レイジ/アイラ「フロニャルド?」(13)
レイジ「あれ?どうなってんだ?アリアンに戻るんじゃなかったのか?」
アイラ「レイジ!?ここどこなの?」
レイジ「お前!?なんでいるんだよ!」
アイラ「あ、あんたが、一緒に…その…///」
レイジ「…//」ポリポリ
レイジ「あの、なんとか、って言う会長は、一緒じゃないみたいだな」
アイラ「そ、そうね!でも、大した問題じゃないんじゃないかしら?」ドキドキ
レイジ「しっかし、空が紫だったり、昼間なのに星が出てたり、地球じゃないのは確かだな」
アイラ「あんたの地元に帰ったんじゃないの?」
レイジ「アリアンはこんなんじゃねえよ」
アイラ「へー、そう、なんだ…」
レイジ「まあ、しばらくしたら戻るんじゃないか?しばらくは、この世界を見ていこうぜ」
アイラ「そ、そうね」
レイジ「…っん」
アイラ「な、なに?この手?」
レイジ「急に戻ることになったら、お前がこの世界に取り残されるだろ?」
アイラ「…!?…/////」
ギュッ
レイジ「………なぁ、アイラ」
アイラ「な、なにかしら!?」
レイジ「良い香りがするんだけど、気のせいか?」
アイラ「ばっ!バカじゃないのあんた!?」ドキドキ
レイジ「そうじゃねえよ!あっちからだ、あっち!」ビシッ
アイラ「……本当ね、食べ物の香りだわ」
レイジ「ちょっと寄ってくか」グイッ
アイラ「ひゃっ」ダキッ
レイジ「ほら、さっさと行くぞ」
アイラ「う、うん…///」
レイジ「木の家?」
アイラ「ってことは、ここは日本なのかしら?」
レイジ「しっ、誰か出てくる」
アイラ「……?」
ユキカゼ「どちら様でござるかー?」
レイジ「……なぁ、アイラ。俺の見間違いじゃないよな?」
アイラ「み、耳?尻尾?」
ユキカゼ「お、初めましてでござるー。地球人の方と言うことは、シンク達の知り合いでござるか?」
レイジ「シンク?だれだそれ?」
ユキカゼ「違ったでござるか?では、どうやってここに?」
アイラ「地球からほかの世界に行くはずが、気がついたら、ここに来てたの」
ユキカゼ「なるほどなるほど。それは難儀でござるな、とりあえず、詳しい話を聞くでござるよ」
レイジ「いいのか?」
ユキカゼ「今は平時でござる。そもそも、困っている人を助けるのは当然でござるよ」
レイジ「そうか、助かる」
アイラ「あり、がとうございます」
ユキカゼ「オヤカタサマー、異世界からのお客様にござりますー」
ダルキアン「ほう、それは珍しい。ゆっくりしていくと良いでござるよ。カナター」
カナタ「はーい。お茶とお茶菓子を準備しますね」
レイジ「えーっと、」
ダルキアン「ブリオッシュ・ダルキアンにござる。こっちが、ユキカゼ・パネトーネ」
レイジ「レイジだ」
アイラ「アイラ・ユルキアイネンです」
ダルキアン「うむ。ではレイジ殿、アイラ殿。事の顛末を教えて欲しいでござる」
レイジ「ああ、じつはー…」
ダルキアン「……………なるほど、そうでござったか。元の世界に戻れるはずが、何故かフロニャルドにいたと」
レイジ「まあ、ざっとそんな感じだ。ところで、あんた達の耳や尻尾はどうなってんだ?」
ダルキアン「ああ、異世界人は見慣れない用でござるな。生まれたときから、この世界にすむ人はこのような姿なのでござるよ」
ユキカゼ「触っても良いでござるよ?」
レイジ「いや、遠慮しとく」
アイラ「是非とも触らせて下さい!」キラキラ
レイジ「おまえ…」
アイラ「な、なによ!触っても良いって言ってもらえてるのよ?触らないと失礼でしょうが!」ワキワキ
レイジ「そ、そうか?」
ユキカゼ「ではでは、拙者の尻尾で良ければ」フワッ
アイラ「わ、わーー!!」キラキラ
レイジ「ところで、あんた。ダルキアンだっけ?」
ダルキアン「なんでござるか?」
レイジ「あんた、強いだろ?」
ダルキアン「はっはっは。いきなり何を言い出すかと思えば」
レイジ「はぐらかすなって。フェリーニやユウキタツヤと似たような空気を感じてるんだ。間違いねえ」
ダルキアン「ふむ…なるほど。そうでござるか」
アイラ「レ、レイジ?」
ユキカゼ「親方様?」
カナタ「お待たせしました。お茶とお茶菓子です」
レイジ「んっ?」
ダルキアン「まあ、今はとりあえず、ゆっくりしていくと良いでござるよ」
アイラ「おいしいー!!」
レイジ「なんだこれ、めっちゃうめえ!」
ユキカゼ「慌てなくても、誰も取らないでござるよ」
ダルキアン「(この世界に来て、ほんの数刻。それに、どこかで輝力を見たわけではない、それなのに、あの雰囲気。この少年いったい…?)」
アイラ「(レイジが挑発した瞬間、あのダルキアンって人の周りがキラキラ光ってざわついた。プラフスキー粒子みたいだったけど、いったい何だったのかしら)」
レイジ「(お茶菓子うめえ)」
ユキカゼ「親方様、拙者、姫様達にレイジ殿達の事を伝えてくるでござる」
ダルキアン「うむ、頼んだでござる」
ユキカゼ「では、レイジ殿、アイラ殿、失礼するでござる」
レイジ「その、殿っていうの、やめてくれないか?変に身構えちまう」
アイラ「わたしも、できれば、気軽にアイラって呼んでもらえるかしら」
ユキカゼ「心得たでござる!では、レイジ、アイラ。失礼するでござる」ヒュッ
レイジ「飛んだ!?」
アイラ「早い!?」
ダルキアン「ユキカゼの脚は大陸でも随一でござるからな。さて、それでは」
レイジ「相手してくれるんじゃないのか?」
アイラ「(レイジの周りがざわついた?)」
ダルキアン「ほう、無意識でそこまで輝力を操るでござるか」
レイジ「うん?輝力?」
ダルキアン「少し興味が湧いたでごでござる」フッ
ーフィリアンノ城ー
ユキカゼ「姫様!報告にござります」
ミルヒオーレ「どうしました、ユキカゼ、そんなに急いで」
ユキカゼ「地球から自分の世界に帰ろうとした異世界人が、誤ってフロニャルドに来てしまったでござる」
ミルヒオーレ「まぁ!?」
リコッタ「帰る手だてはついているのでありますか?」
ユキカゼ「いいえ、未だになにもわかっていないしていない状況にござる、されど、けして悪い人間ではないでござる」
ミルヒオーレ「そうですか。今は、その方は風月庵に?」
ユキカゼ「で、ござる」
終わりですか?
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