ダークソウル とある亡者の話 (25)
覚えてることから話す。よく聞いてくれよ?
俺は????。王都で騎士をやってた。実家は貧乏な着物売りだ。
毎日大した金も落とさねぇ客にぺこぺこあたまさげてる両親を見てこうなりたくねぇって思って兵隊に志願した。
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兄弟は多分いない。
多分ってのは違う昔のことだからだ。
俺は亡者じゃない!
あんな奴らと一緒にするなよ!
違う、怒鳴って悪かった。昔のことだからだ忘れちまったんだ。
あんただって俺と同じ目に合えば忘れちまう。
そうだったな。俺の話だ。
あんたも知ってるだろ。不死の呪いだ。
そいつにかかっちまったんだ俺は。
そうだ、酒呑みながら同僚のニコが聖女だかなんだかのお付きになるとかくだらない話を聞いて奴は貴族の出だからとくだまいてたんだ。
ああ、そうだよ。お前の言うとおり俺はよっぱらってた。だから通りかかった上級騎士様に斬りかかっちまったんだな。
なんて時間に投下してんだ…
結果はみてたんだろ?どうせ。
最悪だったよ。パリィされて、がら空きの腹にショーテルがゆっくり刺さるんだ。初めに熱くて後から後から体の中流れてた血がでていって口の中が鉄くさくてまぁとにかく、最低だったよ。
もっと最悪な事はそれで[ピーーー]なかった事だけどよ。
腹に穴が空いて気分は最悪でクソみたいな人生だったと陽気にあの世に旅立とうとしてた俺が最初に見たのは厳重に武装した重鎧付けた騎士様に囲まれて運ばれてる自分だったよ。
服は血でべったりして気持ち悪いし縛られて動けないしどこに連れてかれるのか検討もつかねぇんだ。
霞掛かった頭で必死になんで自分がこんな目にあってんのか考えて血は散々流したのに血の気が引いたよ。
俺は不死者になっちまったのかと。
お節介かもしれないがメール欄にsagaで変換回避出来るぞ…
>>9
ありがとう。すれたてもssも初めてなんだ
そりゃそうだろ。不死者なんてしなねぇし頭がおかしいし、ガキの頃見た不死者なんて面白半分で町の奴らに刃物突き立てられてたのをみたしよ。不死者になるってことはとにかく人間じゃないからなにをされても文句は言えない。
そっからは体の底から氷が頭のてっぺんまで這い上がってくる感じがして多分俺は叫んでたんだと思うね。
思うってのは俺が覚えて無いってわけじゃねぇぜ?本当さ。護送してた連中が俺が暴れると思ったのか俺を殺しやがったんだ。まぁ、[ピーーー]なかったんだが。
sageじゃなくてsaga…
次に目が覚めると何処かの地下牢だったよ。目の前に聖職者が居て、とにかく諭すように言うんだよ。「君が不死の呪いを受けた理由を知りたいから質問に答えて欲しい。もしかしたら君の不死の呪いを解いてあげれるかもしれない」
涙がでたね。とにかく地獄の中に神様が居てこの方がきっとそうなんだって思ったよ。ペトルス。あいつの名前だけは絶対に忘れるものか。
>>13
すまぬ...すまぬ...
何を聞かれたかって?
そうだな...
邪教を信仰したことはあるかだの人な恨みを買ったことはあるかだのくだらねぇことをきかれたよ。
後聖職者の鈴持たされて奇跡は使えるかとかやらされたよ。笑っちまうことに簡単な奇跡なら使えちまったんだ。俺がだぜ?
まぁ、とにかく一通りの尋問が終わったらぶどう酒を出されたんだ。疲れたろう。飲みなさいつってよ。嬉しさで涙が出たよ。飲んだ後腹が痛いやら喉が焼けるやら視界が黄色になるわ。あれだけ流したからもう無いって思った血がまだ喉からドバドバでやがってよ。
あいつの笑い声が妙に響いてたよ。白教の教えが使える不死なんざいてはいけない。だの聞こえたよ。
で、今に至るわけだよ。狭苦しい牢屋の中で日が出てるうちは俺の上を飛んだ鳥の数数えて日が沈んで見えなくなったらこの世界を呪うことをしてた。んで最近あんたが見えるようになったんだ。壁のしみからあんたが出てきた時は悪かったな。斬りかかって。まぁ、剣のつかじゃ、きれやしないんだが。なぁ、あんたからみて俺はまだまともだろ?甲冑はきてるし話も出来る。そとの亡者なんかとは全然違うよ。なぁ?
ここは不死院なのか?本当に?亡者が世界の終わりまで捕えられるって言う御伽噺の?冗談はよせよ。俺は亡者じゃない。違うよ。違う。
だって、俺は自分のことを覚えてるぜ?
いいか。覚えてることを話すから、よく聞いてくれよ。
終わりです。お目汚し失礼しました。
乙
おお…ダークな感じで面白かった
乙
久しぶりにダークソウルやりたくなったわ
乙
良いオチだ
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