも、人間のいる世界に行きたくないとも思う。
「(…よし、考えるより実行した方がいいんだ、実行した方が…せーの、3、2、1…GO!)」
ドラゴンは空を飛ばずに、走って外の世界に出た。
久しぶりの太陽!…なのだが、あまりに眩しすぎて目をつむった。
「(太陽ってこんなに強い光を発していたのか!)」
太陽の力を思い知るドラゴンであった

口にくわえていた鍵を一旦地面に置いて、深呼吸する。外の世界があまりに久しぶりすぎて、色々と緊張してしまったからだ。
その後、ゆっくり、ゆっくり目を開けて、周りを見渡した。
「(お…?おお…?)」周りは木ひとつない平地だった。後ろには暗い、死神の森。なんだか一度明るい所にくると、二度と あの森に戻りたくないような気持ちになった。
「(外って案外怖くない…!むしろ明るくて安心する…)」
光がある事に感謝しつつ、すぐに鍵をくわえた。
この鍵はなんの鍵だろうか、そこから探り始めないとな、とドラゴンは思った。

まずドラゴンは、空を飛んで上から下を見渡す事にした。その方が広範囲見えて効率がいい。…でも、何を見つければいいのか、分からない。とりあえず鍵をイヌに渡す事を目標にした。
「(イヌに持たせて人間に渡せばこの鍵を人間がどうにかするよね、うん)」
他人任せにしようと企むドラゴン。
でも、基本イヌは人間の居るところの近くにしか居ないという事をドラゴンは知らなかった…。
「(!!)」平地を真っ直ぐゆっくり飛んでいくと、奥の方に村らしきものが見えた。
村=人間がいる
ドラゴンは引き返すかどうか悩んだ。
「(人間に攻撃されたら嫌だし…でも鍵を渡すのには空から村に落とすだけ…でも銃で撃たれたら…)」
などと悩んでいる内に、村が近くに迫ってきた。…のではなく、自ら村に近付いていく。
「(もういいや!村に鍵を投げ入れよう!)」
そう決めた瞬間、子供の声が聞こえた。
『ママ!ドラゴンさんだー!』

もうバレてしまった!
ドラゴンの考えでは、村の真上に来た頃にバレる予定だった。でも村の周りは平地な為、見晴らしが良くすぐバレる。
ドラゴンは「(人間から離れないと!離れないと!えっと、あああ!)」とテンパった。
なにせ、10年も死神の森にいたのだ。人間から逃げる方法など忘れてしまっている。
そしてテンパっている内に、銃声がなり響く。
「グァァアアアアッ!!」
自分でも変だと思う叫び声をあげて、ドラゴンは地面に打ち付けられた。
地面に落ちた衝撃で、身体中が痛く、足が上手く動かない。
撃たれたところは…

「ガ……グゥ…」
痛みでうなりながら身体中を確認するが、撃たれた跡はなかった。
銃声で驚いて地面へ落下してしまったようだ。
「グゥゥゥ……ゥ……」
痛くて、逃げるどころではなかった。
もう、唸る事しか出来なかった。
口にくわえた鍵は頭の下に落ちている。落下の衝撃で口から落ちたのだ。
すこし持ち手の部分が欠けていた。
「(僕は結局)」
人間が銃を持って近づいてくる。
「(あの森から出たら死ぬ運命だったのかな…)」
人間はドラゴンを囲んで、男は銃を構え、
「(でも死ぬ前に太陽見れたから…良かった。)」
女と子供をドラゴンを見つめる。
「(でも僕もっと太陽の下で遊びたかったな)」
ドラゴンはもう、生きる事を諦めた。
村の男たちが銃の取っ手を引く。
『ねぇ!ドラゴンが鍵を返しにきてくれたよ!』

子供が、鍵を手に取り男に見せた。
『お、おぉ……!』
男は、その鍵を見て、笑顔になった。
そして他の女や男達も、鍵を見にその子供の周りに集まった。
そして男は鍵を手に取り、ドラゴンにむかって言った。
『鍵を取り返してくれてありがとう』
と。
ドラゴンは何の事かわからなかった。
ドラゴンは落ちた鍵を拾っただけ。
「グゥ…ゥウ?」
ドラゴンは なんのこと? と聞いた。
『これでもう安心だ!今日は宴をするぞ!』
人間はドラゴンの質問に答えなかった

ちとここで終わります

続きは残っていれば明日になると思います
駄文を読んで下さりありがとうございました
一応最後までお話は考えてあります。
絵本イメージの文にしてみました。
初めてのSSです、ありがとうございました

おつ

改行したほうが読みやすいよ

確かに、改行少なかったですね…
これからは改行していきたいとこもいます!

『…グギュ。』
鍵を手にして喜ぶ人間達の背中を見送りつつ、
ドラゴンは考えました。
『(僕はなんで人間が怖かったんだろう。)』
人間の喜ぶ顔を見て、何故今まで怖がっていたのか、
ドラゴンには分からなくなってきました。
『(僕は今まで人間は殺しにかかってくる生き物だと思ってたのに…)』
そう悩んでいると、
死神の森に逃げる前の思い出が蘇ります。


「ねぇキミ、どこから迷ったの?」
人間の子供がドラゴンに話しかけます。
『………るるる……』
まだ何も喋れず、
まともに考える事もままならないドラゴン。
「…まだ子供なの?僕とおんなじだね!」
人間の子供は、
まだ産まれてすぐのドラゴンを
だっこして、自分の親の所へ連れて帰りました。
ところが、その子のお母さんは
その子を酷く叱りました。
「動物はダメ!また私が子供を外に出したと怒られるのよ!」
その子はしょんぼりして、ドラゴンを元の場所に戻します。
「ごめんね。ここ動物はダメなんだって。」
子供は泣きそうになりながら言います。
『くるる…?』
何も理解出来ないドラゴンは子供を見つめます。

かいぎょう

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